JPH0745395Y2 - 負圧式倍力装置 - Google Patents

負圧式倍力装置

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JPH0745395Y2
JPH0745395Y2 JP1987000518U JP51887U JPH0745395Y2 JP H0745395 Y2 JPH0745395 Y2 JP H0745395Y2 JP 1987000518 U JP1987000518 U JP 1987000518U JP 51887 U JP51887 U JP 51887U JP H0745395 Y2 JPH0745395 Y2 JP H0745395Y2
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booster piston
booster
piston
valve
working chamber
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孝義 篠原
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Nissin Kogyo Co Ltd
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Nissin Kogyo Co Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】 A.考案の目的 (1) 産業上の利用分野 本考案は、例えば車両のブレーキマスタシリンダの作動
に用いられる負圧式倍力装置、特に、ブースタシエル
と;該ブースタシエル内を負圧源に連なる第1作動室
と、制御弁を介して該第1作動室または大気に選択的に
連通される第2作動室とに区画すべく、前記ブースタシ
エル内に前後往復動自在に収容されるブースタピストン
と;該ブースタピストンの中心に存する弁筒嵌入孔に嵌
合されて抜止めフランジを該ブースタピストン前面に重
合した制御弁用弁筒と;前記抜止めフランジを前記ブー
スタピストンと協働して挟止すべく、該抜止めフランジ
の外周部よりも径方向外側で該ブースタピストンに設け
た複数の係止爪に弾性係合する挟止板と;を備えたもの
の改良に関する。
(2) 従来の技術 本出願人は、先に、この種装置として、特開昭60-67251
号公報に開示されるものを提案している。
(3) 考案が解決しようとする課題 上記従来装置においては、両作動室間に生じる気圧差に
よりブースタピストンの抜止めフランジよりも径方向外
側部分が前方に撓み変形を起こすことがあるが、その抜
止めフランジの後面外周部がブースタピストン前面に常
時密接していて、該ピストンの撓み支点が常に抜止めフ
ランジの後面外周縁に位置している関係から、該後面外
周縁に対応したブースタピストンの特定箇所に前記撓み
に起因した応力が集中し、該箇所を早期に破損させる虞
れがあった。
また上記従来装置では、ブースタピストンの、抜止めフ
ランジ外周部よりも径方向外側に位置する各係止爪の撓
み易さが、該爪と上記撓み支点との距離により決定され
るため、その距離を比較的長く設定すると各係止爪が撓
み易くなって、装置組立時において該爪と挟止板との係
脱作業が行い易くなる反面、装置組立後においてブース
タピストンが過度に撓むと該爪と挟止板とが離脱し易く
なり、一方、上記距離を比較的短く設定すると各係止爪
が撓みにくくなって、装置組立後における該爪と挟止板
との離脱防止に有効である反面、装置組立時における該
爪と挟止板との係脱作業が行いにくくなる、といった相
反する問題があった。
本考案は上記に鑑み提案されたもので、装置組立時にお
いて各係止爪に挟止板を係脱させる際には各係止爪を比
較的撓み易くしてその作業性を高めることができ、一
方、組立完了後においてブースタピストンが前方に過度
に撓み変形を起こした場合には各係止爪を比較的撓みに
