JP2000241473A - 電磁波検出器、電磁波検出装置およびその方法 - Google Patents

電磁波検出器、電磁波検出装置およびその方法

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JP2000241473A
JP2000241473A JP11038906A JP3890699A JP2000241473A JP 2000241473 A JP2000241473 A JP 2000241473A JP 11038906 A JP11038906 A JP 11038906A JP 3890699 A JP3890699 A JP 3890699A JP 2000241473 A JP2000241473 A JP 2000241473A
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electromagnetic wave
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conductor
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Makoto Sasaki
誠 佐々木
Mare Tadama
希 田玉
Takashi Shirai
隆司 白井
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Abstract

(57)【要約】 【課題】電子機器間のケーブルから発生される電磁妨害
波について、その妨害波のレベルや妨害源の方向を、ケ
ーブルを切断することなく容易に検出する。 【解決手段】まず、抵抗体14が第1の装置31側にな
るように、不平衡型妨害波検出器10をケーブル33に
近接させた位置に配置し、その際に検出される妨害波の
強度xdBを計測装置18で観測する。次に、抵抗体14
が第2の装置32側になるように、不平衡型妨害波検出
器10をケーブル33に近接させた位置に配置し、その
際に検出される妨害波の強度ydBを計測装置18で観測
する。そして、この2つの妨害波強度xdB,ydBの差分
dB−xdBを求める。不平衡型妨害波検出器10は、ケ
ーブル33に対して方向性結合器として作用しているの
で、この差分ydB−xdBが正ならば妨害波は第1の装置
31から、負ならば妨害波は第2の装置32から流出し
ていることになる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、たとえば電子機器
を接続するインターフェイスケーブルなどから流出する
妨害電磁波の検出器、検出装置および検出方法であっ
て、特にその流出方向を検出するこのできる電磁波検出
器、電磁波検出装置および電磁波検出方法に関わる。
【0002】
【従来の技術】電子機器などから発生される電磁雑音や
電磁妨害波などの強度は、他の装置や回路などに影響を
及ぼさない程度、また、所定の規準値以下とする必要が
あり、電子機器や種々のシステムを開発する際には、そ
の電磁波対策を行なう必要がある。そのような電磁波の
放出源としては種々のものがあるが、複数の装置やユニ
ットが各種インターフェイスケーブルなどで接続されて
いる場合、それらのケーブルが一種のアンテナとなって
妨害波を放射する場合があり、そのような電磁妨害波の
1つの大きな発生源となっている。また、近年の電子回
路の動作周波数の高速化や、電子部品の実装密度の向上
などに伴って、そのような電磁妨害波に対する対策は難
しくなってきている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、電子機器に
設けられている接続ケーブルや電源ケーブルなどから発
生される電磁妨害波に対して適切な対策を施すために
は、ケーブルより発生される電磁波の方向性を検出して
電磁波の流出源を特定し、その流出源で対策を取ること
が基本である。しかしながら、これまでは、ケーブルか
ら発生する電磁波の方向性を検出しようとすると、被測
定線路を切断し、コネクタを接続して方向性結合器に接
続する必要があり、被測定対象のケーブルに損傷を与え
ずに簡単に測定することはできなかった。また、被測定
