JP3256075B2 - V型エンジン - Google Patents

V型エンジン

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JP3256075B2
JP3256075B2 JP07142994A JP7142994A JP3256075B2 JP 3256075 B2 JP3256075 B2 JP 3256075B2 JP 07142994 A JP07142994 A JP 07142994A JP 7142994 A JP7142994 A JP 7142994A JP 3256075 B2 JP3256075 B2 JP 3256075B2
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oil
control valve
engine
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hydraulic control
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義仁 辻
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Honda Motor Co Ltd
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
    • F02B75/00Other engines
    • F02B75/16Engines characterised by number of cylinders, e.g. single-cylinder engines
    • F02B75/18Multi-cylinder engines
    • F02B75/22Multi-cylinder engines with cylinders in V, fan, or star arrangement
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F01MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
    • F01LCYCLICALLY OPERATING VALVES FOR MACHINES OR ENGINES
    • F01L1/00Valve-gear or valve arrangements, e.g. lift-valve gear
    • F01L1/34Valve-gear or valve arrangements, e.g. lift-valve gear characterised by the provision of means for changing the timing of the valves without changing the duration of opening and without affecting the magnitude of the valve lift
    • F01L1/344Valve-gear or valve arrangements, e.g. lift-valve gear characterised by the provision of means for changing the timing of the valves without changing the duration of opening and without affecting the magnitude of the valve lift changing the angular relationship between crankshaft and camshaft, e.g. using helicoidal gear
    • F01L1/3442Valve-gear or valve arrangements, e.g. lift-valve gear characterised by the provision of means for changing the timing of the valves without changing the duration of opening and without affecting the magnitude of the valve lift changing the angular relationship between crankshaft and camshaft, e.g. using helicoidal gear using hydraulic chambers with variable volume to transmit the rotating force
