JPH1133109A - 粉体の溶解装置および溶解液送液機構 - Google Patents

粉体の溶解装置および溶解液送液機構

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JPH1133109A
JPH1133109A JP9203744A JP20374497A JPH1133109A JP H1133109 A JPH1133109 A JP H1133109A JP 9203744 A JP9203744 A JP 9203744A JP 20374497 A JP20374497 A JP 20374497A JP H1133109 A JPH1133109 A JP H1133109A
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dissolving
powder
solution
liquid
tank
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JP9203744A
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Akihiko Sugimoto
章彦 杉本
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Toray Kiki KK
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Toray Kiki KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】粉体を所定の濃度に簡単な機構で調整でき、か
つ連続的に溶解、送液、そして洗浄することができ、さ
らに洗浄実施の翌日には自動的に溶解液を送液できる粉
体の溶解装置を提供する。例えば、透析液用粉体の溶解
装置を提供する。 【解決手段】この粉体の溶解装置は、粉体を溶解するた
めの液体供給量を制御する給水手段と、投入された粉体
を効率よく溶解する溶解解手段を備えた溶解槽が少なく
とも2台以上で構成され、それぞれの溶解槽の給水、溶
解、送液および洗浄などの独立した動作についてマイコ
ン(CPU)を搭載した一つの制御部で制御されている。
つまり、それぞれの溶解槽は溶解機能を持つと同時に貯
留槽の役割も果たし、連続溶解および洗浄を可能にして
いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、粉体の溶解装置に
関し、さらに詳細にいえば、溶解槽に粉体および液体を
供給し粉体を液体により溶解させるための装置、例え
ば、人工透析装置に使用される透析用原液を調整するた
めに好適に用いられる粉体の溶解装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば、病院などで腎不全患者の
治療のために使用されるバイカーボ透析液は、塩化ナト
リウムやブドウ糖などからなるA剤(原液)と炭酸水素
ナトリウムからなるB剤(原液)および水の3種類を定
量混合して調整される。これらのうちB剤は、従来から
粉体状のものが一般的に多く用いられており、このよう
な粉体を自動的に溶解する装置として、例えば、実公平
6−28121号公報に、移送される包袋の中央部を切
断開封して粉体を払い出し、その後で、粉体を計量搬送
して所定量を溶解槽に投入して、希釈水と混合溶解する
装置が提案されている。
【0003】また、最近、A剤も粉体として供給する試
みがなされはじめ、この粉体を溶解する装置として、特
開平7−275354号公報に、溶解濃度を連続して検
出し、所定の濃度になるように粉体供給量を制御するよ
うにした装置が提案されている。
【0004】しかしながら、実公平6−28121号公
報に記載された装置は、粉体重量を精度よく計量するこ
とが吸湿などの影響により難しく、そのため得られる溶
解液濃度が不正確になる可能性が高いという不都合があ
る。また、これを透析用A粉末剤に適用しようとした場
