JPH07507358A

JPH07507358A - 鉄基焼結粉末の切削性を改善する粒状ＣａＦ↓２剤

Info

Publication number: JPH07507358A
Application number: JP6500461A
Authority: JP
Inventors: アンデルソン，オーウェ
Original assignee: ホガナスアクチボラゲット
Priority date: 1992-05-27
Filing date: 1993-05-27
Publication date: 1995-08-10
Anticipated expiration: 2020-03-30
Also published as: DE69332825D1; EP0641267B1; DE69333084T2; CA2136097C; AU667379B2; EP0641266B1; CA2136097A1; US5545247A; TW257702B; US5631431A; ES2194847T3; ATE244614T1; KR100259103B1; DE69332825T2; KR100245511B1; DE69333084D1; BR9306429A; KR950701557A; EP0641266A1; TW365555B

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】鉄基焼結粉末の切削性を改善する粒状Ｃａ　Ｆ　ｘ開本発明は、部品の粉末冶金製造で用いられる、鉄基粉末組成物に添加されて切削性を改善する粉末に関するものである。

部品の粉末冶金的製造は以下の作業工程を含むことが多い。一般的には鉄粉や銅粉である基材粉末は、粉末形態のＮｉ、Ｃｕ、Ｍｏ、Ｃ（炭素）等の合金元素および潤滑剤と混合される。その後、粉末混合物はプレス機で圧粉成形され、はぼ最終形状の圧粉体（グリーン・ボディ）として知られたものに加工される。圧粉成形後、必要とする強度、硬さ、伸び率等が得られるように圧粉体が焼結される。

部品の粉末冶金的製造の主要利点の１つは、圧粉成形し焼結することにより、最終形状またはそれにごく近い形状の加工素材を生産できることにある。しかしなから、引き続いて機械加工の必要な場合もある。例えは、高い許容誤差の要求される場合や、最終部品か直接プレスできない形状を有し、焼結後に機械加工する必要のある場合である。具体的には、圧粉成形の方向を横切る穴、切欠きゃねじ等の形状は後てｔｌｌｔｌｆｆｉ加工する必要かある。

より高い強度を有し、従ってより硬い新しい焼結鋼か継続的に開発されており、粉末冶金的製造において部品の機械加工が主要問題の１つになっている。このことか、粉末冶金的製造か部品を製造する上で最も低コストの有効な方法か否かの評価を行うことを難しくする要因となっている。従って、焼結鋼の切削性を改善する上で有効な新しい添加物への期待か高まってきている。こうした添加物は、焼結ｔオの引張り強さや伸び率等の機械的性質にさほと影響を与えないことか重要である。

現在、鉄基粉末混合物に添加して焼結後の部品を機械加工し易くする多くの物質か知られている。

汎用されている粉末添加剤は、例えば、ＥＰ−０１８３６６６に記載されたＭｎＳかある。この特許は、かかる粉体の添加により焼結鋼の切削性かいかに改善されたかを説明している。しかしながら、機械加工の困難な材料、この場合では約ＨＶ１８０を超える硬さを有する材料は、ＭｎＳの添加によって適切に機械加工を行うことはできない。しかも、ＭｎＳの添加により、焼結後の材料強度が許容できないほど低下することがよくある。

ＵＳＰ　４９２７４６１には、六方晶ＢＮ（窒化硼素）を鉄基粉末混合物に添加して焼結後の切削性を改善することが記載されている。微細なりＮ粉末（０゜０５〜１．　０μｍ）を塊粒状に処理すれば、ＭｎＳの添加と同様に、焼結後の鉄基粉末混合物の切削性を同じように改きすることができる。ただし、適当量のＢＮ粉末を添加すれば、焼結後の強度への影響は、ＭｎＳを添加した場合より少なくて済む。しかしながら、ＢＮの添加によっても、ＭｎＳの場合と同様に、工業生産においてＨＶ２００を超える硬さの材料を機械加工することはできない。