    • F01L2001/34423Details relating to the hydraulic feeding circuit
    • F01L2001/34426Oil control valves
    • F01L2001/34433Location oil control valves

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、左右両バンク間に油圧
作動機器への油圧を制御する油圧制御弁を備えたV型エ
ンジンに関する。
【0002】
【従来技術】エンジン(内燃機関)に油圧制御弁を設け
たものとして、例えば特開平5− 71315号公報に、油圧
作動機器である可変バルブタイミング機構を備えたV型
エンジンが示されている。
【0003】このエンジンにおいては、左右バンクのカ
ムシャフト端部に、該カムシャフトとクランクシャフト
との位相を油圧により相対変化させる可変バルブタイミ
ング用アクチュエータが設けられている。そしてシリン
ダブロックのVバンク間位置に、油圧源に連通する油圧
通路および左右バンクの上記アクチュエータに連通する
油圧通路の連通状態を切換制御する油圧制御弁が設けら
れている。
【0004】油圧源から供給される油圧は、シリンダブ
ロックのVバンク間位置に配置された単一の油圧制御弁
を介して左右バンクの可変バルブタイミング用アクチュ
エータへ与えられ、この油圧によって上記アクチュエー
タの作動状態が切り換えられるので、部品点数の削減お
よび構成の簡略化が図れるとともに、油圧制御弁をVバ
ンク間の空スペースを利用して配置することにより機関
の大型化が回避できる。
【0005】
【解決しようとする課題】ところで上記エンジンにおい
ては、油圧制御弁からのリターン通路(油戻り通路)が
クランク室上方のほぼ中央に開口している。このリター
ン通路を通ってクランク室内に戻されたオイルは、クラ
ンク室底部のオイルパンに溜められ、次いでオイルポン
プにより加圧されて、前記油圧制御弁の油圧供給通路に
循環供給されるとともに、エンジン各部に潤滑油として
送られるが、前記のようにリターン通路がクランク室の
上方に開口しているので、該通路を通って戻されたオイ
ルがクランク室内で撹拌されてオイル内に気泡が増加し
易くなる。この結果、油圧作動機器における適正な油圧
を得ることが困難となる。
【0006】また、前記リターン通路はクランク室上方
に単に開口しているだけであるので、戻りのオイルがク
ランクの回転に伴う風圧により逆流し易く、確実にオイ
ルを戻すことができない。
【0007】さらに、クランク室内で戻りオイルが撹拌
されると、クランク室内のオイルミストが増大すること
になって、エンジンオイル消費の増大につながる。
【0008】
【課題を解決するための手段および作用】本発明はこの
ような事情に鑑みてなされたものであり、本発明におい
ては、左右両バンク間のシリンダブロック上に油圧を制
御する油圧制御弁を設けたV型エンジンにおいて、前記
油圧制御弁を前記シリンダブロック上クランク軸方向の
一端部に配置するとともに、エンジン本体の前記油圧制
御弁を配置した側の側面にカバー部材を設け、該カバー
部材と前記側面との間に、エンジン下方へ向う前記油圧
制御弁からの油戻り通路を形成する。
【0009】本発明によれば、油圧制御弁からの戻りオ
イルが直接クランク室内上部に解放されず、クランク室
の外側に形成された油戻り通路を通ってエンジン下方に
導かれるので、該戻りオイルがクランク室内で撹拌され
て空気をかみ込むことがなく、従ってオイル中の混入気
泡が減るので、このオイルを可変バルブタイミング機構
の作動に適正な圧力まで常に確実に加圧することができ
る。また、戻りオイルがクランク室内で撹拌されないの
で、クランク室内のオイルミストが減少し、オイル消費
量が減る。さらに油圧制御弁がエンジン端部の油戻り通
路近くに位置するので、油圧制御弁と油戻り通路との距
離が短かくなって円滑なオイル戻りが可能になる。
【0010】上記油戻り通路はエンジン本体の側面とカ
バー部材とによりその間で形成されているので、穴あけ
加工等の作業をする必要がなく、エンジンの製作工数が
低減する。
【0011】さらに、油戻り通路内の戻りオイルにクラ
ンクの回転に伴う風圧の影響を受けにくいので、戻りオ
イルは逆流することなく、確実に戻される。
【0012】本発明においてはまた、上記V型エンジン
において、前記カバー部材と前記エンジン本体側面との
間の、クランク軸を挟んで左右方向一方側に前記油戻り
通路を形成するとともに、他方の側には下方から上方へ
向うブローバイガス通路を形成し、かつ該ブローバイガ
