JPH07501217A - 血液凝固疾患の診断方法 - Google Patents

血液凝固疾患の診断方法

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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 血液凝固疾患の診断方法 本発明は、血栓塞栓疾患たとえば遺伝性の血栓形成傾向のスクリーニングおよび 診断に適当な新規方法に関する。本発明はまた、妊婦、外科手術を受けている患 者、避妊薬を服用中の女性等における血栓症の危険度を決定するためにも使用で きる。
血液凝固は、相互に関連したプロ酵素、酵素、ならびに活性化血小板および内皮 細胞の表面でその役割を演じる補因子の複雑な系によって行われる。この系が活 性化されると、最終結果は、不溶性フィブリンを含有する血液凝塊の形成である 。フィブリン形成の開始および終結は正常なホメオスターシスにおいて注意深( 調節されている。インビトロでは、血小板および内皮細胞表面は通常、適当なリ ン脂質で置換されている。本発明に関連する凝固系の部分は次の通りである。
□プロ凝固過程 一−−−+阻害 本発明の重要な部分は、プロティンC(=PC)および凝固系に対する活性化プ ロティンC(=APC)の作用によって生じる効果に関する。プロティンCは、 インビトロにおいてトロンビン(=第1Ta因子)単独、トロンビン−トロンボ モジュリン混合物、ある種のヘビ毒たとえばAkistrodon Conto rtrix Contortrix、または精製第Xa因子によって活性化され るチモーゲンである。サンプルの内因性プロティンCの活性化または外因的に活 性化されたプロティンCの血漿サンプルへの添加は、第Va因子および第■a因 子(崩壊)を中和し、健常個体からの血漿サンプルでは血液凝固時間の延長を招 く。第V因子および第■因子は少量のトロンビンまたは第Xa因子で活性化され る。プロティンSはプロティンCに対する補因子である。
プロティンC1プロテインSおよび抗トロンビンIII (ATm、凝固に対抗 する凝固因子)における遺伝的にペテロ接合の欠損が、年齢40歳前に血栓塞栓 症と診断された患者の約10〜15%に見出される。
ホモ接合のプロティンCおよびプロティンSの欠損は生命にかかわるもので、新 生児期に全身性の微小血管塞栓症や電撃性紫斑病を発症しやすい。
プロティンCおよびSならびにATII[の欠損は機能的および免疫学的方法の 両者で測定される。機能的なプロティンC活性測定の一方法は、試験される血漿 サンプルを過剰のプロティンC欠損ヒト血漿と混合し、プロティンCアクティベ ーターを添加し、適当な基質の変換をモニタリングする工程を包含する。プロテ ィンC特異的な基質の使用により高度に特異的なアッセイが達成されている。別 法として、たとえばトロンビンや第Xa因子のような、その活性が活される酵素 活性)によって影響される酵素に対する基質も使用されている。場合により、プ ロティンCアッセイにはそのチモーゲンの単離およびそれに続く活性化、ならび にその活性化型に対する基質の添加が包含されている。血漿サンプル中における プロティンC活性の測定は、プロティンC欠損血漿を加えないで、サンプル中に 直接実施されることも提唱されてきた。しかしながら、このような方法では、プ ロティンC自身に関連する異常が、プロティンCによって生じた効果に干渉する 因子に関連する異常から区別されない(10−A−91102812)。
患者血漿サンプルへの活性化プロティンCの添加および生じた効果の検討から、 活性化されたプロティンCにより分解されない欠陥箱■a因子分子の発見が主張 されたきたのである(B、Dahlbaeck &M、Carlsson、 T hromb、 Haemost、、 65.^bstract、 658.19 91)。しかしながら、本明細書に示したデータでは、驚くべきことに、問題の 患者は欠陥第■/■a因子を持ち得なかったことを指示している。
血漿サンプル中のプロティンSの機能的活性を測定するために、最も一般的な方 法は血漿サンプルを、活性化プロティンC1過剰のプロティンS欠1m血漿およ び他の血液凝固の達成に必要な試剤と混合するもノである(Waartら、Th romb、 Res、 、48. 427−37. 1987 ;5uzuki ら、Thromb、 Res、、49. 241−51.1988 ; Ber tinaら、Throib。
Haemost、 、 53.268−72. 1985 ;およびCompら 、J、 C11n、 Invest、。
