JPH0610466Y2 - 自動販売機の商品収納装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は、自動販売機等の商品収納装置に関するもので
ある。

従来の技術 第６図、第７図は、従来の自動販売機の商品収納装置を
示すものである。

同図において、１は商品収納装置の本体であり、前面を
開口し商品収納室１′を形成している。この商品収納室
１′内には、商品載置棚２を後述する商品落下通路５側
に傾斜して上下に数段設けている。そして、５は商品落
下通路であり、商品載置棚２の遊端縁３側と商品収納室
１′の側壁４との間の垂直方向に延在して設けられ、商
品を積み重ねて収納するとともに商品販売時に順次落下
する商品を後述する商品送出装置へ案内する。６はスプ
ロケット状の商品送出装置であり、商品落下通路５の下
部に設けられ、商品販売時に商品販売信号に基づき回転
し、商品収納室１′内に収納した商品を１個ずつ送出す
る。

７は商品販売口であり、商品送出装置６の下方に設けら
れている。ａ〜ｎは商品載置棚２と商品落下通路５に収
納した商品である。

以上のように構成された自動販売機の商品収納装置につ
いて以下にその動作について説明する。

所定のコイン投入、商品選択により商品送出装置６が作
動し、商品ａが商品販売口７に送り出され、それと同時
に商品ａの元の位置に商品ｂ〜ｈの荷重により商品ｂが
移動落下し、追従して商品ｃ〜ｎが落下する。そして、
商品ｈが落下することにより、商品ｉが商品ｈの元の位
置に移動する。この様な操作の繰返しにより商品ｎが商
品販売口７に送り出されて売切れとなる。

以上のように、積重された商品載置棚２の商品ｉ〜ｎ
と、商品落下通路５内の商品ａ〜ｈは、商品落下通路５
内の商品ａ〜ｈが優先して順次落下する。

考案が解決しようとする問題点 しかしながら上記のような構成では、商品を補充する場
合商品落下通路５内から順次積み上げて収納するのが一
般的ではあるが、不特定多数のユーザーが使用する際、
商品載置棚２から収納されると、第７図に示されるよう
に、商品載置棚２の遊端縁３から商品ｉが矢印のごとく
落下し、商品ａ等に衝突し割れるという問題点を有して
いた。

本考案は上記従来の問題点を解決するもので、商品補充
の際、商品落下通路内に優先して収納し商品の落下によ
る割れを防止することのできる自動販売機の商品収納装
置を提供することを目的とする。

問題点を解決するための手段 この目的を達成するために本考案の自動販売機の商品収
納装置は、前面を開口し商品収納室を形成する商品収納
装置の本体と、商品収納室内に垂直方向に延在し商品を
積み重ねて収納するとともに商品販売時に落下する商品
を案内する商品落下通路と、商品落下通路に隣接して商
品収納室内に設けられ商品落下通路側に傾斜した商品載
置棚と、商品載置棚の前面に開閉可能に設けられた扉
と、本体に設けられ扉を掛止する位置と掛止を解除する
位置とを移動する掛止手段とを備え、掛止手段は、商品
落下通路の最上段に収納された商品に当接することによ
って扉の掛止を解除する位置に移動するという構成を備
えたものである。

作用 本考案は上記した構成によって商品落下通路に先入れ積
み上げすることとなり、商品落下通路の最上部に商品が
積み上げられていなければ掛止手段は商品に当接するこ
とがないので、掛止手段は扉を掛止し閉扉状態を維持し
て商品載置棚への商品の収納を禁止し、また、商品落下
通路の最上部に商品が積み上げられていれば掛止手段は
商品に当接することにより、扉の掛止を解除して開扉状
態にし商品載置棚の前面の扉を開いて商品載置棚への商
品収納を可能とすることとなる。

実施例 以下本考案の一実施例の自動販売機の商品収納装置につ
いて、図面を参照しながら説明するが、従来と同一構成
については同一番号を符してその詳細な説明を省略す
る。

図において、８は扉であり、商品載置棚２の前面に一側
上下を軸支されている。この扉８は反軸支側上部に係止
孔９を有した略Ｌ字状の係止片１０を設けている。１１
は保持板であり、バネ性を備え一側をカーリング形状と
し、他側を商品収納室１′の側壁４′にネジ１２で固定
されている。

