JPH0747075B2 - 洗濯機の糸くず収集装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、洗濯，すすぎの際に、水流中に浮遊する糸く
ずを収集する洗濯機の糸くず収集装置に関するものであ
る。

従来の技術 従来の糸くず収集装置は、第３図および第４図に示すよ
うに、洗濯槽１の内側壁に設けた給水口カバー２の一部
に凹部３を設け、この凹部３を覆うように両側面に複数
個の孔４を設けたフィルターフレーム５を着脱自在に取
付けている。このフィルターフレーム５にフィルター６
を有する枠体７を回転自在に軸支し、渦巻，反転の水流
により枠体７の再度を変化させ、フィルターフレーム５
の孔４を通過した水中の浮遊糸くずなどを収集してい
た。

発明が解決しようとする問題点 洗濯槽１に衣類や洗濯液を入れ、洗濯作業を行なうと洗
濯槽１の底面や側面に大きな応力が働く。特に給水口カ
バー２の取付部８は第５図に示すように洗濯槽１の一部
が切欠かれた状態になっているため応力は集中し、給水
口カバー２の取付部８は第５図の破線から実線のように
広がる。また、洗濯槽１に給水時、上部給水口９から給
水された水は直接洗濯槽１へ給水されたり、給水口カバ
ー２と洗濯槽１の凹部10の間を通り、給水口カバー２の
下部に設けた穴11から洗濯槽１に給水される。この給水
が熱湯である場合は前記した給水口カバー２や給水口カ
バー２の取付部８の剛性は小さくなり、さらに取付部８
の変形は大きくなっていく。

このため、フィルターフレーム５の爪部13と給水口カバ
ー２に設けたフィルターフレーム５の爪部13の係止用穴
14の引掛り代が徐々に小さくなる。

このような状態で洗濯作業を行なうと、衣類がフィルタ
ー６を巻き込んだ時、容易にフィルターフレーム５が給
水口カバー２から脱落し、収集した糸くずが再び衣類に
付着したり、衣類の中に入ったフィルターフレーム５が
衣類を損傷するという問題があった。

本発明は上記問題点に鑑み、フィルターフレームが給水
口カバーから脱落しないようにすることを目的とする。

問題点を解決するための手段 この問題を解決するために本発明は、洗濯槽の側面内壁
に形成した凹部Ａと、この凹部Ａの開口側面を覆う給水
口カバーと、この給水口カバーの側部に設け、その端部
を下方に屈曲させた係止部と、前記凹部Ａの内側壁に給
水口カバー取付部を形成し、その取付部の上面が開口す
るように形成され前記係止部の下端部側が挿入されて係
合する係合部と、前記給水口カバーの一部に形成した凹
部Ｂと、この凹部Ｂに取付けられ、フィルターを有する
枠体を装着するフィルターフレームを備え、前記フィル
ターフレームの側部には爪部を設けるとともに前記係止
部が形成される給水口カバーの側壁でかつ前記係止部の
近傍には係止穴を設け、爪部を係止穴に係合させ、前記
給水口カバーの係止部を前記凹部Ａの取付部内に挿入し
たものである。

作用 この構成により、洗濯槽の給水口カバー取付部は給水口
カバーと洗濯槽が係合されているため補強され、取付部
の広がりが防止される。

この結果、給水口カバーが変形し、フィルターフレーム
の爪部の引掛り代が小さくなるという障害がなくなり、
洗濯中にフィルターフレームが脱落せず、正常な糸くず
収集作用ができることとなる。

実施例 以下、本発明の実施例について第１図，第２図を参照し
て説明する。

図において、15は洗濯槽で、その側面内壁には凹部A15a
が設けてあり、この凹部A15aの側面開口部を覆うように
給水口カバー16が取付けられている。給水口カバー16に
は側面に透孔17を有する凹部B18が設けてあり、この凹
部B18には前記透孔17に係合する爪部19を備えたフィル
ターフレーム20が着脱自在に取付けられている。フィル
ターフレーム20の中央壁21には開口部22が設けられ、開
口部22にはネットのフィルター23と一体となった枠体24
が左右一定角度回転自在に取付けられている。さらにフ
ィルターフレーム20の側面壁25には複数個の透孔26が設
けられている。