74、 2084−88. 1984)。血漿サンプルの第1Xa因子および活 性化プロティンCとのインキュベーションならびに血液凝固時間または色原体ト ロンビン基質の変換の測定によってプロティンSを測定することも示唆されてき た[KabiVitrua+^B (S、Rosen)、WO−^−91013 823゜ 本発明は、凝固因子を含有する患者血漿サンプルへの活性化プロティンCの添加 および添加したAPCにより影響される酵素活性の測定によって診断できる、こ れまで認知されていなかった血栓塞栓疾患が存在することを認識したものである 。以下に示す実験的結果は、問題の疾患がこれまで知られていなかった凝固因子 (1つ又は複数)に関係するか、または既知の因子の未知の相互作用に関するも のであることを示している。未知の因子はAPCによる分解に抵抗性を示す第V a因子または第■a因子ではなく、またAPCに対する免疫グロブリン型のイン ヒビターでもない。疾患はプロティンS欠損に関係するものでもない。単純化す るために、未知の1または2以上の因子/相互作用を、本明細書においては1つ の未知の因子であるとして言及する。
アッセイされるサンプルは通常は血漿サンプルであるが、問題の凝固因子を含有 する他の型のサンプルであってもよい。本発明は血漿サンプルとの関連で詳細に 説明する。
したがって本発明は、(1)プロティンS欠損、および同じく任意に(2)AP Cによる分解に抵抗性を示す第Va因子もしくは第■a因子のいずれかの型によ っては多分発症せず、また(3)八PCの免疫グロブリン型のインヒビターによ っても発現されない血液凝固疾患のヒト個体における診断、またはヒト個体が上 記血液凝固疾患に罹患する危険度の決定のためのインビトロ方法である。この方 法の特徴は、 (i)個体から得られた血漿サンプルを、(a)サンプルの血液凝固系の少なく とも一部を活性化する外因性試剤(1)、 (b)活性化外因性プロティンC(APC)または外因性PCとPCをAPCに トランスフオームする外因性試剤(II)、および(c)工程(i:a)によっ て導入された活性化因子の効率的反応に必要なCa”塩およびリン脂質または組 織トロンボプラスチンのようなその他の成分、ならびに、 (d)所望により、その活性が活性化プロティンCによって影響される酵素の外 因性基質 とインキュベートし、 (Li) その活性が活性化プロティンCによって影響される血液凝固酵素の基 質変換速度を直接モニタリングし、(出)工u(if)で測定された変換速度を 、同一条件下に工程(i)および工程(if)に付した正常個体の血漿から得ら れた標準値と比較する、 各工程からなることである。
基質変換速度が樟準に比較して正常ではない場合には、そのサンプルが由来した 個体は、その疾患に罹患しているまたはその疾患に罹患する危険があると分類さ れる。サンプルの変換速度の上昇は、血栓塞栓疾患またはそのような疾患の危険 を指示している(基質としてフィブリノーゲンを用いた場合には、変換速度の上 昇は血液凝固時間の短縮を意味する)。変換速度の低下の意味は現時点では知ら れていない(基質としてフィブリノーゲンを用いた場合の変換速度の低下は血液 凝固時間の延長を意味する)。これは多分疾患とは関係ないものと思われる。
正常な変換速度の範囲は極めて広いことがある。したがって、個体からの血漿サ ンプルについて(i:b)によるインキュベーションを除いて工程(i)〜(i i)を行い、得られた結果を本発明で得られた結果と比較すると、補足値として の価値が考えられる。
(i:a)によるインキュベーションは、工程(ii)における測定に使用でき る活性化凝固因子の導入に有効である。「部分的」の表現は試剤(I)の添加が 少なくとも第1Xa因子の存在を導くことを意味する。試剤(I)はこの系を内 因性もしくは外因性の経路を介して活性化するある種の凝固因子または試剤であ ってもよい。したがって、試剤(I)は第1Xa因子もしくは第1Xa因子(内 因性経路)、第X1la因子(内因性経路)、カリクレイン(内因性経路)、た とえばカオリン、セライトもしくはエラギン酸(内因性経路)のような接触アク ティベーター(内因性経路)、APTT試剤[Activated Parti alThromboplastin Time、活性化部分トロンボプラスチン 時間:すなわちリン脂質および接触アクティベーターを含有する試剤(内因性経 路)]、]組織1−ロンホブラスチンPT−試剤、PT−プロトロンヒン時間( 外因性経路)]とすることができる。低い特異性が許容される場合には試剤(1 )は、第Xa因子であってもよい。
プロティンC(i:b)には様々な起源のものを使用できる。プロティンCとサ ンプルが異種起源である場合には、インキュベーション混合物中にプロティンS (活性化プロティンCの補因子)を含有させることが大いに薦められる。プロテ ィンCとプロティンSは同種起源でなければならない。たとえば、ウシプロティ ンCはウシプロティンSを要求する。プロティンCは好ましくは添加前に活性化 されるが、活性化はそれをサンプルに添加したのち行われてもよい。活性化は、 標準化された特定条件下に行われる。通常の活性化剤は2頁に掲げた試剤でる。
組換え技術で製造された生物学的機能性のプロティンCおよびSも同様に使用で きる。
工程i:Cに使用される成分は、採用された様式に依存し、モニタリングされる 酵素以外の酵素の血漿プロテアーゼインヒビターまたはフィブリン重合インヒビ ターの添加を必要とする。Ca”+は、Ca”イオンを遊離の錯化されない形態 で生じる血漿溶解型の塩とする。すなわち、強力なCa2+キレータ−は避けね ばならない。最終アッセイ培地中のCa”11度は、0.5〜50mMの範囲内 、好ましくは5〜15mMの範囲内、たとえば6〜7+oMに選択される。濃度 が高すぎると凝固系が阻害される。
(i :d)における基質は通常、その活性が活性化プロティンCによって影響 される酵素、たとえばトロンビン(=第11a因子)および第Xa因子に対する 合成基質である。適当な合成基質は水溶性で、好ましくは3,4または5個のア ミノ酸残基とアミノプロテアーゼの攻撃から保護されたアミノ末端を有するオリ ゴペプチド構造をもつ。保護は、保護基によるかまたはアミノ末端にD−アミノ 酸をもたせることによって実現される。検知可能な応答を与えるためには、合成 基質のカルボキン末端を、特異的に放出させることができて、関連血液凝固プロ テアーゼの作用に基づいて検出が可能な基によってアミド化する。放出される基 は、色原体、蛍光原体もしくは化学発光原体基、および他の分析的に検出可能な 基から選択される。さらにlLc、IIemker、”Handbook of  5ynthetic 5ubstrates forthe coagula tion and fibrinolytic system+、 Martj nus NijhoffPublishers、1983、およびJ、 Far eedら、”5ynthetic peptidesubstrates in  hemostatic testing″in CRCCr1tical R eviews 1nC1inical Laboratory 5cience s、Vol、19. l5sue 2. 71−134. 1983参照。血漿 サンプル以外のサンプルの場合は、外因性フィブリノーゲンを基質として添加し てもよい。
添加とインキュベーションの順序は本発明の様式によって変動する。たとえば、 試剤(I)がAPTT試剤(i:a)であり、モニタリングされる基質変換がフ ィブリノーゲンからフィブリンである場合には、試剤(1)はサンプルに添加さ れ、第X因子は第X[a因子に最大限に活性化される。ついでCa”″(i:c )が添加され、血液凝固時間が測定される。工程(i:b)で活性化されたプロ ティンCは第1Xa因子の活性化と同時、前または後のいずれかに導入される。
PT−アッセイは、サンプルに、第X因子の第Xa因子へまたは第X因子の第1 Xa因子への活性化に十分な量の組織トロンボプラスチン(APTT試剤の代わ りに)を添加して同様に行われる。ついで、活性化されたプロティンC(j:b )を加え、最後に任意のAPTTアッセイにおけるようにして血液凝固時間を測 定する。合成基質を使用する場合には、モニタリングする反応の開始前の任意の 段階または開始時に添加することができる。モニタリングする反応を高度に特異 的に進めるためには、上述のインヒビターを任意の適当な段階で反応メジウムに 導入することができる。たとえば、第Xa因子の活性を測定する場合には、トロ ンヒンインヒビターを第Xa因子に対する基質とともに加えるのが適当である。
しかしながら、基質の添加前に同じインヒビター加えると、第Xa因子の形成は 悪影響を受ける。
上述の未知因子に関して特異的な結果を得るためには、最終アッセイ培地の患者 血漿含量を可能な限り高く維持することを試みなければならない。すなわち、良 好な特異性を示す試験での患者血漿サンプル含量は、〉10%、とくに〉20% もしくは〉35%(v/v)でなければならない。
(i:a−d)の試剤は、(i:a−d)に掲げた成分を別個にまたは少なくと も2種以上の混合物として凍結乾燥して、好ましくは試験に用いられる用量で予 め配剤した混合物の形で販売し、使用するのが実用的である。また、アッセイに 使用されるバイアル中で凍結乾燥を実施することも実用的である。適当な配合物 は下記のとおりである(濃度範囲はアッセイ時の値であり、好ましい範囲を括弧 法およびAPTT依存性血液凝固法 1 ヒトA P C1100n/mL〜50μg/+nL(25ng/mL〜1 0 μg/mL)2、APC種(非−ヒト) 1100n/mL〜50μg/m L(10ng/mL〜50μg/mL) 3 ウンAPC/ウシプロティンS APC:5ng/mL〜5μg/aL他の 非−ヒト種から プロティンS: 1100n/mL−20μg/ mL (10ng/mL〜20μg/mL) 上記1〜3に挙げた、本発明における使用が意図される試剤はすべて、Ca”の 不存在下または存在下に凍結乾燥することができる。Ca”が存在する場合、そ の量は最終アッセイ培地中で0.5〜30mmol/LのCa”1度を与えるよ うにすべきである。リン脂質は凍結乾燥プレバレージョン中に包含させることが できる。
B 接触因子活性化が除外されたAPTT改良凝血法因子IX a 0.05n g/ mL〜2 μg/ mL囚子Xla O,05ng/a3L−2ttg/ mL因子X II a O,05ng/ mL 〜2 u g/ mLカリクレ イン 0.05ng/ mL〜2μg/ mL種に関して制■はない。Ca”お よびリン脂質の存在または不存在を含めて、任意の混合物A1〜3とともに、F IXaも使用できる。
C,APTT色原体法 A1〜3の混合物にフィブリン重合インヒビター(濃度〉/=に1、Kl=ll [’!定数)オヨヒ色原体基質(a度>/=0.1に、、 、K、=ミカエリス ーメンテン定数)を含有。別法として、色原体基質は別個にまたは、Ca”の存 在下に凍結乾燥し、これを場合によりフィブリン重合インヒビターと順次配合す る。わずがな改変では、基質はフィブリン重合インヒビターとともに、ただしC a”の不存在下に凍結乾燥される。構成成分は、再構成時に妨害となる基質加水 分解が起こらないような条件をもたらすものである。
D 接触因子活性化が除外されたAPTT改良色原体法BおよびCに示した試剤 配合物。
E 組織トロンホブラスチンを用いるPT血液凝固法A1〜3の試剤を任意にC a”および/または組織トロンボプラスチンと配合。
F 第V因子欠損のスクリーニングのための改良血液凝固法第Xa因子0.02 ng/ mL−0,5u g/ mL第Xa因子は種を限定されない。試剤はA 1〜3の配合物を、任意にCa2+および/またはリン脂質とともに含有させる ことができる。
G、PT色原体法 上記CおよびEの配合物、ただしリン脂質に代えてトロンボプラスチンと配合。
H色原体筒■因子法 A1〜3の試剤を標準色原体筒■因子アッセイに使用。この試剤は第1Xa因子 +/−Ca”″+/−リン脂質または第X因子十/−Ca”+/−リン脂質(第 X因子の濃度はO,bzg/mL〜50μg#nL)のいずれかとともに凍結乾 燥された。試剤にはまた少量のトロンビンを含有させてもよく、また第X因子を 含むときは第1Xa因子を含有させることもできる。さらに、第Xa因子に対す る色原体基質をこの試剤中に包含させることもできる。
I 色原体第V因子法 プロトロンビン(0,02ng/mL〜5oμg/mL)を含有するがまたはし ないCおよびFによる試剤 配合物A−D中にAPTT試剤を包含させることができるが、Ca”と共凍結乾 燥してはならない。活性酵素およびそれらの基質は最近報告されたようにして( EP−^−318,571)共凍結乾燥できる。
本発明は一次的には、さらに診断の必要な個体を見出すためのスクリーニング方 法として意図されるが、上記■?、ト■およびIによる特異的な因子アッセイか らなるものでもある。試剤(I)およびモニタリングされる基質(i:d)の適 当な選択により、凝固系のいずれかに診断される疾患が存在するかを発見する可 能性が改善される。
原理的には、本発明の方法は活性化プロティンCと第Va因子、第■a因子の間 の相互作用の欠損に関連する疾患を検出するものである。また、活性化プロティ ンCのインヒビター、およびプロティンC活性化または活性化プロティンC活性 によって影響される、これまで認識されていない相互作用および因子における異 常の存在も検出する。
本発明を以下に、血液凝固系における新規な疾患に罹患した患者の本発明者らに よる発見として詳述する。添付の請求の範囲はその必要不可欠な部分の記述であ る。
