JPH0750205A - R−Fe−B系永久磁石用原料粉末の製造方法及び原料粉末調整用合金粉末 - Google Patents
R−Fe−B系永久磁石用原料粉末の製造方法及び原料粉末調整用合金粉末Info
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Abstract
害する磁石構成相のBリッチ相及びRリッチ相をできる
だけ低減でき、かつ主相のR2Fe14B相を増加させ、
さらに合金粉末中の含有酸素量を低減でき、種々の磁石
特性に応じた組成の合金粉末を容易に提供できるR−F
e−B系永久磁石用原料粉末の製造方法の提供。 【構成】 R2Fe14B相を主相とする特定組成のスト
リップ・キャステイング法によるR−Fe−B系合金粉
末に全量の60%以下のRが45原子%以下のR−Co
金属間化合物相を含むストリップ・キャステイング法に
よるR−Co系調整用合金粉末を添加配合することによ
り、極めて粉砕しやすい合金粉末を得ることが可能であ
り、調整用合金粉末中のR−Co金属間化合物相と主相
系R−Fe−B系合金粉末中のBリッチ相及びNdリッ
チ相との反応により、新たにNd2Fe14B相が生成さ
れるため、永久磁石の磁石特性を劣化させるBリッチ相
及びNdリッチ相の量を低減できる。
Description
土類元素のうち少なくとも1種)、Fe、Bを主成分と
するR−Fe−B系永久磁石の製造に用いる原料粉末の
製造方法及び原料粉末調整用合金粉末に係り、ストリッ
プ・キャスティング法により得られたR2Fe14B相を
主相とする主相系合金粉末に同じくストリップ・キャス
ティング法により得られたR−Co金属間化合物相を含
む調整用合金粉末を添加配合して、磁石特性を劣化させ
るB−rich相やNd−rich相の量を調整したR
−Fe−B系永久磁石用原料粉末の製造方法及び原料粉
末調整用合金粉末に関する。
−Fe−B系永久磁石(特開昭59−46008号)
は、三元系正方晶化合物の主相とR−rich相を有す
る組織にて高磁石特性を発現し、iHcが25kOe以
上、(BH)maxが45MGOe以上と、従来の高性
能希土類コバルト磁石と比較しても、格段の高性能を発
揮する。また、用途に応じ、選定された種々の磁石特性
を発揮するよう、種々組成のR−Fe−B系永久磁石が
提案されている。
磁石を製造するには、所要組成の磁石用の合金粉末を製
造する必要があり、電解により還元された希土類原料を
用いて、溶解して鋳型に鋳造し所要磁石組成の合金塊を
作成し、これを粉砕して所要粒度の合金粉末とする溶解
粉砕法(特開昭60−63304号、特開昭60−11
9701号)と、希土類酸化物、Fe粉等を用い直接磁
石組成合金粉を作成する直接還元拡散法(特開昭59−
219404号、特開昭60−77943号)がある。
易くR−rich相が大きく偏析するが、鋳塊の粗粉砕
工程で容易に酸化防止が可能な工程で粉砕ができるた
め、比較的低含有酸素量の合金粉末が得られる。
較して磁石用原料粉末を作成する時に溶解・粗粉砕等の
工程を省略することができることが利点であるが、R2
Fe14B主相の周囲にR−rich相がとり囲んだ状態
で作成され、また、R−rich相の大きさは前者と比
較して小さく良く分散されるため、製造時に酸化され易
く含有酸素量が多く、磁石組成によっては希土類元素が
消耗されて磁石特性のバラツキ等の発生原因となる問題
がある。
−B系合金粉末の欠点たる結晶粒の粗大化、α−Feの
残留、偏析を防止するために、R−Fe−B系合金溶湯
を双ロール法または単ロール法により、特定板厚の鋳片
となし、前記鋳片を通常の粉末冶金法に従って、鋳片を
スタンプミル・ジョークラッシャーなどで粗粉砕後、さ
らにディスクミル、ポールミル、アトライター、ジェッ
トミルなど機械的粉砕法により平均粒径が3〜5μmの
粉末に微粉砕後、磁場中プレス、焼結、時効処理する製
造方法が提案(特開昭63−317643号広報)され
ている。
R−Fe−B系焼結磁石を製造でき、しかも、磁気特性
を向上させる方法について種々検討を重ねてきた。R−
Fe−B系焼結磁石の残留磁束密度(Br)を高めるた
めには、強磁性相であり主相のR2Fe14B相の含有率
を多くすることにより達成される。すなわち、磁石の組
成をR2Fe14Bの化学量論的組成に近づけることが重
要となる。しかしながら、上記組成の合金を溶解し、鋳
型に鋳造した合金塊を出発原料としてR2Fe14B系焼
結磁石を作製しようとすると、合金塊に晶出したα−F
eやR−rich相が局部的に遍在していることなどか
ら、特に微粉砕時に粉砕が困難となり、かつまた、組成
ずれを生じるなどの問題があった。また、直接還元拡散
法で、上記組成の合金粉末を作製しようとすると、未反
応のFe粒子が残存したり、また、これを消滅させるた
めに、還元温度を高めると、今度は粒子同志が焼結して
成長し、しかも還元剤として添加したCaやその酸化物
などがかみ込まれて不純物が増加するなどの問題が新た
に発生した。
問題点の改善について種々検討した結果、ストリップ・
キャスティング法を用いて、合金溶湯を急冷凝固させる
ことにより、α−Feの晶出を抑制でき、しかも均質な
組成を有する合金鋳片を製造できることを見出した。
反応を用いて、焼結が行われている。すなわち、磁石内
には主相で強磁性相のR2Fe14B相のほかに、B−r
ich相及び粒界相としてR−rich相が存在し、こ
れらの相が焼結時に反応して液相が生成し、液相出現に
ともなって、緻密化反応が進行する。従って、B−ri
ch相やR−rich相は、R−Fe−B系焼結磁石の
製造上、必須な構成相である。しかし、磁石特性を向上
させるためには、主相で強磁性相のR2Fe14B相の存
在量を極力高めることが必要であり、これを実現するた
めには、R2Fe14B相の化学量論組成に近い合金粉末
をいかに高密度化させるかに集約される。
能化を図るために、R2Fe14B相の化学量論組成に近
い合金粉末を液相焼結させて、高密度化を図るために、
焼結時に液相を供給でき得る合金粉末を添加、配合する
ことを特徴とし、種々の磁石特性に応じた組成の合金粉
末を効率よく提供できるR−Fe−B系永久磁石用原料
粉末の製造方法及び原料粉末調整用合金粉末の提供を目
的としている。
合金粉末を焼結法により、永久磁石材料を製造する場合
には合金中に含まれている主相のR2Fe14B相とB−
rich相ならびにNd−rich相とが互いに反応し
て低融点の液相を生成し、さらに焼結温度が高くなる
と、R2Fe14B相とB−rich相とが反応して液相
量が増加し、焼結が急激に進行することにより、高密度
化が行なわれている。しかしながら、R−Fe−B系焼
結磁石をより一層高性能化させるためには、液相供給源
としてNd−rich相やB−rich相の量を最小限
に抑えて、主相のR2Fe14B相の存在量を増加させる
ことが必要となるが、現状の磁石組成の合金を出発原料
とした磁石製造プロセスでは工程中の不可欠な原料酸化
等があり、安定した磁石製造が困難である。
e14B相を主相とするR−Fe−B系合金粉末にR−C
o金属間化合物相、例えばNd3Co相、NdCo2相を
主相とするR−Co系合金粉末を特定量、添加配合した
原料粉末は主相系合金粉末中のNd−rich相のNd
とR−Co系合金粉末中のNd3Coとの共晶温度62
5℃付近において、例えばNd+Nd3Co相 ←→
液相反応が起こることにより、この低融点の液相が
R−Fe−B系合金の焼結を促進することを知見した。
すなわち、この発明によれば焼結に必要な液相量を供給
することが可能であり、その結果、磁石の組成をR2F
e14B相の化学量論的組成に近づけることができる。し
たがって、従来のR2Fe14B相を主相とする合金粉末
のみで、磁石を製造する場合に、工程途中に不可欠な原
料酸化によって、液相の供給源となるNd−rich相
