JPH07507770A - N−(ホスホノアセチル)−l−アスパラギン酸組成物,および広域抗ウイルス剤としてのその使用方法 - Google Patents

N−(ホスホノアセチル)−l−アスパラギン酸組成物,および広域抗ウイルス剤としてのその使用方法

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JPH07507770A JP5516700A JP51670093A JPH07507770A JP H07507770 A JPH07507770 A JP H07507770A JP 5516700 A JP5516700 A JP 5516700A JP 51670093 A JP51670093 A JP 51670093A JP H07507770 A JPH07507770 A JP H07507770A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
N−(ホスホノアセチル)−L−アスパラギン酸組成物、および広域抗ウィルス 剤としてのその使用方法■、発明の分野 本発明は、ヒトおよび動物(トリを含む)の広範囲なウィルス感染を、有効成分 がN−(ホスホノアセチル)−L−アスパラギン酸(以下rPALA」と称する )または薬学的に許容されるその類似体を含む医薬組成物を用いて治療する方法 に関する。これらの組成物は強力な広域抗ウィルス活性を有し、単独でも、また は他の治療剤と併用してもウィルス感染の治療に使用できる。 PALAは最初アスパルテートトランスカルバミラーゼの遷移状態類似体阻害剤 として開発された。5tarkら、 (1974) J、 Biol、 Che m、 246:6599参照。その後、P A L A (NSCNo、 22 4131)は抗Cancer Res、36:2720−2725; Brli chmanら、(1982) J、 Nat、 Caneer In5t、 6 8:227−231参照。 PALA、その塩および類似体、ならびにそれらの調製は5chultzらの米 国特許No、 4.179.464. No、 4.215.070. No、  4.267、126゜No、 4.348.522および英国特許No、GB 200811BおよびGB2051070、ならびにParsonsらの米国特 許No、 4.154.759、No、 4.178.306に記述されている 。 N−(ホスホノアセチル)−L−アスパラギン酸(PALA)は、L−アスパラ ギン酸トランスカルバミラーゼ(ATCase)という酵素をブロックすること により初めからピリミジンの生合成を阻害する。この酵素はL−アスパラギン酸 とカルバミルリン酸の縮合を触媒するものであるが、この縮合はオロト酸とその 最終産物ウリジンの合成に不可欠である。PALAによる阻害の最終的結果は、 オリゴ糖鎖の伸長に不可欠なヌクレオチドプール、すなわちUTP、CTP、お よびヌクレオチド中間体、すなわちUDP−GlcN、CMP−NeuNAcの 枯渇をもたらす。 Johnson、 R,に、、 Acon、 T、、 Golden、 A、お よび5tark、 G、R,(1985) J、 Med、 Chem、 28 :2720−262; C11nical Brochure、 NSCNo、 224131、 Div、 of Cancer Treata+ent、 N ational Cancer In5titute。 Bethesda、 MD、 1977参照。このようにPALAは主としてヌ クレオチド生合成を阻害することによって作用するが、その中間体に及ぼす影響 はその最終産物である炭水化物、タンパク質および核酸(RNAおよびDNA) にも反映される。 PALAはカルバモイルリン酸の競合的阻害剤として、またアスパラギン酸の非 競合的阻害剤として作用する。HOOengraad、 N。 J、 (1974) Arch、 Biochem、 Biophys、 16 1ニア6−82参照。PALAのKaは、その天然の基質カルバミルリン酸より 1000倍強力である。Moore、 E、C,、Friedman、 J、、  Valdivieso、 M、、 Plunkett、w、Marti、J、 R,ら、(1982) Biochem、Pharmacol、31:3317 −3321参照。PALAは比較的毒性がなく、またいくつかのネズミ固形ガン 系に感受性があるので、実験的腫瘍学の研究に使用されてきた。最近の研究は、 ハロゲン化ピリミジン(例えば5−フルオロウラシル)と組み合わせて使用する と、PALAはin viv。 においてもin vitroにおいても独特の変調活性を有することを示した。 Liang C,、Donchower、 R,C,Chabner、 B、A 、 (1982) Mo1. Pharmacol、 21:224−230;  Ardalan、 B、、 Ga1zer、 R,1,Kensler、 T 、W、ら、(1981) Biochem、 Pharmacol、 30:2 045−2−49; Anakarahanonta、 T、、 Holste ge、 A、およびKeppler、 D、0.R,(1980) Bur。 J、 Cancer 16:1171−1180参照。最も最近になって、PA LAは自己免疫疾患、慢性炎症性疾患、および臓器移植拒絶反応の治療に有用な ピリミジン生合成阻害剤として開示された。WO91106863として199 1年5月16日に公開された国際出願PCT/US90105942参照。 文献を調べると、PALAはガン(新形成)の治療に単独で用いると臨床の場で は比較的効果がないことが示されている。Valdivies、 M、、 Mo ore、 E、C,、Burgess、 A、M、、 Marti、 J、R, 、Ru5s。 J、 Plunkett、 w、 (1980) Cancer ’rreat 、 Rep、 46:1301−1305; Ehrichman、 C,、S trong J、M、、 Wiernik、 P、H,、McAvoy、 L、 M、、 Cohen、 M、H,Levine、 A、S、、 Hubbard 、 S、M、、およびChabner、 B、(1979) Cancer R es、 39:3992−3995; GreffI、 J、L、 King、  S、A、、 0°Dwyer、 P、J、およびLeyland−Jones 、 B、 (1988) Cancer Res、 48:4411−4454 参照。 ホスホ酢酸(以下rPAA」と称する)とその類似体における構造と活性の関係 に関する報告が現れた[Mao、 J、C,M、ら、 198?Antimic rob、 Agents Chemother、 27(2):197−202  参照]。これらの研究者らは、FAAが選択的抗ヘルペスウィルス剤で、PA Aの誘導は例外なくウィルス活性の低下をもたらすことを発見した。特に、PA LAはその親FAAよりも200倍以上著しく効果が劣っていることが分かった 。 2.2 抗ウィルス剤の開発全般 ハロゲン化ヌクレオシドが抗ウィルス剤としてヘルペス・ケラティティス(he rpes keratitis)の治療に使用し得ることが発見されてから、チ ェーンターミネータ−の合成を可能とする高度な技法が開発されるまでには長い 遅滞期間があった。チェーンターミネータ−には、例えば、H5Vに対するアシ クログアノシン;HIVに対するA、ZT、ddlおよびddC等の2′、3′ −ジデオキシチミジン類似体;ラサ熱ウィルス、ハンターン(Hantaan) ウィルスおよびRSウィルスに対するリバビリン[登録商標ピラゾール(vir azole) ] ; HI Vおよびヘルペスウィルス(CMW、H5V、水 痘ウィルス)に対して広域抗ウィルス活性を有する炭素環式ヌクレオシドである シクロプツト(cyclobut)−A 、およびRNAならびにDNAウィル スに対して広範囲な活性を有する非環式ヌクレオシドであるホスホニル−メトキ シエチルアデニン(PMEA)がある。これらの化合物の多くは、しばしば臨床 の使用には毒性が強すぎること、および/または急速に薬剤耐性株ができること が判明した。上記のうち後者のウィルスでは、多くが匹敵する化合物、例えばA ZTとddClに対して交差耐性を示すようである。薬剤耐性の発生または毒性 は、付加的および/または相乗的効果を狙った、組み合わせ療法(初めはHIV に対するものであった)の採用に至った。Larder、 B、A、、 Pur ifoy。 D、J、M、、 Powell、 K、L、およびDarby、 G、 (19 87) Nature (Lond、) 327:716−7+7; DeCI ercq、 Er1k E、 (1987) Cancer Res、 7:1 023−1038参照。 米国特許No、 4.315.001に開示されている2−デオキシグルコース (2−dGlc)はもう1つの抗ウィルス剤である。この化合物は「外来のJ  RNAウィルス(すなわち、米国に土着のものではないウィルス)に対してほと んど効果がなかった。これは、おそらく、N−結合グリコシル化が感染過程にお いて重大な役割を果たさないように思われるがらである。(また、上記の後者ウ ィルスグループにはたった2〜3本のオリゴ糖鎖しがないことがあるという事実 にもよる)。しかし、Blough、 H,A、、 Kefauver、 D。 、 C1ausen、 !(、およびHansen、 J、−3,(1991)  Proc、 Amer、 Soc、 Trop、 Med、 & Hyg、  45:168 Boston、 MA (アブストラクト)は、最近、原始的な 炭水化物新抗原の存在を報告しており、この抗原はサシチョウバエ熱つィルス( SFS)および黄熱病ウィルス(YF)粒子上に〇−結合している可能性がある 。これらのRNAウィルスを上記の炭水化物に対する特異的モノクローナル抗体 で前処理すると、これらブンヤウィルスおよびフラビウィルスは中性化された。 HIVのRTに結合するより新しい薬剤、および融合を防ぎ、その結果ウィルス の侵入を防ぐグリコジル化阻害剤(例えば3−dGIc)が公知である。サイト ヵイン(例えばインターフェロン)、調節遺伝子の阻害剤、インフルエンザウィ ルスの脱外波をブロックするアダマンチジン、およびレセプターレベルで標的化 されるより新しい化合物もまた公知である。しがし、ここで明らかなことは、本 発明の時点においては、主として推定上の毒性と「標的化」の欠如から、広域抗 ウィルス剤は可能とは考えられなかっだのである。新しいアプローチの多くは遺 伝子的および/または分子的なものであった。アンチセンスまたはナンセンスオ リゴマー、ワクチンとして遺伝子工学的に作られたおよび/または合成のペプチ ド、および/または標的を定めたプロテアーゼ阻害剤、これらすべては単一のウ ィルス(すなわち、独特のまたは保存されたヌクレオチドおよび/またはアミノ 酸配列を有するウィルス)を対象としている。 本技術分野の現状を考えると、ウィルス感染を治療または予防するために、単独 でまたは他の治療薬、特に他の抗ウィルス剤と併用して使用できる広域抗ウィル ス剤をもつことが望ましい。併用療法に関しては、このような広域抗ウィルス剤 は明らかに、現在使用されている抗ウィルス剤の毒性または副作用を減じるとい う恩恵をもたらし、その結果より良い治療指数をもたらすにちが本発明は、十分 な量のPALAまたは薬学的に許容されるその類似体を単独でまたは他の治療剤 と併用して投与することにより、ヒト、動物およびトリのウィルス感染を治療し または予防する方法に関する。本発明はさらにヒトまたは動物のウィルス感染を 治療または予防するための、有効な量のPALAまたは薬学的に許容されるその 類似体を含む医薬組成物および製剤を包含する。 本発明は部分的に以下の発見に基いている。すなわち、PALAを単独で使用す るとガンの治療には比較的効果がないと報告されているが、P A L Aを抗 ウィルス剤として使用すると効果がある。単独で使用するとPALAは広域抗ウ ィルス活性を有し、また他の治療剤と一緒に作用する時は、PALAは付加的お よび/または相乗的効果を有する。他の治療剤には抗ウィルス剤および/または ウィルス複製の阻害剤が含まれるが、これらだけには限定されない。 よって、本発明の目的は広範囲のウィルスに対して有効な抗ウイルス性化合物を 提供することである。 本発明のさらに1つの目的は、ウィルスがPALAの効果を回避する可能性があ るのを防ぐ併用治療法を提供することである。 さらに、本発明の目的は、PALAおよび/またはPALAと併用する治療剤の 毒性低下を可能とする併用治療法を提供することである。 本発明のもう1つの目的は、レトロウィルスを含むウィルスによって引き起こさ れた感染に苦しむ(または可能性としてそれにさらされている)ヒト、動物およ びトリを治療する方法を提供することである。また、ヒト、動物およびトリにお けるそのような感染を予防する方法を提供することである(化学的予防法)。 本発明のさらなる目的は、ウィルス感染に苦しむ(または可能性としてそれにさ らされている)ヒト、動物およびトリを治療するための医薬組成物を提供するこ とである。このような医薬組成物は、ヒト、動物およびトリにおけるそのような 感染の予防にも効果がある。 本発明の目的は、毒性レベルが低く、したがってより高い治療指数を有する広域 抗ウイルス性化合物を提供することにある。 さらに本発明のもう1つの目的は、単独で使用、または抗ウィルス剤および/ま たはウィルス複製の阻害剤を含むが、これらだけに限定されない他の治療剤と併 用した時に、薬剤耐性ウィルス株に対して独特の有用性を持つ、広域抗ウィルス 剤を提供することである。 さらに本発明のもう1つの目的は、経口投与において抗ウィルス活性を示す、P ALAの薬学的に許容される類似体を提供することである。 本発明のこれらおよび他の目的は、本明細書の記述と添付の請求の範囲を読めば 当業者には明白となろう。 4、
【図面の簡単な説明】
図1は、DHPC(ガンシクロビル)と共にインキュベートした後の、上清のア ッセイより回収したAD169HCMV(ヒトサイトメガロウィルス)の力価の グラフである。 図2は、DHPG、PALAまたはブラシーボと共にインキュベートした後の、 超音波処理した細胞ペレットより回収したAD169細胞結合HCMVの力価の グラフである。 図3は、DHPG、PALAまたはブラシーボと共にインキュベートした後の、 上清のアッセイより回収したHCMV臨床分離株の力価のグラフである。 図4は、DHPG、PALAまたはブラシーポと共にインキュベートした後の、 超音波処理した細胞ペレットより回収したHCMV細胞結合臨床分離株の力価の グラフである。 図5は、DHPG、PALAまたはプラシーボと共にインキュベートした後の、 上清のアッセイより回収したHCMVのDHPG耐性分離株の力価のグラフであ る。 図6は、DHPG、PALAまたはブラシーボと共にインキュベートした後の、 超音波処理した細胞ペレットより回収したHCMV細胞結合DHPG耐性ウィル スの力価のグラフである。 図7は、後述の実施例5の動物中に発見された硝子体炎の重症度を表す棒グラフ である。 図8は、実施例6の単一薬剤治療グループおよび併用薬剤治療グループにおける 硝子体炎の重症度の平均を表す棒グラフである図9は、実施例7の治療グループ に見られた硝子体炎の重症度の平均を表す棒グラフである。 図10は、実施例7の治療グループにおける視神経疾患の重症度の平均を表す棒 グラフである。 図11は、PALA投与群、PALA+リバビリン投与群、および対照群からな る治療グループのウィルス力価を表す棒グラフである。 図12は、それぞれPALA、リファンピシン、およびPALA+リファンピシ ンの投与を受けた治療グループのワクシニアウィルスによる病変スコアをプロッ トしたものである。 図13は、それぞれPALA、リファンピシン、およびPALA+リファンピシ ンの投与を受けた治療グループのワクシニアウィルスの力価の対数をプロットし たものである。 5、発明の詳細な説明 本発明は、ヒトおよび動物(トリを含む)における広範囲のウィルス感染を治療 する方法であって、ウィルス感染の治療または予防を必要とするヒトまたは動物 患者に有効な量のPALAまたは薬理学的に活性なその類似体を投与することか らなる方法を包含する。本発明の方法はまた、PALAと少なくとも1種の他の 治療剤を混合物としてまたは時間をおいて投与する併用治療法をも包含する。本 発明はまた、有効成分が化合物PALAまたは適切な類似体、および場合により 混合物として少なくとも1種の選択された薬剤を含む、ヒト、動物およびトリに おけるウィルス感染治療に使用するための医薬組成物を包含する。 本発明は、部分的に以下の発見に基いている。すなわち、単独で使用するとガン の治療には効果がないと報告されていたPALAは、広域抗ウィルス剤として使 用すると効果があるという発見である。単独で、または他の薬剤と併用して使用 すると、PALAはヒト用の医薬としてもまた動物用の医薬としても有用な抗ウ ィルス剤として広範囲の効用を示す。 5、I PALAを用いたウィルス感染の治療ウィルスは、定義から判断すれば 、必ず宿主細胞の機構を乗っ取り、現存の細胞内構造物(例えば、ポリソーム、 小胞体、ゴルジ体)およびウィルスmRNAのテンプレートまたは転写物を産生 ずるための特異的宿主細胞巨大分子(すなわち酵素、t RNA等)を使用する 細胞内寄生体である。ウィルスの核酸は特別なポリメラーゼを使って転写され、 ウィルスのタンパク質は(構造タンパク質も非構造タンパク質も)ウィルスのm RNAを使って翻訳される。翻訳後の修飾(プロテアーゼによる開裂およびグリ コジル化)が起こり得る。ウィルスの組み立ては初め(裸のヌクレオキャプシド )から、または脂質膜を使用して起こり、この膜に繰り返し表面突起部が埋め込 まれる(糖タンパク質)。後者の場合は、エンベロープがヌクレオキャプシドを 取り囲む。 PALAを用いた本発明の治療法によって防御しやすいウィルスには、DNAお よびRNAウィルス(ポジティブ鎖およびネガティブ鎖ウィルスの両方)を含む あらゆる型およびクラスの公知のウィルスが包含される。PALAはDNAおよ びRNAウィルスに対して、および下記のものを含むがこれらだけには限定され ないウィルス型に対して使用できる: アデノウイルス ボックスウィルス ワクシニアウィルス 伝染性軟ゆう腫ウィルス ワクシニアウィルス構築体 ブンヤウイルス リフトバレー熱ウィルス サシチョウバエ熱つイルス デング熱ウイルス ブンタ・トロ(PuntaTO「0) フラビウイルス 黄熱病ウィルス 日本脳炎ウィルス ヘルペスウィルス サイトメガロウィルス 水痘ウィルス ヒトヘルペスウィルス−6 マレック病ウィルス ウマ貧血ウイルス ヘルペスウィルスlおよび2 EBウィルス(E B S) バラミクソウィルス RSウィルス(RS V) 麻疹ウィルス バラインフルエンザウィルス 牛痘ウィルス ニューカッスル病ウィルス ムンプス(おたふくかぜ)ウィルス オルソミクソウィルス インフルエンザ A(H2N2およびH3N2) インフルエンザ B(特定の 株) B型肝炎 他の肝炎ウィルス(まだ十分に分類されていない)A型肝炎(HAV) C型肝炎(HCV) B型肝炎(HEV) ピコルナウィルス ポリオウィルス コクサラキーウィルス ECHOウイルス ロ蹄疫ウィルス(FMDV)(動物の)ライノウィルス ラブドウィルス 狂犬病ウィルス トガウィルス ベネスエラウマ脳炎ウィルス フィロウィルス エボラウイルス マールブルグウイルス パポバウイルス ヒトパピローマウィルス ラビウイルス 風疹ウィルス オルビウイルス コロラドダニ熱ウイルス ンユニンおよびマチュポ(Junin & Machupo)ハンターン出血熱 ウィルス コンゴ/クリニア出血熱ウィルス レトロウィルスおよびレンチウィルス HTLV 1および2 HIV 1および2 ここで用いる「ウィルス感染」または「ウィルス感染症」という用語は、ウィル スが健康な細胞に侵入し、細胞の再生機構を使って増殖または復製し、最終的に はその細胞を溶解し、その結果、細胞の死、ウィルス粒子の放出、および新たに 作られた子ウィルスによる別の細胞の感染が引き起こされる疾患状態をいう。あ るウィルスによる潜伏的感染もまたウィルス感染のありうる結果である。当業者 であればこれらの用語との意味とそれが関連している疾患および/または感染症 を理解できることは明白である。 さらにここで用いる「ヒト、動物またはトリにおけるウィルス感染を治療または 予防する」という表現は、特定のウィルスの複製を阻害するか、またはウィルス がその宿主の中でをれ自身を確立するのを防ぎ、そしてウィルス感染によって引 き起こされた病状を改善または軽減することを意味する。 これらのウィルスに対して使用する際は、PALAおよびその薬学的に許容され る類似体は単独で、または他の治療剤と併用して使うことができる。ヘルペスウ ィルスに対して使用する際は、P A L Aを他の治療剤、例えば抗ウイルス 剤アシクロビルやガンンクロビル等とを併用することが望ましいと判明した。ヘ ルペスウィルスに対する併用治療法におけるPALAまたは薬学的に許容される その類似体の使用は、現在行なわれている治療法よりも利点を提供する。例えば 、現在これらのウィルス感染の治療に使われている抗ウィルス剤の毒性低下であ る。さらに、PALAまたは薬学的に許容されるその類似体は、アシクロビルま たはガンノクロビル耐性株なとの薬剤耐性株に対して独自の効用を有する。さら に、PALAまたは薬学的に許容されるその類似体は、例えばD HP Gまた はアシクロビルに対する薬剤耐性株の発生を引き伸ばす、またはブロックするの に有用であり得る。 PALAまたは薬学的に許容されるその類似体は、単独でまたは抗ウイルス剤リ ファンピシンなどと併用して、ワクシニアウィルスまたはワクチンを調製するの に使用されたワクシニアウィルスの構築物による感染を治療または予防するのに 使用できることが発見された。このようなワクシニアウィルス構築体の使用がも たらす職業的災害は、これによって最小限となるであろう。一般に、免疫無防備 状態の個人は、PALAまたは薬学的に許容されるその類似体によって保護また は治療され得る。 また、PALAまたは薬学的に許容されるその類似体は、RSウィルスに対する in vivoの単一薬剤療法においてリバビリンよりも効果的であることが分 かった。 