ス通路を、両バンクをクランク軸方向に互いにオフセッ
トさせることによりシリンダブロック上方にデッドスペ
ースが生じた側に形成する。
【0013】このようにすれば、ブローバイガス通路の
穴あけ加工等も不必要となるので、エンジンの製作工数
が一層低減し、かつシリンダブロック上方の前記デッド
スペースをブローバイガス取出部分として有効に利用で
きるのでエンジンをコンパクト化することができる。
【0014】本発明においてはさらに、上記V型エンジ
ンにおいて、前記油戻り通路の出口を前記エンジン本体
のクランク軸支持用のベアリングキャップの側面に近接
して開口させ、かつこの出口の下端部が該エンジン本体
の下部に取付けられたオイルパン側壁内面とほぼ面一を
なすようにする。
【0015】このようにすれば、出口からクランク室内
へ出たオイルは、ベアリングキャップの側面に案内され
て下方へ流れ、かつオイルパン側壁内面に沿い液滴とな
って流下するので、クランク室内に飛散することなく、
確実にオイルパンへ戻される。かくしてオイルの気泡か
み込みが防止されるのはもちろん、飛散したオイルがク
ランクシャフト等に当って摩擦抵抗が増大することも防
止される。
【0016】
【実 施 例】以下、本発明を図示の一実施例について
説明する。
【0017】図1は、本実施例のエンジンのシリンダブ
ロック部分の一端部を、クランク軸の軸線に沿って縦断
して示した断面図で、1はシリンダブロック、2はクラ
ンク軸である。シリンダブロック1の開放された下面は
オイルパン3で覆われ、シリンダブロック1とオイルパ
ン3によって内部に形成されたクランク室4内にクラン
ク軸2が配設されている。クランク軸2の端部はシリン
ダブロック1の端面部に設けられた軸受穴5(図2)を
貫通して外側へ突出しているが、この軸受穴5は、シリ
ンダブロック1の端壁1aに設けられ下方へ向って開放
した半円形状の穴部分5aと、上記端壁1aにボルト6
で固定されたベアリングキャップ7に設けられ上方へ向
って開放した半円形状の穴部分5bとによって形成され
ている。クランク軸2はこの軸受穴5に軸受8を介して
回転自在に支承されている。9はクランク室4内のクラ
ンク軸配設部分とオイルパン部分との間に設けられたバ
ッフルプレートである。
【0018】シリンダブロック1には、クランク軸2の
直上位置においてこれと平行にメインオイルギャラリ10
が穿設されている。このメインオイルギャラリ10にはオ
イルパン3内に溜ったオイルがオイルポンプ(図示せ
ず)により加圧されて供給される。この加圧オイルは次
いで、油路11を経て前記軸受8へ送られる等、エンジン
各部へ潤滑油として供給されるが、さらに油圧供給路12
を経て、後述する油圧制御弁13に送給される。
【0019】図2は図1のシリンダブロック1を同図右
側から見た端面図である。本エンジンはV型エンジンで
あり、クランク軸2に関して左右両側にそれぞれ左バン
ク14Lと右バンク14Rが互いに挟角αを形成してV字状
に設けられている。ただし図2には各バンクの中心線の
みを示してある。
【0020】なお、上記左バンクおよび右バンクとは、
必ずしも、本エンジンを車両に搭載した場合に該車両の
左側および右側に位置するバンクを意味するものではな
く、このエンジンをクランク軸を車両の前後方向に対し
て横向きにして搭載する場合には、例えば右バンク14R
が後側のバンク(リヤバンク)、左バンク14Lが前側の
バンク(フロントバンク)となる。
【0021】シリンダブロック1の端面にはカバー部材
15(図1)を取付けるためのリブ16が突出形成されてい
る。このリブ16は、前記軸受穴5の上半部を取り囲むリ
ブ部分16aと、該リブ部分16aの両端を連結してそのま
わりを大きく包囲するリブ部分16bと、リブ部分16aの
上部とリブ部分16bの上方やや右寄りの部分とを斜めに
連結するリブ部分16cとからなり、これらのリブ部分16
a,16b,16cの端面は同一面をなして、前記カバー部
材15との合わせ面を形成している。前記メインオイルギ
ャラリ10はリブ部分16bの上部に形成された厚肉部16d
に開口している。
【0022】リブ部分16bは厚肉部16dとの間に円弧状
の溝部17を形成するよう厚肉部16dの上方へ回り込んで
おり、該溝部17の奥に油穴18が設けられている。油穴18
は、図1に示すように、シリンダブロック1の油圧制御
弁13設置面に凹設された油戻り部19に連通している。こ
の油戻り部19には前記油圧供給路12を通じて油圧制御弁
13に供給されたオイルが、油圧制御弁13の作動に応じて
適宜戻されて来るが、その詳細については後述する。
【0023】カバー部材15(図4〜6参照)のシリンダ
ブロック1と対向する側には、前記リブ16に対応するリ
ブ20が突出形成されている。リブ20は前記リブ部分16a
