JPH0745950B2 - 空調制御装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明はビルや工場の空調設備において被空調室に対し
て熱回収装置と換気装置と加熱冷却器とを併用して作用
させるシステムを制御する空調制御装置に関するもので
ある。

従来の技術 従来の空調制御装置では、第４図に示すようにその制御
系統は、熱回収装置の系統21,換気装置の系統22,加熱冷
却器の系統23の３つに分かれていた。そして熱回収装置
の系統21についてはエンタルピ制御器24により、第５図
に示すように冷房時であれば外気エンタルピが高いとき
に、暖房時であれば外気エンタルピが低いときに熱回収
装置系ダンパ６を開くように制御し、換気装置の系統22
についてはエンタルピ制御器25により第６図に示すよう
に冷房時であれば外気エンタルピが低いときに、暖房時
であれば外気エンタルピが高いときに換気装置系ダンパ
８を開くように制御し、加熱冷却器の系統23については
温度制御器26により第７図に示すように暖房時であれば
暖房設定温度に対して室内温度が一致するように温水制
御弁７の開度を制御し、冷房時であれば冷房設定温度に
対して室内温度が一致するように冷水制御弁５の開度を
制御していた。なお、第４図において31は室内エンタル
ピセンサ、41は外気エンタルピセンサでありそれぞれエ
ンタルピ制御器24に電気的に接続され、32は室内エンタ
ルピセンサ、42は外気エンタルピセンサでありそれぞれ
エンタルピ制御器25に電気的に接続され、２は室内温度
センサであり温度制御器26に電気的に接続されている。
９は加熱冷却器、10は給気ファン、11は被空調室、12は
還気ファンであって、これらがひとつの空気循環系を構
成している。13は熱回収装置であり、熱回収装置系ダン
パ６が開いているときに矢印の方向に空気が流れて熱回
収をおこなっていた。

発明が解決しようとする問題点 このような従来の構成では、熱回収装置の系統，換気装
置の系統および加熱冷却器の系統が別々に制御されてい
たため、第６図における冷房時の換気装置系ダンパ８の
開度発生と第７図における冷水制御弁５の開度発生とが
重なり、外気冷房可能時にも冷水エネルギーを消費して
しまうことがあった。また、第５図における熱回収装置
系ダンパ６の開度発生と第６図における換気装置系ダン
パ８の開度発生とはともに室内外エンタルピ差に対して
一義的に定まるにもかかわらず第４図に示すように室内
エンタルピセンサ31および32,外気エンタルピセンサ41
および42が重複して存在していたことにより、制御によ
る省エネルギーの向上，制御装置やセンサの低価格化の
うえで問題があった。

本発明は上記問題点に鑑み、熱源エネルギーの無駄使い
を防止して省エネルギーを図るとともに、制御装置全体
を低価格化することを目的とする。

問題点を解決するための手段 本発明は前記問題点を解決するため、室内空気温度測定
信号と室内空気エンタルピ測定信号と屋外空気エンタル
ピ測定信号とを入力・保持する信号入力保持手段と、前
記室内空気温度測定信号により冷房モードか中間期モー
ドか暖房モードかを判定するモード判定手段と、冷房モ
ードのときには冷房能力制御信号を発し、冷房モードで
あって、室外エンタルピ大のとき熱回収装置作動信号を
発し、暖房モードのときには暖房能力制御信号を発し、
暖房モードであって、室外エンタルピ小のとき熱回収装
置作動信号を発し、中間期モードのときには冷房能力制
御信号，暖房能力制御信号および熱回収装置作動信号を
停止するとともに室外エンタルピ小のとき換気装置作動
信号を発する信号発生手段とを有してなるものである。

作用 本発明は前記した構成により、まず、今後冷房すべきか
暖房すべきかあるいは中間期モードとすべきかを定め
る。そして、冷房のときには冷房能力制御信号を発して
たとえば冷水流量を制御して室内空気温度をほぼ一定に
保ちつつ、室外エンタルピ大のとき熱回収装置作動信号
を発して室内空気を屋外に排出する際に熱回収をおこな
う。