ウィルス性肝炎の5つの主要型が同定され(ConsoloおよびFreni、  Nephron 61:252−254.1992) 、これらはウィルスの 異なった分子グループを表す(DNAおよびRNAの両方)。これらのウィルス 性肝炎ウィルスはA型肝炎(HAV)、B型肝炎(HBV)、C型肝炎(非A非 B型肝炎またはHCV)、B型肝炎(デルタエージェントまたはHDV)および B型肝炎(HE V)である。これらのウィルスに対しては、その遺伝子的およ び分子的多様性のために、広域抗ウィルス剤が理想的である。PALAまたは薬 学的に許容されるその類似体を、単独で、または他の抗ウィルス剤を含む他の治 療剤と併用で、A型肝炎、C型肝炎、およびB型肝炎によるウィルス感染を治療 または予防するのに使用することは、本発明の範囲内である。特に、PALAは 単独で、または肝炎における炎症性反応をブロックし、B型肝炎によるウィルス 感染を治療または予防するのによく使用されるDHPG (ガンシクロビル)、 ホスホノホルメート、3 T C(BiocheIIPharma &Glar o製)、α−インターフェロン(α−2b IF)またはステロイドと併用で使 われる。 PALAの広範囲な抗ウィルス活性を示すため、本発明者らは多数のウィルス( 例えばフラビウイルス、ブンヤウイルス及びトガウィルスのような軍隊が連れて きたウィルス)に対して、またワクシニアウィルスを含むスクリーンでPALA を試験した。後者のウィルスの存在は、生ワクチンを生産するのにベクターとし てワクシニアをその中に使うプラスミド構築体の広い利用のゆえに、独特な輸入 品である。次に、実験をフラビウイルス、ブンヤウイルス及びトガウィルスから 米国大陸の大衆の健康にとって重大なウィルス、例えばミクソウィルス、ヘルペ スウィルス(CMV、水痘)、パラミクソウィルス、および陽極性RNAウィル ス(ピコルナウィルス)ならびにレトロウィルスへと拡大した。何らかの学説に 制限されるものではないが、本発明者らは、PALAはピリミジン生合成の初期 の段階(すなわちATCase)を阻害してヌクレオチドプールを減少させるこ とにより、またはウィルスDNAポリメラーゼを阻害して後述の表1−3に示す 活性をもたらすことにより、その抗ウイルス性効果を発揮するものと信じる。 さらに、PALAを以下のウィルスに対して試験した。すなわち、アヒル肝細胞 の初代培養におけるアヒルB型肝炎に対して、アフリカミドリザルにおけるサル 水痘ウィルスに対して、アフリカミドリザルにおけるワクシニアウィルスに対し て、ならびに1nvitroおよびウサギにおける、ヒトサイトメガロウィルス (HCMV)に対して行なった。この結果は後述の実施例に示す。 PALAは、達成される抗ウイルス効果を増強するために、他の治療剤と併用し て使用することができる。そのような付加的抗ウィルス剤には以下のものが含ま れるがそれらだけに限定されない。すなわち、ウィルス複製に関与する異なった 対象分子に機能するもの、同じ分子の異なる場所に機能するもの、ウィルス耐性 の出現を防止し、または減じるために再利用経路(後述)を阻害するもの、等で ある。 PALAまたは薬学的に許容されるその類似体を併用療法に用いる際は、PAL Aは他の薬剤と分けて、しかし同時に投与することが望ましい。さらに、PAL Aは間欠的に投与することができる。 ウィルスはそれ自体のDNAまたはRNAポリメラーゼを有するが、より複雑な ウィルス(例を挙げるとヘルペスウィルスおよびポックスウィルス)もまた、ヌ クレオチド生合成に関与する個々の酵素、例えば宿主細胞酵素としても存在する ホスホリボシルトランスフェラーゼまたはホスホリラーゼ等である。これらの酵 素は、抗ウィルス剤の阻害効果を回避してピリミジン合成のための代替経路また は再利用経路を与えることが可能である。したがって、ある種の腫瘍におけるよ うに、抗ウイルス性化合物に対するウィルスの耐性が出現し得る。しかし、この 可能性は、例えば以下のものを含むがそれらだけに限定されないヌクレオシド類 似体をPALAおよび他の抗ウィルス剤と共に使用する併用療法によって阻止す ることができる。すなわち、アデニンアラビノシド、アデニンアラビノシドモノ ホスフエート、イドクスウリジン、トリフルオロチミジン、アシクログアノシン 、ブロモビニルデオキシウリジン、ブロモビニルデオキシアラウリジン(Bri stol−Myers 5quibb製BVaraU) 、 フルオロヨードア ラシトシン、DHPAおよびリバビリン(登録商標virazole) 、グリ コジル化阻害剤(例えば2−dGIc)、プロテアーゼ阻害剤、インターフェロ ン、ジビリダモールおよびニトロベンジルチオイノシン等のヌクレオシド輸送阻 害剤、DNA依存性RNAポリメラーゼ阻害剤[例えばリファンピシン(登録商 標rifadin )]、および]チェーンターミネーター例えば、ガンシクロ ビル(DHPG) 、アシクロビル(ACV)、AZT、 dde、 ddl] 。 後述の表1−3に要約した実験に加え、本発明者らはPALAを他の抗ウイルス 性化合物と併用して用いる実験を行なった。例えば、PALAをサシチョウバエ 熱つィルスに対してリバビリン(登録商標virazole)と併用し、またH 3Vに対する公知の抗ウィルス剤でヒトを対象として広範囲にわたる臨床試験を 受けた2−デオキシ−D−グルコース(2−dGlc)と併用した。Bloug h、 H,A、およびGiuntoli、 R,G、(1979) J、 Am er、 Med、 As5oc、 241:2798−2801参照。 PALAはまた場合により、ワクシニアウィルスに対してリファンピシン(登録 商標rifadin )と共に、 HI V−1および2に対してAZT、dd l、ddCおよびこれらの組み合わせと共に;インフルエンザウィルスに対して アダマンチジンと共に;ラサ島ウィルス、ハンターンウイルスおよびCCHFウ ィルスに対してリバビリン(登録商標virazole)と共に:水痘帯状庖疹 ウィルスに対してアシクロビンACVと共におよびヒトパピローマウィルスに対 してインターフェロン−αまたはフルオロウラシルと共に使用することができる 。 上記の実験の結果は、他のウィルス阻害剤と併用したPALAは、各化合物の単 独使用のときよりも高い阻害効果を達成することを実証した。例えば、2−dG Ic自体はフラビウイルスに対して何ら効果をもたなかったが、PALAと2− dGlcの併用ではSFSに対する増強的な効果が見られた。さらに、PALA とAZTを用いた併用療法は、治療を受けない対照群および単−抗ウィルス剤( AZTのみ、またはPALAのみ)を投与されたHIV感染細胞に比較して、H IV−1の複製において約20%の付加的低下をもたらした。このHIV−1の 複製低下は、ラジオイムノブレシピテーションまたはウェスタンプロット法(濃 度計によって定量)を用いたp24の減少量によって測定された。 さらに、他の抗ウィルス剤を組み合わせたPALAの使用は、片方または療法の 有効成分のより低い投与量での使用を可能にし、そのため治療指数は上がり、毒 性副作用は減少する。 PALAは体液性免疫応答を、少なくとも腫瘍を持つ動物において、有意に変え るようには思われないので[Johnson、R,に、、 Swyrd、 E、 A、および5tark、 G、R,(1978) Cancer Res、 3 8:371−378参照]、本発明によるPALAの使用は、ある種のウィルス に対する同時免疫感作(例えば不活性化ウィルスまたは合成ペプチドを免疫原と する適切なワクチンを用いる)を許すであろう。上記のように、遭遇する可能性 のある問題は、突然変異または選択をへて、またはある種のウィルス(または細 胞)の再利用経路をDNA合成に使用する能力のために、耐性株が生まれる可能 性である。これらの再利用経路は、H3V感染細胞内で作用するようである。ゆ えに、効果がない。 さらに、PALAは血液脳関門を越えることができ、その結果、網膜および脳に おいて比較的高濃度が達成される。したがって、PALAはHIVによって誘発 される脳炎、およびCMVならびに水痘ウィルスによって誘発される網膜炎に対 しても有効であることが実証され得る。 5.2 PALAの予防的およびその他の使用法PALAは、ある「異国のRN Aウィルスjが存在する地域へは入っていくヒトで、(そのウィルスについては )まだ免疫感作が利用できない、またはまだ効果がないヒトに対して、予防薬と して用いることができる。また、多価の、遺伝子工学的に作製されるワクチンに ワクシニアウィルス構築体を使用することがあり、このため患者またはラボの作 業者にワタシニアウィスが広汎に広がる可能性は現実のものである。PALAの ような薬剤単独またはリフアンピシン(登録商標rifadin )との組み合 わせの受入れ易さは、治療医に介入への独自の機会を提供する。遺伝子工学的に 作製されたウィルスに職業的にさらされている上記の個人の多くは、外来患者ベ ースで予防的にまたは治療的にPALAによって処置され得るであろう。 PALAはまた妊娠においても、もし奇形発生的作用がないのであれば、産周期 のウィルス伝播を予防するために使用するという用途があろう。臓器または骨髄 移植片はしばしばCMVによって汚染されるので、P A L Aは移植手術( 例えば、化学療法を受けている腎臓および骨髄移植のレシピエンドならびにガン 患者)に有効であろう。ドナーの組織内に存在するウィルスの複製を防ぐため、 治療医の任意により、レシピエンドとドナーの両方が、例えば組織片または臓器 片の贈与または受けとりの前に、PALAの単独または併用療法によって処置さ れる。 PALAは、ヒトに伝染するパラミクソウィルス(麻疹ウィルスを含む)に加え 、RSウィルス(RS V)にも使用し得る。したがって、PALAは幼児の静 脈内に、おそらくリバビリン(登録商標virazole)には必要な高価な陽 圧機なしで、投与され得るであろう。さらに、フラビウイルス、トガウィルスお よびブンヤウイルスに対するPALAの成果(表1参照)は、世界の遠隔の地で 遭遇するかもしれないこれら「異国の」ウィルスに対する、新しい治療的および 化学予防法的アプローチを提供する。PALAはエボラウイルス、マールブルグ ウイルスおよびラサ熱ウィルスに対して有効であるに違いない。さらに、動物に おいて重要なウィルス、例えば口蹄疫ウィルス(FMDV) 、牛痘ウィルス、 ニューカッスル病ウィルス、仮性狂犬病ウィルス、ウマ貧血ウィルス、およびウ シ鼻気管炎ウィルスは、PALAを用いた介入により防御され得る。このように して、PALAは家畜の流行病を予防または抑制でき、ウィルス性疾患に伴なう ひどい経済的損害(家畜類、トリ、またはウマ、特に競争馬を含むがこれらだけ に限定されない)を予防または軽減し得る。 5.3 用量 ウィルスに感染した動物、特にヒトを治療する場合、薬学上有効な量(例えばウ ィルスの複製を阻害するのに十分な投与量)のPALAを投与する。−例を挙げ ると、PALAは注入液(IV)として1日につき約l〜約100mg/kgを 約1週間から約1か月間投与できる。望ましい投与量は、約25〜約50mg/ kgである。体表面積に基っ< PALAまたは薬学的に許容されるその類似体 の1日あたりの同等な投与量は、約100〜約600 m g / m ’であ る。最も好ましい投与量は、約5mg/kg〜約60mg/kgを1週間から約 1か月間投与することである。 PALAまたは薬学的に許容されるその類似体の投与は、約1週間から約1か月 間、好ましくは約7日から約IO日間にわたって投与すべきである。PALAま たは薬学的に許容されるその類似体の最大血漿濃度が約50〜約100μmとな るように、好ましい用量を投与する。これは、例えば、緩衝化された生理食塩水 (約pH7,5)中の投与成分を約0.05%〜約10%含む無菌溶液を静脈注 射することによって達成できる(医薬化学の分野において当業者に公知の任意の 適切な生理食塩水を使用し得る)。 望ましい血中濃度は、HP L Cによって測定される血漿レベルによって確認 されるPALAの継続的注入によって、維持することがてきる。PALAまたは 薬学的に許容されるその類似体を使用する併用療法は、各薬剤の投与量を約25 〜50%下げることによって行なわれる。主治医であれば、毒性または骨髄、肝 臓あるいは腎臓の機能不全によっては、いかにして、またいつ療法を終わらせ、 中断し、または低用量に変更すべきかを知っているであろうことに注意すべきで ある。逆に、もし臨床反応が十分てない場合、主治医は高レベルに治療を変更す る(毒性を排除しつつ)ことも知っているであろう。上記の投与プログラムに匹 敵するものを動物薬においても採用できる。 ウィルス感染の急性または慢性管理における予防的または治療的なPALA投与 量の大きさは、治療すべき症状の重症度および投与経路によって変わるであろう 。ここで再度、臨床家または医師であれば、毒性または骨髄、肝臓あるいは腎臓 の機能不全によっては、いつ療法を中断し、および/または用量を調整すべきが 知っているであろうことに注意すべきである。投与量および、おそらくは投与回 数も、各患者の年齢、体重および応答によって変わるであろう。一般的には、上 述の通り、PALAまたは薬学的に許容されるその類似体の1日の合計投与量の 範囲は、ここに記載した大多数のウィルスについて、約1〜約1o Omg/k gである。好ましくは、1日の投与量範囲は約5〜約75mg/kgの間であり 、最も好ましくは約5〜約60mg/kgの間である。別の好ましい範囲は、1 日当たり約25〜約somg/kgの間である。患者を管理するにあたって、治 療は約5mg/kgがら約10mg/kgの低用量から始め、その後患者各自の 応答によって約25mg/kgまたはそれ以上に上げるべきである。さらに、幼 児、子供、65才以上の患者、ならびに腎または肝機能に障害のあるヒトには、 最初は低用量を投与し、その後各自の臨床応答と血中濃度に基づきその用量を定 めることを推奨する。いくつかの場合においては、当業者には明らかなことであ るが、上記の範囲を逸脱した投与量を用いることが必要となることもある。「ウ ィルス感染を軽減または予防するのに十分な量」、「ウィルス感染を治療または 予防するのに十分な量」または「抗ウィルス有効量J等の表現は、上述の投与量 および投与頻度スケジュールを包含するものである。 以下にさらに述べるように、患者に効果的な用量のPALAを投与するため、任 意の適切な投与経路を用い得る。例えば、経口、非経口(皮下、静脈内、および 筋肉内)、直腸、経皮、腟、等への投与経路が使用できる。投与形態は、錠剤、 トローチ、分散剤、懸濁剤、座剤、溶液、カプセル、軟膏、パッチ、ミニパンプ ス(minipumps) (Alza Corporation) 、等があ る。 5.4 医薬組成物 ヒト、動物およびトリのウィルス感染の治療または予防に有用な本発明の医薬組 成物は、有効成分として、PALAまたは薬学的に許容されるその類似体を含有 する。これらの医薬組成物は、PALAまたは薬学的に許容されるその類似体の ほかに、他の抗ウィルス剤を含む他の治療剤を含有することができる。これらの 新しい組成物は、ウィルス感染の治療のための併用療法を提供する。そのような 併用療法は、付加的および/または相乗的の両方の効果を提供する。 例えば、PALAを含有する医薬組成物は場合により少なくとも1つの他の治療 剤を含むことができる。他の治療剤には、例えば、ヌクレオシド輸送阻害剤を含 むヌクレオシド類似体、およびジデオキシヌクレオシドなどのチェーンターミネ ータ−がある。 PALAまたは薬学的に許容されるその類似体と共に併用療法に使用するのに適 切ないくつかの化合物を、Fields Virology、 2ndEdit ion、 Raven 1990: White、 D、O,、およびFenn er、 F、、 chapter 11. ”Chemotherapy of  Viral Diseases″in Medical Virology、  3rd Edition、 Academic Press、 Inc、、  0rlando、 Fla、 1986に見出すことができ、これらの開示は参 照としてここに組込んだ。 本発明の範囲内でPALAと共に併用療法に使用し得る適切ないくつかの化合物 は、以下のものを含むがそれらだけに限定されない: 2−デオキシ−D−グルコース(2−dGIc)、デオキシノジリマイシン、ア シクログアノシン、リバビリン(登録商標varaz。 Ie) 、リファンピシン(登録商標rifadin)、アダマンチジン、リフ ァブチン、ガンシクロビル(DHPG) 、3 =−アジド−3′−デオキシチ ミジン(AZTまたは登録商標zidovudine) 、2−13′−ジデオ キシイノシン(ddl)、2−、l”−ジデオキシイノン(dde)、フルオロ ヨードアラシトシン、イドクスウリジン、トリフルオロチミジン、アデニンアラ ビノシド(ara−A) 、a r a−AMP、ブロモビニルデオキシウリジ ン、ブロモビニルアラウラシル(Bristol−Meyers 5quibb 製BV−araU)、(1−β−D−アラビノフラノシドーE−5−[2−ブロ モビニル]ウラシル))リマンタジン、アリルトン(arildone) 、ジ アリルアミジン、(S)−9−(2,3−ジヒドロキシプロピル)−アデニン( DHPA) 、インターフェロン−α、ジピリダモール、ニトロベンジルチオイ ノシン、S −(p−ニトロベンジル−)6−チオイノシンおよびホスホノホル メート。本発明が包含する新規医薬組成物は以下のものを含むかつそれらだけに 限定されない: PALAまたは薬学的に許容されるその類似体およびリバビリ ン(登録商標varazole) ; PALAおよびリファンピシン(登録商 標rifadin) ; P A L AおよびAZT 、PALAおよびdd  I 、PALAおよびddC,PALAおよびアマンチジン、PALAおよび アシクログアノシン;PALAおよび2−デオキシ−D−グルコース、PALA およびデオキシノジリマイシン; PALAおよびインターフェロン−α;なら びにPALAおよびガンシクロビル。本発明はまた、PALAまたは薬学的に許 容されるその類似体および、場合により1つ以上の付加的治療剤を含有する、併 用療法を提供するための医薬組成物を包含する。 5.4.l PALAの調製 PALAおよび多数のその類似体は、米国特許No、 4.179.464.  No、 4.215.070. No、 4.267、126. No、 4. 348.522. No、 4.154.759. No。4D17 8、306および英国特許BG2008116ならびにGB2051070に記 述の方法にしたがって調製することができる。これらの開示は全体を参照として ここに組み込んだ。あるいは、PALAはまたGloede。 J、ら、(1988) Pharw+azie 43(6):434; Hen klein、 P、ら、(1989)DD272092 AI 5ept、27 ,1989; Kararski、 P、ら、(1982) 5ynthesi s3:219−221; Montero、J、L、ら、(19B2) Eur 、J、 Med、Chem、−Chitn、Ther、17(1):97−99 ; 5tiebitz、B、ら、(1991)、DD 286589 A5Ja n、21. 1991; Goodson、J、J、ら、(1980) J、C hem、Soc、、Perkin Trans、 1(12):2721−27 27に開示されている方法にしたがって調製することができる。これらの開示は 、全体を参照としてここに組み入れた。 5.4.2 PALAの類似体 本発明のまた別の特定な実施態様では、N−(ホスホノアセチル)−L−アスパ ラギン酸(PALA)の広範囲な類似体が広域抗ウィルス剤として使用し得る。 当業者には明白であるが、PALAは強酸性の4つの水素原子(すなわち、2つ のカルボン酸プロトンと2つのホスホン酸プロトン)を塩基性窒素置換基と共に 有する。したがって、遊離酸、エステル、無機または有機塩官能基の間で多数の 組合わせが可能である。このような可能性は、有機酸、塩、エステルまたはこれ ら官能基を結合している化合物を包含するPALAの一般式の構造的提示(下記 参照)があればよりよく理解される。ここで使用されているrPALAの類似体 」という用語は、PALAからその利用可能な官能基を使用して作ることのでき る任意の塩、エステルまたは他の誘導体を包含するものである。ここで使用して いるrPALA」という用語は、N−(ホスホノアセチル)−L−アスパラギン 酸のプロトンが付加されている酸、または薬学的に許容されるその類似体の両方 を意味するものである。好ましい塩の1つは2ナトリウム塩である。 もう1つは、後述の4ナトリウム塩である。PALAの類似体は、本発明の医薬 組成物、中でも経口投与用の製剤において特に有用である。 N−(ホスホノアセチル)−L−アスパラギン酸(PALA)の核上記に図示し た一般的なPALA原子核において、Rは独立して水素、炭化水素、シラン、有 機塩、無機塩およびこれらのあらゆる可能な組み合わせを表す。Rが炭化水素の 場合は、その結果できる類似体はカルボン酸エステルまたはリン酸エステルとい える。その炭化水素基は、1〜20の炭素原子をもつことができ、好ましくは1 〜8で、その性状は環状、非環状、芳香族または脂肪族で、場合によっては水酸 基、エーテル基、アミノ基、チオエーテル基、スルフヒドリル基、フルオロ基、 などの官能基を含有することもある。適切な炭化水素置換基の例には以下のもの が含まれるが、れそらだけに限定されない:メチル、エチル、プロピル、イソプ ロピル、ブチル、5ec−ブチル、イソブチル、1−ブチル、シクロへキシル、 フェニル、ベンジル、p−ニトロベンジル、等。 対応するシランエステルが得られ、ここでRは当然トリアルキルシリル基(例え ば、トリメチルシリル、トリーt−ブチルシリルまたはメチル−ジ−t−ブチル シリル、等)のようなンラン基である。 本発明はまた、PALA類似体の調製および抗ウィルス剤としての使用をも意図 している。本発明の特定の実施態様においては、PALAのアンモニウム、モノ −、ジー、トリーおよびテトラ置換アンモニウム塩が、PALAとアミンの間の 単純な酸塩基反応およびイオン交換カラムを通すことを含むがそれらだけには限 定されない、当業者には周知の方法で調製され得る。