JPH0745558B2 - 熱可塑性ポリウレタン樹脂の製法 - Google Patents

熱可塑性ポリウレタン樹脂の製法

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JPH0745558B2
JPH0745558B2 JP3101915A JP10191591A JPH0745558B2 JP H0745558 B2 JPH0745558 B2 JP H0745558B2 JP 3101915 A JP3101915 A JP 3101915A JP 10191591 A JP10191591 A JP 10191591A JP H0745558 B2 JPH0745558 B2 JP H0745558B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は熱可塑性ポリウレタン樹
脂の製法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ポリイソシアネート化合物と活性
水素含有基を少なくとも2個有する化合物とを、イソシ
アネート基:活性水素含有基の当量比を実質1:1で、長
時間反応させて高分子量の熱可塑性ポリウレタン樹脂が
得られることが知られている。また、ポリイソシアネー
ト化合物と、分子量1500〜3000の活性水素含有基を少な
くとも2個有する化合物とを、イソシアネート基:活性
水素含有基の当量比を2:1で反応させて両末端イソシア
ネート基を有するプレポリマーを生成し、次に該プレポ
リマーを低分子量ジアミン化合物、低分子量ジオール化
合物または水などの鎖伸長剤と反応させて、熱可塑性ポ
リウレタン樹脂を製造する方法が知られているが、鎖伸
長反応において高分子量化する際にゲル化がしばしば惹
起するため、高分子量の熱可塑性ポリウレタン樹脂を得
ることは困難である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の高分子量の熱可
塑性ポリウレタン樹脂を製造する方法[ポリイソシアネ
ート化合物と活性水素含有基を少なくとも2個有する化
合物とを、イソシアネート基:活性水素含有基の当量比
を実質1:1で、長時間反応させる]は、反応時間が長
く、かつ得られたポリウレタン樹脂は、不安定なアロフ
ァネート・ビューレット結合という副反応の結合基含量
が多く、経時的な分子量低下(粘度低下)が大きく、か
つ物性が低下する等の問題があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、反応時間
が短く、経時的な粘度低下が少なく、かつ色相の良好な
熱可塑性ポリウレタン樹脂を得るべく鋭意検討した結
果、本発明に到達した。すなわち本発明は、ポリイソシ
アネート化合物(a)と、活性水素含有基を少なくとも2
個有する化合物(b)とを、イソシアネート基:活性水素
含有基の当量比を(1.0〜1.3):1.0で反応させて得ら
、片末端又は両末端にイソシアネート基を有し、イソ
シアネート基の含有重量が0.05%〜0.5%であり、かつ重
量平均分子量が20,000〜200,000のウレタンプレポリマ
ー(A)と、鎖伸長剤(B)とを反応させ、重量平均分子量5
0,000〜5,000,000まで高分子量化することを特徴とする
熱可塑性ポリウレタン樹脂の製法である。
【0005】本発明において、ポリイソシアネート化合
物(a)としては、例えば、炭素数(NCO基中の炭素を除
く)2〜12の脂肪族ポリイソシアネート、炭素数4〜15の
脂環式ポリイソシアート、炭素数8〜12の芳香脂肪族ポ
リイソシアネート、炭素数6〜20の芳香族ポリイソシア
ネート、及びこれらのポリイソシアネートの変性物が挙
げられる。このようなポリイソシアネートの具体例とし
ては、エチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイ
ソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ドデ
カメチレンジイソシアネート、2,2,4-トリメチルヘキサ
ンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、2,6-ジ
イソシアネートメチルカプロエート、ビス(2-イソシア
ネートエチル)フマレート、ビス(2-イソシアネートエ
チル)カーボネート、2-イソシアネートエチル-2,6-ジ
イソシアネートヘキサノエートなどの脂肪族ポリイソシ
アネート;イソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキ
シルメタンジイソシアネート、シクロヘキシレンジイソ
シアネート、メチルシクロヘキシレンジイソシアネー
ト、ビス(2-イソシアネートエチル)-4-シクロヘキセ
ン-1,2-ジカルボキシレートなどの脂環式ポリイソシア
ート;キシリレンジイソシアネート、ジエチルベンゼン
ジイソシアネートなどの芳香脂肪族ポリイソシアネー
ト;トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイ
ソシアネート、ナフチレンジイソシアネートなどの芳香
族ポリイソシアネート;これらのポリイソシアネートの
変性物(カーボジイミド基、ウレトジオン基、ウレトイ
ミン基、ウレア基および/またはイソシアネート基含有
変性物など);及びこれらの2種以上の混合物が挙げら
れる。
【0006】本発明において、活性水素含有基を少なく
とも2個有する化合物(b)としては、低分子ジオール
類、高分子ジオール類(ポリエーテルジオール、ポリエ
ステルジオールなど)、低分子トリオール類(トリメチ
ロールプロパン、ヘキサントリオール、グリセリンな
ど)、低分子ジアミン類(エチレンジアミン、プロピレ
ンジアミン、イソホロンジアミン、2,2,4-トリメチルヘ
キサメチレンジアミン、1,4-ジアミノヘキサンなど)、
ヒドラジン類(ヒドラジン、メチルヒドラジンなど)、
ヒドラジド類(酢酸ヒドラジド、プロピオン酸ヒドラジ
ドなど)など、およびこれらの2種以上の混合物が挙げ
られる。これらのうち好ましいものは、高分子ジオール
類(ポリエーテルジオール、ポリエステルジオールな
ど)、低分子ジオール類、およびこれらの2種以上の混
合物である。
【0007】低分子ジオール類としては、例えば、脂肪
族低分子ジオール類[エチレングリコール、ジエチレン
グリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリ
コール、1,4-,1,3-ブタンジオール、ネオペンチルグリ
コール、1,6-ヘキサンジオール、1,8-オクタメチレンジ
オール、アルキルジアルカノールアミンなど];環状基
を有する低分子ジオール類[特公昭45-1474号記載のも
の:ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン、m-およ
びp-キシリレングリコール、ビス(ヒドロキシメチル)
ベンゼン、1,4-ビス(2-ヒドロキシエトキシ)ベンゼ
ン、4,4′-ビス(2-ヒドロキシエトキシ)-ジフェニル
プロパン(ビスフェノールAのエチレンオキシド付加
物)など]、およびこれらの2種以上の混合物が挙げら
れる。
【0008】ポリエーテルジオールとしては、例えば、
これら低分子ジオール類のアルキレンオキシド(炭素数
2〜4のアルキレンオキシド:エチレンオキシド、プロピ
レンオキシド、1,2-,2,3-,1,3-ブチレンオキシドな
ど)付加物;これらアルキレンオキシド、もしくは環状
エーテル(テトラヒドロフランなど)を開環重合もしく
は開環共重合(ブロックおよび/またはランダム)させ
て得られるもの[ポリエチレングリコール、ポリプロピ
レングリコール、ポリエチレン−ポリプロピレン(ブロ
ックおよび/またはランダム)グリコール、ポリテトラ
メチレンエーテルグリコール、ポリテトラメチレンーエ
チレン(ブロックおよび/またはランダム)グリコー
ル、ポリテトラメチレン−プロピレン(ブロックおよび
/またはランダム)グリコール、ポリヘキサメチレンエ
ーテルグリコール、ポリオクタメチレンエーテルグリコ
ールなど];並びにこれらの2種以上の混合物が挙げら
れる。
【0009】ポリエステルジオールとしては、前記に例
示した低分子ジオール類および/または前記に例示した
ポリエーテルジオールのうち、分子量1000以下のものと
ジカルボン酸および/またはヒドロキシモノカルボン酸
とを反応させて得られる縮合ポリエステルジオールや、
ラクトンの開環重合により得られるポリラクトンジオー
ルなどが挙げられる。上記ジカルボン酸としては脂肪族
ジカルボン酸(コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、グ
ルタル酸、アゼライン酸、マレイン酸、フマル酸な
ど)、芳香族ジカルボン酸(テレフタル酸、イソフタル
酸など)およびこれらの2種以上の混合物が挙げられ
る。上記ラクトンとしては、γ-ブチロラクトン、ε-カ
プロラクトンなどが挙げられる。
【0010】これらのポリエステルジオールの具体例と
しては、ポリエチレンアジペート、ポリブチレンアジペ
ート、ポリヘキサメチレンアジペート、ポリネオペンチ
ルアジペート、ポリエチレンプロピレンアジペート、ポ
リエチレンブチレンアジペート、ポリブチレンヘキサメ
チレンアジペート、ポリジエチレンアジペート、ポリ
(ポリテトラメチレンエーテル)アジペート、ポリエチ
レンアゼレート、ポリエチレンセバケート、ポリブチレ
ンアゼレート、ポリブチレンセバケート、ポリカプロラ
クトンジオール、ポリカーボネートジオール;およびこ
れらの2種以上の混合物が挙げられる。
【0011】これらのポリエーテルジオール、ポリエス
テルジオールなどの高分子ジオールの平均分子量(水酸
基価測定による)は通常500〜5000、好ましくは700〜40
00である。
【0012】ポリイソシアネート化合物(a)と、活性水
素含有基を少なくとも2個有する化合物(b)との反応
時、必要により触媒を用いることもできる。用いる場合
の触媒としては例えばジブチルスズジラウレート、ジオ
クチルスズジラウレートなどの有機金属化合物やトリエ
チルアミン、ジアザビシクロウンデセンなどのアミン類
などが挙げられる。
【0013】また、この反応は溶剤の存在下又は非存在
下で行われ、非存在下で行った場合には後から溶剤を加
えるか又は、一度固形の樹脂を製造した後、溶剤に溶解
する方法などを行うことができる。使用される溶剤とし
ては、例えばアミド(ジメチルホルムアミド、ジメチル
アセトアミド等)、ケトン(アセトン、メチルエチルケ
トン、メチルイソブチルケトン等)、エステル(酢酸エ
チル、酢酸ブチル等)、エーテル(テトラハイドロフラ
ン等)、芳香族炭化水素(トルエン、キシレン等)、ス
ルホキサイド(ジメチルスルホキサイド等)、アルコー
ル(エタノール、イソプロピルアルコール等)、および
これらの2種以上の混合物が挙げられる。該溶液の濃度
は通常5〜70%、好ましくは10〜50%である。
【0014】ウレタンプレポリマー(A)を製造する際
の、反応成分中のイソシアネート基:活性水素含有基の
当量比は、通常1.0〜1.3:1.0、好ましくは1.0〜1.1:
1.0である。
【0015】該ウレタンプレポリマー(A)のイソシアネ
ート基の含有重量(NCO%)は通常0.05〜0.5%、好ましく
は0.1〜0.5%である。NCO%が0.5%を越えると鎖伸張反応
時に反応が局部的に進行し、ゲル化現象を起こし易い。
また、0.05%未満では製造に時間がかかり、色相が悪
く、不安定なアロファネート・ビューレット結合という
副反応の結合基含量が多く、経時的な分子量低下(粘度
低下)が大きく、かつ物性が低下する。該ウレタンプレ
ポリマー(A)の重量平均分子量は通常20,000〜200,000、
好ましくは20,000〜150,000である。重量平均分子量が2
0,000未満では鎖伸張反応時に反応が局部的に進行し、
ゲル化現象を起こし易い。また、200,000を越えると製
造に時間がかかり、色相が悪く、不安定なアロファネー
ト・ビューレット結合という副反応の結合基含量が多
く、経時的な分子量低下(粘度低下)が大きく、かつ物
性が低下する。
【0016】該ウレタンプレポリマー(A)の製造の際の
反応温度は、溶剤存在下では通常30〜100℃であり、溶
剤非存在下では通常50〜230℃である。
【0017】本発明において、鎖伸長剤(B)としては、
低分子ジアミン類(エチレンジアミン、プロピレンジア
ミン、イソホロンジアミン、2,2,4-トリメチルヘキサメ
チレンジアミン、1,4-ジアミノヘキサンなど)、ヒドラ
ジン類(ヒドラジン、メチルヒドラジンなど)、ヒドラ
ジド類(酢酸ヒドラジド、プロピオン酸ヒドラジドな
ど)、低分子ジオール類(ポリエーテルジオールの項に
記載のもの)、低分子トリオール類(トリメチロールプ
ロパン、ヘキサントリオール、グリセリンなど)など、
およびこれらの2種以上の混合物が挙げられる。これら
のうち好ましいものは、低分子ジアミン類(エチレンジ
アミン、プロピレンジアミン、イソホロンジアミン、2,
2,4-トリメチルヘキサメチレンジアミン、1,4-ジアミノ
ヘキサンなど)、ヒドラジン類(ヒドラジン、メチルヒ
ドラジンなど)およびこれらの2種以上の混合物であ
る。
【0018】該ウレタンプレポリマー(A)と鎖伸長剤(B)
との反応は、ウレタンプレポリマー(A)に鎖伸長剤(B)を
添加するか、または鎖伸長剤(B)にウレタンプレポリマ
ー(A)を添加する方法を行うことができる。 また、該
ウレタンプレポリマー(A)のイソシアネート基:鎖伸長
剤(B)の活性水素含有基との当量比は、通常1.0〜1.3/1.
0、好ましくは1.0〜1.1/1.0である。この反応温度は、
通常0〜200℃、好ましくは30〜70℃である。
【0019】また、必要により、重合停止剤[例えば1
価アルコール(メタノール、ブタノール、シクロヘキサ
ノールなど)、1価アミン(メチルアミン、ブチルアミ
ン、シクロヘキシルアミンなど)]を用いることもでき
る。
【0020】本発明の熱可塑性ポリウレタン樹脂の重量
平均分子量は、通常50,000〜5,000,000、好ましくは10
0,000〜3,000,000である。重量平均分子量が50,000未満
では、樹脂物性が悪く、また溶液として使用した場合、
溶液粘度が低くコーティング適性が悪い。5,000,000以
上では、製造に長時間を要する。
【0021】本発明の熱可塑性ポリウレタン樹脂は、そ
のまま、あるいは必要に応じて溶解、他樹脂との配合な
どにより、合成皮革、コーティング、塗料、接着剤、成
形品(フィルムなど)など広い用途に有用である。
【0022】
【実施例】以下実施例により本発明を更に説明するが本
発明はこれに限定されるものではない。 以下、部は重
量部を示す。なお実施例中での略記号は下記の意味を示
す。
【0023】実施例1 十分に脱水した両末端に水酸基を有する平均分子量2492
のポリエチレンアジペート(以下PEAと略記)100部と、
エチレングリコール(以下EGと略記)7.97部とをジメチ
ルホルムアミド(以下DMFと略記)353部中に溶解し、4,
4'-ジフェニルメタンジイソシアネート(以下MDIと略
記)43.4部を加え、70℃で2時間反応させ、固形分のNC
O%が0.36%、重量平均分子量が42,000、溶液粘度が20℃
で1,700cpsのプレポリマーのDMF30%溶液を得た。このプ
レポリマー溶液にイソホロンジアミン(以下IPDAと略
記)1.0部のDMF30%溶液を加え、50℃で30分反応させた
後、メタノール2部を加え重合停止し、重量平均分子量
が450,000、溶液粘度が20℃で540,000cpsのポリウレタ
ン樹脂溶液を得た。本実施例の実施条件、得られた本発
明のポリウレタン樹脂溶液の色相、粘度の経時変化(以
下粘度経変と略記)、ポリウレタン樹脂の強伸度物性、
重量平均分子量(以下Mwと略記)、アロファネート・
ビューレット基含量(以下A基含量と略記)の測定結果
を表1に示す。
【0024】実施例2 十分に脱水したポリカプロラクトンジオール(Mw=201
0)126部、1,4-ブタンジオール15部とをDMF800部中に溶
解し、MDI59部を加え、70℃で3時間反応させ、固形分
のNCO%が0.15%、重量平均分子量が78,000、溶液粘度が2
0℃で800cpsのプレポリマーのDMF20%溶液を得た。この
プレポリマー溶液にIPDA0.9部のDMF20%溶液を加え、50
℃で30分反応させ、重量平均分子量が820,000、溶液粘
度が20℃で340,000cpsのポリウレタン樹脂溶液を得た。
本実施例の実施条件、得られた本発明のポリウレタン樹
脂溶液の色相、粘度経変、ポリウレタン樹脂の強伸度物
性、Mw、A基含量の測定結果を表1に示す。
【0025】比較例1 十分に脱水したPEA(Mw=2492)100部とEG7.97部とをDM
F352部中に溶解し、MDI42.8部を加え、70℃で15時間反
応させ、固形分のNCO%が0.01%以下、重量平均分子量が1
80,000、溶液粘度が20℃で210,000cpsのポリウレタン樹
脂溶液を得た。 本比較例の実施条件、得られた本発明
のポリウレタン樹脂溶液の色相、粘度経変、ポリウレタ
ン樹脂の強伸度物性、Mw、A基含量の測定結果を表1
に示す。
【0026】比較例2 十分に脱水したPEA(Mw=2492)100部とEG7.97部とをDM
F449部中に溶解し、MDI84.3部を加え、70℃で2時間反応
させ、固形分のNCO%が7.34%、分子量が1,140のプレポリ
マーのDMF30%溶液を得た。このプレポリマー溶液を30℃
に冷却し、IPDA28.5部のDMF30%溶液を加えると、瞬時に
ゲル化現象を起こし、ポリウレタン樹脂溶液は得られな
かった。
【0027】
【表1】
【0028】(注) 重量平均分子量:GPC、ポリスチレン換算 A含量:下記方法で測定したアロファネート・ビューレ
ット結合基含量のNCO%換算値; アロファネート・ビューレット結合を過剰量のジ-n-ブ
チルアミン(以下DBAと略記)で分解し(90℃×2時
間)、残留アミンをアセトアミド化した後ガスクロマト
グラフィーで定量し、アロファネート・ビューレット結
合を定量する方法[武田薬品研究所報,47,105(1988)]
のDBAによる分解条件を、90℃×2時間から70℃×40分に
変更し、定量精度(NCO%換算値)を±0.02%から±0.005%
にアップした方法。 粘度経変:30%DMF溶液の粘度(B型粘度計)の低下率
(80℃×20時間)。 色相:30%DMF溶液の色相(APHA)。
【0029】実施例3〜6 表2に示す各実施例のとおりの原料を、実施例1と同様
の方法で反応させ、ポリウレタン樹脂溶液を得た。各実
施例の実施条件、得られた各ポリウレタン樹脂溶液の色
相、粘度経変、各ポリウレタン樹脂の強伸度物性、M
w、A基含量の測定結果を表3に示す。
【0030】
【表2】
【0031】(注) TDI:トリレンジイソシアネート PTMG1400:ポリテトラメチレンエーテルグリコ
ール(分子量1400) PPG2005:ポリプロピレングリコール(分子量2
005) PBA2460:ポリブチレンアジペート(分子量24
60) PCL2010:ポリカプロラクトンジオール(分子量
2010) HG:1,6−ヘキサンジオール HDAM:4,4’−ジアミノジヘキシルメタン DAM:4,4’−ジアミノジフェニルメタン EA:エチレンジアミン
【0032】
【表3】
【0033】
【発明の効果】本発明製法により得られる熱可塑性ポリ
ウレタン樹脂は以下の効果を奏する。 1.本発明の組成物は、従来の熱可塑性ポリウレタン樹脂
と異なり、経時的な分子量低下・物性低下をほとんど起
こさない。 2.本発明の組成物を熱可塑性ポリウレタン樹脂溶液とし
て用いた場合、該溶液は経時的な粘度低下が少なく粘度
安定性に優れている。 3.本発明の組成物の製造法は、短時間反応で行うため、
生産性が著しく高く、かつ製造コストが低い。 上記効果を奏することから本発明の熱可塑性ポリウレタ
ン樹脂は例えば、合成皮革をはじめとして、コーティン
グ、塗料、接着剤、成型品等さまざまな用途に有用であ
る。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリイソシアネート化合物(a)と、活性水
    素含有基を少なくとも2個有する化合物(b)とを、イソ
    シアネート基:活性水素含有基の当量比を(1.0〜1.3)
    1.0で反応させて得ら、片末端又は両末端にイソシア
    ネート基を有し、イソシアネート基の含有重量が0.05%
    0.5%であり、かつ重量平均分子量が20,000〜200,000
    のウレタンプレポリマー(A)と、鎖伸長剤(B)とを反応さ
    せ、重量平均分子量50,000〜5,000,000まで高分子量化
    することを特徴とする熱可塑性ポリウレタン樹脂の製
    法。
  2. 【請求項2】活性水素含有基を少なくとも2個有する化
    合物(b)の活性水素含有基が、ヒドロキシル基である請
    求項1記載の製法。
  3. 【請求項3】鎖伸長剤(B)が、アミノ基を少なくとも2
    個有する化合物である請求項1又は2記載の製法。
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