JPH0751923Y2 - 車両の姿勢制御装置 - Google Patents

車両の姿勢制御装置

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JPH0751923Y2
JPH0751923Y2 JP1987190361U JP19036187U JPH0751923Y2 JP H0751923 Y2 JPH0751923 Y2 JP H0751923Y2 JP 1987190361 U JP1987190361 U JP 1987190361U JP 19036187 U JP19036187 U JP 19036187U JP H0751923 Y2 JPH0751923 Y2 JP H0751923Y2
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逸生 金成
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【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は、車両の姿勢制御装置に関し、特に、圧力制御
弁の故障時の制御に関する。
(従来の技術) 従来、車両の姿勢を制御する装置として、例えば、特開
昭62−96126号公報に記載された自動車の車高調整装置
が知られている。この従来装置は、車両の4輪と車体の
との間に車高調整ユニットが設けられ、かつ、各車高調
整ユニットに同時に油圧を供給したり排出させる油圧調
整手段が設けられ、各車高調整ユニットを同時に伸長さ
せたり短縮させたりして車高を調整できるように構成さ
れている。
ところで、近年、上述の従来装置のように単に車高を調
整するだけでなく、車体に作用する外力に応じて、ある
車高調整ユニットは伸長させる一方、ある車高調整ユニ
ットは短縮させ、姿勢変化を抑えるようにした車両の姿
勢制御装置が提案されている。
このような車両の姿勢制御装置は、車両の4輪と車体と
の間に流体の供給および排出により伸縮する車高調整ユ
ニットと、各車高調整ユニットにそれぞれ出力回路を介
して接続され、出力回路を流体供給回路とドレーン回路
に選択的に接続して車高調整ユニットに流体を給排させ
る圧力制御弁と、車体姿勢に関する信号に基づいて、各
圧力制御弁の作動をそれぞれ制御することで各車高調整
ユニットを独立して伸縮させて目標とする車体姿勢を形
成する制御回路とを有した構造となっており、例えば、
旋回時には、荷重が増加する旋回外側の車高調整ユニッ
トに流体を供給してを短縮量を減少させる一方、荷重が
減少する旋回中心側の車高調整ユニットの流体を排出さ
せて伸長量を減少させることによりロールを抑制させる
といった姿勢制御を行うことができる。また、このよう
に各車高調整ユニットを独立に伸縮させることにより、
ダイブやスカットの抑制を図ったり悪路でも車両姿勢を
水平に保たせたりすることも可能である。
(考案が解決しようとする問題点) ところで、このような装置におけるフェイルセーフの1
つとして、圧力制御弁が故障した時の対策を考える必要
がある。
例えば、上述の公報記載の自動車の車高調整装置には、
制御回路による車高の可変制御の異常を検出する異常検
出手段と、この異常検出手段により異常が検出されたと
き、制御回路による車高の可変制御を中止させる制御中
止手段と、車高調整ユニット側に油圧を閉じ込める封入
手段とが設けられており、したがって、バルブスプール
がスティックする等の異常が圧力制御弁に発生して、車
高の異常が検出されたときには車高調整を中止させ、か
つ、封入手段により油圧を閉じ込めて、異常なままの車
高調整制御は行われないようにするとともに、その時の
車高を維持することができる。
しかしながら、このように異常検出時に制御を中止する
構成を、上述の姿勢制御装置に適用した場合、以下に述
べる問題が生じる。
すなわち、上述の車両の姿勢制御装置では、各車高調整
ユニットおよび圧力制御弁の作動を独立に制御してお
り、各ユニットに対して独立に流体を給排させている結
果、各ユニット内の流体圧が異なっている場合がある。
すなわち、旋回時を例に挙げると、旋回外側の車高調整
ユニットは流体を供給させて短縮抑制を図るために流体
圧が高くなっており、旋回内側の車高調整ユニットは流
体を排出させて伸長抑制を図るために流体圧が低くなっ
ている。このような制御中に異常が発生し、これに対応
して、制御を中止するとともに流体圧を車高調整ユニッ
ト側に封じ込めると、コーナリングが終了して各輪にか
かる荷重が均等化されると、流体圧が高くなっている車
高調整ユニットが伸長する一方、流体圧が低くなってい
る車高調整ユニットが短縮されて、アンバランスな車体
姿勢になるとともにその姿勢が維持されてしまう。
(問題点を解決するための手段) 本考案は、上述のような各車高調整ユニットの伸縮を独
立に制御して目標とする車体姿勢を形成可能に構成され
た姿勢制御装置において、圧力制御弁の異常発生時に姿
勢制御を中止させるとともに封入手段を封入作動させて
も、上述のような姿勢アンバランス状態が生じないよう
にし、さらにこの状態において乗り心地および走行安定
性の確保を図ることを目的とする。
この目的達成のために本考案では、第1図のクレーム対
応図に示すように、車両の4輪と車体との間に介在され
て、流体の供給および排出に応じて伸縮する車高調整ユ
ニットと、各車高調整ユニットにそれぞれ出力回路を介
して接続され、出力回路を流体供給回路とドレーン回路
に選択的に接続して車高調整ユニットに流体を給排する
4個の圧力制御弁と、車体姿勢に関する信号に基づい
て、各圧力制御弁の作動をそれぞれ制御することで各車
高調整ユニットをそれぞれ独立して伸縮させて目標とす
る車体姿勢を形成する通常制御部を有した制御回路と、
を備えた車両の姿勢制御装置において、前記車高調整ユ
ニットを含む流体回路内に流体圧を封入可能に構成され
た封入手段が設けられ、1対の前記車高調整ユニットど
うしを連通する連通路が設けられ、各連通路の途中に、
連通路を開閉するカットバルブが設けられ、前記圧力制
御弁の異常を検知する異常検知手段、および、車両に発
生する所定の向きの加速度を検知する加速度センサが設
けられ、前記制御回路には、前記異常検知手段の異常検
知時に、前記通常姿勢制御部の制御を中止させるととも
に、前記封入手段を封入作動させ、さらに、前記加速度
センサが検知している加速度が所定値未満であるときに
は前記カットバルブを開く一方、この加速度が所定値以
上であるときには前記カットバルブを閉じる異常時制御
部が設けられている構成とした。
(作用) 本考案の車両の姿勢制御装置では、以下に述べるように
作動する。
(イ)通常時 制御回路mには、種々の車両姿勢に関する信号が入力さ
れており、異常検知手段iが異常を検知していないとき
には、入力信号に基き通常姿勢制御部kが制御作動して
以下のような作動が行われる。
例えば、荷物の積載や加減速時やコーナリング時等のよ
うに車両に姿勢変化が生じた時、あるいはその直前に
は、このような姿勢変化を示す入力信号に基き、通常姿
勢制御部kが所定の車両姿勢目標状態(例えば、水平状
態)となるように各圧力制御弁eの作動をそれぞれ独立
に制御する。
この各圧力制御弁eの作動によって各車高調整ユニット
aに流体が供給あるいは排出され、各車高調整ユニット
aの設置位置の車高が独立に調整され、それによって車
両姿勢は所定の目標状態となる。
(ロ)異常発生時 圧力制御弁eのいずれかにおいて、バルブスプールやス
ティックする等の異常が発生した場合には、異常検知手
段iでその異常が検知され、この異常検知により異常時
制御部lは、前記通常姿勢制御部kによる制御を中止
し、さらに、以下の制御を行う。
すなわち、まず、封入手段hを作動させて車高調整ユニ
ットaを含む回路内に流体圧を封入する。その後、加速
度センサjで検出している加速度が所定値未満である時
には、2対の車高調整ユニットaの対どうしを連通する
連通路f,fに設けられたカットバルブg,gを開く。これに
より、対の車高調整ユニットa,a内の流体圧が異なって
いる場合には、連通路fを介して車高調整ユニットa,a
の間で流体が移動してこの対の車高調整ユニットa,aの