合、A粉末剤は塩化ナトリウムを主成分とするいくつか
の電解質成分からなる主剤とブドウ糖の2種類に包装が
分かれているため粉体の搬送手段、計量部および粉体の
供給部が、それぞれの粉体で必要になり複雑な装置にな
る。
【0005】また、特開平7−275354号公報に記
載された装置は、溶解濃度を連続して検出して所定の濃
度になるように粉体供給量を制御するもので、前記のA
剤のような粉体に適用する場合には、同様にそれぞれの
粉体での供給部が必要である。さらに、濃度および粉体
供給量を各々精度よく検出するためには、電解質成分か
らなる主剤とブドウ糖をそれぞれ個別に濃度測定して供
給制御する必要があり、2系列分の装置が必要で複雑な
装置となる。しかも、得られる溶解液濃度も不正確にな
る可能性が高くなるという不具合がある。
【0006】上述のとおり、粉体の質量あるいは濃度を
計器によって連続測定し、その供給量を算出するような
場合、その精度は環境に影響を受けやすく、さらに計器
自身のキャリブレーションが定期的に必要になるなど長
期的に安定した精度を維持しにくいという不具合があっ
た。
【0007】つまり、例えば1成分からなるB粉剤で使
用できる溶解装置であっても、多成分からなり、しかも
2つの包装形態を有するA粉剤のような粉体には適用が
難しい。もともと、透析用薬剤は定量の水と混合すれば
透析用原液が作成できるように計量・包装されているも
のであるから、その包装を開封し、改めて別の手段、つ
まり質量計測や濃度計測により粉体供給する方法は、本
来精度よく計量されて製薬メーカから供給されたもの
を、わざわざ精度の不確かな方法で計量し直しすること
になりかねない。
【0008】また、200リットル程度の溶解槽に所定
量の粉体と水を入れ溶解する簡易型の溶解装置において
は、透析終了後に溶解槽内の洗浄を行なう場合、翌朝の
透析準備で原液を送液する必要があるため、洗浄が終了
するまで待って粉体の溶解を行なっておくか、翌日の透
析準備前に溶解作業を行なうため早出しなければならな
いなどの不具合がある。これらの課題解決策として、別
置きの原液貯留槽を設けるならば、溶解槽の洗浄実施後
も翌朝の透析準備を支障なく立上げることは可能である
が、常に洗浄されない貯留槽が存在することになり、本
来の洗浄の主旨を充分に満たすシステムにはならないと
いう別の不具合がある。
【0009】さらに、どの溶解装置の場合も、送液先の
装置と接続する送液配管部は常に洗浄されずに残ること
になり不衛生であるため、最近では、透析液の水質管理
を一層強化する傾向にあり、透析治療終了後に溶解装置
を自動で洗浄し、しかも翌日の自動透析準備に対応でき
る事が要求されている。
【0010】さらに、上述の簡易型溶解装置での溶解手
段としては攪拌モータによる方法あるいはポンプによる
循環溶解の方法が利用されている。しかしながら、A剤
原液のような腐食性液体の場合、攪拌部材の耐腐食性を
考慮しなければならない。また、ポンプ循環では溶解槽
底部に設けた吸い込み口で竜巻が発生してポンプにエア
ーが流入したり、投入した粉体が一気にポンプケーシン
グに流入して軸受け摩耗を促進させるなどポンプに与え
る影響が大きい。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の多くの
問題に鑑みてなされたものであり、粉体メーカで事前に
粉体質量を精度良く計量した粉体をそのまま溶解すると
いう、最も溶解液濃度の制御が簡単で高精度が得られる
簡易型溶解槽方式を採用しながら、既存の方式では得る
ことが難しかった連続溶解や自動洗浄実施後でも翌朝の
溶解液送液に影響しない粉体の溶解装置を提供すること
を目的としている。
【0012】本発明の他の目的は、特に透析用A剤原液
の主剤およびブドウ糖などを所定の濃度に簡単な機構で
調整でき、かつ連続的に溶解,送液さらに自動洗浄実施
後でも翌朝の透析準備のために原液送液を自動で行なう
ことのできる透析用粉体の溶解に好適な粉体の溶解装置
を提供することにある。
【0013】本発明のさらに他の目的は、粉体の溶解性