当業者にはすぐ分かるよう に、広範囲のアミンが、第1級、第2級または第3級を含むアミン塩の形成に活 用し得る。実際、第4級アンモニウム基でも、PALAがすでに塩の形になって さえいれば、PALAの塩を形成し得る。もちろん、PALAのアミン塩は化学 量論、つまり分子の別の酸性部分に存在する特定の塩基または置換基の強度によ って、リン酸基のみと、1つまたは両方のカルボン酸基、またはPALA原子核 (上記の図番照)のすべての酸性部分と会合することができる。 ここに開示する種類のみに限定する意図はないが、読者の便宜のために以下のア ミンを挙げる。他の適切な無機塩については、本明細書の別の箇所ですでに述べ た。そのような無機塩は、炭化水素またはシランエステル基、および有機アミン によって例示される有機塩とともに存在し得ることを理解すべきである。このよ うに、アンモニウムイオンという無機源(水酸化アンモニウム、ヨウ化アンモニ ウム、臭化アンモニウム、塩化アンモニウム等、およびアンモニウムそのもの) は有利に活用され得る。 すでに述べたように、有機アミンもまた適切である。例えば、低級アルキル(C ,−C,炭化水素など)アミン基は有用性が大きい。分子内にアミノ基と水酸基 の両方が存在するアルカノールアミンは、特に意図される。したがって、メタノ ールアミン、プロパツールアミン、イソプロパツールアミン、ブタノールアミン 、等が魅力的なアミン塩つまりPALAの類似体を作る。同様に、ンアルカノー ル、トリアルカノール、またはテトラアルカノールアンモニウム基が意図される 。アミノ基を含有する多くの化合物もまた意図される。たとえば、エチレンジア ミン、ジエチレントリアミン、またはそれらのN−アルキル−1またはN−アル カノール−置換誘導体、等である。さらに、N−炭化水素置換基は、上記のエス テル炭化水素基と同様に定義される。すなわち、それらの置換基は環状、非環状 、脂肪族または芳香族で、場合によっては水酸基以外の官能基、エーテル基、ア ミノ基、チオエーテル基、スルフヒドリル基、フルオロ基、などを含有すること もある。 PALAまたはその類似体の製造のための説明的な方法が、以下の参照文献に非 常に詳細に記述されており、その完全な開示を参照としてここに組み入れた:  5tiebitzら、 DD 286589 A5 (1991); Henk lein ら、DD 272092 Al (1989); C1oedeら、 Pharmazie43(6):434 (1988); Mao ら、 An timicrob、Agents Chemother、27(2):197− 202(1985); Kafaarskiら、5ynthesis3:219 −21 (1982);Goodsonら、J、Chem、Soc、、Perk in Trans、1(12)+2721−7(1980)HMotero ら 、Eur、J、 Med、Chea+、−Chit Ther、17(1):9 7−9(1982); 5tarks ら、DB 284939B (1979 ); Bakuniak ら、J、Enviran、Sci、Health、P art B B18(4−5):485−96(1983); Co11ins  ら、J、 Biol、 Che+++、 246(21):6599−605 (1971)。 5、 4. 3 医薬組成物 本発明の医薬組成物は、有効成分としてPALAまたは薬学的に許容されるその 類似体を含むが、さらに薬学的に許容されるキャリアーと場合により他の治療成 分を含有することができる。 すでに述べたように、[薬学的に許容される類似体」という表現はPALAの塩 、エステル、および他の誘導体を含む。塩は薬学的に許容される非毒性の酸また は塩基(無機酸または塩基、および有機酸または塩基を含む)から調製される。 このような塩には、ナトリウムまたはカリウム等のアルカリ金属塩、およびアル カリ土類金属塩またはアンモニウム塩が含まれる。PALAの種々の塩は、前述 の5chultzら、およびParsonらの特許に見出すことができる。 さらに、本発明の化合物は両性なので、塩は薬学的に許容される非毒性の酸また は塩基(無機および有機の酸または塩基、および金属を含む)から調製すること ができる。本発明の化合物として適切な、薬学的に許容される塩基付加塩は以下 のものを含むが、それらだけに限定されない。すなわち、アルミニウム、カルシ ウム、リチウム、マグネシウム、カリウム、ナトリウムおよび亜鉛より作られた 金属塩、またはN、N”−ジペジルエチレンジアミン、クロロプロカイン、コリ ン、ジェタノールアミン、エチレンジアミン、メグルミン(n−メチルグルカミ ン)およびプロカインから作られた有機塩である。好ましい塩は、PALAの4 ナトリウム塩で、もう1つの好ましい塩はPALAの2ナトリウム塩である。 本発明の1つの実施態様には、経口、直腸、経皮、局所、腟、および非経口(皮 下、筋肉内および静脈内を含む)投与に適した調製物が開示されている。どの場 合においても、最も適切な投与経路は、治療すべきまたは予防すべきウィルス性 疾患の性質および重症度によって決まるのであるが。さらに、小児用組成物も本 発明の範囲に入り、そこでは矯臭剤の添加と投薬量を下げることが必要となろう 。好ましい投与経路は静脈注射である。本発明の組成物は投薬単位剤形として便 利に提供することができ、また、医薬化学の技術谷野における周知の任意の方法 で調製できる。 実際の使用では、有効成分としてのPALAは通常の製薬調合技法にしたがって 製薬キャリアーと混ぜ合わせて、よくまざった混和物とする。キャリアーは、投 与に所望される剤形、例えば経口か非経口か、によって多様な形を取り得る。こ の組成物を経口投与剤形に調製するにあたっては、任意の通常の製薬手段を使用 し得る。通常の製薬手段には、例えば、経口液体調製物(懸濁剤、溶液、エリキ シル等)の場合は、水、グリコール、油、アルコール、矯臭剤、防腐剤、着色剤 、等;エアロゾル剤の場合には、粘膜を介しての輸送のための界面活性剤;また は、経口固形調製物(例えば、粉剤、カプセル剤、および錠剤)の場合は澱粉、 砂糖、微小結晶セルロース、希釈剤、造粒剤、滑沢剤、結合剤、崩壊剤、等のキ ャリアーがある。経口固形調製物は、経口液体調製物よりも好ましい。最も好ま しい経口固形調製物は、錠剤またはカプセル剤の形をとるものである。直腸に投 与する調製物はカーポワックス組成物の形で調製することができる。 錠剤とカプセル剤は投与が容易なので、この2つは最も有利な経口投薬単位剤形 である。この場合には固形製薬キャリアーが使用される。所望であれば、標準的 水性または非水′性技法により錠剤をさらにコーティングすることができる。 上記した普通の投薬剤形に加えて、本発明の化合物は、制御された放出手段およ び/またはアルゼット(登録商標Alzet)浸透ポンプ(Alza Corp orationより入手可能)を含む輸送手段によっても投与し得る。適切な輸 送手段は、米国特許No、 3.845.770. No、 3゜916、89 9. No、 3.536.809. No、 3.598.123. No、  3.944.064およびNo、 4.008、719に記述されており、そ の開示を参照としてそのままここに組み入れた。 経口投与に適する本発明の医薬組成物は、その各々があらかじめ定められた量の 有効成分を含有している別個の単位として(例えば、カプセル剤、カシェ剤、錠 剤、またはエアロゾルスプレーとして)提供することができる:粉剤または顆粒 剤として;溶液または、水性液体、非水性液体、水中油滴型エマルジョン、また は油中水滴型液体エマルジョン中の懸濁剤として;または適切な軟膏に入ってい る局所または膣投与用の調製物として。このような組成物は、薬学で使用されて いる周知の方法のうち任意の方法によって調製できる。しかし、すべての方法は 有効成分を、1つまたはそれ以上の必要成分を構成するキャリアーと組み合わせ る過程を含んでいる。一般に、これらの組成物は、均一かつ十分に有効成分を液 体キャリアーまたは微細に分割した固体キャリアーまたはその両方と混和し、次 に、必要であれば所望の形に産物を形成することによって調製される。 例えば、錠剤は圧縮または成形によって、場合により1つまたはそれ以上の補助 的成分と共に調製される。圧縮錠剤は、粉末または顆粒等の自由流動形の有効成 分で、場合により結合剤、滑沢剤、不活性希釈剤、界面活性剤または分散剤と混 合されたものを、適切な機械で圧縮して作製することができる。成形錠剤は、適 切な機械で、粉末化した化合物の混合物を不活性液体希釈剤で湿潤化したものを 成形することによって作製することができる。好ましくは、錠剤1個が約100 mgから約500mgの有効成分を含有し、そしてカシェ剤1個またはカプセル 1個かは約lo。 mgから約500mgの有効成分PALAを含有する。最も好ましくは、錠剤、 カシェ剤またはカプセルが次の3つの投薬量のうち1つを含有する:約100m g、約200mg、または約500mgの有効成分。 本発明の化合物は特にカプセル化(例えば、リボゾームの中)、またはタンパク 質キャリアー等との架橋に適している。この性質をもついくつかのデリバリ−シ ステムが“Biological Approaches to the Co ntrolled Delivery of Drugs”、 editor  R,L、 Juliano、Volume 507、AnnaIs of th e New York Academy of 5ciences (1987 )に記述されており、その開示は参照としてここに組入れられた。 以下に列挙する組成物は、静脈、皮下、または筋肉注射に適する。 適量のPALAを添加した、 EDTA(1,0+ng/ml)を含む滅菌した、25 50 100発熱物質 不含のH2O(全5+nl) mg/ml u+g/nl mg/m1(PAL Aを含有する)適当な錠剤またはカプセル剤組成物を処方 錠剤】個当たりの量 (mg表示)活性成分PALA 2ナトリウム塩 100 200 5005. 5 組み合わせ治療の評価のための動物モデルシステム以下の動物モデルシステ ムは、PALA及びその類似物を使用する種々の治療法を上述のいずれかの化合 物と組み合わせた際の効力を評価するために使用しうる。 5、5. lブンヤ及びフラビウイルスに対するマウスモデルシステムブンタ  トロ ウィルス(Punta Toro virus) :先に、リバビリン( ピラゾール(登録商標))(陽性のコントロールとして使用)及びリバミジンに ついて記載したとおり、3周令のC57BL/6 マウス(9,6〜13.6g )にプンタ トロ(アダムス)ウィルスを21日間皮下(S、 C,)接種して 引き起こした肝親和性の感染に対する化合物のin vivO評価を行なう。シ トウェル(Sidwell)ら、(1988)Antimicrob、Agen ts Chemother、、32 : 331−336゜日本脳炎ウイルスニ 12〜14gの重さの10匹のC57B1/6マウス(VAF” 、チャールズ  リバー ラボ)の群に、ウィルス感染の前の日(−1日)に第1回目の用量を 投与しつつ、リン酸緩衝生理食塩水(P B S)又は薬物で毎日2回(b、i 、d)、5日間i、p、処理する。各群の10匹の動物のうちの5匹は、第1回 目の化合物の用量の投与(第0日)の後で、希釈したコントロールにおいて10 0%死を生じしめるのに十分なlO〜100 LD、。のJEウィルス(北東系 )にS、 C,感染させる。コントロールは、未処理、未感染マウス;未処理、 ウィルス感染マウス、希釈処理、ウィルス感染(及び未感染)のマウスを含む。 ポリ(ICLC)、リバリビン(登録商標)を陽性の処理コントロールとして使 用する。ウィルス感染の後6日目(+6日)に、ウィルス力価のため感染マウス から脳を採取した。脳の懸濁液(10%W/V)についてベロ(Vero)細胞 培養においてプラークアッセイにより力価の測定を行う。体重量は一1日目から 千6日目まで記録する。重量変化は、薬物毒性の尺度として測定される。 5.5.2 HCMVに対するウサギモデルシステム合計20匹の着色したウサ ギをこの研究のために使用する。動物は、正常の目の形態及び既存の病状の不存 在を確認するために、スリットランプ及び間接検眼鏡検査法により観察する。動 物は以下のように処理する: [110日目1.:、tヘテノウサキi、:10’ (7)PFLI HCMV 系AD 169を接種する(ミドビトリオール(+++1dvi triol) 注射)。 (2)動物は別々のかごに入れ、脈絡網膜性のHCMV疾病の発症および進行を 接種後第2日にモニターする。接種後第2日に、HCM V−接種の動物は、匹 敵する脈絡網膜性疾患の点数を有する4つの動物群に分け、次に記載するような 静脈内治療を受ける第1群−5匹、接種後第2. 3. 4. 5及び6日に毎 日2回に分けた用量で薬物を静脈内投与する。薬物の濃度は、インビトロアッセ イで決定したED90値の%である。 第2群−5匹、接種後第2. 3. 4. 5及び6日に毎日2回に分けた用量 で、薬物を静脈注射する。薬物の濃度は、インビトロアッセイで決定したED9 0値である。 第3群−5匹、接種後第2. 3. 4. 5及び6日に毎日2回の用量に分け た用量で、薬物を静脈注射する。薬物の濃度は、インビトロアッセイで決定した ED90値の1〜2倍である。 第4群−5匹、接種後第2. 3. 4. 5及び6日にプラセーボ (滅菌食 塩水)を静脈注射する。 (3)全ての動物は臨床上のHCMV病の進行を評価するために毎日、間接検眼 鏡検査法試験を受ける。間接検眼鏡検査法試験は、ウサギに与えた治療を隠して 、2人の判断により別個になされる。 (4)全ての動物は接種後第8日に殺す。脈絡網膜及び虹彩組織及び眼の硝子液 (及び成る場合には肺組織)試料をとり出し、Hs68細胞の単層上での細胞超 音波アッセイによりHCMVを回収するために処理する。選択した組織試料は、 処理及び未処理の群におけるHCMV−誘引の眼疾病を評価するために、組織学 的に処理する。 すべての薬物処理、静脈治療群についてウィルスを回収するとともに、臨床的及 び組織学的な結果が評価され、互いの群及びプラセーボ治療を受けた群との相関 関係が算定される。この研究結果から、CMV誘引の網膜炎のための静脈治療と して使用するための最適の薬物濃度が選択できる。 5.5.3 R3Vに対する霊長類モデルRSVに血清学的に陰性の23匹の若 い、アフリカミドリザルを使用4−る。すべての動物は霊長類センターの一室で 別個のかご中に飼われる。それらは、50〜60%の相対湿度、75″±3°F の温度に維持される。ブリナ(Purina)猿の食物及び水は自由に与えられ 、動物は毎日、臨床的症状及び食物の消費がモニターされる。 実験の終了時に、全ての動物をボイサンシア(Beuthansia) Dスペ シャル(安楽死溶液、シエーリング社)でケタミノ麻酔時に殺し、剖検する。 R8vの2つの株を使用する;Iつは長形の株(ATCCVR−26)で、2つ 目はゲイルウェルツ博士(Gail)、バーミンガムのアラバマ大学、医学校に より提供されたオーストラリア人R3V分離体に由来するものである。このウィ ルスをアフリカミトリ猿に2度投与し、B5C−40細胞(アフリカミトリ猿の 腎臓)において保存用プールとして調製する。ウィルスのプールはおよそ10’ TCIDI。/mLの力価を有しており、−70℃に維持される。 ウィルス接種は、気管内カーテル(1,0m1)及び鼻内滴注(1,0D11) により投与される10− ’又はlo−2のストックFSV希釈液から構成され る。のどの分泌物を毎日採取し、1. Omlの組織培養液(10パーセントの ウシ胎児血清及び抗生物質を有する最少必須培地)中に入れる。力価測定は分泌 物から液体を圧搾した後、1.0m1の培地上で実施される(第1表)。力価測 定は各試料の階段10倍希釈液を調製し、B5C−40細胞をまいた24ウエル プレートの二重ウェルに各希釈液を接種することにより実施される。力価はウィ ルスにより誘引される細胞病理学について培養物を顕微鏡的に試験することによ り得られ、この力価はml当たりのTCID、。 とじて表現される。 肺の小部分を剖検時に各々の猿から取り出し、重量を測定し、ガラスの組織粉砕 器ですりつぶしてpH7,2のリン酸緩衝食塩水中の10%ホモゲネートとし、 この0.1mlを血液寒天上で培養し、細菌学的評価を行う。このホモゲネート 及び肺洗浄物の一部をBS(、−40細胞中のウィルスの力価測定のために10 倍希釈液に希釈する。 著しい変化が記録され、次いで空気通路に10%の緩衝化されたホルマリンを潅 流させる。次に組織試料を気管及び鼻腔から集め、完全な肺構造体を10%の緩 衝化されたホルマリンに浸す。固定後48時間して、各肺葉ごとに切片をつくり 、気管及び鼻甲介(turbinates)を標準パラフィン手法を使用して処 理し、4〜6μに切断し、ヘマトキシリン−エオシン(HE)で染色する;一部 の切片は過ヨウ素酸シッフ(PAS)及びイムノパーオキシダーゼにより猿に対 するヤギ産生ポリクローナル抗体(IgG、IgM、C3)(ノルディックイム ノロジックラボラトリ−、キャピストラ、ビーチ、CA)及びヒストマーク() list+nark) 、イムノパーオキシダーゼキット(キルケガードアンド ペリーラボラトリー(Kirkegaard and Perry Labor atories)、Gai therburg、 MD)を使用して染色する。 大きな変化及び顕微鏡的変化をウィルス力価とともに評価する。イムノパーオキ シダーゼ手法は、R3VのA−2(ウェルツ)株で顕著に見られる基部の膜変化 を明確にするために使用する。 本発明は、さらに、この発明を記述する以下の実施例を参照して明確にされる。 本発明の範囲及び精神から逸脱することなく、材料及び方法に対して多くの修正 がなし得ることは当業者にとって明らかであろう。 PALAは2ナトリウム塩の結晶性粉末として入手した。これは防化学線作用を もつガラス製品中に保存し、滅菌水中又は1%の牛血清アルブミンを(10X又 は100Xの溶液として)有する最小イーグル培地中に溶解した。全ての溶液を ミリポアのフィルタ−を通して通過させることにより滅菌した。次のセルライン を使用した:べ口(Vero)又はCEM ; Hep−2及びヒト包皮細胞。 ウィルス抑制は、パラエルらの(1988) J、 Virol、 Metho ds 20 : 309−321 (ここに記載された開示は参考として取り入 れられる。)に記載された方法により、3−(4,5−ジメチル−チアゾール− 2−イル)−2,5−ジフェニルテトラゾリウムプロミド(MTT)を使用して 測定された。 6、1.2 インビトロの抗ウィルス及び細胞毒性アッセイすべてのアッセイは 、HIV−1アツセイにおいてOEM細胞を使用することを除いて、ベロ細胞で 実施した。化合物は、以下のウィルス(ウィルス株)に対して抗ウイルス効果を 評価した;a)日本脳炎ウィルス、JE、(申出);b)黄熱病ウィルス、YF (アシビ); C)サシチジウバエ熱ウィルス(Sandfly fever) 、S F 、 (Sicilian) ; d )ブンタ トロウィルス(P  T)、(Adames) ;e)ベネズエラウマ脳を髄炎ウィルス(V E E ) 、(Trinidad donkey); f)ワクチニアウィルス(VV ) (Lederle vaccine) ; g)デンジ4型(カリブ)ウィ ルス;h)ヒト免疫不全ウィルスl型又は2型、HIVI又は2゜ウィルス(a 〜f)は、薬物が評価されるための標準グループを含む。試験化合物のインビト ロ抗ウィルス及び細胞毒性作用は、a)MTTアッセイ[JE、YF。 SF、PT、VEE、VV及びHIV−1ウイルスコ、バラエルら、 (198 8) JJirol、 Methods 20 : 309−321を使用して ウィルスの細胞変性作用の抑制を観察することにより、又はb)一般のプラーク 還元アッセイ(他のすべてのウィルス)のいずれかにより測定した。 本明細書で使用される基本的な測定及び定義は次のものを含む:(al 細胞毒 性又は50%濃度、T Cs a、はMTTアッセイにおける二重試験ウェルに おいて未感染のコントロール細胞の生存力に比べて細胞数又はその代謝活性を5 0%減少させる薬物の濃度(μg/ml)として定義される。(bl ウィルス の抑制濃度50%、Ice。は3重の試験ウェルにおいてウィルスの細胞毒性作 用が50%だけ減少するのが観測される薬物の濃度(μg/+nl)として定義 される。 治療(又は抗ウィルス)指標、TIは全体的なインビトロ活性に比例する値であ る。それは、(TC,。/I C,。)の比として計算される。これは、同じ試 験及び同じ時間内での化合物の相対的な抗細胞及び抗ウィルス作用の単一薬物濃 度測定である。記載されているすべてのインビトロのMTTアッセイ結果は、2 〜6の個別試験結果の平均を表わす。 6.1.3結果 上述のアッセイ方法は、ウィルス複製及び毒性レベルの両方の測定を可能にする 。生存している細胞はMTTテトラゾリウムを青色のMTTホルマリンに(ミト コンドリア酵素を使用して)変換させる:死細胞はこの変換を行うことができな い。加えて、スクリーニングは、さらに、(光学顕微鏡による)通常の細胞病理 学及び毒性アッセイにより補足した。一連の濃度のPALAを、細胞シートをウ ィルス感染させる前に16時間PALAで予め処理することを除き、前述のよう にアッセイした。(例えば、クマラサミイ(Kumarasamy) R1及び ブラフ(Blough) 、H,A らにより記載された方法(1984) V irology 138 : 156−161を参照のこと)適当な抑制剤及び ウィルスコントロールが使用され、毒性が評価された。治療指標は前述のように 通常の方法で計算された;フラビー、トガ−及びブンヤウィルス(RNAウィル ス)のスクリーニングの結果は、第1表に示される;同様に、これらのウィルス についての確認データは第2表に示される。 注 Tlは治療指標、即ちTC/ICである;a)50%抑制におけるμg/+ nl;b)50%抑制におけるμg/+nl;c) 50%抑制 ; d) 9 5%抑制注 Tlは治療指標、即ち、TC/ICである;a)50%抑制におけ る μg/nl;b)50%抑制におけるμg/wIl;c)50%抑制 ;  d) 95%抑制インビトロでのPALA単独の結果は不明瞭である: PAL Aは(VEEを除いて)これらRNAウィルスのすべてに対して約10から約2 5μg/mlの濃度で広域スペクトルの抗ウィルス活性を有し、又、約320μ g/mlより大きいTC,。