JP3700190B2 - 2−インダニルメチルアミンの製造法並びにn−ベンジル−n−(2−インダニルメチル)アミン及びその製造法 - Google Patents
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【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、医薬品の製造中間体として有用な2−インダニルメチルアミンの製造法並びにN−ベンジル−N−(2−インダニルメチル)アミン及びその製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、2−インダニルメチルアミンの製造法としては、2−インダニル酢酸を原料とする、アシルアジドのクルチウス転位反応による製造法が知られている(国際特許公開WO92/15558号公報記載)。また、2−インダニルメチルアミンは、2−フタルイミノメチルインダンの加水分解反応により製造することもできる(ジャーナル オブ ケミカル ソサイエティー(Journal of Chemical Society)2685〜2697頁、1914年)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、アシルアジドのクルチウス転位反応では、爆発性のあるアシルアジドが中間体として生成してくるため、工業的に用いることは困難であった。また、2−フタルイミノメチルインダンの加水分解反応に関しては、原料である2−フタルイミノメチルインダンの合成が煩雑であり、しかも高価であるため、工業的には適していない。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記問題を解決するため鋭意研究を行い、1−インダノンからマンニッヒ反応により容易に合成することができる2−(N−ベンジル)アミノメチル−1−インダノンを水素雰囲気中で還元すること、すなわち水素還元によって2−インダニルメチルアミンを安全かつ経済的に得ることができることを見出し、さらに反応温度の設定を調整することでN−ベンジル−N−(2−インダニルメチル)アミンを選択的に得る方法も見出し、本発明を完成した。
【0005】
即ち、本発明は2−(N−ベンジル)アミノメチル−1−インダノンを水素雰囲気中で還元することを特徴とする2−インダニルメチルアミンの製造法並びにN−ベンジル−N−(2−インダニルメチル)アミン及びその製造法に関する。
【0006】
また、本発明は2−(N−ベンジル)アミノメチル−1−インダノンを水素雰囲気中で還元してN−ベンジル−N−(2−インダニルメチル)アミンとし、さらに還元することを特徴とする2−インダニルメチルアミンの製造法に関する。
【0007】
本発明の製造法は下記式で表される。
【0008】
【化1】
【0009】
2−(N−ベンジル)アミノメチル−1−インダノン(I)の還元反応は、水素雰囲気中、触媒としてパラジウム炭素を用いて行うことができる。溶媒としてはメタノール、エタノールなどのアルコール類、酢酸、水などが用いられるが、酢酸と水の混液が好ましい。反応は通常、反応容器の内圧が2〜10kg/cm2の水素雰囲気中で行われ、温度は20〜100℃で充分である。
【0010】
本反応は反応温度、反応内圧を適宜設定することにより、2−インダニルメチルアミン又はN−ベンジル−N−(2−インダニルメチル)アミンをそれぞれ優先的に製造することができる。例えば反応内圧が3〜6kg/cm2、反応温度50〜90℃では、2−インダニルメチルアミン(II)の製造に適している。また、同じ水素圧においても反応温度をより低めに設定することにより、N−ベンジル−N−(2−インダニルメチル)アミン(III)を優先的に製造することができる。
また、本反応は必要に応じ塩酸や硫酸などの鉱酸、過塩素酸、トリフルオロ酢酸、シュウ酸などを加えることができる。本反応における酸の添加はいずれの化合物の製造においても反応を促進させる効果をもたらすが、特にN−ベンジル−N−(2−インダニルメチル)アミンの優先的製造に有効である。
【0011】
N−ベンジル−N−(2−インダニルメチル)アミン(III)の還元反応は、水素雰囲気中、常温常圧にて行うことができる。溶媒としてはメタノール、エタノールなどのアルコール類、酢酸、水などが用いられ、触媒としては水酸化パラジウム炭素が用いられる。また、還元反応を2〜10kg/cm2の中圧で行う場合は触媒としてパラジウム炭素を用いることができる。
また、N−ベンジル−N−(2−インダニルメチル)アミン(III)の還元反応は、ヒドラジン、シクロヘキセンまたはギ酸アンモニウムなどを加え加熱することによっても行うことができる。溶媒としては、メタノール、エタノールなどのアルコール類が用いられ、触媒としてはパラジウム炭素が用いられる。