能と溶解液の移送方法を改善せしめた粉体の溶解装置を
提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
せんとするものであり、本発明の粉体の溶解装置は、粉
体を液体に溶解させる粉体溶解装置であって、粉体を投
入するための開口部と該粉体を溶解するための溶解手段
を有する溶解部を少なくとも2つ具備した溶解槽を有
し、それぞれの該溶解部におけるの給液、溶解、送液お
よび洗浄動作を1つの制御部で切り換え自在となしたこ
とを特徴とするものであり、本発明では、さらに次の好
ましい実施態様を含む。 (a) 前記溶解部で粉体を溶解させる液体の量を粉体量に
合った量に制御する液面センサーを設けたこと。この液
面センサーは溶解槽外側に自動あるいは手動で上下移動
可能に設定できる。 (b) 前記溶解部での粉体溶解を液体のポンプ循環により
行なうようにするとともに、該溶解槽底部中央の吸入口
部分に回転式邪魔板を配したこと。 (c) 前記粉体が、人工透析液用の粉体であること。
【0015】また本発明の溶解液送液機構は、溶解槽か
ら溶解液を送液するための送液管を、該溶解液を受け入
れる側の装置の受け入れ弁の直前で枝分け配管となし、
その枝分け配管上に自動弁を介して排液させる送液機構
を設けたことを特徴とするものであり、前記溶解液を受
け入れる側の装置として人工透析用装置に特に好適に適
用される。そしてこの溶解液送液機構は、上記粉体の溶
解装置と組合わせ一体として機能させることにより、後
述のような優れた効果を奏する。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、所定量の粉体と所定量の液体を混合溶解するための
好ましくは攪拌手段を備えた溶解部を少なくとも2つ以
上有し、それぞれの溶解部の給水、溶解、送液および洗
浄動作などをを切り換え制御可能とした制御系を有して
いる。
【0017】したがって、請求項1の粉体の溶解装置で
あれば、片方の溶解槽が洗浄を行なっても他方の溶解槽
が溶解液貯留槽の役割を果たし、翌朝の透析準備に影響
がない。つまり、それぞれの溶解槽を交互に洗浄運転
(例えば日替わり運転)をすることも可能になり、洗い残
しのない溶解槽全体の定期的自動洗浄が可能となる。ま
た、溶解槽をダブルにすることにより、1つの溶解槽で
必要量を賄いきれない場合でも連続して粉体溶解作業が
可能であるし、突発的トラブルに対しても、溶解槽を切
り換えることにより粉体溶解および送液を継続すること
ができ装置信頼性を高めることができる。
【0018】本発明の請求項2に記載の発明は、前記溶
解部で粉体を溶解させる液体の量を粉体量に適合した量
に給水制御するため、好ましくは溶解部外側に自動また
は手動で上下移動する液面センサーを有している。
【0019】この請求項2の粉体の溶解装置であれば、
溶解液に非接触であるから、溶解液の攪拌水流によるセ
ンサー部強度や溶解液による材質の腐食の心配がない。
また、一つの溶解槽外置きセンサー(例えば、静電容量
式)を直線駆動機構により溶解槽外側を必要溶解量に合
わせて給水レベルを移動させることにより、安価でセン
サー材質が溶解液に影響されない給水制御システムを得
ることができる。移動はスラッピングモータなどによる
電気駆動で液量に応じたパルス制御などがあるが、予め
バッチ給水のレベルに応じた物差しを置き、手動でレベ
ル合わせを行なうことも可能である。溶解槽の洗浄を行
なう場合、上記機構であれば一日の使用量を勘案して溶
解量を設定することが容易で、洗浄前の溶解液排棄が最
少量になり経済的である。
【0020】本発明の請求項3に記載の発明は、前記溶
解部で粉体を溶解させるための攪拌溶解をポンプ循環に
より行ない、溶解槽底部に設けた吸入口に回転式邪魔板
を有している。
【0021】この請求項3の粉体の溶解装置であれば、
溶解槽底部に回転水流が発生し回転翼を有した邪魔板が
回転する。このとき、邪魔板はポンプ吸引によって発生
する溶解槽内の渦巻きの発生を抑え、ポンプへのエアー
の流入を防止することができ、さらに、回転水流により
邪魔板自身が回転するため邪魔板上部中央が回転水流の
