JPH0751543B2 - チモ−ル誘導体の製法 - Google Patents

チモ−ル誘導体の製法

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JPH0751543B2
JPH0751543B2 JP61290907A JP29090786A JPH0751543B2 JP H0751543 B2 JPH0751543 B2 JP H0751543B2 JP 61290907 A JP61290907 A JP 61290907A JP 29090786 A JP29090786 A JP 29090786A JP H0751543 B2 JPH0751543 B2 JP H0751543B2
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裕光 武田
光夫 真崎
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日本ケミフア株式会社
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    • Y02P20/52Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts

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  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
  • Catalysts (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、チモール誘導体の新規な製法に関し、更に詳
細には次の一般式(I) で表わされる2−(4−アセトキシ−2−イソプロピル
−5−メチルフェノキシ)エチル−N,N−ジメチルアミ
ン塩酸塩の新規な製法に関する。上記一般式(I)で表
わされる化合物は、一般名を塩酸モキシシリトといい、
脳循環代謝改善剤として広く使用されている。
従来、塩酸モキシシリトに関する製造方法として、ドイ
ツ特許第905738号、英国特許第745070号等が知られてい
る。しかし、これらの合成方法は出発原料であるチモー
ルから9工程を経て、目的物を得ており、工程数が多
く、さらに、第7工程でジアゾニウム塩の分解等によ
り、高純度の目的物を得ることが難しく、工業的な製法
としては有利な方法とはいえない。尚、ドイツ特許第90
5738号の方法は次式で表わされる。
本発明者らは、上記の問題点を解決すべく鋭意研究を行
なった結果、本発明を完成した。
即ち、本発明方法は、 一般式(II) で表わされる3−〔2−(ジメチルアミノ)エトキシ〕
−p−シメンを酸触媒の存在下に、一般式(III)、 で表わされるヨードメシチレンジアセテートと反応せし
めたのち、加水分解し、一般式(IV)、 で表わされるN,N−ジメチル−2−(4−ヒドロキシ−
2−イソプロピル−5−メチルフェノキシ)エチルアミ
ンを得、次いでこれをアセチル化した後、塩酸塩となす
ことを特徴とする、一般式 で表わされる塩酸モキシシリトの製造方法に関する。
本発明方法の原料である一般式(II)で表わされる化合
物は、公知の方法、たとえば、Bull.Soc.Chim.France 1
959,839等に記載されているように、チモールから1工
程で得られる。
本発明方法で、一般式(II)で表わされる化合物と一般
式(III)で表わされる化合物との反応は、酸触媒、好
ましくは、硫酸、トリフロオロ酢酸等の存在下、0〜50
℃、2〜48時間、反応に関与しない溶媒たとえば無水酢
酸、酢酸中で行い、反応終了後、水を加え、望ましくは
銅塩、酸の存在下、加熱還流することにより行なわれ
る。反応終了後、一般式(III)で表わされる化合物の
合成原料である、次の一般式(V) で表わされるヨードメシチレンを回収することもでき
る。
上記方法により得られた一般式(IV)で表わされる化合
物を反応に関与しない有機溶媒、たとえばベンゼン、ジ
クロロエタン、ピリジン等の存在下又は無存在下に、ア
セチル化剤、たとえば無水酢酸、塩化アセチル等を作用
した後、ジクロロエタン、クロロホルム等の反応に関与
しない溶媒の存在下、塩酸ガスを作用させることにより
目的物である塩酸モキシシリトを得ることができる。
上述のように本発明方法は従来の方法に比して、容易に
入手できる原料であるチモールから4工程という短い工
程でかつ簡便な方法で塩酸モキシシリトを収率良く取得
でき工業的に有用な製法である。
次に、実施例をあげて本発明を更に詳しく説明する。
実施例1 N,N−ジメチル−2−(4−ヒドロキシ−2−イソプロ
ピル−5−メチルフェノキシ)エチルアミン A) 3−〔2−(ジメチルアミノ)エトキシ〕−p−シメン
1.77g(0.008モル)を無水酢酸50mlに溶解した後、2−
ヨードメシチレンジアセテート2.91g(0.008モル)を加
えた。この中に硫酸2.6mlを10℃以下で15分間で滴下
後、そのまま10℃以下で2時間撹拌した。ついで室温で
一夜撹拌後、反応液を320mlの水の中に注入した。この
中に塩化第1銅0.19gを加え3時間、撹拌下に加熱還流
した。冷却後油状物として分離した2−ヨードメシチレ
ンをエーテルで抽出した。(常法処理後、2−ヨードメ
シチレン1.68gを回収した。)水層は、炭酸水素ナトリ
ウムを加えてアルカリ性となし、エーテルで抽出した。
エーテル層を水洗、硫酸ナトリウムで乾燥し、留去し、
残渣を得た。これをn−ヘキサン40ml、1N水酸化ナトリ
ウム溶液40mlとともに振とうした。分取した水酸化ナト
リウム溶液を2N塩酸で酸性としたのち、炭酸水素ナトリ
ウムを加えてアルカリ性となし、エーテル抽出すること
により、目的とするN,N−ジメチル−2−(4−ヒドロ
キシ−2−イソプロピル−5−メチルフェノキシ)エチ
ルアミン1.15gを得た。
mp 88.5〜89.5° B) 3−〔2−(ジチメルアミノ)エトキシ〕−p−シメン
1.77gを無水酢酸12.5mlに溶解した後、2−ヨードメシ
チレンジアセテート2.91gを加えた。この中に濃硫酸1.4
mlを10℃以下で20分間で滴下後、そのまま10℃以下で3
時間撹拌した。ついで室温で19時間撹拌後、反応液を80
mlの水の中に注入した。この中に塩化第1銅0.19gを加
え、撹拌下に4時間加熱還流した。冷却後油状物として
分離した2−ヨードメシチレンをトルエンにて抽出し
た。(常法処理後、2−ヨードメシチレン1.5gを回収し
た。)水層に6N水酸化ナトリウムを加え、アルカリ性
(pH≒10)とした後、酢酸エチルにて抽出した。これを
食塩水で洗浄した後硫酸ナトリウムにて乾燥した後、溶
媒を留去し、残渣1.78gを得た。これをトルエン30mlに
溶かし、1N水酸化ナトリウムを加え振とうした。水層に
2N塩酸を加え、pH≒10とし、これを酢酸エチルより抽出
し、有機層を食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥
し、溶媒を減圧留去し、1.12gのN,N−ジメチル−2−
(4−ヒドロキシ−2−イソプロピル−5−メチルフェ
ノキシ)エチルアミンを得た。
実施例2 2−(4−アセトキシ−2−イソプロピル−5−メチル
フェノキシ)エチル−N,N−ジメチルアミン塩酸塩(塩
酸モキシシリト) N,N−ジメチル−2−(4−ヒドロキシ−2−イソプロ
ピル−5−メチルフェノキシ)エチルアミン8.07gに無
水酢酸4.20gを加え溶解し、60℃で40分撹拌した。クロ
ロホルム200mlに溶解し、飽和炭酸水素ナトリウム水200
mlとともに振とう後、飽和食塩水(150ml×2)で振と
うし洗浄した。分取したクロロホルム層を無水硫酸ナト
リウムで乾燥し、クロロホルムを減圧留去し残渣9.33g
を得た(98.1%)。
これをクロロホルムに溶解し、塩酸ガスにより塩酸塩と
したのち、1,2−ジクロルエタンより再結晶して、2−
(4−アセトキシ−2−イソプロピル−5−メチルフェ
ノキシ)エチル−N,N−ジメチルアミン塩酸塩の結晶を
得た。
mp 209〜210℃

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 で表わされる3−〔2−(ジメチルアミノ)エトキシ〕
    −p−シメンを酸触媒の存在下に、一般式 で表わされるヨードメシチレンジアセテートと反応せし
    めたのち、加水分解し、一般式 で表わされるN,N−ジメチル−2−(4−ヒドロキシ−
    2−イソプロピル−5−メチルフェノキシ)エチルアミ
    ンを得、次いでこれをアセチル化した後、塩酸塩となす
    ことを特徴とする、一般式 で表わされる塩酸モキシシリトの製造方法。
JP61290907A 1986-12-05 1986-12-05 チモ−ル誘導体の製法 Expired - Lifetime JPH0751543B2 (ja)

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