JPH07505A - 透析液調整用剤の溶解装置 - Google Patents

透析液調整用剤の溶解装置

Info

Publication number
JPH07505A
JPH07505A JP5305520A JP30552093A JPH07505A JP H07505 A JPH07505 A JP H07505A JP 5305520 A JP5305520 A JP 5305520A JP 30552093 A JP30552093 A JP 30552093A JP H07505 A JPH07505 A JP H07505A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
container
dialysate
adjusting agent
tank
water
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP5305520A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2843749B2 (ja
Inventor
Tomomichi Ejiri
友道 江後
Hiroshi Kinoshita
博 木下
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nikkiso Co Ltd
Original Assignee
Nikkiso Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nikkiso Co Ltd filed Critical Nikkiso Co Ltd
Priority to JP5305520A priority Critical patent/JP2843749B2/ja
Publication of JPH07505A publication Critical patent/JPH07505A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2843749B2 publication Critical patent/JP2843749B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • External Artificial Organs (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 固形透析液調整用剤に関し、その容器を人手
によって操作して投入する作業を不要とし、この用剤が
直接清浄でない空気と接触する時間を短くし、さらにこ
の溶解混合液が接する全系統の洗浄、消毒を簡便に行う
ことができる透析液調整用剤の溶解装置を得る。 【構成】 粉末ないし顆粒状の固形透析液調整用剤を定
量封入した容器10と、この用済を溶解する水を供給す
る給水手段30と、容器10内の用剤を水と混合してこ
の混合懸濁液を溶解・貯留するタンク12とを設けてな
る。容器10を保持する容器保持部材26と、容器10
の口部に着脱自在に取付ける接続部材24と、この接続
部材を介して容器内部と連通するパイプ20,22とを
備え、一方のパイプ20に給水パイプ32を接続すると
共に、タンク12に混合懸濁液を攪拌するための攪拌器
36を設け、さらにタンク内の混合溶解液を放出するた
めの排出用パイプ40を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、血液透析に使用する
ための透析液調整用剤を溶解する装置に係り、特に固形
の透析液調整用剤を衛生的にしかもより省力化して溶解
処理を行うことができる透析液調整用剤の溶解装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】今日、透析液調整用剤は、濃厚液または
粉状もしくは顆粒状の固形剤として市販されており、適
宜希釈水に溶解して濃度調整を行い透析液として使用さ
れる。
【0003】この種の透析液としては、重炭酸塩系と酢
酸系とが使用されており、この場合重炭酸塩系透析液で
は重炭酸ナトリウムを含まないもの(以下、A剤とい
う。)と重炭酸ナトリウム(以下、B剤という。)の2
種の透析液調整用剤が用いられている。
【0004】なお、透析液調整用剤を固形化すること
は、重炭酸塩系透析液の調整用剤であるB剤で特によく
行われている(特公昭57−34248号公報および特
公昭57−27246号公報参照)。
【0005】しかるに、透析液調整用剤の固形化は、透
析液全体組成の混合固形化が好ましいが、保存性の問題
から未だ達成されていない。一方、各組成毎に小分けし
て固形化すると、溶解が複雑となる。従って、現在にお
いては、成分同士に問題のない組合せによった複数組の
固形透析絵調整用剤を併せて使用することが行われてい
る。重炭酸塩系透析液では、重炭酸ソーダ以外の全成分
を混合固化すると、保存性に問題があることから、適宜
成分を分離して3調整剤としたり、2調整剤とすること
が行われている。従って、前記2調整剤とした場合にお
いても、各種電解質、ブドウ糖、pH調節剤等、重炭酸
ソーダ以外の成分を含むA剤は、必ず複数成分からなっ
ており、また重炭酸ソーダを含むB剤もしばしば複数成
分からなっている。
【0006】また、固形の透析液調整用剤から透析液を
調製する場合、通常まず調整用剤を水に溶解混合して濃
厚液とし、この濃厚液を透析液調整装置に供給してさら
に水を混合して透析液の調整が行われる。
【0007】しかるに、複数個の透析器に透析液を供給
する透析液調整装置において、固形の透析液調整用剤を
水に溶解混合する方法としては、従来より、同時に1回
の透析を行う毎に必要とする濃厚液を作るのに必要な水
量を所定のタンクに貯留し、複数個の固形透析液調整用
剤の入った容器(透明袋に入ったものが多い)を人手に
よって開封し、次いで前記調整用剤をタンクに投入し、
そしてタンク内に設けた攪拌器(攪拌翼)等により機械
的攪拌を行って溶解混合するのが一般的である。
【0008】通常、このような溶解混合作業は、クリー
ンルーム等の清浄な雰囲気中で行われることはなく、従
って空気中の細菌や塵埃と透析液調整用剤および溶解後
の濃厚液とが接触する機会が多く、また透析液調整用剤
の入った容器の開封や投入作業等で人手が触れる機会が
多いため、衛生的な面において問題がある。また、溶解
混合後の濃厚液を長時間放置したり、あるいは透析に使
用する前日に溶解混合して放置しておくことは、衛生面
のみならず濃厚液の濃度変化の可能性があるため、望ま
しくない。
【0009】特に、重炭酸ナトリウム濃厚液は、安定性
が低く、保存がきかないため、透析時に溶解して使用す
る必要がある。このため、前記溶解混合作業は、透析開
始前の多忙な時間帯に行わなければならず、透析に従事
する者にとって、大きな負担となっている。さらに、透
析終了後においても、余剰の濃厚液の廃棄、タンク内の
洗浄等多くの作業を必要とする。
【0010】このような観点から、従来において、重炭
酸ナトリウムを連続的にかつ自動的に溶解し、人手を要
しない省力化された重炭酸ナトリウム連続溶解装置が提
案されている(特公平1−55893号公報)。この連
続溶解装置は、粉体フィーダ等の粉体供給手段により重
炭酸ナトリウムを、また給水手段により水を、それぞれ
攪拌タンクに供給し、攪拌後の濃度に応じて粉体供給手
段または給水手段を制御して、重炭酸ナトリウムまたは
水を分注することにより、重炭酸ナトリウム濃厚液を得
るよう構成したものである。
【0011】しかしながら、先に提案された前記重炭酸
ナトリウム連続溶解装置においても、例えば1回の透析