がNd−酸化物を生成することにより、焼結に必要な液
相量が確保できなくなり、その結果、十分に高密度化で
きない状況になるため、予め、余裕を持たせた組成設定
しかできなかったが、この発明により、そのバラツキを
解消することが可能となる。
末冶金的手法で製造する際、粉砕しやすい原料合金粉末
を得ることは前記磁石の製造上大きな利点になることよ
り、R−Fe−B系永久磁石用原料粉末の製造方法につ
いて種々検討した結果、R2Fe14B相を主相とする主
相系合金粉末ならびにR−Co金属間化合物相を含む調
整用合金粉末をいずれもストリップ・キャスティング法
により、合金溶湯を急冷凝固して製造し得られた主相系
合金粉末と調整用合金粉末を所要の配合量にて混合して
なるR−Fe−B系永久磁石用原料粉末を知見した。
粉末ならびに調整用合金粉末をストリップ・キャスティ
ング法で得た合金から製造するのは、ストリップ・キャ
スティングによると、主相系合金粉末では、R2Fe14
B主相が微細で、かつ、B−rich相やNd−ric
h相がよく分散した合金鋳片から調整用合金粉末を得る
ことができ、しかも、Fe初相の晶出を抑制でき、また
調整用合金粉末ではR3CoやR2(Co・Fe)あるい
はR2Fe17相が均一に分散された合金鋳片から調整用
合金粉末を得ることができる。特に、主相系原料粉末中
のR2Fe14B相が微細でかつB−rich相やNd−
rich相が均一に分散されていると、磁石製造時に微
粉砕能が極めて向上し、かつ粒度分布が均一な粉末を製
造できる。さらに、磁石を製造した際、結晶が微細であ
るため、高い保磁力が得られる。特に、R2Fe14B相
の化学量論組成に合金粉末組成を近づけた場合において
も、Fe初相の晶出もなく均一な組織が得られる。
む調整用合金粉末をストリップ・キャスティング法で製
造する利点は、通常の鋳型を用いた合金溶製法では、得
られた合金塊にα−Feや他のR−Fe(Co)化合物
相が晶出し、さらに各相が局部的に遍在した組織とな
り、安定な原料合金粉末とするためには、前記合金塊を
熱処理して均質化する必要があり、合金粉末の製造コス
トアップの要因となること、さらに、調整用合金粉末を
直接還元拡散法にて製造した場合、未反応のFe,Co
粒子が残留したり、また、個々の粒子の組成が異なるな
どの問題を生じ、合金粉末全体を均質化することは極め
て困難となること等の問題を解消できる。
含む希土類元素のうち少なくとも1種)11原子%〜1
5原子%、B4原子%〜12原子%、残部Fe(但しF
eの1部をCo、Niの1種または2種にて置換でき
る)及び不可避的不純物からなり、ストリップ・キャス
ト法により得られたR2Fe14B相を主相とする合金粉
末に、R(但しRはYを含む希土類元素のうち少なくと
も1種)45原子%以下、残部Co(但しCoの1部を
Fe、Niの1種または2種にて置換できる)及び不可
避的不純物からなり、ストリップ・キャスト法により得
られたR−Co金属間化合物相を含む調整用合金粉末を
60%以下添加配合したことを特徴とするR−Fe−B
系永久磁石用原料粉末の製造方法である。また、この発
明は、R(但しRはYを含む希土類元素のうち少なくと
も1種)45原子%以下、残部Co(但しCoの1部を
Fe、Niの1種または2種にて置換できる)及び不可
避的不純物からなり、ストリップ・キャスト法により得
られたR−Co金属間化合物相を含むことを特徴とする
R−Fe−B系永久磁石用原料粉末調整用合金粉末であ
る。
ィング法により得られた主相系合金粉末及び調整用合金
粉末の結晶粒は、従来の鋳型に鋳造して得られた鋳塊粉
砕粉に比べて約1/10以上も微細であり、例えば、そ
の短軸方向の寸法は0.1μm〜50μm、長軸方向は
5μm〜200μmの微細結晶であり、かつ主相結晶粒
を取り囲むようにR−rich相が5μm以下に微細に
分散されており、局部的に遍在している領域において
も、その大きさは20μm以下である。
を有するR2Fe14B相を主相とする合金粉末に添加配
合するRが45原子%以下のR−Co金属間化合物相を
含むR−Fe系調整用合金粉末の添加量を60%以下と
したのは、60%を超えると異方性磁石を作製するため
に磁界中で成形した際に、一軸異方性であるR2Fe14
B相の量が少なくなり、配向度が低下するため好ましく
なく、Brの低下を招来するためである。より好ましい
添加配合量は0.1〜40%である。
含し軽希土類及び重希土類を包含する希土類元素であ
り、これらのうち少なくとも1種、好ましくはNd、P
r等の軽希土類を主体として、あるいはNd、Pr等と
の混合物を用いる。すなわち、Rとしては、Nd,P
r,La,Ce,Tb,Dy,Ho,Er,Eu,S
m,Gd,Pm,Tm,Yb,Lu,Yを用いることが
できる。このRは純希土類元素でなくてもよく、工業上
入手可能な範囲で製造上不可避な不純物を含有するもの
でも差支えない。
を得るには、Rが11原子%未満では、R、Bの拡散し
ない残留鉄部の増加となり、15原子%を超えるとR−
rich相が増加して粉砕時に含有酸素量が増えるた
め、Rは11原子%〜15原子%とする。より好ましい
R量は12原子%〜14原子%である。また、Bは、4
原子%未満では高い保磁力(iHc)が得られず、12
原子%を超えると残留磁束密度(Br)が低下するた
め、すぐれた永久磁石が得られないため、Bは4原子%
〜12原子%とする。より好ましいB量は6原子%〜1
0原子%である。さらに、残部はFe及び不可避的不純
物からなり、Feは73原子%〜85原子%の範囲が好
ましい。Feは73原子%未満では相対的に希土類元素
及びBが−richとなりR−rich相、B−ric
h相が増加し、85原子%を超えると相対的に希土類元
素及びBが少なくなり、残留Fe部が増加し不均一な合
金粉末となるため好ましくない。より好ましいFe量は
76原子%〜82原子%である。主相系合金粉末中のC
oとNiの1種または2種は、R2Fe14B主相中のF
eと置換されて保磁力を低下させるため、Coは10原
子%以下、Niは3原子%以下とする。ただし、上述の
CoまたはNiでFeの一部を置換した場合、Feは6
3原子%〜82原子%の範囲である。
粉末を得るには、Rが45原子%を超えると合金粉末の
作製時にR−richな相が増加して酸化等の問題があ
り好ましくなく、Rの好ましい量は5〜15原子%であ
る。さらに、残部はCo及び不可避的不純物からなり、
Coは55原子%〜95原子%の範囲が好ましい。調整
用合金粉末中のCoと置換したFeとNiの1種または
2種は、Feの量を多くすると調整用合金粉末の耐酸化
性が劣化し、また、Niの量を多くすると磁石の保磁力
が低下するため、Feは50原子%以下、Niは10原
子%以下とする。ただし、上述のFeまたはNiでCo
の一部を置換した場合、Coは5原子%〜45原子%の
範囲である。
とする合金粉末は公知のストリップ・キャスト法にて製
造し、またR−Co金属間化合物相を含む調整用合金粉
末は公知のストリップ・キャスト法により製造する。
粉末の粒度が大きすぎると永久磁石の磁気特性、とりわ
け高い保磁力が得られず、また、平均粒度が1μm未満
では、永久磁石の作製工程、すなわち、プレス成形、焼
結、時効処理工程における酸化が著しく、すぐれた磁気
特性が得られず、また80μmを超えると保磁力の低下
の原因となるので、1〜80μmの平均粒度が好まし
く、さらに、すぐれた磁気特性を得るには、平均粒度2
〜10μmの合金粉末が望ましい。また、得られる合金
粉末を用いて、高い残留磁束密度と高い保磁力を共に有
するすぐれたR−Fe−B系永久磁石を得るためには、
配合した原料粉末は、R12原子%〜26原子%、B4
原子%〜8原子%、Co0.1原子%〜10原子%、F
e66原子%〜83.9原子%の組成が好ましい。
する合金粉末および/またはR−Co金属間化合物相を
含む調整用合金粉末に、Cu3.5原子%以下、S2.
5原子%以下、Ti4.5原子%以下、Si15原子%
以下、V9.5原子%以下、Nb12.5原子%以下、
Ta10.5原子%以下、Cr8.5原子%以下、Mo
9.5原子%以下、W9.5原子%以下、Mn3.5原
子%以下、Al9.5原子%以下、Sb2.5原子%以
下、Ge7原子%以下、Sn3.5原子%以下、Zr
5.5原子%以下、Hf5.5原子%以下、Ca8.5
原子%以下、Mg8.5原子%以下、Sr7.0原子%
以下、Ba7.0原子%以下、のうち少なくとも1種を
添加含有させることにより、得られる永久磁石の高保磁
力化、高耐食性化、温度特性の改善が可能になる。
永久磁石の組成が、R12原子%〜20原子%、B4原
子%〜10原子%、Co30原子%以下、Fe40原子
%〜64原子%の場合、得られる磁気異方性永久磁石
は、保磁力iHC≧5kOe、(BH)max≧20MG
Oeの磁気特性を示し、さらに、残留磁束密度の温度係
数が、0.1%/℃以下となり、すぐれた特性が得られ
る。また、永久磁石組成のRの主成分がその50%以上
を軽希土類金属が占める場合で、R12原子%〜16原
子%、B6原子%〜108原子%、Fe56原子%〜8
2原子%、Co20原子%以下を含有するとき最もすぐ
れた磁気特性を示し、特に軽希土類金属がNd、Pr、
Dyの場合には、(BH)maxはその最大値が40M
GOe以上に達する。
られたR2Fe14B相を主相とするR−Fe−B系合金
粉末に全量の60%以下のストリップ・キャスト法によ
り得られたR−Co金属間化合物相を含む調整用合金粉
末を添加配合することにより、調整用合金粉末中のR−
Co金属間化合物相と主相系R−Fe−B系合金粉末中
のB−rich相及びNd−rich相との反応によ
り、新たにNd2Fe14B相が生成されるため、永久磁
石の磁石特性を劣化させるB−rich相及びNd−r
ich相の量を調整低減でき、得られる磁石の高性能化
を図ることができ、さらに合金粉末中の含有酸素量を低
減でき、種々の磁石特性に応じた組成の合金粉末を容易
に提供できる。
原料は、 純度99%のNdメタル 260g、 純度99%のDyメタル 23g、 B含有量20.0%のFe−B合金 68.5g、 純度99%の電解鉄 655g を用い、所定の組成の合金が得られるようにAr雰囲気
中で溶解し、次いでCu製のロールによるストリップ・
キャスティング法で、板厚約2mmの鋳片を得た。さら
にこの鋳片を水素吸蔵処理や、ジョークラッシャー、デ
ィスクミルなどにより、平均粒径約10μmの粉末80
0gを得た。得られた粉末はNd11原子%、Pr0.
1原子%、Dy1.0原子%、B8原子%、残部Feか
らなり、X線回折EPMAで観察したところ、大部分が
R2Fe14B相であることを確認した。また、含有酸素
量は約800ppmであった。なお、鋳片の組織につい
てもEPMAで観察したところ、R2Fe14B主相が、
その短軸方向で約0.5〜15μm、長軸方向5〜90
μmであり、さらにR−rich相は主相を取り囲むよ
うに微細に分散していた。
合物相を含むストリップ・キャスティング法による原料
は、 Ndメタル 490g Dyメタル 2.6g 純度99%のCo 500g を用い、主相系合金と同様にストリップ・キャスティン
グ法で板厚約2mmの鋳片を得た。さらに、主相系合金
と同様の処理により粉末を作製した。得られた粉末の組
成はNd27.0原子%、Pr0.6原子%、Dy1.
3原子%、残部Coであった。EPMAで鋳片の組織を
確認したところ、R3Co相および一部R2Co14B、さ
らにR2Co17相からなり、R3Co相が微細に分散され
た組織を示した。なお、平均粒径10μmの粉末の含有
酸素量は700ppmであった。
相系合金粉末に20%の調整用合金粉末を配合・混合し
た。この原料粉末をジェット・ミルなどの粉砕機に装入
して、約3μmまで微粉砕し、得られた微粉末を約10
kOeの磁界中で配向し、磁界に直角方向に約1.5t
on/cm2の圧力で成型し、8mm×15mm×10
mmの成型体を作製した。この成型体を1100℃×3
時間のAr雰囲気中条件で焼結し、550℃×1時間の
時効処理を行った。得られた磁石の磁石特性を表1に示
す。
合金粉末を配合・混合し、実施例1と同様の製造方法で
磁石化して得られた磁石の磁石特性を表1に示す。
んだ。得られた合金インゴットを実施例1と同様の方法
で平均粒径約10μmの粉末にし、成分分析を行ったと
ころ、Nd11原子%、Pr0.1原子%、Dy1.0
原子%、B8原子%、残部Feからなり、含有酸素量は
約900ppmであった。なお、合金インゴットの組織
をEPMAで観察したところ、R2Fe14B主相は短軸
方向約50μm、長軸方向約500μmであり、R−r
ich相が局部的に50μmにもわたって、遍在してい
た。さらに主相には一部5〜10μmのα−Feが存在
していた。
用原料は直接還元拡散法で Nd2O3(純度98%) 550g Dy2O3(純度99%) 29g 純度99%のCo粉 500g を用いて、これに純度99%の金属Caを350g無水
CaCl2を60g混合して、ステンレス容器内に装入
し、Ar気流中に750℃×8時間の条件にて、直接還
元拡散法で作製した。得られた合金粉末の成分分析を行
ったところ、Nd27.0原子%、Pr0.6原子%、
Dy1.3原子%、残部Coからなり、含有酸素量は1
500ppmであった。上記2種類の原料粉末を用い
て、主相系合金粉末に20%の調整用合金粉末を配合・
混合し、実施例1と同様に磁石を作製した。得られた磁
石の磁石特性を表1に合わせて示した。
金粉末は、 Ndメタル 490g Dyメタル 26g 純度99%のCo 500g をAr雰囲気中で溶解し、鉄製鉄型に鋳造した。得られ
た合金塊の組織を観察したところ、Coが多量に晶出し
ていたため、800℃×12時間の均質化処理を行っ
た。その後、実施例1と同様の手法で成分分析を行った
ところ、Nd11.0原子%、Pr0.6原子%、Dy
1.3原子%、残部Coであった。上記2種類の原料粉
末を用いて、主相系合金粉末に20%の調整用合金粉末
を配合・混合し、実施例1と同様に磁石を作製した。得
られた磁石の磁石特性を表1に合わせて示した。
中で溶解し、次いでCu製のロールによるストリップ・
キャスティング法で、板厚約2mmの鋳片を得た。さら
にこの鋳片を水素吸蔵処理や、ジョークラッシャー、デ
ィスクミルなどにより、平均粒径約10μmの粉末80
0gを得た。得られた粉末はNd13.5原子%、Pr
0.1原子%、Dy1.0原子%、B6.7原子%、C
o11.3原子%、残部Feからなり、含有酸素量は約
800pmであった。なお、鋳片の組織についてもEP
MAで観察したところ、R2Fe14B主相が、その短軸
方向で約0.3〜15μm、長軸方向約5〜90μmで
あり、さらにR−rich相は主相をより囲むように微
細に存在していた。このストリップ・キャスティング法
による合金粉末を用いて、実施例1と同様に磁石を作製
した。得られた磁石の磁石特性を表1に合わせて示し
た。
原料粉末を得るのに、R2Fe14B相を主相とする主相
系合金粉末をストリップ・キャスティング法にて製造
し、また、R−Co金属間化合物相を含む調整用合金粉
末をストリップ・キャスティング法にて製造し、R2F
e14B相を主相とするR−Fe−B系合金粉末に全量の
60%以下のR−Co金属間化合物相を含む調整用合金
粉末を添加配合することにより、極めて粉砕しやすい合
金粉末を得ることが可能であり、さらに焼結に必要な液
相量の調整が可能であり、実施例に明らかなように得ら
れる磁石の高性能化を図ることができ、さらに合金粉末
中の含有酸素量を低減でき、種々の磁石特性に応じた組
成の合金粉末を容易に提供できる。
Claims (2)
- 【請求項1】 R(但しRはYを含む希土類元素のうち
少なくとも1種)11原子%〜15原子%、B4原子%
〜12原子%、残部Fe(但しFeの1部をCo、Ni
の1種または2種にて置換できる)及び不可避的不純物
からなり、ストリップ・キャスティング法により得られ
たR2Fe14B相を主相とする合金粉末に、R(但しR
はYを含む希土類元素のうち少なくとも1種)45原子
%以下、残部Co(但しCoの1部をFe、Niの1種
または2種にて置換できる)及び不可避的不純物からな
り、ストリップ・キャスティング法により得られたR−
Co金属間化合物相を含む調整用合金粉末を60%以下
添加配合したことを特徴とするR−Fe−B系永久磁石
用原料粉末の製造方法。 - 【請求項2】 R(但しRはYを含む希土類元素のうち
少なくとも1種)45原子%以下、残部Co(但しCo
の1部をFe、Niの1種または2種にて置換できる)
及び不可避的不純物からなり、ストリップ・キャスティ
ング法により得られたR−Co金属間化合物相(R3C
o,R2(Co・Fe))を含むことを特徴とするR−
Fe−B系永久磁石用原料粉末調整用合金粉末。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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-
1993
- 1993-08-03 JP JP21217193A patent/JP3299000B2/ja not_active Expired - Lifetime
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