停滞部になることがなく未溶解の粉体が邪魔板上部に残
るようなことがなくなり、溶解効率を上げることができ
る。また、溶解槽底部中央に回転翼があるため水流が外
周部近くであるだけでなく底部全体で攪拌効果を生み、
回転翼により溶解槽内攪拌は促進される。さらに、溶解
槽底部の吸い込み穴は回転翼により擦り切られ、投入し
た未溶解の粉体が一気にポンプヘッドへ流入するのを緩
和し、粉体によるポンプのインペラ軸受け部などへの摩
耗の影響が緩和される。
【0022】本発明の請求項4に記載の発明は、前記粉
体が人工透析液用の粉体であり、人工透析液原液用粉体
を効率的に溶解することに適用できる。 本発明の請求
項5に記載の発明は、溶解部から溶解液が送液される場
合、溶解液を受ける側の装置受け入れ弁の直前から送液
管を枝分けし、さらにその枝分けした配管上に好ましく
は自動弁を介して送液配管内の液体を自動排水させる機
能を有している。
【0023】この請求項5の粉体の溶解装置であれば、
溶解液を受ける装置の受け入れ弁の入口直前から送液管
を枝分けし、さらにその枝分けした配管上に自動弁を介
して送液配管内の液体を排水ブローする自動化システム
を有していることにより、溶解槽本体の自動洗浄を行な
う場合に送液配管部の薬液あるいは水洗浄が可能にな
る。また、一日の溶解液送液開始時に配管内の停滞溶液
をパージでき、送液ラインを含めたシステム全体(接続
配管を含めた)の自動洗浄が可能になる。また、自動化
により作業者が洗浄完了まで長い時間拘束されたり、送
液先の装置を動作させ洗浄をしなければならないなどの
作業性の不便さを解消する。
【0024】本発明の請求項6に記載の発明は、前記溶
解液を受け入れる側の装置が人工透析用装置である。
【0025】この請求項6の粉体の溶解装置であれば、
上記請求項5の発明において、連続して効率的に透析原
液を作成できると共に洗浄のために多量の原液を廃棄す
る無駄がなく、送液配管まで含めた洗い残しのない洗浄
システムが得られる。また、洗浄を実施した翌朝の自動
透析準備で原液送液が可能になる。
【0026】本発明において用いられる粉体としては特
に制限されないが、例えば食塩、砂糖あるいはそれらを
含んだ粉体等が挙げられ、本発明では特に人工透析液用
の粉体に好適に適用される。人工透析液用の粉体として
は、塩化ナトリウムを主成分として調合されたA剤(ブ
ドウ糖が別包装の場合がある。)と炭酸水素ナトリウム
単一成分のB剤が挙げられる。
【0027】またかかる粉体を溶解する液体は上記各粉
体の溶媒であり、例えば市水、RO水、純水等が挙げら
れる。上記人工透析液用の粉体の場合には、RO水が用
いられる。
【0028】次に、本発明の実施例を示す添付図面によ
ってこの発明の詳細を説明する。図1は、本発明の粉体
の溶解装置の1実施例(透析液用粉体溶解装置)を説明す
るためのフロー図、図2は、給水量を制御するためのセ
ンサー機構部を示す概略図、そして図3は、溶解槽底部
に設けた回転式邪魔板を説明するための平面図と側面図
である。
【0029】図1の装置は、上部に粉体を投入する開口
面2a,2bを有する溶解槽1a,1b、粉体を溶解す
るための清浄水を受け入れる給水弁3a,3bとその給
水量を制御するための液面センサー4a,4bからなる
自動給水機構部、およびさらに循環ポンプ6a,6bと
溶解槽1a,1b底部の邪魔板7a,7bとからなる溶
解(機構)部から主に構成され、同一仕様の溶解槽1
a,1bが併置されている。
【0030】本装置による粉体の溶解では、洗浄を考慮
した、つまり洗浄する場合に廃棄しなければならない透
析用原液量を最少にするように粉体溶解を行なうことが
経済的に望ましいので、図1のように複数個の液面セン
サーを並べて給水レベル制御することも可能であるが、
センサーの数が多いことや入出力点数が多くなるなどの
ためにコスト高になる。そこで、図2のように、一つの
液面センサー4aまたは4bが必要給水量に応じて溶解
槽外壁を直線移動できる機構を採用している。この場
合、例えば静電容量式センサーを外部駆動装置20、例
