JPH0751747B2 - 密着性の優れた薄膜形成方法 - Google Patents
密着性の優れた薄膜形成方法Info
- Publication number
- JPH0751747B2 JPH0751747B2 JP63281383A JP28138388A JPH0751747B2 JP H0751747 B2 JPH0751747 B2 JP H0751747B2 JP 63281383 A JP63281383 A JP 63281383A JP 28138388 A JP28138388 A JP 28138388A JP H0751747 B2 JPH0751747 B2 JP H0751747B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- ion
- thin film
- irradiation
- processed
- nitrogen
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Physical Vapour Deposition (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はイオンビーム照射と、真空蒸着の併用によって
被処理物表面に薄膜を形成する方法に関する。
被処理物表面に薄膜を形成する方法に関する。
耐摩耗性が要求される被処理物(部品)においては、そ
の表面を蒸着により薄膜を形成することにより上記部品
の寿命延長が可能である。そのための従来技術として
は、特開昭63−169372号公報で示すように、真空中に部
品を設け、ガス体のイオンビームを照射して清浄処理を
行い、その後Ti,V,Cr等の金属を真空蒸着させるという
ものがある。
の表面を蒸着により薄膜を形成することにより上記部品
の寿命延長が可能である。そのための従来技術として
は、特開昭63−169372号公報で示すように、真空中に部
品を設け、ガス体のイオンビームを照射して清浄処理を
行い、その後Ti,V,Cr等の金属を真空蒸着させるという
ものがある。
上記のように清浄処理する際ガス体のイオンビームを照
射するが、一般的に使用するガス体はArである。Arを用
いる場合の利点としては質量が他のガス体に比べて重い
ため清浄処理効果が著しく短時間で処理できる点があげ
られる。この場合、Arイオンビーム照射量は1×10
18(個/cm2)程度で十分である。
射するが、一般的に使用するガス体はArである。Arを用
いる場合の利点としては質量が他のガス体に比べて重い
ため清浄処理効果が著しく短時間で処理できる点があげ
られる。この場合、Arイオンビーム照射量は1×10
18(個/cm2)程度で十分である。
さらにArイオンビームを部品に照射するための加速電圧
はスパッタ効果(清浄効果)をあげるためには0.1〜2KV
程度の加速電圧が用いられる。加速電圧が20KVを越える
とスパッタ効果から注入効果に変わるため、清浄処理と
しては不適である。このように従来技術は、単に部品を
清浄化して薄膜の付着力を向上するようにしていたが、
かゝる従来技術では、部品と薄膜との界面での密着性は
不十分で特に工具鋼等のように、機械的振動が激しく重
い荷重が作用する場合においては、薄膜が簡単にはがれ
てしまう欠点があった。
はスパッタ効果(清浄効果)をあげるためには0.1〜2KV
程度の加速電圧が用いられる。加速電圧が20KVを越える
とスパッタ効果から注入効果に変わるため、清浄処理と
しては不適である。このように従来技術は、単に部品を
清浄化して薄膜の付着力を向上するようにしていたが、
かゝる従来技術では、部品と薄膜との界面での密着性は
不十分で特に工具鋼等のように、機械的振動が激しく重
い荷重が作用する場合においては、薄膜が簡単にはがれ
てしまう欠点があった。
本発明は従来技術の課題を有利に解決するものであっ
て、その特徴は被処理物の表面に真空蒸着によって薄膜
を形成するに先立ち、窒素イオン源から窒素イオンビー
ムを 被処理物へのイオンビーム照射量:2×1018〜2×10
19(個/cm2) 窒素イオンの加速電圧:5〜20(KV) の条件により前記被処理物表面に照射することによりか
ゝる処理表面に蒸着せしめた薄膜の付着性を著るしく向
上せしめたところにある。