【0012】
本発明は原料に酸付加塩を用いることも可能であり、また本発明により得られた2−インダニルメチルアミン(II)及びN−ベンジル−N−(2−インダニルメチル)アミン(III)は濾取、洗浄、結晶化、再結晶、抽出、蒸留などの通常の化学操作を適宜行うことにより容易に単離精製され、所望により有機酸又は無機酸の付加塩とすることができる。
【0013】
本発明の方法によって2−インダニルメチルアミン(II)及びN−ベンジル−N−(2−インダニルメチル)アミン(III)が高収率で得られ、しかも夾雑物が極めて少ないため反応混合物あるいは粗結晶のままで次の反応に供することも可能であり、工業的に有利である。
【0014】
かくして得られた2−インダニルメチルアミン(III)は、国際特許公開WO92/15558号公報に記載されたトロンボキサンA2拮抗作用を有する化合物の製造中間体として有用である。
【0015】
【実施例】
次に実施例を挙げて本発明を詳しく説明するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。
【0016】
実施例1
2−インダニルメチルアミン塩酸塩の製造
【0017】
【化2】
【0018】
工程1
1−インダノン50.0g、パラホルムアルデヒド12.7g及びベンジルアミン塩酸塩60.0gを2−プロパノール350mlに懸濁し、1.5時間加熱還流した。反応液を室温まで冷却し、析出した結晶を濾取し、2−プロパノールで洗浄後乾燥して2−(N−ベンジル)アミノメチル−1−インダノン塩酸塩86.5gを無色結晶として得た。収率80%。
融点:187〜190℃
NMR(DMSO-d6)δ:3.07〜3.49(m,5H),4.22(s,2H),7.39〜7.48(m,4H),7.60〜7.74(m,5H),9.60(br,2H)
【0019】
工程2
工程1で得た2−(N−ベンジル)アミノメチル−1−インダノン塩酸塩25.0gを酢酸75ml及び精製水75mlに懸濁し、10%パラジウム炭素(50%含水)2.5gを加え、水素雰囲気下3.0〜4.0kg/cm2、内温80〜85℃で4時間反応させた。反応液を室温まで冷却した後、パラジウム炭素を濾去し、メタノール20mlで洗浄した。濾液を減圧下濃縮し、残留物に酢酸エチル80mlを加え氷冷下30分間攪拌し、粗結晶を濾取した。得られた粗結晶を2−プロパノールと水の混液から再結晶し、2−インダニルメチルアミン塩酸塩12.5gを無色針状晶として得た。収率78%。
融点:263℃
NMR(DMSO-d6)δ:2.70〜3.08(m,7H),7.10〜7.22(m,4H),8.24(br,3H)
【0020】
実施例2
2−インダニルメチルアミンの製造
【0021】
【化3】
【0022】
工程1
2−(N−ベンジル)アミノメチル−1−インダノン塩酸塩30.0gを酢酸100ml及び水100mlに懸濁し、硫酸3.0ml、10%パラジウム炭素(50%含水)3.0gを加え、水素雰囲気下、3.5〜4.0kg/cm2、内温38〜42℃の範囲で28時間反応させた。反応後、パラジウム炭素を濾去し、母液を減圧下濃縮した。濃縮後、水50mlを加え、析出した結晶を濾取し、N−ベンジル−N−(2−インダニルメチル)アミン塩酸塩1.99gを無色結晶として得た。収率70%。
融点:232〜234℃(分解)
NMR(DMSO-d6)δ:2.69〜3.11(m,7H),4.16(s,2H),7.10〜7.15(m,2H),7.18〜7.22(m,2H),7.41〜7.46(m,3H),7.59〜7.63(m,2H),9.40(br,2H)
【0023】
工程2
上記で得たN−ベンジル−N−(2−インダニルメチル)アミン塩酸塩1.25gを水酸化ナトリウムで脱塩して得られたN−ベンジル−N−(2−インダニルメチル)アミン1.0gをメタノール10mlに懸濁し、そこに10%パラジウム炭素(50%含水)100mgとギ酸アンモニウム1.2gを加え1時間還流した。反応液を室温まで冷却し、パラジウム炭素を濾去した。濾液を減圧下濃縮し、1N水酸化ナトリウム水溶液及びジクロロメタンを加え分液し、有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下濃縮し、2−インダニルメチルアミン480mgを無色結晶として得た。収率89%。
融点:103〜104℃
NMR(CDCl3)δ:2.47〜2.81(m,5H),3.04〜3.12(m,2H),7.11〜7.21(m,4H)
【0024】