高さが等しくなり、車両の姿勢の安定化が図られる。
また、上述の封入手段hを作動させた状態で、加速度セ
ンサjで検出している加速度が所定値以上となるとカッ
トバルブgが閉じられる。
すなわち、カットバルブgが開かれて車高調整ユニット
a,a間で連通路fを介して流体が移動可能な状態にある
と、対の車高調整ユニットa,aにかかる荷重が変化した
際に、荷重が大きい方の車高調整ユニットaから荷重が
小さい方の車高調整ユニットaに流体が移動してしま
い、この荷重に抗するダンピングフォースが得られず、
乗り心地ならびに走行安定性が損なわれる。具体的に
は、車高調整ユニットa,aが左右で対となっている場
合、旋回時に、旋回外側の車高調整ユニットaで荷重が
増して短縮し、旋回内側の車高調整ユニットaでは荷重
が減少して伸長するが、これに伴って、連通路fを介し
て短縮側の車高調整ユニットaの短縮分の流体が伸長側
の車高調整ユニットaに移動して、短縮側の車高調整ユ
ニットaはますます短縮し伸長側の車高調整ユニットa
はますます伸長してしまい、大きくロールすることにな
る。
それに対して、加速度が所定値以上ではカットバルブg
を閉じることで、連通路fを介して流体の移動を規制し
て、大きくロールするのを防止し乗り心地の確保ならび
に走行安定性の確保が図られる。
(実施例) 以下、本考案の実施例を図面により詳述する。
まず、第2図及び第3図に示す実施例についてその構成
を説明する。
第2図は、本考案一実施例の車両の姿勢制御装置を示す
全体図であって、図中10a,10b,10c,10dは車高調整ユニ
ットを示す。
これら車高調整ユニット10a〜dのうち、10a,10bは車体
前部の左右に対でサスペンション装置(図示省略)と並
列に設けられ、また、10c,10dは車体後部の左右に対で
サスペンション装置(図示省略)と並列に設けられ、各
ユニット10a〜dは、車軸側に下端が支持されたシリン
ダ11と、車体側に上端が支持されシリンダ11内を摺動す
るピストン12とを備え、このピストン12の摺動により各
ユニット長を調整することで車高HFL,HFR,HRL,HRR
調整し、車両の姿勢を調整可能に構成されている。尚、
図面上では、車高HFL,HFR,HRL,HRRをユニット長とし
て表している。
また、このピストン12の摺動は各出力回路30a,30b,30c,
30dから内部に作動流体を供給・排出させるのに伴って
成され、この作動流体としてはオイルが一般的であるが
オイルには限られない。
前記出力回路30a〜dは、圧力制御弁40a,40b,40c,40dか
らの出力液圧を各車高調整アクチュエータ10a〜dに供
給・排出するための回路で、図示するように、各出力回
路30a〜dの途中にはサブのアキュムレータ31a〜dが設
けられると共に、各出力回路30a〜d(車高調整ユニッ
ト10a〜d内)の液圧を検知して圧力信号Piを出力する
圧力センサ32a〜dが設けられている。
また、対となっている車高調整アクチュエータ10a,b及
び10c,dの出力回路30a,b及び30c,d同士は、前側連通路5
1及び後側連通路52でそれぞれ連通されていて、両連通
路51,52には、それぞれ常閉の前側カットバルブ51cと後
側カットバルブ52cが設けられている。
前記各圧力制御弁40a〜dは、制御回路70からの制御信
号Ciにより図外のバルブスプールを摺動させ、前記各出
力回路30a〜dをそれぞれ左前供給回路21a,右前供給回
路21b,左後供給回路22c,右後供給回路22dと左前ドレー
ン回路63a,右前ドレーン回路63b,左後ドレーン回路64c,
右後ドレーン回路64dとに選択的に接続して各出力回路3
0a〜dの液圧を制御することで、各出力回路21a,21b,22
c,22dへの流体の供給・排出を制御するものである。
前記液圧供給回路20は、一端側のエンジンEにより駆動
されるポンプPから液圧が供給され、他端側は、分岐点
23から前側供給回路21と後側供給回路22に分岐され、両
供給回路21,22は、それぞれ、左前供給回路21aと右前供
給回路21bに、また、左後供給回路22cと右後供給回路22