値で確認されるように試験したすべてのシステムに おいて最小の毒性を有している;こうして、PALAは大多数の試験したウィル スに対して約20から約30の治療指標(TI)を有している。 この研究は、DNAウィルス及び他のRNAウィルス(陽性及び陰性鎖(s t randed)のウィルス並びにレトロウィルス)に拡大したとき、4個のDN A−含有ウィルスの3個が同等にPALAによる抑制に感受性であることを示し た。ヘルペスウィルス−1及び2(これに対しては何らの抑制活性も観察されな かった。)を除いて、PALAは約lOμg/mlの濃度で上記の全てに対して 活性を示した。RNA陽性鎖ウィルスのコクサッキ−(Coxsackie)  B3は、第3表に示されるように50%抑制のために約33μg/+nlを必要 とした・これらの大部分のウィルスに対する治療指標は約32であった。 * ヒト包皮フィブロブラスト;(al 50%抑制7、実施例2 アヒル肝炎モデル(DHBV)を用いて、アヒル初代培養肝細胞を様々なa度の PALA にナトリウム塩)で処理し、細胞変性効果を評価した。さらに、ウィ ルスDNA複製を、「スロット(細孔)」 ドツトプロット法を用いて評価した 。40−50μMの濃度で、プラークの50%減少が観察され(IC!。);高 濃度、すなわち500μMでは、毒性はないか、あっでもわずかで、95%阻害 を示した。このような実験を3回行い、結果を確認した。 8、実施例3 以下の項では、アフリカミドリザルをサル水痘ウィルスに感染させ、P A L  A、アシクロビルまたは両者の組合せで処置する実験を説明する。その結果は 、PALAが、アシクロビルと組み合わせた場合、特に感染サイクルの最終段階 で発疹を減少させ、ウィルス血症を最低に抑えることを示す。高濃度では、ある 程度の濃度依存性免疫抑制が認められた。さらに、PALAはBV−アラU ( Bristol−Myers 5quibb)との曲性れた相乗効果を示した。 8.1 材料および方法 15匹のアフリカミドリザルの体重を測定し、臨床化学的、血液学的基準値をめ るために採血した。これらのサルは、サル水痘ウィルスに対する抗体を持たない ことがあらかじめ明らかになっていた。サル水痘ウィルスの3.7XIO’プラ 一ク形成単位(PFU)を気管内に接種することによって、15匹のサルをそれ ぞれサル水痘ウィルスに感染させた。サルを3匹ずつ5グループに分け、第4表 に示すような処置群に割当てた。実験記録から次のような処置群トなった。感染 コントロールとして使用するコントロールのサルは、毎日2回、1.Oml/k g体重のリン酸緩衝塩類溶液を投与する静脈注射を受けた。第2群の3匹のサル は、伏在静脈への静脈ポーラス注射によって、50mg/kg/日のPALAの 投与を受けた。第3群は、同様の方法で投与され、より少ない用量の20o+g /kg/日のPALAを与えられた。また、やはり伏在静脈への静脈ポーラス注 射によって、効果の不十分な用量であるIO+ng/ kg/日のアシクロビル で処置が施された。第5群の3匹のサルは、PAL A 20B/ kg/日と アシクロビル10mg/ml/日を組み合わせた処置を受けた。処置−回毎に反 対側の静脈に薬剤を注射した。 薬剤溶液は、毎日、処置の前に調製した。ウィルス接種の24時間後に処置を開 始した。PALAは、 100mg/mlで5ml入りのバイアル中の溶液とし て提供された。3本のバイアルの内容物を集め、集めた薬剤のうち7mlを28 m1に希釈して25mg/mlとした。上記溶液5mlを50m1に希釈して1 0mg/mlとした。−日の総用量が50または20+ng、/ kg/日とな るように、毎日2回薬剤を投与した。 8urroughs Wellcomeより提供をうけたアシクロビルを、20 0mgに計り分けた。これを5mlのPBSで希釈し、1NNaOHでpHを1 1.0に調整して溶液とした。次に、これを40m1に希釈して5mg、/ml の溶液とし、濾過により滅菌した。用量が10mg/kg/日となるように、体 重kgあたりl+nlを毎日2回静脈注射により投与した。 接種後2,5,7,9.および11日回し、2ml血液をヘパリン中に採取する ことに誹って、サル水痘感染の臨床経過を追った。 2ml検体中のリンパ球をフィコール−ハイバーク密度勾配で分離し、R1’M +−1640培地で2回洗浄し、10m1の上記培地中に懸濁した。10n+1 の容量を、24時間前にVero細胞を播種した二つの25cnf組織培養フラ スコに分注した。接種の5〜7日後、フラスコから培養液を捨て、細胞単層をメ タノールで固定し、メチレンブルー−塩基性ツクシンで染色した。乾燥後、各フ ラスコのプラーク数を数え、二個−組のフラスコのプラー・り数の平均をめ、こ れを、血液mlあたりのウィルス血症の程度を量的に表すものとして表現した。 発疹は、重症度を±から4+まで主観的に記録することによって、毎日評価した 。±の記録は、10より少ない水泡がサルの皮膚に見られたことを示し、他方、 4+は、体表面の大部分を覆う移しい水泡を表す。全体的な臨床症状を毎日評価 し、毎日消費される食料ビスケットの数を数えることにより食欲不振に注意を払 った。実験途中で死亡したサルを剖検し、典型的な病理学に基づいて、サル水痘 が死亡原因であると判定した。基準となる血液学的、および臨床化学的検査を、 ウィルス接種の三日前、およびウィルス接種の直前である0日に再度、行なった 。サル水痘ウィルスの接種後、血液学的、および臨床化学的検査のために、3.  7. 9および11日回し採血した。 ウィルス接種後J4および21日日目採血し、抗体を定量するために血清を分離 した。抗体価は、プラーク抑制アッセイを利用した血清中和試験で得られた。抗 体価は、血清を添加しないコントロール培養で生じるプラーク数からプラーク数 として80パーセント抑制をもたらす血清の希釈倍率で表される。 8.2結果 第4表は、毎日の発疹の評価に関するデータを提供する。3匹のコントロールの サルはいずれも発疹が現われ、1匹は最大4十の発疹が111日目現われた。こ のサルは、サル水痘が肺および肝臓に影響を及ぼして、その翌日死亡した。残り の2匹のコントロールのサルは、最大で2+および3+の発疹を生じ、いずれも 二日間持続した。50IIIg/kg/日のPALAで処置した3匹のサルのう ち2匹は、最大4+の発疹が現われた。第3のサルは、9日目に1+の発疹を示 したのみであるが、全身性のサル水痘で1o日目に死亡した。低用量のPALA は、結果として、1匹のサルに1十の発疹をもたらし、第2のサルに2+の発疹 を生じた。第3のサルはlO0日目3+の発疹を示し、その後、同じ日に死亡し た。 のサルでは中程度に重症な3+の発疹をもたらし、第3のサルでは軽症の1+の 発疹を生じた。10mg/kg/日での組合せは、実験日数のほとんどでわずか 士の記録であり、1匹のサルでは最大で1+であって、発疹を抑制することが明 らかになった。 ウィルス血症は、1匹のコントロールのサルでは重症であって(> 1000  PFU/ml血液)、他の2匹のコントロールのサルでは中程度であった(10 0−300 PFυ/+nl血液)(第5表)。PALA。 50mg/kg/日の投与を受けたサルのうち、1匹は重症のウィルス血症にな って死亡し、第2のサルは中程度に重症なウィルス血症(300−800PFU /ml)になったが、第3のサルは、中程度のウィルス血症であった。20mg /kg/日のPALAで処置したサルにおいても同様の結果が観察された。10 mg/kg/日のアシクロビルは、ウィルス血症を抑制する効果のないことが明 らかになった。2匹のサルが重症なウィルス血症となり、1匹は中程度に重症な ウィルス血症が現われた。PALAとアシクロビルを組み合わせた処置には、わ ずかながら利点がみられた。1匹のサルは中程度に重症なウィルス血症であり、 もう1匹は中程度のウィルス血症であり、第3のサルは最も軽いウィルス血症で あった。 血液学的検査では、異常値の一貫した傾向はみられなかった。 P A L A 50mg/ kg/日で処置した1匹のサル(M636)とア シクロビルで処置した2匹のサル(M642およびM639)では、111日目 血小板減少が見られた。化学的な値は、サル水痘ウィルスの結果として存在する 肝炎を反映しなかった。用いられた用量では、薬剤による処置に起因する異常は 見られなかった。 血清中和抗体の力価は、コントロール群のサルと、2種類の用量のPALAまた はアシクロビルで処置したサルにおいて、同等であった。PALAおよびアシク ロビルの組合せで処置したサルは、他のサルの抗体価と比較して、サル水痘ウィ ルスに対してより低い抗体価を示した。このことは、組合せ治療によるウィルス 複製の阻害効果を反映していると思われる。 第4表 サル水痘ウィルスの組合せ処置におりるPALAおよびアシクロビルの効果:発 疹 発疹の重症度−感染後の日数 処理群 サル番号 7 8 9 10 11 12 13 14 16コントロ ール M644 − − 14 3+ 4+ 死亡PBS M634 − ±  2+ 2+ 1+ ± −−−M647 ± 1+ 2+ 3+ 34 1+  士 士 ±PALA二 M646 − ± l十 死亡50mg/kg/d M 636 − 1+ 24 2÷ 24 34 4+ 4+ 34M635 −  − 2+ 2+ 2+ 3+ 4+ 4+ 3+PALA: M633 − 1 + 2+ 3+ 死亡20mg/kg/d M637 − − − − 1+  2+ 2+ 2+ −IJ6311 − − ± 1キ 14 14 14 1 4 −ア/クロビル: M642 − 士 ± 1+ 1+ 士 士 士 −1 0mg/kg/d 1J639 1+ 14 14 2+ 3+ 34 3+  2+ 1+M643 14 2+ 2+ 3+ 24 2+ 14 1+ ±P ALA: M640 − − − ± 1十 ± −−−20mg/kg/d  M645 − − 士 士 士 士 ± 士 −+ アンクロビル M641  − − ± ± 士 士 −−−10mg/kg/d 処置はウィルス接種の24時間後に開始し、分割した用量で毎日2回静脈注射( こよって行なわれた。 第5表 サル水痘ウィルスの組合せ処置におけるPALAおよびアシクロビルの効果:ウ ィルス血症感染後の日数における平均PFU 処理群 サル番号 3 5 7 9 11コントロール M644 6 105  >1000 >1000 死 亡PBS M634 16 138 51 0  0M647 19 181 233 0 0PALA: M646 1 13 6 >1000 >1000 死亡50mg/kg/d M636 7 154  50B 89 2M635 7 148 213 10 0PALA: 1J 633 13 195 >1000 >100 死亡20a+g/kg/d 局 37 9 130 173 4 0M638 5 79 305 7 0 アンクロビル・ M642 9 342 >1000 322 010a+g/ kg/d 1J639 2 90 >1000 706 0罰43 5 21( 1504Q 0 PALA: M640 0 B 161 13 010mg/kg/d M64 5 12 113 550 11 0+7ンクロビル M641 7 48 3 0 0 010mg/kg/d 処置はウィルス接種の24時間後に開始し、分割した用量で毎日2回静脈注射に よって行なわれた。 第6表 サル水痘ウィルスに対する血清中和抗体価へのPALAおよびアシクロビルによ る処置の効果血清中和抗体価−接種後の日数 処理群 サル番号 14日 21日 コン)ロール M644 死亡 死亡 PBS IJ634 1 ・640 1 + 1280)J647 1 : 3 20 1 : 12801”ALA: 1J646 死亡 死亡5(mg/kg /d M636 1 : 80 1 : 1280)J635 1 : 320  21 : 1280PALA+ 1J633 死亡 死亡 201I1g/kg/d M637 1 : 640 21 + 1280M6 38 1 : 160 1 : 320了ノクロビル: M642 1:640  1:64010mg/kg/d M639 1 : 160 1 : 128 0M643 1 : 160 1 : 160PALA: M640 1 :  80 1 ・64010mg/kg/d M645 1 + 20 1 : 3 20+71クロヒル1J6411:801:6401011g/kg/’d 力価は、コントロール培養で現れるプラーク数に対して80ツク−セントまたは それ以上ウィルスプラーク数の減少をもたらす血清の希釈倍率として表わされる 。 9、実施例4 Hs68細胞単層にAD169を感染させたときのインビトロでの薬剤の効能。 この実験は、HCMV感染中の10μg/+nl濃度のPALAのインビトロで の効能を確認するために行なわれた。Hs68細胞単層へのインビトロ感染およ び効能評価は、以下のHCMVウィルス分離株について行なわれた: [1]  AD169、サイトメガロウィルスの標準実験株; [2] DHPG耐性HC MV分離株(チミジンキナーゼ耐性DHPG ; ED、。−〉55μg)およ び[3]最近得られたHCMV臨床分離株。また、この研究は、試験薬およびD HPCによる能動的抑制中のHCMV力価の低下も評価した本項では、CMV実 験株、HCMVのヒト分離株、およびDHPG耐性株の3種の株すべてがPAL Aに感受性であって、ウィルス収量が2〜3桁減少したことを示す。 9.1方法 上記のような特徴を有する[1]AD169株、[2] DHPG耐性HCMV 、または[3] !近臨床分離されたHCMV株、のそれぞれの10’ PFU /m1l(CMVを、集密的Hs68細胞単層(35mm培養皿)上に接種し、 37℃で1時間単層に吸着させた。接種物を吸引して、試験薬またはDHPGを 含有する培地、または薬剤を含有しない培地を1−(CM Vを接種した単層に 添加した。適当な薬剤添加物を含有する培地を毎日交換した。1日目から78目 まで24時間間隔で、HCMV接種し薬剤処理した単層を以下のように操作した 。無細胞ウィルスを含有する上清を細胞から除去し、上清中のHCM V無細胞 ウィルスの力価を標準プラーク試験によって測定した。残存する薬剤を除去する ために、細胞単層をHB S Sで洗浄し、細胞をかきとって集めた。細胞を超 音波破砕し、遠心分離して細胞残渣をペレットにした。感染した細胞単層から遊 離した無細胞HCMVの力価を測定した。薬剤の効能は、薬剤処理しないHCM  VのPFU/n+1およびDHPCのHCMV阻害に比較したH CM V  PFLI/ m+の減少として表される。 3μg/ml濃度で用いられたPALAは、偽薬で処理したコントロールと比較 して、HCM V力価の減少に有効であった。インビトロの処理てPALAをD  HP Gと比較すると(19μg/ml ;Al169に関するED50)  、HCMV力価の減少はDHPG処理単層と同様であったが、残存する力価はD  HP G力価よりわずかに高かった。PALA処理後のHCMV力価の減少は 、上清(無細胞HCMV)および細胞ペレット(細胞結合HCMV力価)につい て同様であった。HCM V力価が元に戻る現象(ここでは説明しない)は、細 胞上清および細胞ペレットアッセイから38目に明らかであった。接種後4日お よび5日日にDHPGと比較すると、力価は依然として上昇していた。単層から 細胞が失われたため5白目以降はいずれの試料も処理しなかった。接種後58目 までに、薬剤処理試料中の単層の約50%が失われた。HCMV力価を第7a表 および第1および第2図に示す。 9.2.2 HCMV臨床分離株 HCM V新生児感染の確認された症例から、臨床分離株を得た。 そのウィルスは中和によってHCMVと確認された。PALAおよびD I−I  P GはこのHCMV臨床分離株の力価の減少に有効であった。これら二つの 処理とそれらのHCMV力価減少効果に相違点は存在しなかった。HCMV力価 を第7b表および第3および4図に示す。 9.2.3 DHPG耐性HCMV このインビトロアッセイには、DHPG耐性HCMV分離株(インビトロでのD HPG感受性の低下によって、すでにDHPG耐性分離株として特徴づけられて いる;このウィルスは変化したチミジンキナーゼ活性を有する)を用いた。DH PGは、細胞結合アッセイ、無細胞アッセイのいずれにおいても、HCMVの力 価の減少に有効ではなかった。DHPG処理群におけるDHPG耐性HCMVの 力価は、偽薬で処理した単層と同じか、またはより高かった(統計学的に有意で はない)。PALAはDHPG耐性HCM V力価の減少に有効であった。接種 後4〜5日目までに、PALA処理単層はDHPG処理または偽薬処理した単層 に比べてHCMV力価が有意に低くなった。HCMV力価を第8表および第5お よび6図に示す。 (本頁以下余白) 第7表a DHPG、PALAおよび偽薬とインキュベートした後の無細胞(上清)HCM V力価 0 10’ 10’ 10’ 10” 10’ 10’ 10’110:10′ 1011o11o11011o:2 10’ 10’ 10’ 10’ 10’  10’ 10’310’10’10’10’10’10二10’4 10″  0 10’ 10’ 10’ 10’ 10゜S 10’ 0 10’ 0 1 0’ 10’ 10’第7表b DHPGSPALAおよび偽薬とインキュベートした後の細胞結合(細胞ペレッ ト超音波破砕物)HCMV力価0 10’ 10’ 10’ 10’ 10’  10’ 10’1 10’ io’ 10’ 10’ 10’ 10’ 10’ 210″ 10’ 10’ 10’ 10’ 10’ 10’3 10” 10 ’ 10’ 10’ 10’ 10’ 10’4 10’ 10’ 10’ 1 0’ 10° 10’ IQ’S 10’ 0 10” 0 10’ OO61 0’ 10’ 10″ 10’ 10’ 10’ 10’? 10’ Oio’  10’ 0 10’ 10’10、実施例5 ウサギのHCMV脈絡網膜炎モデルにおける、PALAおよ七DHPG (ガン シクロビル)の単用薬剤および併用薬剤の用量および頻度増加の効能の評価。 この研究は、用量濃度および頻度を上昇させ、静脈注射により治療したときの、 PALAおよびDHPGの単用薬剤および併用薬剤の効能を、臨床的なウィルス の回収およびHCMVで誘発された疾病の組織病理学的な重症度を比較すること によって評価するために行なわれた。試験薬の二段階の濃度、20および50+ ng/kgを、二つの異なる投与頻度、毎日および1日おきで、接種後1日目か ら100日目で評価した。インビボでの試験薬の効能をDHPG静脈注射による 治療と比較した。その結果、静脈注射の効能は、低用量PALAプラス低用量D HPGの併用薬剤による治療(グループ#6)>DHPG単用薬剤(グループ# 7))コントロール(グループ#8)−高用量(グループ#lおよび2)および 低用量(グループ# 3)PALA単用薬剤)高層量PALAプラス低用量DH PG (グループ#5)併用薬剤)高層量PALAプラス低用量DHPG (グ ループ#4)併用薬剤の評価であることが明らかになった。 10.1方法 全部で32匹の有色ウサギをこの研究に用いた。細隙灯および間接検眼法によっ て動物を評価し、正常な眼の形態および既存の病変がないことを判定した。動物 は以下のように取り扱った=[1] 0日目に、すヘテノウサギに、100μ/ 中10’PFU(7)HCMV株AD169を、ガラス体中への注入によって接 種した。 [2] 動物を個々のケージに維持し、出現する脈絡網膜のHCMV疾患を毎日 観察した。接種後2日目に、HCMV接種した動物を、脈絡網膜疾患スコアの釣 合のとれた4匹ずつの8グループに分けた。HCMVに感染したウサギは、以下 に示すような静脈注射による治療を受けたニ ゲループ#l−4匹の動物、接種後2日目からIO0日目で毎日廃用量の試験薬 (50+ng/ kg)の静脈注射。静脈注射は全部で9回グループ#3−4匹 の動物、接種後2日目からIO0日目で毎日低用量の試験薬(20n+g/kg )の静脈注射。静脈注射は全部で9回グループ#4−4匹の動物、接種後2日目 から100日目で毎日廃用量の試験薬(50mg/ kg)の静脈注射(静脈注 射は全部で9回)プラス接種後2臼目からlO0日目で高用量のD HP G  10mg/ kg/日を2分割した用量で静脈注射(静脈注射は全部で18回) 。 グループ#5−4匹の動物、接種後2日目から100日目で毎日廃用量の試験薬 (50+ng/ kg)の静脈注射(静脈注射は全部で9回)プラス接種後2臼 目から100日目で低用量のD HP 05 mg/kg/日を2分割した用量 で静脈注射(静脈注射は全部で18回)。 グループ#6−4匹の動物、接種後2日目からlO0日目で毎日低用量の試験薬 (20mg/ kg)の静脈注射(静脈注射は全部で9回)プラス接種後2臼目 から100日目で低用量のD HP G 5 mg/kg/日を2分割した用量 で静脈注射(静脈注射は全部で18回)。 グループ#7−4匹の動物、接種後2日目からlO0日目でDHP G 10m g/ kg/日を2分割した用量で静脈注射。静脈注射は全部で18回。 グループ#8−4匹の動物、接種後2日目から100日目で滅菌生理食塩水の静 脈注射。 [3] すべでの動物が、臨床的なHCMV疾患の進行を評価するために毎日間 接検眼性検査を受けた(接種後2日目から100日目で)。間接検眼性検査は、 ウサギの受けている治療に関しては真実を知らされていない二人の判定者によっ て独立に行なわれた。 [4] すべでの動物は、122日目犠牲にした。脈絡網膜および虹彩組織とガ ラス体試料は取り除かれ、HCMV回収のためにHs68細胞単層上での細胞超 音波破砕アッセイによって処理された。運ばれた眼球および肺組織試料は組織化 学的に処理され、HCMVによって引き起こされた眼球の病変を治療を受けたグ ループと治療を受けないグループについて評価した。 薬剤で処理された静脈注射による治療グループすべてに関する臨床的なウィルス の回収および組織学的な効能の結果は、相互に関係があり、偽薬治療グループと も相関していた。 10.2 結果 図5は、ウサギのHCMV誘導性脈絡網膜疾患に対して、薬剤単用ならびに薬剤 併用静脈内投与治療を行った際の効果のデータをまとめたものである。各治療に ついて、以下にまとめておく。 