JPH0745402B2 - 持続性アスコルビン酸製剤 - Google Patents
持続性アスコルビン酸製剤Info
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- JPH0745402B2 JPH0745402B2 JP8820393A JP8820393A JPH0745402B2 JP H0745402 B2 JPH0745402 B2 JP H0745402B2 JP 8820393 A JP8820393 A JP 8820393A JP 8820393 A JP8820393 A JP 8820393A JP H0745402 B2 JPH0745402 B2 JP H0745402B2
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- Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
Description
製剤に関する。
ルビン酸もしくはその塩の作用効果は周知の通りであ
り、例えば、(1)生体内の酵素の働きを活発にし、ま
た副腎皮質ホルモン、甲状腺ホルモン、コリン等の働き
を賦活する、(2)血管壁を緻密にして強化し、血小板
の生成を促し、またトロンビン作用を賦活し、出血防止
や止血にあずかる等の生体ホメオスタシスの維持の他、
(3)メラニンの生成を抑制して色素の沈着を防ぐ等、
美容面での効果も知られている。
種の原因により生体内に不足すると、例えば、壊血病、
小児におけるメルレルバロー病、アジソン病のようなホ
ルモン失調、栄養低下、脱力などの疾病が起こる。ま
た、血管壁の脆弱化、骨、歯牙の発育の遅延、更には免
疫、抗体産生能力や感染に対する抵抗力、傷創の治癒能
力の低下を引き起こす。
炎、腎炎、腎出血、胃出血、腸出血等の炎症及び出血
時、肺結核、肺炎、風邪、脳炎、リウマチ、癌等の疾患
時、更にはアレルギー中毒、軽微感染症等の疾患時等、
多方面にまたがる。その他病後の回復中、疲労、妊娠、
授乳中等にも広く用いられている。
の塩は、体内に高濃度に長くとどまることがなく、一定
濃度以上に投与しても吸収されずに体外へ排泄される。
特に、注射による投与は、速効性を期待する場合以外
は、経口投与より更に体内残留時間が短く、投与方法が
煩雑である等のため、アスコルビン酸もしくはその塩の
投与に関しては経口投与が一般的とされているが、経口
投与の場合も投与量がある一定の濃度に達すると、それ
以上の吸収は望めなくなり、その生物学的利用価値は低
下する。このため、適当量を少量ずつ分割投与すること
がアスコルビン酸もしくはその塩の生物学的利用価値を
高めるのに有効であるが、従来のアスコルビン酸製剤
は、速放性のものが殆んどであり、血中濃度の持続性は
低く、このために投与回数を増やさなければならず、実
際の服用に際してはコンプライアンスの点で問題があっ
た。それ故、このような欠点がない生物学的利用価値の
高い、持続性アスコルビン酸製剤の開発が要望されてい
た。
ので、病状、目的等に応じて溶出率を調節でき、生物学
的利用価値の高い、優れた持続性を保持する持続性アス
コルビン酸製剤を提供することを目的とする。
達成するため鋭意検討を重ねた結果、アスコルビン酸も
しくはその塩に対し、水素添加植物油及びショ糖脂肪酸
エステルの1種又は2種以上とトウモロコシタンパクと
を併用することにより、溶出時間をコントロールするこ
とが可能で、従来製剤と同様速やかに血中濃度を上昇さ
せながら、消失過程は遥かに緩やかであることから、優
れた持続性を保持するアスコルビン酸製剤が得られるこ
とを知見し、本発明をなすに至った。
明のアスコルビン酸製剤は、アスコルビン酸もしくはそ
の塩と、水素添加植物油及びショ糖脂肪酸エステルから
選ばれる1種又は2種以上と、トウモロコシタンパクと
を含有してなるものである。
剤に配合されるアスコルビン酸もしくはその塩の割合は
20〜40%(重量%、以下同じ)が好ましく、20%
に満たないと薬効が充分に発揮されない場合があり、一
方40%を越えると製造上の問題等が起こるおそれがあ
る。
は公知のものを配合することができ、例えば市販品とし
てラブリワックス−102(フロイント産業(株)製)
などが用いられる。この水素添加植物油の配合割合は5
〜40%が好ましく、5%に満たないとその効果が充分
に得られず、40%を越えると錠剤等に製剤化した場
合、硬度が低下する場合がある。
基の炭素数が10〜20のものが好ましく、この場合脂
肪酸は単一脂肪酸であっても混合脂肪酸であってもよ