に必要な重炭酸ナトリウムの入った容器を開封し、次い
で粉体供給手段に連通するホッパ等の貯蔵容器へ投入す
る作業を必要とする。この場合に、重炭酸ナトリウムお
よび貯蔵容器は長時間空気と接触していることから、衛
生的な面において難点がある。また、この場合における
粉体供給手段等に対する洗浄、消毒処理に関しての自動
化もしくは省力化についても、何等提案されていない。
【0012】また、従来において、血液透析や血液濾過
のような医療処置と関連して使用するための流体の調製
を行う手段として、粉末形の少なくとも一つの濃縮物を
水と混ぜることによって、前記流体を調製するシステム
が提案されている(特開昭63−194666号公
報)。このシステムは、粉末形の濃縮物をいれるための
容器と、水を引き込むため水源に通じるための第1端と
調製した溶液を引き渡すための第2端を有する第1流体
伝導手段と、水源に通じるための第1端と前記容器に水
を導入して水に溶解した粉末濃縮物を含む濃縮物流体を
作るために容器の入口に通じる第2端を有する第2流体
伝導手段と、容器の出口に通じかつ第1流体伝導手段の
中を伝導されている流体を混ぜるため容器からの濃縮物
流体を第1流体伝導手段の中へ導くために第1流体伝導
手段の第1端と第2端の中間の混合点に通じ、それによ
って第1流体伝導手段の第2端へ引き渡すため第1流体
伝導手段の中に調製した溶液を作るための第3流体伝導
手段と、濃縮物流体と水を第1流体伝導手段の中で混ぜ
ることによって得た調製した溶液の成分を測るため第1
流体伝導手段に混合点の下流にある計測手段と、容器か
らの濃縮物流体の流れを制御するため計測手段に応答す
る第3流体伝導手段にある流量調整手段とを含む構成か
らなるものである。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、このように
構成される流体調製システムは、例えば一旦透析液調整
用剤の飽和液を作り、それを所定濃度にまで希釈するも
のである。従って、1つの容器に複数成分からなる透析
液調整用剤が収納されている時は、それから得られる透
析液の各成分の濃度は、容器中の組成と無関係に、それ
ぞれ飽和濃度になった溶液(全成分が存在している期
間)が流出してくるので、それを希釈してもそれぞれの
成分の飽和濃度に比例した組成比のものしか得られな
い。
【0014】このように、その組成比が必ずしも目的と
する透析液組成比とならないため、実質的に単成分調整
剤にしか使用できない。また、飽和濃度が存在しない成
分、または存在しても濃度が高すぎてその濃度で粘稠と
なる成分を含む薬剤には適用できない(粘稠となると容
器内を液が流れ難くなったり、粘稠でない液との均一混
合が困難になったりする)。そして、複数成分が共存す
ると、1つの成分の飽和濃度は、他の成分の存在により
変わることがあり、先に水と接して溶解した成分によ
り、他の成分の最終濃度が変化する可能性があり、濃度
管理が困難となる。
【0015】従って、飽和濃度を有する成分に関して
は、成分毎に独立させて容器および希釈システムを用意
する必要があり、飽和点の存在しない成分に関しては、
別個の溶液作成方法を考慮しなければならない。
【0016】また、容器内の薬剤が殆ど消費されるま
で、出てくる溶液はほぼ飽和濃度を有しており、従って
希釈水の量を微調整するだけで、一定濃度の溶液がほぼ
定流量で得られるものであり、このため透析装置へ導く
途中に混合または貯蔵のためのタンクを必要としない。
これは、薬剤が単成分のみからなっているからこそ可能
あり、複数の成分からなる薬剤では不可能である。
【0017】そこで、本発明の目的は、粉状もしくは顆
粒状の固形透析液調整用剤に関し、その容器を人手によ
って操作して投入する作業を不要とすると共に、固形透
析液調整用剤が直接清浄でない空気と接触する時間を極
力短くし、しかも透析液調整用剤の溶解に際して飽和濃
度を経由する必要がなく、透析液調整用剤の組成比と溶
解液の組成比とを同一にして得られる透析液調整用剤の
溶解液の濃度管理を容易化することができ、さらに前記
調整用剤の溶解液が接する全系統の洗浄、消毒を簡便に
行うことができる衛生的でかつ省力化された透析液調整
用剤の溶解装置を提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明に係る透析液調整
用剤の溶解装置は、粉末ないし顆粒状の固形透析液調整
用剤を定量封入した容器と、前記容器に対し透析液調整
用剤を溶解するための水を供給する給水手段と、前記容
器内の透析液調整用剤を水と混合してこの混合懸濁液を
溶解・貯留するための溶解タンクとを設けてなる透析液
調整用剤の溶解装置において、透析液調整用剤入り容器
を保持する容器保持手段と、前記容器の口部に着脱自在
に取付ける接続手段と、前記接続手段を介して容器内部
と連通する流路手段とを備え、前記流路手段に給水手段
を接続すると共に、前記溶解タンクに混合懸濁液を攪拌
するための攪拌手段を設け、さらに前記溶解タンク内の
混合溶解液を放出するための放出手段を設けることを特
徴とする。
【0019】前記の溶解装置は、容器と溶解タンクとを
連通する一方の流路に開閉弁を設け、この開閉弁と容器
との接続部間に給水手段を接続して容器内へ直接給水を
行うと共に、透析液調整用剤と水との混合懸濁液を容器
と溶解タンクとを連通する他方の流路を介して溶解タン
クへ流入するよう構成することができる。
【0020】また、本発明の代案としての透析液調整用
剤の溶解装置は、粉末ないし顆粒状の固形透析液調整用
剤を定量封入した容器と、前記容器に対し透析液調整用
剤を溶解するための水を供給する給水手段と、前記容器
内の透析液調整用剤を水と混合してこの混合懸濁液を溶
解・貯留するための溶解タンクとを設けてなる透析液調
整用剤の溶解装置において、透析液調整用剤入り容器を
保持する容器保持手段と、前記容器の口部に着脱自在に
取付ける接続手段と、密閉可能な溶解タンクとを備え、
この溶解タンクに対し所定量の給水を行う給水手段を接
続すると共に、前記前記溶解タンクと容器とを相互に連
通して循環系を構成する流路手段を設け、この流路手段
により密閉タンク内の水を容器へ供給し容器内の透析液
調整用剤と混合して溶解タンク内へ循環させるポンプ装
置を設け、さらに前記溶解タンク内の混合溶解液を放出
するための放出手段を設けることを特徴とする。
【0021】前記の各溶解装置において、接続手段に、
容器の口部を密封する密封材を開封するための開封手段
を一体的に設けることができる。
【0022】また、給水手段もしくは循環系を構成する
流路手段または溶解タンクに、洗浄液または消毒液を供
給するための手段を併設することができる。
【0023】さらに、混合が完了したことを検知する手
段を備えると共に、混合の完了した後に容器中の混合懸
濁液を溶解タンクへ移送する手段を備えることができ
る。
【0024】なお、それぞれ容器を保持した複数の容器
保持手段を一体的に載置し、これらの容器保持手段に保
持された容器を接続手段に対して同時にかつ順次に移送
する移送装置を設けることができる。
【0025】そして、それぞれ容器を保持した複数の容
器保持手段は、これを個別にかつ順次に移動させて、各
容器保持手段に保持された容器を接続手段に対して移送
するよう構成することもできる。
【0026】
【作用】本発明に係る透析液調整用剤の溶解装置によれ
ば、粉末ないし顆粒状の固形透析液調整用剤を定量封入
した容器と、溶解タンクとを設け、給水手段より供給さ
れる所定量の液を前記容器内へ供給し、固形透析液調整
用剤と混合してこの混合懸濁液を溶解タンク内において
溶解・貯留して、溶解タンク内に所定濃度の混合溶解液