治療群番号l: 接種後2日から10日まで、高投与量のPALA(50mg/ kg)を静脈内に連日投与した薬剤単用治療濃度50mg/kgのPALAを、 連日、1回で静脈内に投与しても、HCMVを接種した動物での疾患の発症を抑 えるうえで周辺的な効果しかなかった。接種後3日−4日以内に硝子体炎が発症 して、中程度のレベルとなった。硝子体炎がさらに進行し、これらの動物での脈 絡網膜疾患の包括的な評価を行うことができなくなったので、脈絡網膜疾患の程 度ならびにPALA製剤の単用効果を判断するうえで、組織学的な評価が一段と 重要となった。 接種後3日から7日にかけて、視神経頭部の水腫と赤み(このウサギモデルでの HCMV感染症の臨床上の徴候)がみられた。研究の結論としては、眼底を部分 的に見ることのできた動物については、視神経頭部の炎症ならびに赤みは軽減し つつあった。これらの動物では、硝子体炎の進行によって、眼底の見え方ならび にHCMV脈絡網膜疾患の発症が不明瞭となったものの、高投与量のPALAで 処置したこれらの動物についての臨床所感は、この治療の効果が最小限にとどま るもので、HCMV誘導性脈絡網膜疾患の発症ならびに進行が、こうした高投与 量の薬剤単用治療によって停止することはないというものであった。 組織学的性質を予備的に評価したところ、脈絡網膜HCMV疾患の中程度の領域 は網膜内側に限定されており、播種性の疾患では、場合によって、HCMV感染 症が脈絡網膜の一層広い領域に広がっていた。中程度のレベルでは、脈絡膜の水 腫ならびに血管のうっ血が顕著であった。これらのPALA処置眼のHCMV誘 導性疾患の領域は、巣状ないし地図状で、中程度の脈絡網膜感染症であることが 示唆された。免疫細胞病変領域は、単球ならびに冬型性細胞が浸潤していた。予 備的な組織学的評価でのこうした結果は、臨床上の疾患の印象を裏付けるもので ある。犠牲によれば、肺は透明で、うっ血は認められなかった。サンプルは、通 常の組織学的検査用に処理を行い、結果は判定中である。 いずれの接種後12日の脈絡網膜細胞の超音波処理物の共培養からも、HCMV は回収されなかった。HCMVが回収されなかったことは、選んだHCMVの回 収時点、すなわち接種後12日という時点と直接関係している可能性がある(可 能性が高い)。 こうした薬剤単用治療の効果をもっと十分に評価するには、治療の全過程を通じ て、動物の犠牲を時間を追って行うことが必要となる。(未処置眼の場合、HC MVは、通常、接種後8日ないし9日まで存在する。接種後9日ないし10日以 降の回収の有無にはばらつきがある。) 濃度50mg/kgのPALAを、隔日、1回で静脈内に投与しても、HCMV を接種した動物での疾患の発症を抑えるうえで周辺的な効果しかなかった。この 濃度のPALAで処置した動物での疾患の発症のしかたは、somg/kgを連 日静脈内に投与した治療群でのHCMV疾患の進行と類似していた。接種後3日 −4日以内に硝子体炎が発症して、中程度から重症のレベルとなった。硝子体炎 がさらに進行し、これらの動物での脈絡網膜疾患の包括的な評価を行うことがで きなくなったので、脈絡網膜疾患の程度ならびにPALA製剤の単用効果を判断 するうえで、組織学的な評価が一段と重要となった。接種後3日から4日にかけ ては、視神経頭部の水腫と赤み(このウサギモデルでのHCMV感染症の臨床上 の徴候)がみられ、接種後5日から7日までは評価を行うこともできず、治療に もかかわらず眼のHCMV疾患が進行したことが示唆された。これらの動物では 、硝子体炎の進行によって、眼底の見え方ならびにHCMVによる脈絡網膜疾患 の発症が不明瞭となったものの、高投与量のPALAで隔日ごとに処置を行った これらの動物についてのHCMV誘導性疾患の臨床所感は、この治療法はHCM V疾患の発症をおさえるうえで有効ではないというものであった。高投与量のP ALAを投与するこれらの2種の治療群の間では、HCMV誘導性疾患の発症に 差はなかった(図7)。犠牲によれば、肺は透明で、うつ血は認められなかった 。 いずれの接種後12日の脈絡網膜細胞の超音波処理物の共培養からも、I−I  CM Vは回収されなかった。HCMVが回収されな力1つだことは、選んだH CMVの回収時点と直接関係している可能性がある(可能性が高い)。 匂すリjユニ」1遣1シ巨づ1且Lζ」1亙」シソ1A(2ユニLりにl陣五づ 鼾達亙以]因見町蓮1濃度20mg/kgのPALAを、隔日、薬剤単用で静脈 内(こ投与しても、他の治療群やブラセポ治療の場合と比べて、HCMVを接種 した動物での疾患の発症を抑えるうえで周辺的な効果しかなかった。疾患の進行 は、治療群番号2について報告したものと類似していた。 組織学的性質を予備的に評価したところ、中程度ないし重症の脈絡網膜疾患をと もなった散在性の疾患であることが示唆された。 いずれの接種後12日の脈絡網膜細胞の超音波処理物の共培養からも、HCMV は回収されなかった。HCMVが回収されなかったことは、選んだHCMVの回 収時点と直接関係している可能性がある。 治療群番号7: HCMVを接種し、接種後2日から10日まで、DHPGを静 脈内に投与して(10mg/kg/日を2回に分けて投与)処置した動物 DHPGは、この実験では対照の治療として使用した。動物は、接種後2日から 接種後10日まで、DHPGによる治療を継続して受けた。DHPGをlomg /kg/日、2回に分けて投与する治療によって、HCMV脈絡網脈絡網膜細胞 びに疾患の発症が抑えられた。接種後6−7日で、DHPG処置眼の70%で、 HCMV脈絡網膜疾患の平均的な病変が安定化し、接種後8日で、疾患は快方に 向かった。硝子体炎の発症によって眼底の見え方は部分的に不明瞭となったもの の、脈絡網膜疾患は総じて巣状のままで、視神経の頭部が炎症を起こして中程度 の病変となっていた。 脈絡膜は、接種後10日までうっ血したままであった。これらの動物の硝子体炎 は、接種後4日から10日まで、中程度のレベルのままであった。これらの処置 眼についての臨床上の疾患の印象は、このDHPC薬剤準用治療群が、全治療群 のうちで最も優れていたというものであった。調べた全期間について、DHPG 治療群は、常に、3種のPALA薬剤単用治療群より、硝子体炎(間接的には、 脈絡網膜疾患の病変)が軽症であった。この治療群では中程度ないし重症の硝子 体炎を発症したので、ブラセボ処置群との統計上の比較を行うことは不可能であ る(対照群とDHPG処置群は、類似した硝子体炎の病変を呈した)。犠牲によ れば、肺は正常なようであった。サンプルは通常の組織学的検査用に処理し、結 果は判定中である。 いずれの接種後12日の脈絡網膜細胞の超音波処理物の共培養からも、HCMV は回収されなかった。HCMVが回収されなかったことは、選んだHCMVの回 収時点と直接関係している可能性がある(可能性が高い)。 治療群番号8: HCMVを接種し、ブラセボ(プラセボ+EDTA)で処置し た動物 プラセボ処置動物は、接種後2日から接種後10日まで、滅菌食塩水+EDTA の注射を毎日1回継続して受けた。プラセボ処置眼は、接種後2日目に、軽症の 脈絡網膜ならびに硝子体の疾患を発症した。この疾患では、網膜が巣状に浸潤し 、視神経が炎症を起こして赤みを帯び、軽症の硝子体炎が発症した。硝子体炎で は、硝子体がストランドとなり、周縁部の細胞が浸潤し、混濁していた。これら の動物では、プラセボ治療によって、脈絡網膜疾患ならびに硝子体炎の発症が抑 制されることはなかった。接種後3−4日で、脈絡網膜疾患が増大し、これらの )(C’MV感染眼感染症しつつあった硝子体炎が重症のレベルまで進行し、脈 絡網膜疾患の包括的な評価を行うことができなくなりな。接種後5日以降は、硝 子体炎によって、網膜ならびに脈絡膜の疾患の包括的な評価が不明瞭となった。 ブラセボ処置眼の組織学的性質を予備的に評価したところ、HCMV感染症が網 膜内側の領域から進行して、光受容体層にまで進行したことが示された。組織学 的観察では、網膜の水腫と、細胞浸潤に、場合によって網膜剥離が混交した領域 とが認められた。 網膜HCMV疾患の病変が広がった領域が、正常な網膜の領域に隣接していた。 組織学的観察では、脈絡膜ならびに網膜の中程度ないし広範な病変が認められた 。犠牲を行って肺を観察したところ、2匹のウサギで、軽症ないし中程度の混濁 ならびに出血が見られた。軽症ないし中程度の水腫(うっ血)も見られた。 いずれの接種後12日の脈絡網膜細胞の超音波処理物の共培養からも、HCMV は回収されなかった。HCMVが回収されなかったことは、選んだHCMVの回 収時点と直接関係している可能性がある(可能性が高い)。 27日を2回に分けて)静脈内に投与 接種後2日から接種後10日まで、高投与量のPALA (50mg/kg)と DHPC(I Omg/kg)を連日静脈内に投与する薬剤併用治療(治療群番 号4)、あるいは高投与量のPALA (5omg/kg)とDHPG (5m g/kgを2回に分けて投与)を静脈内に投与する薬剤併用治療を行っても、H CMV誘導性脈絡網膜疾患の発症を抑えるうえで有効ではなかった。実際、これ らの薬剤併用治療群の硝子体炎(HCMV疾患の間接的な指標)は、薬剤単用治 療群、薬剤併用治療群、あるいはプラセボ治療群での疾患より重症であった。H CMV誘導性疾患が他の治療と比べて重症であったのは、2種の化合物の拮抗作 用、具体的には、50mg/kgのPALAと、10あるいは5mg/kgのD HPCの拮抗作用によるものであると解することができる。硝子体炎が発症して 眼底が不明瞭にしか見えなくなる以前に、視神経頭部が、HCMV誘導性疾患に 特徴的な赤みならびに炎症性の変化を示していた。視神経頭部が見ることのでき た動物では、接種後10日の時点でも、視神経頭部の変化が軽減してはいなかっ た。高投与量のPALAを他の薬剤と併用して用いることによって処置した眼に ついての臨床上のHCMV誘導性疾患の印象では、薬剤併用治療を行った結果、 疾患は、ブラセボ治療群、あるいは薬剤単用治療群の疾患より重症となった。高 投与量でPALAを投与した薬剤併用治療群のうち、8個の眼しか評価していな いものの、この併用は拮抗的であるようで、すなわち、薬剤併用群の疾患は、5 0mg/kgのUSNUGO8、あるいはlomg/kgのDHPGの薬剤単用 治療群より重症であった。犠牲によれば、肺の病変は顕著ではなかった。いくつ かのサンプルを、組織学検査用に処理中である。 いずれの接種後12日の脈絡網膜細胞の超音波処理物の共培養からも、HCMV は回収されなかった。HCMVが回収されなかったことは、選んだHCMVの回 収時点と直接関係している可能性がある(可能性が高(す。 治療群番号6: 接種後2日から1o日まで、低投与量のPALA (20mg /kg)を静脈内に連日投与して治療し、加えて、低投与量のPALA (20 mg/kg)と低投与量のDHPG(10mg/kg’)を連日静脈内に投与す る薬剤併用治療(治療群番号6)は、最も有効な薬剤併用治療であった。この薬 剤併用治療は、評価を行った他の薬剤単用あるいは薬剤併用治療法のいずれより も、硝子体炎ならびに視神経頭部の変化を軽減するうえで有効であった。この薬 剤併用治療は、(接種後2日から1o日までの)治療の全過程を通じて、他のい ずれの治療よりも優れていた。実際、この薬剤併用治療群の硝子体炎(HCMV 疾患の間接的な指標)は、他のいずれの薬剤単用治療群、薬剤併用治療群、ある いはプラセポ治療群より軽症であった。HCMV誘導性疾患が他の治療と比べて 軽症であったのは、2種の化合物の相加性によるものであると解することができ る(この結論を統計的分析によって裏づけるためには、さらにサンプルの評価を 行う必要がある)。硝子体炎が発症して眼底が不明瞭にしか見えなくなる以前に 、視神経頭部が、HCMV誘導性疾患に特徴的な中程度の赤みならびに炎症性の 変化を示していた。視神経頭部が見ることのできた動物では、接種後10日の時 点で、視神経頭部の変化が軽減していた。低投与量のPALAを他の薬剤と併用 して用いることによって処置した眼についての臨床上のHCMV誘導性疾患の印 象では、薬剤併用治療の結果、疾患は、ブラセポ治療群の疾患、あるいは薬剤単 用治療群の疾患より軽症となった。犠牲によれば、肺の病変は顕著ではなかった 。 いずれの接種後12日の脈絡網膜細胞の超音波処理物の共培養からも、HCMV は回収されなかった。HCMVが回収されなかったことは、選んだHCM Vの 回収時点と直接関係している可能性がある(可能性が高い)。 10.3結論 [:1)PALAは、ウサギのHCMV誘導性感染症に対して、高投与量あるい は低投与量の薬剤単用治療で使用しても、(硝子体炎ならびに、視神経頭部のH CMV誘導性の変化がら判断すると)、眼の疾患の発症ならびに進行を抑えるう えで有効ではなかった。 (2] DHPGは、薬剤単用治療で使用すると、ウサギのHCMV誘導性脈絡 網膜疾患の症状を軽減するうぇで有効であった。 〔3〕高投与鳳のPALAを投与する薬剤併用治療も、眼のHCMV誘導性疾患 の進行を抑えるうえで有効ではなかった。実際、こうした高投与量の薬剤併用治 療は、拮抗的な抗ウイルス効果を示し、その結果、HCMV誘導性の眼の疾患の 症状は、他の薬剤単用ならびに薬剤併用治療群で観察される症状より重症となっ た。 〔4〕低投与量のPALAと低投与量のDHPGを静脈内に投与する薬剤併用治 療は、このモデルでは、HCMV誘導性疾患の発症ならびに症状を抑えるうえで 有効であった。この薬剤併用療法は、相加的あるいは相乗的な抗HCMV効果を 示すものである。 [5] PALAを単用、あるいはDHPGと併用すると、間質肺炎が予防され た。したがって、PALAは、関連疾患に対する薬剤単用治療で有用である可能 性がある。 (本頁以下余白) Il、実施例6 ウサギにおけるPALA有効性の評価;治療後、3. 4. 5および6日後の 脈絡網膜におけるHCMVの力価の低下の厳密な分析による、単一および併用薬 剤の臨床上の効果の確認。 これらの実験は、ウサギモデルのHCMVによる感染後、HCMV−誘導性疾患 の症状を比較することにより、静脈注射治療中のPALAの効果を確認するため に実施された。PALA静脈注超音波処理物の共培養からのHCMV力価を、D HPGおよび偽薬実験の回収力価と比較した。高投与量のPALA療法は単一薬 剤として、およびDHPGと組み合わせた薬剤併用療法として評価した。 11、.1方法 合計41匹の有色ウサギをこの実験で用いた。ウサギは、スリットランプおよび 間接検眼鏡によって評価し、正常な眼の形態および既存の病変の欠如を検査した 。動物は以下のように取り扱った[l] 0日目、すべての動物は、検眼鏡検査 によって評価し、すべての後部は正常であることを確認した。眼底の検査に引き 続いて局所点眼を受け、ウサギの瞳孔を拡大した。実験を通じて、局所点眼治療 を毎日継続した。 [210日目、すべてのウサギに、HCMV、AD169株の10’ PFU  (100μL中)を硝子体中央の注射によって接種した。他のウサギは、非感染 H368細胞の単層培養の上清を虚偽接種した。これらの虚偽接種を受けたウサ ギは第+V治療群のための対照とした。 [3コ ウサギを個々のケージ内で飼育し、発症している脈絡網膜HCMV疾患 を毎日観察した。接種後2日目に、HCMV接種ウサギを、4−6匹のHCMV 接種ウサギに1匹の虚偽接種したウサギを加えて分けた。該HCMV−感染該H CMV感染及び虚偽接種ウサギに、以下に示す通り静脈内治療を行った。 単一薬剤PALAの毎日の静脈内治療:治療群#l: 4匹のHCMV接種及び 1匹の虚偽接種したウサギ、接種後2日目から100日目で高投与量のP A  L A (50ffig/kg)の静脈内注射、全9回の静脈内注射。 この治療群のウサギを経時的試験において接種後3.4.5及び6日目に犠牲に し、HCMV回収の低下及び力価を評価した。 眼球を取り除き、HCMVの細胞超音波処理物回収のための処理を行った。虚偽 接種したウサギを接種後122日目犠牲にし、これを用いて静脈内投与後の網膜 及び脈絡膜に対するPALAの毒性効果を評価した。 併用薬剤PALA及びDHPGの静脈内投与後 力価測定及び臨床効果の確認 治療群#2ニア匹のHCMV接種および1匹の虚偽接種ウサギ。 接種後2日目からlO0日目かけて高投与量(50mg/m+)のPALAの静 脈注射(合計9回の静脈注射)に、接種後2日目からlO0日目かけて高投与量 (10+ng/kg/日)のDHPGを1日2回に分けた静脈注射(合計18回 の静脈注射)を加えたこの治療群のウサギを接種後3.4.5および6日目に1 匹ずつ犠牲にした。眼球を摘出し、細胞超音波処理物の回収物によるHCMVの 回収のための処理を行い、HCMVの存在と脈絡網膜中のウィルスの力価の測定 を行った。残る2匹のHCMV接種および1匹の虚偽接種ウサギを投与後12日 を通して評価した。これら残りのウサギを用いて、先に実施例5において示した ようなPALA併用効果の臨床的影響を確認した。 治療群4316匹のHCMV接種および1匹の模擬接種ウサギ。 接種後2日目からIO0日目かけて中投与量(25+ng/ kg)のPALA の静脈注射(合計9回の静脈注射)に、接種後2日目からlO0日目かけて中投 与量(7,5mg/ kg/日)のDHPGの1日2回に分けた静脈注射を加え た(合計18回の静脈注射)この治療群からのウサギを接種後3. 4. 5お よび6日目に1匹ずつ犠牲にした。眼球を摘出し、細胞超音波処理物の回収物に よるHCMV回収のための処理を行い、HCMVの存在及び脈絡網膜中のウィル スの力価を測定した。残る2匹のHCMV接種および1匹の虚偽接種ウサギは投 与後12日間を通して評価した。これらの残りのウサギを用いて、さきに実施例 5において示したようなPALA併用効果の臨床的影響の確認及び効果の評価を 詳細に調整した。 治療群#4:6匹のHCMV接種および1匹の模擬接種ウサギ。 接種後2日目からlO0日目かけて低投与量(10mg/ kg)のPALAの 静脈注射(合計9回の静脈注射)に、接種後2日目からIO0日目かけて低投与 量(5i+g/ kg/日)のDHPGの1日2回に分けた静脈注射(合計18 回の静脈注射)を加えたこの治療群からのウサギを接種後3.4.5および6日 目に1匹ずつ犠牲にした。眼球を摘出し、細胞超音波処理物の回収物によるHC MVの回収のための処理を行い、HCMVの存在及び脈絡網膜中のウィルスの力 価を測定した。残る2匹のHCMV接種および1匹の虚偽接種ウサギは投与後1 2日間を通して評価した。 これらの残りのウサギを用いて、先に実施例5において示したようなPALA併 用効果の臨床的影響を確認した。 単一薬剤の陽性および陰性対照: 治療群#5:6匹のHCMV接種ウサギ、接種後2日目からlO0日目かけてD  HP G 10+ng/ kg/日の1日2回に分けた静脈注射。合計18回 の静脈注射。 この治療群のウサギを経時的試験において接種後3,4.5および6日目に犠牲 にしてHCMVの回収及び力価の低下を評価した。眼球を摘出し、網膜からの) (CMVの細胞超音波処理物を回収するために処理した。残る2匹のウサギを接 種後122日目犠牲にし、これを用いて静脈注射後の網膜および脈絡膜に対する PALAの臨床的効果の経過を評価した。 治療群#6:6匹のHCMV接種ウサギ、接種後2日目から100日目かけて滅 菌食塩水の静脈注射を行った。 この治療群のウサギを、経時的試験において接種後3,4.5および6日目に犠 牲にし、網膜におけるHCMVの回収及びと力価の低下を評価した。眼球を摘出 し、細胞音波破砕物のHCMVを回収するために処理した。残る2匹のウサギを 接種後122日目犠牲にし、これを用いて静脈注射後の網膜および脈絡膜に対す るPALAの臨床的効果の経過を評価した。 [4コ すべでのウサギについて、間接的な検眼鏡検査または手持ち式の90ジ オプターのレンズを用いたスリットランプ試験を毎日(接種後2日目から100 日目かけて)行い、臨床的なHCMV病の進行を評価した。眼底検査は、ウサギ の受けた治療を知らない二名の検査者によって独立に行われた。 [5] すべでのウサギは、PALAの単一および併用薬剤によるHCMVの力 価の低下を評価するために経時的試験で犠牲にされるか、またはPALAの治療 効果の臨床的経過を確認するために接種後122日目犠牲にされた。 すべての薬剤処理した静脈注射治療群に対する臨床的、ウィルスの回収および組 織学的効果の結果は、互いに、及び、偽薬治療群と相関していた。 効果の評価の経過を通しての各ウサギにかかる要約。 第1日日、すべてのウサギはスリットランプ顕微鏡生検および眼底検査による前 評価を受けた。ウサギは1から36まで、及び、Slから86まで番号が付され た。ウサギを直ちに以下のような静脈注射治療をうけた動物群に無作為に分けた 。 治療群#l:ウサギ#l、2. 3. 4および虚偽接種ウサギ#S1−50+ ng/kg P A L A0治療群#2:ウサギ#5. 6. 7. 8.  9 10.11および1匹の虚偽接種ウサギ#S2−毎日高投与量(50+ng / kg)のPALAおよび高投与量(10a+g/ kg/日)のDHPGの 静脈注射を受けた。 治療群#3:ウサギ#I2.13.14.15.16.17および1匹の虚偽接 種ウサギ#S3−毎日中投与量(25+ng/kg)のPALAおよび中投与量 (7,5mg/kg/日)のDHPGの静脈注射を受けた。 治療群#4:ウサギ#18.19.20.21.22.23および1匹の虚偽接 種ウサギ#S4−毎日低投与量(10mg/ kg)のPALAおよび低投与量 (smg/kg/日)のDHPGの静脈注射を受けた。 治療群#5:ウサギ24.25.26.27.28.29および1匹の虚偽接種 ウサギ#S5−毎日高投与量のD HP G (lomg/ kg/日)の静脈 注射を受けた。 治療群#6:ウサギ30.31.32.33.34.35および36−毎日偽薬 の静脈注射治療(滅菌食塩水の注射)を受けた。 HCMV接種を受け、薬剤単用および薬剤併用処置を受けたウサギの犠牲: 接種後3日目: HCMVの回収のための犠牲および脈絡網膜の細胞超音波処理 物の培養−治療群#l:ウサギ#l治療群#2:ウサギ#ll 治療群#3:ウサギ#16 治療群#4:ウサギ#23 治療群#5.ウサギ#28 治療群#6:ウサギ#34 接種後4日目:HCMVの回収のための犠牲および脈絡網膜の細胞超音波処理物 培養−治療群#l:ウサギ#2治療群#2:ウサギ#7 治療群#3:ウサギ#12 治療群#4:ウサギ#18 治療群#5.