JP3231494B2 - 固形透析薬剤の溶解装置およびこれに使用する固形透析薬剤の容器 - Google Patents

固形透析薬剤の溶解装置およびこれに使用する固形透析薬剤の容器

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JP3231494B2 JP17693593A JP17693593A JP3231494B2 JP 3231494 B2 JP3231494 B2 JP 3231494B2 JP 17693593 A JP17693593 A JP 17693593A JP 17693593 A JP17693593 A JP 17693593A JP 3231494 B2 JP3231494 B2 JP 3231494B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、血液透析に使用する
ための固形透析薬剤から所定濃度の透析液を自動的に調
製し得る装置に係り、特に固形の透析薬剤を衛生的にし
かもより省力化して溶解処理を行うことができる固形透
析薬剤の溶解装置およびこれに使用する固形透析薬剤の
容器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】今日、透析液調整用薬剤は、濃厚液また
は粉状もしくは顆粒状の固形剤として市販されており、
適宜希釈水に溶解して濃度調整を行い、透析液として使
用される。
【0003】この種の透析液としては、重炭酸塩系と酢
酸系とが使用されており、この場合重炭酸塩系透析液で
は重炭酸ナトリウムを含まないもの(以下、A剤とい
う。)と重炭酸ナトリウムを含むもの(以下、B剤とい
う。)の2種の透析薬剤が用いられている。なお、固形
の透析薬剤としては、重炭酸塩系透析液の薬剤であるB
剤が多く使用されている。
【0004】また、固形の透析薬剤から透析液を調製す
る場合、通常まず薬剤を水に溶解混合して濃厚液とし、
この濃厚液を透析液調整装置に供給しさらに水を混合し
て透析液の調整が行われる。
【0005】しかるに、複数個の透析器に透析液を供給
する透析液調整装置において、固形の透析薬剤を水に溶
解混合する方法としては、従来より、同時に1回の透析
を行う毎に必要とする濃厚液を作るのに必要な水量を所
定のタンクに貯留し、複数個の固形透析薬剤の入った容
器(透明袋に入ったものが多い)を人手によって開封
し、次いで前記薬剤をタンクに投入し、そしてタンク内
に設けた攪拌器(攪拌翼)等により機械的攪拌を行って
溶解混合するのが一般的である。
【0006】通常、このような溶解混合作業は、クリー
ンルーム等の清浄な雰囲気中で行われることはなく、従
って空気中の細菌や塵埃と透析薬剤および溶解後の濃厚
液とが接触する機会が多く、また透析薬剤の入った容器
の開封や投入作業等で人手が触れる機会が多いため、衛
生的な面において問題がある。また、溶解混合後の濃厚
液を長時間放置したり、あるいは透析に使用する前日に
溶解混合して放置しておくことは、衛生面のみならず濃
厚液の濃度変化の可能性があるため、望ましくない。特
に、重炭酸ナトリウム濃厚液は、安定性が低く、保存が
きかないため、透析時に溶解して使用する必要がある。
このため、前記溶解混合作業は、透析開始前の多忙な時
間帯に行わなければならず、透析に従事する者にとっ
て、大きな負担となっている。さらに、透析終了後にお
いても、余剰の濃厚液の廃棄、タンク内の洗浄等多くの
作業を必要とする。
【0007】このような観点から、従来において、重炭
酸ナトリウムを連続的にかつ自動的に溶解し、人手を要
しない省力化された重炭酸ナトリウム連続溶解装置が提
案されている(特公平1−55893号公報)。この連
続溶解装置は、粉体フィーダ等の粉体供給手段により重
炭酸ナトリウムを、また給水手段により水を、それぞれ
攪拌タンクに供給し、攪拌後の濃度に応じて粉体供給手
段または給水手段を制御して、重炭酸ナトリウムまたは
水を分注することにより、重炭酸ナトリウム濃厚液を得
るよう構成したものである。
【0008】このように構成された重炭酸ナトリウム連
続溶解装置においても、例えば1回の透析に必要な重炭
酸ナトリウムの入った容器を開封し、次いで粉体供給手
段に連通するホッパ等の貯蔵容器へ投入する作業を必要
とする。この場合に、重炭酸ナトリウムおよび貯蔵容器
