JPH0750741Y2 - 遮光布構造物およびこれを用いたフィルム容器 - Google Patents

遮光布構造物およびこれを用いたフィルム容器

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JPH0750741Y2
JPH0750741Y2 JP4199090U JP4199090U JPH0750741Y2 JP H0750741 Y2 JPH0750741 Y2 JP H0750741Y2 JP 4199090 U JP4199090 U JP 4199090U JP 4199090 U JP4199090 U JP 4199090U JP H0750741 Y2 JPH0750741 Y2 JP H0750741Y2
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和芳 末原
孝一 高橋
時英 鈴木
政純 友田
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Seiren Co Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、感光性フィルム等の遮光に用いられる遮光布
構造物およびこれを用いたフィルム容器、特に写真フィ
ルム容器に関するものである。
〔従来技術〕
写真フィルム容器には、シートフィルム用のカセット
や、ロールフィルム用のパトローネ等があるが、その何
れも写真フィルムを引出す部分には、光が容器内部に侵
入して容器内部の写真フィルムが感光するのを防止する
目的で、遮光部材が設けられている。この遮光部材が布
である場合、これをテレンプ布と呼んでいる。
このテレンプ布は、上記の遮光機能を持たせるため、一
般に黒色等に着色されているが、この遮光機能の他に、
写真フィルムの引出や巻き戻しの際に写真フィルムに傷
をつけぬよう、柔軟性を持つことが必要である。
実公昭46-20539号公報では、ビスコース、アセテート等
の柔軟性のある原糸を捲縮加工した無芯パイル糸を基布
上に織成してなる遮光テレンプ布を写真フィルム引出口
に設けたフィルム容器が開示されており、特開昭54-369
25号公報では、静電植毛構造の遮光テレンプ布を設けた
フィルム容器が提案されている。
しかし、パイル糸を基布に織布してなる、ベルベット織
あるいはビロード織とも称する、いわゆる織構造のテレ
ンプ布の場合には、テレンプ布作成の過程でホツレや毛
抜けを起こし易く、生産工程が複雑で生産コストが高く
なる上、フィルム容器に組込んで写真フィルムを引出し
又は巻き込む際に、写真フィルム面との摩擦によりホツ
レや毛抜けを起こし、この屑が写真フィルムの感光膜に
付着して写真撮影に障害を来すことがあった。
また、静電植毛構造のテレンプ布は、生産工程は若干簡
略化されているものの、接着剤を用いるので作業性が悪
く、かつその構造が単純であるため毛抜けがはげしいの
で実用上問題があった。
そこで、本出願人は、上述したテレンプ布の欠点を改良
し、比較的簡便な工程かつ低コストで生産可能で、毛抜
け、ホツレ等のトラブルの少ないテレンプ布を、実公昭
61-34526号公報において提案した。
このテレンプ布は、編み構造を有するもので、例えば、
第3図の断面図に示すようなものであった。この図にお
いて、符号11は基布部で、テレンプ布の基礎を形成し、
この基布部11の上面にパイル部12が編み込まれて形成さ
れている。そして、上記基布部11は、鎖糸13と挿入糸14
とからなる、たて編み構造で形成され、パイル部12は、
パイル糸15が鎖糸13と平行に配置されてループ状に形成
され、立毛されている。
〔考案が解決すべき課題〕
上述した従来の編み構造からなるテレンプ布は、フィル
ムの引出し抵抗が比較的大きく、感光膜面に傷が付くこ
とがあった。
本考案は、上述した問題点を解決し、フィルムの引出し
抵抗が小さい遮光布構造物を提供することを目的とす
る。
〔課題を解決するための手段〕
本考案者らは、テレンプ布とフィルムの引出し抵抗の関
係について研究し、従来の編み構造からなるテレンプ布
は、上下の鎖糸と平行にパイル糸が配置されているの
で、基布部が厚くなり、ポート巾一定で使う場合、相対
的にパイル部の厚さの比率が小さくなるものであり、こ
のことが引出し抵抗の増大を招いている原因であること
を見出した。