ウサギ#24 治療群#6:ウサギ#30 接種後5日目:HCMVの回収のための犠牲および脈絡網膜の細胞超音波処理物 の培養−治療群#1:ウサギ#3治療群#2:ウサギ#8 治療群#3:ウサギ#13 治療群#4.ウサギ#19 治療群#5:ウサギ#26 治療群#6;ウサギ#31 接種後6日目:HCMVの回収のための犠牲および脈絡網膜の細胞音波処理物の 培養−治療群#1:ウサギ#4治療群#2:ウサギ#6 治療群#3:ウサギ#14 治療群#4:ウサギ#21 治療群#5:ウサギ#27 治療群#6:ウサギ#33 接種後12日回目:織学的評価のための、または脈絡網膜細胞の超音波処理物培 養物からの培養HCMVの回収のための犠牲および組織の処理。効果の評価の判 定で犠牲にされたウサギを間接的な検眼鏡検査によって毎日観察した。。これら のウサギにおけるHCMV疾患の臨床的影響を用いて、この報告中に図表で示さ れた硝子体疾患および脈絡網膜疾患の概略を構成した。 評価の判定で犠牲にされたウサギは以下を含む。 治療群#l:HCMV非感染ウサギ:#S1治療群#2:ウサギ#9.10.S 2 治療群#3・ウサギ# 15.17. S 3治療群#4:ウサギ#20.22 . S 4治療群#5:ウサギ# 25.29. S 5治療群#6:ウサギ# 32.35. 36臨床的疾患所見:硝子体炎および脈絡網膜炎の発症。図6お よび図7は、静脈内の薬剤併用及び薬剤単用治療群における、脈絡網膜及び硝子 体炎の発症に対するデータを要約する。脈絡網膜疾患の炎の発症は、さきの効果 の評価に示されているほど、接種後5〜8日目の硝子体炎の発症によっては一部 はっきりしなかった。 接種後のこれらの日の平均スコアは、臨床的所見および先の日の眼底検査評価に 基づいている。 表8. 9.10.11は硝子体炎、脈絡網膜炎および視神経頭部の評点、並び に接種後3. 4. 5および6日目の2個の眼球/治療群からのHCM Vの 回収を要約する。 治療群# 1 : PALA単一薬剤治療50mg/kg/日この治療群のすべ てのウサギを、経時的HCM V回収試験で犠牲にした。この単−薬剤治療群で は、静脈内注射治療の経過を通じて連続的に評価を受けたウサギはいなかった。 虚偽接種した、P A L A 50mg/ kg/日の処置を受けたウサギ# Slは、この試験の経過中、硝子体疾患および脈絡網膜疾患のいずれをも発症し なかった。 この単−薬剤治療群の細胞超音波処理物検査によるHCMVの回収は、接種後3 ,4.5および6日目に脈絡網膜中のウィルスの存在を示した。培養サンプル中 のHCMV力価は接種後3日目にもっとも高く、このサンプルからは平均104  PFUのHCMVが回収された。HCMVは経時 評価において犠牲にされた ウサギの両眼から回収した。HCM Vの力価は経時的回収の過程を通して低下 し、接種後6日目では培養物中に平均101 PFUのHCMVLか検出できな かった。この単用薬剤治療群におけるHCMVの回収は、偽薬処理を受けた眼に おける回収よりも良かったが、この治療群のHCM V力価は他の併用薬剤また はDHPG単−薬剤治療群のものよりも高かった。 治療群# 2 : P A L A (50mg/ kg/日)およびD E  P G (long/kg/日)の薬剤併用 硝子体炎および脈絡網膜疾患いずれの臨床所見(clinical disea se)もこの高投与量PALAおよび高投与量DHPGの併用治療群において最 少であった。脈絡網膜HCMVの関与の間接的な表われである硝子体炎は、接種 後第5日を除いては、すべての時点でDHPG薬剤単用治療と同程度であった。 この高投与量併用治療群における脈絡網膜疾患は、DHPG薬剤単用治療群にく らべると累積的な効能効果を示しているようである。この高投与量併用治療群は 他のPALAおよびDHPG併用治療群よりは顕著に良好であり、ブラセボ治療 よりも大幅に良好であった。視神経炎(optic neuritis)はこの 治療群では接種後すべての時点で低かった。この治療群における神経炎の平均の 成績は、他のあらゆる薬剤併用および薬剤単用治療群よりも良好だった。この観 察は重要であり、他の薬剤単用ならびに併用治療に比較してこの治療方法が有利 であることを示している。このHCMV感染モデルにおける視神経頭部の病変は 、脈絡網膜疾患およびHCMV−誘導病理の展開の信頼できる測定法と検定法で ある。この高投与量薬剤併用治療群の網膜組織の検定によるHCMVの回収は、 脈絡網膜におけるウィルスが接種後第3日および第4日のみに存在することを示 した。一時点/治療群で処理されたのは2サンプルのみであったが、接種後第5 日、第6日にはウィルスが回収されなかったという事実は興味深い。培養サンプ ル中、接種後第3日のHCMV力価が最も高く、サンプルより平均103.5p fuのHCMVが回収された。接種され、薬剤処理を施されたウサギの両眼から のHCMVの回収がみられたのは、経時評価の第3日に殺されたもののみであっ た。第4日では培養によって示されたHCMVの存在は2つの目の一方にしかみ られなかった。この脈絡網膜のサンプルにおけるHCMVの力価は10’ pf u HCMVであった。接種後第3日から第4日にかけてのHCMV力価の劇的 な低下は、この薬剤併用治療方法の累積的な応答の可能性を示すものである。 併用処理を用いた脈絡網膜サンプルからはHCMVは回収されなかった。この高 投与量薬剤併用治療群におけるHCMV回収はブラセポ処理をうけた眼における 回収よりも良好で、以前のPALAとDHPGの併用治療群におけるHCMVの 回収(HCMVの頻度および力価)よりも良好であった。この治療群における力 価の減少は他の薬剤併用治療群よりも良好で、DHPG薬剤単用処理群でみられ たHCMV力価の減少と同程度に良好だった。 治療群# 3 : P A L A (25mg/kg/日)およびD HP  C(7,5+ng/kg/日)の薬剤併用[中投与量薬剤併用治療]および治療 群# 4 : P A L A (25H/ kg/日)およびDHPG(5m g/ kg/日)の薬剤併用[低投与量薬剤併用治療]。 臨床所見、硝子体膜および脈絡網膜疾患は中投与量および低投与量PALAおよ び中投与量DHPGの併用治療群においては中程度であった。これらの薬剤併用 治療群における硝子体膜の成績は高投与量併用またはDHPG薬剤単用治療群に 比較すると改善がなかった。中投与量併用治療群に於いて第1θ日の硝子体膜の レベルは上昇したままだった。脈絡網膜疾患の検定を行うと、両方の併用治療群 において接種後筒1O日の網膜の病理としてはっきりと目にみえる中程度の病状 の所見を示した。これら併用治療群における脈絡網膜および硝子体疾患の平均の 所見は、高投与量併用治療群のものよりもより重症であった。中投与量併用治療 群における病状の進行は、低投与量併用治療群における病状と差異がみられなか った。これらの併用群のいずれにおいても、硝子体膜および脈絡網膜疾患は中程 度のレベルで明らかであった。中投与量および低投与量併用治療群のいずれにお いても、硝子体膜および脈絡網膜疾患は、高投与量併用およびDHPG薬剤単用 治療群におけるよりも、より重症であった。視神経炎および視神経頭部の病変は 、当研究を通じて中投与量および低投与量治療群に存在した。どちらの併用治療 群も中程度のレベルの視神経頭部の神経炎および病理所見がみられた。これらの 治療群における視神経頭部病変は、DHPG薬剤単用治療群またはブラセボ治療 群のそれとは違いはなかった。これらの治療群における視神経頭部の病変は高投 与量薬剤併用治療群に比較すると、より重症であった。 これらの併用治療群における脈絡網膜細胞音波破砕培養物のHCMVの回収は、 ブラセボのHCMV回収とDHPG薬剤単用のHCMV回収との間の中間であっ た。中投与量回収群においては、HCMvは接種後第3.4および6日の音波破 砕培養物から回収した。力価は接種後第3日の平均104から第6日の平均10 1に減少した。HCMV回収はプラセポ治療群における回収より低かった。中投 与量治療群における)(CMVの回収の低下は高投与量併用治療群またはDHP G薬剤単用治療群の場合はどには速やかではなかった。 低投与量薬剤併用治療群における脈絡網膜細胞音波破砕培養物からのHCMVの 回収は中投与量治療群のものと同程度であった。この低投与量併用治療群におけ る方がブラセボ治療群またはPALA薬剤単用治療群における場合より、第4. 5.6日において陽性を示した脈絡網膜サンプルが少なかった。この低投与量治 療群における、HCMVの力価および回収の頻度は、中投与量併用HCMV治療 群の回収頻度およびHCMV力価と同程度であった。 中投与量および低投与量併用治療群について組織学的検討を加えた。組織学は以 下のように要約される。 中投与量PALAおよびDHPG併用治療。この中投与量併用治療群における組 織学は、網膜および網膜に隣接した硝子体に混合細胞浸潤物の若干から中程度の 蓄積を示した。網膜の破壊は、浮腫、壊死、および完全な厚さの網膜の完全な消 失を伴う、巣状から全域に及ぶものがある。脈絡膜は中程度に充血し、浮腫を形 成していた。視神経頭部の病変は神経の巣状の浸潤および硝子体の界面における 混合細胞浸潤物の蓄積を含んでいた。このサンプルでの病理ははっきりしていた 。この病理は、実施例5に示された病理に比較すると、高投与量P A L A およびDHPG併用治療群および薬剤単用治療群の場合にみられた病理よりもよ り重篤であった。この中投与量併用治療群における病理は、ブラセボ処理の脈絡 網膜サンプル(実施例5)にみられたものほど重症ではなかった。 低投与量PALAおよびDHPG併用治療。このサンルでは硝子体膜は中程度か ら重篤であった。脈絡網膜の病理は、正常な網膜および脈絡膜の領域で分離され た、はっきりそれを区別できる免疫細胞の浸潤の領域に限局されていた。HCM V反応に関与する領域では、網膜は浮腫、免疫細胞の浸潤、壊死および正常な細 胞構築の消失を示していた。脈絡膜は脈絡膜血管の顕著な充血と数多くの脈絡膜 の領域を重篤に伴っていた。この低投与量併用治療群における病理は、中投与量 治療群における病理に類似していた。病理は高投与量PALAおよびDHPG併 用治療群およびDHPG薬剤単用治療群にみられるよりはより重く広範囲に及ん でいる。 治療群# 5 : DHPG薬剤単用(lomg/kg/日)。 この薬剤単用治療群のウサギは、接種後2日目から始まるDHPG治療をうけ、 接種後10日までこれを続けた。10+ng/ kg/日DHPG治療は一日二 度にわけて行われた。実施例(5)で示されたように、DHPG治療はHCMV の脈絡網膜への感染および病変と硝子体膜の発症と進行を低下させた。脈絡網膜 疾患は炎症および視神経頭部の免疫細胞の浸潤への、視神経頭部の穏やかな関与 を伴って、巣状を保った。脈絡膜は中程度に充血したままであった。これら処置 を受けた眼の臨床的な所見は、高投与量のPALAおよびDHPG併用治療群の ものと類似していた。この薬剤単用治療群におけるHCMV疾患は、中投与量お よび低投与量併用治療群よりも良好で、ブラセボ処理群よりも良好だった。DH PG薬剤単用治療群における臨床的な病状所見は、高投与量PALA併用治療群 におけるものと類似していた。実際、高投与量併用治療方法は、DHPG薬剤単 用治療よりも若干良好かもしれず、従って二つの静脈注射治療群には累積的な効 果があることを示している。 細胞音波破砕物からのHCMVの回収は、HCMV回収率およびサンプルから回 収されるHCMVO力価の急速な低下を示した。 接種後3日目、この治療群においてHCMVは両眼の脈絡網膜から回収された。 HCMVの力価を決定すると103pfuであった。接種後4日目になると、H CMVの回収は力価lotにまで減少し、二つの脈絡網膜サンプルのうち、明ら かに一方のみにしたみられなかった。接種後5日目になるとHCMVは回収され なかったが、低い力価(101)が接種後6日目の一つの脈絡網膜サンプルから 回収された。HCMV回収の頻度およびHCMVの力価の減少は、中投与量およ び低投与量併用治療群およびPALA薬剤単用治療群およびブラセボ治療群より も良好だった。HCMVの回収のパターンは高投与量併用治療群で示されたもの と違わなかった。 治療群#6:ブラセボ治療 ブラセポ治療ウサギは、接種後2日目に始まり100日目で続けられる、滅菌食 塩水+EDTAの一回の注射を毎日うけた。ブラセボ治療をうけた眼は微弱から 中程度にがけての硝子体膜を発症した。ブラセボ治療をうけた治療群における硝 子体膜は、他の薬剤単用および薬剤併用治療群におけるほどに重症ではなかった 。 これらブラセボ治療の眼における脈絡網膜疾患は、他の治療群におけるよりも顕 著に重症だった。網膜血管の巣状の出血および網膜内の出血が数多くみられた。 HCMV疾患の巣状の領域は数多く、平均の脈絡網膜疾患のスコアが1.5から 2+という結果を得た。この疾患は巣状から広範囲に及ぶ網膜の浸潤視神経の炎 症、および赤目(redness)および若干の硝子体膜などよりなっている。 硝子体膜は周辺の細胞の浸潤、細胞の凝集塊および雲状様の状態などを伴う、硝 子状の糸状体よりなる。プラセボ治療は脈絡網膜症患の発症と進行を止めなかっ た。プラセボ治療をうけた眼における視神経炎(optic neuritis )および炎症の平均のレベルは、他の治療群と同程度であった。 ブラセボ治療群からのHCMV回収により、接種後3〜6日のHCMVの回収は 経時的な評価において104から102に力価が減少していることが示された。 ブラセポ治療群は他の治療群に比較すると、最高の力価の回収を示した。 11.3結論 [1] 高投与IPALAおよびDHPGを用いた薬剤併用治療は、他のすべて の薬剤併用治療より優っている。実際、この高投与量治療は、DHPG治療のみ と比較すると、累積的な効能をもつことを示した。 [2] HCMVはすべての治療群の経時的分析において回収された。回収の頻 度(即ち、HCMV陽性であったウィルス回収サンプルの数は、治療後の時間経 過とともに低下した。脈絡網膜音波破砕物から回収されたウィルスの力価もまた 、接種後の時間経過とともに低下した。HCMVの回収およびHCMVの力価の 低下は、ウサギが受けていた治療と対応をみせた。 [3] 高投与量のPALAおよびDHPGの薬剤併用(治療群#2)2は臨床 的病状の所見の軽減および脈絡網膜培養中のHCMVの回収の低下にたいして、 もっとも有効な薬剤併用治療であった。この併用治療はDHPG薬剤単用治療と 同程度に有効だった。こ薬剤併用治療はDHPG薬剤単用治療に比較すると累積 的な抗ウイルス効果を示した。 [4] HCMV回収の低下についてみた場合の併用および薬剤単用治療群の有 効性の序列: 高投与量PALAおよびDHPC薬剤併用(治療群#2)DHPG薬剤単用(治 療群#5))中投与量PALAおよびDHPC薬剤併用(治療群#3)〉低投与 量PALAおよびDHPC薬剤併用(治療群#4)>PALA薬剤単用(治療群 #1)〉ブラセポ(治療群#6)。 [5] 高投与量PALAおよびDHPC薬剤併用は、網膜構造の保持(検眼鏡 観察による)にもっとも有効であり、これは最終的に組織病理学的に確認された 。 表9 薬剤単用および併用の静脈注射治療 をうけたウサギの視神経炎の評点 視神経炎の評点 2 S2 0 0 0 0 0 0 ONH−視神経頭部 す。 表1O 培養物は静脈注射治療中のHCMV細胞音細胞音波破砕物ことで準のプラーク検 定によって決定した。 表11 薬剤単用および併用治療群からの経時的HCMV回収脈絡網膜培養から回収され たHCMVの平均力価治療群 培養後日数 治療群# I 2/2”; 2/2 ; 2/2 ; 2/2 ;[50mg/ kg/日 PALAコ 10’ 。 10” ’ 10” 10’治療群#2  2/2;10”1/2; O/2;O/2;[50mg/kg/日 PALA  + 10’Long/kg/日 D)IPGコ ア、 s+ng/kg/日 DHPG]治療群#4 2/2.IO’ 1ノ2  ; O/2 ; 0/2 ;[10ng/kg/日 PALA + 10’ 1 0’5+ng/kg/日 DHPG] 治療群# 5 2/2; 10’ l/2 、0/2 、0/2 。 [10mg/kg/日 DHPGコ 10’ to’ウサギにおけるPALA投 与量増大の効能評価:時間経過評価における臨床所見およびHCMV回収 これらの実験はモデルウサギへのHCMV感染後、HCMV疾患の臨床所見、培 養の細胞音波破砕物からのHCMVの回収、およびHCMV誘導疾患の組織病理 学的な重篤さを比較することによって、静脈注射治療の投与量を増加させたとき のPALAの効能を評価するために行った。脈絡網膜細胞音波破砕物の共培養物 (co−cultuve)からのHCMV力価をDHPGおよびブラセボ治療を 行ったウサギのHCMV回収力価と比較した。 12.1方法 合計60匹の有色ウサギがこの研究に用いられた。ウサギは正常な眼の形態をも ちかつ既存の病理をもたないことを確認するためにスリットランプおよび間接的 な検眼鏡検査によって評価をうけた。 ウサギは以下のように処置された: (I)08目、すべてのウサギは、すべての後部(posterior seg ment)が正常であることを確認するために間接的な検眼鏡検査によって評価 をうけた。眼底(rundus)の検査の後、ウサギは瞳孔を拡大させるための 外用点眼薬の点眼をうけた。外用点眼薬の処置は接種後10日まで続けられた。 (2)θ8目、すべてのウサギは硝子体内に100μβ中のIO“PFUのAD 169株のHCMVの注射をうけた。 (3)ウサギは個別のケージで飼育され、脈絡網膜のHCMV疾患の発症と進行 について毎日検査をうけた。接種後28目、HCMV接種ウサギは10匹のHC MV接種ウサギおよび1匹の模擬接種ウサギよりなる治療群に分けられた。HC MV感染ウサギおよび模擬接種ウサギは以下に述べるような静脈注射治療をうけ た。 PALA薬剤単用の投与量増加静脈注射治療:治療群#1:lO匹のHCMV− 接種ウサギ。 接種後2日から10日にかけたP A L A (50mg/ kg)の静脈注 射。1匹のウサギあたり合計9回の注射。 この治療群のウサギは経時的な研究のなかで接種後3. 4. 596日に殺さ れHCMVの回収と力価の低下の評価をうけた。2匹のウサギ(4眼球)から眼 を摘出し、接種後の各時点での細胞音波破砕物におけるHCMVの回収を調べる ための処理をうけた。残る2匹のウサギは9日間の治療期間を通じて、継続的な 観察をうけた。 治療群#210匹のHCMV接種ウサギ。 接種後2日から10日にかけたP A L A (75mg/kg)の静脈注射 。1匹のウサギあたり合計9回の注射。 この治療群のウサギは経時的な研究のなかで接種後3,4.5゜6日に犠牲にさ れ、HCMVの回収と力価の低下の評価をうけた。 2匹のウサギ(4眼球)から眼を摘出し、接種後の各時点での細胞音波破砕物に おけるH CM Vの回収を調べるための処理をうけた。残る2匹のウサギは9 日間の治療期間を通じて、継続的な観察をうけた。 治療群#3:lO匹のHCMV接種ウサギ。 接種2日から10日にかけたP A L A (100mg/kg)の静脈注射 。1匹のウサギあたり合計9回の注射。 この治療群のウサギは経時的研究のなかで接種後3. 4. 5゜6日に犠牲に され、HCMVの回収と力価の低下の評価をうけた。 2匹のウサギ(4眼球)から眼を摘出し、接種後の各時点での細胞音波破砕物に おけるHCMVの回収を調べるための処理をうけた。残る2匹のウサギは9日間 の治療期間を通じて、継続的な観察をうけた。 PALAおよびデキサメタソンの薬剤併用の結膜下治療治療群#4:HCMV接 種の1時間前に、4+gのデキサメタソンの結膜上付着をうけた10匹のウサギ 。ウサギはPALAの静脈注射治療をうけた(接種後2日から10日にかけて7 5mg/ kg/日)。 この治療群のウサギは経時的な研究のなかで接種後3,4.5゜6日に犠牲にさ れ、HCMVの回収と力価の低下の評価をうけた。 2匹のウサギ(4眼球)から眼を摘出し、接種後の各時点での細胞音波破砕物に おけるHCMVの回収を調べるための処理をうけた。残る2匹のウサギは9日間 の治療期間を通して継続的な観察をうけた。 陽性および陰性対照治療群 治療群#5:10匹のHCMV接種ウサギ。 接種後2日から10日にかけた、−日2回に分けたDHP010mg/ kg/ 日の静脈注射。 この治療群のウサギは経時的研究のなかで接種後3. 4. 5゜6日に犠牲に され、HCMVの回収と力価の低下の評価をうけた。 2匹のウサギ(4眼球)から眼を摘出し、接種後の各時点での細胞破砕物におけ るHCMVの回収を調べるための処理をうけた。 残る2匹のウサギは9日間の治療期間を通じて継続的を観察をうけた。 治療群#6:lO匹のHCMV接種ウサギ。 接種後2日から10日にかけた、滅菌食塩水の静脈注射。 この治療群のウサギは経時的研究のなかで接種後3,4,5゜6日に犠牲にされ 、HCMVの回収と力価の低下の評価をうけた。 2匹のウサギ(4眼球)から眼を摘出し、接種後の各時点での細胞破砕物におけ るHCMVの回収を調べるための処理をうけた。 残る2匹のウサギは9日間の治療期間を通じて、継続的な観察をうけた。 [4] すべでのウサギは、HCMV疾患の臨床所見の進行を評価するために、 毎日間接的な検眼鏡検査またはハンドホールド型の90ジオプトリーのレンズに よるスリットランプ検査をうけた(接種後2日から10日)。 眼底(fundus)検査はウサギのうけた治療について知らされていない二人 の検査者によって独立に検査された。 [5] すべでのウサギはPALA薬剤単用による接種後3,4゜5.6日のH CMVの力価の低下を評価するために経時的な実験のなかで犠牲にされるか、ま たはPALAの治療効果の臨床的な経過を組織学的に確認するために12日1に 犠牲にされた。 薬剤の静脈注射治療をうけたすべての治療群の臨床所見、ウィルス回収および組 織学的な有効性は互いに相関しており、またブラセポ治療群とも相関していた。 この投与量増大有効性評価の経過における個々のウサギについての要約。 0日目、すべてのウサギはスリットランプによる顕微鏡生検および眼底(fun dus)検査による事前評価をうけた。ウサギは1から60まで、およびSLか らS3まで番号をつけられた。事前検査が終ってすぐにウサギは硝子体内への注 射によるHCMVの接種をうけた。ウサギは直ちに無作為にグループ分けされた 。 