線路に流れるノーマルモード成分の方向性を検出する装
置はあったが、コモンモード成分の方向性を検出する装
置は無かった。
【0004】したがって、本発明の目的は、たとえば電
子機器間のインターフェイスケーブルや電源ケーブルな
どから発生される電磁妨害波について、その妨害波のレ
ベルや妨害源の方向を、ケーブルを切断することなく容
易に検出することができる電磁波検出器、電磁波検出装
置および電磁波検出方法を提供することにある。また、
本発明の目的は、被測定対象ケーブルのコモンモード成
分のレベルおよび方向性を知ることができる電磁波検出
器、電磁波検出装置および電磁波検出方法を提供するこ
とにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】したがって、本発明の電
磁波検出器は、任意の被測定対象導体線路から発せられ
る電磁波を観測する電磁波検出器であって、所定の長さ
を有する導体線路と、前記導体線路と平行で少なくとも
前記導体線路を含む面積を有し接地電位に保持された導
体平面を有する接地部材と、前記導体線路の一方の端部
と、前記接地部材の前記導体線路の一方の端部近傍との
間に設けられ、前記導体線路と前記接地部材により形成
される回路系のインピーダンスに整合した抵抗値を有す
る抵抗器と、前記導体線路の他方の端部と、前記接地部
材の前記導体線路の他方の端部近傍との間の電位を出力
する出力端子とを有する。
【0006】このような電磁波検出器においては、導体
線路を被測定対象導体線路の近傍に当該被測定対象導体
線路に平行に配置することにより、たとえば妨害波の出
力源たる被測定対象導体線路と、導体線路と抵抗器およ
び接地部材により形成される回路系とが電磁誘導結合さ
れる。これにより、被測定対象導体線路より発生される
妨害電磁波に応じた誘導起電力がこの回路系に生じ、出
力端子より出力される。
【0007】また、本発明の他の電磁波検出器は、任意
の被測定対象導体線路から発せられる電磁波を観測する
電磁波検出器であって、各々所定の長さを有し、平行に
配置された2本の導体線路と、前記平行導体線路の一方
の端部において、当該平行導体線路の2本の導体線路の
端部間に設けられた、前記平行導体線路により形成され
る回路系のインピーダンスに整合した抵抗値を有する抵
抗器と、前記平行導体線路の他方の端部に設けられた、
当該平行導体線路の2本の導体線路の端部間に生じた起
電力を出力する出力端子とを有する。
【0008】また、本発明の電磁波検出装置は、任意の
被測定対象導体線路から発せられる電磁波を観測する電
磁波検出装置であって、所定の長さを有する導体線路
と、前記導体線路と平行で少なくとも前記導体線路を含
む面積を有し接地電位に保持された導体平面を有する接
地部材と、 前記導体線路の一方の端部と、前記接地部
材の前記導体線路の一方の端部近傍との間に設けられ、
前記導体線路と前記接地部材により形成される回路系の
インピーダンスに整合した抵抗値を有する抵抗器と、前
記導体線路の他方の端部と、前記接地部材の前記導体線
路の他方の端部近傍との間に生じた起電力を測定する測
定手段とを有する。
【0009】また、本発明の他の電磁波検出装置は、任
意の被測定対象導体線路から発せられる電磁波を観測す
る電磁波検出装置であって、各々所定の長さを有し、平
行に配置された2本の導体線路と、前記平行導体線路の
一方の端部において、当該平行導体線路の2本の導体線
路の端部間に設けられた、前記平行導体線路により形成
される回路系のインピーダンスに整合した抵抗値を有す
る抵抗器と、前記平行導体線路の他方の端部に設けられ
た、当該平行導体線路の2本の導体線路の端部間に生じ
た起電力を測定する測定手段とを有する。
【0010】また、本発明の電磁波検出方法は、被測定
対象導体線路から発生される電磁波に対して、当該電磁
波の発生方向を検出する方法であって、所定の長さを有
する導体線路と、当該導体線路と平行で少なくとも前記
導体線路を含む面積を有し接地電位に保持された導体平
面を有する接地部材と、前記導体線路の一方の端部と、
前記接地部材の前記導体線路の一方の端部近傍との間に
設けられ、前記導体線路と前記接地部材により形成され
る回路系のインピーダンスに整合した抵抗値を有する抵