本考案者らは、上記原因からさらに鋭意研究した結果、
シンカーループにパイル糸を掛けることで基布部の厚さ
を薄くできることを見出し、遮光機能を確保しつつ、パ
イル部の厚さの比率が大きく引出し抵抗が低減した本考
案を完成させたものである。
すなわち、本考案の遮光布構造物は、パイル糸を有する
編物であって、前記パイル糸が、基布部を構成する糸の
ニードルループとシンカーループとの間を通過して立毛
されていることを特徴として構成されている。
また、本考案の遮光布構造物を用いたフィルム容器は、
上記遮光布構造物を遮光部材として引出口に設けたこと
を特徴として構成されている。
本考案の遮光布構造物は、パイル糸が、ニードルループ
とシンカーループとの間を通過して立毛されており、す
なわち、パイル糸がシンカーループにのみループ状に編
み込まれた状態であればよい。
ニードルループとシンカーループとの同一個所を通過す
るパイル糸は、一本でも複数本でもよい。
基布部の編み構造は、各種たて編構造またはよこ編構造
のいずれであってもよい。
基布部を構成する繊維糸およびパイル部を構成する繊維
糸としては、各種ナイロン等のポリアミド系、ポリエチ
レンテレフタレート等のポリエステル系、ビニロン系、
ポリ塩化ビニル系、ポリアクリロニトリル系、ポリ塩化
ビニリデン系、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリ
オレフィン系、ポリビニルアルコール系等の合成繊維
系、レーヨン、キュプラ、アセテート、木綿、絹、羊毛
等の天然または再生繊維系の中から選ばれる1種もしく
は2種以上を組合せた繊維が挙げられる。
なお、基布部およびパイル部を形成する繊維糸は、同一
であっても、異なっていてもよい。
また、従来のグランド糸のニードルループとパイル糸が
一緒になっているたて編構造では、地布部分のニードル
部分は2本以上必要であったが、本考案によるものでは
地布部分のニードルループ部分は1本でよく、したがっ
てループの大きさを小さくすることができるので、従来
組織では編成不可能な密度のものも可能となる。
また、本考案の遮光布構造物は、従来公知の各種の着色
方法で着色される。
本考案の遮光布構造物は、各種フィルム容器の引出口に
設けられる遮光部材、感光物質を対象とした機器類の遮
光を目的とした内張り等に用いられる。
本考案のフィルム容器は、各種フィルムを遮光的に収納
し、引出口からフィルムを引き出す構造の容器に適用で
き、特にシート状及びロール状の各種写真感光材料(カ
ラー印画紙、電算写植フィルム及び印画紙、JIS135型写
真フィルム、感熱紙、感光樹脂フィルム、マイクロフィ
ルム等)を収納する容器に好適である。
遮光布構造物をフィルム容器に設ける方法としては、遮
光布構造物を目止め処理後、ホットメルト接着剤を塗布
し、さらに所定寸法に切断した後、フィルム容器の貼り
付け箇所に置き、熱や超音波や高周波によって溶融再活
性させて貼る方法がある。その他、目止め剤と接着剤を
兼ねる目止め接着剤を用いる方法、両面接着テープを用
いる方法等がある。
〔作用〕
本考案の遮光布構造物は、パイル糸が、挿入糸とパイル
部側の鎖糸との間を通過しているので、パイル糸は基布
部の厚みにほとんど影響を与えず、基布部を薄くしてい
る。
また、本考案の遮光布構造物を用いたフィルム容器は、
遮光布構造物が遮光性を維持しつつ、引出し抵抗が小さ
くフィルムに傷を付けることなく引出しおよび巻き戻し
させている。
〔実施例〕
以下、本考案による遮光布構造物の一実施例を第1図お
よび第2図に基づいて説明する。
第1図は遮光布構造物の拡大断面図(第2図中A-A線断
面図)、第2図は同上拡大平面図である。
第1図および第2図において、符号1は基布部で、遮光
布構造物の基礎に形成し、この基布部1の上面にパイル
部2が編み込まれて形成されている。
基布部1は、鎖糸(編物のたて糸に相当)3と、鎖糸3
同志を結びつける挿入糸(編物のよこ糸に相当)4とか
らなる、たて編み構造で形成されている。そして、パイ
ル部2を形成するパイル糸5が、挿入糸4とパイル部2
側の鎖糸3との間を通過してループ状に設けられ、基布
部1の上方に突出して立毛されている。すなわち、パイ
ル糸5は、鎖糸3で固定されている。
なお、本考案は上記実施例に限られるものではなく、本
考案の趣旨を損なわない限りにおいて、種々変更するこ
とができる。