発端者は1942年生れの男性である。1961年に、一方の下肢に深部静脈血 栓症の最初の層相が認められた。こののち、彼は健康で、はぼ20年にわたって 血栓症の発症はなかった。1980年から1987年の間に、少なくとも1年に 1回、血栓症の多数の病を目があった。血栓症は3力月間まてのビタミンにアン タゴニストで処置された。血栓症は、少なくとも2回のケースて、フレホブラフ イーにより陽性と確論されている。発端者は下肢に血栓症後扉候群を発症した。
他の疾患はなかった。1987年1.患者は喫煙を止め、同時にアスピリンの毎 日服用を開始した。1987〜1991年の間、彼は血栓塞栓症の発現を何も経 験しなかった。患者の家族には、男性女性を含めて、深部静脈血栓症の多重病相 が見られ、類似の病摩を有する者がいる。彼の10歳年長の兄は何回もの深部静 脈血栓症を経験腰その大部分は45歳から50歳の年齢で発症している。発端者 はまた、母方の伯父が多重病相の血栓症の病歴があったと報告している。患者の 母は1905年生まれで、臨床的に深部静脈血栓症が疑われる層相があった。も う2人の兄弟と1人の妹にも血栓症が疑われた層相があった。
活性化部分トロンボプラスチン時間(^PTT、 Organon Techn ica)、OwrenのP&P、トロンビン時間およびレブチラーゼ時間を標準 方法で測定した。抗トロンビン■は、アミド分解アッセイ(Coatest A Tm、Kabi Diagnostica、Mo1ndal、 5veden) によって測定した。総および遊離プロティンSおよびプロティンC抗原レベルは 、既報の免疫化学的方法で測定した(jlalm Jら、Br、 J、 Iza etnat、 、 68、イ37−C,Kabi Diagnostica A B、Mo1nda1. Sweden)活性化したのぢ、合成基質で分析した。
IgA、、IgGおよびIgMの吸収は既報(Dahlbaeckら、Bloo d。
62、218−225.1983)のようにして行った。
第二の機能的プロティンCアッセイは同じく既報(tlickton、C。
M、、Thromb、Res、、41. 501−8. 1986)のように実 施した。この方法は血漿のバリウム−クエン酸塩吸収を包含する。バリウム−ク エン酸塩に結合した蛋白質を溶出し、溶出液をl−ロンビン−トロンボモジュリ ン複合体とインキュベートしてプロティンCを活性化した。
活性化後のAPCの量はAPTT凝固アッセイを用いて定量した。
1 患者血漿中の精製APCの抗凝固作用を測定するためには、APTTベース の方法を使用した。この方法(APC−APTTアッセイ)では、APCによっ て誘導されたAPT一時間の延長を以下のように測定した。すなわち血漿0.1 ml、を0.1mLのAPTT試剤と37℃で5分間インキュベートし、ついで 八PC−Ca”混合物〔0,1%ウシ血清アルブミン(BSA)含有10mM  )リス塩酸塩、0.15M食塩、30mM塩化カルシウム、pH7,5中0〜2 0μg/ mL APC] 0.1m1.を加えて血液の凝固を開始させた。A PCは既報(Dahlbaeckら、J4Bio1. Chem、、261.  12022−12027. 1986)のようにして調製した。
アッセイはウシプロティンSの存在下または不存在下にウシAPCで実施した。
通常、APTTアッセイは食塩を添加しないで行われる。したがって、また食塩 は凝固時間を延長するので、食塩を添加しない本発明のこの様式で行うのが好ま しい。
2、 血漿第V因子に対するAPCの作用を測定するために、Apcの濃度(1 0μmを01%BSA含有10mMトリス塩酸塩、0.15M食塩、pH7,5 中に希釈)を上昇させていって0.09mLの血漿に添加した。APC,の添加 後直ちに、0.1mLのウサギ脳セファリン(0,15M食塩中に希釈)および 30mM塩化カルシウム0.1mLを加えた。37℃て15分間インキュベート したのち、0.1mLの第Xa因子(0,1%BSA含有10mM)リス塩酸塩 、O,15M食塩、pH7,5中150ng/mLに希釈)で血液凝固を開始さ せた。この第Xa因子の濃度はA P Cの不存在下に、用いた対照血漿中でほ ぼ10秒の凝固時間を与えた。第Xa因子は既報(Dahlbaeckら、J、  Biol、 Chem、、 26]、 12022−12027.1986) のようにして調製した。