く、硬化牛脂等の食用油脂からの脂肪酸が好適に用いら
れる。またモノエステル含量の多いものが好ましく、例
えば市販品としてDKエステル(第一製薬(株)製)な
どを使用することができる。なお、ショ糖脂肪酸エステ
ルの配合量も5〜40%とすることが好ましい。
を配合することができ、例えば昭和ツェイン88(昭和
産業(株)製)が用いられる。このトウモロコシタンパ
クの配合割合は0.1〜10%が好ましい。
に配合する水素添加植物油、トウモロコシタンパク、シ
ョ糖脂肪酸エステルはいずれも食品添加物として使用が
認められ、人体に対する毒性の低いものである。
には、上記成分以外に製剤調製時に繁用されている添加
剤、例えば、乳糖、ブドウ糖、可溶性でんぷん等を添加
することも可能であり、従来のアスコルビン酸製剤同
様、他の薬剤との併用も可能である。
剤、顆粒剤等適宜な経口投与用の形態に調製でき、その
製造方法としては、アスコルビン酸もしくはその塩と、
水素添加植物油及びショ糖脂肪酸エステルの1種又は2
種以上とを混合し、エタノール・水混合液に溶解したト
ウモロコシタンパク溶液をバインダーとした上記混合末
をミニペレットに掛ける遠心流動造粒法、上記混合末に
エタノール・水混液に溶解したトウモロコシタンパクを
噴霧して造粒する流動造粒法、上記混合末とトウモロコ
シタンパク溶液を練合機にて練合する方法等が挙げられ
る。また、この顆粒剤を打錠し、錠剤を得ることもでき
る。
スコルビン酸製剤と同様の疾患の治療、予防の目的の
他、滋養強壮、美容効果といった効果を期待できる食品
への応用も可能である。
従来のアスコルビン酸製剤と同様速やかにその血中濃度
を上昇させるばかりでなく、消失過程は遥かに緩やかで
あることから、優れた持続性を有するので、従来に比べ
て少ない投与回数でその薬効を充分発揮し得、血中濃度
を長時間維持できるので、生物学的利用価値が高く、更
に服用のわずらわしさも軽減できるものである。しか
も、トウモロコシタンパクの配合割合により、溶出率も
コントロールできるので症状、目的等に応じた調製も可
能である。従って、治療、予防薬として有効であり、更
には健康食品等への応用も可能である。
的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるも
のではない。
00g、水素添加植物油(ラブリーWAX102,フロ
イント産業製)2,500g、コーンスターチ(日本食
品化工製)600g及び粉糖(日清製糖製)1,700
gを混合する。
2,500gを遠心流動造粒機CF−750に入れて回
転させながら、別にトウモロコシタンパク(昭和ツェイ
ン88,昭和産業製)200gをエタノール・精製水
(9:1)の混液3リットルに溶解した液を噴霧しなが
ら先の混合末を掛けて顆粒を得た。
ン酸を250mg含有)及び市販アスコルビン酸顆粒製
剤(1g中にアスコルビン酸を250mg含有)を用
い、下記の試験を行った。 1.試験方法 試験開始当日9日前から6日間、被験者として選定した
成人男子6名にアスコルビン酸1000mg/日を連日
投与して、体組織のアスコルビン酸を飽和状態にさせ
た。試験当日は、被験者を3名ずつ2群に分け、本発明
群には上記本発明品を4g(アスコルビン酸として10
00mg)、比較群には上記市販品2g(アスコルビン
酸として500mg)を朝食後に投与した。採血は、投
与直前、投与後1,3,6,9,12時間に行った。 2.試験結果 各群の血漿中アスコルビン酸濃度平均は表1及び図1に
示す通りであった。
ールとしての0時間値をそれぞれ差し引き、この値を基
にして各パラメーターを算出した。結果を表2,3に示
す。
及びTmaxにおいて両製剤の相違は認められないが、
AUC及びT1/2に著しい差を認め、消失過程での相違
が反映されていた。すなわち、本発明群において、比較
群の3倍以上の半減期が認められ、消失過程が緩徐であ
ることを示している。また、生体での利用率を比較する
ため、無限大時間までのAUCを算定したところ、本発
明群は、比較群の約3.4倍の値を示した。本発明群は
比較群に対してアスコルビン酸として2倍の投与量であ
ることを考慮しても、格段に優れている結果が示され
た。
ては12時間ごとに、市販品については6時間ごとに投
与する場合のシュミレーションを行った。すなわち、本
発明品については、アスコルビン酸として1回1000
mg、1日2回、市販品については、アスコルビン酸と
して1回500mg、1日4回の投与を行った場合であ
る。結果は図2,3の通りであった。また、定常状態に
おける各パラメーターは表4の通りである。
ともアスコルビン酸として2000mg/日投与としな
がらも、本発明群においては安定した濃度推移が認めら
れる。
に、市販製剤2g(アスコルビン酸として500mg)
及び本発明製剤4g(アスコルビン酸として1000m
g)を投与した場合、本発明品は市販品と比較して投与
量が2倍ではあるが、約3.4倍の吸収量を示した。ま
た、表4、図2,3の結果より、1日アスコルビン酸と
して2000mg投与した場合のシュミレーションによ
ると、本発明品は市販品に比べ定常状態での濃度比が少
なく、高濃度での血中濃度を維持することができること
が明らかにされた。
やかに血中濃度の増大を示しながら、その消失過程は緩
やかであることから、投与回数について通常製剤の半分
で、しかも効率的に生体内で利用されることが認められ
る。
方のアスコルビン酸顆粒製剤A〜Iを各々調製し、溶出
試験を行った。溶出試験は、日本薬局方の回転バスケッ
ト法により行い、試験液として37℃の水900mlを
用い、回転数は100rpmとした。
及び図4に示す。
持続性アスコルビン酸製剤は、エタノール・水混液のト
ウモロコシタンパクの配合割合により、溶出率をコント
ロールできることが認められる。
AX1,000g、ショ糖脂肪酸エステル(DKエステ
ルF−20W第一工業製薬製)1,300g及び乳糖
4,600gを流動造粒機(フロイント産業製)に入
れ、別にトウモロコシタンパク(昭和ツェイン88昭和
産業製)800gをエタノール・精製水(9:1)の混
液12リットルに溶解した液を噴霧しながら造粒して顆
粒とし、残りのショ糖脂肪酸エステル300gと混合し
打錠機(菊水製作所製)にて錠剤を得た。この錠剤も実
施例1の製剤と同様の持続性を示した。
血中濃度を示すグラフである。
血中濃度変化を示すグラフである。
中濃度変化を示すグラフである。
Claims (1)
- 【請求項1】 アスコルビン酸もしくはその塩と、水素
添加植物油及びショ糖脂肪酸エステルから選ばれる1種
又は2種以上と、トウモロコシタンパクとを含有してな
ることを特徴とする持続性アスコルビン酸製剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8820393A JPH0745402B2 (ja) | 1993-03-23 | 1993-03-23 | 持続性アスコルビン酸製剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8820393A JPH0745402B2 (ja) | 1993-03-23 | 1993-03-23 | 持続性アスコルビン酸製剤 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06271465A JPH06271465A (ja) | 1994-09-27 |
JPH0745402B2 true JPH0745402B2 (ja) | 1995-05-17 |
Family
ID=13936349
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8820393A Expired - Lifetime JPH0745402B2 (ja) | 1993-03-23 | 1993-03-23 | 持続性アスコルビン酸製剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0745402B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE60004797T2 (de) * | 1999-03-16 | 2004-06-17 | Merck Patent Gmbh | Arzneimittel mit verzögerter wirkstoffabgabe enthaltend isoquercetin und ascorbinsäure |
JP6382667B2 (ja) * | 2014-09-26 | 2018-08-29 | 株式会社ファンケル | L−アスコルビン酸徐放性製剤 |
-
1993
- 1993-03-23 JP JP8820393A patent/JPH0745402B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH06271465A (ja) | 1994-09-27 |
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