JPH07511B2 - 半導体シリコン単結晶の製造方法 - Google Patents

半導体シリコン単結晶の製造方法

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JPH07511B2
JPH07511B2 JP3318683A JP31868391A JPH07511B2 JP H07511 B2 JPH07511 B2 JP H07511B2 JP 3318683 A JP3318683 A JP 3318683A JP 31868391 A JP31868391 A JP 31868391A JP H07511 B2 JPH07511 B2 JP H07511B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、引上げ法による半導
体シリコン単結晶(以下単結晶と略す)の製造方法に関
し、とくに引上げ装置内に設けた、不純物のドープ装置
を用い、ルツボに半導体シリコンドーパント無添加でを
溶解後、溶融シリコン液中に高濃度の不純物を含むシリ
コン細棒を浸漬溶解し、単結晶の引上げを開始し、さら
に引上げ途中において、再びシリコン細棒を一定量溶解
することにより、単結晶へのドープ量を自由に制御し
て、抵抗値の目標に対するばらつきや、ずれを減らし、
得られる単結晶の大部分をデバイスの始発材料として利
用可能なものにする半導体単結晶の製造方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】近年、引上げ法による単結晶を使って、
デバイスを製作する場合デバイスの高度化にしたがって
単結晶の使用可能な抵抗値範囲は限定され、かつ、狭く
なってくる傾向にある。従来の引上げ法により単結晶を
製造する場合、通常、目的とする導電型と抵抗値に応じ
て不純物の必要量を秤量し、原料シリコンと混合、同時
溶解する方法がとられている。これより単結晶を引上げ
ると、不純物の偏析係数及び引上げ条件に応じて、固化
の始めと終りで結晶の長さ方向に抵抗値が変化する。
【0003】特に、一般に使われるN型(燐をドープ)
は、燐の偏析係数から単結晶のトップ側(固化の始め)の
抵抗値に対してボトム側(固化の終り)は、大きな変化を
きたすため単結晶の一部しかデバイスに供されず、他の
ところは製品にならない場合がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来行な
われているような単結晶引上げ前に原料シリコンとドー
パント不純物とを混合、同時溶解する方法では、溶解時
間(原料シリコンがルツボ内で全溶する時間)が長かっ
たり短かったりするため、不純物の気相への揮散量に差
が生じ、したがって、同じドーパント量をドープして
も、シリコン液相中の不純物濃度が各バッチ毎に異なる
ような状況が起る。すなわち、仕込み時の原料濃度がた
とえ同じであっても、単結晶として出来上がったもの一
本毎比較すると、各単結晶間に抵抗値の差が生ずるのみ
でなく、目標とする抵抗値からのずれが起る。
【0005】この様子を後記参考例1として示す。参考
例1より、単結晶一本毎の抵抗値の適中率のばらつきは
10%程度あり、このような状態はデバイス作製上好ま
しいことではなく、できるかぎり目標とする抵抗値に近
く、ばらつきの少ない単結晶を得る方法が強く望まれて
いる。
【0006】ばらつきの原因はPL法(フォトルミネッ
センス法)で詳細に調べると、単結晶にとりこまれてい
るドーパントの燐の量のばらつきにあることが、判明し
たが、さらに調査をすると、その第一の原因が、原料シ
リコンの溶解時間を一定にできないこと、第二の原因
が、ドープ材自身の抵抗値のばらつきによること、が明
らかとなった。これらはいずれも解決されなければなら
ない問題である。
【0007】次にもう一つの問題点は、単結晶引上げ中
に、引上げに何ら影響を与えず抵抗値のみを自由に制御
する必要があることである。
【0008】この問題解決方法としては、たとえば、特
開昭52−40966,特開昭58ー130195,特
開昭58ー156993、が提案されているが、これら
はいずれも溶融シリコン液中に、常時浸漬された導管を
通じて、引上げ途中にドーパント不純物を添加する方式
のものである。