に当接するリブ部分20aと、前記リブ部分16bに当接す
るリブ部分20bと、前記リブ部分16cに当接するリブ部
分20cからなっている。そして前記厚肉部16dに対応す
る厚肉部20dを備え、かつ前記溝部17と向かい合う同様
な溝部17aが形成されている。シリンダブロック1側の
厚肉部分16dに開口しているメインオイルギャラリ10は
該開口端をカバー部材15側の厚肉部20dによって閉塞さ
れ、かつOリング溝21に嵌装されるOリングにより周囲
をシールされる。
【0024】クランク軸2の端部はカバー部材15に形成
された穴22を貫通して外側へ突出し、穴22とクランク軸
2との間にはオイルシール23が介挿されている。前記リ
ブ部分20aは、穴22を画成する円筒部24のシリンダブロ
ック1側の端部の上半部によって形成されている。円筒
部24の該端部には最下位置にリブ部分20aと同一面をな
す突部25が形成され、この突部25と前記リブ部分20aと
の間は周方向に切欠かれた凹部26となっている。円筒部
24とリブ部分20bとは補強リブ27により適宜連結されて
いるがこれらの補強リブ27は前記リブ部分20cのように
シリンダブロック1側のリブ部分に当接するものではな
く、補強リブ27とシリンダブロック1の端壁との間には
空間が存在する。
【0025】カバー部材15の下辺は平板状のフランジ部
28となっており、該フランジ部28にオイルパン3のフラ
ンジ3a(図1)が添わされてねじ止めされる。
【0026】このカバー部材15をシリンダブロック1の
端面に取付けると、リブ部分20a,20b,20cがそれぞ
れリブ部分16a,16b,16cに当接することにより、カ
バー部材15内の上方においてシリンダブロック1の壁面
との間に、左右に完全に仕切られた空間AおよびB(図
3)が画成される。これら左右の空間A,Bはシリンダ
ブロック1の壁面と対向していない下方においてはクラ
ンク室4内に向って開口しているが、図1に示すよう
に、この開口部はベアリングキャップ7の側面に近接し
てこれに向い合っている。
【0027】空間Aは溝部17aを介して前記油穴18に連
通している。従って油圧制御弁13から油戻り部19に戻さ
れたオイルは油穴18、溝部17aを経て空間Aに入り、該
空間内を流下して下方の開口部29からクランク室4内に
戻される。すなわち、空間Aにより図3に実線の二重矢
印で示すような油戻り通路30が形成される。
【0028】このように、油圧制御弁13からの戻りオイ
ルが直接クランク室4内上部に開放されず、クランク室
4の外側に形成された油戻り通路30を通ってクランク室
4の下部に導かれるので、戻りオイルがクランク室4内
で撹拌されて空気をかみ込むことがなく、従ってオイル
中の混入気泡が減るので、このオイルを後述する油圧作
動機器の具体例としての可変バルブタイミング機構の作
動に適正な圧力まで常に確実に加圧することができる。
また、戻りオイルがクランク室内で撹拌されないので、
クランク室内のオイルミストが減少し、オイル消費量が
減る。
【0029】さらに、油戻り通路30にクランクの回転に
伴う風圧の影響を受けにくいので、戻りオイルは逆流す
ることなく確実にクランク室4に戻される。しかも油戻
り通路30はシリンダブロック1の側壁面とカバー部材15
とによりその間に形成されるので、穴あけ加工等の作業
を必要としない。
【0030】油圧制御弁13は、図1に示すように、シリ
ンダブロック1上のカバー部材15側の端部に配置されて
いるので、該油圧制御弁13と油戻り通路30を結ぶ距離が
短かくなって円滑な油戻りを達成できる。しかも油圧制
御弁13において油戻り部19が油戻り用の空間Aに最も近
い側にあるので、油戻りの円滑化をより確実にする。
【0031】油圧制御弁13は両バンク14L,14Rの間に
配置されているが(図7参照)、上記のようにシリンダ
ブロック1上の一端部に位置しているので、このエンジ
ンを車両上に、クランク軸が車両進行方向に対し直交す
るように配置した場合、すなわち例えばバンク14Lが前
側に、バンク14Rが後側になるように配置した場合で
も、油圧制御弁13は走行風を受けやすく、従って充分に
冷却されて弁の寿命も延び、確実な油圧制御を行うこと
ができる。
【0032】油戻り通路30の出口すなわち前記開口部29
は前述のようにベアリングキャップ7の側面に近接して
これに向い合っているが、さらにこの開口部29の開口面
は、図1に示すように、隣接するオイルパン3の側壁部
3aの内面とほぼ面一をなしている。従って、開口部29
からクランク室4内へ出た戻りオイルは、ベアリングキ
ャップ7の側面に案内されて下方へ流れ、かつオイルパ
ン3の側壁部3aの内面をつたわって液滴となって流下
するので、クランク室4内に飛散することなく、確実に