１３は追動板で、一側を円筒形状部１４とし、その円筒
形状部１４の一端を略Ｌ字状に切り起こした追動片１５
を設け、円筒形状部１４の内部にピンＡ１６を挿通して
ある。１７は回動板で、一側に係止片１０の係止孔９に
掛合し、扉８とは反対側に鋭角をなす掛止部１８を設け
た掛止片１９を突設している。他側を前記追動板１３の
追動片１５に追動する平面部２０と円弧部２１を設け、
前記掛止片１９と円弧部２１の間にこの回動板１７を回
動自在に支持するピンＢ２２を挿通してある。前記ピン
Ａ１６及びピンＢ２２は、本体１の両側で支持してい
る。２３は前記本体１の上部に補強及び前記扉２の軸支
用支持部を兼ねた上板、２４は同下部用の下板である。

ここで、追動板１３、円筒形状部１４、追動片１５、ピ
ンＡ１６、回動板１７、掛止部１８、掛止片１９、平面
部２０、円弧部２１及びピンＢ２２が、実用新案登録請
求の範囲の掛止手段に相当する。

以上のように構成された自動販売機の商品収納装置につ
いて、以下第３図及び第４図を用いてその動作を説明す
る。

まず第４図は、前記商品落下通路５に商品を最上部まで
積み上げた状態を示すものであり、商品ｈの収納により
前記追動板１３はピンＡ１６を軸として上方に回動す
る。

第３図にその部分詳細を示すが、追動板１３の回動によ
りピンＡ１６を軸として追動片１５が下方に回動する。
前記追動片１５の回動により回動板１７がピンＢ２２を
軸として回動し、追動片１５が平面部２０から円弧部２
１に順次当接し摺動する。それに伴って回動板１７の他
側に設けた突設してなる掛止片１９は、前記扉８に設け
た係止片１０の係止孔９より平面部２０で一気に離孔
し、円弧部２１でその状態を維持する。

前記掛止片１９が係止孔９から離孔することにより扉８
は開扉、閉扉動作を行うことができる。また、扉８は、
前記本体１の側壁４′に設けた保持板１１により保持さ
れているので開扉時引っ張り力を加えることにより保持
板１１のバネ性が働き開扉する。逆に閉扉時は押圧を加
えることにより閉扉する。

以上のように本実施例によれば、商品落下通路５の最上
部に商品が収納されていなければ、扉８の係止孔９と回
動板１８の掛止片１９は掛止され、扉８は閉扉状態であ
り、商品落下通路５の最上部に商品を収納することによ
り、追動板１３と回動板１８が連動し掛止片１９は係止
孔９を離孔し、扉８は開扉状態となり扉８に引っ張り力
を加えることにより扉８は保持板１１から外れ開扉でき
る。そして、開扉により商品載置棚２への商品収納が可
能となる。

商品収納が完了すれば、扉８に押圧を加えることにより
閉扉でき保持板１１にて扉８は閉扉状態を保持できる。
尚、掛止片１９は離孔状態であるが、商品が販売されれ
ば商品がそれぞれ落下し追動片１３が自重で回動し、回
動板１８が連動して掛止片１９は係止孔９に掛止され
る。

考案の効果 以上のように本考案は、商品落下通路側に商品を積み上
げ最上部に商品を収納したとき、商品落下通路に収納さ
れた最上段の商品の押圧により掛止手段が移動し、掛止
手段による扉の掛止が解除され、扉の開閉が自由となり
初めて商品載置棚への商品収納が可能となり、商品載置
棚への先入れを防止することにより商品の落下による割
れ等を防ぐことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例における自動販売機の商品収
納装置の側断面図、第２図は第１図の全体斜視図、第３
図は第１図の動作後の部分側断面詳細図、第４図は第３
図の全体斜視図、第５図は第１図の部分部品図、第６図
は従来の自動販売機の商品収納装置の正面図、第７図は
第６図の動作説明図である。 １……本体、１′……商品収納室、２……商品載置棚、
５……商品落下通路、８……扉、９……係止孔、１０…
…係止片、１１……保持板、１３……追動板、１５……
追動片、１７……回動板、１９……掛止片。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】前面を開口し商品収納室を形成する商品収
   納装置の本体と、前記商品収納室内に垂直方向に延在し
   商品を積み重ねて収納するとともに商品販売時に落下す
   る商品を案内する商品落下通路と、前記商品落下通路に
   隣接して前記商品収納室内に設けられ前記商品落下通路
   側に傾斜した商品載置棚と前記商品載置棚の前面に開閉
   可能に設けられた扉と、前記本体に設けられ前記扉を掛
   止する位置と掛止を解除する位置とを移動する掛止手段
   とを備え、前記掛止手段は、前記商品落下通路の最上段
   に収納された商品に当接することによって前記扉の掛止
   を解除する位置に移動する自動販売機の商品収納装置。