市販されている第■因子アッセイ(Coatest Factor■、 Kab iDiagnostica AB、Mo1nda1. Sweden)を改良し て血漿第1因子に対するAPCの作用の分析に用いた。患者または対照血漿(0 ,1%BSA含有10’mM l・リス塩酸塩、0.15M食塩、pH7,5中 1/125〜1/400.25μL)を第1Xa因子、第X因子、リン脂質およ びCa”″含有キット試剤75μLとインキュベートした。試験の直前に、濃度 を上昇させてA P C(0,I〜fOC1μg/mL)を加えた。37℃で2 0分間インキュベートした後合成基質(2,7nM) (Bz−11e−Glu −(r −0R)−Gly−^rg−pNa =S−2222、Kabi Di agnostica、 Mo1ndal、 Sweden)とトロンビンインヒ ビター(60μM)CN−ダンシル−(p−グアニジノ)−Phe−ピペリジド −1−2581、Kabi Diagnostica AB、Mo1ndal。
Sweden〕の混合物50μLを添加した。さらに37°Cで10分間インキ ュベートしたのち、150μL(LM)のクエン酸を加えて反応を停止させ、4 05nmの吸収を測定した。第■因子についての標準曲線は1/100〜1 / 800に希釈した正常血漿を用いて作成した。
検討のために用いた方法の結果 ATmおよびプロティンSに関する値とともにAPT時間は正常で、患者にはル ープス抗凝固体の存在の徴候は認められなかった。
プロティンCのヘビ毒による活性化および合成基質によるAPCの定量を包含す る免疫学的方法および機能的アッセイで測定した場合のいずれにおいても、プロ ティンCの血漿レベルは正常であった。
バリウム−クエン酸塩機能性プロティンCアッセイでは、140に希釈した場合 に比べて、1・10の希釈の場合、溶出液のプロティンCアッセイ値は常に低値 を示した。これはAPCに対するインヒビターの存在の可能性を示している。こ れをチェックするため、本発明者らは本発明のAPC−APTTアッセイを使用 した。得られた凝固時間は常に対照血漿の場合より短かった。免疫グロブリン型 のインヒビターの可能性を除外するために、患者の血漿から吸収によりIgA、 IgGまたはIgEを完全に枯渇させた。凝固時間の短縮は消失しなかった。得 られた結果は機能性プロティンSの欠損によると考えられた。しかしながら、ウ シAPCを、ウシプロティンSとともにまたはウシプロティンSを加えないで添 加しても、対照血漿における延長に比較して発端者の血漿のAPT時間延長にお ける効果はかなり低いことから、この可能性も除外された。
認められたAPC抵抗性に対して考えられる第三の機構は、発端者の第Va因子 または第■a因子がAPCによる切断に対して抵抗できたという可能性であった 。この可能性を明らかにするために、アッセイは、血漿第Va因子および第■a 因子のAPCによる阻害を直接測定するように考案された。第Xa因子ベースの 凝固アッセイ(上記参照)を用いて、患者の第Va因子のAPCによる阻害は正 常であることが明らかにされ、これはΦ者血漿中の第Va因子が外因性に添加さ れたAPCによって正常様式で分解されたことを示唆している。この実験で、プ ロティンC阻害抗体がAPC抵抗性を説明する可能性は除外された。残った可能 性、すなわちAPCは発端者の第■a因子を分解できなかったことを試験するた めに、第■a因子アッセイ中に添加されたAPCの作用をテストした。しかしな がら、発端者の第■a因子は、添加した八PCにより、対照血漿に比較して正常 に分解されることが見出された。この所見は本発明者らの初期の報告と相反して いる(B、 Dahlbaeck & M、 Carlsson。
Thromb、Haemost、、65. 八bstract、39. 658 . 1991) 。
APC−効果が遺伝するかを検討するために、18組の家族のメンバーについて 、APC−APTTアッセイを用いて分析した。試験した18家族のメンバー中 の10例(男性女性とも)では、APCに応答せず、彼らの凝固時間の正常な延 長を示し、これは、この効果に関与する因子分子がAPCに抵抗性であることを 示唆している。この結果は、欠損分子が遺伝し、彼らの凝固時間の正常な延長を 与えなかった家族メンバー中に存在することを示している。添加APCの不存在 下には、これらの個体および発端者のAPT時間が、対照の場合より短かったこ とは特記すべきである。これは、正常血漿のAPTTアッセイ時における関与因 子分子の部分的分解を示唆するものかもしれない。APC抵抗性の存在に対する APC−APTTアッセイの感度を試験するために、発端者および正常血漿の混 合物(11,110および1−0100)を分析した。■・1混合物に添加した 場合には、発端者の血漿に添加した場合と同様、APCは、凝固時間の延長には 同じく不十分であったつ110混合物の試験では、正常の半分の延長が認められ 、一方、■・100混合物では対照血漿と同様な挙動を示した。すなわち、AP C−APTTアッセイは、50%と100%のΔPC抵抗性因子分子の存在を識 別せず、この方法がキャリヤー状態の同定に有用なスクリーニング方法であるこ とを示唆している。
認められた凝固時間の実質的な延長の欠如は第■a因子および第Va因子または 免疫グロブリン型のプロティンCインヒビターもしくはプロティン5−APC相 互作用の欠落に関連するものではないから、この作用は、これまで認識されてい ない凝固因子に関連する可能性が高い。
本発明によるAPC−APTTアッセイは、血栓症と診断された約100例の患 者からの血漿サンプルについても実施された。約10%の患者は標準と比較して 、彼らの凝固時間の短縮を示した。明白な遺伝性を認めることはできなかった。
血液凝固疾患の診断のための他のアッセイで陽性と認められた患者はいながった 。
上に示した発明の方法1の標題で記載した方法1に類似のAPC−APTT法を 、プロティンS欠損患者からの血漿サンプルについて実施した。この特異的な様 式では、APCの量はプールされた正常血漿で40秒の凝固時間の延長を生じる ように調整された。本発明者らが検出した新しい型の患者はついで0〜15秒の 凝固時間の延長を与えたが、一方、プロティンS欠損と診断された患者からの血 漿では正常に近似の延長時間を与えた。さらにプロティンS欠損の影響をチェッ クするため、本発明者らはまた、免疫吸収によってプロティンS欠乏とした正常 血漿についてもアッセイした。延長時間は約50%低下し、これは本発明者らの 新しい患者群で測定された延長はプロティンS欠損によって起こっているもので はないことを支持している。我々はプロティンSを新しい轡者群の血漿に添加し て、そのような血漿につき本発明の方法を行った。その結果は凝固時間の延長が 正常化されず、この事はさらに本発明の方法がプロティンSをρ11定しないと いう事実を支持する。
アンセイ培地の血漿含量を変動させることにより、最終アッセイ培地中の血漿濃 度が低すぎることを避けるべきであることが、実験的に確証された。
この疾患の遺伝子をもっことが疑われた3例の近親者(発端者、彼の母親および 兄弟の1人)からのDNAをPCRに付して、第■因子遺伝子を増幅させ、つい で既報(Koganら、N、 Engl、 J、 Med、。
317、985−90.1987)のようにして、Bcllで切断した。
ヒト集団においては、この処理により、2つの異なるフラグメント(それぞれ、 142kbおよび91kb)を生じる。個体のDNAは、両フラグメントか一方 のフラグメントのみを与える遺伝子をもっている。母親のDNAは142kbお よび91kbの両フラグメントを与えたが、彼女の息子の1人は142kbフラ グメントのみを、池の1人は91kbフラグメントのみを与えた。これがら、2 人の息子は母親から異なる第■因子遺伝子を受けていたことを明らかに指示して いる。したがって、追跡された疾、中はX−染色体上の遺伝子には関係ないと判 断される。
補正書の翻訳文提出書 (特許法第184条の8) 平成6年3月25日

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 1.プロテインS欠損または欠陥第VIIIa因子にようて発症するものではな いヒトにおける血液凝固疾患、とくに血栓塞栓症の診断、またはヒトが血液凝固 疾患に罹患する危険度の決定のためのインビトロ方法において、 (i)ヒト凝固因子を含有するサンプルを、(a)サンプルの血液凝固系を、少 なくとも部分的に、活性化する外因性試剤(I)、 (b)活性化外因性プロテインC(APC)、または外因性PCと外因性PCを APCにトランスフォームする外因性試剤(II)、および (c)工程(i:a)で導入された活性化凝固因子の効率的反応に必要な、たと えばリン脂質およびCa2+塩のような成分、ならびに、 (d)所望により、その活性が活性化プロテインCによって影響される酵素の外 因性基質、 と最終アッセイ培地は好ましくは少なくとも患者血漿サンプル含量が>10%、 とくに>20%もしくは>35%(v/v)になるようにしてインキュベートし 、 (ii)その活性が活性化プロテインCによって影響される血液凝固酵素の基質 変換速度を直接モニタリングし、(iii)工程(ii)で測定された変換速度 を、同一条件下で工程(i)および(ii)に付した正常個体のサンプルから得 られた標準値と比較し、 標準値に比較して正常でないサンプルの変換速度の所見はヒトが疾患に罹患して いることの徴候または疾患に罹患する危険にあると考え、とくに変換速度の上昇 は血栓塞栓症またはこのような疾患に罹患する危険にあることの徴候とみなす方 法。
  2. 2.プロテインS欠損とは無関係なヒトにおける血液凝固疾患、とくに血栓塞栓 症の診断、またはヒトが血液凝固疾患に罹患する危険の決定のためのインビトロ 方法において、(i)ヒト凝固因子を含有するサンプルを、(a)サンプルの血 液凝固系を、少なくとも部分的に、活性化する外因性試剤(I)、 (b)活性化外因性プロテインC(APC)、または外因性PCと外因性PCを そして任意に内因性PCもAPCにトランスフォームする外因性試剤(II)、 および(c)工程(i:a)で導入された活性化因子の効率的反応に必要な、た とえばリン脂質およびCa2+塩のような成分、ならびに、 (d)所望により、その活性が活性化プロテインCによって影響される酵素の外 因性基質、 と最終アッセイ培地は好ましくは少なくとも患者血漿サンプル含量が>10%、 とくに>20%もしくは>35%(v/v)になるようにしてインキュベートし 、 (ii)その活性が活性化プロテインCによって影響される血液凝固酵素の基質 変換速度を直接モニタリングし、(iii)工程(ii)で測定された変換速度 を、同一条件下で工程(i)および(ii)に付した正常個体のサンプルから得 られた標準値と比較し、 標準値に比較して正賞でないサンプルの変換速度の所見はヒトが疾患に罹患して いることの徴候、または疾患に罹患する危険にあると考え、とくに変換速度の上 昇は血栓塞栓症またはこのような疾患に罹患する危険にあることの徴候とみなす 方法。
  3. 3.試剤(I)は、 (a)サンプルの血液凝固系をその内因性経路を介して活性化するのに必要な成 分、たとえばAPTT試剤、接触アクティベーター、第IXa因子、第XIa因 子、第XIIa因子およびカリクレインおよび/または、 (b)血液凝固系をその外因性経路たとえば組織トロンボプラスチンを介して活 性化するのに必要な成分であり、(i:b〜d)による成分は試剤(I)と同時 に、または、試剤(I)がサンプルとともに内因性および外因性経路を活性化さ せるのに十分な時間インキュベートさせたのちに添加することを特徴とする請求 項1または2に記載の方法。
  4. 4.試剤(I)は、外因性第Xa因子または外因性第IXa因子であり、インキ ュベーションは所望により外因性プロトロンビンの存在下に行われる請求項1ま たは2に記載の方法。
  5. 5.試剤(I)は、サンプルの内因性第X因子に対して過剰の外因性第X因子及 び外因性第IXa因子と、多分トロンビンとの組合わせである請求項1または2 に記載の方法。
  6. 6.試剤(I)はAPTT試剤である請求項3に記載の方法。
  7. 7.モニタリングされる基質変換はサンプルの内因性フィブリノーゲンのフィブ リンヘの変換であり、これは存在しない外因性基質との血液凝固の形成を介して モニタリングされる請求項1〜6のいずれかに記載の方法。
  8. 8.外因性基質が存在し、その変換が、必要に応じて、フィブリン重合インヒビ ターとともにモニタリングされる請求項1〜7のいずれかに記載の方法。
  9. 9.外因性基質は第Xa因子に特異的であり、フィブリン重合インヒビターとと もに存在する請求項8に記載の方法。
  10. 10.外因性基質はトロンビンに特異的であり、フィブリン重合インヒビターが 存在する請求項8に記載の方法。
  11. 11.インキュベーション時にはフィブリン重合インヒビターが外因性基質とと もに存在し、外因性基質の変換がモニタリングされ、この外因性基質は好ましく は5より少ないアミノ酸残基と、酵素の作用でたとえばトロンビンまたは第Xa 因子の作用で特異的に放出され分析的に検知可能となる基からなる合成ペプチド であり、上記の基はそのペプチドのカルボキシ末端にアミド結合で結合する色原 体、蛍光原体および化学発光原体基から選ばれる(=色原体基質)である請求項 1〜6および請求項8〜10のいずれかに記載の方法。
  12. 12.プロテインCはヒトプロテインCまたは非ヒトプロテインC(たとえば、 ウシプロテインC)であり、できるかぎりプロテインCと同種からのプロテイン Sと−緒に用いられる請求項1〜11のいずれかに記載の方法。
  13. 13.(a)、(b)、(c)または(d)の少なくとも1つの物質は凍結乾燥 型とし、アッセイに際して再構成される請求項1〜12のいずれかに記載の方法 。
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