JPH0748376B2 - アルカリ電池 - Google Patents

アルカリ電池

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JPH0748376B2
JPH0748376B2 JP11344187A JP11344187A JPH0748376B2 JP H0748376 B2 JPH0748376 B2 JP H0748376B2 JP 11344187 A JP11344187 A JP 11344187A JP 11344187 A JP11344187 A JP 11344187A JP H0748376 B2 JPH0748376 B2 JP H0748376B2
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義博 前田
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    • H01M6/04Cells with aqueous electrolyte
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Description

【発明の詳細な説明】 《産業上の利用分野》 この発明は、低水銀化のために、負極活物質に少くとも
Pb,In,Alを含む亜鉛合金粉を用いたアルカリ電池に関す
る。
《従来の技術》 亜鉛の汞化のための水銀は、一種の公害物質であるとこ
ろから、現在では水銀の含有量を低下させるための亜鉛
合金の開発が種々なされている。
そのなかで例えば、Zn−Pb−Al−In系合金、Zn−Pb−Al
−Ga−In系合金は、汞化率が1.5%以下であってもガス
発生を抑制する面でかなりの効果がある。
《発明が解決しようとする問題点》 しかしながら、ガス発生を抑制することは、逆に放電時
の亜鉛の表面を不活性化することと密接な関係があり、
放電性能の低下を招くことになる。
すなわち、一般に亜鉛の放電が進むと亜鉛酸イオンが濃
厚となり、亜鉛の表面に酸化被膜が形成されて不動態化
し、電子伝導を阻害される。
そして、この酸化被膜は、汞化率が低い程容易に生成
し、しかも前述の合金を用いた場合には、表面の不活性
化によって、より一層生成し易くなる。
したがって、ガス発生抑止効果を図ることと表面の活性
化を図ることは、低水銀化を達成する上での相反する条
件であって、一方の特性を向上させようとすると、他方
の特性が低下するものとなる。
本発明は、水銀の含有量を著しく低減しつつ、ガス発生
を抑制し、酸化被膜の生成を抑止することを課題として
亜鉛合金粉の種類と、電解液であるゲル状アルカリ溶液
に添加される物質、およびその組合わせについて種々検
討および実験を繰り返した。
その結果、負極活物質として知られている少くともPb,I
n,Alを含む亜鉛合金粉を用い、ZnOを含むゲル状アルカ
リ溶液中に酸化ビスマスを含有したものを電解液として
用いた組み合わせが、前述の相反する条件を克服し、放
電特性の向上に関して所定の効果を得ることを確認し
た。
本発明は以上の知見に基づきなされたもので、その目的
は、ガス発生を防止しつつ、亜鉛表面の酸化被膜の生成
を抑止し、結果として放電特性を向上できるようにした
アルカリ電池を提供するものである。
《問題点を解決するための手段》 前記目的を達成するため、この発明は、負極活物質とし
て少くともPb−In−Alを含む亜鉛合金粉を用い、電解液
としてゲル状アルカリ溶液を用いたアルカリ電池におい
て、該ゲル状アルカリ電解液中に酸化ビスマスを前記亜
鉛合金粉に対して0.5〜2.0重量%の割合で含有させたこ
とを要旨とする。
酸化ビスマスは、放電の進行による亜鉛酸イオンの生成
に応じた酸化被膜の不動態化現象を阻害する物質として
含有され、その含有量が0.5%を下回ると酸化被膜生成
の阻害物質としての絶対量が少なく従来と比べて有意差
が生じない。また、2.0%を越えて添加したとしても効
果の増加が余り期待できない割りには、添加量増大に伴
い、他の含有物質に対する悪影響が予想されるなどの不
都合を生ずる。したがって、その含有量は上記の範囲内
が望ましい。
そして、前記組成の亜鉛合金粉は、汞化度1.5%以下で
のガス発生抑止効果が大きい組成の材料として用いら
れ、好ましくは、亜鉛に対し重量比でPb:0.05%,In:0.0
2%,Al:0.05%の配合比となっている。
《作 用》 酸化ビスマスの添加によって、ガス発生量が抑制される
と共に放電性能が向上する。またこのことの作用・機能
は明らかでないが、アルカリ電解液中に含まれるビスマ
スイオンの存在によって放電中期ないし終末期における
亜鉛酸イオンまたは酸化亜鉛による不動態被膜の生成が
阻害され、表面の活性化状態が持続するからであると推
定される。
《実 施 例》 以下、実施例によってこの発明の効果を説明する。
まず、この発明の実施に用いたLR6形電池の構造は、図
に示す一般的構造となっている。
図における電池は、正極缶を兼ねた有底円筒型の電池ケ
ース1の上部開口の内周部を負極端子板2の周縁フラン
ジ部に封口ガスケット3を介して絞り加工、カール加工
などによってカシメ付け、電池内部を密封している。
電池内部には、上端を前記封口ガスケット3の中心を貫
通して前記負極端子板2に電気的接続した集電棒4と、
該集電棒4の外周を取巻くようにして負極5、セパレー
タ6、及び二酸化マンガンを主体とする正極合剤7が同
心状に充填され、発電要素を構成している。
前記負極5はPb:0.05%,In:0.02%,Al:0.05%を含む汞
化率1.0%の亜鉛合金粉からなる負極活物質と、ZnOを含
有したゲル状アルカリ電解液との混合物であり、該ゲル
状アルカリ電解液中には酸化ビスマスが含まれている。
そして、酸化ビスマスの含有量を亜鉛に対し重量比で0.
2〜5.0%まで変えたサンプル〜を作り、それぞれの
放電持続時間及びガス発生量を測定したところ、以下の
表に示す測定値が得られた。
以上の表に示す結果から明らかなように、本発明ではア
ルカリ電解液中に酸化ビスマスをまったく含まない亜鉛
合金粉を用いた従来の電池に比べて放電持続時間とガス
発生量の両方において有意差が明らかに生じている。ま
た、酸化ビスマスの含有量が0.2%では効果の達成度合
いが小さく、2.0%を上回ったものについては反って効
果が下まわっている。これは1.0〜2.0%の間では持続時
間が同じであり、2.0%を越えても効果の増加が期待で
きないとともに、他の含有物質に対する悪影響が発現す
るものと推定される。一方、ガス発生量の抑制について
は酸化ビスマスの含有量が2%以下では従来のものに対
して効果が認められる。
従って、本発明では酸化ビスマスの含有量の下限を0.5
%、上限を2.0%とすることで、所期の効果を得られ、
特に1.0〜2.0%の範囲が最良の効果を発揮する。
なお、前記実施例では亜鉛合金粉として、Zn−Pb−In−
Alについてのみ実験を行ったが、従来より公知となって
いるBi,Cd,Ga,Tl等を加えた合金粉についても同様な効
果を得ることは容易に予想できるものである。
《効 果》 以上のように、本発明にあっては、ゲル状アルカリ電解
液に酸化ビスマスを亜鉛合金粉に対して0.5〜2.0重量%
の割合で含有させることによって、ガス発生量を抑えた
状態で放電持続時間を向上することができる。
したがって、低汞化材料である前述の亜鉛合金粉による
ガス発生の抑制効果とともに、これの欠点であった放電
進行時における亜鉛合金不活性現象を抑制し、放電特性
を向上できることになり、低汞化度化を実現する上で有
効である。
【図面の簡単な説明】
図は本発明に係るアルカリマンガン電池の断面図であ
る。 1……正極缶、2……負極端子板 3……封口ガスケット、4……集電棒 5……負極、6……セパレータ 7……正極合剤

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】負極活物質として少くともPb,In,Alを含む
    亜鉛合金粉を用い、これをゲル状アルカリ電解液に混合
    してなるゲル状亜鉛負極を用いたアルカリ電池におい
    て、該ゲル状アルカリ電解液中に酸化ビスマスを前記亜
    鉛合金粉に対して0.5〜2.0重量%の割合で含有させたこ
    とを特徴とするアルカリ電池。
JP11344187A 1987-05-12 1987-05-12 アルカリ電池 Expired - Fee Related JPH0748376B2 (ja)

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JP2538303B2 (ja) * 1988-03-18 1996-09-25 三洋電機株式会社 アルカリ蓄電池用亜鉛極
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