抗器とを有する電磁波検出器を、前記導体線路が所定の
向きで前記被測定対象導体線路に平行で当該被測定対象
導体線路の近傍となるように配置されるように設置した
時の、前記導体線路の他方の端部と前記接地部材の前記
導体線路の他方の端部近傍との間に生じた起電力を計測
し、前記電磁波検出器を、前記導体線路が前記所定の向
きとは反対の向きで前記被測定対象導体線路に平行で当
該被測定対象導体線路の近傍となるように配置されるよ
うに設置した時の、前記導体線路の他方の端部と前記接
地部材の前記導体線路の他方の端部近傍との間に生じた
起電力を計測し、前記計測した2つの起電力の大きさを
比較し、該比較結果に基づいて前記電磁波の発生方向を
決定する。
【0011】また、本発明の他の電磁波検出方法は、被
測定対象導体線路から発生される電磁波に対して、当該
電磁波の発生方向を検出する方法であって、各々所定の
長さを有し、平行に配置された2本の導体線路と、前記
平行導体線路の一方の端部において、当該平行導体線路
の2本の導体線路の端部間に設けられた、前記平行導体
線路により形成される回路系のインピーダンスに整合し
た抵抗値を有する抵抗器とを有する電磁波検出器を、前
記平行導体線路が所定の向きで前記被測定対象導体線路
に平行で当該被測定対象導体線路の近傍となるように配
置されるように設置した時の、当該平行導体線路の2本
の導体線路の端部間に生じた起電力を計測し、前記電磁
波検出器を、前記平行導体線路が前記所定の向きとは反
対の向きで前記被測定対象導体線路に平行で当該被測定
対象導体線路の近傍となるように配置されるように設置
した時の、当該平行導体線路の2本の導体線路の端部間
に生じた起電力を計測し、前記計測した2つの起電力の
大きさを比較し、該比較結果に基づいて前記電磁波の発
生方向を決定する。
【0012】
【発明の実施の形態】第1の実施の形態 本発明の妨害波検出装置の第1の実施の形態について図
1〜図3を参照して説明する。第1の実施の形態におい
ては、不平衡型検出器を用いた妨害波検出装置を例示し
て本発明を説明する。
【0013】まず、妨害波検出装置1の各部の構成につ
いて説明する。図1はその妨害波検出装置1の構成を示
す図である。第1の実施の形態の妨害波検出装置1は、
不平衡型妨害波検出器10、計測装置18およびそれら
を接続する測定ケーブル17を有する。また、不平衡型
妨害波検出器10は、導体線路11、グランド板12、
絶縁保持部材13、抵抗体14およびコネクタ16を有
する。
【0014】導体線路11は、妨害波を検出するための
導体線路である。この導体線路11の長さは、検出対象
の妨害波の最高周波数の波長の1/4以下の長さとす
る。グランド板12は、導体線路11のイメージ役をす
るグランド板である。絶縁保持部材13は、導体線路1
1をグランド板12に対して絶縁した状態で保持する部
材である。抵抗体14は、導体線路11およびグランド
板12で形成される回路系の特性インピーダンスに整合
する抵抗体である。この抵抗体14の一方は導体線路1
1に接続され、他方はグランド板12に落とされてい
る。コネクタ16は、導体線路11およびグランド板1
2で形成される回路系で観測される起電力を、測定ケー
ブル17を介して計測装置18に接続するためのコネク
タである。コネクタ16は、一方の線は導体線路11に
接続され、他方の線はグランド板12に接続されてい
る。
【0015】また、妨害波検出装置1の計測装置18
は、不平衡型妨害波検出器10で検出された妨害波によ
り生じる起電力の波形を観察するための装置であり、本
実施の形態では、スペクトラムアナライザである。測定
ケーブル17は、コネクタ16と計測装置18とを接続
するケーブルである。
【0016】次に、このような妨害波検出装置1の使用
形態および動作について図2および図3を参照して説明
する。図2は、不平衡型妨害波検出器10を有する妨害
波検出装置1による妨害波の検出方法を説明するための
図である。図2は、第1の装置31と第2の装置32と
がケーブル33により接続されているシステムに対し
て、妨害波検出装置1により、妨害波を流出している装
置を特定する測定を行なっている状態を示している。
【0017】図2(A)および(B)に示すように、不
平衡型妨害波検出器10による妨害波を流出している装