暖房のときには暖房能力制御信号を発してたとえば温水
流量を制御して室内空気温度をほぼ一定に保ちつつ、室
外エンタルピ小のとき熱回収装置作動信号を発して室内
空気を屋外に排出する際に熱回収をおこなう。中間期の
ときには冷房能力制御信号，暖房能力制御信号および熱
回収装置作動信号を停止してたとえば冷水温水の通水と
熱回収装置の作動とをとめるとともに、室外エンタルピ
小のとき換気装置作動信号を発して外気冷房をおこな
う。このような作用により、熱源エネルギーの無駄使い
を防止するように制御することができる。

実 施 例 第１図は本発明の空調制御装置の一実施例を示す配管配
線系統図、第２図は同フローチャート、第３図は同動作
説明図である。第１図において、１は空調制御装置本体
部であって、室内温度センサ2,室内エンタルピセンサ3,
外気エンタルピセンサ4,冷水制御弁5,熱回収装置系ダン
パ6,温水制御弁7,換気装置系ダンパ８にそれぞれ接続さ
れている。９は加熱冷却器、10は給気ファン、11は被空
調室、112は還気ファンであって、これらがひとつの空
気循環系を構成している。13は熱回収装置であり、熱回
収装置系ダンパ６が開いているとき矢印の方向に空気が
流れて熱回収をおこなう。14は信号入力保持手段、15は
モード判定手段、16は信号発生手段であって、いずれも
空調制御装置本体部１に収納されており、これらの信号
処理の手順を第２図のフローチャートに示す。すなわち
室内温度センサ２による室内空気温度の値と暖房設定温
度・冷房設定温度との関係は第３図のようになり、よっ
てこの関係により暖房モードか中間期モードか冷房モー
ドかが定まるとともに温水制御弁７または冷水制御弁５
の開度が定まる。そして暖房モードでは室外エンタルピ
小のときに、暖房モードでは室外エンタルピ大のときに
熱回収装置系ダンパ６が開き熱回収装置13を作用させて
熱回収をおこなう。中間期モードでは室外エンタルピ小
のときに換気装置系ダンパ８が開き外気冷房をおこな
う。

発明の効果 以上述べてきたように、本発明によれば、暖房時と冷房
時には確実に熱回収装置を作動させて熱回収をおこない
つつ室内を希望の温度に保つように制御し、中間期にお
いては確実に外気冷房をおこなうとともに熱源エネルギ
ーの無駄使いを防止するように制御することができると
ともにセンサ設置の重複をさけて低価格化でき、実用的
にきわめて有用である。

【図面の簡単な説明】 第１図は本発明における空調制御装置を示す配管配線系
統図、第２図は同フローチャート、第３図は同動作説明
図、第４図は従来の空調制御装置の配管配線系統図、第
５図，第６図および第７図は同動作説明図である。 14……信号入力保持手段、15……モード判定手段、16…
…信号発生手段。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】室内空気温度測定信号と室内空気エンタル
   ピ測定信号と屋外空気エンタルピ測定信号とを入力・保
   持する信号入力保持手段と、前記室内空気温度測定信号
   により冷房モードか中間期モードか暖房モードかを判定
   するモード判定手段と、冷房モードのときには冷房能力
   制御信号を発し、冷房モードであって、室外エンタルピ
   大のとき熱回収装置作動信号を発し、暖房モードのとき
   には暖房能力制御信号を発し、暖房モードであって、室
   外エンタルピ小のとき熱回収装置作動信号を発し、中間
   期モードのときには冷房能力制御信号、暖房能力制御信
   号および熱回収装置作動信号を停止するとともに室外エ
   ンタルピ小のとき換気装置作動信号を発する信号発生手
   段とを有してなる空調制御装置。