JPH075041B2 - 車両の加速スリップ防止装置 - Google Patents

車両の加速スリップ防止装置

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JPH075041B2
JPH075041B2 JP63097271A JP9727188A JPH075041B2 JP H075041 B2 JPH075041 B2 JP H075041B2 JP 63097271 A JP63097271 A JP 63097271A JP 9727188 A JP9727188 A JP 9727188A JP H075041 B2 JPH075041 B2 JP H075041B2
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雅幸 橋口
喜一 山田
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政義 伊藤
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Description

【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) 本発明は車両の加速スリップ防止装置に関する。
(従来の技術) 従来、特開昭61−85248号公報に示すような加速時の駆
動輪スリップを防止するトラクションコントロール装置
が知られている。
(発明が解決しようとする課題) このような従来のトラクションコントロール装置におい
ては、駆動輪のスリップを検出すると、駆動輪のスリッ
プを低減させる制御(トラクション制御)を行なうよう
にしているが、駆動輪のスリップが低減されてすぐにト
ラクション制御を停止するとすぐに駆動輪にスリップが
発生してしまうという問題点がある。
本発明は上記の点に鑑みてなされたもので、その目的
は、駆動輪のスリップを検出するとエンジン出力を大き
く低減させ、その後路面状態あるいはスリップ状態に応
じたトルクになるようにスロットル開度を制御して、加
速時の駆動輪のスリップを防止するようにした車両の加
速スリップ防止装置を提供することにある。
[発明の構成] (課題を解決するための手段及び作用) 駆動輪速度VFを検出する駆動輪速度検出手段と、従動
輪速度VBを検出する従動輪速度検出手段と、駆動トル
クを低減させるトルク低減手段と、上記駆動輪速度VF
従動輪速度VBとの差に応じたスリップ量DVを計算し、
上記スリップ量DVが第1の規定値より大きくかつ上記ス
リップ量DVの時間的変化量ΔDVが閾値より大きい場合に
は上記トルク低減手段により駆動トルクを低減させる第
1のステップと、スリップ量DVが低減した場合にはスリ
ップ量DVに係数Kpを乗算して算出される補正トルクTP
及び上記スリップ量DVの積分によって補正トルクTSを、
上記従来輪速度Vbの加速度から基準トルクTGをそれぞれ
所定時間毎に求め、目標トルクTΦ=TG−TP−TSとし
て、この目標トルクTΦになるようにエンジン出力を制
御して上記駆動トルクを回復させる第2のステップとよ
りなる駆動力制御手段とを備えた車両の加速スリップ防
止装置である。
この装置によれば、駆動輪のスリップを検出するとまず
スロットル開度を全閉にして、ある程度駆動輪のスリッ
プを低減させた後、所定時間毎の路面状態及び駆動輪の
スリップ状態に応じて目標トルクを算出し、その目標ト
ルクになるようにスロットル開度を制御するようにして
いる。
(実施例) 以下図面を参照して本発明の一実施例に係わる車両の加
速スリップ防止装置について説明する。第1図は車両の
加速スリップ防止装置を示す構成図である。同図は前輪
駆動車を示しているもので、WFR前輪右側車輪、WFLは
前輪左側車輪、WRRは後輪右側車輪、WRLは後輪左側車
輪を示している。また、11は前輪右側車輪(駆動輪)W
FRの車輪速度VFRを検出する車輪速度センサ、12は前輪
左側車輪(駆動輪)WFLの車輪速度VFLを検出する車輪
速度センサ、13は後輪右側車輪(従動輪)WRRの車輪速
度VRRを検出する車輪速度センサ、14は後輪左側車輪
(従動輪)WRLの車輪速度VRLを検出する車輪速度セン
サである。上記車輪速度センサ11〜14で検出された車輪
速度VFR,VFL,VRR,VRLはトラクションコントローラ15に
入力される。このトラクションコントローラ15は加速時
の駆動輪のスリップを防止する制御を行なっているもの
で、エンジン16のスロットル弁(図示せず)のスロット
ル開度Θ1を制御してエンジン出力を制御したり、ある
いは図示しないブレーキの制御も行なっている。