置の特定は、図2(A)および(B)に示すように、不
平衡型妨害波検出器10の向きを反転して2回の妨害波
の検出を行い、その検出値を比較することにより行な
う。
【0018】具体的には、まず最初に、図2(A)に示
すように、抵抗体14が第1の装置31側になるよう
に、不平衡型妨害波検出器10の導体線路11をケーブ
ル33に近接させた位置に配置し、その際に不平衡型妨
害波検出器10より検出される妨害波の強度xdBを計測
装置18で観測する。次に、図2(B)に示すように、
抵抗体14が第2の装置32側になるように、不平衡型
妨害波検出器10の導体線路11をケーブル33に近接
させた位置に配置し、その際に不平衡型妨害波検出器1
0より検出される妨害波の強度ydBを計測装置18で観
測する。
【0019】そして、この2つの妨害波強度xdB,ydB
を比較する。すなわち、差分ydB−xdBを求める。不平
衡型妨害波検出器10は、ケーブル33に対して方向性
結合器として作用しているので、この差分ydB−xdB
正ならば妨害波は第1の装置31から、負ならば妨害波
は第2の装置32から流出していることがわかる。
【0020】このような測定を行なう際の、不平衡型妨
害波検出器10の導体線路11のケーブル33への近接
のさせ方について図3を参照して説明する。図3は、不
平衡型妨害波検出器10の導体線路11とケーブル33
との近接状態を説明するための図である。ケーブル33
が同軸ケーブル33aの時には、図3(A)に示すよう
に、たとえば導体線路11の上側の近接した位置にケー
ブル33aがくるように配置すればよい。ケーブル33
が電源ケーブルなどの平行線33bの時には、図3
(B)に示すように、導体線路11を平行線間の中心に
配置することが望ましい。また、複数のケーブルライン
にのるコモンモード電流をまとめて検出する場合などに
は、図3(C)に示すように、その複数のケーブルライ
ンを実質的に束ねた1のケーブルとみなして、その近傍
に導体線路11を配置するようにすればよい。
【0021】このように、第1の実施の形態の妨害波検
出装置1においては、ケーブルより放出される電磁波を
検出することによりその流出方向を容易に特定すること
ができ、妨害波対策をとるために非常に有効となる。ま
た、この不平衡型妨害波検出器10は一種の方向性結合
器であるから、信号の平行伝送線路の反射状態を知るこ
とができ、その系の整合状態を知ることもできる。ま
た、平行伝送線路内部の波形やレベルを容易に調べるこ
とができ、その良否の判定を行なうことも可能となる。
また、特に妨害波検出装置1においては、不平衡型妨害
波検出器10を用いて伝送線路より発生される電磁波を
検出しており、たとえば同軸ケーブルの外皮導体などに
流れるコモンモード成分の妨害波を検出することもでき
る。また、妨害源を特定した後、不平衡型妨害波検出器
10でコモンモード成分を検出すれば、その対策効果を
定量的に比較することも可能となる。
【0022】第2の実施の形態 本発明の妨害波検出装置の第2の実施の形態について図
4〜図7を参照して説明する。第2の実施の形態におい
ては、平衡型(バランス型)検出器を用いた妨害波検出
装置を例示して本発明を説明する。
【0023】まず、妨害波検出装置2の構成について説
明する。図4はその妨害波検出装置2の構成を示す図で
ある。第2の実施の形態の妨害波検出装置2は、平衡型
妨害波検出器20、計測装置28およびそれらを接続す
る測定ケーブル27を有する。また、平衡型妨害波検出
装置20は、平行導体線路21-1,21-2、絶縁保持部
材23、抵抗体24、コモンモードフィルタ25および
コネクタ26を有する。
【0024】平行導体線路21-1,21-2は、妨害波を
検出する平行線路であり、各々一方の端部は抵抗体24
に、他方の端部はコネクタ26に接続されている。この
平行導体線路21-1,21-2の長さは、検出対象の妨害
波の最高周波数の波長の1/4以下の長さとする。絶縁
保持部材23は、2本の平行導体線路21-1,21-2
絶縁した状態で保持する部材である。抵抗体24は、平
行導体線路21-1,21-2の特性インピーダンスに整合
する抵抗体であり、一方の端部は2本の平行導体線路の
一方の導体線路21-1に、他方の端部は2本の平行導体