を作成し、得られた混合溶解液は適宜放出手段を介し
て、次工程の例えば透析液調整装置へ円滑に排出するこ
とができる。
【0027】
【実施例】次に、本発明に係る固形透析薬剤の溶解装置
の実施例につき、添付図面を参照しながら以下詳細に説
明する。
【0028】まず、本発明に係る透析液調整用剤の溶解
装置の基本原理について、図1を参照して説明する。す
なわち、図1において、参照符号1は粉末ないし顆粒状
の固形透析液調整用剤が定量封入された容器を示し、ま
た参照符号2は固形透析液調整用剤と溶解液(水)とを
混合して得られた混合懸濁液を溶解・貯留する溶解タン
クを示す。
【0029】しかるに、本発明においては、前記容器1
内の固形透析液調整用剤に対し溶解液(水)を供給して
固形透析液調整用剤と混合し、得られた透析液調整用剤
の混合懸濁液を溶解タンク2内へ貯留して溶解するため
の給液手段3が設けられる。この場合、容器1と溶解タ
ンク2とは相互に連通接続して溶解液の循環系を構成す
る。従って、前記給液手段3は、溶解タンク2に予め所
定量の溶解液を供給するよう接続する(実線で示す)
か、あるいは直接容器1に対して溶解液を供給するよう
接続する(破線で示す)ことができる。
【0030】このようにして、本発明によれば、従来の
ように透析液調整用剤を溶解タンクに対し、定量供給す
る手段を省略し、固形透析透調整用剤の容器に対して直
接溶解液を供給し、容器内の透析透調整用剤を溶解タン
クへ回収して所定濃度の透析透調整用剤の混合溶解液
を、簡便に、しかも衛生的に作成することができる。
【0031】次に、このような原理に基づく本発明装置
を具体化した好適実施例につき、詳細に説明する。
【0032】実施例1 図2は、本発明に係る透析液調整用剤の溶解装置の第1
の実施例を示す概略系統図である。図2において、参照
符号10は固形の透析液調整用剤の入った容器、12は
透析液調整用剤の溶解タンクを示す。前記容器10は、
例えば図3に示すように、ブロー成形法により円筒状に
成形したポリエチレン製容器からなり、円形の口部14
を同様のポリエチレン製フィルム16で密閉し、内部に
固形透析液調整用剤を定量封入したものが使用される。
【0033】そこで、この容器10の密閉フィルム16
を所要の開封手段により開封を行い、適宜シール部材1
8を介して前記溶解タンク12と連通するパイプ20,
22と接続するための接続部材24を、前記容器10の
口部14に気密に取付ける。この場合、前記容器10
は、口部14を下にしてこれを容器保持部材26により
前記溶解タンク12より高い位置に保持する。
【0034】このように構成配置された容器10と溶解
タンク12との接続に際しては、前記接続部材24に挿
通された一方のパイプ20を、開閉弁28を介して溶解
タンク12の上部に連通接続し、他方のパイプ22は、
溶解タンク12の下部に連通接続する。そして、前記一
方のパイプ20には、前記容器10と開閉弁28との接
続間に給水手段30と接続する給水パイプ32が適宜開
閉弁34を介して接続される。
【0035】なお、前記溶解タンク12の底部内には攪
拌器36が設けられると共に、溶解タンク12内の液位
を検出するためのレベルスイッチ38がそれぞれ設けら
れる。また、前記溶解タンク12の底部には、混合溶解
液の排出を行うための排出用パイプ40が開閉弁42を
介して導出される。さらに、前記溶解タンク12の頂部
には、エアフィルタ装置44を設けた大気と連通するた
めのエアパイプ45が接続されている。
【0036】また、本実施例の溶解装置においては、前
記混合溶解液の排出用パイプ40に対し、余剰の混合溶
解液の廃棄を行うための廃棄用パイプ46を開閉弁48
を介して分岐接続する。さらに、前記給水パイプ32に
対し、混合溶解液系の洗浄ないし消毒を行うための洗浄
液または消毒液を供給するための補助供給パイプ50を
開閉弁52を介して分岐接続すると共に、前記溶解タン
ク12に対し前記洗浄液または消毒液を排出するための
補助排出パイプ54を開閉弁56を介して連通接続す
る。
【0037】次に、前述した図2に示す本実施例の溶解
装置の動作につき説明する。
【0038】1.透析液調整用剤の溶解工程 まず、容器保持部材26に保持された容器10は、予め
開封されている場合でも、あるいは接続部材24に開封
手段が設けられている場合(後述する)でも、本実施例
の適用は可能である。
【0039】そこで、最初給水パイプ32の開閉弁34
のみを開くと、給水手段30から供給される水は、パイ
プ20を介して容器10内に入り、透析液調整用剤と共
にパイプ22を介して溶解タンク12に流入する。この
時、容器10内に定量封入されている透析液調整用剤
が、水と混合され溶解された際に所定濃度となるように
所定量の水が供給される。従って、この場合、所定量の
水が供給されることにより、容器10内の透析液調整用
剤は、全て水と共に溶解タンク12に流入するよう設定
する。所定量の給水が完了すれば、給水パイプ32の開
閉弁34を閉じる。なお、給水は、透析液調整用剤の混
合溶解を促進するため、加熱水とすれば好適である。ま
た、この時に容器10の内部に残留した溶液は、開閉弁
28を開くことにより溶解タンク12へ全て流入させる
ことができる。
【0040】次に、溶解タンク12において、攪拌器3
6を駆動してタンク内の水と透析液調整用剤との混合攪
拌を行う。この場合、攪拌器36は、タイマにより予め
設定した時間で駆動させるか、または溶解タンク12に
濃度検出手段(図示せず)を設けて、混合溶液の濃度検
出と共に濃度の安定状態を検出してその駆動を停止する
よう構成することができる。
【0041】前記溶解タンク12内において、水と透析
液調整用剤との混合攪拌が行われて、所定濃度の濃厚液
が得られると、直ちに開閉弁42を開いて溶解タンク1
2内の濃厚液を、排出用パイプ40により透析液調整装
置等の次工程へ移送する。この場合、濃厚液の排出を円
滑に行うため、前記排出用パイプ40にポンプ装置を設
けることも可能である。
【0042】2.洗浄、消毒工程 前述したように、所定量の濃厚液を作成して所定の溶解
工程を終了した後、排出用パイプ40の開閉弁42を閉
じ、次いで廃棄用パイプ46の開閉弁46を開いて、溶
解タンク12内の残留濃厚液を全て廃棄する。廃棄を完
了すれば、前記開閉弁48を閉じ、次に補助供給パイプ
50および補助排出パイプ54の各開閉弁52および5
6を開いて、洗浄液または所定の濃度に希釈された消毒
液(例えば、次亜塩素ナトリウムの希釈液)もしくは熱
湯を、透析液調整用剤の混合溶液系に前記使用済容器1
0を経て溶解タンク12へ供給する。
【0043】この結果、溶解タンク12内の液位が上昇
した際に、開閉弁28を開くことにより、パイプ20も
全て液で満たされ、前記混合溶液系の全てを洗浄ないし
消毒することができる。なお、この場合、余剰の液は、
補助排出パイプ54より適宜開閉弁56を開いてオーバ
ーフローさせ、外部へ廃棄する。また、この場合に、適
宜攪拌器36を作動させることもできる。
【0044】さらに、次工程の洗浄、消毒を行う場合に
は、排出用パイプ40の開閉弁42を開くことにより、
次工程への洗浄液または消毒液の供給を行うことができ
る。このようにして、洗浄、消毒工程を完了すれば、再
び廃棄用パイプ46の開閉弁48を開いて、溶解タンク
12内の残留液を全て廃棄する。
【0045】図4および図5は、前述した図2に示す実
施例に使用する容器10に適用できる開封手段を備えた
接続部材24の一実施例を示すものである。
【0046】図4において、接続部材24は、円筒状ケ
ーシング60からなり、このケーシング60の一端部に
シール部材18を介して容器10の口部14に気密に取