くくして該爪と挟止板との間に離脱防止を効果的に行
い、しかもブースタピストンの特定箇所に前記応力が集
中するのを回避することができるようにして、従来装置
の上記問題を全て解決し得る負圧式倍力装置を提供する
ことを目的とする。
B.考案の構成 (1) 課題を解決するための手段 上記目的を達成するために本考案は、抜止めフランジの
後面外周部に、そこに該後面より前側に偏位した後向き
の支持面を形成すべく段部を設け、その支持面には、前
記段部に対応してブースタピストンの前面に突設した補
強リブの前端を対面させ、その補強リブ前端が前記支持
面に対し平時は離間し、また第1,第2作動室間の気圧差
の増大によりブースタピストンの前方への撓み量が一定
限界を超えた時には当接するように、該補強リブ及び前
記段部をそれぞれ形成したことを特徴とする。
(2) 作用 装置の組立時においては、ブースタピストンの前方への
撓み支点が抜止めフランジの後面外周縁よりも径方向内
方となって、その撓み支点と各係止爪との距離を極力長
くすることができるから、それだけ各係止爪を前方へ撓
み易くしてそれら爪と挟止板との係脱作業を軽快容易に
行わせることができる。
また装置の組立後において、両作動室間の気圧差の増大
によりブースタピストンの前方への撓み量が増えて一定
限界に達すると、補強リブ前端が上記支持面に当接し
て、その当接部を該ピストンの新たな撓み支点とするか
ら、ブースタピストンの撓み支点近傍における応力分散
が図られ、しかも上記当接に伴いブースタピストンの撓
み支点と各係止爪との距離が短縮され、各係止爪が前方
へ撓みにくくなるから、各係止爪と挟止板とが外れにく
くなる。
(3) 実施例 以下、図面により本考案の一実施例について説明する。
先ず、第1図及び第2図において、ブースタシエル1内
にブースタピストン2が前後往復動自在に収容され、そ
のブースタピストン2によりブースタシエル1内は前部
の第1作動室Aと後部の第2作動室Bとに区画される。
ブースタピストン2の後面にダイヤフラム3が重合さ
れ、その外周ビード3aはブースタシエル1の周壁、した
がってブースタシエル1を構成する前、後部シエル1a,1
bの衝合部に画成された環状溝4に結着され、また内周
ビード3bはブースタピストン2の内周部に結着される。
この内周ビード3bの結着構造については後述する。
第1作動室Aは負圧導入管5を介して負圧源である内燃
機関の吸気マニホールド(図示せず)内に常時連通し、
第2作動室Bは後述する制御弁6を介して第1作動室A
またはブースタシエル1の後方延長筒7の端壁8に開口
する大気導入口9に選択的に連通されるようになってい
る。
ブースタピストン2は第1作動室Aに縮設された戻しば
ね10により常時後退方向、即ち第2作動室B側に弾発さ
れ、その後退限はダイヤフラム3の背面に隆起形成した
突起11がブースタシエル1の後壁内面に当接することに
より規制される。
ブースタピストン2に、その中心部から後方に突出する
制御弁用弁筒12が設けられ、その弁筒12は前記後方延長
筒7に設けた平軸受13に摺動自在に支承され、その後端
は前記大気導入口9に向って開放される。
弁筒12内に、制御弁6が次のように構成される。即ち、
弁筒12の前部内壁に環状の第1弁座141が形成され、弁
筒12の前部に、入力杆15に連結されてその前端部を構成
する弁ピストン16が摺合され、この弁ピストン16後端に
前記第1弁座141に囲繞される環状の第2弁座142が形成
される。
弁筒12の内壁に、両端を開放した筒状の弁体17の基端部
18が弁筒12に嵌着される弁体保持筒19を介して挟止され
る。この弁体17はゴム等の弾性材より形成されたもの
で、その基端部18から薄肉のダイヤフラム20が半径方向
内方へ延出し、その内周端に厚肉の弁部21が連設されて
おり、その弁部21は前記第1および第2弁座141,142
対向する。而して弁部21はダイヤフラム20の変形により
前後に移動でき、そして弁体保持筒19の前端面に当接す
ることもできる。
弁部21に環状の補強板22が埋設され、これに弁部21を両
弁座141,142に向って付勢すべく弁ばね60が連結され
る。
第1弁座141の外側部は弁筒12の通孔23を介して第1作
動室Aに、また第1および第2弁座141,142の中間部は
別の通孔24を介して第2作動室Bに、さらに第2弁座14
2の内側部は弁体17内部を介して大気導入口9にそれぞ
れ常時連通する。
弁筒12に、その前面中心部に開口する大径のシリンダ孔
25と、そのシリンダ孔25の奥部端面に開口する小径のシ
リンダ孔26が設けられ、その大径のシリンダ孔25にその
奥よりゴム等よりなる弾性ピストン27およびそれと同径
の出力ピストン28が順次摺合され、また小径のシリンダ
孔26に弾性ピストン27より小径の反動ピストン29が摺合
される。さらに小径のシリンダ孔26に前記弁ピストン16
の前端面から突出する小軸30が突入して反動ピストン29
の後端面に対向する。出力ピストン28の前面に出力杆31
が突設され、その出力杆31は図示しないブレーキマスタ
シリンダの作動ピストンに連結される。
入力杆15は戻しばね32により常時後退方向へ弾発され、
その後退限は、入力杆15に螺合して取付けた可動ストッ
パ板33が後方延長筒7の端壁8の内側に当接することに
より規制される。而して可動ストッパ板33を回転すれ
ば、それと入力杆15との螺合位置が変わるので入力杆15
の後退限を前後に調節することができる。その調節後の
可動ストッパ板33の固定は、同じく入力杆15に螺合した
ロックナット34の緊締により行われる。可動ストッパ板
33にこれが前記大気導入口9を閉塞しないように通気孔
35が形成される。
弁筒12の外端開口部に、大気導入口9からの導入空気を
浄化し、且つ入力杆15の作動を妨げないように変形し得
るフィルタ36,37が装着される。
次にブースタピストン2に対する弁筒12の組付構造につ
いて説明すると、ブースタピストン2はその価格を低減
すべく薄肉鋼板より略円盤状に成形されたもので、その
中心に弁筒嵌入孔38が形成され、その弁筒嵌入孔38口縁
にダイヤフラム3の内周ビード3bが装着される。
弁筒12はフェノール樹脂等の合成樹脂より成形されたも
ので、弁筒嵌入孔38に嵌合、したがって内周ビード3bの
内周面に嵌着される筒体39と、その筒体39の前端外周面
に当接されて後面aをブースタピストン2前面bに重合
した抜止めフランジ40とよりなる。
抜止めフランジ40の外周部において、その抜止めフラン
ジ40の中心に関し点対称となるように一対の切欠き状凹
部41が形成され、両凹部41に係合する一対の凸部42がブ
ースタピストン2の前面bに膨出成形される。これら凹
部41および凸部42は、ブースタピストン2に対する弁筒
12の回止めをなす凹凸係合部を構成する。
第2図に明示するように、両凸部42を結ぶ直線X−Xの
両側において、ブースタピストン2に、抜止めフランジ
40の周囲に位置するようにそれぞれ一対の鉤形第1,第2
係止爪431,432が隣接して切起しにより形成される。
前記直線X−Xの両側に存する両第1係止爪431相互お
よび両第2係止爪432相互はブースタピストン2の中心
に関し点対称となっており、前記直線X−Xを挟んで一
側の第1係止爪431と他側の第2係止爪432の両先端部44
1,442が互いに対向するようになっている。
各第1,第2係止爪431,432に、その先端部441,442からブ
ースタピストン2の平坦部45に延びるように補強リブ46
1,462が膨出成形される。
挟止板46は鋼板より成形され、抜止めフランジ40の中心
線回りに第2図時計方向に回転させることによりブース
タピストン2に組付けられてそのブースタピストン2と
の協働の下に抜止めフランジ40を挟止するもので抜止め
フランジ40の前面cに重合する挟止板本体47と、その挟
止板本体47の外周部に相対向するように形成されて抜止
めフランジ40の外周面に遊嵌する一対の弓形折曲げ部48
と、各折曲げ部48の先端外周縁より抜止めフランジ40の
半径方向外方に向けて突設され、各第1,第2係止爪431,
432の先端部441,442内面に弾性係合する一対の第1,第2
係合片491,492とを有する。
第3図に明示するように、各第1係合片491はその挟止
板回転方向後側の側縁に、また各第2係合片492はその
挟止板回転方向前側の側縁に、それぞれブースタピスト
ン2の平坦部45に近接するように内方へ折曲がる外れ止
め501,502を有する。ブースタピストン2の平坦部45に
挟止板46の回転方向と交差するように延びて第1,第2係
止爪431,432の切起し孔511,512を挟む各一対の補強リブ
521,522が膨出成形され、各第1係合片491の外れ止め50
1先端は挟止板回転方向後側に存する一方の補強リブ521
に対向し、また各第2係合片492の外れ止め502先端は、
第2係止爪432の挟止板回転方向前側の側縁とブースタ
ピストン2の平坦部45間の連結する側壁53に衝合する。
この側壁53は第2係止爪432の切起しと同時に、成形さ
れる。
このように両外れ止め501,502と一方の補強リブ521およ
び側壁53との協働により、挟止板46は抜止めフランジ40
中心線回りにおける離脱方向、即ち第2図時計および反
時計方向への回転を阻止される。
各一対の補強リブ521,522は切起し孔511,512の周辺を有
効に補強し、また挟止板回転方向後側に存する各補強リ
ブ521は挟止板46の外れ止めを兼ねている。
またダイヤフラム3の内周ビード3bは、弁筒嵌入孔38口
縁と弁筒12外面間に結着され、これにより弁筒嵌入孔38
がシールされる。挟止板本体47に一対の窓54が形成さ
れ、その一方の窓54が弁筒12における通孔23の開口部に
対向する。
ブースタピストン2に対する挟止板46の組付けは次のよ
うに行われる。
即ち、第2,第3図鎖線示のように挟止板本体47を抜止め
フランジ40の前面cに重合すると共に各折曲げ部48を抜
止めフランジ40外周面に遊嵌して各第1係合片491を挟
止板回転方向後側の各補強リブ521の上方に、また各第
2係合片492を相隣る第1,第2係止爪431,432間にそれぞ
れ配設する。そして挟止板46を、それにより抜止めフラ
ンジ40を押圧してダイヤフラム3の内周ビード3bを圧縮
しながら第2図時計方向に回転して各第1,第2係合片49
1,492を各第1,第2係止爪431,432の先端部441,442内面
に強制的に摺合させる。
この場合、抜止めフランジ40の各凹部41がブースタピス
トン2の各凸部42に係合してブースタピストン2に対す
る弁筒12の回止めが確実に行われているので、各第1,第
2係合片491,492を各第1,第2係止爪431,432に係合する
際、ダイヤフラム3の内周ビード3bを捩ることがない。
また各第1係合片491の外れ止め501はその弾性により各
補強リブ521を容易に乗越え、したがって各補強リブ521
は挟止板46の係合方向への回転を許容し、その上各第1,
第2係止爪431,432における挟止板回転方向後側の側縁
にブースタピストン2の平坦部45から遠去かるように外
方へ折曲がるガイド551,552が形成され、また各第1係
合片491の挟止板回転方向前側の側縁にはブースタピス
トン2の平坦部45に近接するように内方に折曲がるガイ
ド56が形成されると共に各第2係合片492の外れ止め502
がガイド作用をなすので、各第1,第2係止爪431,432
対する各第1,第2係合片491,492の摺合がスムーズに行
われる。
第4図(a)に明示するように、抜止めフランジ40の前
面c外周部は、その前面cより後面aに向って先広がり
のテーパ面57に形成され、そのテーパ面57と、それに対
向する挟止板46の係合片連設部46a後面との間には弧状
空間Sが画成される。この空間Sにより各第1,第2係合
片491,492における撓みの支点f1がテーパ面57の前縁部
となって、その支点f1と各第1,第2係合片491,492間の
距離が長くなるので、各第1,第2係合片491,492のばね
作用が増し、これにより各第1,第2係止爪431,432に対
する各第1,第2係合片491,492の摺合が容易となり、ま
た各第1,第2係合片491,492の弾性係合力が増加され
る。
更に第4図(a)に明示するように、抜止めフランジ40
の後面a外周部には、両凹部41を横切り該後面aより前
方に偏位した環状の段部58が形成され、その段部58は、
両凹部41以外の部分に在ってブースタピストン2の前面
bに対向する支持面としての平面部58aを有している。
ブースタピストン2の平坦部45には、両端を両凸部42に
連結した一対の半環状補強リブ59が、前方へ突出するよ
うに膨出成形され、各補強リブ59は横断面円弧状に形成
されて、その頂部、即ち前端が前記平面部58aに対面し
ている。而して各補強リブ59の前端が前記平面部58aに
対し平時は第4図(a)に示す如く所定距離dだけ離間
し、また両作動室A,B間の気圧差の増大にブースタピス
トン2の前方への撓み量が一定限界を超えた時には第4
図(b)に示す如く当接するように、該補強リブ59及び
前記段部58の形状・大きさ等が決められている。
従って第4図(a)の状態ではブースタピストンの前方
への撓み支点f2が前記段部58の内周縁、即ち抜止めフ
ランジ40の後面外周縁よりも径方向内方となって、その
撓み支点f2と各係止爪431,432との距離を極力長くする
ことができ、それだけ各係止爪431,432を前方へ撓み易
くしてそれら爪と前記係合片491,492との摺合係脱作業
を行い易くすることができる。
一方、第4図(b)の状態では、補強リブ59の前端が上
記平面部58aに当接して、その当接部をブースタピスト
ン2の新たな撓み支点f3とするため、ブースタピスト
ン2の撓み支点f2,f3近傍における応力分散が図られ、
ブースタピストン2の、抜止めフランジ40外周に対応し
た一箇所に前記撓みに起因して応力集中が生じるのを回
避することができ、しかも上記補強リブ59の前端と平面
部58aとの当接に伴いブースタピストン2の撓み支点f3
と各係止爪431,432との距離が短縮されて各係止爪431,4
32が前方へ撓みにくくなるから、ブースタピストン2が
過度に撓み変形を起こした場合でも各係止爪431,432
挟止板491,492との離脱防止に効果的である。
次にこの実施例の作用について説明すると、第1図の状
態は非作動状態を示すもので、互いに連結した弁ピスト
ン16および入力杆15は、可動ストッパ板33が固定の端壁
8に当接する所定の後退位置に戻しばね32のばね力を以
て保持され、そして弁ピストン16は第2弁座142を介し
弁部21の前面を押圧して、これを弁体保持筒19の前面に
軽く接触させるまで後退させ、それによって第1弁座14
1と弁部21間に僅かな間隙gを形成している。このよう
な状態は前記した可動ストッパ板33の調節により容易に
得ることができる。
以上により、エンジン運転中、常に負圧を蓄えている第
1作動室Aは通孔23、間隙gおよび通孔24を介して第2
作動室Bと連通し、また弁部21の前面開口部は第2弁座
142により閉鎖されるので、第2作動室Bには第1作動
室Aの負圧が伝達して両作動室A,Bの気圧が平衡してい
る。したがってブースタピストン2も戻しばね10の弾発
力を以て図示の後退位置を占める。
いま、車両を制動すべく図示しないブレーキペダルを踏
込み、入力杆15および弁ピストン16を前進させれば、弁
ばね60により前方へ付勢される弁部21は弁ピストン16に
追従して前進するが、第1弁座141と弁部21との間隙g
が前述のように極めて狭いので、弁部21は、直ちに第1
弁座141に着座して両作動室A,B間の連通を遮断し、同時
に第2弁座142は弁部21から離れて第2作動室Bを通孔2
4および弁体17内部を介して大気導入口9に連通させ
る。したがって第2作動室Bには大気が素早く導入さ
れ、該室Bが第1作動室Aよりも高圧となり、両室A,B
間に生じる気圧差によりブースタピストン2が戻しばね
10に抗し前進して、弾性ピストン27を介して出力杆31を
前進させるので、ブレーキマスタシリンダの作動ピスト
ンを前方へ駆動し、車両に制動がかけられる。
弁ピストン16の小軸30がその前進により反動ピストン29
を介して弾性ピストン27に当接すると、出力杆31の作動
反力による弾性ピストン27の反動ピストン29側への膨出
変形により前記反力の一部が弁ピストン16を介してブレ
ーキペダル側にフィードバックされ、これにより操縦者
は出力杆31の出力、即ち制動力を感知することができ
る。
ブースタピストン2の前進時、両作動室A,B間に生じる
気圧差によりブースタピストン2が前方へ撓むが、その
ときの撓みは抜止めフランジ40後面の前記支点f2によ
り支承される。
一方、両作動室A,B間に生じる気圧差が過大となってブ
ースタピストン2の前方への撓み量が増大し、第4図
(b)に示すように各補強リブ59の前端が抜止めフラン
ジ40の前記各平面部58aに当接すると、その当接部がブ
ースタピストン2の新たな撓み支点f3となり、その撓
み支点f3と各係止爪431,432との距離が短縮されて各係
止爪431,432が前方へ撓みにくくなるから、ブースタピ
ストン2が過度に撓み変形を起こした場合でも各係止爪
431,432と挟止板491,492とが外れにくくなる。
またブースタピストン2の前記撓みは、補強リブ59の前
端と前記平面部58aとの当接部を支点f3として支承さ
れ、このように両作動室A,B間に生じる気圧差の大小に
よりブースタピストン2の撓みを支承する支点f2,f3
変わるので、ブースタピストン2の一箇所に前記撓みに
起因した応力が集中的に作用することがなく、これによ
りブースタピストン2の耐久性を向上させることができ
る。
次に、ブレーキペダルの踏込み力を解放すると、先ず弁
ピストン16にかかる前記反力および戻しばね32の弾発力
により入力杆15が後退し、これにより第2弁座142を弁
部21に着座させると共にその弁部21を弁体保持筒19の前
面に当接させるので、弁部21は入力杆15の後退力を受け
て軸方向に圧縮変形を生じる。その結果、第1弁座141
と弁部21との間には当初の間隙gより大きな間隙が形成
されるため、その大きな間隙を通して両作動室A,Bの気
圧が相互に素早く均衡し、それらの気圧差がなくなれ
ば、ブースタピストン2は、戻しばね10の弾発力で後退
し、ダイヤフラム3の突起11がブースタシエル1の後壁
内面に当接して停止する。そして、入力杆15が端壁8に
当接したとき、弁部21は入力杆15の後退力から解放され
て原形に復元するので、第1弁座141との間隙を再び小
間隙gに狭めることができる。
C.考案の効果 以上のように本考案によれば、抜止めフランジの後面外
周部に、そこに該後面より前側に偏位した後向きの支持
面を形成すべく段部を設け、その支持面には、前記段部
に対応してブースタピストンの前面に突設した補強リブ
の前端を対面させ、その補強リブ前端が前記支持面に対
し平時は離間し、また第1,第2作動室間の気圧差の増大
によりブースタピストンの前方への撓み量が一定限界を
超えた時には突設するように、該補強リブ及び前記段部
をそれぞれ形成したので、装置の組立時においては、ブ
ースタピストンの前方への撓み支点が抜止めフランジの
後面外周縁よりも径方向内方となって、その撓み支点と
各係止爪との距離を極力長くすることができ、それだけ
各係止爪を前方へ撓み易くしてそれら爪と挟止板との係
脱作業を行い易くすることができる。
また装置の組立後において、両作動室間の気圧差の増大
によりブースタピストンの前方への撓み量が増えて一定
限界に達すると、補強リブ前端が上記支持面に当接し
て、その当接部を該ピストンの新たな撓み支点とするた
め、ブースタピストンの撓み支点近傍における応力分散
が図られ、補強リブ特設による補強効果と相俟ってブー
スタピストンの耐久性向上に大いに寄与することができ
る。しかも上記補強リブ前端と支持面との当接に伴いブ
ースタピストンの撓み支点と各係止爪との距離が短縮さ
れて各係止爪が前方へ撓みにくくなるから、ブースタピ
ストンが過度に撓み変形を起こした場合でも各係止爪と
挟止板との離脱防止に効果的である。
更にブースタピストン前面の補強手段たる前記補強リブ
を、前述の如くブースタピストンの撓み支点移動手段に
兼用することができるから、それだけ構造の簡素化が図
られ、コストダウンに寄与することができる。
【図面の簡単な説明】
図面は本考案の一実施例を示しており、特に第1図は全
体の縦断面図で、第2図I−I線断面に相当し、第2図
は第1図II-II矢視図、第3図は第2図III-III線断面
図、第4図はブースタピストンに対する弁筒の組付け部
分の拡大縦断面図で、(a)はブースタピストンが撓む
前の状態を、(b)はブースタピストンが撓んだ状態を
それぞれ示す。 A,B……第1,第2作動室、b……前面、d……間隔、1
……ブースタシエル、2……ブースタピストン、6……
制御弁、12……弁筒、38……弁筒嵌入孔、40……抜止め
フランジ、431,432……第1,第2係止爪、46……挟止
板、58……段部、58a……支持面としての平面部、59…
…補強リブ

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】ブースタシエル(1)と;該ブースタシエ
    ル(1)内を負圧源に連なる第1作動室(A)と、制御
    弁(6)を介して該第1作動室(A)または大気に選択
    的に連通される第2作動室(B)とに区画すべく、前記
    ブースタシエル(1)内に前後往復動自在に収容される
    ブースタピストン(2)と;該ブースタピストン(2)
    の中心に存する弁筒嵌入孔(38)に嵌合されて抜止めフ
    ランジ(40)を該ブースタピストン(2)の前面(b)
    に重合した制御弁用弁筒(12)と;前記抜止めフランジ
    (40)を前記ブースタピストン(2)と協働して挟止す
    べく、該抜止めフランジ(40)の外周部よりもその半径
    方向外側で該ブースタピストン(2)に設けた複数の係
    止爪(431,432)に弾性係合する挟止板(46)と;を備
    えた負圧式倍力装置において、前記抜止めフランジ(4
    0)の後面(a)外周部には、そこに該後面(a)より
    前側に偏位した後向きの支持面(58a)を形成すべく段
    部(58)を設け、その支持面(58a)には、前記段部(5
    8)に対応してブースタピストン(2)の前面(b)に
    突設した補強リブ(59)の前端を対面させ、その補強リ
    ブ(59)前端が前記支持面(58a)に対し平時は離間
    し、また前記両作動室(A,B)間の気圧差の増大により
    ブースタピストン(2)の前方への撓み量が一定限界を
    超えた時には当接するように、該補強リブ(59)及び前
    記段部(58)をそれぞれ形成したことを特徴とする負圧
    式倍力装置。
JP1987000518U 1987-01-06 1987-01-06 負圧式倍力装置 Expired - Lifetime JPH0745395Y2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6030871U (ja) * 1983-08-08 1985-03-02 アイシン精機株式会社 負圧式倍力装置
JPS6067248A (ja) * 1983-09-24 1985-04-17 Nissin Kogyo Kk 負圧式倍力装置

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JPS63108855U (ja) 1988-07-13

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