【0009】これらの方法では、高温のシリコン液に浸
漬され続ける導管より汚染物が溶出し、単結晶の物性を
損ねること、ドーパント不純物を投入する場合、アルゴ
ン雰囲気中で引上げてはいるが、投入時に空気中の酸素
をまき込むおそれがあること、ドーパント投入時、引き
上げ中のシリコン溶液の液面を乱し、単結晶をくずす危
険が大きいこと、投入したドーパントがシリコン溶液に
溶け終るまで溶液中に浮遊し、これが引上げ中の単結晶
に当り、単結晶化を阻害すること、等の問題がある。
【0010】以上の問題を解決する手段として、特開昭
59ー190292ではドーパント不純物としてガスを
用いる方法が提供されている。しかし、この方法では、
固体のドーパントを用いる場合に較べて、ドーパントガ
スの供給量に対する単結晶への、不純物の取り込み量の
割合が極めて低く、効率的でない上に、単結晶一本毎の
抵抗値の適中率のばらつきが原理上かなり大きいという
問題がある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明はこのような問題
点を解決するためになされたものであり、単結晶のドー
プ適中率をあげること、及び、単結晶化を乱すことな
く、かつ、ドーパント供給量に対する単結晶への取り込
み量の割合を低下させずに、引上げ中の単結晶の抵抗値
を自由に制御して、得られる単結晶の大部分をデバイス
の始発材料として利用可能なものにする引上げ方法を提
供することにある。
【0012】第一の発明は、半導体単結晶引上げ方法に
よる製造方法おいて、ドーパントを添付しないで原料シ
リコンを石英ルツボにて完全溶解したのち、単結晶引上
げ域近傍の昇降装置に、垂下、把持された、ドープ材を
含有するシリコン細棒の一定量を、単結晶引上げの直前
に溶融シリコンに溶解し、溶解後昇降装置によりシリコ
ン細棒を上昇させて融液面より切り離して、その後単結
晶の引上げを開始するとともに、さらに引上げを行なっ
ている途中に、成長中の単結晶が、一のデバイス特性に
対応する一の抵抗率範囲の下限界まで成長したとき、再
び、残溶融シリコン中に前記シリコン細棒を下降、溶解
させて引上げを継続し、異なるデバイス特性に対応する
異なる抵抗率範囲の結晶を成長させて、同一引上げ単結
晶内において、異なるデバイス特性に対応した、互いに
異なる抵抗率範囲を有する結晶部分を得ることを特徴と
している。
【0013】また、第二の発明は、第一の発明におい
て、ド−プ材を含有するシリコン細棒と引上単結晶間に
電位差を設け、シリコン細棒が溶融シリコンに接した際
にシリコン細棒と引上単結晶間に流れる電流を検出し
て、シリコン細棒の下降速度と電流が流れている時間と
の関係からド−プ量を極めて正確に制御するものであ
る。
【0014】
【作用】これを図面を用いて、以下にて説明する。
【0015】図1は本発明を実施する際に用いる単結晶
引上げ装置の概略を示す。
【0016】図1において1は溶融シリコン、2は単結
晶、3は種結晶、4はドープ用シリコン細棒、5はシリ
コン細棒を昇降する昇降装置、6はモーター、7はシリ
コン細棒の昇降を制御するコントローラー、8は単結晶
引上げ長さ測定器(エンコーダー)を示し、単結晶引上
げ機構(図示せず)に連結されている。
【0017】次に本発明による単結晶の製造方法を説明
する。 本発明を実施する前に、予め以下のようにし
て、単結晶引上げを行ない、後述の引上げ単結晶の前記
の一のデバイス特性(製品規格)に対応する製品合格部
分の長さを把握しておく。
【0018】石英ルツボ9に多結晶を破砕した原料シリ
コンをドーパント無添加で装填し、通常の加熱装置によ
り加熱、溶解する。次に、予めその濃度について測定済
みの、燐、ボロン、ヒ素、アンチモンの中の一種類のド
ーパント不純物量を含むシリコン細棒4を昇降装置5に
より降下させ溶融シリコン1の液面に接触させて、予め
設定した長さだけ静かに下降浸漬し、一定長さのシリコ
ン細棒、即ち、ドーパントの一定量をドープし、その
後、該細棒を上昇させる。その後、通常の引上げ方法に
より単結晶2を最後まで引上げ成長させる。
【0019】こうして引上げた単結晶の、引上げ長さと
抵抗率の関係を図2に示す。
【0020】図2に示した単結晶の引上げ長さ方向の抵
抗率分布を測定し、一のデバイス特性(製品規格)に対