なお、N−ベンジル−N−(2−インダニルメチル)アミン200mgをメタノール2mlに溶解し、20%水酸化パラジウム炭素(50%含水)50mgを加え、水素雰囲気中、常圧下室温で3.5時間攪拌して得られた反応液を、水酸化パラジウム炭素を濾去し、濾液を減圧下濃縮することによって、2−インダニルメチルアミン120mgを得た。収率98%。
【0025】
【発明の効果】
本発明の製造法によると、医薬品の製造中間体として有用である2−インダニルメチルアミンを、危険なアシルアジドの生成を経ることなく得ることができる。また、反応温度の設定を調整することによりN−ベンジル−N−(2−インダニルメチル)アミンを選択的に得ることもできる。本発明の製造法は安全性、操作性に優れ、高価な試薬を使うこともなく高収率・高純度で製造を実施できるため、工業的に有利である。
【産業上の利用分野】
本発明は、医薬品の製造中間体として有用な2−インダニルメチルアミンの製造法並びにN−ベンジル−N−(2−インダニルメチル)アミン及びその製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、2−インダニルメチルアミンの製造法としては、2−インダニル酢酸を原料とする、アシルアジドのクルチウス転位反応による製造法が知られている(国際特許公開WO92/15558号公報記載)。また、2−インダニルメチルアミンは、2−フタルイミノメチルインダンの加水分解反応により製造することもできる(ジャーナル オブ ケミカル ソサイエティー(Journal of Chemical Society)2685〜2697頁、1914年)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、アシルアジドのクルチウス転位反応では、爆発性のあるアシルアジドが中間体として生成してくるため、工業的に用いることは困難であった。また、2−フタルイミノメチルインダンの加水分解反応に関しては、原料である2−フタルイミノメチルインダンの合成が煩雑であり、しかも高価であるため、工業的には適していない。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記問題を解決するため鋭意研究を行い、1−インダノンからマンニッヒ反応により容易に合成することができる2−(N−ベンジル)アミノメチル−1−インダノンを水素雰囲気中で還元すること、すなわち水素還元によって2−インダニルメチルアミンを安全かつ経済的に得ることができることを見出し、さらに反応温度の設定を調整することでN−ベンジル−N−(2−インダニルメチル)アミンを選択的に得る方法も見出し、本発明を完成した。
【0005】
即ち、本発明は2−(N−ベンジル)アミノメチル−1−インダノンを水素雰囲気中で還元することを特徴とする2−インダニルメチルアミンの製造法並びにN−ベンジル−N−(2−インダニルメチル)アミン及びその製造法に関する。
【0006】
また、本発明は2−(N−ベンジル)アミノメチル−1−インダノンを水素雰囲気中で還元してN−ベンジル−N−(2−インダニルメチル)アミンとし、さらに還元することを特徴とする2−インダニルメチルアミンの製造法に関する。
【0007】
本発明の製造法は下記式で表される。
【0008】
【化1】
【0009】
2−(N−ベンジル)アミノメチル−1−インダノン(I)の還元反応は、水素雰囲気中、触媒としてパラジウム炭素を用いて行うことができる。溶媒としてはメタノール、エタノールなどのアルコール類、酢酸、水などが用いられるが、酢酸と水の混液が好ましい。反応は通常、反応容器の内圧が2〜10kg/cm2の水素雰囲気中で行われ、温度は20〜100℃で充分である。
【0010】
本反応は反応温度、反応内圧を適宜設定することにより、2−インダニルメチルアミン又はN−ベンジル−N−(2−インダニルメチル)アミンをそれぞれ優先的に製造することができる。例えば反応内圧が3〜6kg/cm2、反応温度50〜90℃では、2−インダニルメチルアミン(II)の製造に適している。また、同じ水素圧においても反応温度をより低めに設定することにより、N−ベンジル−N−(2−インダニルメチル)アミン(III)を優先的に製造することができる。
また、本反応は必要に応じ塩酸や硫酸などの鉱酸、過塩素酸、トリフルオロ酢酸、シュウ酸などを加えることができる。本反応における酸の添加はいずれの化合物の製造においても反応を促進させる効果をもたらすが、特にN−ベンジル−N−(2−インダニルメチル)アミンの優先的製造に有効である。
【0011】
N−ベンジル−N−(2−インダニルメチル)アミン(III)の還元反応は、水素雰囲気中、常温常圧にて行うことができる。溶媒としてはメタノール、エタノールなどのアルコール類、酢酸、水などが用いられ、触媒としては水酸化パラジウム炭素が用いられる。また、還元反応を2〜10kg/cm2の中圧で行う場合は触媒としてパラジウム炭素を用いることができる。