第1日、ウサギは下記のように静脈注射治療(第1日から第10日まで)をうけ た: 治療群#l:ウサギ#l、2. 3. 4. 5. 6. 7. 8. 9.1 0および1匹の模擬接種をうけたウサギSL −50mg/ kg PALA。 治療群#2:ウサギ# 11.12.13.14. +5.16.17.18.  Hl、 20および1匹の模擬接種をうけたウサギ#2−毎日75+ng/k gPALAの静脈注射をうけた。 治療群#3:ウサギ#21.22.23.24.25.26.27.28.29 .30および1匹の模擬接種をうけたウサギ#3−毎日toomg/kgPAL Aの静脈注射をうけた。 治療群#4:ウサギ#31.32.33.34.35.36.37.38.39 および40は1回のみの4+ngのデボメトロール(ステロイド)の結膜上注射 をPCMV接種の直前にうけた。これらウサギは次いで毎日75mg/kg P  A L Aの静脈注射をうけた。 治療群#5:ウサギ#41.42.43.44.45.46.47.48.49 および50はD HP G (10mg/ kg/日)の静脈注射治療を毎日う けた。 治療群#6:ウサギ#51.52.53.54.55.56.57.58.59 および60は毎日プラセポの静脈注射治療(滅菌0.19%食塩水+1%EDT Aの注射)をうけた。 HCMV接種、薬剤単用治療ウサギの犠牲:接種後6日:犠牲およびHCMV回 収のための脈絡網膜細胞音波破砕物の培養− 治療群#l:ウサギ#lおよび2 治療群#2:ウサギ#llおよび12 治療群#3:ウサギ#21および22 治療群#4:ウサギ#31および32 治療群#5:ウサギ#41および42 治療群#6:ウサギ#51および52 接種後第4日:犠牲およびHCMV回収のための脈絡網膜細胞音波破砕物の培養 − 治療群#l:ウサギ#3および4 治療群#2:ウサギ#13および14 治療群#3:ウサギ#23および24 治療群#4:ウサギ#33および34 治療群#5:ウサギ#43および44 治療群#6.ウサギ#53および54 接種後第5日:犠牲およびHCMV回収のための脈絡網膜細胞音波破砕物の培養 − 治療群#l:ウサギ#5および6 治療群#2:ウサギ#15および16 治療群#3:ウサギ#25および26 治療群#4;ウサギ#35および36 治療群#5:ウサギ#45および46 治療群#6:ウサギ#55および56 接種後第6日:犠牲およびHCMV回収のための脈絡網膜細胞音波破砕物の培養 − 治療群#1;ウサギ#7および8 治療群#2:ウサギ#17および18 治療群#3:ウサギ#27および28 治療群#4:ウサギ#37および38 治療群#5:ウサギ#47および48 治療群#6:ウサギ#57および58 接種後第12日目:犠牲および組織培養による脈絡網膜細胞音波破砕物からのH CMV回収のため、または組織学的評価のための組織の処理。効能の評価が終っ て犠牲にされたウサギは間接的な検眼鏡検査で毎日観察をうけた。これらウサギ のHCMV疾患臨床所見は本報告について図で示した、硝子体−網膜疾患の概要 を構築するために用いられた。評価を終って犠牲にされたウサギは以下である。 臨床的病理所見:硝子体膜および脈絡網膜疾患の発症と進行図9およびIOは薬 剤単用静脈注射治療をうけた治療群における、硝子体−網膜疾患の発症と進行に ついてのデータをまとめたものである。脈絡網膜疾患の発症と進行は、接種後5 〜6日までに40%の眼について硝子体膜の発症と進行のために部分的に不明確 となった。棒グラフはPALAの投与量増大治療および対照治療をうけた動物に おける、硝子体−網膜疾患の経過の傾向を示している。 表12.13.14.15は硝子体膜および視神経頭部疾患の重篤さについての 生のデータ、および接種後3,4,5.6日の4II/治療群からのHCMV回 収についてまとめたものである。 12.2結果 PALA薬剤単用静脈注射治療 治療群# 1 : PALA薬剤単用治療50mg/kg/日この治療群のウサ ギ#lから#8までがこの経時的HCMV回収研究において犠牲にされた。この 50 mg/kg/日の薬剤単用治療群のウサギ#9および#IOは、静脈注射 治療の全経過にわたって継続的な評価をうけた。硝子体膜として表わされた臨床 所見は接種後6日間にわたって増強した。接種後7日、硝子体膜(炎症反応)は 低いレベルに軽減した。この観察は50w+g/kgのPALA薬剤単用治療に おける硝子体疾患の発症と進行についてのこれまでの観察に類似していた。視神 経頭部疾患の重篤さもまた、過去に報告された50+ng/ kg/日治療の眼 と類似していた。この研究では、視神経頭部の病変は接種後4日で最大となり、 その後実験を終了するまで一貫して低いレベルに軽減した。 この薬剤単用治療群における細胞音波破砕物の検定によるHCMVの回収の検討 により、接種後3. 4. 5. 6日に脈絡網膜におけるウィルスの存在が示 された。培養サンプル中のHCMVの力価は接種後3日に最高を示し、4脈絡網 膜細胞音波破砕サンプルから、平均10”・’ pfuのHCMVが回収された 。治療をうけた眼からのHCMVの回収の頻度は接種後4.5日に低下した。 ウィルス回収(HCMV回収の頻度)の再上昇は接種後6日に認められ、脈絡網 膜細胞音波破砕サンプルから、HCMVが回収された(4/4)。HCMVの力 価は、HCMVの力価の10’ I)fu/111へのわずかな再上昇をみせた 接種後68目を除いて、経時的な回収実験の全過程を通じて低下した。この薬剤 単用治療群におけるHCMV回収は、プラセボ治療をうけた眼における回収より 良好だった。(DHPC治療の眼はわずかに低いHCMV力価を示し、また回収 実験において陽性を示した脈絡網膜サンプルの数か少なかった)。 模擬接種をうけ50+ng/kg/日のPAL、A治療をうけたウサギ#Slは 、この研究の過程で温和な硝子体膜を発症した。50mg/kg/日のPALA 治療をうけた模擬接種ウサギにおける硝子体膜のレベルは接種後7日で0.5か ら0.75であった。 第2群: PALA薬剤単用治療 75mg/kg/日この治療群の11−18 番のウサギをHCMV回復試験中に犠牲にした。この75mg/kg/日 薬剤 単用治療群の19番と20番の動物は静脈内治療中に連続して評価した。硝子体 長として示される臨床疾患は接種後の6日を通して増加した。接種後7日目には 、硝子体長(炎症応答)は上昇したままであった。視神経頭部疾患の重篤度も、 以前報告したsomg/kg/日で治療した目のものと同様であった。視神経頭 部の病変は接種後4日目に最高となり、急速に減少した。接種後7日目までは、 臨床評価によっては視神経頭部の変化は明らかではなかった。PALA50mg /kg/日を虚偽接種治療した動物、S1番は試験中、硝子体長も脈絡網膜疾患 も生じなかった。 この薬剤単用治療群における細胞音波処理検定によるHCMV回復により、接種 後3.4.5および6日目に脈絡網膜内にウィルスが存在することが示された。 培養試料中のHCMV力価は接種後3および4日目に最高となり、このとき各時 点で脈絡網膜細胞音波処理試料から平均to”pfuのHCMVおよび1037 ”pf u HCMVが回復した。接種後5日目にはHCM V力価は低レベル に減少した。治療した目からのHCMV回復頻度は接種後4および5日目に減少 した。接種後6日目には、力価は低いままであった。しかしながら、ウィルスが 回復した試料の数は接種後6日目には増加し、50mg/kg/日 治療群で観 察された反動を示した。この75mg/kg/日 治療群では接種後6日目に、 3/4の試料が細胞音波処理によるHCMVに対して陽性であった。薬剤単用P ALA治療群におけるHCMV回復頻度のこの増加は再現可能であった。この薬 剤単用治療群におけるHCMV回復はブラセポ治療と匹敵するものであった。こ の薬剤単用治療群は、脈絡網膜組織から回復したHCMV力価の減少、およびH CMV回復頻度の減少においてDHPGはどには効果的でなかった。 第3群: PALA薬剤単用治療 10 omg/kg/日この治療群の21〜 28番のウサギを)(CMV回復試験中に犠牲にした。このlo Omg/kg /日 薬剤単用治療群の29番と30番の動物は静脈内治療中に連続して評価し た。硝子体長として示される臨床疾患は試験中を通して上昇した。接種後7日目 には、硝子体長(炎症応答)は上昇したままであり、75mg/kg/日群で観 察された硝子体長に匹敵した。視神経頭部疾患の重篤度も、50mg/kg/日 で治療した目における疾患以上に上昇した。視神経頭部の病変は接種後4日目に 最高となった。接種後7日目まで、臨床評価によって中程度から高レベルの視神 経頭部の変化が明らかであった。硝子体長および視神経頭部疾患重篤度はいずれ も他の薬剤単用PALA、DHPGおよびブラセポ治療と比較して増加した。お そらく、投与量10 omg/kg/日がこの化合物の毒性閾値であるか、毒性 閾値のやや上であろう。 100mg/kg/日で治療した動物においてHCMV疾患が改善されなかった という事実は重要である。これらの増加する投与量での耐性に関する結果は、高 濃度のPALAが耐性でないことを示す。実際、投与量lo omg/kg/日 は動物に毒性であった。 PALAmg/kg/日で虚偽接種して治療した動物、83番は試験中、接種後 5〜7日目に中程度の硝子体長と一過性の視神経頭部変化を生じた。これらの結 果は、100mg/kg/日での治療が毒性領域であることを示す。 この薬剤単用治療群における細胞音波処理培養によるHCMV回復により、接種 後3.4.5および6日目に脈絡網膜内にウィルスが存在することが示された。 培養試料中のHCMV力価は接種後3日目に最高となり、このとき脈絡網膜細胞 音波処理試料から平均10’pfuのHCMVが回復した。接種後5日目にはH CMV力価は低回復レベル(l O”l)f u/mりに減少した。 最も重要なことに、接種後4および5日目には、治療した目からのHCM Vの 回復頻度は減少した。しかしながら、接種後6日目には、脈絡網膜細胞音波処理 培養から回復されたHCMVの力価は、陽性培養の数(例えば、細胞音波処理試 料からのHCMV回復頻度)と同様に増加した。このloomg/kg/日 治 療群では接種後6日目に、3/4の試料が細胞音波処理回復によるHCMVに対 して陽性であった。HCMVの力価は接種後3日目のHCMV回復力価と同様の レベルに増加した。この薬剤単用治療群におけるHCMV回復はブラセボ治療さ れた動物におけるHCMV回復よりも有意に高かった。この薬剤単用治療群は、 臨床疾患の進行または細胞音波処理培養からのHCMV回復の減少において効果 的でなかった。 第4群: PALA薬剤単用治療 100mg/kg/日プラス4mg結膜下ス テロイド注入 この治療群の31〜38番のウサギをHCMV回復試験中に犠牲にした。この7 5mg/kg/日 薬剤単用治療プラス4mg結膜エステロイド治療群の39番 と40番の動物は静脈内治療中に連続して評価した。硝子体長として示される臨 床疾患は評価期間を通して穏やかであった。視神経頭部疾患重篤度も他のすべて の治療群と比較して減少した。臨床疾患重篤度におけるこれらの減少は、目を沈 静化し、かっHCMV接種に対する宿主免疫応答を減少させる結膜下ステロイド 注入に直接応答していた。 この薬剤単用治療群における細胞音波処理検定によるHCMV回復により、接種 後3.4.5および6日目に脈絡網膜内にウィルスが存在することが示された。 培養試料中のHCMV力価は試験中を通して上昇したままであった。回復された HCMVの平均力価は接種後3〜6日目でIO’pfuであった。ステロイド治 療群で回復された高いHCMV力価に加えて、HCMV回復頻度(陽性試料の数 )は、50mg/kg/日および75mg/kg/日 治療群と同様であった( 例えば、HCMV回復頻度がだんだんと減少し、次いで接種後6日目にHCMV 回復の反動がある)。このステロイド治療群においては硝子体長の進行および視 神経頭部変化は減少したが、ウィルスの力価は上昇しており、このことによりス テロイドがHCMV複製(または検出)を増強する可能性があることが示された 。75mg/kg/日でのPALAを用いたこの治療は、疾患の進行およびHC MV復製および脈絡網膜組織からの回復を抑制するのに効果的でなかった。 第5群:薬剤単用DHPG (10mg/kg/日)この治療群の41〜48番 のウサギをHCMV回復試験中に犠牲にした。このtomg/kg/日 薬剤単 用DHPG治療プラス群の49番と50番の動物は静脈内治療中に連続して評価 した。 この薬剤単用治療群の動物は、接種後2日目から始めて接種後lO0日目で続< DHPG治療を受けた。lomg/kg/日 DHPG治療を2つの投与量に分 けた。先の研究で示されたように、DHPG治療はHCMV−誘導の視神経疾患 重篤度の進行を減少させた。硝子体膜の進行はDHPG治療によってほんのわず か影響された。 細胞音波処理培養からのHCMV回復により、HCMV回復率および試料から回 復されたHCMVの力価が急速に減少することが示された。接種後3日目に、H CMVの力価はIO”pfuであることが示された。接種後4日目までに、HC MV回復は1010の力価まで減少した。HCMV回復頻度および力価は接種後 6日を通して減少し続けた。DHPC治療群ではHCMV力価または陽性HCM V組織の数に反動は見られなかった。HCMV回復および力価減少のパターンは 、他の薬剤単用DHPG治療群で先に示された結果と異ならない。 第6群:ブラセボ治療 この治療群の51〜58番のウサギをHCMV回復試験中に犠牲にした。このブ ラセボ治療群の59番と60番の動物は静脈内治療中に連続して評価した。接種 後2日目から、プラセボ治療の動物は、滅菌食塩水+EDTAの注射を毎日1回 受け、これを接種後lO0日目で続けた。プラセボ治療された目は軽度から中程 度の硝子体膜を生じた。ブラセボ治療群の硝子体膜は試験中を通して進行し続け た。硝子体膜は、末梢細胞浸潤、細胞凝集および曇りを伴う硝子体線維から成っ ていた。ブラセボ治療した目における視神経炎および炎症の平均レベルは他の治 療群に匹敵した。 ブラセボ治療群からのHCMV回復により、接種後3〜6日におけるHCMV力 価が評価期間中に10”″から10”に減少したことが示された。ブラセボ治療 群は他の治療群と比較して最も高い力価回復を示した。PALA薬剤単用治療群 で示されたような6日目のHCMV回復または力価の反動は見られなかった。 日に増加してウサギを治療しても、有効性に増加は見られなかった。実際、10 0mg/kg/日群は動物に毒性であった。眼病は高レベルのままであった。投 与量75mg/kg/日は、PALA投与量50mg/kg/日またはDHPC 投与量tomg/kg/日と比較して改善が見られなかった。 (2)すべての治療群の分析中においてHCMVが回復した。 回復頻度(例えば、陽性HCMVであったウィルス回復試料の数)の相違は、治 療後の時間経過とともに減少した。脈絡網膜音波処理試料から回復されたウィル スの力価も接種後の時間経過とともに減少することは明白である。興味深いこと に、PALA薬剤単用治療群のすべてにおいて、接種後6日目におけるHCMV 検出および接種後6日目におけるHCMV力価に反動があったという結果が得ら れた。この力価および頻度の観察はPALA治療の濃度が高いほど顕著であった 。 (3)結膜下ステロイド注入群の結果は、ステロイド治療が硝子体膜および視神 経頭部病変を抑制することを示した。この疾患経過を、ステロイド治療群で評価 するのは容易であった。75mg/kg/日 治療は、非ステロイド治療の75 mg/kg/日治療における場合と同様、DHPG治療はどには有効でなかった 。ステロイドを使用した場合の1つの潜在的な問題点は、接種後3〜6日間を通 してHCMV力価が上昇したままであったことである。力価の上昇に加えて、H CMV回復頻度が、薬剤単用75mg/kg/日 PALA治療した目で観察さ れたのと同様であった。 (4)上記の投与量を増加させた治療の評価におけるHCMV回復の減少に関し て、薬剤単用治療群の有効性のランク付けは以下の通りである: DHPG治療(第5群)>PALA薬剤単用somg/kg/日(第1群)>> PALA薬剤単用75mg/kg/日(第2群)〉または同等:プラセボ治療( 第6群)〉〉薬剤単用PALA1oomg/kg/日(第3群)〉薬剤単用PA LA75mg/kg/日プラス4mg結膜下ステロイド注入(第4群)。 この研究および以前の研究の結果から、網膜内でのHCMV疾患の進行の減少、 およびHCMVウィルス回復の減少(回復したHCMVの力価および脈絡網膜試 料からのHCMV回復頻度の双方)においては、薬剤単用PALA治療はDI− IPG治療はどには有効でないことは明白である。したがって、実施例6に示す ように、CMVウィルス感染を治療するときには、併用治療でPALAを使用す ることが好ましい。 HCMVに対する結果は明瞭であったり、矛盾していたりするようにみえるが、 低投与量PALAプラスDHPG、ならびに高投与量PALAプラスDHPGは いずれも、視神経の保存およびウィルス力価の減少において、単独投与PALA または単独投与DHPGよりも有効であった。 表12 硝子体−網膜スコア 群 動物 34567 1 9 1.0會 0.75 0.65 0.75 0.41 10 1.5  2.5 1.25 0.6 0.42 192.25 2.75 1.7s 2 .On口5core2 20 1、s 3.5 3.5 5.5 5.03 2 9 1.0 4.5 3.5 4.0 コ、253 コOO,753,753, 04,04,254391,00,750,751,51,04401,01, s 1.0 1.75 2.25S 49 4.75 3.75 4.0 2. 5 3.255 So 5.0 5.75 5.0 5.25 5.56 59  1.0 2.25 3.0 3.0 1.7s6 60 1.2s 2.75  2,75 3.0 3.0* スコアは両目/ウサギの合計を表す。 ** 片方だけが評価できた。 *** 白色反射のみ。 表13 視神経炎スコア* 群 動物 ONHONHONHONH0NHONH−視神経頭部 NR−読み取れず * スコアは両目/ウサギの視神経頭部変化(神経炎)の合計を表す。 ? 基底部観察(fundus view )不明瞭** 片方だけが評価でき た。 表14 接種後3〜6日の組織培養による脈絡網膜細胞音波処理からのHCMV回復 回復HCM V HCM V力価 群 犠牲口 動物番号 00 0S OD OSコ ー――+−― 表14続き 回復)(CMV HCMV力価 群 犠牲口 動物番号 OD O3OD O3培養の結果物は、!P脈注射治療 によるHCMVill胞の超音波処理培養物である。培養物をコースタ−クラス ターの12ウエルに置いた。全ての陰性培養物を、28日の全てにおいて別々に 3回培養した。陽性培養物のHCMVタイターは、培養物におけるHCMVの存 在量の検出の後、標準プラーク分析により決定した。 培養結果は静脈内治療中のHCMV細胞音波処理培養である。 培養物はコスタ−クラスター(coster cluster)中の12ウエル (wells )上においた。すべての陰性培養物は、合計28日の培養中の3 つの別々の期間で目視されなかった。陽性培養物のHCMV力価は、培養物中の HCMV存在(陽性)を決定した後に標準的プラークアッセイによって決定した 。 表I5 単葉および併用治療群からの時間経過HCMV回復:脈絡網膜音波処理物から回 復したHCMVの平均力価接種後日数 治療群 3 4 5 6 第1群 (50mg/kg/日 PALA) 4/4*、1o’ζ 1/4710” 2 /4j 10’ 4/4710’第2群 (75+++g/kg/日 PALA) 4/4; 10” 3/4; xo” ’ □/4+ 10’ 2/41 、o、、l第3群 (loOmg/kg/日 PALA) 4/4r 10’ 3/4710’ l /4.10: 、、4. 、。、。 第4群 (75mg/kg/日 PALA 2/4710’ 2/4r 1011114 ; 10’ 3/4710.Jプラス4mg結膜下 ステロイド) 第5群 (lomg/kg/日DHPG)3/4710’ 2/4+lO” 2/471 0’ l/4;10’第6群 13、実施例8 アフリカミドリザルの皮膚におけるワクシニアウィルス複製の抑制に関するPA LAおよびリファンピシンの評価以下のサブセクションは、アフリカミドリザル をワクシニアウィルスに感染させ、PALA、リファンピシンおよびこれらの組 み合わせで処置した実験について記載する。その結果は、リファンピシンと組み 合わせたPALAが他の治療より良好に病変を減少させたことを実証している( 第12図)。さらに、PALAのみを50 mg/kg7日で投与したサルおよ びPALAおよびリファンピシンを組み合わせた治療を受けたサルの両方におい て、ウィルス力価はより低かった(第13図)。 13.1 材料および方法 15匹の成体アフリカミドリザルを実験に使用して、ワクシニアウィルスによる 感染を抑制する能力について、PALAと命名された化合物を単独およびリファ ンピシンと組み合わせて評価した。 試験の開始前に、15匹のサルの各々からの血清を1:10の希釈で、ワクシニ アウィルスに対する血清陰性(seronegativity)について試験し た。用いた試験は、100 TCIDi。のウィルスを用いる血清中和ア1ソセ イであった。 ワクシニアウィルスによる感染は、各サルの毛を剃った背中の8個所の各々に1  + 100希釈の保存ウィルス0.1+nlを経皮的に注入することにより生 じた経皮膚感染であった。ウィルス接種の力価は、各注入個所が10’ TCI D、。のウィルスを受けたことを示していた。 ウィルス感染に続いて、サルを3匹ずつの5群にグループ分けしたが、その割当 は表1に表示しである。ウィルス接種の前に、各サルの重量を測定し、ベースラ インの血漿およびリンパ球サンプル用に5a+Iの血液を採取した。 ウィルス接種の24時間後に、PALAおよび/またはりファンビシンによる処 置を開始した。置薬物とも処置の前に毎日新鮮なものを作製した。100 mg /nlの溶液5岨を含有するバイアルにPALAを入れた。pH7,2のPBS でl;4希釈を作製し、薬物濃度を25 mg/mlにした。lおよび3群のサ ルには、毎日午前8時と午後8時に分割した投与で静脈注射により、50 mg /kg/日でPALAを投与した。25 mg7mlのPALA溶液をkg体重 当たり1 mlで伏在静脈に投与した。 