JPH074731B2 - 工作機械の故障予知方法および装置 - Google Patents
工作機械の故障予知方法および装置Info
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- JPH074731B2 JPH074731B2 JP1027606A JP2760689A JPH074731B2 JP H074731 B2 JPH074731 B2 JP H074731B2 JP 1027606 A JP1027606 A JP 1027606A JP 2760689 A JP2760689 A JP 2760689A JP H074731 B2 JPH074731 B2 JP H074731B2
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、工作機械の故障予知方法と装置とに関し、特
に、工作機械の夫々の動作部がアクチュエータ、例え
ば、流体圧シリンダの駆動を受けて動作する際の動作所
要時間を従前から最新の動作時までに渡って履歴的に演
算・記憶すると共に表示可能にし、各動作部の動作所要
時間の変化から対応する動作部の故障を予知し得るよう
にした工作機械の故障予知方法と装置とに関する。
に、工作機械の夫々の動作部がアクチュエータ、例え
ば、流体圧シリンダの駆動を受けて動作する際の動作所
要時間を従前から最新の動作時までに渡って履歴的に演
算・記憶すると共に表示可能にし、各動作部の動作所要
時間の変化から対応する動作部の故障を予知し得るよう
にした工作機械の故障予知方法と装置とに関する。
数値制御工作機械は、数値制御装置に格納される加工作
業、工具交換、ワーク交換等の一連のプログラムに従っ
て発せられる数値制御指令に基づき、主軸、ワークテー
ブル等の軸送り機構、自動工具交換装置、ワーク置き換
え用パレットチェンジャ等が作動されて所望の機械加工
を自動的に遂行することは周知である。また、例えば、
自動工具交換作業等の一定の順序に従って自動工具交換
装置(ATC装置)と機械主軸とが協動して自動工具交換
を行う機構では更に、種々の動作部が数値制御装置の数
値制御指令に基づきシーケンス制御装置により作成送出
される一定順序の動作指令に従って、各モータが作動さ
れたり各流体圧シリンダの作業桿が作動され、この各ア
クチュエータの作動に応じて工具マガジンや工具交換ア
ーム、主軸の工具クランプ機構等が順次に動作して所定
の工具交換を遂行することも周知である。
業、工具交換、ワーク交換等の一連のプログラムに従っ
て発せられる数値制御指令に基づき、主軸、ワークテー
ブル等の軸送り機構、自動工具交換装置、ワーク置き換
え用パレットチェンジャ等が作動されて所望の機械加工
を自動的に遂行することは周知である。また、例えば、
自動工具交換作業等の一定の順序に従って自動工具交換
装置(ATC装置)と機械主軸とが協動して自動工具交換
を行う機構では更に、種々の動作部が数値制御装置の数
値制御指令に基づきシーケンス制御装置により作成送出
される一定順序の動作指令に従って、各モータが作動さ
れたり各流体圧シリンダの作業桿が作動され、この各ア
クチュエータの作動に応じて工具マガジンや工具交換ア
ーム、主軸の工具クランプ機構等が順次に動作して所定
の工具交換を遂行することも周知である。
数値制御工作機械には上記自動工具交換装置の他にも流
体圧シリンダ等のアクチュエータを駆動源とする動作部
が、例えばワーク交換用のパレットチェンジャ機構、ワ
ーク加工面の転換割り出し機構等があり、所定の順序に
従って直線動作や回転動作が遂行される必要がある。こ
のようなアクチュエータが故障したことを知らせ自己診
断する装置は既にある。
体圧シリンダ等のアクチュエータを駆動源とする動作部
が、例えばワーク交換用のパレットチェンジャ機構、ワ
ーク加工面の転換割り出し機構等があり、所定の順序に
従って直線動作や回転動作が遂行される必要がある。こ
のようなアクチュエータが故障したことを知らせ自己診
断する装置は既にある。
またこのようなアクチュエータ、例えば流体圧シリンダ
を駆動源とした種々の動作部の動作、一例をあげると、
ATCにおける工具マガジンの所望工具割り出し動作、工
具交換位置における工具姿勢の転向動作、工具マガジン
と工具交換アームとの工具授受動作、機械主軸と工具交
換アームとの工具交換、授受動作、工具交換アームによ
るマガジンへの使用済み工具返還動作等は一定の順序に
従い、かつ、適正な動作速度で遂行されることが必要で
あり、このために、従来から、調整者により流体圧シリ
ンダの作動桿の動作速度を調整する作業が、逐次行われ
ていた。つまり、ストップウォッチやオシロスコープ等
で流体圧シリンダに接続したソレノイド弁の切り換え時
期、作動桿の動きを検出するリミットスイッチの作動タ
イミングを計時しながら流体圧を調整してシリンダ作動
桿の動作時間を調整していた。
を駆動源とした種々の動作部の動作、一例をあげると、
ATCにおける工具マガジンの所望工具割り出し動作、工
具交換位置における工具姿勢の転向動作、工具マガジン
と工具交換アームとの工具授受動作、機械主軸と工具交
換アームとの工具交換、授受動作、工具交換アームによ
るマガジンへの使用済み工具返還動作等は一定の順序に
従い、かつ、適正な動作速度で遂行されることが必要で
あり、このために、従来から、調整者により流体圧シリ
ンダの作動桿の動作速度を調整する作業が、逐次行われ
ていた。つまり、ストップウォッチやオシロスコープ等
で流体圧シリンダに接続したソレノイド弁の切り換え時
期、作動桿の動きを検出するリミットスイッチの作動タ
イミングを計時しながら流体圧を調整してシリンダ作動
桿の動作時間を調整していた。
従来の故障診断装置は、各動作部が故障して工作機械が
停止状態になると初めて故障したことがわかり、それか
ら復旧作業にとりかかるため、機械の停止時間が長くな
り、稼働率が下がる。またストップウォッチを駆使した
調整作業には計時精度に自ずから制限があり、又、動作
時間調整のための機器類のセットアップが時間を要する
面倒な作業であり、しかも、これらのストップウォッチ
やオシロスコープ等の機器類を付属的に必要とすること
は、数値制御工作機械の製造、組立過程のみならず、使
用過程でも必要に応じて上記動作調整作業を遂行しなけ
ればならないことを考慮したとき、工作現場で流体圧シ
リンダの動作時間調整を行うことが、極めて煩瑣になる
と言う欠点がある。
停止状態になると初めて故障したことがわかり、それか
ら復旧作業にとりかかるため、機械の停止時間が長くな
り、稼働率が下がる。またストップウォッチを駆使した
調整作業には計時精度に自ずから制限があり、又、動作
時間調整のための機器類のセットアップが時間を要する
