JPH0747565B2 - シクロペンタンカルボン酸エステル誘導体 - Google Patents

シクロペンタンカルボン酸エステル誘導体

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JPH0747565B2
JPH0747565B2 JP5251185A JP25118593A JPH0747565B2 JP H0747565 B2 JPH0747565 B2 JP H0747565B2 JP 5251185 A JP5251185 A JP 5251185A JP 25118593 A JP25118593 A JP 25118593A JP H0747565 B2 JPH0747565 B2 JP H0747565B2
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acid ester
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智 熊沢
進 清水
宏之 江成
篤史 伊藤
進 池田
宣夫 佐藤
俊英 最勝寺
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呉羽化学工業株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、特開平1−93574
号公報に記載の、植物病害を除去する作用、植物の生長
を調節する作用を有する活性成分としての有用性を有す
る一般式(II)によって表わされるアゾール誘導体を製
造する際の中間体として用いられる一般式(I)で表わ
されるシクロペンタンカルボン酸エステル誘導体に関す
る。
【0002】
【化2】
【0003】
【化3】
【0004】式(II)において、R1 およびR2 はそれ
ぞれC1 〜C5 のアルキル基または水素原子を表わし、
Xはハロゲン原子、C1 〜C5 のアルキル基またはフェ
ニル基を表わし、nは0乃至2の整数を表わし、Aは窒
素原子又はCHを表わす。
【0005】また式(I)において、R1 およびR2
それぞれC1 〜C5 のアルキル基または水素原子を表わ
し(但し、R1 およびR2 が共に水素原子である場合を
除く)、RはC1 〜C5 のアルキル基を表わし、Xはハ
ロゲン原子、C1 〜C5 のアルキル基またはフェニル基
を表わし、nは0乃至2の整数を表わす。
【0006】
【従来の技術】J. Chem. Soc., Chem. Commun., 667(19
87) には式(I)で示せば、R1 とR2 が水素原子で、
Xnが水素原子の化合物と、臭素原子がベンゼン環の2
位に結合した化合物が記載されている。
【0007】Bull. Chem. Soc. Jpn., 49, 235(1976)に
は、式(I)で示せば、R1 とR2が水素原子で、Xn
が水素原子の化合物と、メチル基または塩素原子が3位
に結合した化合物が記載されている。
【0008】Chem. Abst.,化合物登録番号25786−
64−5には、式(I)で示せば、R1 とR2 が水素原
子で、Xnが、フッ素原子がベンゼン環の4位に結合し
た化合物が記載されている。
【0009】しかしながら、R1 またはR2 のいずれか
一方がC1 〜C5 のアルキル基の式(I)の化合物は知
られていなかった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明者等は人畜に対
する毒性が低く、取扱い上での安全性が高く、且つ広範
な植物病害に対して優れた防除効果を示す農園芸用殺菌
剤を得るため鋭意検討を行い、式(II)で示されるアゾ
ール誘導体により、この目的が達成し得ることを見出し
更にこの式(II)で示されるアゾール誘導体を製造する
ための中間体として新規化合物であるシクロペンタンカ
ルボン酸エステル誘導体を見出し、本発明に到達した。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明のシクロペンタン
カルボン酸エステル誘導体は下記一般式(I)で示され
る新規化合物である。
【0012】
【化4】
【0013】ここで、R1 及びR2 はそれぞれC1 〜C
5 のアルキル基または水素原子を表わし(但し、R1
びR2 が共に水素原子である場合を除く)、RはC1
5のアルキル基を表わし、Xはハロゲン原子、C1
5 のアルキル基またはフェニル基を表わし、nは0乃
至2の整数を表わす。
【0014】本発明のシクロペンタンカルボン酸エステ
ル誘導体は広範な植物病害に対して優れた防除効果を示
すと共に、植物生長調節効果を示し、かつ低毒性および
取扱い上の安定性の点でも優れている一般式(II)で示
されるアゾール誘導体の中間体として有用である。
【0015】
【化5】
【0016】式(II)において、R1 およびR2 はそれ
ぞれC1 〜C5 のアルキル基または水素原子を表わし、
Xはハロゲン原子、C1 〜C5 のアルキル基またはフェ
ニル基を表わし、nは0乃至2の整数を表わし、Aは窒
素原子又はCHを表わす(但し、R1 、R2 が共に水素
原子である場合、およびR1 とR2 が共にメチル基であ
ってn=0の場合を除く)。
【0017】本発明の上記一般式(I)で示されるシク
ロペンタンカルボン酸エステル誘導体の理化学的性質を
第1表に示す。
【0018】
【表1】
【0019】
【表2】
【0020】
【表3】
【0021】
【表4】
【0022】
【表5】
【0023】
【表6】
【0024】又、一般式(II)で示されるアゾール誘導
体の理化学的性質を第2表に示す。
【0025】
【表7】
【0026】
【表8】
【0027】
【表9】
【0028】
【表10】
【0029】
【表11】
【0030】
【表12】
【0031】
【表13】
【0032】
【表14】
【0033】
【表15】
【0034】
【表16】
【0035】
【表17】
【0036】
【表18】
【0037】
【表19】
【0038】
【表20】
【0039】
【表21】
【0040】
【表22】
【0041】
【表23】
【0042】
【表24】
【0043】上掲の第1表および第2表の化合物のNM
RスペクトルはTMSを内部標準にして測定し、下記の
記号で示した: s……一重線、d……二重線、t……三重線、q……四
重線、m……多重線、b……ブロードライン、J……カ
ップリング定数(単位Hz)。
【0044】第2表におけるアゾール誘導体の立体異性
体AタイプおよびBタイプは夫々次の式によって表わさ
れる。
【0045】
【化6】
【0046】本発明のシクロペンタンカルボン酸エステ
ル誘導体(I)は、下記の方法により得ることができ
る。すなわち、R1 およびR2 が共に同種のC1 〜C5
のアルキル基である式(II)のアゾール誘導体を所望の
場合には式(VII )で示されるシクロペンタノン誘導体
をジアルキル化することにより得られる。R1 、R2
うちどちらか一方だけがC1 〜C5 のアルキル基で他が
水素原子である式(II)のアゾール誘導体を所望の場合
には式(VIII)で示されるアルキルシクロペンタンカル
ボキシレート誘導体に所望のベンジル基を導入して得る
ことができる。さらに残りの水素原子をアルキル化すれ
ば、ジアルキル化した化合物(II)を得ることができ
る。
【0047】上記シクロペンタンカルボン酸エステル誘
導体の反応様式を示すと下記のとおりである。
【0048】
【化7】
【0049】因みに、上記式(VII )及び(VIII)で示
される化合物は2-オキソシクロペンタンカルボン酸アル
キルエステルから、オルガニック・シンセシス(Org.Sy
n.),45, 7(1965) や、ジャーナル・オブ・オルガニック
・ケミストリィ(J.Org.Chem.), 29, 2781(1964)に記載
された方法により得ることができる。
【0050】次に本発明のシクロペンタンカルボン酸エ
ステル誘導体から最終製品である農園芸用薬剤である式
(II)のアゾール誘導体を製造する方法は下記の通りで
ある。
【0051】前記式(I)のシクロペンタンカルボン酸
エステル誘導体を加水分解脱炭酸して得た式(IV)で示
されるシクロペンタノン誘導体を例えばオルガニック・
シンセシス(Org.Syn.), 49, 78(1968)並びにジャーナ
ル・オブ・アメリカン・ケミカル・ソサエティ (J.Ame
r.Chem. Soc.), 87, 1353 (1965) に記載の方法を参照
し、例えばジメチルオキソスルホニウムメチリドまたは
ジメチルスルホニウムメチリドと希釈剤の存在下に反応
させることにより、式(III )で示されるオキシラン誘
導体を得ることができる(以下A法と記す)。
【0052】また、別法(以下B法と記す)として(I
V)で示されるシクロペンタノン誘導体からウイッテッ
ヒ反応[オルガニック・シンセシス(Org.Syn.), 40, 66
(1966)並びにジャーナル・オブ・オルガニック・ケミス
トリィ(J.Org.Chem.), 28, 1128(1963)]によって式
(V)で示されるメチレンシクロペンタン類を得、次い
で、エポキシ化反応[オルガニック・シンセシス (Org.