えばステッピングモータとボールネジの組み合わせなど
で所定の移動量分をパルス数で制御でき、容易に給水量
の設定を行うことが可能になる。また、外部駆動装置2
0の代わりに手動でセンサーを移動させる方法もさらに
コスト低減を目的とするのならば有用である。このよう
に、溶解液と非接触で、一つの液面センサーを移動させ
ることで必要な給水量を適宜制御できる。また、液面セ
ンサーは、例として静電容量式を挙げたが超音波式ある
いは光学式でもかまわないのであって、溶解液による腐
食の影響を受けない非接触式センサーを所定位置に移動
して、必要な給水量を確保できればよい。このとき、重
要なことは溶解槽外壁と液面センサーとの間隔が移動し
た場所に係わらず一定でなくてはセンサーの精度を保て
ないということであるが、具体的方法として、センサー
に溶解槽との間隔を一定に保つためのスぺーサ21を取
付け、さらに常にスプリング22などによって液面セン
サーが溶解槽側に押しつけられている様な構造をもつセ
ンサーホルダー23が取り付けられている。
【0031】上記の給水制御方法により溶解槽1a,1
bに所定の清浄水が給水された後、粉体が溶解槽1a,
1bの開口面2a,2bから投入される。このとき、粉
体が溶解槽1a,1bの底部で堆積してドロドロの状態
あるいは固化し、その後の攪拌溶解動作に影響するのを
防止するため、溶解槽1a,1b底部中央とポンプ吸込
み口さらにポンプの吐出口を溶解槽1a,1b底部の外
周近くに接続した循環ポンプ6a,6bを駆動させ、溶
解槽1a,1b内の溶液を予め循環させておく。ここで
溶解槽1a,1b底部外周近くの戻り配管口5a,5b
を絞り、その吐出先をさらに円周方向に向けることによ
って溶解槽1a,1b内に回転水流を発生させることが
できる。しかし、あまり循環ポンプ6a,6bの吸い込
み圧が強いと溶解槽1a,1b中央部に竜巻が発生し、
溶液の液面が低い場合などは循環ポンプ6a,6bがエ
アーを引き込みインぺラ軸受けを損傷するなどの不具合
が生じるので回転式の邪魔板7a,7bが設けられてい
る。
【0032】投入された粉体は、回転水流で拡散溶解さ
れながら溶解槽1a,1b底部に吸い込まれるが、上記
邪魔板7a,7bが固定式の場合、邪魔板7a,7b中
央部に乗った粉体は水流の停滞部になり極端に溶解効率
が落ちたり、時間を掛けても未溶解のまま残ったりする
不具合がある。逆に、内円周部に散った粉体は一気に循
環ポンプ6a,6bに吸引されるため、粉体が顆粒状で
あるような場合にはポンプのインぺラ軸受けを短期間で
摩耗させるなどの不具合が生じる恐れがある。
【0033】図3は邪魔板7a,7bが回転水流によっ
て一緒に回転するように邪魔板7a,7bの下部に回転
翼(羽根)30を数箇所設けた回転式の邪魔板7a,7
bであり、溶解槽1a,1b底部中央に軸31とその軸
の外側同心円上に複数個吸い込み穴32を設けたもので
ある。邪魔板7a,7b自身が回転することにより邪魔
板7a,7b上部の停滞部にも攪拌効果を生み溶解不良
は解消され、しかも回転翼30によって溶解槽1a,1
b底部全体に攪拌効果を生むと同時に吸い込み穴32を
擦り切り粉体の一気の流れ込みを緩和する。
【0034】粉体が循環ポンプ6a,6bによって一定
時間溶解された後、循環弁8a,8bが開き溶解液は電
導度計9a,9bを通り溶解槽1a,1b上部のスプレ
ーノズル10a,10bから溶解槽内1a,1b壁面3
60度に向かってスプレー循環が短時間行なわれる。こ
のとき、電導度計9a,9bで粉体が十分溶解されたか
どうかチェックし、電導度が規定範囲であれば循環を停
止して、送液待機状態に入いる。溶解槽1a,1b内に
粉体を投入するとき、必ず粉体の吹き上がりがあり、特
に給水レベルが低い場合など溶解槽1a,1b上部内壁
に粉体が付着してしまう。循環工程の最終段階で、スプ
レー循環を行なうことにより、溶解槽1a,1b内壁に
付着した粉体を堆積させることなく洗い流しながら溶解
を行なっている。
【0035】本発明の溶解装置にはさらに、溶解槽1
a,1bで溶解された溶解液を送液するための送液弁1