応する製品合格部分(図の斜線部)の長さaを知る。製品
合格部分の長さを、こうして予めとらえてから、以下述
べるように本発明による単結晶の製造を行う。図1にお
ける単結晶引上げ機構に取付けた、引上げ長さ測定器
(エンコーダー)8のパルス量を、ドープ装置のコントロ
ーラー7へ入力してから、前記同様に単結晶の引上げを
開始し、単結晶2を引上げる。単結晶引上げ長さが予め
設定した製品合格長さaになったとき、自動的に昇降装
置5によりシリコン細棒4の所定長さ、即ち、所定のド
ープ量を溶融シリコン1中に静かに溶しこむ。このドー
プ量は別のデバイス特性(製品規格)に対応するドープ
量であり、予めテストして定められる。引上げを継続
し、所定の長さの単結晶を得る。
【0021】こうして引上げた単結晶の、引上げ長さと
抵抗率の関係を図3に示す。図3において、横軸は引上
げ長さ、縦軸は抵抗率分布を示す。この様に、単結晶引
上げ途中においても、任意の所定量を正確にドープする
ことにより単結晶bの部分の抵抗値は任意に低下させる
ことができる。この結果、bの部分が製品合格部に追加
され合格率が格段に向上する。
【0022】又、シリコン細棒4と単結晶2間に電圧を
加え、シリコン細棒4が溶融シリコン1の液面に接触し
たとき、シリコン細棒4と溶融シリコン1と引上げ単結
晶2とを通して電流が流れるごとくにしておけば、溶融
液面を再現性良く高精度に検出できる。
【0023】図4はシリコン細棒4と単結晶2間に電位
差を設けた溶融液面検出装置を示す。
【0024】以下、さらに本発明を参考例及び実施例を
あげて詳説する。
【0025】
【参考例1】本参考例は従来のドープ方法を用いた単結
晶製造方法の一参考例とその結果を示す。
【0026】直径12″の石英ルツボ中に、1000乃至3000
Ω-cm の多結晶20Kgを原料シリコンとして装填し、その
中に2×10-3Ω-cmのドープ材827mgを投入し、0.01Torr
まで真空引きした後、アルゴン置換し、溶解する。その
後、種結晶付け、肩作りを行ない、所定長さに引上げを
実施した。
【0027】図5は、本参考例により得られた単結晶20
本のトップ部の一本毎の抵抗値のばらつきを示す分布図
である。横軸はトップ部の抵抗値の狙いに対する外れを
%で示し、縦軸は度数を示している。
【0028】この結果より、中心値(狙い値)からの抵抗
値の外れ(図中cの部分)χは約10%であり、ばらつきの
標準偏差値σは 6.1%であった。これらの外れ(χ)およ
びばらつき(σ)は、前述のとおり、PL法で調査する
とドーパントの燐の単結晶に取り込まれる量がばらつい
ているためであり、その原因は、原料多結晶シリコンが
ルツボ内で全溶するするまでの溶解時間を一定にするの
が困難なために、燐の揮発量が時間に比例して変ること
によりばらつくことと、投入されるドーパント自身の不
純物含有量がばらついていることとにある。
【0029】
【実施例1】本実施例は本発明による単結晶製造方法の
一実施例とその結果を示す。
【0030】先ず予め、製品合格長さaを知るために以
下の引上げを行う。浮遊帯域法(FZ法)により、抵抗率
3×10‐3Ω-cm、抵抗値ばらつき標準偏差3×10‐5Ω-
cm である長さ方向に均一な、長さ500mm、断面積1cm2
のシリコン細棒を図1の引上げ装置に取り付ける。直径
12″の石英ルツボ中に1000乃至3000Ω-cm の多結晶20Kg
を原料シリコンとして装填し、0.01 Torrまで真空引き
した後、アルゴン置換し、溶解する。その後、昇降装置
5によりシリコン細棒4を下降させ、シリコン溶液1に
接触後、所定長さ、即ち、所定ドープ量を正確に溶解し
た。その後、種結晶付け、肩作りして引上げを行ない、
直径100mm、長さ800mmの単結晶を得た。
【0031】この結果、図2に示された、単結晶長さ方
向の抵抗率分布からみた製品合格部分の長さaは、450m
m 程度であることが判った。因に、図6は本実施例によ
り得られた単結晶20本のトップ部の一本毎の抵抗値のば
らつきを示す分布図である。
【0032】横軸および縦軸は図5と同じである。この
結果、中心値(狙い値)からの抵抗率の外れ(図6中dの
部分)(χ)は2%、ばらつきの標準偏差(σ)は 0.8%で
あった。これは、参考例1の従来方法による結果である
図5の値より格段に改良されていることがわかる。