オイルパン3に戻される。かくしてオイルの気泡かみ込
みが防止されるのはもちろん、飛散したオイルがクラン
クシャフトに当って摩擦抵抗が増大することも防止され
る。
【0033】図3において矢印aはクランク軸2の回転
方向を示し、軸受8からクランク軸2の表面に沿ってオ
イルシール23に達したオイルは開口部29側の凹部26から
油戻り通路30側へ落され、前記戻りオイルとともにオイ
ルパン3内へ戻される。
【0034】空間Aすなわち油戻り通路30から分離され
た空間Bは、破線の二重矢印で示すように、下方から上
方へ向うブローバイガス通路32を形成している。空間B
のカバー壁部分には外側へ膨出した膨出部33(図4)が
設けられており、これにより空間B内に容積室34が凹状
に形成されている。そしてこの容積室34の開口部を横切
って油分離用リブ35が数段に設けられており、下方から
流入したブローバイガスはこれらの油分離用リブ35に突
き当りながら容積室34を通って上方へ流れ、この間に随
伴したオイルが分離される。
【0035】空間Bの上部はシリンダブロック1の端壁
に設けられた連通孔36(図2)を介してシリンダブロッ
ク1側のブローバイガス通路32aに連通している。ブロ
ーバイガス通路32aはバンク14Rの端部に沿わせて形成
され、図7に示すようにバンク14Rの上面に開口してい
る。ブローバイガス通路32aを出たブローバイガスは、
バンク14Rの上面に装着される図示してないシリンダヘ
ッドに形成されたブローバイガス通路を経て吸気系に送
入される。
【0036】図7から分るように、左側のバンク14Lと
右側のバンク14Rとはクランク軸線方向に相互にSだけ
オフセットされており、この結果バンク14R側のシリン
ダブロック1上方端部にデッドスペース37が生じてい
る。しかしてブローバイガス通路32を形成する前記空間
Bはこのデッドスペース37が生ずる側に位置しており、
従ってブローバイガス通路32aはこのデッドスペース37
を有効に利用してこの部分に配設されている。
【0037】左右のバンク14L,14Rにはそれぞれ複数
個のシリンダ38が配列されており、これらのシリンダ38
を上方から覆うシリンダヘッドに、周知のように、各シ
リンダ38に対応してそれぞれ吸気弁、排気弁およびこれ
らの弁をカムにより開閉作動させる動弁装置が設けられ
ている。そして可変バルブタイミング機構付V型エンジ
ンにおいては、エンジンの運転条件に応じて吸気弁およ
び排気弁の開閉時期を可変とする可変バルブタイミング
機構が設けられている。
【0038】本実施例のエンジンは、図10に示すような
可変バルブタイミング機構39を備えている。ただし図示
の可変バルブタイミング機構39は1つのシリンダ38の、
かつ吸,排気いずれか一方の弁に対するものであり、図
中40、40は例えば吸気弁である。すなわち本実施例のエ
ンジンは各シリンダ38にそれぞれ2個ずつの吸気弁およ
び排気弁を有している。
【0039】41はカム軸で、2つの低速用カム42a,42
bとこれらの間に設けられた1つの高速用カム43を備え
ている。低速用カム42a,42bにはそれぞれロッカアー
ム44a,44bが摺接し、高速用カム43にはロッカアーム
45が摺接している。これらのロッカアーム44a,44b,
45は共通のロッカアーム軸46に枢支され(図11参照)、
ロッカアーム44a,44bの先端にそれぞれ吸気弁40が当
接している。さらに各ロッカアームを貫いて設けられた
シリンダ孔47内に油圧ピストン48a,48bが嵌装され、
ロッカアーム44bに設けられたストッパピン49と油圧ピ
ストン48bの端面間に介挿された付勢部材50により油圧
ピストン48b,48aはロッカアーム44a側へ向けて付勢
されている。そしてシリンダ孔47のロッカアーム44a側
の端部はロッカアーム軸46に設けられた油圧路51に連通
している。
【0040】低速運転時には油圧路51内の油圧を抜い
て、油圧ピストン48a,48bを図11に示すような位置に
置く。この状態では各ロッカアームはそれぞれ単独に揺
動できるので、吸気弁40, 40の開閉はそれぞれ低速用カ
ム42a,42bによって規制され、ロッカアーム45は高速
用カム43と摺接して揺動するが弁の開閉運動には関与し
ない。52(図10) はロッカアーム45を常に高速用カム43
との摺接関係に維持するためのロストモーションスプリ
ングである。
【0041】高速運転時には油圧路51に油圧を供給して
油圧ピストン48a,48bを図12に示すような位置に置
く。この状態では各ロッカアームが油圧ピストン48a,
48bにより連結されて一体となって揺動するが、図13に
示すように、低速用カム42a,42bによるバルブリフト
曲線aは高速用カム43によるバルブリフト曲線bの内側