Ｗｏ　９１／１４５２６は、いかにして少量のＴｅおよび（または）ＳｅとＭｎＳを用い、機械加工の困難な粉末冶金材料の切削性を約２倍に高めるかを説明している。Ｔｅおよび（または）Ｓｅを添加すること自体が周囲環境への配慮を必要とし、これら添加物は極少量でも健康に害を及ぼすため、今後の規制はさらに強化される趨勢にある。

本発明の１つの目的は、鉄基または鋼基粉末組成物に添加され、焼結を終えててきた部品の切削性を改善する粉末を提供することにある。特に、本発明は、機械加工の困難な材料、例えば、約ＨＶＩ８０を超える硬さと約７００ＭＰａを超える強さを有する材料の切削性を改善し、硬質相材料を事実上台まない作用物質を提供する。

本発明の他の目的は、焼結部品の強度や焼結中の寸法変化等の機械的性質に及はす影響の少ないかまたはこれらに全く影響のない、周囲環境に事実上書を及ぼさない切削性改善材料を提供することにある。

これらの目的は、フッ化カルシウム粒子を含有する材料を鉄基粉末組成物と混合することにより達成できることか判明した。本発明によると、これらの粒子は実質的に遊離しており（すなわち、以下に説明するように、黒鉛粒子に付着しておらず）、１００μｍ未満の平均粒径を存する。この平均粒径は２０μｍ〜７０μ ｍの範囲にあるのか好ましい。粒径が大きすぎると焼結部品の強度に悪い影響が及び、満足のいく切削性改善の効果が得られなくなる。また、粉末添加物が微細すぎると、切削性の改善効果が不十分どなる。フッ化カルシウム粒子は合成物でも天然物でもよい。特に好ましい原材料は高品位の螢石である。フッ化カルシウムの純度もまた切削性改善効果に影響し、使用する螢石等の原材料の不純物の含ｆｒｌｌは３重量９６、好ましくは２重１％を超えてはならないことが判明した。本発明によると、フッ化カルシウムを含む切削性改善粉末は、鉄粉または鋼粉に、粉末組成物の重量にして約０．１−０．６重量％、好ましくは０．１５〜０．　６重量％、最も好ましくは０．２〜０．５重１％添加される。ＣａＦ、の重量にして０．ｌｆｆ１１％未満の含有量では、切削性について十分な改善効果が得られないが、０．６重量％を超える含有量のＣａＦ２は、強度や寸法変化に悪影響を与える。

ＣａＦ、をベースとするフッ素系コンパウンドの使用例の１つに、荷重印加状磐にある室温表面と高温表面との間のＮ擦を減らす固体潤滑剤がある。このことは、ＡＳＬＥ会報１６／１巻、４２〜４９頁、［高温作業用の固体潤滑剤コーティングの改良」に報告されている。また、硬質相材料を含む弁座等の焼結製品の耐摩耗性の改善を主な目的として、粉末冶金材料の潤滑剤としてフッ化カルシウムを用いることについても、例えば、ＵＳＰ　４２７４８７６、ＵＳＰ　４８３６８４８、特開昭５３−１２３３１４．５Ｕ−８８５−３１９，５Ｕ−１１１４− ７０，５Ｕ−１４８１−２６２、ＪＰ−６３−４２３４８およびＥＰ−２７７２３９に記載されている。

５Ｕ−１５８５−０６９は、ＣａＦ２やＳを添加して粉末冶金材料の切削性を改きてきるが、ＣａＦｔを非常に多く（２〜３％）添加することを教示している。

一方、Ｓは従来の一般材料および粉末冶金材料の切削性を改善することでよく知られている。従って、この文献は、粉末冶金材料の切削性を改善しようとする当業者にとってありふれたものて重要な指釘になるとは考えられない。ＣａＦｔの添加量を事実上減らす以前に、まずＳを除去しなければならないためである。本発明による添加物をＭｎＳ等の他の従来の切削性改善添加物と組み合わせる場合でも、事実上硫黄元素を含んていないことか好ましい。この硫黄元素は周囲環境にとり好ましくない上に、寸法変化に及はす影響カ吠きい。

