JPH0750618A - 通信ケーブルの活線・死線判定方法及び装置 - Google Patents

通信ケーブルの活線・死線判定方法及び装置

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JPH0750618A
JPH0750618A JP11991694A JP11991694A JPH0750618A JP H0750618 A JPH0750618 A JP H0750618A JP 11991694 A JP11991694 A JP 11991694A JP 11991694 A JP11991694 A JP 11991694A JP H0750618 A JPH0750618 A JP H0750618A
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俊晴 浜出
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政一 塩谷
Munehiko Toho
宗彦 東方
Yukio Shimo
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 通信用のメタリックケーブルが通信に供せら
れる活線であるか否かを判定するにあたって、作業場所
に敷設された個々のケーブルについて速やかに且つ正確
に判定できる通信ケーブルの活線・死線判定方法及び装
置を提供すること。 【構成】 通信ケーブルが活線か死線かの何れか一方で
ある状態において測定され該通信ケーブル上の信号の周
波数スペクトラムを表すデータを予め記憶する記憶手段
に記憶し、判定対象の通信ケーブルに電磁結合するプロ
ーブを電磁結合させ、このプローブを介して判定対象の
通信ケーブル上の信号を検出して、該判定対象の通信ケ
ーブル上の信号の周波数スペクトラムを表すデータを計
測する計測手段で計測し、記憶手段で記憶された周波数
スペクトラムを表すデータと計測手段で計測された周波
数スペクトラムを表すデータとの差分の所定の閾値との
比較結果に基づいて、判定対象の通信ケーブルが活線で
あるか死線であるかを判定する判定手段で判定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、通信用のメタリックケ
ーブルが通信に供せられる活線であるか否かを判定する
活線・死線判定方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】通信用のメタリックケーブル(以下、単
に「ケーブル」という。)を地中や架空に設置する作業
員は、不要となったケーブルを切断したり撤去する作業
の先行して、そのケーブルが端末装置等から給電されて
信号伝送可能な活線あるかその反対の死線であるかを判
定しなければならない。このような作業において、もし
判断を誤って活線であるケーブルを切断すると同じシス
テムに収容された端末に対する通信サービスが中断され
たり、そのシステムに何らかの障害が発生する場合があ
る。
【0003】従来、上述した作業の対象となるケーブル
が活線であるか否かの判断を行う方法には、以下の3つ
の方法があった。
【0004】第一の方法では、端末装置との接続点やケ
ーブルの中継点でそのケーブルが切り離されていること
を目視により確認し、その場所から作業場所の方向に向
かって当該ケーブルに順次テーピング等を施して目印を
付けることにより切断や撤去の対象となるケーブルを明
確にする。
【0005】また、第二の方法では、端末装置との接続
点やケーブルの中継点からそのケーブルに特殊なモニタ
信号を送出し、そのモニタ信号が工事場所に敷設された
ケーブルのどのケーブルから受信されるかを受信器を介
して確認することにより切断や撤去の対象となるケーブ
ルを明確にする。
【0006】さらに、第三の方法では、ケーブルの切断
作業において、カッターの刃先が帯電性のあるケーブル
の芯線に触れたことを検出し、電磁ロック機構を応用し
て切断作業を停止する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような従
来の活線・死線の判定方法の内、第一の方法では、ケー
ブルが切り離されていることが確認された位置と工事場
所との間の距離が長い場合には、目印を付けるべきケー
ブルを何度も目視によって確認しなければならないため
に、特に、多くのケーブルが集中して敷設されている区
間において誤って他のケーブルに目印が付けられる可能
性があり、かつ作業に多くの工数を所要した。
【0008】第二の方法では、モニタ信号を検出する受
信器は高価であってその機械的寸法が大きいために、作
業場所の広さに制限が生じたり作業性が阻害されてい
た。さらに、作業者は、作業の完了後にモニタ信号を送
出する発振器を取り外すために、その発振器が取り付け
られた場所までわざわざ移動しなければならなかった。
【0009】第三の方法では、使用されるカッターは高
価なものであり、さらに、ケーブルの外被を切り開かな
ければ活線・死線の判断ができないために、電磁ロック
により切断作業が停止された場合には該当するケーブル
を張り替えなければならなかった。
【0010】本発明は、作業場所に敷設された個々のケ
ーブルについて、活線であるか否かの判断を速やかに且
つ正確に判定できる活線・死線判定方法及び装置を提供
することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明による通信ケーブ
ルの活線・死線判定方法は、通信ケーブルが活線か死線
かの何れか一方である状態において測定された該通信ケ
ーブル上の信号の周波数スペクトラムを表すデータを予
め記憶するステップと、プローブを判定対象の通信ケー
ブルに電磁結合させて該判定対象の通信ケーブル上の信
号を検出して、該判定対象の通信ケーブル上の信号の周
波数スペクトラムを表すデータを計測するステップと、
前記記憶するステップで記憶された周波数スペクトラム
を表すデータと前記計測するステップで計測された周波
数スペクトラムを表すデータとの差分の所定の閾値との
比較結果に基づいて、前記判定対象の通信ケーブルが活
線であるか死線であるか判定するステップと、からなる
ことを特徴とする。
【0012】又、本発明による通信ケーブルの活線・死
線判定装置は、通信ケーブルが活線か死線かの何れか一
方である状態において測定された該通信ケーブル上の信
号の周波数スペクトラムを表すデータを予め記憶する記
憶手段と、判定対象の通信ケーブルに電磁結合するプロ
ーブと、前記プローブを介して前記判定対象の通信ケー
ブル上の信号を検出して、該判定対象の通信ケーブル上
の信号の周波数スペクトラムを表すデータを計測する計
測手段と、前記記憶手段で記憶された周波数スペクトラ
ムを表すデータと前記計測手段で計測された周波数スペ
クトラムを表すデータとの差分の所定の閾値との比較結
果に基づいて、前記判定対象の通信ケーブルが活線であ
るか死線であるかを判定する判定手段と、を具備するこ
とを特徴とする。
【0013】
【作用】本発明にかかわる活線・死線判定装置では、記
憶手段には判定対象の通信ケーブルが活線または死線の
何れか一方である状態でその通信ケーブル上に得られる
信号の周波数スペクトラムが予め記憶される。判定手段
は、このような周波数スペクトラムと、上述した通信ケ
ーブルに電磁結合するプローブを介して計測手段が計測
した通信ケーブル上の信号の周波数スペクトラムとの差
分と、所定の閾値との大小関係に応じて該当する通信ケ
ーブルが活線または死線の何れであるかを判定する。
【0014】すなわち、このような判定は、従来例のよ
うに判定対象の通信ケーブルにマークを付したり、モニ
タ信号を送出したり、さらに外被に傷を付けることなく
上述した周波数スペクトラムを測定し、かつその周波数
スペクトラムが活線から得られた場合と死線から得られ
た場合とでは一般に異なることに基づいて行われるの
で、その判定を行う作業は速やかにかつ正確に行われ
る。
【0015】
【実施例】以下、図面に基づいて本発明の実施例につい
て詳細に説明する。
【0016】図1は、本発明の一実施例の判定装置の概
略機構を示す図である。
【0017】図1において、電流プローブ11は増幅部
12の入力に接続され、その出力は判定部13の入力に
接続される。判定部13の出力は表示部14の入力に接
続され、判定部13のバス端子にはメモリ15が接続さ
れる。
【0018】判定部13は継続接続された保持部16、
演算部17および比較部18から構成され、演算部17
のバス端子はメモリ15に接続される。
【0019】また、増幅部12、判定部13、表示部1
4およびメモリ15は筐体19内に納められ、その筐体
19の側面には表示部14の表示面14Aが配置され
る。
【0020】図2は、電流プローブ11の内部構造を示
す図であり、図3は、電流プローブ11の筐体19への
取付構造を示す図である。
【0021】この電流プローブ11では、略三日月状に
成形された一対のケース211 、212 の一端は何れも
シャフト31を介して筐体19の上端中央部に軸支さ
れ、これらのケースの外側面の内、シャフト31が取り
つけられる穴の近傍であってそのシャフトを支点として
開かれる外側には、略「ハ」の字状にそれぞれレバー3
1 、322 が突設される。レバー321 、322 の側
面の内、シャフト31に平行となる内側面の間には、バ
ネ33が支持される。レバー321 およびケース211
の内部には連通した空洞221 が形成され、レバー32
2 およびケース212 の内部には同様に連通した空洞2
2 が形成される。ケース211 、212の他端側の空
洞221 、222 の開口部には、導電性の接点部材23
1 、232がそれぞれ嵌合する。電流プローブ11本体
は、接点部材231 を起点として空洞221 内に形成さ
れたヘリカルコイル241 と、接点部材232 を起点と
して空洞222 内に形成されたヘリカルコイル242
から構成される。
【0022】なお、本実施例と請求項1との対応関係に
ついては、電流プローブ11はプローブに対応し、メモ
リ15は記憶手段に対応し、増幅部12、保持部16お
よび演算部17は計測手段に対応し、比較部18および
表示部14は判定手段に対応する。
【0023】図4は、本実施例を適用した判定作業状況
を説明する図である。
【0024】この図4の場合、交換局41には、商用電
源を取り込んで所望の電圧の直流電力を得る出力電源装
置(PS)42と、その電源装置から駆動電力を得て作
動する交換機43とが備えられる。交換機43に接続さ
れるケーブル44は、交換局41の局舎から地下に埋設
されたマンホール45内を通過し、さらに、地上に立設
された電柱461 、462 …の間に架設され、図示され
ない対向局や端末装置に接続される。
【0025】このような状況下で、本実施例の判定装置
は図5のフローチャートに従って、以下の通り動作す
る。
【0026】まずケーブル44の芯線(ここでは、簡単
のため銅のような金属性であるものとする。)には、デ
ィジタル回線の様な特殊な専用回線の場合を除き、端末
装置から直流電力が給電される。また、このような直流
電力の直流分には、電源装置42が商用電源を取り込ん
で整流し、さらに、所望の直流電圧を生成する際に発生
する交流成分(以下、単に「電源ノイズ」という。)が
図6のAに示すように、約20KHz〜80KHzの周
波数帯に分布して重畳される。また、交換局41内で
は、上述した直流分には交換機43を構成するリレー等
の電磁部品の接点から出力される雑音が同様に重畳され
るが、このような雑音は微弱であり、かつ交換機43の
動作やケーブル44を介して行われる通信には何ら影響
を及ぼすものではない。さらに、交換局41の局舎内は
一般的に外部に対して電磁的にシールドされているの
で、その局舎の内部において上述した直流分に重畳され
る雑音の主成分は、電源ノイズとなる。
【0027】また、上述した直流分には、ケーブル44
が交換局41の局舎の外側(地中や地上)に張られた区
間において、そのケーブルの近傍に敷設された他のケー
ブルからの誘導や空間から到来する電磁波に起因した種
々の雑音が重畳する。しかし、一般に、活線であるか否
かの判定対象となるケーブルの長さは高々数百メートル
であるから、そのケーブルに上述した誘導や電磁波に起
因して誘起される雑音は、数メガヘルツ以上の高い周波
数帯に偏って分布する。
【0028】ケーブル44について判定作業を行うため
には、先ず図5のステップS1においてそのケーブルの
近隣の空間に電流プローブ11を配置させる。このよう
な状態では、増幅部12は電流プローブ11を介して得
られる雑音を所定のレベルに増幅し、保持部16はこの
ようにして増幅された雑音を取り込んで保持する。演算
部17はこのようにして保持された雑音を取り込み、上
述した電源ノイズの主要成分の分布帯域に等しいし20
KHz〜80KHzに通過帯域が設定されたバンドパス
フィルタを通過させることにより、その通過帯域におけ
る雑音の平均電力レベルを求めてメモリ15に記憶す
る。
【0029】このような過程で電流プローブ11を介し
て得られる雑音の周波数スペクトラムは、明らかに死線
と見なせるケーブル44の近隣の空間について求められ
たものであるから、図6のBに示すように、広い周波数
帯域において小さな電力レベルをとるので、メモリ15
に記憶された平均電力レベルは後述される活線の判定基
準となる。
【0030】次に図5のステップS2において、レバー
321 〜322 の間隔をバネ33の力に抗して狭めて接
点部材231 〜232 の隙間から電流プローブ11の中
空部内にケーブル44を配置させ、これらのレバー37
1 〜372 から作業者の手が離されると、接点部材23
1 、232 はバネ33の力により電気的に接触する。こ
れにより図4の拡大部Eに示すように、ケーブル44に
は、接点部材231 、232 を介して直列に接続された
ヘリカルコイル241 、242 からなる電流プローブ1
1が電磁結合される。
【0031】次に図のステップS3において電流プロー
ブ11はケーブル44に供給される直流分に重畳された
電源装置42の電源ノイズ、交換機43のリレー動作ノ
イズ、専用回線における伝送キャリア等を含んだ雑音の
漏れ電磁界強度をヘリカルコイル241 、242 を介し
て電磁的に検出し、増幅部12はその雑音を規定のレベ
ルに増幅する。保持部16は、このようにして増幅され
た雑音を取り込んで保持する。
【0032】次に図5のステップS4において演算部1
7は、このように保持部16に保持された雑音を取り込
んで上述したバンドパスフィルタを通過する周波数成分
を求める。比較部18は、このようにして求められた周
波数成分の平均電力レベルと先行してメモリ15に記憶
された平均電力レベルとの差分を求め、その差分が予め
決められた閾値より大きい場合には、ケーブル44が活
線であると判定し、反対に小さい場合には死線であると
判定してその結果を出力する。表示部14は、このよう
な判定の結果が活線を示す場合には緑色のランプを点灯
させ(ステップS5)、反対に死線を示す場合には赤色
のランプを点灯させる(ステップS6)。
【0033】このように本実施例によれば、ケーブル4
4に従来例のようにマークを付けたり、モニタ信号を送
出したり、外被に傷をつけることなく、活線と死線とに
それぞれ誘起される雑音の周波数スペクトラムの差に基
づいてそのケーブルが活線であるか否かを正確に判定で
きる。さらに、このような判定の作業に付随して従来例
のように発振器を取り外したり、外被が傷つけられたケ
ーブルを張り直す作業が不要となるので、作業を容易か
つ速やかに遂行することが可能となる。
【0034】したがって、切断や撤去の対象となるケー
ブルが速やかに誤りなく特定されてケーブルの誤切断の
ような作業中の人為的な障害の発生が防止される。
【0035】なお、上記実施例では、演算部17が死線
と見なされる空間で計測された雑音の特定の帯域におけ
る平均電力レベルを求めてメモリ15に記憶している
が、本発明では、このような方法に限定されず、例え
ば、判定対象のケーブルの種類や判定作業を行う場所が
一定の範囲に限定される場合には、メモリ15に予め決
められた一定の電力レベルを記憶しておいてもよい。
【0036】さらに、上記実施例では、死線に対応した
雑音の電力レベルがメモリ15に記憶されているが、本
発明では、このような方法に限定されず、所望の精度で
活線と死線とに対応した電力レベルや周波数スペクトラ
ムの相違が判断できるならば、活線に対応した電力レベ
ルや周波数スペクトラムを記憶してもよい。
【0037】また、上記実施例では、判定の結果が表示
部14によって駆動される緑色および赤色の発光ダイオ
ードを介して表示されているが、本発明は、このような
方法に限定されず、例えば、LCDその他の表示器を用
いて文字や記号で表示したり、可聴周波数の音響信号と
して出力してもよい。
【0038】又、判定対象を交換局内の通信ケーブルに
限定した場合には上記実施例を以下のように変形するこ
とが可能である。
【0039】即ち、交換局内の通信ケーブルには電源回
路のスイッチングノイズ、アナログ交換機のリレー部か
ら発生するノイズ、ディジタル交換機におけるDC−D
Cコンバータから発生するノイズ等が重畳しており、こ
れらノイズの周波数軸上の波形は図7に示すようにな
る。この場合、この図7に示されるようにノイズは数K
Hzから100KHzの領域に比較的多く集中する。
【0040】このため、本発明による活線・死線の判定
にとっては、ノイズの集中している領域を対象として漏
れ電磁界の差異を測定した方が活線の電磁界と死線の電
磁界の識別が高い精度で可能となることから好ましい。
【0041】そこで、このような場合には、電流プロー
ブ11を図8に示すように互いに嵌合することで閉ルー
プ形成する一対の導電部材の各々をリング状のシールド
用パーマロイ24Aに被覆されたリング状の電流捕獲用
パーマロイ24Bから構成し、パーマロイの持つ大きな
透電率によって電流の捕獲効果を高めて外部からの電磁
誘導を極力受けにくくしたこのような電流プローブ11
により閉ループの開口部に捕捉された通信ケーブルから
の漏れ電磁界を1KHzから100KHzに通過帯域が
設定されたバンドパスフィルタを通じて検出、増幅する
ことによってノイズ電力を測定することが最も効果的と
なる。
【0042】更に、活線、死線の判定に用いる差分に対
する閾値をソフトウェにより可変とすることで、種々の
環境下における判定に適応出来るようにすることも可能
である。
【0043】即ち、上記実施例のように主に局内ケーブ
ルを対象としている場合、実際に測定される電流値は死
線で10μA以下、活線で20μA以上、となるので閾
値として11μA〜19μAを判定不可、20μA以上
を活線とする設定が採用されるが、局外ケーブルを対象
とした場合には、外来ノイズが多いためこのような閾値
のままでは正確な判断が出来なくなる。このような場合
には例えば100μA以上が活線、80μA以下が死線
と判定されるように閾値を変更する必要がある。
【0044】このような閾値の変更は装置にパーソナル
コンピュータとのインターフェースを設け、パーソナル
コンピュータから命令することで実現される。
【0045】又、上記実施例の特殊なケースとして、電
流電源がスイッチング方式で負荷が一定の場合が考えら
れる。このような場合にはスイッチングノイズの発生周
波数が一定となるため、この周波数のみを監視すること
で交換局内における通信ケーブルの活線・死線の判定が
可能となる。この場合、特定の周波数の信号のみを取り
出すだけで十分であるため、電流プローブ11に付随す
るフィルタの設計が容易となり、小型で安価な装置構成
とすることが可能となる。
【0046】例えば、インバータ方式整流装置において
負荷電流が100Aで一定の場合には、図9に示すよう
にスイッチングノイズの発生周波数は約63KHzを基
本波とする高調波となって表されるので、このような場
合には約63KHzをシャープに通過させるフィルタを
用いれば良いことになる。
【0047】さらに、上記実施例では、演算部17に内
蔵されたバンドパスフィルタを介して特定の帯域におけ
る雑音の電力レベルが活線と死線とで異なることに着目
して両者の判定を行っているが、本発明では、このよう
な方法に限定されず、所望の精度で周波数スペクトラム
を算出することができるならば、例えば、FFTやDF
Tを適用したり、DSPその他の素子を採用し、特定の
周波数帯を掃引するフィルタを用いることにより判定対
象のケーブルから得られる雑音の周波数スペクトラムの
分布を求め、その分布の相違(図6A、B)に基づいて
同様の判定を行ってもよい。
【0048】また、このような判定方法を採用した場合
には、活線と死線とで明らかな差異が生じる周波数スペ
クトラムの複数の帯域における分布、あるいは周波数軸
上で伝送帯域を除外した帯域における分布を比較して判
断してもよい。
【0049】例えば、比較する複数の帯域における分布
の例として、図7における200KHz前後の帯域のノ
イズ分布と、図9における約63KHzにおける特定周
波数のノイズの電力との総和により活線・死線の判定を
行なうことが考えられる。
【0050】又、近年高速ディジタル回線等の専用回線
を用いたディジタル情報の伝送が飛躍的に増加している
が、これら専用線に故障が発生した場合の社会的影響の
大きさに鑑みるとこれら専用線の誤切断は極力避けられ
るべきであり、本発明による通信ケーブルの活線・死線
の判定方法によればこのような専用線が判定対象ケーブ
ル内に収容されている場合でも活線・死線の判定を行う
ことが可能である。
【0051】即ち、専用線の場合は公衆回路とは異なり
所定の電圧が供給された状態では通常ないので、整流装
置のノイズは検出できないが、回線の待機又は使用状態
ではキャリアが流れており、このキャリアがケーブル外
部に漏洩することによる漏れ電磁界を測定することによ
り、活線の場合は図10に示すような、死線の場合は図
11に示すような波形が測定できるので、このような測
定波形において100KHzまでの帯域のノイズの電力
レベルの差異に基づいて活線・死線の判定を上記実施例
同様に行なうことが可能である。
【0052】尚、このような場合には、上記実施例では
周波数スペクトラムを表すデータの差を電力レベルの差
として表して活線・死線の判定を行なっていたのに対
し、活線状態と死線状態における判定対象の通信ケーブ
ルの周囲での周波数スペクトラムの波形が各々図10、
図11のように大きく異なることから、これら波形をブ
ラウン管上で比較することにより識別して、活線・死線
の判定を行なうことも可能である。
【0053】さらに、上記実施例では、電流プローブ1
1が接点部材231 、232 を介して直列に配置された
ヘリカルコイル241 、242 から構成されるが、本発
明では、このような構成の電流プローブに限定されず、
ケーブル44の外被を通過して電磁結合するプローブで
あれば、どのような構成を有するものであってもよい。
【0054】
【発明の効果】以上説明したように本発明では、通信ケ
ーブル上の信号を電磁結合により取り出すことにより、
従来例のように判定対象の通信ケーブルにマークを付し
たり、モニタ信号を送出したり、さらに外被に傷を付け
ることなくその信号の周波数スペクトラムを求め、その
周波数スペクトラムが活線から得られた場合と死線から
得られた場合とでは一般に異なることに基づき、その通
信ケーブルが活線であるか否かを速やかにかつ正確に判
定することが可能となる。
【0055】したがって、本発明を適用した通信システ
ムでは、通信ケーブルの敷設や保守に作業時に切断した
り撤去すべき通信ケーブルが効率的にかつ安全に特定さ
れ、保守や運用にかかわる作業性と信頼性とが高められ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の判定装置の概略構成を示す
ブロック図。
【図2】この実施例における電流プローブの内部構造を
示す図。
【図3】この実施例のおける電流プローブの筐体への取
付構造を示す図。
【図4】この実施例における判定作業の状況を説明する
図。
【図5】この実施例における判定作業の手順を示すフロ
ーチャート。
【図6】この実施例における活線と死線における周波数
スペクトラムの相違を示す図。
【図7】交換局の通信ケーブルにおけるノイズの周波数
軸上の波形を示す図。
【図8】図7の場合に最適な電流プローブの導電部材の
詳細構成を示す図。
【図9】負荷が一定でスイッチング方式の電源装置によ
るノイズの分布を示す図。
【図10】活線状態における専用線のノイズの漏洩電磁
界波形を示す図。
【図11】死線状態における専用線のノイズの漏洩電磁
界波形を示す図。
【符号の説明】
11 電流プローブ 12 増幅部 13 判定部 14 表示部 15 メモリ 16 保持部 17 演算部 18 比較部 19 筐体 21 ケース 22 空洞 23 接点部材 24 ヘリカルコイル 31 シャフト 32 レバー 33 バネ 41 交換局 42 電源装置(PS) 43 交換機 44 通信ケーブル 45 マンホール
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 霜 幸雄 東京都千代田区内幸町1丁目1番6号 日 本電信電話株式会社内

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 通信ケーブルが活線か死線かの何れか一
    方である状態において測定された該通信ケーブル上の信
    号の周波数スペクトラムを表すデータを予め記憶するス
    テップと、 プローブを判定対象の通信ケーブルに電磁結合させて該
    判定対象の通信ケーブル上の信号を検出して、該判定対
    象の通信ケーブル上の信号の周波数スペクトラムを表す
    データを計測するステップと、 前記記憶するステップで記憶された周波数スペクトラム
    を表すデータと前記計測するステップで計測された周波
    数スペクトラムを表すデータとの差分の所定の閾値との
    比較結果に基づいて、前記判定対象の通信ケーブルが活
    線であるか死線であるかを判定するステップと、 からなることを特徴とする通信ケーブルの活線・死線判
    定方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の通信ケーブルの活線・死
    線判定方法において、前記周波数スペクトラムを表すデ
    ータは該周波数スペクトラムの所定の帯域における平均
    電力レベルであることを特徴とする通信ケーブルの活線
    ・死線判定方法。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の通信ケーブルの活線・死
    線判定方法において、前記所定の帯域は前記判定対象の
    通信ケーブル上の信号に対する雑音の主要成分の分布帯
    域に対応するものであることを特徴とする通信ケーブル
    の活線・死線判定方法。
  4. 【請求項4】 請求項2記載の通信ケーブルの活線・死
    線判定方法において、前記周波数スペクトラムを表すデ
    ータは負荷が一定のスイッチング方式の電源装置による
    スイッチングノイズの周波数スペクトラムを表すデータ
    であり、前記所定の帯域は前記スイッチングノイズの発
    生周波数であることを特徴とする通信ケーブルの活線・
    死線判定方法。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の通信ケーブルの活線・死
    線判定方法において、前記記憶するステップで記憶され
    る周波数スペクトラムを表すデータは予め決められた一
    定の電力レベルであることを特徴とする通信ケーブルの
    活線・死線判定方法。
  6. 【請求項6】 請求項1記載の通信ケーブルの活線・死
    線判定方法において、前記記憶するステップで記憶され
    る周波数スペクトラムを表すデータは、前記プローブを
    判定対象の通信ケーブルに電磁結合させないで該判定対
    象の通信ケーブルの近傍で検出された雑音の周波数スペ
    クトラムを表すデータであることを特徴とする通信ケー
    ブルの活線・死線判定方法。
  7. 【請求項7】 通信ケーブルが活線か死線かの何れか一
    方である状態において測定された該通信ケーブル上の信
    号の周波数スペクトラムを表すデータを予め記憶する記
    憶手段と、 判定対象の通信ケーブルに電磁結合するプローブと、 前記プローブを介して前記判定対象の通信ケーブル上の
    信号を検出して、該判定対象の通信ケーブル上の信号の
    スペクトラムを表すデータを計測する計測手段と、 前記記憶手段で記憶された周波数スペクトラムを表すデ
    ータと前記計測手段で計測された周波数スペクトラムを
    表すデータとの差分の所定の閾値との比較結果に基い
    て、前記判定対象の通信ケーブルが活線であるか死線で
    あるかを判定する判定手段と、 を具備することを特徴とする通信ケーブルの活線・死線
    判定装置。
  8. 【請求項8】 請求項7記載の通信ケーブルの活線・死
    線判定装置において、前記周波数スペクトラムを表すデ
    ータは該周波数スペクトラムの所定の帯域における平均
    電力レベルであることを特徴とする通信ケーブルの活線
    ・死線判定装置。
  9. 【請求項9】 請求項8記載の通信ケーブルの活線・死
    線判定装置において、前記所定の帯域は前記判定対象の
    通信ケーブル上の信号に対する雑音の主要成分の分布帯
    域に対応するものであることを特徴とする通信ケーブル
    の活線・死線判定装置。
  10. 【請求項10】 請求項8記載の通信ケーブルの活線・
    死線判定装置において、前記周波数スペクトラムを表す
    データは負荷が一定のスイッチング方式の電源装置によ
    るスイッチングノイズの周波数スペクトラムを表すデー
    タであり、前記所定の帯域は前記スイッチングノイズの
    発生周波数であることを特徴とする通信ケーブルの活線
    ・死線判定装置。
  11. 【請求項11】 請求項7記載の通信ケーブルの活線・
    死線判定方法において、前記記憶手段で記憶される周波
    数スペクトラムを表すデータは予め決められた一定の電
    力レベルであることを特徴とする通信ケーブルの活線・
    死線判定装置。
  12. 【請求項12】 請求項7記載の通信ケーブルの活線・
    死線判定装置において、前記プローブはリング状パーマ
    ロイから形成され互いに嵌合することで閉ループを形成
    する一対の導電部材を具備し、該閉ループの開口部に前
    記判定対象の通信ケーブルを捕捉することにより該判定
    対象の通信ケーブルに電磁結合するものであることを特
    徴とする通信ケーブルの活線・死線判定装置。
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