Syn.) Coll. vol.4, 552(1963), 49, 62(1969)を参照]
によって、式(III )で示されるオキシラン誘導体を得
ることができる。
【0053】上記A法並びにB法による反応式を示すと
下記のとおりである。
【0054】
【化8】
【0055】このようにして得られた式(III )で示さ
れるオキシラン誘導体を、下記式(VI)で示される1,2,
4-トリアゾール又はイミダゾールと希釈剤の存在下に反
応させることにより前記一般式(II)で示されるアゾー
ル誘導体が得られる。
【0056】
【化9】
【0057】(式中、Mは水素原子またはアルカリ金属
を表わし、Aは窒素原子またはCHを表わす。) これらの一連の反応で用いられる希釈剤としては、ベン
ゼン、トルエン、キシレン、ヘキサン等の炭化水素類;
塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン
化炭化水素類;メタノール、エタノール等のアルコール
類;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テト
ラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類;その他ア
セトニトリル、アセトン、ジメチルホルムアミド、ジメ
チルスルホキシド、N−メチル−2−ピロリドン等を例
示し得る。
【0058】なお、これらの製造法では、上述の希釈剤
に加えて塩基または酸の共存下に反応を行なうこともあ
る。ここで用いる塩基としては、炭酸ナトリウム、炭酸
カリウム等のアルカリ金属の炭酸塩;水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウム等のアルカリ金属の水酸化物;ナト
リウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムt
−ブトキシド等のアルカリ金属のアルコシド、水素化ナ
トリウム、水素化カリウム等のアルカリ金属水素化合
物、n−ブチルリチウム等のアルカリ金属のアルキル化
合物、その他トリエチルアミン、ピリジン等を例示し得
る。
【0059】また、酸としては、塩酸、臭化水素酸、ヨ
ウ化水素酸、硫酸等の無機酸並びにギ酸、酢酸、酪酸、
p−トルエンスルホン酸等の有機酸を例示し得る。
【0060】本発明に係る一般式(I)で示されるシク
ロペンタンカルボン酸エステル誘導体を得るには、一般
式(VII )や(VIII)で示される化合物を前述の希釈剤
に溶かしたものに、必要に応じ、上述の塩基の存在下
に、ハロゲン化アルキル又は置換ベンジルハライドを反
応させるとよい。この際の反応温度は、溶媒としての上
記希釈剤の凝固点から沸点までの任意の温度、好ましく
は 0〜100 ℃を適用し得る。前記一般式(IV)で示され
る化合物は、式(I)で示されるシクロペンタンカルボ
ン酸エステル誘導体を上述の無機酸または有機酸にて80
〜150 ℃で脱炭酸反応を行うことにより得られる。この
際の反応時間は2〜24時間の範囲であって、攪拌下に
反応を行うことがより好ましい。
【0061】一般式(III )で示されるオキシラン誘導
体を製造するには、上記A法の場合について、前述の希
釈剤(特にジメチルスルホキシドが好ましい)に、一般
式(IV)で示されるシクロペンタノン誘導体をとかした
溶液を、上述の塩基(例えば、水素化ナトリウム)とト
リメチルスルホキソニウムヨーダイドあるいはトリメチ
ルスルホニウムヨーダイドとを等量混合して調製したジ
メチルオキソスルホニウムメチリド又はジメチルスルホ
ニウムメチリドへ加えて反応させるとよい。また、ジメ
チルオキソスルホニウムメチリド又はジメチルスルホニ
ウムメチリドの反応量は一般式(IV)で示されるシクロ
ペンタノン誘導体の 1.0乃至 2.0当量が好ましい。この
際の反応温度は25乃至 100℃の範囲が好ましい。また、