面倒な作業であり、しかも、これらのストップウォッチ
やオシロスコープ等の機器類を付属的に必要とすること
は、数値制御工作機械の製造、組立過程のみならず、使
用過程でも必要に応じて上記動作調整作業を遂行しなけ
ればならないことを考慮したとき、工作現場で流体圧シ
リンダの動作時間調整を行うことが、極めて煩瑣になる
と言う欠点がある。
依って、本発明の目的は、上述した従来の不利や欠点を
解消し得ると共に、工作機械の故障予知を機械自体が行
い、機械上に目視表示を行うことにより、作業者が適正
に判断して調整修復作業を故障に至る前に容易に遂行可
能にする工作機械の故障予知方法及び装置を提供するこ
とにある。
解消し得ると共に、工作機械の故障予知を機械自体が行
い、機械上に目視表示を行うことにより、作業者が適正
に判断して調整修復作業を故障に至る前に容易に遂行可
能にする工作機械の故障予知方法及び装置を提供するこ
とにある。
上述の発明の目的に鑑みて、本発明は、各アクチュエー
タの動作時間について最新の所要時間及び過去の最長所
要時間並びに最短所要時間を表示して、故障によりその
機能が停止する以前に作業者が故障を予知できるように
したものである。
タの動作時間について最新の所要時間及び過去の最長所
要時間並びに最短所要時間を表示して、故障によりその
機能が停止する以前に作業者が故障を予知できるように
したものである。
更に詳述すると、本発明は、所定シーケンスに従ってア
クチュエータに動作指令を送出して各動作部を自動的に
動作させる工作機械の前記各動作部の故障予知方法にお
いて、前記各動作部に前記動作指令が送出されてから前
記各動作部の動作終了による動作終了信号が送出される
までの各動作の所要時間を計時して記憶し、過去の前記
各動作の所要時間の最大値と最小値とを順次に演算して
記憶し、最新の前記所要時間および前記過去の所要時間
の最大値と最小値とを表示し、故障により前記各動作部
の機能が停止する前に作業者が前記表示結果から故障を
予知できるようにした工作機械の故障予知方法を提供す
るものである。
クチュエータに動作指令を送出して各動作部を自動的に
動作させる工作機械の前記各動作部の故障予知方法にお
いて、前記各動作部に前記動作指令が送出されてから前
記各動作部の動作終了による動作終了信号が送出される
までの各動作の所要時間を計時して記憶し、過去の前記
各動作の所要時間の最大値と最小値とを順次に演算して
記憶し、最新の前記所要時間および前記過去の所要時間
の最大値と最小値とを表示し、故障により前記各動作部
の機能が停止する前に作業者が前記表示結果から故障を
予知できるようにした工作機械の故障予知方法を提供す
るものである。
また、本発明は、所定シーケンスに従ってアクチュエー
タに動作指令を送出して各動作部を自動的に動作させる
工作機械の前記各動作部の故障予知装置において、前記
動作指令を前記各アクチュエータに送出する動作指令発
生制御部と、前記動作指令による前記各動作部の動作終
了を検出すると共に動作終了信号を送出する動作終了検
出手段と、前記動作指令制御部から前記各動作部に前記
動作指令を送出してから動作終了により前記検出手段か
ら前記動作終了信号が送出される間の各動作の所要時間
を計時する計時手段と、前記計時手段の計時結果から前
記各動作部の各動作に関する最新の動作所要時間を記憶
すると共に過去の最短所要時間と最長所要時間とを刻々
演算・記憶する動作時間の演算・記憶手段と、前記動作
時間の演算・記憶手段に記憶されている各動作の前記最
新の所要時間、最短所要時間、最長所要時間をそれぞれ
表示する表示手段とを具備し、故障により前記各動作部
の機能が停止する前に作業者が前記表示手段の表示結果
から故障を予知できるようにした工作機械の故障予知装
置を提供する。
タに動作指令を送出して各動作部を自動的に動作させる
工作機械の前記各動作部の故障予知装置において、前記
動作指令を前記各アクチュエータに送出する動作指令発
生制御部と、前記動作指令による前記各動作部の動作終
了を検出すると共に動作終了信号を送出する動作終了検
出手段と、前記動作指令制御部から前記各動作部に前記
動作指令を送出してから動作終了により前記検出手段か
ら前記動作終了信号が送出される間の各動作の所要時間
を計時する計時手段と、前記計時手段の計時結果から前
記各動作部の各動作に関する最新の動作所要時間を記憶
すると共に過去の最短所要時間と最長所要時間とを刻々
演算・記憶する動作時間の演算・記憶手段と、前記動作
時間の演算・記憶手段に記憶されている各動作の前記最
新の所要時間、最短所要時間、最長所要時間をそれぞれ
表示する表示手段とを具備し、故障により前記各動作部
の機能が停止する前に作業者が前記表示手段の表示結果
から故障を予知できるようにした工作機械の故障予知装
置を提供する。
工作機械の作業者は必要に応じて各動作の所要時間を定
期的に表示させてチェックし、故障予知をする。
期的に表示させてチェックし、故障予知をする。
また、この各動作の動作時間を記憶して表示する機能を
活用し、他の付属機器類をわざわざ運び込むことなく、
所望の動作部の動作時間の調整を容易に遂行することが
できる。以下、本発明を実施例に基づき、更に詳細に説
明する。
活用し、他の付属機器類をわざわざ運び込むことなく、
所望の動作部の動作時間の調整を容易に遂行することが
できる。以下、本発明を実施例に基づき、更に詳細に説
明する。
第1図は、本発明による数値制御工作機械の故障予知装
置の1実施例における各機能手段を示したブロック図、
第2図は、第1図に示したブロック図におけるシーケン
ス制御部の内部構成を具体的に示したブロック図、第3
図は、本発明による故障予知装置を具備した数値制御工
作機械の全体的構成の1例を示した正面図、第4図は機
械動作部の駆動源を形成する流体圧シリンダ装置におけ
る流体圧シリンダ、ソレノイド弁及びリミットスイッチ
の配置を示した略示機構、配管図、第5図は同数値制御
工作機械の立形主軸と自動工具交換装置とに具備された
流体圧シリンダの配置を示した略示機構図、第6図は故
障予知装置の作用を説明するフローチャート、第7図は
CRT表示画面の或る一頁で動作部と動作時間との関係を
示している画面正面図、第8図、第9図は同CRT表示装
置の他の頁の画面に表示される故障予知データの例を示
した画面正面図である。
置の1実施例における各機能手段を示したブロック図、
第2図は、第1図に示したブロック図におけるシーケン
ス制御部の内部構成を具体的に示したブロック図、第3
図は、本発明による故障予知装置を具備した数値制御工
作機械の全体的構成の1例を示した正面図、第4図は機
械動作部の駆動源を形成する流体圧シリンダ装置におけ
る流体圧シリンダ、ソレノイド弁及びリミットスイッチ
の配置を示した略示機構、配管図、第5図は同数値制御
工作機械の立形主軸と自動工具交換装置とに具備された
流体圧シリンダの配置を示した略示機構図、第6図は故
障予知装置の作用を説明するフローチャート、第7図は
CRT表示画面の或る一頁で動作部と動作時間との関係を
示している画面正面図、第8図、第9図は同CRT表示装
置の他の頁の画面に表示される故障予知データの例を示
した画面正面図である。
さて、本発明に係る故障予知装置が具備された1例を示
す立形主軸を備えた数値制御工作機械の構成を示す第3
図を参照すると、この数値制御工作機械10は機械本体の
コラム12の正面に上下方向(Z軸方向)に送り移動可能
に設けられた主軸頭14に保持された立形主軸16を備えて
いる。また、主軸頭14の下方にはベース18上にサドル19
を介して搭載されたワークテーブル20が水平面内で前記
Z軸に対して直交すると共に、相互に直交する2軸方向
(X軸、Y軸方向)に相対移動可能に設けられている。
これらの主軸頭14とワークテーブル20の送り動作は、夫
々の送りモータに依って駆動され、各送りモータはサー
ボ電動モータによって形成されていることは周知の通り
であり、図示例ではX軸及びZ軸方向の送り用サーボ電
動モータMx及びMzが見えている。勿論、ワークテーブル
20の送りを行うY軸方向の送り用電動サーボモータも機
械背面側に設けられていることは言うまでもない。
す立形主軸を備えた数値制御工作機械の構成を示す第3
図を参照すると、この数値制御工作機械10は機械本体の
コラム12の正面に上下方向(Z軸方向)に送り移動可能
に設けられた主軸頭14に保持された立形主軸16を備えて
いる。また、主軸頭14の下方にはベース18上にサドル19
を介して搭載されたワークテーブル20が水平面内で前記
Z軸に対して直交すると共に、相互に直交する2軸方向
(X軸、Y軸方向)に相対移動可能に設けられている。
これらの主軸頭14とワークテーブル20の送り動作は、夫
々の送りモータに依って駆動され、各送りモータはサー
ボ電動モータによって形成されていることは周知の通り
であり、図示例ではX軸及びZ軸方向の送り用サーボ電
動モータMx及びMzが見えている。勿論、ワークテーブル
20の送りを行うY軸方向の送り用電動サーボモータも機
械背面側に設けられていることは言うまでもない。
この数値制御工作機械10は更に、自動工具交換装置(AT
C装置)30を具備し、該ATC装置30は多種、多数の工具T
を収納した工具マガジン32と、この工具マガジン32及び
前記主軸16との間の自動工具交換を遂行する工具搬送ア
ーム34とを具備している。
C装置)30を具備し、該ATC装置30は多種、多数の工具T
を収納した工具マガジン32と、この工具マガジン32及び
前記主軸16との間の自動工具交換を遂行する工具搬送ア
ーム34とを具備している。
他方、この数値制御工作機械10の加工プログラムや自動
工具交換プログラムを記憶した数値制御装置及び該数値
制御装置の数値制御指令に従って後述のように、ATC装
置30の工具マガジン32、工具搬送アーム34、主軸16に具
備された工具クランプ・アンクランプ機構等の所定の機
械動作部へ動作指令を発生するシーケンス制御装置が、
機械本体のコラム12の図示に現れていない機械背面側に
設けられた電気系統の機器類を収納した箱型強電盤の内
部に一体に格納されている。又、上記数値制御装置及び
シーケンス制御装置と電気信号線を介して結合され、作
業者が必要に応じて作業指令等を入力操作するためのペ
ンダント型の操作盤40がキーやスイッチから成る操作装
置42と、数値制御データ等を目視可能に表示するCRT表
示画面44とを具備して機械本体のコラム12から側方へ向
けて延設されたアーム13を介して懸下されている。
工具交換プログラムを記憶した数値制御装置及び該数値
制御装置の数値制御指令に従って後述のように、ATC装
置30の工具マガジン32、工具搬送アーム34、主軸16に具
備された工具クランプ・アンクランプ機構等の所定の機
械動作部へ動作指令を発生するシーケンス制御装置が、
機械本体のコラム12の図示に現れていない機械背面側に
設けられた電気系統の機器類を収納した箱型強電盤の内
部に一体に格納されている。又、上記数値制御装置及び
シーケンス制御装置と電気信号線を介して結合され、作
業者が必要に応じて作業指令等を入力操作するためのペ
ンダント型の操作盤40がキーやスイッチから成る操作装
置42と、数値制御データ等を目視可能に表示するCRT表
示画面44とを具備して機械本体のコラム12から側方へ向
けて延設されたアーム13を介して懸下されている。
上述した構成を有した数値制御工作機械10において、本
発明による故障予知装置は、上述した数値制御装置、シ
ーケンス制御装置の両制御装置に具備された機能手段に
依って構成され、特に、異常が発生しているか否かの状
況を作業者が目視診断できるようにする表示手段は、上
記ペンダント型操作盤40に装備された数値制御データの
表示用のCRT表示画面44に表示される構成に成ってい
る。
発明による故障予知装置は、上述した数値制御装置、シ
ーケンス制御装置の両制御装置に具備された機能手段に
依って構成され、特に、異常が発生しているか否かの状
況を作業者が目視診断できるようにする表示手段は、上
記ペンダント型操作盤40に装備された数値制御データの
表示用のCRT表示画面44に表示される構成に成ってい
る。
さて、本発明による故障予知装置は、数値制御工作機械
10において流体圧シリンダ装置を駆動源ないし作動源と
した機械動作部の動作時間又は動作速度が、設計上から
選択した動作条件に対して許容された範囲の動作条件内
で作動しているか否か判断可能にすると共に、異常を起
こした動作部及びその復旧手順をも目視表示するように
構成することも可能である。
10において流体圧シリンダ装置を駆動源ないし作動源と
した機械動作部の動作時間又は動作速度が、設計上から
選択した動作条件に対して許容された範囲の動作条件内
で作動しているか否か判断可能にすると共に、異常を起
こした動作部及びその復旧手順をも目視表示するように
構成することも可能である。
流体圧シリンダ装置を動作駆動源にする機械動作部とし
ては、記述のようにATC装置30において、工具マガジン3
2内に収納された加工工具Tを収納姿勢位置と自動工具
交換姿勢位置との間で回動して姿勢転向させ得る工具保
持具(工具ポット)33、自動工具交換位置にある次回使
用工具Tと主軸16に装着された使用済み工具Tとを掴み
位置に旋回して同時に把持して相互に交換、転送する工
具搬送アーム34、主軸16の内部に具備されて工具Tの掴
持、解放を行うクランプ、アンクランプ機構(図示に現