【0033】さらに、単結晶2への不純物の取り込み量
を測定すると、シリコン細棒4の溶解により供給された
不純物の95%以上が取り込まれていた。
【0034】これは、不純物のドープ方法としてガスを
用いる方法による取り込み量の割合が20%前後であるの
に対して、はるかに高い値を実現している。
【0035】こうして、予め引上げた直前にドープして
引上げた単結晶の製品の合格長さaをとらえてから、つ
づく以下の本発明の製造方法を実施する。抵抗値5×10-
3Ω-cm、6.5mm×6.4mmの角型シリコン細棒4を図1の引
上げ装置に取り付けた。直径12″の石英ルツボ中に 100
0乃至3000Ω-cmの多結晶20kgを原料シリコンとして装填
し、0.01Torrまで真空引きした後アルゴン置換し溶解し
た。その後、前記のドープ方法と同じ方法で、所定量の
ドープ量27.4mmだけ溶解した。
【0036】その後、種結晶付けし、肩作りし、直径単
結晶100mmを450mmの長さまで引きあげた。このところ
で、引上げを続行しながらシリコン細棒4を静かにシリ
コン溶液中に9.9mmの長さを溶かしこんだ。引上げをさ
らに続行し、最終的に直径100mm、長さ800mmの単結晶を
得た。
【0037】得られた単結晶からウエーハを切り出し、
ウエーハの中央部の抵抗値を測定した結果を図7に示
す。縦軸は抵抗値(Ω-cm)を示し、横軸は単結晶の引上
げ長さ(mm)を表している。
【0038】線12は理論抵抗値で、線13は本実施例で得
られた単結晶の抵抗値である。
【0039】さらに図8は、この単結晶を模式的に表し
たもので、斜線部分e,fは製品合格部を示している。
図7に示すように、理論値と本実施例の結果は良い一致
を示していることが判る。
【0040】本実施例の結果、図8の単結晶eの部分に
加えて、引上げ途中でもう一度ドープすることにより、
目的とする抵抗の単結晶fの部分が得られた。eの部分
の長さは420mm、fの部分の長さは330mmであった。
【0041】
【参考例2】本参考例は、実施例1において観察された
単結晶化を妨害すると予想される現象を解消するために
行われたものである。すなわち、実施例1においては図
9に示すごとく、溶融シリコン液面10とシリコン細棒4
とが接する部分に、一部、結晶11が成長する場合が見受
けられた。これはシリコン細棒4を伝わって熱が逃げる
ためであり、これが大きくなれば該シリコン細棒引上げ
の際、シリコン液面10を乱し、引上げ中の単結晶の単結
晶成長を妨げるおそれがある。
【0042】これを防止するため、本参考例では、該細
棒4の予熱、該細棒4の溶解スピード、及び該細棒4の
太さの検討を行った。
【0043】この結果、シリコン細棒4を溶解する前、
溶融シリコン液面10真上で10乃至20分予熱し、浸漬スピ
ードを0.03mm/mim. 以下に保つことにより、シリコン細
棒の断面積を1.0cm2まで増しても、単結晶成長を妨げる
ことなく実施できることが判った。
【0044】ただし、これは本発明で使用したドープ機
構を用いた一参考例であり、該予熱には例えば、レーザ
ーをつかうなど、種々の手段がある。
【0045】しかしながら、シリコン細棒4をあまり太
くすると、予熱方法やその装置が複雑となるので1.0cm2
以下が妥当である。
【0046】尚、以上のごとく、シリコン細棒4の断面
積、ドープ速度、予熱時間を適当に選ぶことによりドー
プ時、及びドープ終了後、シリコン細棒4を上昇させる
ときの溶融シリコン液面10の振動を防止することもでき
る。
【0047】
【実施例2】本実施例は、第二の発明のドープ方法を用
いた単結晶の製造方法の実施例をしめす。
【0048】製品単結晶の抵抗値のばらつきを小さくす
るためには、溶融シリコン中に一定量のドーパントをド
ープする、即ち一定長さのシリコン細棒を精度良く溶か
し込む必要がある。
【0049】このため、図4に示すごとく、シリコン細
棒4と単結晶2間に電圧を加えておくと、シリコン細棒
が下降し先端が溶融シリコン1の液面に接触したとき、
溶融シリコン1を通して電流が流れる。このことによ
り、液面位置を再現性良く正確に検出した。その後、所
定の長さのシリコン細棒を溶解した。
【0050】この液面検出方法および装置を、たとえば
前記実施例1、又は参考例2に使用すれば、単結晶の抵