2a,12bと送液加圧するための圧送ポンプ13が設
けられており、人工透析液供給装置15に溶解液(原
液)が送液される。送液弁12a,12bの各上流に
は、排液弁11a、11bが設けられている。この排液
弁11a、11bは、新規作成の溶解液濃度に影響を与
えないように、溶解のための給液時に溶解槽1a,1b
底部の配管内残渣を清浄液(水)で押し流す作用、送液
弁12a,12bを開き溶解液の送液を開始する前に溶
解液を初期ブローする作用、および洗浄運転時に溶解槽
1a,1b内の液体(溶解液、薬液、水)を自動廃液す
る作用を担う。
【0036】また、この人工透析液供給装置15の原液
受け入れ弁入口直前で枝分け配管16を設け、この枝分
け配管16上に排液弁14を介して配管内の停滞した原
液あるいは洗浄用薬液、水洗用水などを排液する。それ
ぞれの溶解槽1a、1bの動作は、マイコン(CPU)を
搭載した1つの電装部17で互いの動作状態を監視しな
がら給液、溶解、貯留、送液、洗浄の動作を制御するた
め、連続溶解や洗浄が自動で行なわれる。
【0037】上述の給水レベル機構と循環機構を併せも
つと、洗浄時は最も低い給水レベルを選択して給水し、
スプレー循環させることで溶解槽1a、1bをまんべん
なく洗浄することができるため、洗浄用薬液および給水
量が節減できて経済的であり、給水のための時間が短く
てすむことから洗浄に係わる工程時間を短かくすること
ができる。
【0038】
【発明の効果】本発明の請求項1に記載の発明は、所定
量の粉体と所定量の液体を混合溶解するための攪拌手段
を備えた溶解部を少なくとも2つ以上有し、それぞれの
溶解部の動作状態を監視しながら給液、溶解、送液およ
び洗浄動作などをを切り換え制御可能とした制御系を有
しているため、一方の溶解槽で溶解液を送液していると
きに、他方の溶解槽で溶解ができる連続溶解運転が可能
となり、さらに一方の溶解槽の自動洗浄を実施して帰宅
しても、他方の溶解槽が溶解液貯留槽となり翌日の自動
原液送液が可能であり、単一溶解槽のように溶解作業の
ため早出をする必要がなくなる。また、従来からある単
一溶解槽に別置きの貯留槽を併設した場合は、翌日の自
動送液が可能になるが貯留槽まで洗浄することができな
い。しかしながら、本発明の溶解装置によれば定期的な
洗浄を交互に行なうことが可能になり(例えば日替わ
り)、洗い残しのない衛生的な溶解システムになるとい
う特有な効果を奏する。さらに、溶解槽を複数台有する
いうことは突発的トラブルに対しても、溶解槽を切り換
えることにより粉体溶解および送液を継続することがで
き装置信頼性を高めることができるという効果を奏す
る。
【0039】請求項2に記載の発明によれば、溶解液に
非接触であるから、浸漬型センサーのように溶解液の攪
拌水流による液面センサー部強度や溶解液による腐食の
心配がない。また、一つの溶解槽外置きセンサーを電気
式あるいは手動式により直線駆動機構を用いて溶解槽外
壁を必要溶解量に合わせて給水レベルを移動させること
により、溶解液に影響を受けない安価な可変給水制御シ
ステムを得ることができる。溶解槽の洗浄を行なう場
合、一日の使用量を勘案して溶解量を設定することが容
易となり、洗浄前の溶解液排棄を最少量にすることがで
き、経済的であるという特有の効果を奏する。
【0040】請求項3に記載の発明では、溶解槽底部に
回転水流が発生し回転翼を有した邪魔板が回転する。こ
のとき、邪魔板はポンプ吸引によって発生する溶解槽内
の渦巻きの発生を抑え、エアー吸い込みによるポンプの
空引きを防止することができる。さらに、回転水流によ
り邪魔板自身が回転するため邪魔板上部中央が回転水流
の停滞部になることがなく未溶解の粉体が邪魔板上部に
残るようなことがなくなり溶解効率を上げることができ
る。また、回転翼があるため水流が円周部近くであるだ
けでなく底部全体で攪拌効果を生み、回転翼によりタン
ク内攪拌は促進され、また投入した未溶解の粉体が一気
にポンプヘッドへ流入するのを緩和し、粉体によるイン
ペラ軸受け部のなどへの摩耗の影響を緩和するという特
有の効果を奏する。
【0041】請求項4に記載の発明は、上記請求項1な