ＪＰ−６３−１３７１３７は、焼結により得られる部品の切削性を改善するために、すなわち、本発明と同じ目的で、Ｃａ　Ｆ　！を鉄基粉末混合物に添加することを明らかにしている。しかしながら、この日本特許出願によれば、鉄または鋼の組成物に添加される際、フッ化カルシウムは遊離した状態でなく、黒鉛に完全にまたは部分的に付着していなければならない。黒鉛に付着したフッ化物を使用する目的は、黒鉛が鉄母材に完全に溶解してしまうのを防ぐためである。溶解しない黒鉛は、機械加工中に、工具と材料の間に潤滑膜を形成する作用がある。

さらに、前記日本特許出願には、比較的粗い炭素粒子を添加するよう明記しであるが、このことは最終部品の強度に悪影響を及ぼす。従って、日本特許出願は、遊離フッ化カルシウム粒子が切削性を改善することについて何ら示唆しない。本発明が、この日本特許出願の発明に勝る点は、本発明においては炭素を使用する必要か全（ないので、炭素にフッ化物を吸着させる工程がなくて済むことと、炭素を添加した方か望ましい場合は微細な炭素粒子を用いることができ、その結果、比較的高い強度がｉ！トられることにある。

前述した添加物の他に、本発明は、添加物を含有する鉄基または鋼基粉末組成物およびこれらの組成物からなる焼結製品をも含んでいる。これら粉末組成物は実質的に硬質相材料を含まないことが好ましい。硬質相材料が鉄または鋼の組成物に含まれている場合、本発明の添加物か顕著な切削性改善効果を発揮しないことは前もって実験か証明している。ここで使用した用語「硬質相材料」とは、合金の硬さを実質的に超える（すなわち、８００マイクロビツカースを超える）硬さを有する非金属物質を指す。硬質相材料の例どしては、炭化物、窒化物、酸化物および硼化物がある。

本発明の粉末組成物は、鉄と添加物に加えて、従来よりこの種の粉末組成物に含まれていた他の物質、例えば、Ｃ，Ｐ、Ｃｒ、Ｍｎ、Ｃｕ、Ｎｉおよび（または）Ｍｏを含有してもよい。これらの物質は粉末組成物に以下の割合で含まれているのか好ましい。すなわち、ＣＯ，Ｉ−２重［９６、ＰＯ〜０．　６重量％、Ｃｒ　（１−２５重量％、Ｍｎ　０〜１０重量％、Ｃｕ　０〜５重量％、Ｎｉ　Ｏ〜８重量９６およびＭｏ　０〜２重量％。そして、前述の添加物は０．　１〜０．　６重量９６、好ましくは０．１５〜０．６重量％、最も好ましくは０．２〜０．５重量？６含まれる。

本発明の特有の観点によれば、本発明の成立以前には、切削性を改善するために硫黄を混合していた周知の鉄や鋼の組成物にＣａＦ、が用いられる。しかし７なから、硫黄は焼結中に膨張するのに対し、この工程中ＣａＦｉは実質的に寸法に影響しないので、これらの周知の組成物は硫黄のように焼結中に膨張する他の物質と混合することもできる。このような膨張する物質には、例えば、Ｍ　ｏ　Ｓ　！がある。この物質は、鉄基組成物の重量にして０．０５〜ｏ、ｓ！！ｍ％、好ましくは０．１〜０．　３ＴＩＣ＆９６混合してもよい。

本発明により添加物を用いて、粉末冶金的に部品を製造する方法は、従来のやり方、すなわち以下の工程を経て行われるのか最も一般的である。基材粉末、すなわち鉄粉または鋼粉は、粉末状の本発明の添加物とともに、Ｎｉ、Ｃｕ、Ｍ。

