JPH074685Y2 - 商品ストッカーにおける商品装填部構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、たばこ用等の自動販売機に内装される商品ス
トッカーにおける商品装填部構造に関する。

（従来の技術） たばこ用等の自動販売機においては、販売機本体内に、
商品を上下に積層状に収納するストッカーを左右方向に
複数個備えると共に、各ストッカーの前面側を開口して
商品装填部とし、各ストッカーの商品装填部側に、その
内部の商品の寸法に合わせて奥行を調整する奥行調整部
材を設けた商品ストッカー構造を採用したものがある。

各ストッカーの奥行調整部材は、従来、商品の寸法に合
わせて前後方向に奥行き調整可能に取付けると共に前方
側に起伏自在に枢着し、商品をストッカーに装填する際
に、この調整部材を前方側に倒し得るようにしていた。

（考案が解決しようとする課題） 従来の構造では、各ストッカーに商品を装填する際に
は、各調整部材を個々に起伏させる必要があり、取扱い
が煩わしいという欠点があった。

また、一般に、調整部材の下方側に商品払出口があるた
め、ストッカーの商品載置面から調整部材の枢支位置ま
での間に相当の高低差があり、従って、調整部材を前方
に倒してその上側の商品装填部からストッカー内に商品
を装填しても、ストッカーの下部での商品の積層状態を
確信し得く、斜めに傾斜した商品の上に順次商品を積層
して行くようなことがあった。特に、たばこ用等の商品
ストッカーは、販売機本体の内部に上下に多段に設けて
いるので、上段の商品ストッカーの場合には、下段の商
品ストッカーに比較して調整部材が非常な障害となり、
商品の装填が非常に困難であった。

本考案は、このような従来の課題に鑑み、商品装填時の
取扱い及び装填を容易にする共に、ストッカー内部の商
品の積層状態を前面側から確認しながら確実かつ整然と
装填できるようにすることを目的とする。

（課題を解決するための手段） 本考案は、商品１を上下に積層状に収納するストッカー
２を左右方向に複数個備えると共に、この各ストッカー
２の前面側を開口して商品装填部６とし、各ストッカー
２の商品装填部６の前面側に、商品１の前倒れを規制す
べく複数個の各ストッカー２にわたるように左右方向に
支持部材16を設け、この支持部材16にストッカー２内の
商品１の前倒れを規制すると共に商品１に合わせて奥行
きを調整する奥行調整部材13を設けた商品ストッカーに
おいて、 前記支持部材16をストッカー２の規制位置Ａから前下方
の開放位置Ｃに回動して商品載置面７が見える位置まで
開閉自在にすべく、ストッカー２に対して支持部材16の
下部を横軸廻り回動自在に枢支すると共に前記各位置A,
Cで係脱自在に係合保持する係合手段を設け、前記奥行
調整部材13を規制位置Ａから前下方の伏倒位置Ｂに回動
すべく、支持部材16に対して奥行調整部材13の下部を横
軸廻り起伏自在に枢支すると共に各位置A,Bで係脱自在
に係合保持する保持手段を設けているものである。

（作用） 各ストッカー２の奥行調整部材13を支持部材16に取付
け、この支持部材16を開閉自在に枢着しているので商品
１を装填する際には支持部材16を開放方向の操作すれ
ば、各ストッカー２の商品装填部６側がすべて開放状態
となる。従って、個々の調整部材13を各ストッカー２毎
に操作する必要がなく、取扱いが容易である。

また開放時には各ストッカー２の商品載置面７が前面側
から見えるようにしているので、ストッカー２の商品装
填部６側の障害物がなくなり、装填が容易であると共
に、前面側から商品の積層状態を確認しながら確実かつ
整然と装填できる。