付けられる。また、ケーシング60の他端部には、可動
管62を挿通してこの可動管62のケーシング60に装
入された先端にカッタ部材64が取付けられている。そ
して、この可動管62のケーシング60の外部に位置す
る他端には、アダプタ66が接続され、このアダプタ6
6と前記ケーシング60の他端部側にそれぞれパイプ2
0,22(図2参照)と接続するための流路68,70
が穿設されている。なお、前記可動管62の外周には、
これを軸方向に弾力的に移動し得るよう、ケーシング6
0の内部側はベローズ72で囲繞し、またケーシング6
0の外部側はスプリング74で囲繞する。
【0047】従って、このように構成した開封手段につ
き、可動管62を自動押圧機構によりスプリング74の
弾力に抗してケーシング60の内部へ進入させることに
より、その先端部に設けたカッタ部材64のカッタ刃7
6が容器10を密閉しているフィルム16を切裂いて、
容器10の自動開封を達成することができる。なお、本
実施例のカッタ部材64の詳細は、図5に示すように、
一枚のカッタ刃76をその両側から中心部に溝部78,
78を設けた対称的な2分割保持片80,80で挾持
し、これらをねじ82,82により結合すると共に、さ
らに取付けねじ84,84により前記可動管62の先端
部に結合固定される。
【0048】また、このように構成した接続部材24
は、前記可動管62に設けられた通路68から給水を行
うことにより、容器10への給水が円滑に達成され、容
器10内の透析液調整用剤は水と共にケーシング60に
設けた通路70より適宜パイプを介して溶解タンク12
(図2参照)へ流入させることができる。実施例2 図6は、本発明に係る透析液調整用剤の溶解装置の第2
の実施例を示す概略系統図である。なお、説明の便宜
上、前述した図2に示す実施例と同一の構成要素につい
ては同一の参照符号を付して、その詳細な説明は省略す
る。
【0049】すなわち、図6に示す実施例においては、
容器10を通常の状態で容器保持部材26により保持
し、さらにこの容器保持部材26を移動可能な移送装置
90の上に設けたものである。また、本実施例において
は、溶解タンク12の頂部に対し、給水手段30と接続
する給水パイプ32が接続される。
【0050】そこで、前記溶解タンク12の底部から導
出される排出用パイプ40にポンプ装置92を設けてそ
の下流側で分岐し、この分岐パイプ94を前記容器10
の接続部材24に挿通されるパイプ20と相互に連通接
続する。しかるに、前記分岐パイプ94とパイプ20と
には、順次濃度検出器96、フロースイッチ98、開閉
弁100、フロートスイッチ102が設けられる。そし
て、前記フロースイッチ98と開閉弁100との接続部
と前記溶解タンク12の上部とを開閉弁104およびベ
ンチュリ管106を介して連通パイプ108により連通
接続する。さらに、前記開閉弁100とフロートスイッ
チ102との接続部より、開閉弁110を介して前記ベ
ンチュリ管106の喉部に連通接続する戻しパイプ11
2を接続配置する。
【0051】また、前記排出用パイプ40の下流には、
開閉弁42を介して貯留タンク114を接続する。そし
て、この貯留タンク114の底部には、貯留液の排出を
行うための排出用パイプ116の開閉弁118が接続さ
れると共に、前記排出用パイプ116に対し、余剰の貯
留液の廃棄を行うための廃棄用パイプ120が開閉弁1
22を介して分岐接続される。なお、この貯留タンク1
14の上部と前記溶解タンク12の上部とを連通パイプ
124により接続する。また、溶解タンク12には、液
位の低レベルを検出するレベルスイッチ38aと所要の
定レベルを検出するレベルスイッチ38bとが設けられ
る。さらに、貯留タンク114においても、液位の低レ
ベルを検出するレベルスイッチ126aと所要の定レベ
ルを検出するレベルスイッチ126bとが設けられる。
【0052】次に、前述した図6に示す溶解装置の動作
につき説明する。
【0053】1.透析液調整用剤の溶解工程 本実施例においても、容器保持部材26に保持された容
器10は、予め開封されている場合でも、あるいは接続
部材24に開封手段が設けられている場合(後述する)
でも、その適用は可能である。
【0054】そこで、最初給水パイプ32の開閉弁34
のみを開くと、給水手段30から供給される水は溶解タ
ンク12に流入する。このようにして、溶解タンク12
の所定レベルまで給水を行い、レベルスイッチ38bが
その液位を検出して前記開閉弁34を閉じ、給水を停止
する。次いで、開閉弁100を開くと共にポンプ装置9
2を駆動する。これにより、前記溶解タンク12内の水
は、排出用パイプ40、分岐パイプ94およびパイプ2
0を経て容器10に流入する。この時、容器10内に定
量封入されている透析液調整用剤は水と共にパイプ22
を介して溶解タンク12へ環流する。そこで、前記ポン
プ装置92を連続駆動することにより、溶解タンク12
内の液は前記容器10内を経て循環し、溶解タンク12
内で透析液調整用剤の混合溶解が行われる。
【0055】従って、本実施例では、溶解タンク12に
攪拌器を設けることなく、透析液調整用剤の混合溶解を
達成することができる。このため、本実施例において
は、分岐パイプ94に設けた濃度検出器96により前記
混合溶解液の濃度を検出し、所定濃度になっていること
を確認した際には、開閉弁100を閉じると共に開閉弁
104を開く。
【0056】なお、本実施例において、溶解タンク12
内の液を前記容器10内を経て循環させて、容器10内
の固形透析液調整用剤を流出させるには、循環液流量を
所定流量以上とする必要があるので、この循環液流量を
分岐パイプ94に設けたフロースイッチ98で検出し、
循環液が予め設定した必要流量以下となった際に警報を
発生するよう構成される。
【0057】しかるに、前記したように開閉弁100が
閉じて開閉弁104が開くと、溶解タンク12内の液は
前記分岐パイプ94および連通パイプ108を介して循
環することになる。この時、前記連通パイプ108に設
けたベンチュリ管106の作用(ベルヌーイの定理)に
より、ベンチュリ管106の喉部に接続された戻しパイ
プ112に陰圧を生じさせる。そこで、この場合に、戻
しパイプ112に設けた開閉弁110を開くと、容器1
0内の残留した溶液はパイプ20および戻しパイプ11
2を介して溶解タンク12へ殆ど流入させることができ
る。容器10内の残留した溶液の殆どが溶解タンク12
へ流入すると、フロートスイッチ102が作動し、その
後一定時間経過した後、開閉弁104および110を閉
じると共に、ポンプ装置92の駆動を停止して、溶解タ
ンク12内での透析液調整用剤の混合溶解を終了する。
【0058】次に、前述したように、溶解タンク12内
において所定濃度の濃厚液が作成された後、貯留タンク
114内の貯留液が排出されてレベルスイッチ126b
がその液位を検出した際に、開閉弁42を開くことによ
り、溶解タンク12内の液を貯留タンク114へ移送す
る。この時、適宜ポンプ装置92を駆動して移送時間を
短くすることもできる。溶解タンク12内の液位が低下
し、レベルスイッチ38aがその液位を検出した後、溶
解タンク12内の液が全て貯留タンク114へ移送する
のに要する時間を予め設定しておき、この設定時間遅延
させた後開閉弁42を閉じて送液を停止する。このよう
にして、貯留タンク114に貯留された濃厚液は、排出
用パイプ116により透析液調整装置等の次工程へ移送
する。
【0059】2.洗浄、消毒工程 前述したように、溶解タンク12で所定量の濃厚液を作
成し、次いでこの濃厚液を貯留タンク114に移送した
後、排出用パイプ116の開閉弁118を閉じ、次いで