は長時間空気と接触していることから、衛生的な面にお
いて難点がある。また、この場合における粉体供給手段
等に対する洗浄、消毒処理に関しての自動化もしくは省
力化についても、何等提案されていない。
【0009】このような観点から、本出願人は、先に粉
状もしくは顆粒状の固形透析薬剤から透析液を調製する
場合において、固形透析薬剤を封入した容器を人手によ
って操作して投入する作業を不要とし、固形透析薬剤が
直接清浄でない空気と接触する時間を極力短くし、しか
も所定濃度の透析液を自動的にしかも衛生的でかつ省力
化された装置で得ることができる固形透析薬剤の溶解装
置を開発し、特許出願を行った(特開平5−14648
7号)。
【0010】すなわち、前記特許出願に係る発明は、粉
末ないし顆粒状からなる固形透析薬剤をそれぞれ定量封
入した容器に対し、固形透析薬剤を溶解するための希釈
水を供給し、前記容器内の固形透析薬剤を希釈水と混合
溶解してこの溶解液を溶解タンクに貯留するよう構成し
た固形透析薬剤の溶解装置において、2種類の固形透析
薬剤をそれぞれ定量封入してなる2種の容器を、半径方
向に所定距離離間する同心円上に配置してこれを順次同
心軸の回転方向に移送するように設定した容器移送手段
と、前記容器移送手段の所定位置において前記2種の容
器に対しそれぞれ希釈水を定量給水するための定量給水
手段と、前記定量給水手段により溶解された固形透析薬
剤の溶解液を貯留する溶解タンクとを設けた構成からな
るものである。
【0011】しかるに、前記容器移送手段は、2種の固
形透析薬剤をそれぞれ定量封入した容器を、ターンテー
ブル上において、半径方向に所定距離離間する同心円上
に一対づつ対応させて配置し、これを順次同心軸の回転
方向に移送する。また、前記一対の容器に対し、所定位
置において、容器接続手段を液密に接続して溶解タンク
と所要の流路手段を介して希釈水ないし溶解液の循環系
を構成する。そして、前記流路手段の一部もしくは溶解
タンクより希釈水の定量給水を行い、これを前記循環系
に設けたポンプ装置の作用により前記容器に循環供給し
て前記溶解タンク内に所定濃度の固形透析薬剤の溶解液
を貯留するよう構成したものである。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、先に提
案した溶解装置は、固形透析薬剤をそれぞれ定量封入し
た容器を、ターンテーブル上において、それぞれ口部を
上にして同一水平面内に多数整列配置するため、容器の
収容数を増大させると床面積に対する設置スペースが増
大するばかりでなく、容器の出し入れ作業が面倒とな
り、特に病院等に設置して使用する場合に、多くの不都
合を有している。
【0013】そこで、本発明の目的は、床面積に対する
容器の設置スペースを極めて少なくし、しかも多数の容
器を整列配置すると共にその出し入れ作業を簡便にし、
操作性の良好な固形透析薬剤の溶解装置を提供すること
にある。
【0014】また、本発明においては、固形透析薬剤を
定量封入した多数の容器に対し、順次希釈水の定量給水
を行って、それぞれ所定濃度の溶解液を得る場合に、前
記各容器との接続を簡便に行うと共に、容器から溶解液
を円滑に流出させるのに適した新規な構成からなる固形
透析薬剤の容器を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明に係る固形透析薬
剤の溶解装置は、粉末ないし顆粒状からなる固形透析薬
剤をそれぞれ定量封入した容器に対し、固形透析薬剤を
溶解するための希釈水を供給し、前記容器内の固形透析
薬剤を希釈水と混合溶解してこの溶解液を溶解タンクに
貯留するよう構成した固形透析薬剤の溶解装置におい
て、固形透析薬剤をそれぞれ定量封入してなる容器を、
その口部が水平方向に指向するよう配置すると共に、こ
れら複数の容器をそれぞれ口部が同一垂直面に位置する
よう垂直方向に多段に整列載置し得るよう構成した容器
保持手段と、前記容器に対して希釈水を定量給水するた
めの定量給水手段と、前記容器の口部に対し順次着脱自
在に接続して希釈水の供給および排出を行うための容器
接続手段と、前記容器接続手段を介して所定の容器から
得られる固形透析薬剤の溶解液を貯留する溶解タンク
と、前記容器接続手段を容器保持手段に整列載置された
容器の口部に対し順次移動させる移動制御手段とを設け
ることを特徴とする。
【0016】前記の溶解装置において、定量給水手段
は、溶解タンクに対して開閉弁を介して連通接続し、前
記容器に対しそれぞれ希釈水を定量給水する際に溶解タ
ンクよりポンプ手段を介して容器接続手段と連通接続
し、さらに前記容器接続手段から溶解タンクとへ連通接
続する流路手段と共に設けることができる。
【0017】この場合、定量給水手段と共に設ける流路
手段には、固形透析薬剤の溶解液の濃度を検出する濃度
計を設けることができる。
【0018】また、前記容器接続手段は、容器保持手段
に整列載置された容器の各口部に沿って移動自在に配置
し、順次各容器の口部にそれぞれ対応して位置決め停止
するように制御動作する移動制御手段としての工業用ロ
ボットと共に設けることができる。
【0019】さらに、容器接続手段には、容器の口部を
密封する密封材を開封するための開封手段を一体的に設
けることができる。
【0020】なおお、溶解タンクに対し、開閉弁を介し
て所定濃度の固形透析薬剤の溶解液を貯留する貯留タン
クを連通接続することができる。
【0021】一方、粉末ないし顆粒状からなる固形透析
薬剤をそれぞれ定量封入する容器は、容器保持手段にお
いて口部を水平方向に指向するよう配置した際に、前記
口部が容器の下面位置とほぼ同一もしくはそれ以下に位
置するよう設けることを特徴とする。
【0022】この場合、容器保持手段に載置された容器
の下面となる部分は、口部に向かって下方に傾斜するよ
う構成することができる。
【0023】
【作用】本発明に係る固形透析薬剤の溶解装置によれ
ば、粉末ないし顆粒状の固形透析薬剤をそれぞれ定量封
入した容器を、容器保持手段により各容器の口部が水平
方向に指向するよう配置すると共に、各口部が同一垂直
面に位置するように各容器を垂直方向に多段に整列載置
し、これらの各容器の口部に対し、順次移動可能に構成
した容器接続手段により希釈水の定量給水手段との接続
を行い、容器内の固形透析薬剤を溶解しながらこの溶解
液を溶解タンクへ順次貯留することにより、所定濃度の
透析液を自動的にしかも衛生的でかつ省力化された装置
により簡便に調製することができる。
【0024】この場合、前記固形透析薬剤を封入した容
器は、容器保持手段において口部を水平方向に指向する
よう配置した際に、前記口部が容器の下面位置とほぼ同
一もしくはそれ以下に位置するよう設けることにより、
希釈水による透析薬剤の溶解液の容器からの流出を円滑
に達成することができる。
【0025】
【実施例】次に、本発明に係る固形透析薬剤の溶解装置
およびこれに使用する固形透析薬剤の容器の実施例につ
き、添付図面を参照しながら以下詳細に説明する。
【0026】まず、本発明に係る固形透析薬剤の溶解装
置の基本原理について、図1を参照して説明する。すな
わち、図1において、参照符号1は粉末ないし顆粒状の
固形透析液調整用剤が定量封入された容器を示し、また
参照符号2は固形透析薬剤を溶解して得られた溶解液を
貯留する溶解タンクを示す。しかるに、本発明において
は、前記容器1内の固形透析薬剤に対し希釈水を供給し
て固形透析薬剤を溶解し、得られた透析薬剤の溶解液を
溶解タンク2内へ貯留して混合溶解するための給水手段
3が設けられる。この場合、容器1と溶解タンク2とは
相互に連通接続して、希釈水ないしは溶解液の循環系を
構成する。従って、前記給水手段3は、溶解タンク2に
予め所定量の希釈水を供給するよう接続する(実線で示
す)か、あるいは直接容器1に対して希釈水を供給する
よう接続する(破線で示す)ことができる。
【0027】また、代案として、給水手段3から直接容
器1内の固形透析薬剤に対し希釈水を供給して固形透析
薬剤を溶解し、得られた透析薬剤の溶解液を溶解タンク
2内へ順次貯留して、溶解液の循環を行わないように構
成することもできる(1点鎖線で示す)。
【0028】このようにして、本発明によれば、従来の
ように透析薬剤を溶解タンクに対し、定量供給する手段
を省略し、固形透析薬剤の封入容器に対して直接希釈水
を供給し、容器内の透析薬剤を溶解タンクへ回収して所
定濃度の透析薬剤の溶解液を簡便に、しかも衛生的に調
製することができる。
【0029】図2は、本発明に係る固形透析薬剤の溶解
装置の一実施例を示す概略系統図である。なお、本実施
例においては、例えばA剤、B剤の2剤より透析液を調
製する固形の重炭酸透析液薬剤の溶解装置として適用で
きるものである。この場合、容器P、Qに封入されるA
剤、B剤のそれぞれの組成は、複数組成あるいは単一組
成(B剤は重炭酸ナトリウムのみのものが多く市販され
ている)からなる固形透析薬剤である。
【0030】図2において、参照符号10、12はそれ
ぞれ2種の固形透析薬剤が封入された容器P、Qをそれ
ぞれ多段に収納載置する容器保持手段を示す。しかる
に、この容器保持手段10、12は、例えば図3に示す
ように、単一の収納ケース14内に、各容器P、Qを、
それぞれ口部が水平方向に指向するよう配置すると共
に、これらの容器P、Qをそれぞれ口部が同一垂直面に
位置するよう垂直方向に多段に整列して載置し得るよう
構成される。
【0031】このように容器保持手段10、12によっ
て整列載置した各容器P、Qに対し、それぞれ希釈水の
供給を行うための容器接続手段16、18を設ける。こ
の容器接続手段16、18は、それぞれ対応する容器
P、Qの各口部に沿って移動自在に配置し、順次各容器
P、Qの口部にそれぞれ対応して位置決め停止するよう
に制御動作する、例えば工業用ロボットからなる移動制
御手段20、22によって操作するよう構成する。
【0032】しかるに、本実施例において使用する容器
P、Qは、例えばブロー成形法により円筒状に成形した
ポリエチレン製容器からなり、円形の口部を同様のポリ
エチレン製フィルムで密閉して内部に固形透析薬剤を定
量封入したものからなる。また、容器P、Qの開封に際
しては、容器内部の薬剤ができるだけ大気に触れないよ
うにするため、前記容器接続手段16、18を容器に接
続する時あるいは接続された後に、開封するよう構成す
ることが好ましい。このため、容器P、Qの口部に対し
て接続する容器接続手段16、18は、その口部を密閉
する密封材を開封するための開封手段を一体的に設け
る。そして、この容器接続手段16、18には、容器
P、Qとの接続に際して、適宜シール部材を介して容器
内部と連通し、希釈水の供給および排出を行う流路手段
24、26の一端部を取付ける。
【0033】また、前記容器接続手段16、18に対応
してそれぞれ溶解タンク28、30を設け、これら溶解
タンク28、30と前記容器接続手段16、18とを流
路手段24、26により連通接続して、前記各容器P、
Qに対する希釈水ないしは溶解液の循環系を構成する。
この場合、前記流路手段24、26の一部に循環用ポン
プ装置32、34を設ける。また、前記流路手段24、
26の一部または溶解タンク28、30に対し、固形透
析薬剤の希釈水を供給するための定量給水手段36を開
閉弁38、40を介して接続する。
【0034】なお、前記溶解液の循環系を構成する流路
手段24、26の一部には、それぞれ溶解液の濃度を検
出するための電導度計等からなる濃度計42、44を設
けることができる。
【0035】また、前記溶解タンク28、30には、そ
れぞれ貯留された固形透析薬剤を希釈水で溶解して得ら
れた溶解液を排出するための排出パイプ46、48の一
部にそれぞれ開閉弁50、52を介して貯蔵タンク5
4、56を連通接続し、前記各溶解タンク28、30で
得られたそれぞれ所定濃度の2種類の固体透析薬剤の希
釈溶解液を貯留し、これらを適宜透析液供給装置(図示
せず)へ供給して所定濃度の透析液を調製し得るよう構
成される。
【0036】図4は、前述した本実施例における固形透
析薬剤の溶解装置に好適に使用することができる容器の
実施例を示すものである。しかるに、図4の(a)に示
す容器60は、ブロー成形法により円筒状に成形したポ
リエチレン製容器からなり、その一端部において円形の
口部62は、容器60を図示のように水平方向に指向す
るよう配置した際に、容器60の下面位置とほぼ同一に
位置するよう設けたものである。このように構成するこ
とにより、容器接続手段16または18を接続して、こ
れに連通接続する流路手段24a、24bまたは26
a、26bを介して希釈水の供給および排出を行う場合
に、容器60内の固体透析薬剤の溶解液の流出を円滑に
達成することができる。
【0037】また、図4の(b)に示す容器60は、ブ
ロー成形法により矩形状に成形したポリエチレン製容器
である。この場合、円形の口部62は、前記実施例と同
様に設定すると共に、特に容器60の下面をその口部6
2に向かって下方に傾斜するよう構成したものである。
このように構成することによっても、前記実施例と同様
に容器60内の固体透析薬剤の溶解液の流出を円滑に達
成することができる。
【0038】次に、前述した図2に示す実施例装置の動
作につき説明する。
【0039】まず、容器保持手段10、12のそれぞれ
所定個所に2種の容器P、Qを多段に整列載置する。こ
の場合、容器P、Qの口部は、それぞれ密封材の開封が
可能な状態にして配置する。
【0040】そこでまず、移動制御手段20、22を操
作して、それぞれ所定の容器P、Qに対し容器接続手段
16、18を位置決めすると共に、各容器P、Qの口部
に液密にセットする。次いで、開閉弁38、40を開放
して定量給水手段36より溶解タンク28、30内へそ
れぞれ定量の希釈水を供給し、開閉弁38、40を閉じ
る。その後、流路手段24、26に設けたポンプ装置3
2、34を駆動して前記溶解タンク28、30内の希釈
水をそれぞれ容器P、Q内へ供給する。このようにし
て、容器P、Q内の固形透析薬剤を、希釈水に溶解させ
ながら順次排出し、溶解タンク28、30内に所定濃度
の透析薬剤の溶解液を貯留することができる。
【0041】この透析薬剤の溶解工程は、例えばタイマ
等を使用してその操作時間を一定に設定することができ
る。なお、溶解タンク28、30内に貯留する溶解液
は、ポンプ装置32、34によりそれぞれ容器P、Qと
の間を循環することにより、自動的に攪拌混合される。
【0042】このようにして、前記各溶解タンク28、
30内に貯留された所定濃度の透析薬剤の溶解液は、そ
れぞれ排出パイプ46、48に設けた開閉弁50、52
を開放して、それぞれ貯留タンク54、56に貯留す
る。そして、これら貯留タンク54、56に貯留した所
定濃度の透析薬剤の溶解液は、適宜透析液供給装置へ供
給して所定成分からなる透析液を調製することができ
る。
【0043】以上、本発明の好適な実施例について説明
したが、本発明は前述した実施例に限定されることな
く、本発明の精神を逸脱しない範囲内において種々の設
計変更をなし得ることは勿論である。
【0044】例えば、前述した実施例においては、定量
給水手段を直接溶解タンクに接続した場合を示したが、
この定量給水手段は流路手段のいずれの位置に接続配置
してもよい。また、流路手段はポンプ装置を除去して循
環系とせずに、定量給水手段を直接容器に接続し、この
容器から溶解タンクへ一方的に固形透析薬剤の溶解液を
回収する構成とすることもできる。
【0045】
【発明の効果】前述した実施例から明らかなように、本
発明によれば、固形透析薬剤を封入した容器を、容器保
持手段によってその口部が水平方向に指向するよう配置
すると共に、これら複数の容器をそれぞれ口部が同一垂
直面に位置するよう垂直方向に多段に整列載置すること
により、その床面積に対する設置スペースを極めて少な
く、しかも容器の出し入れの作業性を著しく向上するこ
とができる。
【0046】また、前記容器接続手段を容器保持手段に
整列載置された容器に対しても、容器の各口部に沿って
移動自在に配置して、順次各容器の口部にそれぞれ対応
して位置決め停止するように制御動作する工業用ロボッ
ト等の移動制御手段により、円滑に操作することができ
る。
【0047】このようにして、本発明装置によれば、取
扱いが簡便にして、しかも自動的に容器内の固形透析薬
剤を溶解して所定濃度の溶解液を溶解タンクに貯留し、
所定濃度の所定成分からなる透析液を簡便に調製するこ
とができる。従って、容器の開封や薬剤の投入等の人手
による作業を一切省略することができると共に、透析薬
剤が外気と接触する時間も短時間にして、極めて衛生的
に固形透析薬剤の溶解並びにその混合操作を達成するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る固形透析薬剤の溶解装置の基本原
理を示す概略系統図である。
【図2】本発明に係る固形透析薬剤の溶解装置の一実施
例を示す概略系統図である。
【図3】図2に示す固形透析薬剤の溶解装置の容器保持
手段の概要を示す説明図である。
【図4】本発明に係る固形透析薬剤の溶解装置に使用す
る固形透析薬剤の容器を示すものであって、(a)は容
器の一実施例を示す斜視図、(b)は容器の別の実施例
を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 容器 2 溶解タンク 3 給水手段 10、12 容器保持手段 14 収納ケース 16、18 容器接続手段 20、22 移動制御手段 24、26 流路手段 28、30 溶解タンク 32、34 循環用ポンプ装置 36 定量給水手段 38、40 開閉弁 42、44 濃度計 46、48 排出パイプ 50、52 開閉弁 54、56 貯蔵タンク 60 容器 62 口部 P、Q 容器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−146487(JP,A) 特開 平4−84967(JP,A) 特開 平5−146488(JP,A) 特開 平3−66621(JP,A) 特開 昭57−159529(JP,A) 特開 平4−61865(JP,A) 特開 平4−300637(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61M 1/14 A61J 3/00

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粉末ないし顆粒状からなる固形透析薬剤
    をそれぞれ定量封入した容器に対し、固形透析薬剤を溶
    解するための希釈水を供給し、前記容器内の固形透析薬
    剤を希釈水と混合溶解してこの溶解液を溶解タンクに貯
    留するよう構成した固形透析薬剤の溶解装置において、 固形透析薬剤をそれぞれ定量封入してなる容器を、その
    口部が水平方向に指向するよう配置すると共に、これら
    複数の容器をそれぞれ口部が同一垂直面に位置するよう
    垂直方向に多段に整列載置し得るよう構成した容器保持
    手段と、 前記容器に対して希釈水を定量給水するための定量給水
    手段と、 前記容器の口部に対し順次着脱自在に接続して希釈水の
    供給および排出を行うための容器接続手段と、 前記容器接続手段を介して所定の容器から得られる固形
    透析薬剤の溶解液を貯留する溶解タンクと、 前記容器接続手段を容器保持手段に整列載置された容器
    の口部に対し順次移動させる移動制御手段とを設けるこ
    とを特徴とする固形透析薬剤の溶解装置。
  2. 【請求項2】 定量給水手段は、溶解タンクに対して開
    閉弁を介して連通接続し、前記容器に対しそれぞれ希釈
    水を定量給水する際に溶解タンクよりポンプ手段を介し
    て容器接続手段と連通接続し、さらに前記容器接続手段
    から溶解タンクとへ連通接続する流路手段と共に設けて
    なる請求項1記載の固形透析薬剤の溶解装置。
  3. 【請求項3】 定量給水手段と共に設ける流路手段に
    は、固形透析薬剤の溶解液の濃度を検出する濃度計を設
    けてなる請求項2記載の固形透析薬剤の溶解装置。
  4. 【請求項4】 容器接続手段は、容器保持手段に整列載
    置された容器の各口部に沿って移動自在に配置し、順次
    各容器の口部にそれぞれ対応して位置決め停止するよう
    に制御動作する移動制御手段としての工業用ロボットと
    共に設けてなる請求項1記載の固形透析薬剤の溶解装
    置。
  5. 【請求項5】 容器接続手段には、容器の口部を密封す
    る密封材を開封するための開封手段を一体的に設けてな
    る請求項1記載の固形透析薬剤の溶解装置。
  6. 【請求項6】 溶解タンクに対し、開閉弁を介して所定
    濃度の固形透析薬剤の溶解液を貯留する貯留タンクを連
    通接続してなる請求項1記載の固形透析薬剤の溶解装
    置。
  7. 【請求項7】 粉末ないし顆粒状からなる固形透析薬剤
    をそれぞれ定量封入する容器は、容器保持手段において
    口部を水平方向に指向するよう配置した際に、前記口部
    が容器の下面位置とほぼ同一もしくはそれ以下に位置す
    るよう設けることを特徴とする請求項1記載の溶解装置
    に使用する固形透析薬剤の容器。
  8. 【請求項8】 容器保持手段に載置された容器の下面と
    なる部分は、口部に向かって下方に傾斜するよう構成し
    てなる請求項7記載の固形透析薬剤の容器。
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