線路の他方の導体線路21-2-1に、各々接続されてい
る。コモンモードフィルタ25は、平行導体線路2
-1,21-2で発生する妨害波による起電力のうち、コ
モンモード成分を阻止するためのフィルタである。コネ
クタ26は、平行導体線路21-1,21-2を測定ケーブ
ル27を介して計測装置28に接続するたのコネクタで
ある。
【0025】また、妨害波検出装置2の計測装置28
は、平衡型妨害波検出器20で検出された妨害波により
生じる起電力の波形を観察するための装置であり、本実
施の形態では、スペクトラムアナライザである。測定ケ
ーブル27は、コネクタ26と計測装置28とを接続す
るケーブルである。
【0026】このような妨害波検出装置2の使用形態お
よび動作について図5〜図7を参照して説明する。平衡
型妨害波検出器20による妨害波を流出している装置の
特定は、図2(A)および(B)を参照して前述した不
平衡型妨害波検出器10を用いる場合と同様に、平衡型
妨害波検出器20の向きを反転して2回の妨害波の検出
を行い、その検出値を比較することにより行なう。
【0027】妨害波の測定を行なう際の、平衡型妨害波
検出器20の平行導体線路21-1,21-2の被測定対象
ケーブルへの近接のさせ方も、基本的には図3を参照し
て説明した不平衡型妨害波検出器10の場合と同様の方
法でよい。ただし、特に、被測定対象ケーブルが電源ケ
ーブルなどの平行線34の時には、図5(A)に示すよ
うに、平行導体線路21-1,21-2で形成される面と平
行線34で形成される面とが同一面にあって近接した位
置となるようにそれらを配置させるか、あるいは、図5
(B)に示すように、平行導体線路21-1,21-2で形
成される面と平行線34で形成される面とが対向するよ
うにそれらを近接させて配置させるのが好適である。こ
のようにすれば、平行導体線路21-1,21-2および平
行線34をより有効に電磁結合させることができる。
【0028】妨害波検出装置2の計測装置28により実
際に検出された妨害波のスペクトラムを図6および図7
に示す。図6は、たとえば図2に示したような妨害波測
定対象のシステムにおいて、平衡型妨害波検出器20
を、抵抗体24が第1の装置31側になるように配置し
て検出した妨害波のスペクトラムであり、各点の妨害波
の強度はxdBに相当する。また、図7は、平衡型妨害波
検出器20を、抵抗体24が第2の装置32側になるよ
うに配置して検出した妨害波のスペクトラムであり、各
点の妨害波の強度はydBに相当する。そして、図6のス
ペクトラムと図7のスペクトラムを比較すると、ほぼ全
域について、xdB<ydBとなっている。すなわち、差分
dB−xdBは正となっている。したがって、妨害波は第
1の装置31から流出していることが検出される。
【0029】このように、第2の実施の形態の妨害波検
出装置2においても、ケーブルより放出される電磁波を
検出することによりその流出方向を容易に特定すること
ができ、妨害波対策をとるために非常に有効となる。ま
た、信号の平行伝送線路の反射状態を知りその系の整合
状態を知ることが可能となることや、平行伝送線路内部
の波形やレベルを容易に調べその良否の判定を行なうこ
とが可能となることも、第1の実施の形態の妨害波検出
装置1と同様である。また、特に妨害波検出装置2にお
いては、平衡型妨害波検出器20の出力端部にコモンモ
ード成分を阻止するための平衡不平衡変換器を取り付け
ているので、平衡伝送線路や電源ラインに流れるノーマ
ルモード成分の妨害波を容易に検出することが可能とな
る。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
たとえば電子機器間のインターフェイスケーブルや電源
ケーブルなどから発生される電磁妨害波について、その
妨害波のレベルや妨害源の方向を、ケーブルを切断する
ことなく容易に検出することができる。その結果、妨害
源で対策を取ることができ、妨害波の少ないシステム設
計を行なうことができる。また、不平衡型検出器を使用
する本発明によれば、被測定対象ケーブルのコモンモー
ド成分のレベルを知ることができ、その被測定ケーブル
からの放射レベルを予測することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の第1の実施の形態の不平衡型
妨害波検出器を有する妨害波検出装置の構成を示す図で
ある。
【図2】図2は、図1に示した妨害波検出装置による妨
害波の検出方法を説明するための図である。
【図3】図3は、図1に示した妨害波検出装置による妨
害波の検出時における、被検出線路と妨害波検出装置の
不平衡型妨害波検出器の導体線路との位置関係を説明す
るための図である。
【図4】図4は、本発明の第2の実施の形態の平衡型妨
害波検出器を有する妨害波検出装置の構成を示す図であ
る。
【図5】図5は、図4に示した妨害波検出装置による妨
害波の検出時における、被検出線路と妨害波検出装置の
平衡型妨害波検出器の導体線路との位置関係を説明する
ための図である。
【図6】図6は、図4に示した妨害波検出装置において
妨害波の検出の際に、妨害波検出装置の平衡型妨害波検
出器が第1の配置である場合に観察されるスペクトラム
の例を示す図である。
【図7】図7は、図4に示した妨害波検出装置において
妨害波の検出の際に、妨害波検出装置の平衡型妨害波検
出器が第2の配置である場合に観察されるスペクトラム
の例を示す図である。
【符号の説明】
1,2…妨害波検出装置、10…不平衡型妨害波検出
器、11…導体線路、12…グランド板、13…絶縁保
持部材、14…抵抗体、16…コネクタ、17…測定ケ
ーブル、18…計測装置、20…平衡型妨害波検出器、
21…平行導体線路、23…絶縁保持部材、24…抵抗
体、25…コモンモードフィルタ、26…コネクタ、2
7…測定ケーブル、28…計測装置、31…第1の装
置、32…第2の装置、33…ケーブル

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】任意の被測定対象導体線路から発せられる
    電磁波を観測する電磁波検出器であって、 所定の長さを有する導体線路と、 前記導体線路と平行で少なくとも前記導体線路を含む面
    積を有し接地電位に保持された導体平面を有する接地部
    材と、 前記導体線路の一方の端部と、前記接地部材の前記導体
    線路の一方の端部近傍との間に設けられ、前記導体線路
    と前記接地部材により形成される回路系のインピーダン
    スに整合した抵抗値を有する抵抗器と、 前記導体線路の他方の端部と、前記接地部材の前記導体
    線路の他方の端部近傍との間に生じた起電力を出力する
    出力端子とを有する電磁波検出器。
  2. 【請求項2】前記導体線路は、検出対象の電磁波の最高
    周波数の波長の1/4以下の長さである請求項1に記載
    の電磁波検出器。
  3. 【請求項3】任意の被測定対象導体線路から発せられる
    電磁波を観測する電磁波検出器であって、 各々所定の長さを有し、平行に配置された2本の導体線
    路と、 前記平行導体線路の一方の端部において、当該平行導体
    線路の2本の導体線路の端部間に設けられた、前記平行
    導体線路により形成される回路系のインピーダンスに整
    合した抵抗値を有する抵抗器と、 前記平行導体線路の他方の端部に設けられた、当該平行
    導体線路の2本の導体線路の端部間に生じた起電力を出
    力する出力端子とを有する電磁波検出器。
  4. 【請求項4】前記平行導体線路の他方の端部と前記出力
    端子の間に、前記平行導体線路に生じた起電力のコモン
    モード成分を阻止するための平衡不平衡変換器をさらに
    有する請求項3に記載の電磁波検出器。
  5. 【請求項5】前記平行導体線路の各導体線路は、検出対
    象の電磁波の最高周波数の波長の1/4以下の長さであ
    る請求項4に記載の電磁波検出器。
  6. 【請求項6】任意の被測定対象導体線路から発せられる
    電磁波を観測する電磁波検出装置であって、 所定の長さを有する導体線路と、 前記導体線路と平行で少なくとも前記導体線路を含む面
    積を有し接地電位に保持された導体平面を有する接地部
    材と、 前記導体線路の一方の端部と、前記接地部材の前記導体
    線路の一方の端部近傍との間に設けられ、前記導体線路
    と前記接地部材により形成される回路系のインピーダン