れない)、また、本実施例には具備されていない未加工
ワークと加工済みワークとの自動交換を行う周知のパレ
ントチェンジャー機構やスプラッシュガードの開閉機構
等がある。
ては、記述のようにATC装置30において、工具マガジン3
2内に収納された加工工具Tを収納姿勢位置と自動工具
交換姿勢位置との間で回動して姿勢転向させ得る工具保
持具(工具ポット)33、自動工具交換位置にある次回使
用工具Tと主軸16に装着された使用済み工具Tとを掴み
位置に旋回して同時に把持して相互に交換、転送する工
具搬送アーム34、主軸16の内部に具備されて工具Tの掴
持、解放を行うクランプ、アンクランプ機構(図示に現
れない)、また、本実施例には具備されていない未加工
ワークと加工済みワークとの自動交換を行う周知のパレ
ントチェンジャー機構やスプラッシュガードの開閉機構
等がある。
ここで、流体圧シリンダ装置は、第4図に示すように作
動桿24を有した流体圧シリンダ22、該流体圧シリンダ22
の2つの流体圧室に交互に作動流体を供給するための管
路切替えを行うソレノイド弁26、作動桿2の突出及び後
退の動作限を検出する2つのリミットスイッチLs1とLs2
等を備えて成り、作動桿24が上記各機械動作部に結合さ
れて駆動力を付与するように成っている。
動桿24を有した流体圧シリンダ22、該流体圧シリンダ22
の2つの流体圧室に交互に作動流体を供給するための管
路切替えを行うソレノイド弁26、作動桿2の突出及び後
退の動作限を検出する2つのリミットスイッチLs1とLs2
等を備えて成り、作動桿24が上記各機械動作部に結合さ
れて駆動力を付与するように成っている。
従って、例えば、上記のATC装置30においては、第5図
に略示するように、(i)工具保持具33の姿勢転向動作
を駆動する流体圧シリンダ装置、(ii)工具保持具33の
工具クランプ、アンクランプ用の流体圧シリンダ装置、
(iii)工具搬送アーム34を使用済み及び次回使用の両
工具Tを掴むための掴み位置に旋回(例えば、60°の旋
回)させる流体圧シリンダ装置、(iv)両工具Tを掴ん
だ該工具搬送アーム34を工具保持具33や主軸16から抜き
取るための下動と、交換された工具Tを工具保持具33や
主軸16へ挿入する上動との両動作を駆動する流体圧シリ
ンダ装置、(v)両工具Tを掴んだ該工具搬送アーム34
を略半回転(略180°)させて使用済みと次回使用工具
の自動入替えを行うための流体圧シリンダ装置、(vi)
主軸16の工具クランプ・アンクランプ機構を起動するた
めの流体圧シリンダ装置の6つの流体圧シリンダ装置が
設けられ、これらの各流体圧シリンダ装置が上述の第5
図に示した構成を備えている。
に略示するように、(i)工具保持具33の姿勢転向動作
を駆動する流体圧シリンダ装置、(ii)工具保持具33の
工具クランプ、アンクランプ用の流体圧シリンダ装置、
(iii)工具搬送アーム34を使用済み及び次回使用の両
工具Tを掴むための掴み位置に旋回(例えば、60°の旋
回)させる流体圧シリンダ装置、(iv)両工具Tを掴ん
だ該工具搬送アーム34を工具保持具33や主軸16から抜き
取るための下動と、交換された工具Tを工具保持具33や
主軸16へ挿入する上動との両動作を駆動する流体圧シリ
ンダ装置、(v)両工具Tを掴んだ該工具搬送アーム34
を略半回転(略180°)させて使用済みと次回使用工具
の自動入替えを行うための流体圧シリンダ装置、(vi)
主軸16の工具クランプ・アンクランプ機構を起動するた
めの流体圧シリンダ装置の6つの流体圧シリンダ装置が
設けられ、これらの各流体圧シリンダ装置が上述の第5
図に示した構成を備えている。
さて、数値制御工作機械は、上述した第3図の機械的構
成と共にこの機械的構成の自動動作を制御し、且つ、本
発明に係る故障予知機能を遂行する数値制御システム
が、第1図に示すように構成されている。即ち、数値制
御用プログラムを記憶して数値制御指令を発する周知の
数値制御装置(以下、NC装置)50、同NC装置50に結合さ
れて上記数値制御指令に応じてシーケンス動作指令を発
生するシーケンス制御装置60、このシーケンス制御装置
60の動作指令を所定の順序で各動作部へ指令データとし
て送出し、又、各動作部からのフィードバックデータを
シーケンス制御装置60に送入するデータ入・出力部70と
を基本構成要素として具備し、前述したペンダント型操
作盤40はNC装置50と結合され、かつ、NC装置50の数値制
御指令が、該ペンダント型操作盤40に組み込まれたCRT
表示画面44に目視表示される構成となっている。
成と共にこの機械的構成の自動動作を制御し、且つ、本
発明に係る故障予知機能を遂行する数値制御システム
が、第1図に示すように構成されている。即ち、数値制
御用プログラムを記憶して数値制御指令を発する周知の
数値制御装置(以下、NC装置)50、同NC装置50に結合さ
れて上記数値制御指令に応じてシーケンス動作指令を発
生するシーケンス制御装置60、このシーケンス制御装置
60の動作指令を所定の順序で各動作部へ指令データとし
て送出し、又、各動作部からのフィードバックデータを
シーケンス制御装置60に送入するデータ入・出力部70と
を基本構成要素として具備し、前述したペンダント型操
作盤40はNC装置50と結合され、かつ、NC装置50の数値制
御指令が、該ペンダント型操作盤40に組み込まれたCRT
表示画面44に目視表示される構成となっている。
上述した数値制御システムの基本構成要素におけるデー
タ入・出力部70には機械主軸16を回転駆動する主軸モー
タMsや工具マガジン32の工具割出し回転駆動モータMmの
サーボドライブユニット80が結合されて、主軸モータMs
及び工具割出し回転駆動モータMmに起動、停止の指令及
び回転方向指令が発せられ、同サーボドライブユニット
80にはNC装置50からD/A変換によりアナログ化された電
圧信号として回転数指令も入力されている。
タ入・出力部70には機械主軸16を回転駆動する主軸モー
タMsや工具マガジン32の工具割出し回転駆動モータMmの
サーボドライブユニット80が結合されて、主軸モータMs
及び工具割出し回転駆動モータMmに起動、停止の指令及
び回転方向指令が発せられ、同サーボドライブユニット
80にはNC装置50からD/A変換によりアナログ化された電
圧信号として回転数指令も入力されている。
また、上記データ入・出力部70には上述した6つの各流
体圧シリンダ装置のソレノイド弁26と2つのリミットス
イッチLs1,Ls2が結合され、ソレノイド弁26には切替え
作動の指令データが出力され、作動桿24の動作限を示す
検出信号が両リミットスイッチLs1,Ls2から入力される
配置となっている。更に、同データ入・出力部70には後