反応時間は1乃至40時間の範囲が好ましい。
【0062】又、前述のB法による場合、前掲の希釈剤
(特にジメチルスルホキシドが好ましい)中で、前述の
塩基(例えば水素化ナトリウム)とメチルトリフェニル
ホスホニウムハライドとを等量混合して調製したメチレ
ントリフェニルホスホラン(ウツイテツヒ試薬)に、式
(IV)で示されるシクロペンタノン誘導体を加えて 0〜
100 ℃で2〜10時間反応させることにより、式(V)で
示されるメチレンシクロペンタン誘導体が生成する。こ
れを分離し、前述の希釈剤にとかし、過酸化水素や過酢
酸、過安息香酸、m−クロル過安息香酸等の有機過酸を
加えて、−10℃から希釈剤の沸点の範囲の温度、好まし
くは−10〜80℃で反応させることにより式(III )のオ
キシラン誘導体が得られる。
【0063】シクロペンタノン誘導体(IV)から前述の
A法又はB法により得られるオキシラン誘導体(III )
は、その1-オキサスピロ[2.4] ヘプタン間の3位と7位
におけるオキシラン基と置換ベンジル基との立体配置に
おいて、次のような立体異性構造をとる。
【0064】
【化10】
【0065】これらの立体異性体 III−A及び III−B
の分離は例えば、クロマトグラフィー(薄層、カラム、
高速液体クロマトグラフィーなど)によって行うことが
できる。これらの構造の特徴は、例えばNMRスペクト
ルによって与えることができる。
【0066】一般式(II)で示されるアゾール誘導体を
得るには、例えば前記一般式(VI)で示されるアゾール
化合物を前述の希釈剤に溶かしたものに、必要に応じ、
上述の塩基の存在下に、前記一般式(III )で示される
オキシラン誘導体を 0.5〜1.0 当量加えるか、もしくは
逆に該オキシラン誘導体を希釈剤に溶かしたものに上記
アゾール化合物のアルカリ金属塩を加えて反応させると
よい。この際の反応温度は溶媒としての上記希釈剤の凝
固点から沸点までの任意の温度を適用し得るが実際上は
0乃至 120℃、更に好ましくは60〜120 ℃の範囲の温度
で反応を行うことが好ましい。また反応時間は1〜10時
間の範囲であって、撹拌下に反応を行うことが好まし
い。
【0067】上記反応の終了後、反応により得られた反
応混合物を冷却した後、氷水中において酢酸エチル、ク
ロロホルム、塩化メチレン、ベンゼン等の有機溶剤によ
り抽出して有機層を分離し、次いで該有機層を水洗して
乾燥した後、溶媒を減圧下に留去し、得られた残渣を精
製処理することにより、目的とする化合物を得る。な
お、精製処理は、再結晶又はシリカゲルカラムクロマト
グラフィー等に付することにより行ない得る。
【0068】なお、一般式(II)で示されるアゾール誘
導体には、その原料化合物であるオキシラン誘導体に
(III-A)と(III-B)の異性体が存在することによ
り、オキシラン誘導体(I)と1,2,4-トリアゾール又は
イミダゾールと反応させて得られるアゾール誘導体(I
I)にも次のような立体異性体が存在してくる。
【0069】
【化11】
【0070】勿論、この異性体(II−A)、(II−B)
の分離は例えばクロマトグラフィーにより行なうことが
できる。
【0071】以下に本発明に係る新規なシクロペンタン
カルボン酸エステル誘導体(I)の具体的な製造法およ
び該誘導体を中間体として製造されるアゾール誘導体の
参考製造法並びにそのアゾール誘導体を活性成分として
利用した農園芸用薬剤の参考製剤例、参考試験例を示
す。
【0072】
【実施例】製造例1 1-(4-クロロベンジル)-3,3-ジメチル-2- オキソシクロ
ペンタンカルボン酸メチルエステル(表1に示した番号
I−1の化合物)の製造 無水ベンゼン 150mlに水素化ナトリウム(60%油性水素
化ナトリウムを無水ベンゼンで洗浄したもの) 5.0gを
ヘリウム雰囲気下で撹拌しながら添加し、次いで1-(4-
クロロベンジル)-2-オキソシクロペンタンカルボン酸メ
チルエステル50gを加え、80℃で40分間撹拌した。反応
液を室温にもどし、次にヨウ化メチル29.4gを滴下し、
この混合物を80℃で 2時間撹拌した。反応混合液を室温
にもどし、次いで残り 1当量の水素化ナトリウム 5.0g
を加え、80℃で30分間撹拌した。再び室温にもどし、残
り 1当量のヨウ化メチル29.4gを加え、80℃で 8時間撹
拌した。
【0073】得られた反応混合液を放冷後、酢酸−氷水
中に注ぎ、酢酸エチルで抽出して有機層を得、該有機層
を炭酸水素ナトリウム水溶液、食塩水で順次洗浄した
後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、次いで減圧下に溶媒
を留去した。
【0074】得られた残渣を減圧蒸留して精製して標題
化合物44.8gを得た。沸点 142〜3℃(0.7mmHg) 。
【0075】製造例2 1-(4-クロロベンジル)-3-エチル-3- メチル-2- オキソ
シクロペンタンカルボン酸メチルエステル(表1に示し
た番号I−23の化合物)の製造 無水テトラヒドロフラン80mlに水素化ナトリウム(60%
油性水素化ナトリウムを無水ベンゼンで洗浄したもの)
1.7gをヘリウム雰囲気下で撹拌しながら添加し、次い
で1-(4-クロロベンジル)-3-メチル-2- オキソシクロペ
ンタンカルボン酸メチルエステル18.2gを加えて撹拌し
た。次に反応温度を20〜30℃に保ちながらヨウ化エチル
11.1gを滴下した。滴下後、反応温度20〜30℃で1時
間、続いて反応温度60℃で1時間撹拌した。
【0076】得られた反応混合液を放冷後、酢酸−氷水
中に注ぎ、酢酸エチルで抽出して有機層を得、該有機層
を炭酸水素ナトリウム水溶液,食塩水で順次洗浄したの
ち、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で溶媒を留去
した。
【0077】得られた残渣を減圧蒸留にて精製して標題
化合物15gを得た。
【0078】参考製造例1 t-5-(4-クロロベンジル)-2,2-ジメチル-1-(1H-1,2,4-
トリアゾール-1- イルメチル)-r-1-シクロペンタノール
(第2表の番号II−2の化合物)の製造 1-(4-クロロベンジル)-3,3-ジメチル-2- オキソシクロ
ペンタンカルボン酸メチルエステル(実施例1で合成し
た化合物)44.8gを47%臭化水素酸 120mlに加え、この
混合物を 100℃で12時間激しく撹拌した。
【0079】得られた反応混合液を放冷後、氷水中に注
ぎ、酢酸エチルで抽出して有機層を得、該有機層を炭酸
水素ナトリウム水溶液、食塩水で順次洗浄した後、無水
硫酸ナトリウムで乾燥し、次いで減圧下に溶媒を留去し
た。
【0080】得られた残渣を減圧蒸留して精製して、5-
(4-クロロベンジル)-2,2-ジメチル-1- シクロペンタノ
ン31gを得た。
【0081】無水ジメチルスルホキシド70mlに水素化ナ
トリウム(60%油性水素化ナトリウムを無水ベンゼンで
洗浄したもの) 3gをヘリウム雰囲気下で撹拌しながら
添加し、次いで、トリメチルオキソスルホニウムヨーダ
イド27.5gを加え、室温で30分間撹拌した。次に、前記
5-(4-クロロベンジル)-2,2-ジメチル-1- シクロペンタ
ノン23.6gの無水ジメチルスルホキシド20ml溶液を30分
かけて添加し、90℃で2 時間撹拌した。
【0082】得られた反応液を放冷後、氷水中に注ぎ、
酢酸エチルで抽出して有機層を得、該有機層を食塩水で
洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、次いで減圧
下に溶媒を留去した。
【0083】得られた残渣をシリカゲルカラムクロマト
グラフィーに付して精製し 7-(4-クロロベンジル)-4,4-
ジメチル-1- オキサスピロ[2.4] ヘプタンのシス体とト