    スに整合した抵抗値を有する抵抗器と、 前記導体線路の他方の端部と、前記接地部材の前記導体
    線路の他方の端部近傍との間に生じた起電力を測定する
    測定手段とを有する電磁波検出装置。
  7. 【請求項7】任意の被測定対象導体線路から発せられる
    電磁波を観測する電磁波検出装置であって、 各々所定の長さを有し、平行に配置された2本の導体線
    路と、 前記平行導体線路の一方の端部において、当該平行導体
    線路の2本の導体線路の端部間に設けられた、前記平行
    導体線路により形成される回路系のインピーダンスに整
    合した抵抗値を有する抵抗器と、 前記平行導体線路の他方の端部に設けられた、当該平行
    導体線路の2本の導体線路の端部間に生じた起電力を測
    定する測定手段とを有する電磁波検出装置。
  8. 【請求項8】被測定対象導体線路から発生される電磁波
    に対して、当該電磁波の発生方向を検出する方法であっ
    て、 所定の長さを有する導体線路と、当該導体線路と平行で
    少なくとも前記導体線路を含む面積を有し接地電位に保
    持された導体平面を有する接地部材と、前記導体線路の
    一方の端部と、前記接地部材の前記導体線路の一方の端
    部近傍との間に設けられ、前記導体線路と前記接地部材
    により形成される回路系のインピーダンスに整合した抵
    抗値を有する抵抗器とを有する電磁波検出器を、前記導
    体線路が所定の向きで前記被測定対象導体線路に平行で
    当該被測定対象導体線路の近傍となるように配置される
    ように設置した時の、前記導体線路の他方の端部と前記
    接地部材の前記導体線路の他方の端部近傍との間に生じ
    た起電力を計測し、 前記電磁波検出器を、前記導体線路が前記所定の向きと
    は反対の向きで前記被測定対象導体線路に平行で当該被
    測定対象導体線路の近傍となるように配置されるように
    設置した時の、前記導体線路の他方の端部と前記接地部
    材の前記導体線路の他方の端部近傍との間に生じた起電
    力を計測し 前記計測した2つの起電力の大きさを比較し、 該比較結果に基づいて前記電磁波の発生方向を決定する
    電磁波検出方法。
  9. 【請求項9】被測定対象導体線路から発生される電磁波
    に対して、当該電磁波の発生方向を検出する方法であっ
    て、 各々所定の長さを有し、平行に配置された2本の導体線
    路と、前記平行導体線路の一方の端部において、当該平
    行導体線路の2本の導体線路の端部間に設けられた、前
    記平行導体線路により形成される回路系のインピーダン
    スに整合した抵抗値を有する抵抗器とを有する電磁波検
    出器を、前記平行導体線路が所定の向きで前記被測定対
    象導体線路に平行で当該被測定対象導体線路の近傍とな
    るように配置されるように設置した時の、当該平行導体
    線路の2本の導体線路の端部間に生じた起電力を計測
    し、 前記電磁波検出器を、前記平行導体線路が前記所定の向
    きとは反対の向きで前記被測定対象導体線路に平行で当
    該被測定対象導体線路の近傍となるように配置されるよ
    うに設置した時の、当該平行導体線路の2本の導体線路
    の端部間に生じた起電力を計測し、 前記計測した2つの起電力の大きさを比較し、 該比較結果に基づいて前記電磁波の発生方向を決定する
    電磁波検出方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US8030947B2 (en) 2007-05-23 2011-10-04 Murata Manufacturing Co., Ltd. Electronic apparatus noise measurement method
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CN103983861A (zh) * 2014-05-22 2014-08-13 哈尔滨工业大学 微波与等离子体相互作用装置

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