述する故障予知時の警報器72、機械加工部にクーラント
を供給するクーラントポンプの駆動モータMp、主軸16に
供給される潤滑油の温度調節器用モータMt等のモータ類
が結合され、これらのモータ類Mp、Mtに起動信号を付与
し得る配置に成っている。
体圧シリンダ装置のソレノイド弁26と2つのリミットス
イッチLs1,Ls2が結合され、ソレノイド弁26には切替え
作動の指令データが出力され、作動桿24の動作限を示す
検出信号が両リミットスイッチLs1,Ls2から入力される
配置となっている。更に、同データ入・出力部70には後
述する故障予知時の警報器72、機械加工部にクーラント
を供給するクーラントポンプの駆動モータMp、主軸16に
供給される潤滑油の温度調節器用モータMt等のモータ類
が結合され、これらのモータ類Mp、Mtに起動信号を付与
し得る配置に成っている。
他方、NC装置50には数値制御工作機械10の既述したX
軸、Y軸、Z軸系の送り用サーボドライブユニット90を
介して接続され、NC装置50からの数値制御指令に従って
駆動されるように成っている。
軸、Y軸、Z軸系の送り用サーボドライブユニット90を
介して接続され、NC装置50からの数値制御指令に従って
駆動されるように成っている。
さて、上述したシーケンス制御装置60は、第2図に示す
ように、内部にCPU61、ROM記憶手段62、バッテリーでバ
ックアップされた不揮発性のRAM記憶手段63、基準クロ
ックパルスを発生するクロック装置64、入・出力インタ
ーフェース65とを具備して構成され、上記CPU61におい
て、NC装置50からの数値制御指令をシーケンス動作指令
に変換したり、後述する故障予知のための各動作部の動
作時間の演算処理を行う等の処置作用を遂行する。ROM
記憶手段62には、CPU61の処理操作プログラムが記憶さ
れており、また、RAM記憶手段63は処理データの一時的
記憶等を行う。そして、シーケンス動作指令の送出シー
ケンスがクロック装置64から発生する基準クロックパル
スによって制御される構成を有している。
ように、内部にCPU61、ROM記憶手段62、バッテリーでバ
ックアップされた不揮発性のRAM記憶手段63、基準クロ
ックパルスを発生するクロック装置64、入・出力インタ
ーフェース65とを具備して構成され、上記CPU61におい
て、NC装置50からの数値制御指令をシーケンス動作指令
に変換したり、後述する故障予知のための各動作部の動
作時間の演算処理を行う等の処置作用を遂行する。ROM
記憶手段62には、CPU61の処理操作プログラムが記憶さ
れており、また、RAM記憶手段63は処理データの一時的
記憶等を行う。そして、シーケンス動作指令の送出シー
ケンスがクロック装置64から発生する基準クロックパル
スによって制御される構成を有している。
ここで、以下においては、流体圧シリンダ装置で駆動さ
れるATC装置30の動作部に関する故障予知を行う場合を
典型例として、本発明に係る故障予知装置の構成と作用
・効果とに就いて説明する。
れるATC装置30の動作部に関する故障予知を行う場合を
典型例として、本発明に係る故障予知装置の構成と作用
・効果とに就いて説明する。
即ち、ATC装置30の既述した各動作部は、流体圧シリン
ダ装置を駆動源として作動するが、種々の原因で作動不
調が発生すると、予め設計上から設定されたシーケンス
動作の動作時間ないし動作速度からずれを生ずることに
なる。従って、本発明によると、この動作時間の変動を
各動作部に就いて、常に監視し、動作時間が所定の設計
時間に対して異常範囲まで変動したときには、作業者が
表示データから目視診断により動作不調ないし異常の発
生を認識し得るようにし、また、数値制御工作機械10が
夜間やその他無人運転されているときには、警報を発
し、かつ、必要に応じて機械の運転停止を指令し得るよ
うにするものである。又、異常の発生位置、異常状態、
復旧手順等の表示も行い、作業者に異常原因除去の手順
を容易に遂行可能にするものである。
ダ装置を駆動源として作動するが、種々の原因で作動不
調が発生すると、予め設計上から設定されたシーケンス
動作の動作時間ないし動作速度からずれを生ずることに
なる。従って、本発明によると、この動作時間の変動を
各動作部に就いて、常に監視し、動作時間が所定の設計
時間に対して異常範囲まで変動したときには、作業者が
表示データから目視診断により動作不調ないし異常の発
生を認識し得るようにし、また、数値制御工作機械10が
夜間やその他無人運転されているときには、警報を発
し、かつ、必要に応じて機械の運転停止を指令し得るよ
うにするものである。又、異常の発生位置、異常状態、
復旧手順等の表示も行い、作業者に異常原因除去の手順
を容易に遂行可能にするものである。
このような動作部の作動状況から作動不調または故障を
事前に予知可能にするために、本発明では、上述したNC
装置50とシーケンス制御装置60とを効果的に機能させて
故障予知装置を構成している。第1図、第2図、第3図
と共に第6図に示すフローチャートに従って以下に故障
予知機能に就いて説明する。
事前に予知可能にするために、本発明では、上述したNC
装置50とシーケンス制御装置60とを効果的に機能させて
故障予知装置を構成している。第1図、第2図、第3図
と共に第6図に示すフローチャートに従って以下に故障
予知機能に就いて説明する。
先ず、NC装置50が自動工具交換指令を発生すると
()、シーケンス制御装置60は、NC装置50から該自動
工具交換指令を受信し、主軸16に装着された使用中また
は使用済み工具Tと工具マガジン32内の次に使用する工
具Tとの間で自動工具交換を遂行するために必要な一連
の一定順序の動作指令を作成()して、送出する
()。このときに、上記の一連の動作指令中には、工
具マガジン32の工具割り出し回転をマガジンモータMmに
指令する動作指令と共に前述した(i)〜(vi)の6つ
の流体圧シリンダ装置の夫々のソレノイド弁26を所定の
順序で作動させる動作指令が含まれている。故に、これ
ら流体圧シリンダ装置の夫々のソレノイド弁26に対する
動作指令はシーケンス制御装置60からデータ入・出力部
70に送入され、一連の指令データとして順次に6つの流
体圧シリンダ装置のソレノイド弁26へ送出される
()。この結果、夫々の流体圧シリンダ装置における
流体圧シリンダ22には圧力流体の供給が切り替わり、対
応して作動桿24が起動される()。このとき、各流体
圧シリンダ22においては、その作動桿24が対応のソレノ
イド26に動作指令を受信してから、突出動作又は後退動
作を開始するまでの時間、及び該作動桿24が動作限界量
まで動作するのに要した時間をリミットスイッチLs1、L
s2により検出して()、その検出信号をデータ入・出
力部70を介してシーケンス制御装置60にフィードバック
する。このとき、シーケンス制御装置60は、その内蔵の
クロック装置64の計時機能と、CPU61による演算機能
と、RAM記憶手段63の記憶機能とにより、この一連の動
作における各動作部の開始から終了までの動作時間を対
応の流体圧シリンダ装置の動作時間を介して計測・演算
し、かつ、記憶する()。こうして、ATC装置30の流
体圧シリンダ装置で駆動される各動作部(工具保持具3
3、工具搬送アーム34、主軸16)の一連の自動工具交換
に伴う動作時間は、継続的に記憶保持される。同時に記
憶された動作時間のデータはシーケンス制御装置60から
NC装置50へ送出される()。NC装置50は、これらの動
作時間のデータから各動作部の動作履歴において、過去
の最長動作時間、最短動作時間、最新の動作時間とをCR
T表示画面44(第3図)に表示する()。このCRT表示
画面44による表示例が第7図に示されている。
()、シーケンス制御装置60は、NC装置50から該自動
工具交換指令を受信し、主軸16に装着された使用中また
は使用済み工具Tと工具マガジン32内の次に使用する工
具Tとの間で自動工具交換を遂行するために必要な一連
の一定順序の動作指令を作成()して、送出する
()。このときに、上記の一連の動作指令中には、工
具マガジン32の工具割り出し回転をマガジンモータMmに
指令する動作指令と共に前述した(i)〜(vi)の6つ
の流体圧シリンダ装置の夫々のソレノイド弁26を所定の
順序で作動させる動作指令が含まれている。故に、これ
ら流体圧シリンダ装置の夫々のソレノイド弁26に対する
動作指令はシーケンス制御装置60からデータ入・出力部
70に送入され、一連の指令データとして順次に6つの流
体圧シリンダ装置のソレノイド弁26へ送出される
()。この結果、夫々の流体圧シリンダ装置における
流体圧シリンダ22には圧力流体の供給が切り替わり、対
応して作動桿24が起動される()。このとき、各流体
圧シリンダ22においては、その作動桿24が対応のソレノ
イド26に動作指令を受信してから、突出動作又は後退動
作を開始するまでの時間、及び該作動桿24が動作限界量
まで動作するのに要した時間をリミットスイッチLs1、L
s2により検出して()、その検出信号をデータ入・出
力部70を介してシーケンス制御装置60にフィードバック
する。このとき、シーケンス制御装置60は、その内蔵の
クロック装置64の計時機能と、CPU61による演算機能
と、RAM記憶手段63の記憶機能とにより、この一連の動
作における各動作部の開始から終了までの動作時間を対
応の流体圧シリンダ装置の動作時間を介して計測・演算
し、かつ、記憶する()。こうして、ATC装置30の流
体圧シリンダ装置で駆動される各動作部(工具保持具3
3、工具搬送アーム34、主軸16)の一連の自動工具交換
に伴う動作時間は、継続的に記憶保持される。同時に記
憶された動作時間のデータはシーケンス制御装置60から
NC装置50へ送出される()。NC装置50は、これらの動
作時間のデータから各動作部の動作履歴において、過去
の最長動作時間、最短動作時間、最新の動作時間とをCR
T表示画面44(第3図)に表示する()。このCRT表示
画面44による表示例が第7図に示されている。
斯くして、作業者は数値制御工作機械10の作業中に定期
的にATC装置30の各動作部における動作時間を監視し、
最短時間と最長時間とが予め知らされている設計値を超
過したときには、対応動作部には作動不調ないし異常が
発生しているものと予知することができるのである。従
って、作業者は、ATC装置30の異常が進行して完全に動
作不能状態が出現する以前に保守目的で機械を停止し、
不調動作部を点検して動作時間を再度、設計値に従い調
整するのである。この調整には、最新の動作時間も表示
されるから、該最新の動作時間を設計基準動作時間に合
わせるように調整すれば良い。
的にATC装置30の各動作部における動作時間を監視し、
最短時間と最長時間とが予め知らされている設計値を超
過したときには、対応動作部には作動不調ないし異常が
発生しているものと予知することができるのである。従
って、作業者は、ATC装置30の異常が進行して完全に動
作不能状態が出現する以前に保守目的で機械を停止し、
不調動作部を点検して動作時間を再度、設計値に従い調
整するのである。この調整には、最新の動作時間も表示
されるから、該最新の動作時間を設計基準動作時間に合
わせるように調整すれば良い。
また、数値制御工作機械10は、多くの場合には昼夜運転
される等の無人運転状態に放置されることもあるから、
シーケンス制御装置60においてCPU61により上記最短時
間又は最長時間をROM記憶手段62に記憶された設計値と
対比することにより、該設計値を超過したときは、入・
出力インターフェース65から警報機72に警報信号を送出
して警報を発するように起動し、同時にNC装置50へも警
報信号を送出して、例えば、一定時間に渡り、異常修正
のための処理が成されない場合には、数値制御工作機械
10自体を停止させて危険を回避するようにしても良い。
される等の無人運転状態に放置されることもあるから、
シーケンス制御装置60においてCPU61により上記最短時
間又は最長時間をROM記憶手段62に記憶された設計値と
対比することにより、該設計値を超過したときは、入・
出力インターフェース65から警報機72に警報信号を送出
して警報を発するように起動し、同時にNC装置50へも警
報信号を送出して、例えば、一定時間に渡り、異常修正
のための処理が成されない場合には、数値制御工作機械
10自体を停止させて危険を回避するようにしても良い。
なお、例えばATC装置30の一連の自動工具交換動作に関
与する各動作部において発生が予想される異常の予告デ
ータを予め収集し、これらの異常データと該各異常を復
旧させるための復旧手順とをテーブル化してNC装置50ま
たはシーケンス制御装置60のROM記憶手段62に記憶させ
ておけば、上述した各動作部の動作時間の変動、つま
り、最短動作時間又は最長動作時間が一定の設計基準値
を越えた時点でNC装置50のCRT表示画面44の別頁の画面
には異常を発生した流体圧シリンダ装置系のソレノイド
弁26とリミットスイッチLs1、Ls2とに予め識別番号を付
してその番号表示を行い、又、該当する異常状況とその
復旧手順とを上述したテーブルから引き出して同じくCR
T表示画面44上に表示すれば、作業者は完全にATC装置30
の動作不能が発生する前に故障予告された動作部の復
旧、調整を行うことができる。
与する各動作部において発生が予想される異常の予告デ