および選択的にＣ等の所望の合金元素と混合される。この粉末混合物は、圧粉成形に先立って、従来の潤滑剤、例えばステアリン酸亜鉛と混合される。ステアリン酸亜鉛は引き続いて行われる焼結に伴って消失する。混合作業は、合金元素が材料中に均一に混ざるようにして行われる。その後、粉末混合物はプレス機で圧粉成形され、はぼ仕上り形状の圧粉体として知られたものに加工される。圧粉成形は、通常、４００〜８００ＭＰａの圧力の下で行われる。圧粉成形圧力を高めても、密度だけは増加するが、工具の摩耗か甚だしい。圧粉成形圧力かこれよりも低いと、はとんどの構造要素として使い物にならないほと密度が低（なる。圧粉成形後、圧粉体は焼結され、必要とする強度、硬さ、伸び率等を得るようにする。焼結は、ＣＩＪ力恰金元素として使えるように、１０８３°Ｃを超える温度で行わなければならない。材料中の拡散率を高め焼結時間を短縮するには、最高温度か好ましい。しかしなから、はとんどの生産炉では１１５０″Ｃ以下の温度でしか扱えない。現在、慣用されている焼結温度は１１２０°Ｃである。この温度の下では、３０分の焼結で概ね好ましい特性か得られている。

以下、本発明を幾つかの非限定的実施例に基づいて説明する。

これらの実施例で用いられる材料の全ては、ＣａＦｘを除き、スウェーデン国、ホガナス・アクチボラゲットから市販されているものを使用てきる。ＣａＦｚは、スウェーデン国、インデスコ・アクチポラゲットの供給する高純度（ＣａＦ＊９９％）の高品位螢石である。以下の実施例における材料は全て、６００ＭＰａでＩｓｏ　２７４０−１９７３に則る標準引張り試験棒と、直径５０ｍｍ、厚さ１２ｍｍの円盤に圧粉成形しである。材料は、実験用網ベルト炉内で、０．５％相当の炭素ポテンシャルを存する吸熱性雰囲気にて３０分間、１１２０℃で焼結した。試験棒を使用して、ＥＮ−１０００２−１による引張り強さ、ＩＳＯ６５０７／１−１９９２による硬さと寸法変化を測定した。穿孔試験には円盤を使用し切削性指数をめた。この切削性指数とは、６つの同じドリルが摩耗してしまうまでに６つの円盤に開けることのできる穴の数の平均値としてめられる。

穿孔作業は、一定速度／一定送りの高速ドリルにより冷却剤を用いずに行った。

実施例１表１に記載した組成を持つ６種類の材料をＭｎＳとＣａＦｚのいずれか一方の添加物と混合し、機械的性質や切削性に及はす添加物の影響を評価した。使用したＭｎＳは、切削性改善のために広く用いられている市販の品質のものである。

ＣａＦ２は６３μｍのふるいにか１九ふるい分けされた微細粒子を使用した。前記材料はｎｏｒ述した方法により処理したが、Ｆｅ＋０．６９６Ｐの材料だけは解離アンモニア中で焼結した。表１から分かるように、比較の結果、ＣａＦｔを含む材料の方が、ＭｎＳを含む材料よりも切削性が大幅に向上している。引張り強さを比較してみると、Ｃａ　Ｆ　２を添加した方が、ＭｎＳを添加した場合に比べて著しく影響か少なく、寸法変化はＣａ　Ｆ　ｘの方が小さい。

ｍふるい分けＣａＦｚＱ量を変えて混合した。材料は前述した方法により処理し、切削性と引張り強さを測定した。ＣａＦｔを添加してない材料は、引張り強さが７３６ＭＰａ、硬さか２０５ＨＶｌＯ１そして切削性指数が４であった。結果を第１図に示す。第１図から判るように、本発明の範囲に含まれる量のＣａＦｔを添加した場合、切削性は顕著に増加する。また、第１図から明らかなように、ＣａＦ＝の量を増やせば、引張り強さは許容できないレベルまで低下する。

実施例３Ｆｅ＋４％Ｎｉ＋１．５９６Ｃｕ＋０．５％Ｍｏ＋０．５％Ｃの材料を、異なりた粒子寸法すなわち粒径にふるい分けしたＣａＦｚ　Ｏ，３％と混合した。最大粒径は、範囲２０μｍ−１５０μｍであった。材料は前述の方法により処理し、切削性と引張り強さを測定した。結果は第２図に示す。ＣａＦｚを添加してない材料は、引張り強さが７３６ＭＰａ、Ｗさが２０５ＨＶ１０．そして切削性指数が４であった。切削性は、ＣａＦ、の最大粒径が３０μｍ−１００μｍである時が最も高い。引張り強さの影響は、最大粒径が大きくなるにしたがって減少するが、引張り強さの減少が許容できなくなるのは、最大粒径か１４０μｍを超えてからである。平均粒径は、最大粒径の１／２〜２／３である。