次に、第2図を参照してトラクションコントローラ15の
詳細な構成について説明する。車輪速度センサ11及び12
において検出された駆動輪の車輪速度VFR及びVFLは平
均部21において平均されてVF=(VFR+VFL)/2が算
出される。また同時に、車輪速度センサ11及び12におい
て検出された駆動輪の車輪速度VFR及びVFLは高車輪速
選択部(SH)22に送られて、車輪速度VFRと車輪速度V
FLのうちの大きい車輪速度の方が駆動輪速度▲V
として選択されて出力される。上記高車速選択部22は両
駆動輪に対する路面の摩擦係数μが異なることにより一
方の駆動輪に片寄ってスリップが発生した場合にもこれ
を検出し、駆動力制御(トラクションコントロール)の
開始を速めて、速く対応するようにしている。
また、車輪速度センサ13及び14において検出された従動
輪の車輪速度VRR及びVRLは高車輪速選択部(SH)23に
送られて、車輪速度VRRと車輪速度VRLのうちの大きい
車輪速度の方が選択されて車体速度VBとして出力され
る。上記高車輪速選択部23はカーブを走行中に内輪差を
考慮して内輪と外輪との車輪速度の大きい方を車体速度
VBとして選択することにより、スリップの誤判定を防
止するようにしている。つまり、後述するように車体速
度VBはスリップの発生を検出するための基準速度とな
るもので、この車体速度VBを高めておくことにより、
カーブ走行中におけるスリップ発生の誤判定を防止して
いる。
また、上記高車輪速選択部23において選択出力された車
体速度VBは車体加速度演算部24において車体速度VBの
加速度、つまり車体加速度B(GB)が演算される。こ
の車体加速度Bの演算は今回に車体加速度演算部24に
入力された車体速度VBnと前回に車体加速度演算部24に
入力された車体速度VBn−との差をサンプリング時間
Tで割算することにより求められる。
つまり、 B=GBn=(VBn−VBn-1)/T ……(1) とされる。
つまり、上記車体加速度演算部24において車体加速度
Bを算出することにより、駆動輪の加速スリップ中に発
生した従動輪の回転加速度Bから路面に伝達すること
のできる駆動トルクを推定している。つまり、駆動輪が
路面に伝達できる力Fは前輪駆動車であれば、 F=μWF=MBB ……(2) (WFは駆動力分担荷重,MBは車両質量) である。上記第(2)式から明らかように駆動力分担荷
重WFと車両質量MBとが一定である場合には、路面の摩
擦係数μと車体加速度Bは比例関係にある。また、第
3図に示すように、駆動輪がスリップして「2」より大
きくなるとμの最大を越えてしまい、「1」点の方にμ
が近付く。そして、スリップが収まる場合には「1」か
らこの「2」のピークを通って「2」〜「3」の領域に
入る。この「2」での車体加速度Bを測定できれば、
その摩擦係数μの路面に伝達可能な最大トルクを推定で
きる。この最大トルクを基準トルクTGとしている。
つまり、上記車体加速度演算部24において求められた車
体加速度Bは基準トルク演算部25に送られて基準トル
クTG′=B×W×Reが算出される。ここで、Wは車
重、Reはタイヤ半径である。
次に、上記基準トルクTG′はエンジントルク演算部26
に送られて、基準トルクTG′に対応したエンジントル
クが算出される。つまり、エンジントルク演算部26にお
いてTG×1/(ρM・ρD・t)が算出されて基準となる
エンジン出力トルク、つまり基準トルクTGが求められ
る。
ここで、ρMは変速比,ρDは減速比、tはトルク比を意
味している。そして、上記エンジントルク演算部26にお
いて算出されたエンジントルクは最小トルククリップ部
27において、下限値が制限される。つまり、上記エンジ
ントルク演算部26において算出された基準トルクTGが
規定トルクTa(例えば4Kg・m)より小さい場合には基
準トルクTGをTaとしている。
また、上記高車輪速選択部23において選択された車体速
度VBは乗算部28においてK1倍されて基準駆動輪速度V
Φ′とされる。このK1は第4図に示すように、車体加速
度Bの大きさに応じて変化する。凍結路のような低μ
路を走行中の場合に比べ、じゃり路等の悪路を走行中の
場合の方が車体加速度が大きくなるので、車体加速度
Bが大きい時は、じゃり路のような悪路を走行している
と判断して、このような場合にはK1を大きくして後述す
るスリップ判定の基準となる基準駆動輪速度VΦを大き
くして、スリップの判定を甘くしている。さらに、上記
基準駆動輪速度VΦ′は加速部30において定数発生部29
に記憶される定数β(例えば2Km/h)と加算されて基準
駆動輪速度VΦが求められる。なお、上記βについても