廃棄用パイプ120の開閉弁122を開いて、貯留タン
ク114内の残留濃厚液を全て廃棄する。廃棄を完了す
れば、前記開閉弁122を閉じ、次に排出用パイプ11
6の開閉弁118を開いて、洗浄液または所定の濃度に
希釈された消毒液(例えば、次亜塩素ナトリウムの希釈
液)もしくは熱湯を、前記排出用パイプ116を介して
透析液調整装置より貯留タンク114内へ供給する。さ
らに、貯留タンク114内へ供給された洗浄液または消
毒液は、連通パイプ124を介して溶解タンク12へ供
給される。そして、前記溶解タンク12での余剰の液は
補助パイプ54より適宜開閉弁56を開いてオーバーフ
ローさせ、外部へ廃棄する。
【0060】このようにして、前記貯留タンク114お
よび溶解タンク12内への洗浄液または消毒液の供給を
完了すれば、開閉弁118を閉じて洗浄液または消毒液
の供給を停止する。その後、ポンプ装置92および各開
閉弁100,104,110または42を適宜開閉操作
することにより、透析液調整用剤の混合溶液系の全てを
洗浄ないし消毒することができる。そして、洗浄、消毒
工程を完了すれば、再び排出用パイプ40および廃棄用
パイプ120の各開閉弁42および122を開いて、溶
解タンク12および貯留タンク114内の残留液を全て
廃棄する。
【0061】図7は、前述した図6に示す実施例に使用
する容器10に適用できる接続部材24の実施例を示す
ものである。
【0062】図7において、接続部材24は、本体13
0の底部に容器10の口部14と嵌合する凹部132を
備え、この凹部132の一部にシール部材18が装着さ
れている(図6参照)。また、前記凹部132の中心部
とその外周部にそれぞれパイプ20,22(図6参照)
と接続するための分離された流路134,136が穿設
されている。
【0063】しかるに、前記一方の流路134には容器
10の内部へ十分挿入し得る延長パイプ138が接続さ
れる。さらに、前記本体130の頂部には、その中心部
に凹部140を設けると共にフランジ部材142を結合
固定し、このフランジ部材142の中央部にベアリング
144を介してスプリングハウジング146を上下動自
在に挿通配置し、このスプリングハウジング146内に
一端を前記本体130の凹部140に当接したスプリン
グ148を装着する。
【0064】このように構成することにより、前記スプ
リングハウジング146をその上方から押圧すれば、接
続部材24の本体130をこれと嵌合する容器10の口
部14に対してスプリング148の弾力作用下に押圧し
て、洩れのない気密性嵌合を達成することができる。な
お、本実施例の接続部材24に、開封手段を設ける場合
は、例えば前記延長パイプ138の先端部を鋭利な加工
とするか、または先端部にカッタを取付ければよい。
【0065】実施例3 図8は、本発明に係る透析液調整用剤の溶解装置の第3
の実施例を示す概略系統図である。なお、説明の便宜
上、前述した図2に示す実施例と同一の構成要素につい
ては同一の参照符号を付して説明する。
【0066】すなわち、図8に示す実施例においては、
まず溶解タンク12を密閉可能な構造とすると共に、容
器10を前記溶解タンク12の貯留水レベルより上方に
位置するよう配置する。この場合、容器10は、前記実
施例と同様に容器保持部材(26)で保持することがで
きる。
【0067】しかるに、前記溶解タンク12と前記容器
10とを相互に連通するためのパイプ20,22を接続
配置し、これらパイプ20,22の容器10に対する接
続端部は、それぞれ容器10の内部すなわち容器10の
底部近くまで十分延在するよう設けた延長パイプ20
0,202に接続する。この場合、パイプ20,22の
先端部を直接容器10の内部に延在させることもでき
る。このようにして、前記溶解タンク12と前記容器1
0とを相互に連通するパイプの一方のパイプ20にポン
プ装置92を接続配置して、溶解タンク12内の貯留水
を容器10を介して循環させる循環系を構成する。
【0068】なお、本実施例においては、前記容器10
は前述した実施例のように口部に対しシール部材を介し
て接続部材を気密に取付ける必要はないが、防塵用とし
て適宜口部を覆うカバー204を設ければ好適である。
【0069】そして、前記溶解タンク12には、給水手
段30と接続する給水パイプ32が適宜開閉弁34を介
して接続される。また、前記溶解タンク12の底部に
は、混合溶解液の排出を行うための排出用パイプ40が
開閉弁42を介して導出される。さらに、前記溶解タン
ク12の一部には、混合溶解液系の洗浄ないし消毒を行
うため、洗浄液または消毒液を供給するための補助供給
手段206が開閉弁52を介して補助供給パイプ50に
より接続される。
【0070】次に、前述した図8に示す溶解装置の動作
につき説明する。
【0071】1.透析液調整用剤の溶解工程 まず、開閉弁34を開いて給水手段30より溶解タンク
12内へ定量給水を行う。この場合、給水量を溶解タン
ク12の容量より多く設定して、溶解タンク12内を満
たしてオーバーフローする水が、パイプ22より延長パ
イプ202を経て容器10内に流入し、容器10内の液
位が延長パイプ200および202の下端開口部より上
(例えば、容器10の高さの2分の1の高さ)になる位
置で給水が完了するようにする。
【0072】このように、給水量を設定すれば、溶解タ
ンク12、パイプ22および延長パイプ202内には、
殆ど空気がない状態とすることができるので、この状態
において溶解タンク12を密閉しポンプ装置92を駆動
すれば、ポンプ装置92の上流側(パイプ22内)に陰
圧を発生させることができる。この結果、容器10内の
固形透析液調整用剤を水と共に延長パイプ202の下端
開口部より吸引することができ、従ってポンプ装置92
を連続して駆動すれば、容器10内の固形透析液調整用
剤を水と混合しながら溶解タンク12へ回収する循環系
が形成される。
【0073】このようにして、前述した第2の実施例と
同様に、溶解タンク12内において所定濃度の濃厚液を
作成することができる。
【0074】次に、溶解タンク12内に作成された濃厚
液は、開閉弁42を開くことにより、排出用パイプ40
を介して次工程へ移送する。この時、容器10内の液
は、サイフォン作用により溶解タンク12内へ自動的に
回収される。
【0075】2.洗浄、消毒工程 前述したように、所定量の濃厚液を作成して所定の溶解
工程を終了した後、溶解タンク12内に残留濃厚液があ
れば、排出用パイプ40より開閉弁42を開いて全て廃
棄する。廃棄を完了すれば、前記開閉弁42を閉じ、次
に補助供給パイプ50の開閉弁52を開いて、洗浄液ま
たは所定の濃度に希釈された消毒液(例えば、次亜塩素
ナトリウムの希釈液)もしくは熱湯を、前記溶解工程で
の給水の場合と同様に溶解タンク12を介して混合溶液
系に供給する。そして、ポンプ装置92を駆動すること
により、前記混合溶液系の全てを洗浄ないし消毒するこ
とができる。このようにして、洗浄、消毒工程を完了す
れば、開閉弁42を開いて溶解タンクおよび混合溶液系
内の残留液を全て排出用パイプ40を介して廃棄する。
【0076】複数個の透析液調整用剤入り容器の連続的
使用 前述した各実施例においては、1つの透析液調整用剤入
り容器10を使用する場合について説明したが、これら
の実施例において複数個の容器10を連続的に使用する
ことも可能である。
【0077】この場合、例えば、第2の実施例に対応し
て、図9に示すように、移送装置90の上に複数の容器
保持部材26を設けて、これら容器保持部材26にそれ
ぞれ容器10を保持させてこれを順次接続部材24の設
定位置に送り出すよう構成する。なお、図9において
は、3個所の位置(a),(b),(c)にそれぞれ容
