JPH0750571B2 - セラミックス複合体 - Google Patents

セラミックス複合体

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JPH0750571B2 JP32299588A JP32299588A JPH0750571B2 JP H0750571 B2 JPH0750571 B2 JP H0750571B2 JP 32299588 A JP32299588 A JP 32299588A JP 32299588 A JP32299588 A JP 32299588A JP H0750571 B2 JPH0750571 B2 JP H0750571B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、筒体の内外面との間でのみ導電性を示す筒状
のセラミックス複合体に関する。
(従来の技術) 電気絶縁性のセラミックスと導電性材料とを複合化した
ものとして「セラミックス21(1986)No.7、603頁」に
はCVD法で合成したβ−Si3N4/TiN複合体が記載されてい
る。この複合体は非結晶質窒化珪素中にCVD法で窒化チ
タンを複合化したもので、直径約5μmの窒化チタンが
一方向に配向しており、従って複合体の面方向において
は導電性を示さず、導電体の厚み方向においてのみ導電
性を示すという異方導電性を有しているものである。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、上記文献に開示されているセラミックス
複合体は、CVD法で作成されているために、導電体が複
合体の途中で切れていたり、他の導電体と接触している
ものであって、複合体の面方向で導電性を示すことがあ
り、また、上記CVD法では厚さの最大値が2mm程度の複合
体しか作成することができず、実用性に乏しいものであ
った。
本発明は上記の欠点を解決するためになされたものであ
り、その目的とするところは、内外面の間でのみ導電性
を示し、また所望とする厚みに形成することができる筒
状のセラミックス複合体を提供することにある。
(課題を解決するための手段) 本発明のセラミックス複合体は、電気絶縁性のセラミッ
クスにて形成される筒体に、導電性材料にて形成される
線状の導電体が筒体の内外面方向へ配向する状態でそれ
ぞれ独立して多数埋設されていると共に、導電体の両端
部がそれぞれ筒体の内外面に露出していることを特徴と
しており、そのことにより上記目的が達成される。
本発明のセラミックス複合体は、マトリックスとしての
電気絶縁性のセラミックスと導電性材料とからなり、上
記セラミックスにて筒体が形成されている。この筒体は
円筒であってもよく、また角筒であってもよい。また、
筒体の厚さ、大きさ及び形状等は任意に決定されてよ
い。この筒体に上記導電性材料にて形成される線状の導
電体が、筒体の内外面方向へ配向する状態で多数本埋設
されている。導電体の径や本数は適宜設定され、また導
電体はやや曲がって筒体の内面から外面へ配向していて
もよく、導電体の一端が筒体の外面に露出すると共に、
導電体の他端が筒体の内面に露出しており、筒体の外面
と内面とは導電体の部分で電気的に導通しているもので
ある。
上記セラミックスは、例えばアルミナ、ジルコニア、マ
グネシア、サイアロン、スピネル、ムライト、結晶化ガ
ラス、炭化珪素、窒化珪素、窒化アルミニウム等及びMg
O−SiO2−CaO系、B2O3−SiO2系、PbO−B2O3−SiO2系、C
aO−SiO2−MgO−B2O3系、PbO−SiO2−B2O3−CaO系等の
ガラスフリットを主成分とするものであり、これら単独
で使用し、もしくは2種以上を併用してもよい。
上記導電性材料としては、金、銀、銅、錫、亜鉛、鉛、
白金、アルミニウム、ニッケルなどの金属及びそれらの
合金、カーボン等の粉末や線状体を含む導電性ペースト
(塗料)等が用いられる。
本発明の筒状のセラミックス複合体を製造するには、例
えば、円筒状のセラミックスグリーンにレーザー、針、
エッチング等で半径方向に走る多数の孔を開けた後、焼
成し、その空孔中に金属を圧入する方法、円筒状セラミ
ックス焼成体にレーザー、エッチング等で半径方向に走
る孔を多数開け、その後孔中に金属を圧入する方法及び
金属ペースト等の導電性材料を放射状にドーナツ状セラ
ミックススグリーンシートの表面に形成し、このセラミ
ックスグリーンシートを複数枚積層、圧着して焼成する
方法等の方法が採用されてよいが、導電性材料をセラミ
ックスの筒体内に埋設するには、特に以下の方法が望ま
しい。
(1)セラミックス材料を主成分とする絶縁性グリーン
シート上に、有機材料による放射状の細線パターンを形
成し、この絶縁性グリーンシートを複数枚積層圧着した
後、焼成し、有機材料を除去して形成された空孔に導電
性材料を充填する方法。
(2)セラミックス材料を主成分とする絶縁性グリーン
シート上に導電性材料による放射状の細線パターンを形
成し、この絶縁性グリーンシートを複数枚積層圧着後、
焼成する方法。
次に、上記(1)の方法によってセラミックス複合体を
製造する方法を詳細に説明する。
本発明で使用されるグリーンシートはセラミックス粉末
を主体とする焼成前の成形体であり、その製造方法は任
意の方法が採用されてよい。例えば、グリーンシートは
上記セラミックス粉末と有機結合剤と必要に応じて溶剤
とを混合し、得られた混合物を射出成形、押出成形、圧
縮成形、流延成形等の成形法で形成して得ることができ
る。特に、ポリエステルフィルム、ガラス板等の基材上
に上記混合物のスラリーをドクターブレードによって塗
布した後乾燥する、いわゆるドクターブレード法によっ
て成形されるものが好ましい。上記有機結合剤として
は、例えばポリビニルブチラール、ポリビニルアルコー
ル、ポリ(メタ)アクリレート、セルロース、デキスト
リン、ポリエチレンワックス、澱粉、カゼインなどの高
分子材料及びジオクチルフタレート、ジブチルフタレー
ト、ポリエチレングリコールなどの可塑剤があげられ、
また溶剤としては、例えばメタノール、エタノール、ブ
タノール、プロパノール、メチルエチルケトン、アセト
ン、酢酸エチル、トルエン、水等があげられる。
有機結合剤及び溶剤の添加量は、グリーンシート製造条
件等により適宜決定されればよいが、好ましくはセラミ
ックス粉末100重量部に対し、有機結合剤は5〜30重量
部、溶剤は20〜100重量部添加される。
グリーンシートの表面に有機材料による細線パターンを
形成するには任意の方法が採用されてよく、例えばグリ
ーンシートの表面に有機材料のペーストをスクリーン印
刷、凹版印刷等で印刷する方法、感光性樹脂組成物を積
層、露光、現像する方法等があげられ、特に後者の方法
が好ましい。
上記感光性樹脂組成物としては、ドライフィルムフォト
レジスト(DFR)として上市されているものが好適に使
用されるが、グリーンシートに有機溶媒に可溶の有機結
合剤が含まれる場合には、溶剤現像する際にグリーンシ
ートが破壊されることがあるので、アルカリ現像タイプ
のDFRが好ましい。
DFRでグリーンシート上に放射状に細線パターンを形成
するには、従来公知の方法が採用されればよく、例えば
グリーンシート上にDFRを圧着もしくは熱融着し、その
上に細線パターンが放射状に設けられたホトマスクを密
着して、高圧水銀灯等を用いて活性光線を照射して露光
し、照射部分の感光性樹脂組成物を硬化させ、次いでホ
トマスクを剥離した後、炭酸ナトリウム水溶液で現像す
る方法があげられる。また、ガラス板、ステンレス板、
アルミニウム板等の支持体上に上記方法で有機材料の細
線パターンを形成した後、グリーンシート上に転写して
もよい。
次に、上記のようにして放射状の細線パターンが形成さ
れたグリーンシートを複数枚積層圧着し、その後焼成す
る。円筒状にする方法としては、任意の方法が採用され
てよく、例えば、放射状に細線パターンが形成されたグ
リーンシートをドーナツ状に切断し、そして積層圧着を
行いその後焼成する方法、細線パターンが形成されたグ
リーンシートを積層圧着した後、円筒状に加工する方法
等があげられる。
積層数は目的とするセラミックス複合体の大きさによっ
て適宜決定されればよいが、あまり厚くなると圧着しに
くくなり、細線パターンがグリーンシートによって包み
込まれにくくなるので、グリーンシート及び細線パター
ンの厚さが10μmオーダーの際には50〜1000枚程度積層
されるのが好ましい。そして、よい厚いものを得るため
には一度積層したものを複数枚積層し、再度圧着すれば
よい。また、圧着条件も適宜決定されればよいが、好ま
しくは30〜120℃で1〜10分加圧される。
焼成方法は、使用するセラミックス粉末によって適宜決
定されればよいが、好ましくは1〜100℃/hrで昇温、ま
たは温度保持を繰り返しながら400〜600℃まで昇温し、
細線パターンを形成している感光性樹脂組成物を揮散さ
せると共に、グリーンシートを脱脂し、しかる後再度昇
温して900〜1650℃で1〜24時間焼成する。
焼成が終了すると、グリーンシートによって筒体が形成
されると共に、細線パターンを形成していた有機材料は
揮散され、そこに筒体の内外面方向へ向かう多数の空孔
が形成される。その後、この空孔に導電性材料を充填し
て異方性セラミックス複合体を得るのである。
粉末や線状体の導電性材料を筒体の空孔に充填するには
任意の方法が使用されてよく、例えば、導電性物質を空
孔内に圧入する方法があげられる。ここで、空孔の直径
が小さい場合には、金属を溶解して圧入する方法が好ま
しい。この場合、焼成体の温度が低いと金属が空孔の側
壁に付着して金属を注入できなくなるので、焼成体を圧
入する金属の融点より若干低い温度まで加熱し、溶融状
態の金属を10〜300kg/cm2の圧力で圧入する方法が好ま
しい。
また、導電性ペーストを使用する際には、導電性ペース
トを上記のようにして空孔に圧入した後、硬化させれば
よく、導電性ペーストがガラスフリット等を含む焼付け
タイプの場合は、圧入後加熱して焼成すればよい。
次に、上記(2)の方法に従ってセラミックス複合体を
製造する方法を説明する。
グリーンシート上に導電性材料からなる放射状の細線パ
ターンを形成する方法は、任意の方法が採用されてよ
く、例えば下記のような方法があげられる。
導電性ペーストをグリーンシート上に印刷し硬化さ
せる方法。
グリーンシート上に導電性材料の板もしくは箔、感
光性樹脂組成物層(DFR)及びホトマスクを順次積層
し、活性光線を照射して露光された感光性樹脂組成物を
硬化させた後、ホトマスクを剥離し、未硬化の感光性樹
脂組成物を除去して、現像し、次いで露出した導電性材
料をエッチングし、さらに硬化した感光性樹脂組成物を
除去する方法。
ステンレス板等の支持体に導電性材料の細線パター
ンを形成し、この細線パターンをグリーンシート上に転
写させる方法。
上記の方法における導電性ペーストは、後の工程で焼
成工程があるので、ガラスフリットを含む焼付けタイプ
のものが好ましい。また、印刷方法も任意の方法が採用
されてよいが、放射状の細線パターンの幅をミクロン単
位の非常に細かくする際にはスクリーン印刷が好適に採
用される。
の方法は、従来から回路基板を製造する際に行われて
いる方法であって、感光性樹脂組成物(DFR)として
は、従来公知の任意のものが使用でき、例えば、グリー
ンシート上に接着、電解メッキ法、無電解メッキ法等に
より、銅、銀等の導電性材料の層を形成し、その上にDF
Rを圧着もしくは熱融着し、さらにその上に放射状の細
線パターンが設けられたホトマスクを積層し、高圧水銀
灯等で活性光線を照射して露光し、照射部分の感光性樹
脂組成物を硬化させ、次いでホトマスクを剥離し、未硬
化部分の感光性樹脂組成物をアルカリ水溶液、トリクロ
ロエタン等の現像液で除去して現像し、露光した導電性
材料を42°ボーメ塩化第2鉄水溶液でエッチングした
後、水酸化ナトリウム水溶液、塩化メチレン等で硬化し
た感光性樹脂組成物を除去することによって放射状の細
線パターンが形成される。
上記の方法において、支持体上に導電性の放射状パタ
ーンを形成する方法も任意の方法が採用されてよく、例
えば、 (A)上記の方法と同様にして支持体上に導電性ペー
ストを印刷し硬化させる方法。
(B)上記の方法と同様にして支持体上に放射状の細
線パターンを形成する方法。
(C)支持体上に感光性樹脂組成物(DFR)、放射状の
細線パターンが設けられたホトマスクを積層し、高圧水
銀灯等で活性光線を照射して露光し、照射部分の感光性
樹脂組成物を硬化させ、次いでホトマスクを剥離し、未
硬化部分の感光性樹脂組成物をアルカリ水溶液、トリク
ロロエタン等の現像液で除去して現像し、次いで銅、銀
等の導電性材料を無電解または電解メッキする方法があ
げられる。なお、無電解または電解メッキの後、硬化し
た感光性樹脂組成物の硬化部分は必要に応じて水酸化ナ
トリウム水溶液、塩化メチレン等を用いて除去すればよ
い。
上記導電性材料による放射状の細線パターンが形成され
たグリーンシートは複数枚積層圧着され、焼成されて異
方性セラミックス複合体が形成されるが、この積層、圧
着、焼成の操作は、上記(1)の方法と同様に行われ
る。また、円筒状にする方法に関しても同様である。
なお、有機材料による放射状の細線パターン及び導電性
材料によるパターンは共にグリーンシートの片面に形成
されてもよいし、両面に形成されてもよい。両面に形成
された場合には、積層する際に、細線パータンの形成さ
れたグリーンシートと形成されていないグリーンシート
を交互に積層すればよい。
以上示した方法によって、電気絶縁性のセラミックスに
て形成される筒体に、導電性材料にて形成される線状の
導電体が筒体の内外面方向へ配向する状態でそれぞれ独
立して多数埋設された円筒状のセラミックス複合体が得
られる。また、このセラミックス複合体は、円筒状をし
ているが、筒体をレーザー等で軸方向に切断することに
より、円周の一部を持つ半円筒状の異方性セラミックス
複合体も得られる。
(実施例) 次に、本発明を実施例に基づいて詳細に説明する。な
お、以下単に「部」あるのは、「重量部」を意味する。
実施例1 平均粒径2μmのアルミナ粉末96部、平均粒径0.8μm
のMgO−SiO2−CaO系ガラスフリット粉末4部、ポリビニ
ルブチラール23部、ジブチルテレフタレート5.2部、メ
チルエチルケトン30部及びトルエン40部をアルミナボー
ルミルに供給し、3時間混練してスラリーを得、得られ
たスラリーをドクターブレート上に塗布乾燥し、厚さ50
μmの100×100mmのグリーンシートを得た。
メタクリル酸メチル−メタクリル酸n−ブチル−アクリ
ル酸共重合体(6/2/2、MW=15万)60部、2,2′ビス(4
−メタクリロキシジエトキシフェニル)プロパン15部、
ヘキサメチレンジアクリレート15部、2,4−ジメチルチ
オキサントン2部、p−ジメチルアミノ安息香酸エチル
2部、マラカイトグリーン0.05部、パラメトキシフェノ
ール0.1部及びメチルエチルケトン200部を均一に溶解さ
せて感光液を得、得られた感光液を厚さ20μmのポリエ
チレンテレフタレートフィルム上に塗布乾燥し、厚さ25
μmのDFRを得た。
得られたDFRを上記グリーンシートに熱ラミネートし、D
FRの支持体であるポリエチレンテレフタレートフィルム
に直径50mm、外周部の線幅30μm、線間50μmの放射状
の細線パターンを有する陰画のホトマスクを密着させ、
3KW高圧水銀灯から50cmの距離で紫外線を35mJ/cm2露光
した。次に、ホトマスクを除き、上記ポリエチレンテレ
フタレートフィルムを剥離し、30℃で炭酸ナトリウム1
重量%水溶液を1kg/cm2スプレーし、現像した。感度を
ストファ21段ステップタブレットで測定したところ、6
段であった。乾燥後シートを外径50mm、内径40mmのドー
ナツ状に切断し、その後観察すると、ドーナツ状グリー
ンシートの外周部で線幅30μm、線間50μm、内周部で
線間24μm、線間40μmのパターンが正確に形成されて
いた。
上記方法により、パターンが形成されたグリーンシート
からポリエチレンテレフタレートフィルムを剥離してド
ーナツ状のグリーンシートを500枚積層し、80℃、3kg/c
m2の条件で1分間プレスし、外径50mm、内径40mm、高さ
25mmの積層体を得た。得られた積層体を加熱炉に供給
し、1.5℃/hrで昇温し、500℃で2時間保持してDFRを揮
発させると共に脱脂し、次いで100℃/hrで昇温し1650℃
で2時間焼成して内面から相対する外面に向かった多数
の独立した空孔を有する円筒状の多孔性セラミックスを
得た。
得られた多孔性セラミックスを研磨した後鋳型に固定
し、650℃に余熱した後、溶融アルミニウムを供給し、1
50kg/cm2の条件で3分間加圧し、冷却したところ、空孔
にアルミニウムが充填されたセラミックス複合体が得ら
れた。得られた複合体の高さ方向(軸方向)の比抵抗を
高抵抗測定器で測定したところ、4.8×1014Ω・cmであ
った。また、複合体の内面の全面に金を蒸着し、外面の
10×10mmの面積部分に金を蒸着し、この間の比抵抗を抵
抗測定器で測定したところ、5.9×10-4Ω・cmであっ
た。
実施例2 実施例1で得られたDFR及びグリーンシートを使用し、
実施例1で行ったのと同様にして熱融着した後、DFRの
支持体であるポリエチレンテレフタレートフィルムに直
径50mm、外周部の線幅25μm、線間40μmの放射状の細
線パターンを有する陰画のホトマスクを密着させ、そし
て実施例1で行ったのと同様にして露光現像を行った。
感度は6段であった。乾燥後、グリーンシートを外径50
mm内径40mmのドーナツ状に切断し、その後ドーナツ状の
グリーンシートを観察すると、ドーナツ状グリーンシー
トの外周部で線幅25μm、線間40μm、内周部で線幅20
μm、線間32μmのパターンが正確に形成されていた。
得られたシートを使用し、実施例1で行ったと同様にし
て、積層、焼成し、内面から相対する外面に多数の独立
した空孔を有する円筒状の多孔性セラミックスを得た。
得られた多孔性セラミックスを実施例1と同様にして、
アルミニウムを充填してセラミックス複合体を得た。
次に、実施例1で行ったと同様にして複合体の比抵抗を
測定したところ、高さ方向の比抵抗は、7.9×1014Ω・c
mであり、内面から外面方向の比抵抗は5.3×10-4Ω・cm
であった。
実施例3 実施例1で得られた多孔性セラミックスを金型に供給
し、370℃に余熱した後、溶融亜鉛を金型に供給し、140
kg/cm2の条件で3分間加圧し、そして冷却し、空孔に亜
鉛が充填されたセラミックス複合体を得た。
実施例1で行ったのと同様にして複合体の比抵抗を測定
したところ、高さ方向の比抵抗は、6.3×1014Ω・cmで
あり、内面から外面方向の比抵抗は6.2×10-4Ω・cmで
あった。
実施例4 実施例1で得られた多孔性セラミックスを金型に供給
し、導電性ペースト(Ag:Pd=95:5、田中マッセイ社製T
R4940)を30kg/cm2の条件で3分間加圧して導電性ペー
ストを空孔に充填し、次いで900℃の加熱炉に供給して2
0分間焼付けを行いセラミックス複合体を得た。
実施例1で行ったのと同様にして複合体の比抵抗を測定
したところ、高さ方向の比抵抗は、5.1×1014Ω・cmで
あり、内面から外面方向の比抵抗は2.1×10-3Ω・cmで
あった。
実施例5 実施例1で得られたDFRをステンレス板上に2kg/cm2の圧
力で圧着し、DFRの支持体であるポリエチレンテレフタ
レートフィルムに直径50mm、外周部の線幅30μm、線間
50μmの放射状の細線パターンを有する陰画のホトマス
クを密着させ、そして実施例1で行ったのと同様にして
露光、現像を行った。感度を測定すると6段であった。
次に、銅の電解メッキを施し、レジストの細線間に銅の
細線を形成し、上記グリーンシートに5kg/cm2の圧力で
圧着し、銅線をグリーンシートに転写した。なお、電解
メッキの条件は次の通りであった。ステレンス板を脱
脂、水洗後、2%過硫酸アンモニウム溶液でエッチング
し、再度水洗及び20%硫酸で洗浄した後、硫酸銅メッキ
を電流密度3A/dm2で35分間行った。この際のメッキ浴の
組成は硫酸銅80g/l、硫酸180g/l、塩素イオン50mg/l、
添加剤(奥野製薬社製、トップルチナ81MV)5ml/lであ
り、銅線の厚さは約25μmであった。
得られた銅線が転写されたグリーンシートを外径50mm、
内径40mmのドーナツ状に切断し、実施例1で行ったと同
様にして積層、焼成したセラミックス複合体を得た。
次に、実施例1で行ったのと同様にして複合体の比抵抗
を測定したところ、高さ方向の比抵抗は4.0×1014Ω・c
mであり、内面から外面方向の比抵抗は3.2×10-4Ω・cm
であった。
(発明の効果) このように、本発明のセラミックス複合体は、筒体内に
埋設された導電体が、筒体の内外面方向へ向かう状態で
配向し、導電体の両端部が筒体の内外面に露出している
ので、この導電体を介して筒体の内外面方向のみが導通
するようになり、異方性に優れている。しかも、セラミ
ックス複合体の厚さも適宜厚くすることができて実用的
である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電気絶縁性のセラミックスにて形成される
    筒体に、導電性材料にて形成される線状の導電体が筒体
    の内外面方向へ配向する状態でそれぞれ独立して多数埋
    設されていると共に、導電体の両端部がそれぞれ筒体の
    内外面に露出していることを特徴とするセラミックス複
    合体。
JP32299588A 1988-12-20 1988-12-20 セラミックス複合体 Expired - Lifetime JPH0750571B2 (ja)

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