に完全に入り込むようになされているので、低速用カム
42a,42bは吸気弁40の開閉には関与せず、吸気弁40の
開閉は高速用カム43によって規制される。
【0042】このような可変バルブタイミング機構39は
各バンクの各シリンダに、かつ吸,排気弁毎にそれぞれ
設けられており、1つの油圧制御弁13より各可変バルブ
タイミング機構39へ油圧が供給される。
【0043】油圧制御弁13は、図7に示すように、左右
両バンク14L,14R間のシリンダブロック1上面に、か
つ前記カバー部材15を設けた端面側に片寄せて配置され
ている。この油圧制御弁13はシリンダブロック1上面に
固着された制御弁部分13aと該制御弁部分13aの端面に
固着された電磁弁部分13bとから成っている。
【0044】図8に示すように、制御弁部分13aには、
スプール弁54を内装したシリンダ孔55が穿設されるとと
もに、前記油戻り部19に連通する油戻り口56、それぞれ
バンク14L,14Rの各可変バルブタイミング機構への油
圧路51L,51Rに連通する油出口53L,53Rおよび前記
油圧供給路12に連通する油入口57がそれぞれ下面に開口
して設けられている。油戻り口56はポート58を介してシ
リンダ孔55に連通し、油出口53Lおよび油入口57も同様
なポートを介してシリンダ孔55に連通している。油出口
53Rは制御弁部分13a内において連通路59を介して油出
口53Lに連通している。さらに、油入口57に接続された
連通路60が制御弁部分13a内を電磁弁部分13b側へ延
び、制御弁部分13aの端面に開口している。
【0045】スプール弁54は両側の大径部54a,54bで
シリンダ孔55の内周面に摺接し、中間の小径部によりシ
リンダ孔55内においてオイルを軸線方向に流通させる流
通部61が形成されている。シリンダ孔55は有底円筒状を
なし、電磁弁部分13b側の開口部を栓部材62により閉塞
されており、スプール弁54はスプリング63により該栓部
材62に向けて付勢されている。
【0046】電磁弁部分13bには前記連通路60に連通す
る弁口64と該弁口64を開閉するスピンドル状の弁体65と
からなる開閉弁66が設けられている。弁体65は、ソレノ
イド67の励磁により作動するコア68に装着されており、
該コア68とともに作動して弁口64を開閉する。開閉弁66
の出口は油路69を通じてシリンダ孔55内に連通してお
り、開閉弁66が開くと油圧供給路12からの油圧がスプー
ル弁54の端面に作用し、これをスプリング63に抗して左
方へ摺動させる。
【0047】図8は低速運転時の状態を示す。この時に
はソレノイド67は励磁されず開閉弁66の弁口64は弁体65
により閉じられ、スプール弁54は図示の右方位置を占め
ている。そして油出口53Rおよびこれに連通路59を介し
て接続されている油出口53Lは流通部61により油戻り口
56に連通している。油出口53Lには小径の油路70を通じ
て油入口57からオイルが供給されるが、このオイルは流
通部61、油戻り口56、油戻り部19を通り前記カバー部材
15内の油戻り通路30を経てクランク室4に戻されるの
で、油圧路51L,51R内の油圧は釈放され、各可変バル
ブタイミング機構39は図11の状態となる。すなわち吸,
排気弁の作動は低速用カム42により規制され、図13のバ
ルブリフト曲線aに従う作動特性を呈する。
【0048】高速運転に切換える時には、ソレノイド67
を励磁して弁体65を作動させ、弁口64を開く。前記のよ
うに油路70が設けられているため油圧供給路12からは絶
えずオイルが流入しており、その油圧が連通路60を通じ
て常に弁口64に作用しているので、弁口64を開くと該油
圧が油路69を通じて直ちにスプール弁54に作用し、スプ
ール弁54は迅速に左方へ摺動する。この時、スプール弁
54の左側の空所に溜っていたオイルは、スプール弁54の
中心部に設けられた逃がし路71を通って油戻り口56へ抜
けるので、スプール弁54の摺動は迅速かつ円滑に行われ
る。
【0049】このようにしてスプール弁54が左方へ摺動
すると、図9に示すように、油出口53L,53Rは前記油
路70のほかにさらに流通部61を通じて油入口57に連通す
るようになり、かつ油戻り口56からは遮断される。従っ
て油出口53L,53Rに流入するオイルにより油圧路51
L,51Rの油圧が上昇し、各可変バルブタイミング機構
39は図12の状態となる。すなわち吸, 排気弁の作動は高
速用カム43によって規制され、図13のバルブリフト曲線
bに従う作動特性を呈する。
【0050】以上、可変バルブタイミング機構39および
油圧制御弁13について詳述したが、本発明における油圧
作動機器および油圧制御弁はこれに限定されるものでは
なく、これらとは構成の異なる他の油圧作動機器および