抗狙い値に対する高い適中率およびばらつきの小さい単
結晶を得ることができる。
【0051】
【発明の効果】本発明によれば一定量のドーパントを正
確にドープすることができることから、狙い抵抗中心値
からの外れ(χ)が小さく又、一本毎の抵抗値のばらつき
(σ)の少ない単結晶を得ることができる。
【0052】又、単結晶引上げ途中においても所定量の
ドープが精度良くできるから、従来法では抵抗外れで不
合格になった単結晶部分もほとんど合格とすることがで
き、単結晶取得率は格段に向上する。
【0053】しかも、単結晶への不純物の取り込み率
は、供給された不純物の95%に達し、ガスを用いてドー
ピングする装置を用いる場合に較べてはるかに効率が良
い。
【0054】更に、ドープ操作は全て引上げ装置外から
できるので、ドープ材投入に伴う空気の巻込みがなくな
り、単結晶には好ましくない不純物を混入するおそれが
なくなる。
【0055】なお、シリコン細棒の断面積、ドープ速
度、予熱時間を参考例に従って適当に選べば、ドープ時
及び、ドープ終了後、シリコン細棒を上昇させるときの
液面振動を防止することができ、単結晶化を阻害するこ
となく引上げを続行することができる。
【0056】以上、述べたごとく従来に較べ本発明の単
結晶製造方法を用いれば、格段に優れた効果が得られる
のである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施する際に用いる単結晶引上げ装置
の概略を示す断面図。
【図2】本発明実施に先立って単結晶引上げ直前にドー
プする方法により作成した単結晶の引上げ長さの抵抗率
分布を示す図。
【図3】本発明の単結晶引上げ直前と、引上げ途中とに
ドープする方法により作成した単結晶の、長さ方向の抵
抗率分布を示す図。
【図4】単結晶とシリコン細棒間に電位差を設けた液面
検出装置の概念図。
【図5】従来の方法により引上げた単結晶トップ部の抵
抗値のばらつきを示す分布図。
【図6】本発明を用いて引上げた一実施例による単結晶
トップ部の抵抗値のばらつきを示す分布図。
【図7】本発明の単結晶引上げ直前と、引上げ途中とに
ドープする方法により作成した単結晶の、長さ方向の抵
抗率を、理論抵抗率と比較した図。
【図8】単結晶引上げ直前と、引上げ途中にドープする
方法により作成した単結晶の模式図。
【図9】溶融シリコン液面とシリコン細棒が接する部分
に一部結晶が成長する状態を示す図。
【符号の説明】
1 溶融シリコン 2 単結晶 3 種結晶 4 シリコン細棒 5 昇降装置 6 モーター 7 コントローラー 8 エンコーダー

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】引上げ法による半導体シリコン単結晶の製
    造方法において、原料シリコンを石英ルツボ中でドーパ
    ントを添加することなく完全溶解したのち、単結晶引上
    げ域近傍であって、原料シリコン融液上方の昇降装置に
    垂下、把持された、ドープ材を含有するシリコン細棒の
    一定量を、前記昇降装置を下降することにより、単結晶
    引上げの直前に溶融シリコンに溶解し、溶解後前記シリ
    コン細棒をシリコン融液面より切り離して、その後単結
    晶の引上げを開始するとともに、成長中のシリコン単結
    晶が、一のデバイス特性に対応する一の抵抗率範囲の下
    限界までの成長長さに達したとき、再び、残溶融シリコ
    ン中に前記シリコン細棒を下降、溶解させて引上げを継
    続し、異なるデバイス特性に対応する異なる抵抗率範囲
    の結晶を成長させることにより、同一引上げにおいて、
    異なるデバイス特性に対応した、互いに異なる抵抗率範
    囲を有する単結晶部分を得ることを特徴とする半導体シ
    リコン単結晶の製造方法。
  2. 【請求項2】前記シリコン細棒と、引上単結晶間に電位
    差を設け、シリコン細棒が溶融シリコンに接した際、シ
    リコン細棒と引上単結晶間に流れる電流を検出すること
    でドープ量を制御することを特徴とする請求項1記載の
    半導体シリコン単結晶の製造方法。
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