器10を位置させ、例えば位置(c)で接続部材24と
結合して容器10内への通水を行うよう構成する。この
場合、接続部材24に開封手段が設けられていない場
合、位置(b)から位置(c)へ容器10が移動する際
に、位置(b)において、所要の開封手段により容器1
0の開封を行うことができる。
【0078】また、位置(b)には、容器10の位置す
る近傍に近接スイッチを設けて、これにより位置(b)
における容器10内の透析液調整用剤の有無の検出およ
び容器10自体の有無の検出を行うことにより、透析液
調整用剤の無い場合および容器自体の無い場合には、開
封動作を行わずに移送装置90を操作して、次の位置
(a)にある容器10を位置(b)に移動させてこの容
器について再度前記有無の検出を行うように構成するこ
とができる。
【0079】なお、一回の透析液調整用剤の混合溶解に
使用する容器の数については、所要の設定器を設けてこ
れにより移送装置90および開封手段の制御を行うよう
に構成すればよい。さらに、移送装置90の移送機構と
しては、スライド方式やターンテーブル方式等を採用す
ることができる。
【0080】洗浄、消毒用容器の使用 前述した各実施例においては、使用済の容器10を接続
した状態で洗浄および消毒を行う場合について説明した
が、容器10の交換を円滑に行うため、洗浄および消毒
工程においては専用の容器を使用することができる。
【0081】なお、洗浄液または消毒液を使用せずに、
水洗浄を行う場合は、前述した各実施例においてそれぞ
れ給水手段より混合溶解系に給水を行うことにより達成
することができる。
【0082】透析液調整装置としての使用 前述した各実施例において、例えば公知の技術を使用し
て、温度制御機能、脱気機能、濃度検出機能等の透析液
調整装置としての機能を追加し、溶解タンク12内で混
合溶解する液の濃度を透析液濃度とするように設定すれ
ば、本発明装置は直接透析液調整装置として使用するこ
とができる。
【0083】複数種類の透析液調整用剤入り容器の同時
的使用 前述した各実施例において、重炭酸系透析液を調整する
場合のように、2種類の透析液調整用剤を使用する場合
には、各透析液調整用剤入り容器に対応して混合溶解液
系を2系統設けることにより容易に実現することができ
る。また、簡便な手段としては、2個の容器に対してそ
れぞれ接続部材を取付け、これら接続部材を溶解タンク
と連通するパイプに対しカスケードに接続することによ
り、2個の容器に対し順次給水を行って2種類の透析液
調整用剤と水との混合溶解を同時に達成することができ
る。さらに、2個の容器に対する各接続部材とパイプと
の接続点に切換弁を設けて、最初一方の容器の透析液調
整用剤の混合溶解を行ってから、前記切換弁を切換えて
他方の容器の透析液調整用剤の混合溶解を行うように構
成することもできる。
【0084】その他、本発明装置においては、容器の密
封手段として口部にフィルムを貼着したものを使用した
場合について説明したが、例えば容器の口部外周にねじ
部を設けてこれに蓋をねじ込み装着して密封した構成か
らなるもの等についても容易に適用することができるば
かりでなく、適宜密封可能な口部を有するフレキシブル
容器等も好適に使用することができる。
【0085】
【発明の効果】前述した種々の実施例から明らかなよう
に、本発明によれば、透析液調整用剤入り容器を所定の
位置に置くだけで、その後自動的に溶解操作を行うこと
ができる。従って、従来のような容器の開封や調整用剤
の投入等の人手による作業を省略することができると共
に、調整用剤が外気と接触する時間も瞬間的であり、極
めて衛生的に固形透析液調整用剤の混合溶解を達成する
ことができる。
【0086】すなわち、本発明においては、容器に入っ
ている薬剤の全量を所定量の溶解液と混合して溶解タン
クに供給し、この溶解タンクで完全に溶解させるので、
薬剤の組成がいかなるものであっても、容器内の組成比
を維持することができ、通常の濃度範囲では粘稠となる
ことによるトラブルも生じない。
【0087】特に、本発明装置は、透析液調整用剤の溶
解に際して飽和濃度を経由する必要がなく、透析液調整
用剤の組成比と溶解液の組成比とを同一にして得られる
透析液調整用剤の溶解液の濃度管理を容易化することが
でき、透析液調整装置に対して透析液調整用剤を液状に
して供給する手段として有効に使用することができる。
また、透析液調整装置の主要機能である透析液調整機能
の一部として使用することができる。
【0088】また、第2の実施例装置によれば、透析開
始前に透析に使用する全量の固形透析液調整用剤を一度
に混合溶解することなく、透析中に透析液調整用剤の消
費に合せて随時固形透析液調整用剤を容器単位で混合溶
解して、複数個の透析器に給液を行う透析液調整装置へ
供給することができる。この場合、混合溶解液を濃厚液
とすれば、溶解タンクおよび貯留タンクは容量の小さい
ものとすることができる。さらに、本発明装置は、現在
普及している既設の透析液調整装置とそのまま組合せて
使用することができる。
【0089】以上、本発明の好適な実施例について説明
したが、本発明は前記実施例に限定されることなく、本
発明の精神を逸脱しない範囲内において種々の設計変更
をなし得ることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る透析液調整用剤の溶解装置の基本
原理を示す概略系統図である。
【図2】本発明に係る透析液調整用剤の溶解装置の一実
施例を示す概略系統図である。
【図3】本発明装置に使用する透析液調整用剤入り容器
の斜視図である。
【図4】図2に示す装置に使用する開封手段を備えた接
続部材の一実施例を示す要部断面図である。
【図5】図4のカッタ部材の分解斜視図である。
【図6】本発明に係る透析液調整用剤の溶解装置の別の
実施例を示す概略系統図である。
【図7】図6に示す装置に使用する開封手段を備えた接
続部材の一実施例を示す要部断面図である。
【図8】本発明に係る透析液調整用剤の溶解装置のさら
に別の実施例を示す概略系統図である。
【図9】本発明装置の複数個の透析液調整用剤入り容器
を連続的に使用するのに適した移送装置と容器の配置を
示す説明図である。
【符号の説明】
1 容器 2 溶解タンク 3 給液手段 10 容器 12 溶解タンク 14 口部 16 フィルム 18 シール部材 20 パイプ 22 パイプ 24 接続部材 26 容器保持部材 28 開閉弁 30 給水手段 32 給水パイプ 34 開閉弁 36 攪拌器 38 レベルスイッチ 40 排出用パイプ 42 開閉弁 44 エアフィルタ装置 45 エアパイプ 46 廃棄用パイプ 48 開閉弁 50 補助供給パイプ 52 開閉弁 54 補助排出パイプ 56 開閉弁 60 ケーシング 62 可動管 64 カッタ部材 66 アダプタ 68 流路 70 流路 72 ベローズ 74 スプリング 76 カッタ刃 78 溝部 80 2分割保持片 82 ねじ 84 取付けねじ 90 移送装置 92 ポンプ装置 94 分岐パイプ 96 濃度検出器 98 フロースイッチ 100 開閉弁 102 フロートスイッチ 104 開閉弁 106 ベンチュリ管 108 連通パイプ 110 開閉弁 112 戻しパイプ 114 貯留タンク 116 排出用パイプ 118 開閉弁 120 廃棄用パイプ 122 開閉弁 124 連通パイプ 126a,126b レベルスイッチ 130 本体 132 凹部 134 流路 136 流路 138 延長パイプ 140 凹部 142 フランジ部材 144 ベアリング 146 スプリングハウジング 148 スプリング 200,202 延長パイプ 204 カバー 206 補助供給手段