ランス体を各々、 13.95gと1.05g得た。
【0084】上記の操作をくり返して得られた 7-(4-ク
ロロベンジル)-4,4-ジメチル-1- オキサスピロ[2.4] ヘ
プタンのトランス体 5.0gを無水ジメチルホルムアミド
30mlに、ヘリウム雰囲気下で撹拌しながら添加して溶解
し、この溶液に、90%純度の1H-1,2,4−トリアゾール・
ナトリウム塩(市販品,アルドリッチ社製) 2.2gを緩
徐に加え、70℃で2時間撹拌を行った。
【0085】得られた反応混合液を放冷後、氷水中に注
ぎ、酢酸エチルで抽出して有機層を得、該有機層を水洗
した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、次いで減圧下に
溶媒を留去した。
【0086】得られた残渣をシリカゲルカラムクロマト
グラフィーに付して精製し、標題化合物 3.1gを得た。
【0087】 を粉砕混合して水和剤とし水で希釈して使用する。
【0088】参考試験例1 小麦うどんこ病防除効果試験 径10cmの素焼鉢を用いて栽培した第2葉期の幼苗小麦
(品種;農林64号,16本/鉢,3鉢/処理区使用)に参
考製剤例1の如き水和剤形態のものを所定濃度に水で希
釈懸濁し、1鉢当たり 5ml散布した。散布葉風乾後、り
病葉から採取した小麦うどんこ病菌夏胞子の懸濁液を噴
霧接種し、20〜24℃高湿度条件下に24時間保ちその後は
温室内に放置した。接種後9〜11日目に次の調査基準に
より、り病度を調査し、下記式により防除価を算出し
た。
【0089】(調査基準) り病度 発病程度 0 無発病のもの 0.5 病斑面積率10%未満のもの 1 病斑面積率10%以上20%未満のもの 2 病斑面積率20%以上40%未満のもの 3 病斑面積率40%以上60%未満のもの 4 病斑面積率60%以上80%未満のもの 5 病斑面積率80%以上のもの 防除価=(1−処理区り病度/無処理区り病度)×100(%) 結果を第3表に示す。
【0090】
【表25】
【0091】
【表26】
【0092】
【表27】
【0093】
【表28】
【0094】
【表29】
【0095】第3表において注(1) の市販品トリアジメ
ホンは下記式を有する化合物を活性成分とする。
【0096】
【化12】
【0097】参考試験例2 水稲に対する草丈抑制効果 直径 8.5cmのガラスシャーレに10ppm に調整した各供試
薬液10mlを入れ、水稲種子(品種ササニシキ)10粒を播
種27℃の室内で7日間生育させた後、草丈を測定し次の
結果を得た。
【0098】
【表30】
【0099】第4表にみられるとおり、供試化合物のい
ずれも草丈の生長抑制効果を示した。
【0100】
【発明の効果】本発明の一般式(I)で表わされるシク
ロペンタンカルボン酸エステル誘導体は新規化合物であ
り、安全性が高く広範な植物病害に対する防除効果を示
す農園芸用殺菌剤である式(II)で表わされるアゾール
誘導体を製造する際の中間体として極めて有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 宣夫 福島県いわき市岩間町上山80 (72)発明者 最勝寺 俊英 福島県いわき市錦町原田154−1

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I): 【化1】 [式中、R1 およびR2 はそれぞれC1 〜C5 のアルキ
    ル基または水素原子を表わし(但し、R1 およびR2
    共に水素原子である場合を除く)、RはC1 〜C5 のア
    ルキル基を表わし、Xはハロゲン原子、C1 〜C5 のア
    ルキル基またはフェニル基を表わし、nは0乃至2の整
    数を表わす]で示されるシクロペンタンカルボン酸エス
    テル誘導体。
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