次に、実施例1と従来例1の特性を比較した試験結果に
ついて説明する。
実施例1 パイル糸は50デニールのポリエステル糸、鎖糸は75デニ
ールのポリエステル糸、挿入糸は75デニールのポリエス
テル糸を用いた。
そして、ダブルラッシェル編機を用いて第1図および第
2図に示すたて編構造の遮光布構造物を作成し、JIS135
型写真フィルムパトローネの引出口に遮光部材として組
み込んだ。
遮光布構造物の諸特性は以下の通りである。
総 厚 み;1.7mm 基布厚み ;0.3mm パイル密度;24000本/cm2 上記フィルムパトローネにIS0感度400の写真フィルムを
装着し、照度10万ルックスに10分間曝光したが、遮光性
は充分確保できた。
また、引出し抵抗は120gと小さく、写真フィルム面に傷
がついたり、写真フィルムがカメラ内で送れなくなるこ
とはなかった。
さらに、抜け毛、パイル糸クズの写真フィルム感光膜へ
の付着も少なかった。
従来例1 パイル糸、鎖糸および挿入糸は、実施例1と同一のポリ
エステル糸を用いた。
そして、ダブルラッシェル編機を用いて第3図に示す編
構造の遮光テレンプ布を作成し、JIS135型写真フィルム
パトローネの引出口に遮光部材として組み込んだ。
遮光テレンプ布の諸特性は以下の通りである。
総 厚 み;1.7mm 基布厚み ;0.5mm パイル密度;24000本/cm2 上記フィルムパトローネに実施例1と同一のフィルムを
装填し、照度10万ルックスに10分間曝光したが、遮光性
は充分確保できた。
また、引出し抵抗は250gと実施例1の2倍以上と大き
く、写真フィルム面に傷がついたり、写真フィルムがカ
メラ内で送れなくなることが時々発生した。
以上の結果をまとめて第1表に示す。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本考案の遮光布構造物の一実施例の拡大断面
図、第2図は、同上拡大平面図、第3図は、従来例の拡
大断面図である。 1……基布部、2……パイル部 3……鎖糸、4……挿入糸 5……パイル糸
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 高橋 孝一 神奈川県南足柄市中沼210番地 富士写真 フイルム株式会社内 (72)考案者 鈴木 時英 福井県福井市毛矢1丁目10番1号 セーレ ン株式会社内 (72)考案者 友田 政純 福井県福井市毛矢1丁目10番1号 セーレ ン株式会社内 (56)参考文献 特開 昭62−235946(JP,A) 特開 昭57−47945(JP,A)

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】パイル糸を有する編物であって、前記パイ
    ル糸が、基布部を構成する糸のニードルループとシンカ
    ーループとの間を通過して立毛されていることを特徴と
    する遮光布構造物
  2. 【請求項2】請求項(1)に記載の遮光布構造物が、遮
    光性部材として引出口に設けられたことを特徴とするフ
    ィルム容器
JP4199090U 1990-04-19 1990-04-19 遮光布構造物およびこれを用いたフィルム容器 Expired - Fee Related JPH0750741Y2 (ja)

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EP19910106130 EP0452900B1 (en) 1990-04-19 1991-04-17 Structure of light-shielding cloth and film container using the same
DE69121278T DE69121278T2 (de) 1990-04-19 1991-04-17 Struktur eines lichtabschirmenden Stoffes und mit diesem Stoff versehener Behälter
US07/686,998 US5271983A (en) 1990-04-19 1991-04-18 Structure of light-shielding cloth and film container using the same

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