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粉末ないし顆粒状の固形透析液調整用剤
    を定量封入した容器と、前記容器に対し透析液調整用剤
    を溶解するための水を供給する給水手段と、前記容器内
    の透析液調整用剤を水と混合してこの混合懸濁液を溶解
    ・貯留するための溶解タンクとを設けてなる透析液調整
    用剤の溶解装置において、 透析液調整用剤入り容器を保持する容器保持手段と、前
    記容器の口部に着脱自在に取付ける接続手段と、前記接
    続手段を介して容器内部と連通する流路手段とを備え、
    前記流路手段に給水手段を接続すると共に、前記溶解タ
    ンクに混合懸濁液を攪拌するための攪拌手段を設け、さ
    らに前記溶解タンク内の混合溶解液を放出するための放
    出手段を設けることを特徴とする透析液調整用剤の溶解
    装置。
  2. 【請求項2】 容器と溶解タンクとを連通する一方の流
    路に開閉弁を設け、この開閉弁と容器との接続部間に給
    水手段を接続して容器内へ直接給水を行うと共に、透析
    液調整用剤と水との混合懸濁液を容器と溶解タンクとを
    連通する他方の流路を介して溶解タンクへ流入するよう
    構成してなる請求項1記載の透析液調整用剤の溶解装
    置。
  3. 【請求項3】 粉末ないし顆粒状の固形透析液調整用剤
    を定量封入した容器と、前記容器に対し透析液調整用剤
    を溶解するための水を供給する給水手段と、前記容器内
    の透析液調整用剤を水と混合してこの混合懸濁液を溶解
    ・貯留するための溶解タンクとを設けてなる透析液調整
    用剤の溶解装置において、 透析液調整用剤入り容器を保持する容器保持手段と、前
    記容器の口部に着脱自在に取付ける接続手段と、密閉可
    能な溶解タンクとを備え、この溶解タンクに対し所定量
    の給水を行う給水手段を接続すると共に、前記前記溶解
    タンクと容器とを相互に連通して循環系を構成する流路
    手段を設け、この流路手段により密閉タンク内の水を容
    器へ供給し容器内の透析液調整用剤と混合して溶解タン
    ク内へ循環させるポンプ装置を設け、さらに前記溶解タ
    ンク内の混合溶解液を放出するための放出手段を設ける
    ことを特徴とする透析液調整用剤の溶解装置。
  4. 【請求項4】 接続手段に、容器の口部を密封する密封
    材を開封するための開封手段を一体的に設けてなる請求
    項1または3記載の透析液調整用剤の溶解装置。
  5. 【請求項5】 給水手段もしくは循環系を構成する流路
    手段または溶解タンクに、洗浄液または消毒液を供給す
    るための手段を併設してなる請求項1または3記載の透
    析液調整用剤の溶解装置。
  6. 【請求項6】 混合が完了したことを検知する手段を備
    えると共に、混合の完了した後に容器中の混合懸濁液を
    溶解タンクへ移送する手段を備えてなる請求項1または
    3記載の透析液調整用剤の溶解装置。
  7. 【請求項7】 それぞれ容器を保持した複数の容器保持
    手段を一体的に載置し、これらの容器保持手段に保持さ
    れた容器を接続手段に対して同時にかつ順次に移送する
    移送装置を設けてなる請求項1または3記載の透析液調
    整用剤の溶解装置。
  8. 【請求項8】 それぞれ容器を保持した複数の容器保持
    手段は、これを個別にかつ順次に移動させて、各容器保
    持手段に保持された容器を接続手段に対して移送するよ
    う構成してなる請求項1または3記載の透析液調整用剤
    の溶解装置。
JP5305520A 1993-12-06 1993-12-06 透析液調整用剤の溶解装置 Expired - Lifetime JP2843749B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5305520A JP2843749B2 (ja) 1993-12-06 1993-12-06 透析液調整用剤の溶解装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5305520A JP2843749B2 (ja) 1993-12-06 1993-12-06 透析液調整用剤の溶解装置

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2199128A Division JPH07114809B2 (ja) 1990-07-30 1990-07-30 透析液調整用剤の溶解装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH07505A true JPH07505A (ja) 1995-01-06
JP2843749B2 JP2843749B2 (ja) 1999-01-06

Family

ID=17946145

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5305520A Expired - Lifetime JP2843749B2 (ja) 1993-12-06 1993-12-06 透析液調整用剤の溶解装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2843749B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002503115A (ja) * 1995-02-13 2002-01-29 アクシス リミテッド モジュラー型在宅透析システム
JP2005334321A (ja) * 2004-05-27 2005-12-08 Toto Ltd 衛生用品溶解処理装置
US8211474B2 (en) 2007-08-13 2012-07-03 Sumitomo Chemical Company, Limited Granule coated with urethane resin
US9163110B2 (en) 2007-08-13 2015-10-20 Sumitomo Chemical Company, Limited Granule coated with urethane resin

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002503115A (ja) * 1995-02-13 2002-01-29 アクシス リミテッド モジュラー型在宅透析システム
JP2005334321A (ja) * 2004-05-27 2005-12-08 Toto Ltd 衛生用品溶解処理装置
US8211474B2 (en) 2007-08-13 2012-07-03 Sumitomo Chemical Company, Limited Granule coated with urethane resin
US9163110B2 (en) 2007-08-13 2015-10-20 Sumitomo Chemical Company, Limited Granule coated with urethane resin

Also Published As

Publication number Publication date
JP2843749B2 (ja) 1999-01-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH07114809B2 (ja) 透析液調整用剤の溶解装置
US4386634A (en) Proportioning system
US6296762B1 (en) Apparatus for disinfecting a device for the central preparation and distribution of salt concentrates
TW534823B (en) A dialysate preparation apparatus
JPH07184993A (ja) 血液透析装置
US4197942A (en) Containerized fluid supply for fluid mixing and dispensing system
CN205108512U (zh) 一种透析液配制及输送装置
WO2000016873A1 (en) Method and apparatus for preparing liquid dialysate
JPH07505A (ja) 透析液調整用剤の溶解装置
JPH05168678A (ja) 透析液調整用剤の溶解装置
JP3231479B2 (ja) 固形透析薬剤の溶解装置
JP3231494B2 (ja) 固形透析薬剤の溶解装置およびこれに使用する固形透析薬剤の容器
JP3669737B2 (ja) 多人数用重炭酸ナトリウム溶解装置
CN210764501U (zh) 一种腹膜透析治疗废液处理装置
JP3669738B2 (ja) 多人数用重炭酸透析液調整装置
JPH05146487A (ja) 固形透析薬剤の溶解装置
JPH05146488A (ja) 固形透析薬剤の溶解装置
JP3937421B2 (ja) 透析液調製装置
JPH0533063B2 (ja)
CN105233358A (zh) 一种透析液配液机及其控制方法
JP4366474B2 (ja) 透析液原液作製装置
CN205108513U (zh) 一种透析液配液机
JP3427449B2 (ja) 透析液用薬剤の溶解装置
JPH04300637A (ja) 溶液製造装置
JP3688540B2 (ja) 透析液調製装置

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071023

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101023

Year of fee payment: 12

EXPY Cancellation because of completion of term