リファンピシンを300 wlgのアリコートに検量し、これを10+++lの DMSOに溶解して、60m1の体積にした。この希釈により51g/w+1の 濃度となった。2および3群には、kg体重当たり1a+Iまたは5nag/k gの静脈注射をした。午前8時と午後8時の日に2回の処置により、毎日の投与 量を10 +ng/kgとした。 5群のサルには、感染後1日目および7日目に一回の静脈注射で与えるt25  mg/kgのPALAを投与した。4群は、毎日午前8時および午後8時に静脈 注射でPBSを投与した感染コントロール群であった。すべての処置をlO日間 継続した。 病変部を毎日検査し、重症度の増加に関して士〜4+のスケールでスコアをつけ ることにより、感染を評価した。個々のサルの病変スコアを足すことにより各サ ルの総スコアを出し、そのスコアを病変部の数で割ることにより平均値を出した 。これにより、各サルの毎日の平均病変スコアが得られた。 さらに、感染後3.7、およびIO0回目、各サルの病変部のひとつを8111 fflの皮膚パンチを用いて生検した。生検部を縫合により閉じた。生検した皮 膚の各月をガラス組織グラインダーに移し、その組織を2+nlの組織培養培地 (2%ウシ胎児血清および抗生物質を含む最小必須培地)中で均質化した。Ve ro細胞を含む24ウエルの培養プレート中で2重に培養した階段10倍希釈を 調製して、この組織ホモジネートのワクシニアウィルス力価を測定した。4日間 のインキュベーション後、培養物をメタノールで固定し、メチレンブルー−塩基 性ツクシンで染色し、プラークの数を計測した。 感染後O13,6,8およびlO0回目、5+olの血液をヘパリン中に採取し 、血漿および細胞を分離した。血漿を一200℃で凍結させ、細胞をPBSでI llに希釈してフィコール−ハイバーク勾配上に重ねた。1400 rpmで3 0分間遠心分離した後、白血球バンドを回収し、15%5%ウシ胎清を含むRP MI−1640培地で2回洗浄した。この2回の洗浄の後、培養培地を除去し、 沈殿した細胞を1mMジチオスレイトール、l mM EDTAおよび10 m M酢酸マグネシウムの溶液中に懸濁させ、−70℃で凍結させた。 上記のサルを10.14および211回目重量測定し、ワクシニアウィルスに対 する抗体力価の測定のために14および211回目採血した。抗体力価は血清中 和アッセイにより測定した。 13.2 結果 各サルの平均病変スコアを表16に示す。3.6.7.8.9、IOおよび13 3回目各サルの背中のすべての接種部位から病変のスコアをつけ、その平均を計 算した。各群のサルの平均スコアは各評価日ごとに出し、太字タイプで示す。こ のデータは、50mg/kg/日のPALAおよびIo mg/kg/日のりフ ァンビシンと組み合わせた50 mg/kg/日のPALAが病変の発生と進行 および大きさを減少させるのに効果があったことを示している。2匹の感染コン トロールサルには識別できる病変があり、1匹のコントロールサルには中程度の 病変があった。リファンピシンで処置したサルにも識別できる皮膚の病変が見ら れたが、2匹のサルは3番目のサルより重度の感染を示した。感染後1日および 7日目に125 f1g/kgのPALAを(ポーラスで)投与した群において は、1匹のサルが投与後4時間で死亡した。全病理学的所見によれば肝臓が暗赤 色に変色しており、このことから急性ショックまたは毒性の可能性が示唆される 。組織病理学的所見については後に報告することとする。病変の様相に関しては 、PALAの投与量が高かった1匹のサルがかなり重度の病変を示したが、残り はそれより中程度の病変を有していた。感染後1日および7日に高投与量のPA LAで処置したサルの病変の重症度は、低投与量のPALAで毎日処置したサル に見られるそれよりも高かった。 上記のサルの各々からの皮膚生検におけるウィルス力価はコントロールと同様に 各処置群内でサルごとに差異を示した(表3)。感染コントロール群、リファン ピシン群および高投与量PALA群では、より高いワクシニアウィルスの力価が 見られた。50 mg/kg/日のPALAを投与した群およびPALAおよび リフ1ンピシンの両方を投与した群では、より低いウィルス力価が見られた。 PALAを125 mg/kg (ポーラス)で投与した後に1匹のサルが死亡 した他は、PALAまたはりファンビシンで処置したサルのいずれにも、毒性の 認識できる徴候は見られなかった。この投与量で投与した生き残った2匹のサル は、感染後7回目に125 mg/kgで2回目の注入を受けても何の有害な徴 候も示さなかった。 表17 アフリカミドリザルの皮膚病変生検試料のホモジネートのワクシニアウィルス1 力価 表18 ワクシニアウィルスに感染させ、PALAおよび/またはりファンピシンで処置 したサルのワクシニアウィルスに対する中和抗体力価表19 ワクシニアウィルスに感染させ、PALAおよび/または14、実施例9 コドンラットによるRSウィルス(RS V)に対するPALAの検討 以下のサブセクションは、コドンラットをRSウィルスに予め感染させ、4日間 、PALA、リバビリンまたはこれらの組み合わせで処置した実験について記載 する。その結果は、10 mg/kg/日のPALAがリバビリンまたは組み合 わせ治療より効果が高いことを実証している(組織病理学およびウィルス力価の 減少により確認−コントロールに対し110g+。ひとつ分減少した)。 14.1 材料および方法 両性側の50〜100 gのコドンラット(異系交配したSigmoden h ispidus)に約100コドンラツト中央感染量(CRID50; 100 μlをl。 n、で与えた)でR3V (AI株)を接種した。治療は、PALA (30m g/kg/日)、リバビリン(30mg/kg/日)、または組み合わせの治療 で行った。すべての試験化合物は4日間腹腔内(i、p、)投与した。動物を( +)4日目に層殺し、肺を均質化し、R3Vの力価測定をした。使用動物の総数 は24であった。 実験プロトコール:コドンラットにおけるRSウィルス(R3V)を前もってi n vivoスクリーニングした(16匹の動物を用いた。)。 ” (O日日=ウィルス接種日;各薬物の投与量および計画は、実験1の結果に 応じて変更した。) 2つの平均の間の統計的評価の差: ウィルス活性を試験する実験結果のまとめ14.2.1 玉! 1.50〜100 gの両性側のコトンラ・ントに08目1こR3V A2 ( ブール8−28−92)をi、n、により接種した。 2、+1日目に、動物にブラシーボまたはPALAを以下のよう(こ投与した。 1群:ブラシーボ(H*0) +、p、 + 1日日〜+3日目2群: PAL A 3 mg/kg/日 i、p、 +1日日日+3日目3群: PALA 1 0 mg/kg/日 i、p、 +1日日日+3日目4群:リバビリン40 m g/kg/日 i、p、+1日日日+3日目5群、リバビリン40 mg/kg /日 十 +1日日日+3日目PALA 3 mg/kg/日 i、p。 3、すべての動物を+4日目に層殺し、その肺のR8Vレベルを試験した。 PALA VS リバビリンの統計的評価1■4.3 結論 上記の結果は、RSウィルスに対する単独の薬物としてのPALAの統計的に有 意な効果を示している。PALAはリバビリンより統計的に効果が高かった。P ALAとリバビリンとの間には、相加的および/または相乗的効果はないようで ある。 本発明の修正および変更が上記の開示に照らして可能であることは、当業者にと って明らかであろう。そのような修正は、添付されている請求の範囲により定義 される本発明の精神および範囲内にあることが理解されよう。 (本頁以下余白) FIG、1 接種後の日数 FIG、 2 接種後の日数 FIG、 3 接種後の日数 FIG、 4 FIG、5 接種後の日数 FIG、 6 FIG、 7 接種後の日数 FIG、 9 FIG、10 FIG、 11 日数 FIG、12 日数 FIG、13 10コ 日数 フロントページの続き 、 CI、 CM、 GA、 GN、 ML、 MR,SN、 TD。 TG)、 AU、 BB、 BG、 BR,CA、 CZ、 FI。 HU、 J P、 KR,KZ、 LK、 MG、 MN、 MW、 NO,N Z、 PL、 RO,RU、 SD、 SK、 UA

Claims (65)

    【特許請求の範囲】
  1. 1.有効な抗ウイルス量のN−(ホスホノアセチル)−L−アスパラギン酸また はその薬学的に許容される類似体および少なくとも1種の他の抗ウイルス剤を含 有する、ヒトまたは動物のウイルス感染症を治療または予防するのに有用な抗ウ イルス組成物。
  2. 2.他の抗ウイルス剤がリファンピシン、ガンシクロビル、アシクロビル、アダ マンチジン、リバピリンおよびこれらの組合せよりなる群から選ばれる、請求項 1記載の抗ウイルス組成物。
  3. 3.有効な抗ウイルス量のN−(ホスホノアセチル)−L−アスパラギン酸また はその薬学的に許容される類似体、および少なくとも1種の2−デオキシ−D− グルコースおよびデオキシノジリマイシンよりなる群から選ばれる他のグリコシ ル化阻害剤を含有する、ヒトまたは動物のウイルス感染症を治療または予防する のに有用な抗ウイルス組成物。
  4. 4.有効な抗ウイルス量のN−(ホスホノアセチル)−L−アスパラギン酸また はその薬学的に許容される類似体、および有効量のインターフェロン−α、フル オロウラシルおよびこれらの組合せよりなる群から選ばれる治療剤を含有する、 ヒト乳頭腫ウイルスにより引き起こされる疾病を治療または予防するのに有用な 抗ウイルス組成物。
  5. 5.N−(ホスホノアセチル)−L−アスパラギン酸またはその薬学的に許容さ れる類似体、少なくとも1種の他の抗ウイルス剤および製剤上許容される担体を 含有する、ヒトまたは動物のウイルス感染症を治療または予防するのに有用な医 薬組成物。
  6. 6.有効な抗ウイルス量のN−(ホスホノアセチル)−L−アスパラギン酸また はその薬学的に許容される類似体を抗ウイルス治療を必要とするヒトまたは動物 の患者に投与することからなる、ヒトまたは動物のウイルス感染症の治療または 予防方法。
  7. 7.有効な抗ウイルス量のN−(ホスホノアセチル)−L−アスパラギン酸また はその薬学的に許容される類似体を、有効量の少なくとも1種の他の治療剤と併 用して、抗ウイルス治療を必要とするヒトまたは動物の患者に投与することから なる、ヒトまたは動物のウイルス感染症の治療または予防方法。
  8. 8.他の治療剤が抗ウイルス剤である、請求項7記載の方法。
  9. 9.抗ウイルス剤がヌクレオシド類似体、ヌクレオシド輸送阻害剤、DNAまた はRNAチェーンターミネーター、グリコシル化阻害剤またはこれらの組合せで ある、請求項8記載の方法。
  10. 10.非経口的にまたは経口的に投与する、請求項6または7記載の方法。
  11. 11.局所に、膣内にまたは直腸内に投与する、請求項6または7記載の方法。
  12. 12.約1mg/kg/日〜約100mg/kg/日のN−(ホスホノアセチル )−L−アスパラギン酸またはその薬学的に許容される類似体を患者に投与する 、請求項6または7記載の方法。
  13. 13.約25mg/kg/日〜約50mg/kg/日のN−(ホスホノアセチル )−L−アスパラギン酸またはその薬学的に許容される類似体を患者に投与する 、請求項12記載の方法。
  14. 14.約5〜約60mg/kg/日のN−(ホスホノアセチル)−L−アスパラ ギン酸またはその薬学的に許容される類似体を患者に投与する、請求項12記載 の方法。
  15. 15.ウイルス感染症がRNAウイルスによって引き起こされる、請求項6また は7記載の方法。
  16. 16.RNAウイルスがフラビウイルス、ブンヤウイルス、ハンターン(Han taan)ウイルスおよびフィロウイルスよりなる群から選ばれる、請求項15 記載の方法。
  17. 17.RNAウイルスが黄熱病ウイルス、サシチョウバエ熱ウイルス、リフトバ レー熱ウイルス、デング熱ウイルス1−4、コクサッキーウイルス、麻疹ウイル ス、RS(respiratorysyncytial)ウイルス、パラインフ ルエンザウイルスおよびインフルエンザA型(H2N2およびH3N2)ウイル スよりなる群から選ばれる、請求項15記載の方法。
  18. 18.ウイルス感染症がDNAウイルスによって引き起こされる、請求項6また は7記載の方法。
  19. 19.ウイルス感染症が水痘ウイルス、サイトメガロウイルスおよびヒトヘルペ スウイルス−6よりなる群から選ばれるDNAウイルスによって引き起こされる 、請求項6記載の方法。
  20. 20.ヌクレオシド類似体がアデニンアラビノシド、アデニンアラビノシドーリ ン酸、イドクスウリジン、トリフルオロチミジン、ブロモビニルデオキシウリジ ン、ガンシクロビル、アシクロビル、ブロモビニルアラウラシルおよび(S)− 9−(2,3−ジヒドロキシプロピル)−アデニンおよびこれらの組合せよりな る群から選ばれる、請求項9記載の方法。
  21. 21.抗ウイルス剤がリファンピシン、アシクロビル、リバビリン、アダマンチ ジンおよびこれらの組合せよりなる群から選ばれる、請求項9記載の方法。
  22. 22.DNAまたはRNAチェーンターミネーターが2′,3′−ジデオキシシ トシン、2′,3′−ジデオキシイノシン、3′−アジド−3′−デオキシチミ ジン(AZT)およびこれらの組合せよりなる群から選ばれる、請求項9記載の 方法。
  23. 23.グリコシル化阻害剤が2−デオキシ−D−グルコースおよびデオキシノジ リマイシンよりなる群から選ばれる、請求項9記載の方法。
  24. 24.他の治療剤を前記のPALAまたはその薬学的に許容される類似体と一緒 に投与する、請求項7記載の方法。
  25. 25.他の治療剤を前記のPALAまたはその薬学的に許容される類似体の前に 投与する、請求項7記載の方法。
  26. 26.他の治療剤を前記のPALAまたはその薬学的に許容される類似体の後に 投与する、請求項7記載の方法。
  27. 27.有効な抗ウイルス量のN−(ホスホノアセチル)−L−アスパラギン酸ま たはその薬学的に許容される類似体を、有効量のインターフェロン−α、フルオ ロウラシルおよびこれらの組合せよりなる群から選ばれる化合物と併用して、抗 ウイルス治療を必要とするヒトに投与することからなる、ヒト乳頭腫ウイルスに よって引き起こされる疾病の治療または予防方法。
  28. 28.有効な抗ウイルス量のN−(ホスホノアセチル)−L−アスパラギン酸ま たはその薬学的に許容される類似体を抗ウイルス治療を必要とするヒトに投与す ることからなる、C型肝炎ウイルスによって引き起こされる疾病の治療または予 防方法。
  29. 29.有効な抗ウイルス量のN−(ホスホノアセチル)−L−アスパラギン酸ま たはその薬学的に許容される類似体を、治療上有効な量の少なくとも1種の他の 治療剤と併用して、抗ウイルス治療を必要とするヒトに投与することからなる、 C型肝炎ウイルスによって引き起こされる疾病の治療または予防方法。
  30. 30.約1mg/kg/日〜約100mg/kg/日のN−(ホスホノアセチル )−L−アスパラギン酸またはその薬学的に許容される類似体をヒトに投与する 、請求項27記載の方法。
  31. 31.約5〜約60mg/kg/日のN−(ホスホノアセチル)−L−アスパラ ギン酸またはその薬学的に許容される類似体を患者に投与する、請求項30記載 の方法。
  32. 32.治療剤が抗ウイルス剤、ステロイドおよびこれらの組合せよりなる群から 選ばれる、請求項29記載の方法。
  33. 33.抗ウイルス剤がヌクレオシド類似体、ヌクレオシド輸送阻害剤、DNAま たはRNAチェーンターミネーターおよびグリコシル化阻害剤よりなる群から選 ばれる、請求項32記載の方法。
  34. 34.抗ウイルス剤がガンシクロビル、ホスホノホルメートおよびこれらの組合 せよりなる群から選ばれる、請求項33記載の方法。
  35. 35.治療剤が3TCまたはα−インターフェロンである、請求項30記載の方 法。
  36. 36.有効な抗ウイルス量のN−(ホスホノアセチル)−L−アスパラギン酸ま たはその薬学的に許容される類似体を抗ウイルス治療を必要とするヒトに投与す ることからなる、B型肝炎ウイルスによって引き起こされる疾病の治療または予 防方法。
  37. 37.有効な抗ウイルス量のN−(ホスホノアセチル)−L−アスパラギン酸ま たはその薬学的に許容される類似体を、有効量の少なくとも1種の他の治療剤と 併用して、抗ウイルス治療を必要とするヒトに投与することからなる、B型肝炎 ウイルスによって引き起こされる疾病の治療または予防方法。
  38. 38.約1mg/kg/日〜約100mg/kg/日のN−(ホスホノアセチル )−L−アスパラギン酸またはその薬学的に許容される類似体をヒトに投与する 、請求項36記載の方法。
  39. 39.約5〜約60mg/kg/日のN−(ホスホノアセチル)−L−アスパラ ギン酸またはその薬学的に許容される類似体を患者に投与する、請求項38記載 の方法。
  40. 40.治療剤が抗ウイルス剤またはステロイドである、請求項38記載の方法。
  41. 41.抗ウイルス剤がヌクレオシド類似体、ヌクレオシド輸送阻害剤、DNAま たはRNAチェーンターミネーターおよびグリコシル化阻害剤よりなる群から選 ばれる、請求項40記載の方法。
  42. 42.有効な抗ウイルス量のN−(ホスホノアセチル)−L−アスパラギン酸ま たはその薬学的に許容される類似体を、有効量のアシクロビルと併用して、抗ウ イルス治療を必要とするヒトまたは動物の患者に投与することからなる、水痘ウ イルスによって引き起こされる疾病の治療または予防方法。
  43. 43.非経口的に投与する、請求項42記載の方法。
  44. 44.経口的に投与する、請求項42記載の方法。
  45. 45.約1mg/kg/日〜約100mg/kg/日のN−(ホスホノアセチル )−L−アスパラギン酸またはその薬学的に許容される類似体を患者に投与する 、請求項42記載の方法。
  46. 46.約5〜約60mg/kg/日のN−(ホスホノアセチル)−L−アスパラ ギン酸またはその薬学的に許容される類似体を患者に投与する、請求項45記載 の方法。
  47. 47.約20mg/kg/日〜約50mg/kg/日のN−(ホスホノアセチル )−L−アスパラギン酸またはその薬学的に許容される類似体を患者に投与する 、請求項45記載の方法。
  48. 48.約10mg/kg/日〜約25mg/kg/日のアシクロビルを患者に投 与する、請求項42記載の方法。
  49. 49.有効な抗ウイルス量のN−(ホスホノアセチル)−L−アスパラギン酸ま たはその薬学的に許容される類似体を、有効量のリファンピシンと併用して、ヒ トまたは動物の患者に投与することからなる、ワクシニアウイルスまたはワクシ ニアウイルス構築物によって引き起こされる疾病の治療または予防方法。
  50. 50.約1mg/kg/日〜約100mg/kg/日のN−(ホスホノアセチル )−L−アスパラギン酸またはその薬学的に許容される類似体を患者に投与する 、請求項49記載の方法。
  51. 51.約5〜約60mg/kg/日のN−(ホスホノアセチル)−L−アスパラ ギン酸またはその薬学的に許容される類似体を患者に投与する、請求項50記載 の方法。
  52. 52.約20mg/kg/日〜約50mg/kg/日のN−(ホスホノアセチル )−L−アスパラギン酸またはその薬学的に許容される類似体を患者に投与する 、請求項49記載の方法。
  53. 53.約10mg/kg/日〜約20mg/kg/日のリファンピシンを患者に 投写する、請求項49記載の方法。
  54. 54.有効な抗ウイルス量のN−(ホスホノアセチル)−L−アスパラギン酸ま たはその薬学的に許容される類似体を、有効量のガンシクロビルと併用して、抗 ウイルス治療を必要とするヒトに投与することからなる、サイトメガロウイルス によって引き起こされる疾病の治療または予防方法。
  55. 55.約5mg/kg/日〜約60mg/kg/日のN−(ホスホノアセチル) −L−アスパラギン酸またはその薬学的に許容される類似体を患者に投与する、 請求項54記載の方法。
  56. 56.約20mg/kg/日〜約50mg/kg/日のN−(ホスホノアセチル )−L−アスパラギン酸またはその薬学的に許容される類似体を患者に投与する 、請求項55記載の方法。
  57. 57.約5mg/kg/日〜約10mg/kg/日のガンシクロビルをヒトに投 与する、請求項54記載の方法。
  58. 58.非経口的に投与する、請求項49または54記載の方法。
  59. 59.経口的に投与する、請求項49または54記載の方法。
  60. 60.有効な抗ウイルス量のN−(ホスホノアセチル)−L−アスパラギン酸ま たはその薬学的に許容される類似体を免疫欠損のヒトまたは動物患者に投与する ことからなる、免疫欠損患者におけるヒトまたは動物ウイルス感染症の治療また は予防方法。
  61. 61.有効な抗ウイルス量のN−(ホスホノアセチル)−L−アスパラギン酸ま たはその薬学的に許容される類似体および有効量の少なくとも1種の他の治療剤 を免疫欠損のヒトまたは動物患者に投与することからなる、免疫欠損患者におけ るヒトまたは動物ウイルス感染症の治療または予防方法。
  62. 62.約1mg/kg/日〜約100mg/kg/日のPALAまたはその薬学 的に許容される類似体を患者に投与する、請求項61記載の方法。
  63. 63.約5〜約60mg/kg/日のN−(ホスホノアセチル)−L−アスパラ ギン酸またはその薬学的に許容される類似体を患者に投与する、請求項62記載 の方法。
  64. 64.ウイルス感染症がDNAまたはRNAウイルスによって引き起こされる、 請求項60または61記載の方法。
  65. 65.ウイルス感染症がHIV−1またはHIV−2、化学療法、もしくは伝染 性軟ゆう腫ウイルス、サイトメガロウイルス、水痘−帯状庖疹ウイルスよりなる 群から選ばれる免疫抑制の他の原因により二次的に生じる日和見ウイルス感染症 である、請求項60または61記載の方法。
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