ータを予め収集し、これらの異常データと該各異常を復
旧させるための復旧手順とをテーブル化してNC装置50ま
たはシーケンス制御装置60のROM記憶手段62に記憶させ
ておけば、上述した各動作部の動作時間の変動、つま
り、最短動作時間又は最長動作時間が一定の設計基準値
を越えた時点でNC装置50のCRT表示画面44の別頁の画面
には異常を発生した流体圧シリンダ装置系のソレノイド
弁26とリミットスイッチLs1、Ls2とに予め識別番号を付
してその番号表示を行い、又、該当する異常状況とその
復旧手順とを上述したテーブルから引き出して同じくCR
T表示画面44上に表示すれば、作業者は完全にATC装置30
の動作不能が発生する前に故障予告された動作部の復
旧、調整を行うことができる。
第8図と第9図は、上述した流体圧シリンダ装置で駆動
される動作部において、故障が予告された動作部をソレ
ノイド弁26の識別番号01とリミットスイッチLs1,Ls2の
識別番号00,01、故障予告状況、復旧手順等と共に表示
しているCRT表示画面44上の表示データを図示してい
る。CRT表示画面44上には、更に機械の略図が表示さ
れ、該当するソレノイド弁やリミットスイッチの部位を
点減又はカラー表示している。
される動作部において、故障が予告された動作部をソレ
ノイド弁26の識別番号01とリミットスイッチLs1,Ls2の
識別番号00,01、故障予告状況、復旧手順等と共に表示
しているCRT表示画面44上の表示データを図示してい
る。CRT表示画面44上には、更に機械の略図が表示さ
れ、該当するソレノイド弁やリミットスイッチの部位を
点減又はカラー表示している。
以上においては、数値制御工作機械10における流体圧シ
リンダ装置で駆動される動作部例として、ATC装置30を
採り上げて説明したが、本発明による故障予知は、同様
に主軸16が加工工程にある間に同主軸16のクランプ・ア
ンクランプ機構に発生する故障の予知、或いは、パレッ
トチェンジャが具備された場合の流体圧シリンダによる
動作系の異常発生時の予知、スプラッシュガード開閉機
構の故障予知等にも、それらの流体圧シリンダ装置のソ
レノイド弁とリミットスイッチ類とをシーケンス制御装
置60に結合しておくことで、等しく故障予知機能を得る
ことができ、また、上述のCRT表示画面44は必要に応じ
て液晶表示画面等であっても良いことは言うまでもな
い。更に、検出手段としては、リミットスイッチが用い
られる実施例を示したが、他の検出手段として例えば、
近接スイッチ手段等を代わりに用いても等価な作用、効
果を期待できることも言うまでもない。
リンダ装置で駆動される動作部例として、ATC装置30を
採り上げて説明したが、本発明による故障予知は、同様
に主軸16が加工工程にある間に同主軸16のクランプ・ア
ンクランプ機構に発生する故障の予知、或いは、パレッ
トチェンジャが具備された場合の流体圧シリンダによる
動作系の異常発生時の予知、スプラッシュガード開閉機
構の故障予知等にも、それらの流体圧シリンダ装置のソ
レノイド弁とリミットスイッチ類とをシーケンス制御装
置60に結合しておくことで、等しく故障予知機能を得る
ことができ、また、上述のCRT表示画面44は必要に応じ
て液晶表示画面等であっても良いことは言うまでもな
い。更に、検出手段としては、リミットスイッチが用い
られる実施例を示したが、他の検出手段として例えば、
近接スイッチ手段等を代わりに用いても等価な作用、効
果を期待できることも言うまでもない。
以上の説明から明らかなように、本発明に依れば、工作
機械における流体圧シリンダ装置などのアクチュエータ
を駆動源とする種々の動作部における故障を作業者が必
要に応じて表示装置を監視することで簡単に予知して、
必要時に異常修正のための調整作業を素早く遂行するこ
とができるから、工作機械の加工作業が故障に原因して
停止するダウンタイムを極力、低減でき、又、調整作業
自体も単に、最新の動作時間を設計基準の時間値に合わ
せるように調整するだけであるから、従来のストップウ
ォッチやオシロスコープ等の補助機器類をセットアップ
して行う調整に比較して、格段に調整作業時間を削減す
ることができる。
機械における流体圧シリンダ装置などのアクチュエータ
を駆動源とする種々の動作部における故障を作業者が必
要に応じて表示装置を監視することで簡単に予知して、
必要時に異常修正のための調整作業を素早く遂行するこ
とができるから、工作機械の加工作業が故障に原因して
停止するダウンタイムを極力、低減でき、又、調整作業
自体も単に、最新の動作時間を設計基準の時間値に合わ
せるように調整するだけであるから、従来のストップウ
ォッチやオシロスコープ等の補助機器類をセットアップ
して行う調整に比較して、格段に調整作業時間を削減す
ることができる。
また、所望に応じて表示画面に異常部位と故障予告内容
を表示し、故障修復手順の表示もできるから、作業者の
経験の深浅に比較的関わりなく必要な補修処置を迅速に
講ずることが可能になり、ひいては、工作機械のダウン
タイムの低減を図ることができる。また、異常がCRT画
面上で目視表示されることにより、作業者が故障発生に
より機械が完全に止まってから、1か所づつ手探りで点
検する非能率的な作業からは完全に解放される効果も得
ることができる。
を表示し、故障修復手順の表示もできるから、作業者の
経験の深浅に比較的関わりなく必要な補修処置を迅速に
講ずることが可能になり、ひいては、工作機械のダウン
タイムの低減を図ることができる。また、異常がCRT画
面上で目視表示されることにより、作業者が故障発生に
より機械が完全に止まってから、1か所づつ手探りで点
検する非能率的な作業からは完全に解放される効果も得
ることができる。
第1図は、本発明による数値制御工作機械の故障予知装
置の1実施例における各機能手段を示したブロック図、
第2図は、第1図に示したブロック図におけるシーケン
ス制御部の内部構成を具体的に示したブロック図、第3
図は、本発明による故障予知装置を具備した数値制御工
作機械の全体的構成の1例を示した正面図、第4図は機
械動作部の駆動源を形成する流体圧シリンダ装置におけ
る流体圧シリンダ、ソレノイド弁及びリミットスイッチ
の配置を示した略示機構、配管図、第5図は同数値制御
工作機械の立形主軸と自動工具交換装置とに具備された
流体圧シリンダの配置を示した略示機構図、第6図は故
障予知装置の作用を説明するフローチャート、第7図は
CRT表示画面の或る頁で動作部と動作時間との関係を示
している画面正面図、第8図、第9図は同CRT表示装置
の他の頁の画面に表示される故障予知データの例を示し
た画面正面図。 10…数値制御工作機械、16…主軸、22…流体圧シリン
ダ、24…作動桿、26…ソレノイド弁、30…ATC装置、32