（実施例） 以下、図示の実施例についても本考案を詳述すると、第
１図乃至第３図において、１は、たばこ等の商品、２は
商品を上下に積層状に収納するストッカーで、自動販売
機の本体内に、左右方向に複数個並設されると共に、上
下に複数段配置されている。各ストッカー２はベース板
３と左右一対の仕切板４と背板５とで区画して形成され
ており、前面側が開口した商品装填部６となっている。
ベース板３は断面コ字状で、各段毎に本体内部に左右方
向に支架され、このベース板３の上面側が商品載置面７
となっている。なお、各ストッカー２には、商品載置面
７上で前後二列に上下積層状に商品１が収納される。仕
切板４は最上段以外のストッカー２では上下のベース板
３間に係止され、また最上段のストッカー２ではベース
板３とその上方の支持板８とに係止されている。背板５
は一方の仕切板４の後部を折曲げて一体に形成されてい
る。

９は商品払出ブロックで、ベース板３の下側に装着され
た駆動装置10により商品載置面７上を前後に往復駆動さ
れ、前列の商品１を前払出口11から、また後列の商品１
の後払出口12から夫々交互に払出し可能でる。

13は各ストッカー２の商品装填部６側に配置された奥行
調整部材で、この調整部材13は調整板14にピン15で枢支
され、第１図に実線で示すように商品１の前倒れを規制
する規制位置Ａと、仮想線で示すように前方に倒れた伏
倒位置Ｂとの間で起伏自在であると共に、支持部材16に
対して調整板14を前後に調整することにより、商品１の
寸法に合わせて奥行調整自在である。

なお、調整部材13は常時バネ17により規制位置Ａに保持
され、また伏倒させて長孔19の範囲内で後方に押込むこ
とにより伏倒位置Ｂに保持されるようになっている。前
記ピン15、バネ17、長孔19、奥行調整部材13の下部形状
等によって、支持部材16に対して下部を横軸廻り起伏自
在に枢支した奥行調整部材13を、規制位置Ａと前下方の
伏倒位置Ｂとの各位置で係合保持する保持手段が構成さ
れている。調整板14は前後方向の長孔20を有し、この長
孔20に挿通されたネジ21により支持部材16に前後方向に
位置調整自在に固定されている。

支持部材16はストッカー２の前面側下部に各ストッカー
２にわたるように左右方向の配置されており、この支持
部材16は各調整部材13が商品装填部６側でストッカー２
内の商品１を規制する規制位置Ａと、第１図に仮想線で
示す如くベース板３上の商品載置面７が前方から見える
ように前下方側に開放する開放位置Ｃとの間で開閉自在
に枢着されている。即ち、支持部材16の左右両端には下
方に折曲げられたブラケット22が設けられ、その各ブラ
ケット22に係合ピン23と枢支ピン24とが上下に離間して
設けられている。一方、ベース板３の前折曲部25前面に
は、第４図に示す如く、支持部材16の両端の各ブラケッ
ト22と近接する位置に固定ブラケット26が固定され、こ
の固定ブラケット26に係合ピン23が上下から係脱自在に
係合する係合凹部27と、枢支ピン24が上下動自在でかつ
回動自在に嵌合する長孔28とが形成されている。長孔28
はベース板３の商品載置面７よりも下方に配置されてお
り、従って、支持部材16は係合ピン23を係合凹部27に係
合させた時には、支持部材16を規制位置Ａ側に固定で
き、また係合ピン23を係合凹部27から外せば、枢支ピン
24廻りに開放位置Ｃまで開放できる。なお、開放位置Ｃ
ではブラケット22が固定ブラケット26のストッパー29よ
り係止される。

前記支持部材16の係合ピン23及び枢支ピン24、固定ブラ
ケット26の係合凹部27及び長孔28、ストッパー29等によ
って、ストッカー２に対して下部を横軸廻り回動自在に
枢支した支持部材16を、規制位置Ａと前下方の開放位置
Ｃとの各位置で係脱自在に係合保持する係合手段が構成
されている。

30は前払出口11側の払出ガイド板である。なお、前払出
口11は支持部材16の下側に、後払出口12は背板５の下側
に夫々形成されている。

上記構成において、支持部材16を規制位置Ａに固定すれ
ば、各調整部材13でストッカー２内の商品１の前倒れを
規制でき、また調整板14を支持部材16に対して前後に調
整することにより、調整部材13が前後に移動し、商品１
の寸法に合わせて奥行きを調整できる。

商品１を装填する際には、支持部材16を長孔28の範囲内
で上方（ａ矢示）に持上げて係合ピン23を係合凹部27か
ら外した後、支持部材16を枢支ピン24廻りに前方（ｂ矢
示）に回動させ、開放位置Ｃまで開放される。すると、
各ストッカー２の前面側の商品装填部６が同時に全て開
放状態となる。従って、個々の調整部材13をストッカー
２毎に開閉する場合に比較して取扱いが容易である。ま
た商品装填部６側は全くの開放状態となり、障害物がな
くなるので、各ストッカー２への商品１の装填が容易で
あり、特に商品載置面７上での商品１の載置状態を前面
から確認しながら装填できるため、商品１の装填を確実
かつ整然と行なうことができる。

商品装填後は、支持部材16を上方に回動させて規制位置
Ａで固定すれば良く、この時の取扱いも容易である。

（考案の効果） 本考案によれば、前記支持部材16をストッカー２の規制
位置Ａから前下方の開放位置Ｃに回動して商品載置面７
が見える位置まで開放自在にすべく、ストッカー２に対
して支持部材16の下部を横軸廻り回動自在に枢支すると
共に前記各位置A,Cで係脱自在に係合保持する係合手段
を設け、前記奥行調整部材13を規制位置Ａから前下方の
伏倒位置Ｂに回動すべく、支持部材16に対して奥行調整
部材13の下部を横軸廻り起伏自在に枢支すると共に各位
置A,Bで係脱自在に係合保持する保持手段を設けている
ので、支持部材16を前下方へ回動操作すれば全ての奥行
調整部材13も開放し、ストッカー２の商品載置面７が前
方から見えかつ商品載置面７より前上方には障害物がな
いため、ストッカー２内部の商品１の積層状態を前面側
から確認しながらきわめて容易に取扱い及び装填がで
き、しかも奥行調整部材13は伏倒位置Ｂに保持すること
により、商品１の追加装填が容易にでき、かつ奥行調整
部材13を伏倒位置Ｂにした状態で支持部材16を開放位置
Ｃへ回動することにより、ストッカー２前面からの突出
量が少なくなり、ストッカー２が前後にある場合の後ス
トッカー２への商品１の装填がより簡単にできる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示し、第１図は商品ストッカ
ーの側面断面図、第２図は同正面図、第３図は同平面断
面図、第４図は支持部材の枢支部の側面断面図である。 １……商品、２……ストッカー、６……商品装填部、７
……商品載置面、13……奥行調整部材、16……支持部
材、24……枢支ピン。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】商品（１）を上下に積層状に収納するスト
   ッカー（２）を左右方向に複数個備えると共に、この各
   ストッカー（２）の前面側を開口して商品装填部（６）
   とし、各ストッカー（２）の商品装填部（６）の前面側
   に、商品（１）の前倒れを規制すべく複数個の各ストッ
   カー（２）にわたるように左右方向に支持部材（16）を
   設け、この支持部材（16）にストッカー（２）内の商品
   （１）の前倒れを規制すると共に商品（１）に合わせて
   奥行きを調整する奥行調整部材（13）を設けた商品スト
   ッカーにおいて、 前記支持部材（16）をストッカー（２）の規制位置
   （Ａ）から前下方の開放位置（Ｃ）に回動して商品載置
   面（７）が見える位置まで開閉自在にすべく、ストッカ
   ー（２）に対して支持部材（16）の下部を横軸廻り回動
   自在に枢支すると共に前記各位置（A,C）で係脱自在に
   係合保持する係合手段を設け、前記奥行調整部材（13）
   を規制位置（Ａ）から前下方の伏倒位置（Ｂ）に回動す
   べく、支持部材（16）に対して奥行調整部材（13）の下
   部を横軸廻り起伏自在に枢支すると共に各位置（A,B）
   で係脱自在に係合保持する保持手段を設けていることを
   特徴とする商品ストッカーにおける商品装填部構造。