上記K1と同様に車体加速度Bの大きさに応じて変化さ
せ、Bが大きい時には大きい値をもつようにしても良
い。そして、上記平均部21において求められた駆動輪速
度VFが上記加算部30の出力である基準駆動輪速度VΦ
から減算部31において減算されてスリップ量DV=VF−
VΦが算出される。
次に、上記スリップ量DVは例えば15msのサンプリング時
間TでTSn演算部32に送られて、スリップ量DVが係数KI
を乗算されながら積分されて補正トルクTSnが求められ
る。つまり、 TSn=KI・ΣDVi(KIは係数) としてスリップ量DVの積算により求められた補正トル
ク、つまり積分型補正トルクTSnが求められる。
また、上記スリップ量DVは上記サンプリング時間T毎に
TPn演算部33に送られて、スリップ量DVに比例する補
正トルクTPnが算出される。つまり、TPn=DV×Kp
(Kpは係数)としてスリップ量DVにより補正された補正
トルク、つまり比例型補正トルクTPnが求められる。
また、減算部34において、上記高車輪速選択部22により
選択された駆動輪速度VF′から加算部30で求められた
基準駆動輪速度VΦが減算されて、スリップ量DV′=V
F′−VΦが計算される。
そして、このスリップ量DV′はA指令開始/終了判定部
35に送られて、スリップ量DV′とその時間的変化量ΔD
V′に基づき、A指令(エンジンの出力トルクを“0"に
する)を開始しあるいは終了(つまり、B指令の開始)
させる判定処理が行われる。つまり、この判定部35にお
いて、「DV′>A(例えば、2Km/h),かつΔDV′>α
(例えば、2〜3g,ただしgは重力加速度)」の場合
にA指令が開始され、「DV′<閾値VthかつΔDV′<
0」の場合にA指令が終了されてB指令が開始される。
上記A指令終了の閾値は第5図に示すように車体加速度
Bが大きくなると大きくなる。これは第4図を用いて
説明したように、じゃり路のような悪路を走行中におけ
るスリップを低減させるA指令を速めに終了させること
により、スリップの判定を甘くして、悪路走行中での加
速性を向上させている。つまり、じゃり道等の悪路は多
少スリップぎみに走行した方が加速性が良いためであ
る。
ところで、上記最小トルククリップ部27の出力である基
準トルクTGからの上記TSn演算部32の出力である積分型
補正トルクTSnの減算は減算部36において行われる。そ
して、この減算部36から出力されるトルク(TG−TSn)
はクリップ部37において、トルクTb以上にクリップされ
る。さらに、減算部38において、「(TG−TSn)−TP
n」が行われて、実際の目標トルクTΦとしてTΦ=T
G−TPn−TSnとされる。つまり、この目標トルクTΦ
がB指令とされる。
そして、上記A指令とB指令は切換えスイッチ39により
切換えられてリミッタ40に出力される。このリミッタ40
はエンジン低回転時に上記目標トルクTΦが小さすぎる
と、エンジンストールを起こさせるので、目標トルクT
Φに下限値Tlimを与えている。この下限値Tlimとエンジ
ン回転数Neとの関係は第6図に示しておく。第6図に示
すように、下限値Tlimはエンジン回転数Neと反比例して
大きくなっている。
さらに、上記リミッタ40により下限値Tlimでクリップさ
れた目標トルクTΦは変速中ホールド部41において、変
速中は変速ショックによってもスリップが発生するの
で、変速中には上記TSn演算部32で行われるスリップ量D
Vの積分をホールドすることにより余分な積算が行われ
ないようにしている。なお、変速中でない場合にはこの
ホールド処理は行われない。以下、変速ホールド部41か
ら出力される目標トルクTΦはトラクションコントロー
ルスイッチTRSWを介してスロットル開度演算部42に送ら
れる。このスロットル開度演算部42において上記目標ト
ルクTΦを発生させるスロットル開度Θ1が求められ
る。このスロットル開度Θ1は第7図に示すような上記
目標トルクTΦとエンジン回転数Neとの関係から求めら
れる。また、第8図に示すようにスロットル弁が2つあ
る場合にはアクセル開度Θsがスロットル開度演算部42
に入力される。
次に、上記のように構成された本発明の一実施例に係わ
る車両の加速スリップ防止装置の動作について説明す
る。まず、車輪速度センサ11,12により検出された駆動
輪の車輪速度VFR,VFLのうち、大きい方の車輪速度が駆
動輪速VF′として高車輪速選択部22において選択さ
れ、減算部34においてスリップ量DV′=▲V ▼−V
Φが算出される。このスリップ量DV′はA指令開始/終
了判定部35送られて、スリップ量DV′及びそのスリップ
量DV′の時間的変化量ΔDV′に基づいて加速時のスリッ
プの発生を防止する駆動力制御の開始及び終了の制御が
行われる。駆動力制御の開始の条件としては、「DV′>
A(例えば、2Km/h)かつΔDV′>α(例えば、3g〜4
g)」であり、駆動力制御の終了の条件としては「DV′
<VthかつΔDV′<0」とされる。この閾値Vthは第5図
に示すように、車体加速度Bが大きくなると閾値Vthが
大きくなるように設定されている。これは、例えばじゃ
り路走行時のような悪路走行時には駆動力制御の終了の
閾値を車体加速度Bが小さい時より大きくすることに
より、駆動力制御を早めに終了させて、多少スリップを
発生させながら、じゃり路を走行させて加速性を向上さ
せているためである。
また、車輪速度センサ13,14から出力される従動輪の車
輪速度VRR,VRLは高車輪速選択部23に送られて、従動輪
の車輪速度VRR,VRLのうちの大きい方が車体速度VBと
して選択出力される。以下、この車体速度VBに基づい
て基準トルクTG,積分型補正トルクTSn,比例型補正ト
ルクTPnが算出される。
まず、基準トルクTGを求める場合の動作について説明
する。上記高車輪速選択部23から出力された車体速度V
Bはサンプリング時間T(例えば、15ms)毎に車体加速
度演算部24に読込まれて、第(1)式に基づいて前回読
み込まれた車体速度VBn−と今回読み出された車体速
度VBnとの差をサンプリング時間Tで割算することによ
り、車体加速度Bが算出される。そして、上記車体加
速度Bは基準トルク演算部25に送られて、車重W及び
タイヤ半径Reが乗算されて、車体加速度Bである場合
に駆動輪が路面で伝達することができる基準トルクT
G′が求められる。次に、基準トルクTG′が変速比ρ
M,減速比ρD及びトルク比tで除算されて、エンジン出
力トルクとしての基準トルクTGに変換される。この基
準トルクTGは最小トルククリップ部27において、下限
値がTaに制限される。これは、基準トルクTGが規定値T
aより小さいと車両が加速されなくなる恐れがあるため
である。以上のようにして、従動輪の車輪速度VBの加
速度、つまり車体加速度Bにより基準トルクTGを求め
ることにより、その時の路面に対して伝達可能な最大の
トルクが基準トルクTGとして求められる。
次に、従動輪の車輪速度VBに基づいて積分型補正トル
クTSn,比例型補正トルクTPnを算出する処理について
説明する。まず、従動輪の車輪速度VBは乗算部28に送
られて、K1倍されて基準駆動輪速度VΦ′が求められ
る。このK1は第4図に示すように車体加速度Bに応じ
て変化するもので、車体加速度Bが大きくなると、大
きくなるように設定されている。また、上記基準駆動輪
速度VΦ′は加算部30において、定数βが加算されて基
準駆動輪速度VΦが算出される。そして、上記平均部22
で求められた駆動輪速度VFと基準駆動輪速度VΦが減
算されてスリップ量DV=VF−VΦが算出される。つま
り、車体加速度Bが大きくなると基準駆動輪速度VΦ
を大きくしているので、スリップ量DVをより小さく検出
している。また、トラクションコントロールの開始の判
定となるスリップ量DV′の検出値も小さくなるので、車
体加速度Bが大きい場合にはスリップの判定を甘くし
ている。つまり、第(2)式に示したように駆動輪分担
荷重WFが車両質量とが一定値であると考えた場合に、
車体加速度Bは路面の摩擦係数μに比例する。従っ
て、車体加速度Bが大きいということはμが大きいこ
とと等価なものである。ところで、凍結路等に比べじゃ
り路はμが高いので、車体加速度Bが高くなり、スリ
ップ量DV及びDV′は実際よりも小さい値として検出され
る。このため、スリップの判定が甘くなるので、車両は
多少スリップしながら加速されていく。これは、じゃり
路のような悪路では第3図中においてスリップ率Sの比
較的大きいところにμのピークがあるのでスリップの判
定を甘くして、多少スリップをさせた方が、加速性が良
いためである。
次に、上記スリップ量DVはTSn演算部32に送られて、積
分型補正トルクTSn(=KIΣDV)が算出される。この積
分型補正トルクTSnはサンプリング時間T毎にスリップ
量DVを積算している。さらに、上記スリップ量DVはTP
演算部33に送られて、サンプリング時間T毎に比例型補
正トルクTP=DV×Kpが算出される。つまり、サンプリ
ング時間T毎のスリップ量DVに係数Kpを掛けたものが比
例型補正トルクTPとされる。以下、基準トルクTG−積
分型補正トルクTSn−比例型補正トルクTPnの演算が減
算部36,38において行われて、目標トルクTΦ=TG−TS
n−TPnが算出される。
そして、判定部35において、「DV′>AでかつΔDV′>
α1」である場合には切換えスイッチ39はA指令側に切
換えられると共にスイッチTRSWが閉成され上記判定部35
から目標トルクTΦ=0が出力される。そして、リミッ
タ40で下限値がTlimに制限された後、スロットル開度演
算部42において目標トルクTΦ=Tlimに対応したスロッ
トル開度Φ1の指令が出力されて、エンジン出力は大き
く低減される。
また、このようなエンジン出力の大きな低減によりスリ
ップが減少して、判定部35により「DV′<VthかつΔD
V′<0」であると判定されると、エンジン出力を大き
く低減させるA指令の処理からスリップ量DVに応じた出
力低減処理が行われる。つまり、切換えスイッチ39がB
指令側に切換えられて、目標トルクTΦがリミッタ40、
ホールド部41を介してスロットル開度演算部42に出力さ
れる。ホールド部41では、変速中はTSn演算部32で行わ
れるスリップ量DVの積分をホールドすることにより、変
速時のショックによる駆動輪のスリップを加速スリップ
として誤検出しないようにしている。そして、第7図に
示すエンジン回転数Neと上記目標トルクTΦによりスロ
ットル開度Θ1が決定される。そして、このようなB指
令により駆動輪のスリップが低減され、目標トルクTΦ
>TAC(アクセルペダルの踏込み量に対応したトルク)
の状態が例えば0.5秒以上となると、スイッチTRSWが開
成されて、駆動輪の駆動トルクを低減させる処理は終了
される。
なお、第8図に示すようにスロットル弁THm,THsが2つ
ある場合には「Θs×KΘ(KΘ:係数)<Θ1」とな
るとスイッチTRSWが開成されてB指令は終了される。
[発明の効果] 以上詳述したように本発明によれば、駆動輪のスリップ
を検出するとまず大きくエンジン出力を低減させ、次に
従動輪の車輪速度から車体速度を算出し、その車体速度
の加速度、つまり車体加速度から、摩擦係数μの路面に
伝達することできる最大トルクTGを算出し、そのトル
クTGから積分型補正トルクTSn及び比例側補正トルクT
Pnを減算することにより目標トルクTΦをサンプリン
グ時間T毎に算出するようにし、この目標トルクTΦに
なるようにスロットル開度を制御するようにしたので、
駆動トルクを低減させた後に、路面に伝達できる最大の
トルクまで駆動トルクを回復させながら車両を駆動させ
ることができるので、最適なスリップ防止を行なうこと
ができる車両の加速スリップ防止装置を提供することが
できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例に係わる車両の加速スリップ
防止装置の全体的な構成図、第2図は第1図のトラクシ
ョンコントローラの制御を機能ブロック毎に別けて示し
たブロック図、第3図は路面μ−スリップ率S特性図、
第4図はK1−B特性図、第5図はVTH−B特性図、第
6図はTlim−Ne特性図、第7図はTΦ−Ne特性図、第8
図はスロットル弁を示す図である。 11〜14……車輪速度センサ、15……トラクションコント
ローラ、32……TSn演算部、33……TPn演算部、35……
A指令開始終了判定部、42……スロットル開度演算部。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】駆動輪速度VFを検出する駆動輪速度検出
    手段と、従動輪速度VBを検出する従動輪速度検出手段
    と、駆動トルクを低減させるトルク低減手段と、上記駆
    動輪速度VFと従動輪速度VBとの差に応じたスリップ量
    DVを計算し、上記スリップ量DVが第1の規定値より大き
    くかつ上記スリップ量DVの時間的変化量ΔDVが閾値より
    大きい場合には上記トルク低減手段により駆動トルクを
    低減させる第1のステップと、スリップ量DVが低減した
    場合にはスリップ量DVに係数Kpを乗算して算出される補
    正トルクTP及び上記スリップ量DVの積分によって補正
    トルクTSを、上記従動輪速度VBの加速度から基準トル
    クTGをそれぞれ所定時間毎に求め、目標トルクTΦ=TG
    −TP−TSとして、この目標トルクTΦになるようにエ
    ンジン出力を制御して上記駆動トルクを回復させる第2
    のステップとよりなる駆動力制御手段とを具備したこと
    を特徴とする車両の加速スリップ防止装置。
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JPH01269621A (ja) 1989-10-27

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