…工具マガジン、33…工具保持具、34…工具搬送アー
ム、44…CRT表示画面、50…NC装置、60…シーケンス制
御装置、61…CPU、62…ROM記憶手段、63…RAM記憶手
段、64…クロック装置、70…データ入・出力部、Ls1、L
s2…リミットスイッチ、T…工具。
置の1実施例における各機能手段を示したブロック図、
第2図は、第1図に示したブロック図におけるシーケン
ス制御部の内部構成を具体的に示したブロック図、第3
図は、本発明による故障予知装置を具備した数値制御工
作機械の全体的構成の1例を示した正面図、第4図は機
械動作部の駆動源を形成する流体圧シリンダ装置におけ
る流体圧シリンダ、ソレノイド弁及びリミットスイッチ
の配置を示した略示機構、配管図、第5図は同数値制御
工作機械の立形主軸と自動工具交換装置とに具備された
流体圧シリンダの配置を示した略示機構図、第6図は故
障予知装置の作用を説明するフローチャート、第7図は
CRT表示画面の或る頁で動作部と動作時間との関係を示
している画面正面図、第8図、第9図は同CRT表示装置
の他の頁の画面に表示される故障予知データの例を示し
た画面正面図。 10…数値制御工作機械、16…主軸、22…流体圧シリン
ダ、24…作動桿、26…ソレノイド弁、30…ATC装置、32
…工具マガジン、33…工具保持具、34…工具搬送アー
ム、44…CRT表示画面、50…NC装置、60…シーケンス制
御装置、61…CPU、62…ROM記憶手段、63…RAM記憶手
段、64…クロック装置、70…データ入・出力部、Ls1、L
s2…リミットスイッチ、T…工具。
Claims (2)
- 【請求項1】所定シーケンスに従ってアクチュエータに
動作指令を送出して各動作部を自動的に動作させる工作
機械の前記各動作部の故障予知方法において、 前記各動作部に前記動作指令が送出されてから前記各動
作部の動作終了による動作終了信号が送出されるまでの
各動作の所要時間を計時して記憶し、 過去の前記各動作の所要時間の最大値と最小値とを順次
に演算して記憶し、 最新の前記所要時間および前記過去の所要時間の最大値
と最小値とを表示し、 故障により前記各動作部の機能が停止する前に作業者が
前記表示結果から故障を予知できるようにしたことを特
徴とする工作機械の故障予知方法。 - 【請求項2】所定シーケンスに従ってアクチュエータに
動作指令を送出して各動作部を自動的に動作させる工作
機械の前記各動作部の故障予知装置において、 前記動作指令を前記各アクチュエータに送出する動作指
令発生制御部と、 前記動作指令による前記各動作部の動作終了を検出する
と共に動作終了信号を送出する動作終了検出手段と、 前記動作指令制御部から前記各動作部に前記動作指令を
送出してから動作終了により前記検出手段から前記動作
終了信号が送出される間の各動作の所要時間を計時する
計時手段と、 前記計時手段の計時結果から前記各動作部の各動作に関
する最新の動作所要時間を記憶すると共に過去の最短所
要時間と最長所要時間とを刻々演算・記憶する動作時間
の演算・記憶手段と、 前記動作時間の演算・記憶手段に記憶されている各動作
の前記最新の所要時間、最短所要時間、最長所要時間を
それぞれ表示する表示手段と、 を具備し、故障により前記各動作部の機能が停止する前
に作業者が前記表示手段の表示結果から故障を予知でき
るようにしたことを特徴とする工作機械の故障予知装
置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1027606A JPH074731B2 (ja) | 1989-02-08 | 1989-02-08 | 工作機械の故障予知方法および装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1027606A JPH074731B2 (ja) | 1989-02-08 | 1989-02-08 | 工作機械の故障予知方法および装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02212043A JPH02212043A (ja) | 1990-08-23 |
JPH074731B2 true JPH074731B2 (ja) | 1995-01-25 |
Family
ID=12225585
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1027606A Expired - Fee Related JPH074731B2 (ja) | 1989-02-08 | 1989-02-08 | 工作機械の故障予知方法および装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH074731B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000141182A (ja) * | 1998-11-13 | 2000-05-23 | Misawa Homes Co Ltd | ワーク加工装置及び製造システム |
JP4912926B2 (ja) * | 2007-03-14 | 2012-04-11 | 光洋電子工業株式会社 | 工程異常条件自動抽出方法 |
JP6954247B2 (ja) * | 2018-09-14 | 2021-10-27 | オムロン株式会社 | 異常検出装置、異常検出装置の制御方法、情報処理プログラム、および記録媒体 |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS54100582A (en) * | 1978-01-25 | 1979-08-08 | Hitachi Ltd | Disorder predicting device for machine |
JPS54120378A (en) * | 1978-03-09 | 1979-09-18 | Toyoda Mach Works Ltd | Sequence controller |
JPS63113708A (ja) * | 1986-10-31 | 1988-05-18 | Niigata Eng Co Ltd | 工作機械の故障診断方法 |
-
1989
- 1989-02-08 JP JP1027606A patent/JPH074731B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH02212043A (ja) | 1990-08-23 |
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