また前記給水口カバー16の凹部B18に設けた透孔17の近
傍には係止部27が設けてあり、この係止部17は前記洗濯
槽15の凹部A15aの内壁に設けた係合部28と係合するよう
に構成されている。

上記構成において、洗濯槽15に衣類と洗濯液を入れて洗
濯を開始すると、衣類についた糸くずは洗濯液の水流と
ともに洗濯槽15内に浮遊する。この水流はフィルターフ
レーム20の側壁25に設けた透孔26を通り、枠体24、フィ
ルター23を経て洗濯槽15内にもどるが、洗濯液の中に含
まれた糸くずはフィルター23によって収集される。

洗濯槽15は洗濯中衣類や洗濯液の重量で大きな応力がか
かり、さらに洗濯による衣類が側壁に押しつけられ洗濯
槽外方への力が加わっている。給水口カバー16の取付部
29はこの力により広がる傾向にあるが、前記給水口カバ
ーの係止部27と洗濯槽15の係合部28により連結されてい
るため、給水口カバー16により補強され取付部29の広が
りは防止されてる。

このため前記給水口カバー16の係止部27の近傍に設けら
れた透孔17の間隔も大きくならず、この透孔17に係合す
るフィルターフレーム20の爪部19の引掛り代が小さくな
らない。

この結果、フィルターフレーム20は給水口カバー16から
洗濯中はずれることはない。

発明の効果 以上のように本発明によれば、洗濯槽の側面内壁に凹部
Ａを設け、この凹部Ａの側面を覆うように給水口カバー
を取付け、この給水口カバーの側壁に設けた係止部と係
合する係合部を前記洗濯槽凹部Ａに設け、前記給水口カ
バーの一部に設けた凹部Ｂにフィルターを有する枠体を
装着したフィルターフレームを取付け、このフィルター
フレームの側部に設けた爪部に係合する穴を前記給水口
カバーの側壁の係止部近傍に設けたものであるため、洗
濯液の温度，重量，衣類の重量，洗濯中の洗濯槽側壁へ
の応力など洗濯槽や給水口カバーの変形作用に対し規制
することができる。よって、フィルターフレームが洗濯
中脱落することがなくなり、糸くずの衣類の再付着やフ
ィルターフレームにより衣類の損傷がなく、正常な糸く
ず収集を行うことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の実施例を示す糸くず収集装置の分解斜
視図、第２図は同糸くず収集装置の平面図、第３図は従
来の糸くず収集装置の斜視図、第４図は同糸くず収集装
置の縦断面図、第５図は同糸くず収集装置の平面図であ
る。 15……洗濯槽、15a……凹部Ａ、16……給水口カバー、1
7……穴、18……凹部Ｂ、19……爪部、20……フィルタ
フレーム、23……フィルター、24……枠体、27……係止
部、28……係合部。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】洗濯槽の側面内壁に形成した凹部Ａと、こ
   の凹部Ａの開口側面を覆う給水口カバーと、この給水口
   カバーの側部に設け、その端部を下方に屈曲させた係止
   部と、前記凹部Ａの内側壁に給水口カバー取付部を形成
   し、その取付部の上面が開口するように形成され前記係
   止部の下端部側が挿入されて係合する係合部と、前記給
   水口カバーの一部に形成した凹部Ｂと、この凹部Ｂに取
   付けられ、フィルターを有する枠体を装着するフィルタ
   ーフレームを備え、前記フィルターフレームの側部には
   爪部を設けるとともに前記係止部が形成される給水口カ
   バーの側壁でかつ前記係止部の近傍には係止穴を設け、
   爪部を係止穴に係合させ、前記給水口カバーの係止部を
   前記凹部Ａの取付部内に挿入した洗濯機の糸くず収集装
   置。