また、N−ベンジル−N−(2−インダニルメチル)アミン(III)の還元反応は、ヒドラジン、シクロヘキセンまたはギ酸アンモニウムなどを加え加熱することによっても行うことができる。溶媒としては、メタノール、エタノールなどのアルコール類が用いられ、触媒としてはパラジウム炭素が用いられる。
【0012】
本発明は原料に酸付加塩を用いることも可能であり、また本発明により得られた2−インダニルメチルアミン(II)及びN−ベンジル−N−(2−インダニルメチル)アミン(III)は濾取、洗浄、結晶化、再結晶、抽出、蒸留などの通常の化学操作を適宜行うことにより容易に単離精製され、所望により有機酸又は無機酸の付加塩とすることができる。
【0013】
本発明の方法によって2−インダニルメチルアミン(II)及びN−ベンジル−N−(2−インダニルメチル)アミン(III)が高収率で得られ、しかも夾雑物が極めて少ないため反応混合物あるいは粗結晶のままで次の反応に供することも可能であり、工業的に有利である。
【0014】
かくして得られた2−インダニルメチルアミン(III)は、国際特許公開WO92/15558号公報に記載されたトロンボキサンA2拮抗作用を有する化合物の製造中間体として有用である。
【0015】
【実施例】
次に実施例を挙げて本発明を詳しく説明するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。
【0016】
実施例1
2−インダニルメチルアミン塩酸塩の製造
【0017】
【化2】
【0018】
工程1
1−インダノン50.0g、パラホルムアルデヒド12.7g及びベンジルアミン塩酸塩60.0gを2−プロパノール350mlに懸濁し、1.5時間加熱還流した。反応液を室温まで冷却し、析出した結晶を濾取し、2−プロパノールで洗浄後乾燥して2−(N−ベンジル)アミノメチル−1−インダノン塩酸塩86.5gを無色結晶として得た。収率80%。
融点:187〜190℃
NMR(DMSO-d6)δ:3.07〜3.49(m,5H),4.22(s,2H),7.39〜7.48(m,4H),7.60〜7.74(m,5H),9.60(br,2H)
【0019】
工程2
工程1で得た2−(N−ベンジル)アミノメチル−1−インダノン塩酸塩25.0gを酢酸75ml及び精製水75mlに懸濁し、10%パラジウム炭素(50%含水)2.5gを加え、水素雰囲気下3.0〜4.0kg/cm2、内温80〜85℃で4時間反応させた。反応液を室温まで冷却した後、パラジウム炭素を濾去し、メタノール20mlで洗浄した。濾液を減圧下濃縮し、残留物に酢酸エチル80mlを加え氷冷下30分間攪拌し、粗結晶を濾取した。得られた粗結晶を2−プロパノールと水の混液から再結晶し、2−インダニルメチルアミン塩酸塩12.5gを無色針状晶として得た。収率78%。
融点:263℃
NMR(DMSO-d6)δ:2.70〜3.08(m,7H),7.10〜7.22(m,4H),8.24(br,3H)
【0020】
実施例2
2−インダニルメチルアミンの製造
【0021】
【化3】
【0022】
工程1
2−(N−ベンジル)アミノメチル−1−インダノン塩酸塩30.0gを酢酸100ml及び水100mlに懸濁し、硫酸3.0ml、10%パラジウム炭素(50%含水)3.0gを加え、水素雰囲気下、3.5〜4.0kg/cm2、内温38〜42℃の範囲で28時間反応させた。反応後、パラジウム炭素を濾去し、母液を減圧下濃縮した。濃縮後、水50mlを加え、析出した結晶を濾取し、N−ベンジル−N−(2−インダニルメチル)アミン塩酸塩1.99gを無色結晶として得た。収率70%。
融点:232〜234℃(分解)
NMR(DMSO-d6)δ:2.69〜3.11(m,7H),4.16(s,2H),7.10〜7.15(m,2H),7.18〜7.22(m,2H),7.41〜7.46(m,3H),7.59〜7.63(m,2H),9.40(br,2H)
【0023】
工程2
上記で得たN−ベンジル−N−(2−インダニルメチル)アミン塩酸塩1.25gを水酸化ナトリウムで脱塩して得られたN−ベンジル−N−(2−インダニルメチル)アミン1.0gをメタノール10mlに懸濁し、そこに10%パラジウム炭素(50%含水)100mgとギ酸アンモニウム1.2gを加え1時間還流した。反応液を室温まで冷却し、パラジウム炭素を濾去した。濾液を減圧下濃縮し、1N水酸化ナトリウム水溶液及びジクロロメタンを加え分液し、有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下濃縮し、2−インダニルメチルアミン480mgを無色結晶として得た。収率89%。
融点:103〜104℃
NMR(CDCl3)δ:2.47〜2.81(m,5H),3.04〜3.12(m,2H),7.11〜7.21(m,4H)
【0024】
なお、N−ベンジル−N−(2−インダニルメチル)アミン200mgをメタノール2mlに溶解し、20%水酸化パラジウム炭素(50%含水)50mgを加え、水素雰囲気中、常圧下室温で3.5時間攪拌して得られた反応液を、水酸化パラジウム炭素を濾去し、濾液を減圧下濃縮することによって、2−インダニルメチルアミン120mgを得た。収率98%。
【0025】
【発明の効果】
本発明の製造法によると、医薬品の製造中間体として有用である2−インダニルメチルアミンを、危険なアシルアジドの生成を経ることなく得ることができる。また、反応温度の設定を調整することによりN−ベンジル−N−(2−インダニルメチル)アミンを選択的に得ることもできる。本発明の製造法は安全性、操作性に優れ、高価な試薬を使うこともなく高収率・高純度で製造を実施できるため、工業的に有利である。
Claims (4)
- 2−(N−ベンジル)アミノメチル−1−インダノン又はその塩を水素雰囲気中で還元することを特徴とする2−インダニルメチルアミン又はその塩の製造法。
- 2−(N−ベンジル)アミノメチル−1−インダノン又はその塩を水素雰囲気中で還元することを特徴とするN−ベンジル−N−(2−インダニルメチル)アミン又はその塩の製造法。
- 2−(N−ベンジル)アミノメチル−1−インダノン又はその塩を還元してN−ベンジル−N−(2−インダニルメチル)アミン又はその塩とし、さらに還元することを特徴とする2−インダニルメチルアミン又はその塩の製造法。
- N−ベンジル−N−(2−インダニルメチル)アミン又はその塩。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27308794A JP3700190B2 (ja) | 1994-10-13 | 1994-10-13 | 2−インダニルメチルアミンの製造法並びにn−ベンジル−n−(2−インダニルメチル)アミン及びその製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27308794A JP3700190B2 (ja) | 1994-10-13 | 1994-10-13 | 2−インダニルメチルアミンの製造法並びにn−ベンジル−n−(2−インダニルメチル)アミン及びその製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08113554A JPH08113554A (ja) | 1996-05-07 |
JP3700190B2 true JP3700190B2 (ja) | 2005-09-28 |
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ID=17522967
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP27308794A Expired - Fee Related JP3700190B2 (ja) | 1994-10-13 | 1994-10-13 | 2−インダニルメチルアミンの製造法並びにn−ベンジル−n−(2−インダニルメチル)アミン及びその製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3700190B2 (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE19604191A1 (de) * | 1996-02-06 | 1997-08-07 | Hoechst Schering Agrevo Gmbh | 2,4-Diamino-1,3,5-triazine, Verfahren zu deren Herstellung und deren Verwendung als Herbizide und Pflanzenwachstumsregulatoren |
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1994
- 1994-10-13 JP JP27308794A patent/JP3700190B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH08113554A (ja) | 1996-05-07 |
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