JPH0745423A - Mri装置用超電導磁石 - Google Patents

Mri装置用超電導磁石

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JPH0745423A
JPH0745423A JP5184858A JP18485893A JPH0745423A JP H0745423 A JPH0745423 A JP H0745423A JP 5184858 A JP5184858 A JP 5184858A JP 18485893 A JP18485893 A JP 18485893A JP H0745423 A JPH0745423 A JP H0745423A
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refrigerator
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Katsutoki Sasaki
克時 佐々木
Yoshiyasu Kishi
善康 岸
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、輻射シールドの温度を下げて液体ヘ
リウムの消費量を低減すると共に、良好なMRI画像が
得られることを最も主要な目的としている。 【構成】本発明は、冷凍機により輻射シールドを冷却し
てなるMRI装置用超電導磁石において、上記冷凍機
に、蓄冷材の材質としてEr3 Ni合金等の磁性材料を
用いると共に、上記輻射シールドとして、純度99.9
9%以上の高純度アルミニウム材からなる熱伝導板を設
けた輻射シールドを備え、熱伝導板を、冷凍機との結合
部または熱集中部から、軸方向および円周方向に少なく
とも1箇所設けることを特徴としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、冷凍機により輻射シー
ルドを冷却してなるMRI装置用の超電導磁石に係り、
特に輻射シールドの温度を下げて液体ヘリウムの消費量
を低減すると共に、良好なMRI画像が得られるように
した小形でかつ安価なMRI装置用超電導磁石に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】図5は、この種の従来のMRI装置用超
電導磁石の全体組立構成例を示す断面図である。図5に
おいて、MRI装置用超電導磁石は、真空容器1と、真
空容器1の内部に収納された第1の輻射シールド2a、
第2の輻射シールド2b、およびヘリウム容器3と、ヘ
リウム容器3の内部に収納された超電導コイル4と、真
空容器1の外部に設置された冷凍機5と、冷凍機5と第
1の輻射シールド2aおよび第2の輻射シールド2bと
をそれぞれ結合する第1の伝熱板6aおよび第2の伝熱
板6bと、ヘリウム容器3の内部に収容された液体ヘリ
ウム7とから構成されている。
【0003】第1の輻射シールド2aおよび第2の輻射
シールド2bは、冷凍機5と、第1の伝熱板6aおよび
第2の伝熱板6bを介して熱的結合がなされており、冷
却されている。
【0004】すなわち、各輻射シールド2a,2bの定
常温度は、第1の輻射シールド2aが60k 〜80k
第2の輻射シールド2bが15k 〜20k に冷却され
る。しかしながら、このようなMRI装置用超電導磁石
では、液体ヘリウム7の消費量が0.02l/h以上と
なり、液体ヘリウム7の消費量と液体ヘリウム7の注液
間隔の低減化、および超電導磁石のコンパクト化を図る
上で、大きな支障となっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、従来の
MRI装置用超電導磁石においては、液体ヘリウムの消
費量が多いばかりでなく、超電導磁石のコンパクト化を
図れないという問題があった。
【0006】本発明の目的は、輻射シールドの温度を下
げて液体ヘリウムの消費量を低減すると共に、良好なM
RI画像を得ることが可能な小形でかつ安価なMRI装
置用超電導磁石を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに本発明では、冷凍機により輻射シールドを冷却して
なるMRI装置用超電導磁石において、上記冷凍機に、
蓄冷材の材質としてEr3 Ni合金等の磁性材料を用い
ると共に、上記輻射シールドとして、純度99.99%
以上の高純度アルミニウム材からなる熱伝導板を設けた
輻射シールドを備え、熱伝導板を、冷凍機との結合部ま
たは熱集中部から、軸方向および円周方向に少なくとも
1箇所設けるようにしている。
【0008】ここで、特に上記熱伝導板を軸方向および
円周方向に対称位置に取付けるようにしている。また、
円周方向に取付けた上記熱伝導板に電気的1ターンカッ
トを設けるようにしている。
【0009】
【作用】従って、本発明のMRI装置用超電導磁石にお
いては、冷凍機には、蓄冷材の材質としてEr3 Ni合
金等の磁性材料を用いて、冷凍機の到達温度を下げると
共に、輻射シールドには、純度99.99%以上の高純
度アルミニウム材からなる熱伝導板を、冷凍機との結合
部または熱集中部から、軸方向および円周方向に設ける
ことにより、輻射シールド温度は10k 以下にすること
が可能となるため、MRI画像が良好で、かつクエンチ
時の機械的強度もあり、液体ヘリウムの消費量を低減す
ることができる。
【0010】
【実施例】以下、本発明の一実施例について図面を参照
して詳細に説明する。本実施例によるMRI装置用超電
導磁石の全体組立構成は、前述した図5の断面図と同様
である。但し、冷凍機には、蓄冷材の材質として、Er
3 Ni合金等の磁性材料を一部または全部用いたものと
し、かつ到達温度が10k 以下のものとしている。
【0011】図1は、本実施例のMRI装置用超電導磁
石における輻射シールドの外筒の構成例を示す斜視図で
ある。図1において、21は輻射シールド外筒板であ
り、アルミニウム合金板(例えば、A5083他)によ
り製作している。これは、図示しない傾斜磁場コイルか
らの印加磁場による渦電流の低減、および超電導コイル
のクエンチ時に発生する電磁力の低減のため、材質を選
定しているものである。
【0012】また、22は純度99.99%以上の高純
度アルミニウム材からなる軸熱伝導板であり、輻射シー
ルド外筒板21に軸方向に、熱伝導が良好な取付け手
法、例えば溶接取付けまたは接着取付け等の手法で、取
付けを行なっている。
【0013】さらに、23は軸熱伝導板22と同様に、
純度99.99%以上の高純度アルミニウム材からなる
周熱伝導板であり、輻射シールド外筒板21に円周方向
に、上記と同様に熱伝導が良好な取付け手法、例えば溶
接取付けまたは接着取付け等の手法で、取付けを行なっ
ている。
【0014】さらにまた、6は伝熱板であり、一端は冷
凍機5のヒートステーションに、また他端は軸熱伝導板
22にそれぞれ結合し、輻射シールドと冷凍機5とを熱
的に結合している。
【0015】次に、以上のように構成した本実施例のM
RI装置用超電導磁石においては、輻射シールドの熱量
は、主に軸熱伝導板22,周熱伝導板23を通って伝熱
板6へ流れ、冷凍機5で冷却される。
【0016】この場合、高純度アルミニウムとアルミニ
ウム合金の10k 以下での熱伝導率の比は、約100倍
以上あるため、輻射シールド内の温度差を低減すること
が可能となり、輻射シールドの温度を下げることができ
る。このため、液体ヘリウムの消費量の低減ができる。
特に、熱量が集中する伝熱板6との結合部または熱集中
部付近の温度差を少なくすることができる。
【0017】また、輻射シールド本体には、アルミニウ
ム合金を使用しているため、超電導コイル4のクエンチ
発生の場合にも、輻射シールドに発生する電磁力は比較
的小さな値に抑えることができると共に、機械的強度も
良好であるので、機械的破損、変形を防止することがで
きる。
【0018】さらに、輻射シールド本体にアルミニウム
合金を使用しているため、傾斜磁場コイルの運転時に発
生する渦電流も低減でき、良好なMRI画像を得ること
ができる。
【0019】上述したように、本実施例のMRI装置用
超電導磁石においては、次のような効果を得ることがで
きる。すなわち、冷凍機5には、蓄冷材の材質としてE
3 Ni合金等の磁性材料を用い、また純度99.99
%以上の高純度アルミニウム材からなる熱伝導板22,
23を、冷凍機5との結合部または熱集中部から軸方向
および円周方向に設けているので、輻射シールドの温度
を下げることができ、液体ヘリウム7の消費量を低減す
ることが可能になると共に、十分な機械的強度を有し、
良好なMRI画像を得ることが可能となる。
【0020】より詳しくは、次のような効果を得ること
ができる。 (a)蓄冷材の材質としてEr3 Ni合金等の磁性材料
を用いた冷凍機5と、高純度アルミニウム材からなる軸
熱伝導板22および周熱伝導板23とを設けているの
で、輻射シールド温度を10k 以下の極低温に冷却で
き、液体ヘリウム7の消費量を0.01l/h以下に低
減することが可能となる。
【0021】(b)輻射シールド本体にアルミニウム合
金を使用しているので、良好な機械的強度を有すると共
に、良好なMRI画像を得ることが可能となる。 (c)輻射シールド本体にアルミニウム合金を使用して
いるので、超電導コイル4のクエンチ時の電磁力をより
一層低減することが可能となる。
【0022】尚、本発明は上記実施例に限定されるもの
ではなく、次のようにしても同様に実施できるものであ
る。 (a)図2は、本発明のMRI装置用超電導磁石におけ
る輻射シールドの外筒の他の構成例を示す斜視図であ
り、図1と同一要素には同一符号を付して示している。
【0023】図2において、2つの軸熱伝導板22を上
下方向に(円周方向に)対称位置に取付け、2つの周熱
伝導板23を軸方向に対称位置に取付けている。かかる
構成とすることにより、2つの軸熱伝導板22、2つの
周熱伝導板23を軸方向および円周方向に対称位置に取
付けているため、輻射シールド内の温度差をより一層低
減することが可能になるのは勿論のこと、傾斜磁場コイ
ル運転時の渦電流分布が対称となるため、より一層良好
なMRI画像を得ることが可能となる。
【0024】(b)図3は、本発明のMRI装置用超電
導磁石における輻射シールドの外筒の他の構成例を示す
斜視図であり、図1と同一要素には同一符号を付して示
している。
【0025】図3において、24は結合用熱伝導板であ
り、他の軸熱伝導板22,および周熱伝導板23より
も、その厚さ、幅寸法等を大きくしている。かかる構成
とすることにより、輻射シールドの熱量の最も集中する
場所の厚さ、幅寸法を大きくしているため、輻射シール
ド内の温度差をより一層低減することができ、より一層
低温の輻射シールド温度を得ることが可能となる。
【0026】(c)図4は、本発明のMRI装置用超電
導磁石における円周方向に設ける周熱伝導板の他の構成
例を示す一部拡大図であり、図1と同一要素には同一符
号を付して示している。
【0027】図4において、周熱伝導板23と輻射シー
ルド外筒板21との間にスリットを入れ、電気的1ター
ンカット25を設けている。かかる構成とすることによ
り、周熱伝導板23に電気的1ターンカットを設けてい
るため、超電導コイル4のクエンチ発生時の電磁力をよ
り一層低減することが可能となる。
【0028】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、冷
凍機により輻射シールドを冷却してなるMRI装置用超
電導磁石において、上記冷凍機に、蓄冷材の材質として
Er3Ni合金等の磁性材料を用いると共に、上記輻射
シールドとして、純度99.99%以上の高純度アルミ
ニウム材からなる熱伝導板を設けた輻射シールドを備
え、熱伝導板を、冷凍機との結合部または熱集中部か
ら、軸方向および円周方向に少なくとも1箇所設けるよ
うにしたので、輻射シールドの温度を下げて液体ヘリウ
ムの消費量を低減すると共に、良好なMRI画像を得る
ことが可能な小形でかつ安価なMRI装置用超電導磁石
が提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるMRI装置用超電導磁石における
輻射シールドの外筒の一実施例を示す斜視図。
【図2】本発明によるMRI装置用超電導磁石における
輻射シールドの外筒の他の実施例を示す斜視図。
【図3】本発明によるMRI装置用超電導磁石における
輻射シールドの外筒の他の実施例を示す斜視図。
【図4】本発明によるMRI装置用超電導磁石における
円周方向に設ける周熱伝導板の他の構成例を示す一部拡
大図。
【図5】MRI装置用超電導磁石の全体組立構成例を示
す断面図。
【符号の説明】
1…真空容器、2a…第1の輻射シールド、2b…第2
の輻射シールド、3…ヘリウム容器、4…超電導コイ
ル、5…冷凍機、6…伝熱板、6a…第1の伝熱板、6
b…第2の伝熱板、7…液体ヘリウム、21…輻射シー
ルド外筒板、22…軸熱伝導板、23…周熱伝導板、2
4…結合用熱伝導板、25…電気的1ターンカット。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 冷凍機により輻射シールドを冷却してな
    るMRI装置用超電導磁石において、 前記冷凍機に、蓄冷材の材質としてEr3 Ni合金等の
    磁性材料を用いると共に、 前記輻射シールドとして、純度99.99%以上の高純
    度アルミニウム材からなる熱伝導板を設けた輻射シール
    ドを備え、前記熱伝導板を、前記冷凍機との結合部また
    は熱集中部から、軸方向および円周方向に少なくとも1
    箇所設けるようにしたことを特徴とするMRI装置用超
    電導磁石。
  2. 【請求項2】 前記熱伝導板を軸方向および円周方向に
    対称位置に取付けるようにしたことを特徴とする請求項
    1に記載のMRI装置用超電導磁石。
  3. 【請求項3】 円周方向に取付けた前記熱伝導板に電気
    的1ターンカットを設けるようにしたことを特徴とする
    請求項1に記載のMRI装置用超電導磁石。
JP18485893A 1993-07-27 1993-07-27 Mri装置用超電導磁石 Expired - Lifetime JP3260497B2 (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102930946A (zh) * 2012-09-27 2013-02-13 湖北省电力公司电力科学研究院 一种高温超导磁体导冷装置
WO2013150951A1 (ja) * 2012-04-06 2013-10-10 株式会社 日立メディコ 超電導電磁石および磁気共鳴イメージング装置
WO2022185568A1 (ja) * 2021-03-02 2022-09-09 株式会社 東芝 超電導電磁石装置及び超電導電磁石装置の冷却方法

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CN102930946A (zh) * 2012-09-27 2013-02-13 湖北省电力公司电力科学研究院 一种高温超导磁体导冷装置
WO2022185568A1 (ja) * 2021-03-02 2022-09-09 株式会社 東芝 超電導電磁石装置及び超電導電磁石装置の冷却方法

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