ＦＩＧ、１し力負・１小’ＥＢｋｐ＜・ノブ’６ｆ　１ｓムば′イこａ丁λシ痛療′タ２嘔ｒＦＩＧ、２ｔｙ＋゛１２１４判Ｌｉｑ：ｑ４＜　Ｉｔ（ｉ　ｒ　１．７ｉｔｉ　ｆＣａＦ＞　／＋　３”）ｔ　＋Ａ＋　＋４’）”ＩＦう神；べ、−ｉ、５ニア’σ０ＩＺ −９・ξ−綿０１繋″０補正書の写しく翻訳文）提出書帽許法第１８４条の８）平成６年１１月２５日−′；勘

Claims

【特許請求の範囲】１．事実上、硬質相材料を含まない鉄粉または鋼粉から作られた焼結晶の切削性を改善する材料であって、この材料が、事実上、黒鉛粒子に付着していないＣａＦ２粒子から成り、選択的に、事案上Ｓ（硫黄）元素が存在しない１またはそれ以上の従来の切削性改善添加剤と組み合わせて用いることを特徴とする材料。２．請求項１に記載された材料において、平均粒径が１００μｍ未満、好ましくは約２０μｍ〜約７０μｍの遊離ＣａＦ２粒子を、粉末が含むことを特徴とする材料。３．請求項１から請求項２までのいずれか１項に記載された材料において、切削性改善添加剤が、ＣａＦ２の総重量の多くとも３０重量％、好ましくは多くとも１５重量％の量を占めるＭｎＳであることを特徴とする材料。４．高い切削性を持つ製品に圧粉成形され焼結される、事実上、硬質相材料を含まず、鉄に加えて、合金元素であるＣ、Ｐ、Ｃｒ、Ｍｎ、Ｃｕ、ＮｉおよびＭＯの少なくとも１つを含む鉄基粉末組成物において、鉄粉が、請求項１、請求項２、請求項３に記載のＣａＦ２粉末を０．１〜０．６重量％、好ましくは０．１５〜０．６重量％、最も好ましくは０．２〜０．５重量％含有することを特徴とする鉄基粉末組成物。５．請求項４に記載された粉末組成物において、組成物の重量を基にして、次の含有率：Ｃ０．１〜１．２重量％、Ｐ０〜０．６重量％、Ｃｒ０〜２５重量９６、Ｍｎ０〜１０重量％、Ｃｕ０〜５重量％、Ｎｉ０〜８重量％、Ｍｏ０〜２重量％で、合金元素が含まれる粉末組成物。６．請求項５に記載された粉末組成物であって、この粉末組成物は、ＭｏＳ２を０．０５〜０．５重量％、好ましくは０．１〜０．３重量％含有することを特徴とする粉末組成物。７．高い切削性を持ち、事実上、硬質相材料を含まない焼結製品であって、当該製品が、Ｃ０．１〜１．２重量％、Ｐ０〜０．６重量％、Ｃｒ０〜２５重量％、Ｍｎ０〜１０重量％、Ｃｕ０〜５重量％、Ｎｉ０〜８重量％およびＭｏ０〜２重量％、そして請求項１、請求項２、請求項３に記載されたＣａＦ２０．１〜０．６重量％含有する焼結製品。８．事実上、硬質相材料を含まない鉄粉または鋼粉から作られた焼結製品の切削性を改善するための、黒鉛粒子に付着していないＣａＦ２粒子の使用。９．黒鉛粒子に付着していないＣａＦ２粒子を、事実上、硬質相材料を含まない鉄粉または鋼粉に添加する段階と、この秩粉または鋼粉を圧粉体に圧粉成形する段階と、圧粉体を焼結する段階とを含む焼結製品の切削性を改善する方法。