JPH0749883B2 - 空気調和機の据付装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ この発明は空気調和機に係り，特に据付装置に関するも
のである。

［従来技術］ 第５図および第６図は例えば特開昭61−168733号公報に
示された従来の空気調和機を示す図であり，第５図は空
気調和機の据付け途中の状態を示す側面図である。

図において（１）は空気調和機本体で，据付板（２）の
上縁部に設けた突部（３）と係合する引掛部（４）を背
面上部に一体形成している。（５）は冷媒配管収納用凹
部（６）の下面に設けた係止爪で，据付板（２）の下辺
部（７）に設けた穴（８）に係合されている。（９）は
上記上向きに傾斜して形成された下辺部（７）の先端を
おおうように係合するストッパーで，先端は上記下辺部
（７）の先端をガイドするように傾斜を設けている。

次に動作を説明する。第６図に示す如く壁面に取り付け
た据付板（２）へ空気調和機本体（１）を装着するに
は，据付板（２）の上縁部に設けた突部（３）に空気調
和機本体（１）背面上部に設けた引掛部（４）を係止さ
せている。

次に本体（１）の下部を壁側に向かって押圧し，本体
（１）の背面下部に設けた係止爪（５）が下辺部（７）
にガイドされ下方にき下げられた後，上方へ復元して据
付板（２）の下辺部（７）の穴（８）に係着し，ストッ
パー（９）も下方に引き下げられ，ストッパー（９）と
下辺部（７）の先端が係合する。

［発明が解決しようとする課題］ 従来の空気調和機の据付装置は以上のように構成されて
いるので，据付時または移設時等の取り外し，取り付け
作業時に過大な力が本体背面下部に掛かり，ストッパー
等の係合部が破損し，固定が不可能になるなどの課題が
あった。

また，左配管作業などは，配管の成形が難かしく，本体
据付時係合部が，合致せず固定が難しくなるという課題
があった。

この発明は上記のような課題を解消するためになされた
もので、係合部あるいはストッパー等の破損があって
も、確実に本体を据付固定できることを可能にすること
を目的とする。

また，配管ボリュームがありすぎて，スムースに本体背
面下部の固定が難しい場合でも，確実に固定できること
を目的とする。

［課題を解決するための手段］ この発明の第１の実施例である空気調和機の据付装置
は，据付板の下辺部の穴に係合する係止爪の外表面側に
凹部を形成し，かつこの凹部に薄肉部を設けたものであ
る。

また第２の実施例である空気調和機の据付装置は，据付
板の下辺部係合穴の一縁に切り起こし片を設けると共
に，切り起し片の切り起し角と平行になる傾斜面を有す
る係止爪を設けたものである。

［作用］ この発明の第１実施例の据付装置は，係止爪あるいはス
トッパーが破損しても，薄肉部にねじを立て締付けるこ
とにより，本体を据付板に固着する。

また，この発明の第２実施例の据付装置は、本体下部へ
の配管の収納状態により，据付自在にして適度な位置に
本体下部を固定できる。

［実施例］ 実施例１ 以下，この発明の実施例１を図について説明する。図に
おいて（１）〜（８）は従来例と全く同一のものであり
説明ははぶく。（10）は本体の下面内側に設けた係止爪
で，ストッパー（９）を並設し，平面形コ字状に形成し
ている。（11）はこの係止爪に対応する裏面である本体
（１）の外表面側に設けた第１凹部，（12）は第２凹部
で，上記ストッパー（９）に対応する本体（１）の外表
面側に形成されている。（13）は上記第１凹部（11）又
は第２凹部（12）に形成された薄肉部で，例えば係止爪
（10）が破損した場合に，代用となるねじ（14）をねじ
込むねじ下穴径に成してある。

次に実施例１の動作を説明する。据付時，あるいは移設
による再据付時に，係止爪（10）あるいはストッパー
（９）が折れてしまった場合，第１凹部（11）あるいは
第２凹部（12）の薄肉板（13）にねじ（14）をねび込み
装着する。

このことにより，ねじ（14）は据付板（２）に本体
（１）を据付装着する時，係止爪（10）あるいはストッ
パー（９）の代用となり，本体（１）を確実に固着す
る。

実施例２ 以下，この発明の実施例２を図について説明する。図に
おいて，従来例及び実施例１と同一である（１）〜
（８）については説明をはぶく。（15）は据付板（２）
の下辺部（７）に設けた係合穴で，この係合穴の一縁を
所定角を有して上方へ曲起した切り起し片（16）を据付
板（２）本体側に切り起し形成している。（17）はこの
切り起し片に設けたねじ孔，（18）は上記切り起し片
（16）と平行になる傾斜角を有する傾斜面（19）から成
る係止爪部で，傾斜面（19）には上記切り起し片（16）
のねじ孔（17）に合致するよう穴（20）を設けてあり，
傾斜面（19）とは反対側には上記係合穴（15）と当接す
る係止端部（21）を有している。（９）は上記係止爪部
（15）と並設してあるストッパー，（22）は固定用ねじ
である。

次に実施例２の動作を説明する。本体（１）を据付け
時，特に左配管時などの配管の成形がスムーズにでき
ず，据付板（２）の切り起し片（16）と係止爪部（18）
の傾斜面（19）が，接触しなくてねじ（22）の締付けの
不具合が生じた場合でも，配管の収納具合を見はからっ
て，ねじ（22）のねじ込み量を調節して締め付ければよ
い。

［発明の効果］ この発明は以上のように構成したので，以下に記載する
効果を有するものである。

外表面側に凹部を設け，この凹部に薄肉部を形成したこ
とにより，たとえば係止爪が折れても，本体の据付け固
定を確実にでき、サービス性の良い物を得られる。

また，切り起し片を設けると共に，切り起し片と平行に
成る傾斜面を有する係止爪部を設けたことにより，本体
背面の配管の収納状態に見合った据付けを確実かつ簡単
にできるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の実施例１である空気調和機の据付装
置を示す要部断面図，第２図は第１図の要部斜視図，第
３図（ａ）は係止爪が破損した場合の据付状態を示す断
面図，第３図（ｂ）はストッパーが破損した場合の据付
状態を示す断面図，第４図はこの発明の実施例２である
空気調和機の据付装置を示す要部断面図，第５図は従来
の空気調和機の据付装置を一部断面にして示す側面図，
第６図は第５図の要部を示す断面図である。 なお，（10）は係止爪，（11）は第１凹部、（12）は第
２凹部，（13）は薄肉部，（15）は係合穴，（16）は切
り起し片，（18）は係止爪部，（19）は傾斜面である。 図中、同一符号は同一又は相当部分を示す。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 実開 昭62−77721（ＪＰ，Ｕ) 実開 平１−70030（ＪＰ，Ｕ) 実開 平１−163727（ＪＰ，Ｕ)

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】空気調和機の背面に冷媒配管収納用の凹部
   を形成すると共に，上縁部もしくは上縁部近傍に突出部
   と下辺部に穴を有する据付板を設け、この据付板の下辺
   部の穴に係合する係止爪を備えた空気調和機において、
   上記係止爪の外表面側に凹部を形成し，かつこの凹部を
   薄肉部を形成したことを特徴とする空気調和機の据付装
   置。
2. 【請求項２】背面に冷媒配管収納用凹部を有する空気調
   和機本体，この本体を据付る据付板の下辺部に係合穴を
   設けると共に，この係合穴に係止される係止爪を上記本
   体背面下部に設けた空気調和機において，上記据付板の
   下辺部係合穴の一縁に切り起し片を設けると共に、切り
   起し片の切起し角と平行になる傾斜面を有する係止爪部
   を設けたことを特徴とする空気調和機の据付装置。