いし3のいずれかの発明において、人工透析液原液用粉
体を溶解することに適用できる。
【0042】請求項5に記載の発明は、溶解液送液を受
ける装置の受け入れ弁入口直前に送液管の枝分けを設
け、さらにその配管上に自動弁を介して送液配管内の液
体を排水ブローする自動化システムを有していることに
より、例えば溶解槽本体の自動洗浄を行なう場合に送液
配管の薬液あるいは水による洗浄が可能になる。また、
一日の溶解液送液開始時に配管内の停滞溶液をパージで
き、送液ラインを含めたシステム全体(接続配管を含め
た)の自動洗浄が可能になる。また、自動化により作業
者が洗浄完了まで長い時間拘束されたり、送液先の装置
を動作させ洗浄をしなければならいなどの作業性の悪さ
から解消されるという特有の効果を奏する。
【0043】請求項6に記載の発明は、上記請求項5に
記載の発明において、人工透析用装置に適用でき、連続
して効率的に透析原液を作成できると共に洗浄のために
多量の原液を無駄に廃棄することがなく、送液配管まで
含む洗い残しのない洗浄システムが得られる。また、洗
浄を実施した翌朝の自動透析準備で原液送液が可能にな
り早出の必要がないという特有の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の粉体の溶解装置の1実施例(透析液
用粉体溶解装置)を説明するためのフロー図である。
【図2】 本発明の溶解水供給量を制御するための給水
量可変制御手段(センサー機構)を示す側面概略図であ
る。
【図3】図3は、本発明の溶解槽底部に設けた回転式邪
魔板を説明するための平面図と側面図である。
【符号の説明】
1a,1b・・溶解槽 2a,2b・・開口面 3a,3b・・給水弁 4a,4b・・液面センサー 5a,5b・・戻り配管口 6a,6b・・循環ポンプ 7a,7b・・邪魔板 8a,8b・・循環弁 9a,9b・・電導度計 10a,10b・・スプレーノズル 11a,11b・・排液弁 12a,12b・・送液弁 13 ・・圧送ポンプ 14 ・・排液弁 15 ・・人工透析液供給装置 16 ・・枝分け配管 17 ・・電装部 20 ・・外部駆動装置 21 ・・スぺーサ 22 ・・スプリング 23 ・・センサーホルダー 30 ・・回転翼 31 ・・軸 32 ・・吸い込み穴

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粉体を液体に溶解させる粉体溶解装置で
    あって、粉体を投入するための開口部と該粉体を溶解す
    るための溶解手段を有する溶解部を少なくとも2つ具備
    した溶解槽を有し、それぞれの該溶解部におけるの給液
    水、溶解、送液および洗浄動作を1つの制御部で切り換
    え自在となしたことを特徴とする粉体の溶解装置。
  2. 【請求項2】 前記溶解部で粉体を溶解させる液体の量
    を粉体量に合った量に制御する液面センサーを設けたこ
    とを特徴とする請求項1記載の粉体の溶解装置。
  3. 【請求項3】 前記溶解部での粉体溶解を液体のポンプ
    循環により行なうようにするとともに、該溶解槽底部中
    央の吸入口部分に回転式邪魔板を配したことを特徴とす
    る請求項1または2記載の粉体の溶解装置。
  4. 【請求項4】 前記粉体が、人工透析液用の粉体である
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の粉体
    の溶解装置。
  5. 【請求項5】 溶解槽から溶解液を送液するための送液
    管を、該溶解液を受け入れる側の装置の受け入れ弁の直
    前で枝分け配管となし、その枝分け配管上に、自動弁を
    介して排液させる送液機構を設けたことを特徴とする溶
    解液送液機構。
  6. 【請求項6】 前記溶解液を受け入れる側の装置が人工
    透析用装置であることを特徴とする請求項5記載の溶解
    液送液機構。
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