油圧制御弁を使用してもよいことは言うまでもない。
【0051】
【発明の効果】本発明によれば、油圧制御弁からの戻り
オイルを確実にクランク室内に戻すことができるととも
に、該戻りオイルがクランク室内で撹拌されて空気をか
み込むことがなくオイル中の混入気泡が減り、従ってオ
イルを油圧作動機器の作動に適正な圧力まで常に確実に
加圧することができる。さらに油圧制御弁がエンジン端
部の油戻り通路近くに位置するので、油圧制御弁と油戻
り通路との距離が短かくなって円滑なオイル戻りが可能
になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るエンジンのシリンダブ
ロック部分の一端部を、クランク軸の軸線に沿って縦断
して示した断面図である。
【図2】シリンダブロックの端面図である。
【図3】カバー部材の内面図である。
【図4】カバー部材の外面図である。
【図5】図3のV−V線に沿う断面図である。
【図6】カバー部材の下面図である。
【図7】油圧制御弁設置部分の概略上面図である。
【図8】油圧制御弁の低速運転時における状態を示す断
面図である。
【図9】油圧制御弁の高速運転時における状態を示す断
面図である。
【図10】可変バルブタイミング機構の斜視図である。
【図11】可変バルブタイミング機構の低速運転時にお
ける状態を示す説明図である。
【図12】可変バルブタイミング機構の高速運転時にお
ける状態を示す説明図である。
【図13】低速運転時および高速運転時におけるバルブ
リフト曲線を示す線図である。
【符号の説明】
1…シリンダブロック、2…クランク軸、3…オイルパ
ン、4…クランク室、5…軸受穴、6…ボルト、7…ベ
アリングキャップ、8…軸受、9…バッフルプレート、
10…メインオイルギャラリ、11…油路、12…油圧供給
路、13…油圧制御弁、14…バンク、15…カバー部材、16
…リブ、17…溝部、18…油穴、19…油戻り部、20…リ
ブ、21…Oリング溝、22…穴、23…オイルシール、24…
円筒部、25…突部、26…凹部、27…補強リブ、28…フラ
ンジ部、29…開口部、30…油戻り通路、32…ブローバイ
ガス通路、33…膨出部、34…容積室、35…油分離用リ
ブ、36…連通孔、37…デッドスペース、38…シリンダ、
39…可変バルブタイミング機構、40…吸気弁、41…カム
軸、42…低速用カム、43…高速用カム、44, 45…ロッカ
アーム、46…ロッカアーム軸、47…シリンダ孔、48…油
圧ピストン、49…ストッパピン、50…付勢部材、51…油
圧路、52…ロストモーションスプリング、53…油出口、
54…スプール弁、55…シリンダ孔、56…油戻り口、57…
油入口、58…ポート、59, 60…連通路、61…流通部、62
…栓部材、63…スプリング、64…弁口、65…弁体、66…
開閉弁、67…ソレノイド、68…コア、69, 70…油路、71
…逃がし路。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F02B 75/22 F02D 11/06 F02F 7/00 F01L 1/34 F01M 1/06 F01M 13/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 左右両バンク間のシリンダブロック上に
    油圧作動機器への油圧を制御する油圧制御弁を設けたV
    型エンジンにおいて、前記油圧制御弁を前記シリンダブ
    ロック上クランク軸方向の一端部に配置するとともに、
    エンジン本体の前記油圧制御弁を配置した側の側面にカ
    バー部材を設け、該カバー部材と前記側面との間にエン
    ジン下方へ向う前記油圧制御弁からの油戻り通路を形成
    したことを特徴とするV型エンジン。
  2. 【請求項2】 前記カバー部材と前記エンジン本体側面
    との間の、クランク軸を挟んで左右方向一方側に前記油
    戻り通路を形成するとともに、他方の側には下方から上
    方へ向うブローバイガス通路を形成し、かつ該ブローバ
    イガス通路を、両バンクをクランク軸方向に互いにオフ
    セットさせることによりシリンダブロック上方にデッド
    スペースが生じた側に形成した請求項1のV型エンジ
    ン。
  3. 【請求項3】 前記油戻り通路は前記エンジンの本体の
    クランク軸支持用ベアリングキャップの側面に近接して
    開口する出口を有し、該出口の下端部が該エンジン本体
    の下部に取付けられたオイルパン側壁内面とほぼ面一を
    なしている請求項1または2のV型エンジン。
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