dに分岐されて各圧力制御弁40a〜dに接続されている。
そして、前記分岐点23よりもポンプP側には封入手段と
してもチェックバルブ24と、液圧を貯溜するメインのア
キュムレータ25及びサブのアキュムレータ26が設けられ
ている。
さらに、両アキュムレータ25,26間の位置には両アキュ
ムレータ25,26内の貯溜液圧をドレーンさせる第1ドレ
ーン回路61が設けられ、この第1ドレーン回路61には、
常閉のアンロードバルブ61cが設けられている。このア
ンロードバルブ61cが開かれるとポンプ圧がドレーンさ
れてチェックバルブ24が閉じられる。
尚、前記左前ドレーン回路63aと右前ドレーン回路63bが
連結されて、第3ドレーン回路63が形成され、また、前
記左後ドレーン回路64cと右後ドレーン回路64dとが連結
されて第4ドレーン回路64が形成され、さらに、両ドレ
ーン回路63,64が連結されて第5ドレーン回路65が形成
されている。
そして、この第5ドレーン回路65には、封入手段として
の常閉のドレーン側カットバルブ65cが設けられている
と共に、その下流側には、液圧供給回路20のチェックバ
ルブ24より上流の液圧をパイロット圧として開閉される
封入手段としてのパイロットチェックバルブ65bが設け
られている。
前記制御回路70は、入力信号に基き各圧力制御弁40a〜
d,前側カットバルブ51c,後側カットバルブ52c,アンロー
ドバルブ61c及びドレーン側カットバルブ65cの作動を制
御するもので、通常姿勢制御部71と、異常検知部72と、
異常時制御部73とを備えている。
この制御回路70に入力信号を出力するセンサとしては、
前記圧力センサ32a〜dの他に、各車高調整ユニット10a
〜dの設置位置の車高を検知して車高信号Hiを出力する
車高センサ81a〜dと、車両に対する前後,左右,上下
方向の加速度を検知して加速度信号Giを出力する加速度
センサ82が設けられている。
前記通常姿勢制御部71は、通常時に目標車両姿勢を形成
すべくドレーン側カットバルブ65c,アンロードバルブ61
c及び各圧力制御弁40a〜dの作動を制御するものであ
る。
即ち、通常時、イグニッションスイッチをONする等によ
り制御作動が開始されると、まず、アンロードバルブ61
cを閉状態にして液圧供給回路20を液圧供給可能な状態
にすると共に、ドレーン側カットバルブ65cを開いて各
圧力制御弁40a〜dからドレーン可能な状態、つまり、
各圧力制御弁40a〜dを作動可能な状態とする。
そして、前記加速度センサ82及び車高センサ81a〜dか
らの加速度信号Gi及び車高信号Hiに基き、例えば、荷物
の積載や加減速時やコーナリング時等のように車両に姿
勢変化が検知された時には、例えば水平のような所定の
目標状態となるように、記憶されているデータに基いて
前記車高調整ユニット10a〜dで必要な出力液圧が演算
されると共に、この演算結果に基いて、各圧力制御弁40
a〜dに制御信号Ciを出力するものである。
前記異常検知部72は、前記圧力センサー32a〜dとで異
常検知手段を構成して各圧力制御弁40a〜dの異常を検
知するためのもので、前記通常姿勢制御部71の演算結果
に基く演算出力液圧と、圧力センサー32a〜dに検知さ
れる実際の出力液圧を比較し、その差が所定以上の状態
が一定時間以上続いた場合に、異常が発生したと検知す
る。
前記異常時制御部73は、この異常発生時に車両姿勢の安
定及び走行安定を図るための制御部で、この異常検知部
72で異常発生が検知されると、通常姿勢制御部71の制御
作動を中止し、かつ、封入手段を封入作動させるため
に、アンロードバルブ61cを開くと共に、ドレーン側カ
ットバルブ65cを閉じ、さらに一定時間経過後にドレー
ン側カットバルブ65cを開く。
以上の動作により、チェックバルブ24よりも上流側の液
圧が第1ドレーン回路61からドレーンされてチェックバ
ルブ24が閉じられ、かつ、ドレーン側カットバルブ65c
が閉じられるから、各車高調整ユニット10a〜d及び両
連通路51,52を含んで前記チェックバルブ24とドレーン
側カットバルブ65c間の回路内に液圧が封入される。ま
た、上述のようなアンロードバルブ61cが閉じられるこ
とによりチェックバルブ24よりも前の液圧供給回路20の
液圧が低下するため、パイロットチェックバルブ65bが
閉じられ、一定時間が経過した後にドレーンカットバル
ブ65cを開いても封入状態が維持される。
さらに、前記異常時制御部73は、車高信号Hi及び加速度
信号Giを読み込み、前側カットバルブ51cと後側カット
バルブ52cとの作動を制御する。この制御作動を第3図
に示すフローチャートを参照しつつ詳細に説明する。
ステップSaにて加速度信号Gi及び車高信号Hiが読み込ま
れ、ステップSbでは、この加速度信号Giが示す加速度Gn
が基準加速度G0よりも大きいかどうかが判別される。
尚、この基準加速度G0は、車高調整ユニット10a〜dに
おいて発揮され得るロール剛性やダンピングフォースを
必要とする走行状態かどうかを判別できる加速度とされ
ている。
そして、ステップSbでYESと判別されるとステップScへ
進み、前側カットバルブ51c及び後側カットバルブ52cを
閉じて、各車高調整ユニット10a〜dにおいて、ロール
剛性やダンピングフォースを得ることができる状態とす
る、即ち、走行安定性を得る処理が行われる。
一方、ステップSbにおいてNOと判別された場合には、ス
テップSdに進み、前側カットバルブ51c及び後側カット
バルブ52cを開いて、それぞれ対の左右の車高を均等化
する処理が行われる。これにより車両の安定した姿勢を
得ることができる。
そして、ステップSeに進み、車高信号Siに基き、まず、
一定時間、前輪側の車高HFL,HFRがほぼ等しいかどうか
が判別され、等しくない場合には場合にはリターンさ
れ、等しい場合には、ステップSfにおいて前側カットバ
ルブ51cを閉じる処理が成され、ステップSgに進む。
ステップSgでは、車高信号Siに基き、一定時間後輪側の
車高HRL,HRRがほぼ等しいかどうかが判別され、等しく
ない場合には場合にはリターンされ、等しい場合には、
ステップShに進んで、後側カットバルブ52cを閉じる処
理が行われる。
以上の処理が成されて異常時の制御が終了されるもの
で、この状態での車両の前後において、それぞれ左右の
車高が均等化されて車両姿勢が安定されると共に、高速
走行時や凹凸路走行時や旋回走行時等においてダンピン
グフォースやロール剛性を得ることができる走行安定性
が高い状態となる。
以上のように、実施例では、圧力制御弁40a〜dに異常
が検知された場合には、通常姿勢制御を中止して液圧を
封入させるだけでなく、前輪側の車高調整ユニット10a,
10bと後輪側の車高調整ユニット10c,10dのそれぞれにお
いて、左右の車高を均等化するの安定化が図られるとい
う特徴が得られる。
また、車両に対し基準以上の加速度が作用する、例えば
高速走行時や凹凸路走行時や旋回時等のようにダンピン
グフォースやロール剛性が必要な状態のときには、左右
の車高の均等化を図っている最中でも前側,後側カット
バルブ51c,52cを閉じて、そのダンピングフォースやロ
ール剛性を得ることのできる状態とし走行安定化が図れ
ると共に、左右の車高が均等化された後は両カットバル
ブ51c,52cがずっと閉じられ、同様に走行安定化が図ら
れるという特徴が得られる。
さらに、実施例装置では、圧力制御弁10a〜dの異常を
実際出力液圧と演算出力液圧とを比較して検知するよう
にしたため、異常が発生すると直ちに検知することがで
き、実際に車高調整ユニットに作動異常が発生する前に
検知することも可能であるという特徴が得られる。
以上、実施例を図面に基いて説明してきたが、具体的な
構成はこの実施例に限られるものではなく、例えば、実
施例では、圧力制御弁の異常を検知する手段として演算
出力液圧と実際出力液圧とを比較して異常を検知するよ
うにした例を示したが、実際の車高により異常な車両姿
勢を検知するようにする等、これに限定されることはな
い。
また、実施例では、前輪側の左右と後輪側の左右で1対
ずつ車高調整ユニットを設けた例を示したが、車両の左
側の前後と、右側の前後とで1対ずつ設けようにした
り、また、左前と右後で1対,右前と左後で1対という
ように斜めに1対ずつ設けるようにしてもよい。
(考案の効果) 以上説明してきたように、本考案では、各圧力制御弁を
それぞれ制御することで各車高調整ユニットをそれぞれ
独立して伸縮させて目標とする車体姿勢を形成するよう
にした車両の姿勢制御装置において、車高調整ユニット
を含む流体回路に流体圧を封入可能な封入手段と、対と
なった車高調整ユニットどうしを連通する連通路と、こ
の連通路を開閉するカットバルブと、異常検知手段の異
常検知時に通常姿勢制御部の制御を中止させるととも
に、封入手段を封入作動させ、さらに、加速度センサが
検知している加速度が所定以下であるときにはカットバ
ルブを開く一方、この加速度が所定以上であるときには
カットバルブを閉じる異常時制御部とを設けた構成とし
たため、装置の異常が検知されると通常の制御を禁止し
て異常な制御が成されるのを防止し、しかも、封入手段
を封入作動させてその時点の車高を維持して走行安定性
を確保することができるのに加え、異常発生時点で対の
車高調整ユニットどうしの内部流体圧が異なっていて
も、連通路を介して流体を移動させて対の車高調整ユニ
ット内の流体圧を均等化して車両姿勢の安定化を図るこ
とができ、しかも、その封入状態で対の車高調整ユニッ
トにかかる荷重が異なる走行状態である時、すなわち、
加速度が所定値以上である時には、連通路を閉じて、車
高調整ユニットでダンピングフォースやロール剛性を得
ることができる状態として乗り心地ならびに走行安定性
が確保されるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案のクレーム概念図、第2図は本考案一実
施例の車両の姿勢制御装置を示す全体図、第3図は実施
例装置の作動流れを示すフローチャートである。 10a〜d…車高調整ユニット 20…液圧供給回路 30a〜d…出力回路 32a〜d…圧力センサ(異常検知手段) 40a〜d…圧力制御弁 51…前側連通路(連通路) 52…後側連通路(連通路) 51c…前側カットバルブ 62c…第1後側カットバルブ 65…第5ドレーン回路(ドレーン回路) 65b…パイロットチェックバルブ(封入手段) 65c…ドレーン側カットバルブ(封入手段) 70…制御回路 71…通常姿勢制御部 72…異常検知部(異常検知手段) 73…異常時制御部 82…加速度センサ

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】車両の4輪と車体との間に介在されて、流
    体の供給および排出に応じて伸縮する車高調整ユニット
    と、 各車高調整ユニットにそれぞれ出力回路を介して接続さ
    れ、出力回路を流体供給回路とドレーン回路に選択的に
    接続して車高調整ユニットに流体を給排する4個の圧力
    制御弁と、 車体姿勢に関する信号に基づいて、各圧力制御弁の作動
    をそれぞれ制御することで各車高調整ユニットをそれぞ
    れ独立して伸縮させて目標とする車体姿勢を形成する通
    常制御部を有した制御回路と、を備えた車両の姿勢制御
    装置において、 前記車高調整ユニットを含む流体回路内に流体圧を封入
    可能に構成された封入手段が設けられ、 1対の前記車高調整ユニットどうしを連通する連通路が
    設けられ、 各連通路の途中に、連通路を開閉するカットバルブが設
    けられ、 前記圧力制御弁の異常を検知する異常検知手段、およ
    び、車両に発生する所定の向きの加速度を検知する加速
    度センサが設けられ、 前記制御回路には、前記異常検知手段の異常検知時に、
    前記通常姿勢制御部の制御を中止させるとともに、前記
    封入手段を封入作動させ、さらに、前記加速度センサが
    検知している加速度が所定値未満であるときには前記カ
    ットバルブを開く一方、この加速度が所定値以上である
    ときには前記カットバルブを閉じる異常時制御部が設け
    られていることを特徴とする車両の姿勢制御装置。
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