て、その特徴は被処理物の表面に真空蒸着によって薄膜
を形成するに先立ち、窒素イオン源から窒素イオンビー
ムを 被処理物へのイオンビーム照射量:2×1018〜2×10
19(個/cm2) 窒素イオンの加速電圧:5〜20(KV) の条件により前記被処理物表面に照射することによりか
ゝる処理表面に蒸着せしめた薄膜の付着性を著るしく向
上せしめたところにある。
本発明者等はイオンビームミキシング法による薄膜の形
成過程において、前処理としてイオン照射条件を研究し
たところ、イオン照射される被処理物表面を清浄化する
とともに表面に窒素イオンを注入して窒化処理を行うと
共に表面硬度を上昇せしめると上記処理面への蒸着膜の
付着力が著るしく強化されることを確認した。即ち、被
処理物表面に窒素イオン源からイオンビーム照射量を2
×1018〜2×1019(個/cm2)の範囲で、且つ、窒素イオ
ンの加速電圧を5〜20KVによって照射することにより、
被処理物表面は清浄化(スパッタリング)されるととも
に窒化(イオン注入)されて、薄膜の密着力さが著るし
く上昇するのである。
成過程において、前処理としてイオン照射条件を研究し
たところ、イオン照射される被処理物表面を清浄化する
とともに表面に窒素イオンを注入して窒化処理を行うと
共に表面硬度を上昇せしめると上記処理面への蒸着膜の
付着力が著るしく強化されることを確認した。即ち、被
処理物表面に窒素イオン源からイオンビーム照射量を2
×1018〜2×1019(個/cm2)の範囲で、且つ、窒素イオ
ンの加速電圧を5〜20KVによって照射することにより、
被処理物表面は清浄化(スパッタリング)されるととも
に窒化(イオン注入)されて、薄膜の密着力さが著るし
く上昇するのである。
こゝで、窒素イオン、照射量(個/cm2)と薄膜の密着強
さの関係を第2図に示す。
さの関係を第2図に示す。
図中〜で示す曲線はタングステン・カーバイトを主
体とし、少なくともコバルトを含む超硬材料で製造され
た工具や金型を被処理物とし、真空容器内において、該
被処理物の表面にイオンビームミキシング法により薄膜
を形成する前処理として、窒素イオンをその照射条件
(照射量及び加速電圧)を変えて照射し、次いで、真空
蒸着により薄膜を形成した後に、該薄膜を被処理物表面
から剥離させるに必要な力を測定し、この力を密着強さ
として、上記窒素イオン照射条件との関係に基づいて示
したものである。
体とし、少なくともコバルトを含む超硬材料で製造され
た工具や金型を被処理物とし、真空容器内において、該
被処理物の表面にイオンビームミキシング法により薄膜
を形成する前処理として、窒素イオンをその照射条件
(照射量及び加速電圧)を変えて照射し、次いで、真空
蒸着により薄膜を形成した後に、該薄膜を被処理物表面
から剥離させるに必要な力を測定し、この力を密着強さ
として、上記窒素イオン照射条件との関係に基づいて示
したものである。
前記曲線は窒素イオンを処理面の法線方向から45゜傾
いた方向(このとき、法線方向は蒸着源に向いている)
から照射し、窒素イオンの加速電圧は10KV、窒素イオン
の密度は2.5〜1017個/cm2・分、また、被処理物の温度
が300℃以上にならないように被処理物ホルダーを冷却
している。また真空容器内の圧力は1×10-4Torrであ
る。曲線は曲線の照射条件の内、窒素イオンの加速
電圧だけを35KVに変えて照射したものであり、曲線は
曲線と同様、窒素イオンの加速電圧だけを2KVに変え
て照射したものである。
いた方向(このとき、法線方向は蒸着源に向いている)
から照射し、窒素イオンの加速電圧は10KV、窒素イオン
の密度は2.5〜1017個/cm2・分、また、被処理物の温度
が300℃以上にならないように被処理物ホルダーを冷却
している。また真空容器内の圧力は1×10-4Torrであ
る。曲線は曲線の照射条件の内、窒素イオンの加速
電圧だけを35KVに変えて照射したものであり、曲線は
曲線と同様、窒素イオンの加速電圧だけを2KVに変え
て照射したものである。
また、被処理面に照射した窒素イオンの照射エネルギー
が被処理面で起こす現象を定性的に第3図に示す。被処
理物の材質やイオンの照射条件により第3図の効果の領
域は多少変化することはあるが、例えば窒素イオンを1K
Vで照射した時には、注入効果はほとんど起こらず、ス
パッタ効果が多く発生することを示している。
が被処理面で起こす現象を定性的に第3図に示す。被処
理物の材質やイオンの照射条件により第3図の効果の領
域は多少変化することはあるが、例えば窒素イオンを1K
Vで照射した時には、注入効果はほとんど起こらず、ス
パッタ効果が多く発生することを示している。
以上の第2図及び第3図より、加速電圧を5〜20KVと
し、窒素イオン照射量を2×1018〜2×1019(個/cm2)
の範囲にするとスパッタ効果(清浄効果)と注入効果
(窒化効果)が同時に現れ、これにより、被処理面との
密着力が著るしく改善された薄膜を形成することができ
る。
し、窒素イオン照射量を2×1018〜2×1019(個/cm2)
の範囲にするとスパッタ効果(清浄効果)と注入効果
(窒化効果)が同時に現れ、これにより、被処理面との
密着力が著るしく改善された薄膜を形成することができ
る。
即ち、窒素イオン照射量が本発明の照射量の下限以下で
あると、例えば窒素イオンを2.5×1017個/cm2・分、加
速電圧10KVで4分間照射したときは被処理面のイオン窒
化が進行途中にあってイオン窒化量が不十分のため、薄
膜付着力は低く、イオン照射量が本発明の上限以上であ
ると、例えば窒素イオンを2.5×1017個/cm2・分で、加
速電圧10KVで100分照射したときはイオン窒化により、
いったん上昇した表層の硬度が多量のイオン照射によっ
て被処理面層が非晶質化し、硬度が減少して薄膜付着力
は十分向上しない。
あると、例えば窒素イオンを2.5×1017個/cm2・分、加
速電圧10KVで4分間照射したときは被処理面のイオン窒
化が進行途中にあってイオン窒化量が不十分のため、薄
膜付着力は低く、イオン照射量が本発明の上限以上であ
ると、例えば窒素イオンを2.5×1017個/cm2・分で、加
速電圧10KVで100分照射したときはイオン窒化により、
いったん上昇した表層の硬度が多量のイオン照射によっ
て被処理面層が非晶質化し、硬度が減少して薄膜付着力
は十分向上しない。
また、窒素イオンの加速電圧を本発明の下限以下である
と、例えば2KVの電圧で照射したときは被処理面のスパ
ッタリング効果(表面削り取り効果)による清浄処理
(表面を粗面にする効果を含む)を行うことはできる
が、窒素イオンの注入効果が少ないためイオン窒化が十
分に行えずに薄膜の付着力は十分でなく、また、イオン
照射電圧を本発明の上限以上にすると、例えば50KVで照
射したとき窒素イオン注入によるイオン窒化は十分行え
てもスパッタリング現象が減少し薄膜の付着力が十分に
向上しないのである。
と、例えば2KVの電圧で照射したときは被処理面のスパ
ッタリング効果(表面削り取り効果)による清浄処理
(表面を粗面にする効果を含む)を行うことはできる
が、窒素イオンの注入効果が少ないためイオン窒化が十
分に行えずに薄膜の付着力は十分でなく、また、イオン
照射電圧を本発明の上限以上にすると、例えば50KVで照
射したとき窒素イオン注入によるイオン窒化は十分行え
てもスパッタリング現象が減少し薄膜の付着力が十分に
向上しないのである。
本発明の一実施例を図面に基づいて説明する。
第1図の薄膜形成装置1は真空容器2内にイオン源4と
蒸着源6を一緒に設置し、被処理物15の表面にイオン照
射と蒸着を同時又は交互に行う例を示している。上記例
において、排気装置3は真空容器2内を真空引きする装
置であり、イオン源4はイオンビームを発生すると共に
被処理物15に照射する装置であって、イオンビームを遮
断するシャッター12とイオンビームを所望の面積だけ照
射するイオンビーム拡大制限枠13を具備している。
蒸着源6を一緒に設置し、被処理物15の表面にイオン照
射と蒸着を同時又は交互に行う例を示している。上記例
において、排気装置3は真空容器2内を真空引きする装
置であり、イオン源4はイオンビームを発生すると共に
被処理物15に照射する装置であって、イオンビームを遮
断するシャッター12とイオンビームを所望の面積だけ照
射するイオンビーム拡大制限枠13を具備している。
また、イオン源4は該イオン源4に電力を供給する電源
と所望のエネルギー及び密度のイオンビームを安定して
照射する制御装置7及びイオン化のためのガスを所望の
量だけ安定して上記イオン源4へ供給するガス供給装置
8が設けられている。
と所望のエネルギー及び密度のイオンビームを安定して
照射する制御装置7及びイオン化のためのガスを所望の
量だけ安定して上記イオン源4へ供給するガス供給装置
8が設けられている。
蒸着源6は蒸着材料を電子ビームにより蒸発させる装置
で、該蒸着源6へ電力を供給する電源と蒸着材料の蒸発
を所望の速度で安定して行うための制御装置7を具備し
ている。
で、該蒸着源6へ電力を供給する電源と蒸着材料の蒸発
を所望の速度で安定して行うための制御装置7を具備し
ている。
また、被処理物15に面して、蒸着源6からの蒸着物質を
遮断するシャッター11が設けられている。
遮断するシャッター11が設けられている。
被処理物15はホルダー16に取り付けられているが、該ホ
ルダー16は被処理物15に入射するイオンビームを所望の
角度に変えるため、ホルダー16の中心を通る軸を回転
軸として回転可能であり、更に被処理物取付け面の中央
を中心として所望の角度だけ回転することができ
る。
ルダー16は被処理物15に入射するイオンビームを所望の
角度に変えるため、ホルダー16の中心を通る軸を回転
軸として回転可能であり、更に被処理物取付け面の中央
を中心として所望の角度だけ回転することができ
る。
ビームダンプ14は被処理物15へ向けてイオン源4から照
射されたイオンビームの内、ビームリミター13、被処理
物15及びホルダー16によって遮断されなかったイオンビ
ームを受け止めて真空チャンバー2の加熱を防止する遮
断板である。
射されたイオンビームの内、ビームリミター13、被処理
物15及びホルダー16によって遮断されなかったイオンビ
ームを受け止めて真空チャンバー2の加熱を防止する遮
断板である。
膜厚測定量センサ9は蒸着物質の蒸着速度を計測するた
めのセンサーであって、該センサ9には該センサ9から
の電気信号により蒸着物質の蒸着速度及び膜厚を計算す
るための膜厚計10が連結されている。
めのセンサーであって、該センサ9には該センサ9から
の電気信号により蒸着物質の蒸着速度及び膜厚を計算す
るための膜厚計10が連結されている。
又、排気装置3、イオン源4、蒸着源6、膜厚測定用セ
ンサ9、ビームリミター13、ビームダンプ14、ホルダー
16等を冷却するための冷却水供給及び流量監視装置17が
系外に配置され、図示しない管によって上記各装置と連
結されている。
ンサ9、ビームリミター13、ビームダンプ14、ホルダー
16等を冷却するための冷却水供給及び流量監視装置17が
系外に配置され、図示しない管によって上記各装置と連
結されている。
本発明は以上の装置より構成されているが、該装置は次
のように操作される。
のように操作される。
排気装置3により排気された真空容器2内に設けられた
ホルダー16に被処理物15が設置され、該被処理物15に対
し、先ず、イオン源4からイオンビームが照射される。
本発明において、窒素イオンが上記イオン源4から発生
し、イオン源用電源及びイオン源制御装置5により、イ
オンビーム照射量とイオン加速電圧が本発明の範囲内で
制御され、シャッター12及びビームリミター13の併用に
より、適時窒素イオンビームが被処理物15の表面の適当
箇所へ照射される。被処理面はスパッタリングと窒化が
行われ、薄膜密着の素地ができる。被処理物15はイオン
ビームの照射により高温化して溶融する場合があるの
で、ホルダー16を冷却して被処理物15の温度を低下せし
めるとよい。
ホルダー16に被処理物15が設置され、該被処理物15に対
し、先ず、イオン源4からイオンビームが照射される。
本発明において、窒素イオンが上記イオン源4から発生
し、イオン源用電源及びイオン源制御装置5により、イ
オンビーム照射量とイオン加速電圧が本発明の範囲内で
制御され、シャッター12及びビームリミター13の併用に
より、適時窒素イオンビームが被処理物15の表面の適当
箇所へ照射される。被処理面はスパッタリングと窒化が
行われ、薄膜密着の素地ができる。被処理物15はイオン
ビームの照射により高温化して溶融する場合があるの
で、ホルダー16を冷却して被処理物15の温度を低下せし
めるとよい。
かゝる表面処理の後、蒸着材料を蒸着源より電子ビーム
によって蒸発・供給せしめ、被処理面に蒸着せしめて薄
膜を形成するのである。その際、シャッター11を真空容
器2の外部からの電気信号で自由に開閉して、適時蒸着
せしめる。
によって蒸発・供給せしめ、被処理面に蒸着せしめて薄
膜を形成するのである。その際、シャッター11を真空容
器2の外部からの電気信号で自由に開閉して、適時蒸着
せしめる。
次に、本発明の方法に基づく実施例を第1表に示す。
該実施例では本発明の前処理として窒素イオン(N)
を、また比較例の前処理としてアルゴンイオン(Ar)を
一定の加速電圧の元で照射量を変えて照射し、その後Ti
Nの皮膜をイオンビームミキシング法により成膜して試
料を作成し、この試料の皮膜密着強さを測定した。
を、また比較例の前処理としてアルゴンイオン(Ar)を
一定の加速電圧の元で照射量を変えて照射し、その後Ti
Nの皮膜をイオンビームミキシング法により成膜して試
料を作成し、この試料の皮膜密着強さを測定した。
被処理物はP20相当の超硬工具(WC−Co)を溶剤で超音
波洗浄したものを用いた。
波洗浄したものを用いた。
前処理条件は、真空度:1×10-4Torr、加速電圧:10KV、
イオンビーム照射角度:−45゜、被処理物温度:300℃以
下とし、又、膜の密着強さを、半径0.2mm球のダイヤモ
ンド圧子によりひっかき速度5mm/minでひっかき試験を
行い、膜剥離を起こしたときの力(Kg・m/秒2)で表し
た。
イオンビーム照射角度:−45゜、被処理物温度:300℃以
下とし、又、膜の密着強さを、半径0.2mm球のダイヤモ
ンド圧子によりひっかき速度5mm/minでひっかき試験を
行い、膜剥離を起こしたときの力(Kg・m/秒2)で表し
た。
以上の通り、窒素イオン照射量を本発明の範囲内で照射
すると、アルゴンイオンに比較して膜の密着強さを著し
く増大することができた。
すると、アルゴンイオンに比較して膜の密着強さを著し
く増大することができた。
本発明によれば、被処理物の組成物と蒸着金属との融合
状態が双方の窒化化合物となるため、密着性を著しく改
善することができ、このため、機械的振動が激しく、重
い荷重が作用する工具材等においても膜剥離を起こさ
ず、寿命を飛躍的に向上させることができた。
状態が双方の窒化化合物となるため、密着性を著しく改
善することができ、このため、機械的振動が激しく、重
い荷重が作用する工具材等においても膜剥離を起こさ
ず、寿命を飛躍的に向上させることができた。
第1図は本発明による実施例を示すイオンビームミキシ
ング装置の概略断面図であり、 第2図は前処理での窒素イオン照射量(個/cm2)と薄膜
の密着強さとの関係を示す図であり、 第3図はイオン照射エネルギーと被処理物界面に生ずる
効果との関係を示す図である。 1……薄膜形成装置、2……真空容器、 3……排気装置、4……イオン源、 6……蒸着源、8……ガス供給装置、 15……被処理物、16……ホルダー。
ング装置の概略断面図であり、 第2図は前処理での窒素イオン照射量(個/cm2)と薄膜
の密着強さとの関係を示す図であり、 第3図はイオン照射エネルギーと被処理物界面に生ずる
効果との関係を示す図である。 1……薄膜形成装置、2……真空容器、 3……排気装置、4……イオン源、 6……蒸着源、8……ガス供給装置、 15……被処理物、16……ホルダー。
Claims (1)
- 【請求項1】被処理物の表面に真空蒸着によって薄膜を
形成するに先立ち、窒素イオン源から窒素イオンビーム
を 被処理物へのイオンビーム照射量:2×1018〜2×10
19(個/cm2) 窒素イオンの加速電圧:5〜20(KV) の条件により前記被処理物表面に照射することを特徴と
する密着性の優れた薄膜形成方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63281383A JPH0751747B2 (ja) | 1988-11-09 | 1988-11-09 | 密着性の優れた薄膜形成方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63281383A JPH0751747B2 (ja) | 1988-11-09 | 1988-11-09 | 密着性の優れた薄膜形成方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02129359A JPH02129359A (ja) | 1990-05-17 |
JPH0751747B2 true JPH0751747B2 (ja) | 1995-06-05 |
Family
ID=17638374
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63281383A Expired - Fee Related JPH0751747B2 (ja) | 1988-11-09 | 1988-11-09 | 密着性の優れた薄膜形成方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0751747B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2692724B2 (ja) * | 1993-04-12 | 1997-12-17 | 工業技術院長 | 金属系材料の表面蒸着方法 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS61195971A (ja) * | 1985-02-25 | 1986-08-30 | Kobe Steel Ltd | 耐摩耗性皮膜の形成方法 |
JPH01168856A (ja) * | 1987-12-23 | 1989-07-04 | Agency Of Ind Science & Technol | 鋼材の表面硬化方法 |
-
1988
- 1988-11-09 JP JP63281383A patent/JPH0751747B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH02129359A (ja) | 1990-05-17 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US4622919A (en) | Film forming apparatus | |
EP0474369B1 (en) | Diamond-like carbon coatings | |
CA2177170A1 (en) | An abrasive material for precision surface treatment and a method for the manufacturing thereof | |
US5320882A (en) | Laser ablative particulate composite | |
JPH0751747B2 (ja) | 密着性の優れた薄膜形成方法 | |
JPS6154869B2 (ja) | ||
JPS6326349A (ja) | 立方晶窒化硼素被膜の形成方法 | |
JPS62161952A (ja) | 立方晶窒化硼素薄膜の形成方法 | |
JPS6338428B2 (ja) | ||
JP2593441B2 (ja) | 高硬度膜被覆工具材料とその製造方法 | |
JP2875892B2 (ja) | 立方晶窒化ほう素膜の形成方法 | |
JPH07118829A (ja) | 窒化クロム膜被覆基体及びその製造方法 | |
JPH03159978A (ja) | イオンミキシング法によるセラミックス表面への金属膜形成法 | |
JPH05320885A (ja) | イオンプレーティング用蒸発材 | |
JPH0565637A (ja) | イオンビームスパツタ装置 | |
JP2603919B2 (ja) | 立方晶系窒化ホウ素の結晶粒を含む窒化ホウ素膜の作製方法 | |
JPH05148649A (ja) | 膜形成方法 | |
JPH05295522A (ja) | 薄膜形成方法 | |
JP2840335B2 (ja) | 高機能性被膜の形成方法 | |
JPS6320445A (ja) | イオンプレ−テイング | |
JPH06287743A (ja) | 薄膜形成方法 | |
JPH01275746A (ja) | ダイヤモンドに対して金属炭化物層を被着する方法 | |
JPH05193916A (ja) | 窒化チタン薄膜 | |
JPH03138352A (ja) | イオンビームスパッタ法によるTiC膜形成方法 | |
JPH05112863A (ja) | 薄膜形成方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |