JPH0748180B2 - 知識ベース構築装置 - Google Patents

知識ベース構築装置

Info

Publication number
JPH0748180B2
JPH0748180B2 JP63193698A JP19369888A JPH0748180B2 JP H0748180 B2 JPH0748180 B2 JP H0748180B2 JP 63193698 A JP63193698 A JP 63193698A JP 19369888 A JP19369888 A JP 19369888A JP H0748180 B2 JPH0748180 B2 JP H0748180B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tree
group
event
fault tree
fault
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP63193698A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0242535A (ja
Inventor
武一 丸山
明 鍛治
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP63193698A priority Critical patent/JPH0748180B2/ja
Publication of JPH0242535A publication Critical patent/JPH0242535A/ja
Publication of JPH0748180B2 publication Critical patent/JPH0748180B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Testing And Monitoring For Control Systems (AREA)
  • Devices For Executing Special Programs (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、プラントの故障診断を行うのに好適な知識ベ
ースを、故障原因および故障結果となる事象を階層化す
ることよって構成されたフォールト・トリーに基づいて
構築する装置に係る。
本発明は、特に、前記フォールト・トリーを構成するト
リー群が該フォールト・トリー内において重複する場合
には、該トリー群を分離して共通化し、前記フォールト
・トリーを該分離して共通化されたトリー群(以下、重
複トリー群と略する)と、それ以外のトリー群(以下、
原フォールト・トリー群と略する)とで階層化(以下、
分離/階層化と略する)し、該分離/階層化されたフォ
ールト・トリーに基づいて知識ベースを構築する装置に
関する。
(従来の技術) 従来のプラントの故障診断を行うフォールト・トリー
は、特開昭62−75720号公報に示されるように、故障原
因を表す事象と故障結果を表す事象とによって構成され
る階層構造は一体化されており、その中に重複する断片
知識が存在する場合でも、該重複する断片知識は共通化
されていなかった。
(発明が解決しようとする課題) 上記した従来技術では、フォールト・トリー内に重複す
るトリー群が存在する場合でも、それぞれの重複トリー
群は分離/階層化されていないため、フォールト・トリ
ーが大規模になるにしたがって以下のような問題が発生
する。
1.知識ベースが2次元空間に自由に拡張してゆくため、
大規模になるに従って理解しにくいものになる。
2.重複トリー群を別々に記憶するために、ハードウェア
としての記憶装置の使用効率か低下し、装置が大型化す
る。
3.重複トリー群を別々に推論するために、同一の推論結
果を得るにも多くの推論処理が必要となり、推論速度が
低下する。
また、フォールト・トリーの構築システムに関しては、
パーソナルコンピュータを利用した知識構築ツールが最
近開発されているが、処理速度をあまり問題としないオ
フ・ライン的なフォールト・トリーを構築するにとどま
っている。
本発明の目的は、前記の問題点を解決し、大規模のフォ
ールト・トリーを簡単に構築することができ、高速推論
が可能な小型の知識ベース構築装置を提供することにあ
る。
(課題を解決するための手段) 前記の問題点を解決するために、本発明は、フォールト
・トリーに基づいて知識ベースを構築する知識ベース構
築システムにおいて、複数の事象によって構築されるト
リー群がフォールト・トリー内に重複して存在する場合
には、該重複トリー群を前記フォールト・トリーから分
離することによって、前記フォールト・トリーを重複ト
リー群と原フォールト・トリー群とに分離/階層化し、
該分離/階層化されたフォールト・トリーに基づいて知
識ベースを構築するようにした点に特徴がある。
さらに、推論を行うにあたっては、前記重複トリー群の
実行によって得られた推論結果を、原フォールト・トリ
ー群を構成する事象であって、前記重複トリー群がリン
クされる事象に複写するようにした点に特徴がある。
(作用) 上記した構成によれば、フォールト・トリー内に重複し
て存在するトリー群を該フォールト・トリーから分離し
て共通化すると共に、該フォールト・トリーを、さらに
重複トリー群と原フォールト・トリー群とに階層化され
た構造にすることができる。
したがって、フォールト・トリーを表示手段上に表示す
る場合でも重複トリー群は共通化して表示することがで
きるので、フォールト・トリー全体の内容を容易に理解
でき、フォールト・トリーの構築を簡単かつ容易に行う
ことができるようになる。
また、重複トリー群に対する重複した知識処理が回避で
きるため、高速推論が可能となる。
さらに、重複トリー群の重複した記憶が回避できるた
め、記憶容量を節約し、装置を小型化することができ
る。
(実施例) 第1図は、本発明のフォールト・トリー構築システムを
適用した故障診断システムのブロック図である。本シス
テムは、知識ベースの表現として原因と結果から構成さ
れるフォールト・トリーを用いる。
フォールト・トリーを用いた知識ベースは、CRT表示装
置、キーボード、マウス等の入出力デバイスから成るフ
ォールト・トリー入力装置1を用いて入力される。該フ
ォールト・トリー入力装置1は、フォールト・トリーの
ベースをCRT画面上で作成することが可能である。
フォールト・トリー入力装置1で作成されたフォールト
・トリーは、フォールト・トリー・データ解析装置2に
より、階層化知識ベースとオンライン・マッピング・テ
ーブルとに展開される。
階層化知識ベース3は、ルールを制御するメタ・ルール
と、推論を制御するルール群と、中間仮定および推論結
果等を格納、制御するフレーム群とから成る。
これら3種類の知識データ・ベースは独立性(オブジェ
クト指向)が高く、互いにメッセージ通信を行うことに
より最終結論を導き出すのに用いられる。
マッピング処理機構7は、オン・ライン・マッピングテ
ーブル4に格納された知識データベース変数と、プロセ
ス・データ・テーブル8とのアドレスの結び付けを行う
ことにより、アドレッシングプロセス・データを生成
し、これをオン・ライン推論機構5へ供給する。
換言すれば、対象となっているプラントには通常多数の
観測点げあり、これらの観測点は所定のコードによって
区別されている。ところが、推論を行うためにシステム
が要求する観測点を示す該システム内におけるコード
と、前期観測点コードとは必ずしも一致しないため、プ
ラントデータをオン・ライン推論機構5に供給するため
にはこれらのコードを結び付ける必要がある。マッピン
グ処理機構7は、この結び付けを行う。
なお、該マッピング処理機構7については、特願昭63−
22695号にさらに詳細に記載されている。
オン・ライン推論機構5は、マッピング処理機構7から
供給されたアドレッシング・プロセス・データと、階層
化知識ベース3とに基づき、既知の適宣の手法で推論処
理を実行する。
推論結果出力装置6は、CRT、プリンター等の出力デバ
イス(図示せず)を用いて、推論結果を最適なフォーマ
ットで運転員等の観測者に呈示する。
第2図は、一般的なフォールト・トリーの構造を示した
ものであり、故障原因と結果とが階層化された構造とな
っている。
例えば、事象“低圧ケーシング熱的変形”は、事象“復
水器真空異常”、“グランド蒸気圧力異常”または“低
圧排気室温度高”から発生し、事象“ロータアライメン
ト不良”は、事象“高圧ケーシング熱的変形”または
“低圧ケーシング熱的変形”から発生することを示して
いる。
ここで、事象“制御油圧低”および“グランド蒸気調整
器異常”を下位事象とする上位事象“グランド蒸気圧力
異常”は、図中表示A,Bに示すように、事象“高圧ケー
シング熱的変形”および“低圧ケーシング熱的変形”の
原因(下位事象)となっている。このような重複した断
片知識は、一般的に知識ベースのスケールが大きくなれ
ばなるほど知識ベース内に占める割合が高くなり、前記
したような問題が発生する。
そこで本発明では、これらの問題点を解決するために、
第2図に示されたような重複した断片的知識(同図Aお
よびB)を有するフォールト・トリーを、第3図に示す
如く、該重複した断片的知識を重複トリー群として共通
化すると共に、原フォールト・トリー群である上位トリ
ー群と、重複トリー群として共通化された下位トリー群
とに分離/階層化し、該分離/階層化されたフォールト
・トリーに基づいて知識ベースを構築する。
なお、第3図において各事象名の後に付された番号
(1)〜(12)は、同一のトリー群内に同一名の事象が
存在した場合に、これらを区別するための識別符号であ
り、例えば、2つの“グランド蒸気圧力異常”には、そ
れぞれ異なる番号(6)、(8)を割り付けることによ
って両者を確実に区別する。
また、分離/階層化されたトリー群を、原フォールト・
トリー群の所定の事象にリンクさせる場合、リンクの対
象となる事象(接続点)によって異常波及に寄与する度
合が一般的には異なる。
例えば第3図において、事象“制御油圧低(11)”ある
いは“グランド蒸気調整器異常(12)”により推論され
た異常の上位事象への波及度合は、“高圧ケーシング熱
的変形(4)”の下位事象である“グランド蒸気圧力異
常(6)”に寄与する場合と“低圧ケーシング熱的変形
(5)”の下位事象である“グランド蒸気圧力異常
(6)”に寄与する場合とでは異なることが多い。
そこで、本システムでは、上位トリー群内の接続点への
下位トリー群の異常の波及度合を示す係数として、後に
第8図に関して詳細に説明する異常度伝達係数βを定義
可能とした。これにより本システムでは、同一空間に存
在した原フォールト・トリー群を分離/階層化し、その
後にこれらをリンクして推論する場合でも、確率の高い
推論が可能となる。
以下に、第1図に示した故障診断システムを用いて、第
2図に示したような重複トリー群を有するフォールト・
トリーを構築する方法について、第10図のフローチャー
トに沿って説明する。
ステップS1では、フォールト・トリー入力装置1に接続
されたキーボード、マウス等の入出力デバイスを用い
て、CRT画面上で第3図に示される原フォールト・トリ
ー群(上位トリー群)を作成する。
このとき、上位トリー群の最下位事象であり、重複トリ
ー群である下位事象とリンクされる事象(接続点)、す
なわち“グランド蒸気圧力異常(6)”および“グラン
ド蒸気圧力異常(8)”は、後に第8図を用いて説明す
るフレームを作成せずにダミー事象とし、それ以外の事
象については、それぞれの事象のフレームも作成する。
ステップS2では、ステップS1と同様にしてCRT画面上で
第3図に示される重複トリー群(下位トリー群)を作成
し、さらにそれぞれの事象のフレームも作成する。
ステップS3では、フォールト・トリー・データ解析装置
2において、前記フォールト・トリーをメタ・ルール、
ルールおよびフレームに展開する。
以下、フォールト・トリーの展開方法について詳細に説
明する。
メタ・ルールとは、ルール群の制御を司るものであり、
どのルール群を推論の対象にするかを決定するための知
識である。第6図は、第3図に示した分離/階層化フォ
ールト・トリーを展開した場合のメタルールファイルの
内容を示した図であり、推論動作はSTARTの指令にて起
動される。メタ・ルールの実行部(THEN以下)は、ルー
ル群名と優先度から構成される。
第6図において、ルール群名とは活性化するルール群名
であり、それらルール群を活性化する順序は優先度にて
決定される。また、優先度とは、数が大きいものほどレ
ベルが高いことを示し、第6図の例では、最初にルール
群名“グランド蒸気圧力異常”が活性化され、次に、ル
ール群名“タービン振動大”が活性化されることを示し
ている。
ここで活性化とは、具体的には、示されたルール群名に
登録されたルール群を実行することを意味する。
これらのルール群名は、第3図に示した分離/階層化フ
ォールト・トリーに対応しており、分離方法により決定
される。また、優先度は階層構造の階層具合により決定
される。そして、このように構成することによって、分
離/階層化フォールト・トリーによる推論は下位トリー
群から実行される。
次に、分離/階層化されたそれぞれのトリー群を、第7
図に示すようなルール群に展開する方法について説明す
る。
例えば、第3図に示すような分離/階層化フォールト・
トリーでは、ルール群名“タービン振動大”は、下位に
従属されている事象“ロータ・アライメント不良”、
“高圧ケーシング熱的変形”等の複数の事象から構成さ
れる。
なお、第7図においては説明を簡略化するために、ルー
ル群名“タービン振動大”にはルール1、ルール2の2
つのみを記載し、その他のルールは記載を省略した。
ここで、第7図に示されたルール・ファイルは、推論時
に次のような動作を行う論理体系となる、 未展開の最下位事象をサーチし、最下位事象が複数存
在する場合には、任意の一事象を選択する。
選択された最下位事象名および識別符号をフレーム名
とするフレームの実行の可否を調べ、未実行である場合
には、該フレームを実行可能状態とするために活性化す
る。
今回選択された最下位事象を展開済とする。
未展開事象の有無を調査し、有る場合にはへ戻り、
無い場合にはルール展開を終了する。
ここで、こうして展開されたルール群の実行に先立ち、
ルールの有効範囲であり対象であるフレーム群名を、第
8図に関して後述するように活性化する必要がある。従
って、ルール群の前に活性化フレーム群名を定義する。
以上をまとめると、1つのフォールト・トリーは、第7
図に示すように次の構成をもつルール・ファイルへ展開
される。
(a)ルール群名:トリー群名 (b)活性化フレーム群名:トリー群名 (c)ルールi:トリー群内の事象 第8図に第3図の分離/階層化フォールト・トリーをフ
レーム・ファイルに展開した例を示す。
フレーム・ファイルは、各トリー群名を表わすフレーム
群名と、そのトリー群内に存在する事象を表わすフレー
ム名とから構成される。各フレームは、下位事象群から
コンバイン関数処理により推測された事象の異常度を格
納する入力スロットY、上位事象への異常の伝播の程度
を格納する異常度伝達係数スロットβ、およびプロセス
量により計算された異常度と入力スロットYとの最大値
により決定される異常推論結果スロットαより成る。
例えば、下位トリー群内の事象“制御油圧低”は、フレ
ーム群名“グランド蒸気圧力異常”に属するフレームの
1番目(フレーム1)として“制御油圧低(11)”のフ
レームに展開される。ここで“(11)”は、下位トリー
群の内部にて決定された識別符号のうち、“制御油圧
低”に与えられた番号である。
さらに、下位トリー群内の事象“グランド蒸気調整器異
常”は、フレーム群名“グランド蒸気圧力異常”に属す
るフレームの2番目(フレーム2)として、“グランド
蒸気調整器異常(12)”のフレームに展開される。
また、下位トリー群内の最上位事象“グランド蒸気圧力
異常”は、フレーム群名“グランド蒸気圧力異常”に属
するフレームの3番目(フレーム3)として、“グラン
ド蒸気圧力異常(10)”のフレームに展開される。
ここで、フレーム1“制御油圧低(11)”とフレーム2
“グランド蒸気調整器異常(12)”とは最下位事象であ
り下位事象からの異常度の伝達がないために、コンバイ
ン関数処理のみが定義される。
ステップS4では、本願発明の特徴であるスロット複写処
理に関する処理手段が、重複トリー群の最上位事象の化
フレームに追加される。
スロット複写処理とは、本システムによって構築された
知識ベースを用いて故障診断(推論)を行う場合に、前
記重複トリー群の実行によって得られた推論結果を、該
重複トリー群が接続される原フォールト・トリー内の最
下位事象に複写する処理のことを意味する。
たとえば第8図では、第3図に示したフォールト・トリ
ーにおいてフレーム3の“グランド蒸気圧力異常(1
0)”が、上位トリー群である原フォールト・トリーの
“グランド蒸気圧力異常(6)”および“グランド蒸気
圧力異常(8)”とリンクされる事象であるため、これ
らの事象に“グランド蒸気圧力異常(10)”の異常度を
結び付けるための2つのスロット複写処理が追加されて
いる。
なお、このようにしてフレームに追加されたスロット複
写処理を用いての推論方法に関しては、後に詳細に説明
する。
ステップS5では、このようにして展開されたメタ・ルー
ル、ルールおよびフレームが知識ベースとして階層化知
識ベース3に記憶される。
なお、第8図においては説明を簡略化するために、フレ
ーム群名“タービン振動大”には2つのフレームのみを
記載し、その他のフレームは記載を省略した。
このように本発明においては、フォールト・トリー内に
重複するトリー群が存在する場合でも、重複トリー群の
1つだけを作成し、これを共通化して扱うので、記憶装
置の記憶容量を小さくすることができる。
さらに本発明によれば、推論を行う場合でも、重複トリ
ー群の推論は1回だけ行われ、重複トリー群の接続点と
なるその他の事象には、その推論結果がスロット複写処
理によって複写されるので、推論に要する時間を短縮す
ることができる。
続いて、分離/階層化されたフォールト・トリーの接続
関係を表示装置上で確認、作成する場合のCRT上での表
示方法を以下に2例を示すが、実際のシステムにおいて
は、これらに限ったものではない。
第4図(a),(b)は、それぞれ表示装置上に実際に
分離/階層化されて表示されるフォールト・トリーを示
し、同図(a)は、第3図に示したフォールト・トリー
を分離、階層化した場合の原フォールト・トリー群(上
位トリー群)、同図(b)は重複トリー群(下位トリー
群)を示している。
各トリー群をリンクするための接続点となる事象(本実
施例では“グランド蒸気圧力異常”)は、色、その他の
表示方法を異ならせることによってマーキングが施さ
れ、量トリー群の接続関係が明らかにされている。例え
ば、重複トリー群の上位事象である“グランド蒸気圧力
異常”は、原フォールト・トリー群の2ケ所の“グラン
ド蒸気圧力異常”事象に接続されているため、表示色
(図においてはハッチングの有無)が、重複トリー群の
他事象と異なったものとして表示されている。
同様に、原フォールト・トリー群の事象群のうち、前記
重複トリー群との接続点となる事象“グランド蒸気圧力
異常”は、他のものとは異なる色彩で表示され、オペレ
ータが容易に理解できるようにしてある。
なお、上記したような他事象との区別は、色彩による区
別に限定されるものではなく、輝度の差、あるいはブリ
ンクの有無等によって行うようにしても良い。
第5図は、第3図に示した分離/階層化されたトリー群
の関係を、表示装置上に表形式で示したものである。こ
のように、本実施例では、あるトリー群と、これが接続
される上位トリー群との関係を表形式で表示装置上に表
わすことにより、トリー群間の接続関係を明示すること
を可能としている。
例えば、第5図において、下位トリー群名欄に表示され
ている事象“グランド蒸気圧力異常”の右欄には、対応
する上位トリー群名として事象“高圧ケーシング熱的変
形”と“低圧ケーシング熱的変形”とが表示されてお
り、前記の事象“グランド蒸気圧力異常”には、リンク
の対象となる上位トリーが2つ存在することがわかる。
第4図、第5図で説明したように、分離/階層化された
フォールト・トリーの接続関係は、表示装置上で定義、
確認が可能なため、重複トリー群を有するフォールト・
トリーに基づいた大規模な知識ベースの作成が表示装置
上で可能となる。
次に、本発明による具体的な推論処理について説明す
る。
第3図において、下位トリー群の最下位事象である“制
御油圧低(11)”と“グランド蒸気調整器異常(12)”
とは、下位事象が存在せず、これからの推論異常度が0
であるため、制御油圧低(11)/Yおよびグランド蒸気調
整器異常(12)/Yは、共に0になる(制御油圧低(11)
/Yという表現方法は、フレーム“制御油圧低(11)”の
スロットYを意味する)。
また、下位トリー群内の異常度伝達係数βは、知識ベー
ス作成時に定義されるものであり、本実施例では全ての
異常度伝達係数βを80%(自分自身の異常が100%にな
ったものと仮定した場合、上位事象の異常度に影響する
程度が80%)に定義されたものとする。また、プロセス
量により求められた事象の異常度を格納する入力スロッ
トαは、推論処理に先立ち定義式の計算結果が下記のよ
うに格納されているものとする。
制御油圧低(11)/α=0.3 グランド蒸気調整器異常(12)/α=0.5 グランド蒸気圧力異常(10)/α=0.1 ここで、ルールによりフレーム群名“グランド蒸気圧力
異常(10)”のフレーム1が活性化されると、フレーム
“制御油圧低(11)”は次のように動作する。
1.自事象の異常度を決定: 制御油圧低(11)/αと制御油圧低(11)/Yのうちの最
大値(MAX)を制御油圧低(11)/αに代入する。すな
わち、Y=0、α=0.3より、α=MAX(0、0.3)=0.3 2.上位事象への伝達異常度Aを計算: 制御油圧低(11)/αと制御油圧低(11)/βとを乗ず
る。(α=0.3、β=0.8より、A=0.24) 3.コンバイン関数処理による“グランド蒸気圧力異常
(10)”の推論異常度計算: 伝達異常度A、上位事象“グランド蒸気圧力異常(1
0)”の異常推論結果Y(グランド蒸気圧力異常(10)/
Y)より、推論異常度を次のコンバイン関数を用いて計
算する。
コンバイン関数CF(x1,x2)=1−(1−x1)×(1−x
2) 但し、x1,x2は下位事象異常度 グランド蒸気圧力異常(10)/Y=CF(x1,x2)=1−
(1−A)×(1−グランド蒸気圧力異常(10)/Y)=
1−(1−0.24)×(1−0)=0.24 次のルールによりフレーム2が活性化されると、フレー
ム“グランド蒸気調整器異常(12)”は同様に以下のよ
うに動作する。
1.自事象の異常度を決定: グランド上記調整器異常(12)/α=MAX(グランド蒸
気調整器異常(12)/α、グランド蒸気調整器異常(1
2)/Y)=MAX(0.5、0)=0.5 2.上位事象への伝達異常度Aを計算: A=(グランド蒸気調整器異常(12)/α)×(グラン
ド蒸気調整器異常(12)/β)=0.5×0.8=0.4 3.コンバイン関数処理による推論異常度計算: グランド蒸気圧力異常(10)/Y=1−(1−A)×(1
−グランド蒸気圧力異常(10)/Y)=1−(1−0.4)
×(1−0.24)=0.544 また、次のルールによりフレーム3が活性化されると、
フレーム“グランド蒸気圧力異常(10)”は同様に以下
のように動作する。
1.自事象の異常度を決定: グランド蒸気圧力異常(10)/α=MAX(グランド蒸気
圧力異常(10)/α、グランド蒸気圧力異常(10)/Y)
=MAX(0.1、0.544)=0.544 2.上位事象への伝達異常度Aを計算: コンバイン関数処理は、最上位事象であるため実行せ
ず。
3.スロット複写処理: このようにして下位トリー群の異常度が計算されると、
この値はスロット複写処理によって“グランド蒸気圧力
異常(6)”および“グランド蒸気圧力異常(8)”に
複写される。
ここで、この異常度の上位事象への波及度合は、“高圧
ケーシング熱的変形(4)”の下位事象である“グラン
ド蒸気圧力異常(6)”に寄与する場合が0.8であり、
“低圧ケーシング熱的変形(5)”の下位事象である
“グランド蒸気圧力異常(6)”に寄与する場合は0.5
であるために、それぞれの事象の異常推論結果スロット
αは以下のようになる。
(a)タービン振動大/グランド蒸気圧力異常(6)/
α=グランド蒸気圧力異常/グランド蒸気圧力異常(1
0)/α×β(=0.8)=0.544×0.8≒0.44 (b)タービン振動大/グランド蒸気圧力異常(8)/
α=グランド蒸気圧力異常/グランド蒸気圧力異常(1
0)/α×β(=0.5)=0.544×0.5≒0.27 ここで、実際に分離/階層化フォールト・トリーを実現
している処理がスロットの複写処理である。
このように本発明によれば、推論を行う場合でも、重複
トリー群の推論は1回だけ行われ、重複トリー群の接続
点となるその他の事象には、その推論結果がスロット複
写処理によって複写されるので、推論に要する時間を短
縮することができる。
次に、本推論処理の全体の流れを第9図を用いて説明す
る。なお、フレーム群内に示されたF1、F2・・・は、そ
れぞれ第8図を用いて説明したフレーム1、フレーム2
・・・に対応しており、その他の記号、すなわちフレー
ム群名“タービン振動大”におけるF3は事象“復水器真
空異常(7)”に、F4は“グランド蒸気圧力異常
(8)”に、F5は“低圧排気室温度高(9)”に、F6は
“低圧ケーシング熱的変形(5)”に、F7は“高圧ケー
シング熱的変形(4)にそれぞれ対応している。
同図において、全体のグループを制御するのがメタ・ル
ールであり、該メタ・ルールによってルール群が次々と
活性化される。該活性化されたルール群は、実体を表す
フレーム群を活性化する。該活性化されたフレームFi
は、フレーム間でデータ通信を行って推論を継続する。
本実施例においては、フレーム群“グランド蒸気圧力異
常”が活性化されると、F1、F2が活性化され、続いてF3
が活性化される。さらに、F3の情報はデータ通信によっ
てフレーム群“タービン振動大”のF1、F4に伝達され、
その後は同様に各フレームが順次活性化される。
このように、本実施例によれば分離/階層化されたフォ
ールト・トリーをメタ・ルール、ルール群、フレーム群
に展開することによって推論が実現される。
(発明の効果) 以上の説明から明らかなように、本発明によれば、フォ
ールト・トリーを階層化して構築、表示、保存すること
ができるので、次のような効果を達成することができ
る。
(1)大規模あるいは複雑なフォールト・トリーであっ
ても、重複する事象は階層化して表示することができる
ので、全体の内容を容易に理解でき、フォールト・トリ
ーの構築が簡単かつ容易になる。
(2)フォールト・トリー内の重複する事象に対する重
複した知識処理が回避できるため、高速推論が可能とな
る。
(3)フォールト・トリー内の重複する事象の重複した
記憶が回避できるため、記憶容量を節約し、装置を小型
化することができる。
(4)重複トリー群を原フォールト・トリー群にリンク
させる場合には、異常度伝達係数に基づいて異常波及の
度合いが決定されるので、確立の高い推論が可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明を適用した故障診断システムのブロック
図である。 第2図は階層化されていないフォールト・トリーを示し
た図である。 第3図は階層化フォールト・トリーを示した図である。 第4図は階層化フォールト・トリーの表現方法の一実施
例である。 第5図は階層化フォールト・トリーの表現方法のその他
の実施例である。 第6図はメタ・ルールの内容を示した図である。 第7図はルールの内容を示した図である。 第8図はフレームの内容を示した図である。 第9図は推論処理の概略を示した図である。 第10図は知識ベースの構築方法を示したフローチャート
である。 1……フォールト・トリー入力装置、2……フォールト
・トリー・データ解析装置、3……階層化知識ベース、
4……オン・ライン・マッピングテーブル、5……オン
・ライン推論機構、6……推論結果出力装置、7……マ
ッピング処理機構

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】システムの故障原因となる事象と故障結果
    となる事象とを結び付けて構成されるフォールト・トリ
    ーを作成し、該フォールト・トリーに基づいて知識ベー
    スを構築する知識ベース構築システムにおいて、 フォールト・トリーを入力する手段と、 フォールト・トリーを表示する表示手段と、 前記フォールト・トリー内に重複して存在するトリー群
    を前記フォールト・トリーから分離して共通化する手段
    と、 前記重複トリー群とそれ以外のトリー群である原フォー
    ルト・トリー群とを階層化して分離/階層化フォールト
    ・トリーを作成する手段と、 前記重複トリー群を記憶する第1の記憶手段と、 前記原フォールト・トリー群を記憶する第2の記憶手段
    とを具備し、 前記分離/階層化フォールト・トリーを構成する事象の
    それぞれには、上位事象への異常の波及度合いを示す異
    常度伝達係数が設定されていることを特徴とする知識ベ
    ース構築装置。
  2. 【請求項2】前記重複トリー群は、該重複トリー群の実
    行によって得られた推論結果を、前記原フォールト・ト
    リー群を構成する事象であって前記重複トリー群がリン
    クされる事象に複写するための手段を具備したことを特
    徴とする特許請求の範囲第1項記載の知識ベース構築装
    置。
  3. 【請求項3】前記分離/階層化フォールト・トリーを構
    成する事象のうち、少なくとも重複トリー群を下位事象
    として有する事象には、互いに異なった識別符号が付さ
    れていることを特徴とする特許請求の範囲第1項または
    第2項のいずれかに記載の知識ベース構築装置。
  4. 【請求項4】前記表示手段は、前記重複トリー群の最上
    位事象、および原フォールト・トリー群を構成する事象
    であって前記重複トリー群がリンクされる事象の少なく
    とも一方を、その他の事象とは区別した表示方法で表示
    することを特徴とする特許請求の範囲第1項ないし第3
    項のいずれかに記載の知識ベース構築装置。
  5. 【請求項5】前記分離/階層化フォールト・トリーを、
    メタ・ルール、ルール群、およびフレーム群に展開する
    手段を、さらに具備したことを特徴とする特許請求の範
    囲第1項ないし第4項のいずれかに記載の知識ベース構
    築装置。
JP63193698A 1988-08-03 1988-08-03 知識ベース構築装置 Expired - Fee Related JPH0748180B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63193698A JPH0748180B2 (ja) 1988-08-03 1988-08-03 知識ベース構築装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63193698A JPH0748180B2 (ja) 1988-08-03 1988-08-03 知識ベース構築装置

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5230778A Division JP2556814B2 (ja) 1993-08-25 1993-08-25 知識ベースの構築方法および知識ベースによる故障診断方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0242535A JPH0242535A (ja) 1990-02-13
JPH0748180B2 true JPH0748180B2 (ja) 1995-05-24

Family

ID=16312295

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP63193698A Expired - Fee Related JPH0748180B2 (ja) 1988-08-03 1988-08-03 知識ベース構築装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0748180B2 (ja)

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2985505B2 (ja) * 1991-07-08 1999-12-06 株式会社日立製作所 品質情報収集診断システム及びその方法
JPH0729103B2 (ja) * 1991-07-25 1995-04-05 三浦工業株式会社 炭酸ガス中和装置
JP2829241B2 (ja) * 1994-07-26 1998-11-25 三菱電機株式会社 プラント支援装置
JP4729995B2 (ja) * 2005-06-17 2011-07-20 株式会社ノーリツ 流し台
JP5055800B2 (ja) * 2006-03-23 2012-10-24 オムロン株式会社 要因推定装置、プログラムおよびコンピュータ読取可能記録媒体
CN104850114B (zh) * 2014-12-19 2017-10-10 北汽福田汽车股份有限公司 一种车辆故障分析方法及系统
CN106502238A (zh) * 2016-11-30 2017-03-15 北京航空航天大学 一种固液动力飞行器故障诊断系统
CN111736568A (zh) * 2020-05-20 2020-10-02 天津市天锻压力机有限公司 一种实时数据库的故障快速诊断方法及系统

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62169235A (ja) * 1986-01-17 1987-07-25 インタ−ナショナル ビジネス マシ−ンズ コ−ポレ−ション エキスパート・システムにおける情報収集方法
JPS6344236A (ja) * 1986-08-11 1988-02-25 Nec Corp 分離型知識ベ−ス生成支援方式
JPS63156241A (ja) * 1986-12-20 1988-06-29 Fujitsu Ltd フレ−ム型知識管理方式

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62169235A (ja) * 1986-01-17 1987-07-25 インタ−ナショナル ビジネス マシ−ンズ コ−ポレ−ション エキスパート・システムにおける情報収集方法
JPS6344236A (ja) * 1986-08-11 1988-02-25 Nec Corp 分離型知識ベ−ス生成支援方式
JPS63156241A (ja) * 1986-12-20 1988-06-29 Fujitsu Ltd フレ−ム型知識管理方式

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0242535A (ja) 1990-02-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0510452B1 (en) A knowledge base management system for an information reasoning apparatus
US6934696B1 (en) Custom rule system and method for expert systems
EP0694825B1 (en) Plant support system
JPH02255914A (ja) プログラム自動生成装置
WO1998050835A1 (en) Programmable controller including diagnostic and simulation facilities
EP0407050B1 (en) Computer systems including a process database and methods therefor
JPH0748180B2 (ja) 知識ベース構築装置
WO2015131916A1 (en) Optimized method for sorting alarms
JP2556814B2 (ja) 知識ベースの構築方法および知識ベースによる故障診断方法
US5564053A (en) Method for generating specific program systems and tools to facilitate in generating the specific program systems
US20050159934A1 (en) Integrated modeling through symbolic manipulation
JPH04153832A (ja) 設計支援ツール自動構築処理方式
WO2021070512A1 (ja) 故障ツリー生成装置及びその方法
JPH08314702A (ja) 視覚プログラミングシステムおよび図形プログラム編集方法
JP2619561B2 (ja) 知識処理システム及びその構築方法
JPH01199296A (ja) プラント診断支援システム
JPH07271642A (ja) エンジニアリング情報保存装置
JP3186086B2 (ja) ルールのグループ化方法および装置,ならびにグループ化されたルールにしたがうファジィ推論方法および装置
JPH0388031A (ja) 異常診断装置
JPH06332150A (ja) マスクデータ自動処理システム
JPH09106350A (ja) 故障事例獲得・整理装置及び知識獲得型故障診断システム
JP3307461B2 (ja) 推論装置
JP2699436B2 (ja) パラメータ検査処理方法
JP2003005964A (ja) 制御プログラム作成システム、装置、方法、記録媒体およびプログラム
JPH0721013A (ja) システム生成方式

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees