JPH0745229B2 - 被覆ポリオレフィン系フイルム - Google Patents

被覆ポリオレフィン系フイルム

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JPH0745229B2
JPH0745229B2 JP30766487A JP30766487A JPH0745229B2 JP H0745229 B2 JPH0745229 B2 JP H0745229B2 JP 30766487 A JP30766487 A JP 30766487A JP 30766487 A JP30766487 A JP 30766487A JP H0745229 B2 JPH0745229 B2 JP H0745229B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は被覆ポリオレフィン系フイルムに関する。更に
詳しくは本発明は特定の共重合体水系溶液を塗布・乾燥
してなる耐ブロッキング性,透明性,包装機適性及び耐
油性の優れた被覆ポリオレフィン系フイルムに関する。
(従来の技術) ポリオレフィン系フイルムはその透明性,防湿性が優
れ,かつコスト的に有利であることから包装用フイルム
として広く使用されている。特に一軸又は二軸延伸した
ポリオレフィン系フイルムは“こし”が向上するため包
装適性が良好であるが,ヒートシール性がないためポリ
塩化ビニリデン系樹脂,塩化ビニル系樹脂,塩素化ポリ
プロピレン樹脂等のヒートシール性樹脂を被覆して包装
用材料として多用されている。
(発明が解決しようとする問題点) しかしながら,被包装物が例えばチョコレートなどの菓
子類,タバコ等のように表面がオフセット印刷により美
麗に印刷されたものがあるが,このような場合印刷面に
沸点が260〜280℃と高い鉱物油が残留したままである事
が多く,このような商品をポリオレフィン系フイルムを
用いて包装するとポリオレフィン系フイルムはこれらの
鉱物油の蒸気を吸収し,その結果膨潤してシワを発生す
る。
このような現象はポリオレフィン系フイルムの表面に通
常用いられているウレタン系下塗り剤とし,及びPVDC系
エマルジョン上塗り剤として塗布した被覆フイルムであ
っても,その塗布層を経て鉱物油蒸気を吸収し同じ様に
シワを発生して包装物の商品価値を著しく損う。
このような吸油によるシワを改善する方法として特開昭
57−20322号公報,特開昭57−20346号公報,特開昭60−
210446号公報等が開示されている。例えば, 特開昭57−20322号公報及び特開昭57−20346号公報はポ
リオレフィンフイルムに大きい収縮性を付与し油類の吸
収にともなう膨潤による伸びと相殺させるものである。
しかしながら,かかる方法にて防シワ性即ち耐油性を向
上せしめたフイルムは保管中特に夏期高温時の自然収縮
により“たるみ”が生じるばかりでなくテアテープシー
ル部が熱シール時熱で極度に収縮し包装できないなど塗
布・印刷・包装等の工程に重大な支障をきたすという問
題点を有する。
又,特開昭60−210446号公報はアクリル酸エステル共重
合体水性分散液を下塗り剤として塩化ビニリデン共重合
体被覆ポリオレフィン系フイルムの耐油性を改善するも
のである。しかし,下塗り剤が分散液であるため被覆膜
を均質な連続層にするためには下塗り層の温度を二次転
移点以上に到達せしめ,乾燥温度は二次転移点より更に
60℃程度以上高い温度にする必要がある。一方,乾燥温
度を余り高くするとフイルムが硬化して塗布作業が困難
と成る為下塗り剤は二次転移点が低いものが用いられ,
その結果油分遮断性が低いものであった。
(問題点を解決するための手段) 本発明者らは前記の問題点を解決すべく鋭意検討した結
果,本発明に到達したものである。即ち本発明はポリオ
レフィン系フイルムの少なくとも片面に (a)メタクリル酸メチル10〜98重量部と, (b)メタクリル酸メチルと共重合可能なエチレン性不
飽和モノマー1種もしくは2種以上を0〜88重量部と, (c)1個または2個のカルボキシル基を有するα,β
−不飽和カルボン酸1種または2種以上を2〜25重量部 とを主成分として低級アルコール中にて溶液重合した
後,揮発性塩基にて中和して得られる二次転移点が60〜
105℃,中和前の酸価が20〜90のメタクリル酸メチル共
重合体の水系溶液を塗布・乾燥して成る耐油性が優れた
ヒートシール性ポリオレフィン系フイルムに関する。
本発明に用いるメタクリル酸メチルと共重合可能なエチ
レン性不飽和モノマーとしては,メタクリル酸エチル,
メタクリル酸n−プロピル,メタクリル酸イソプロピ
ル,メタクリル酸n−ブチル,メタクリル酸イソブチ
ル,メタクリル酸t−ブチル,メタクリル酸n−ヘキシ
ル,メタクリル酸2−エチルヘキシル等のメタクリル酸
メチル以外のメタクリル酸アルキルエステル類,アクリ
ル酸メチル,アクリル酸エチル,アクリル酸n−プロピ
ル,アクリル酸イソピロピル,アクリル酸n−ブチル,
アクリル酸イソブチル,アクリル酸t−ブチル,アクリ
ル酸n−ヘキシル,アクリル酸2エチルヘキシル等のア
クリル酸アルキルエステル類,酢酸ビニル,プロピオン
酸ビニル,等の脂肪酸ビニルエステル類,ヒドロキシメ
チルメタクリレート,グリシジルメタクリレート,スチ
レン,アクリロニトリル,塩化ビニル,塩化ビニリデ
ン,エチレンなどが挙げられるが共重合可能であればこ
れらに限られるものではない 又,本発明に用いられる1個又は2個のカルボキシル基
を有するα,β−不飽和カルボン酸としてはアクリル
酸,メタクリル酸,クロトン酸,マレイン酸,フマル
酸,シトラコン酸等が使用できる。
本発明に用いるメタクリル酸メチル系共重合体を製造す
る方法は溶液重合後次いで中和して水溶化する方法が好
ましい。塊状重合法は反応熱の除去が困難であり工業的
生産には不向きである。又,乳化重合法は重合工程に乳
化剤を用いる為得られた液を塗布する際泡立ちしたり,
塗布層を乾燥して均一に造膜させるためには高い温度で
乾燥する必要があり、又、塗布された被覆層の吸湿,接
着性阻害,可塑化等の現象を呈し好ましくない。又,懸
濁重合法は水溶性高分子等から成る安定剤を用いる為乳
化重合法による物と同様に被覆層に吸湿,接着阻害,可
塑化等の現象を呈する為好ましくない。
又,本発明に用いるメタクリル酸メチル共重合体の二次
転移点は60℃〜105℃程度でなければならない。二次転
移点が60℃未満のものは耐油性及び耐ブロッキング性が
不十分である。又,二次転移点が105℃を超えるものは
ヒートシール開始温度が高くなりヒートシール部のシ
ワ,収縮が顕著になるまで好ましくない。更に該重合体
の酸価は20〜90であることが必要である。酸価が20未満
であると水溶性が不十分であり,90を超えると湿度に過
敏となり高湿度下においてヒートシール強度が低下する
ので好ましくない。
又,メタクリル酸メチル共重合体の重合度は50〜1000が
好ましい。50未満では耐油性が不十分であり,1000を超
えると水溶液の粘度が非常に高くなり取り扱いが困難と
なり実用的でない。
なお,ここで重合度はGPC(ゲル・パーミエイション・
クロマトグラフィ)による重量平均重合度を指す。重合
度は重合時にメルカプタン系化合物等の添加量を調節す
ることにより希望の値のものを得ることができる。
以下に本発明のヒートシール性被覆フイルムの製造方法
を説明する。
本発明に用いるメタクリル酸メチル系共重合体は前記の
(a),(b),(c)の3成分を主成分として低級ア
ルコール中にて溶液重合によって製造される。
前記の低級アルコールとは炭素原子数が1〜4のモノア
ルコールでありメタノール,エタノール,n−プロパノー
ル,イソプロパノール,n−ブタノール,第二ブタノー
ル,イソブタノール,t−ブタノールが挙げられる。炭素
原子の数が5以上のものは水溶性が小さく均一相を形成
しにくく,又,沸点が高くなりポリオレフィン系フイル
ムの乾燥温度では除去が困難である為好ましくない。
又,多価アルコールも沸点が高いので適当でない。
前記の溶液重合に用いる低級アルコールの使用量はメタ
クリル酸メチル系重合体100重量部に対して20〜100重量
部が好ましい。20部未満では重合にともない粘度が上昇
して局部加熱の危険が有り,100重量部を超えてもそれ以
上特に硬化が上がらない。
前記の低級アルコールを窒素置換した反応容器に入れ,
重合触媒,前記の組成の単量体及び重合度調節剤を加
え,撹はんしながら加熱・還流して希望の重合度のメタ
クリル酸メチル共重合体を得る。
又,重合後の中和に用いる揮発性塩基としては基材であ
るポリオレフィン系フイルムの乾燥条件(熱風温度70〜
100℃)で揮発するものであれば良く,例えばアンモニ
ア,メチルアミン,ジメチルアミン,トリメチルアミ
ン,エチルアミン,ジエチルアミン,トリエチルアミ
ン,イソプロピルアミン,ジイソプロピルアミン,n−ブ
チルアミン等が挙げられる。これらの中和に用いられる
揮発性塩基は被覆層として用いられた後の乾燥工程にお
いて被覆層から除去され耐水性の良好な被覆層を形成す
る。
以上の様にして得られた塗布液には必要に応じてワック
ス,帯電防止剤,有機ポリマー微粒子,無機微粒子,紫
外線吸収剤,酸化防止剤等通常用いられる添加剤を用い
ることができる。前記ワックスとしてはカルナウバワッ
クスとパラフィンワックスとを加熱溶融した後エマルジ
ョン化した混合ワックスが特に好ましい。又,前記有機
ポリマー微粒子,無機微粒子としては実質的に球形のも
のが特に好ましい。
本発明において基材として使用するポリオレフィン系フ
イルムとしては高圧法低密度ポリエチレン,中低圧法高
密度ポリエチレン,中密度ポリエチレン,線状低密度ポ
リエチレン,ポリプロピレン,ポリブテン−1,ポリ4−
メチルペンテン−1,エチレン−酢酸ビニル共重合体,エ
チレン−メタクリル酸重合体,アイオノマー樹脂等α−
オレフィンを50%以上含む重合体を主成分とする無延伸
フイルム,一軸延伸フイルム及び二軸延伸フイルムが挙
げられる。この中で延伸フイルムは“こし”があり包装
適性があるので特に好ましい。
又,これらのポリオレフィン系フイルムは一般に濡れ
性,接着性が劣るのでコロナ放電処理,低温プラズマ処
理,火炎処理,クロム酸混液処理等により表面処理を施
しておくのがこのましい。
本発明の被覆ポリオレフィン系フイルムは35℃において
オフセットインキ用鉱物油蒸気中に曝露した際,TD方向
の寸法変化が0〜−0.2%であるものが更に好ましい。
これらのフイルムを用いた場合はたとえば油分が僅かに
透過してもそれによる収縮,膨潤によるシワが現れな
い。
基材としてのポリオレフィン系フイルムに前記のメタク
リル酸メチル系共重合体を主成分とする塗布液を塗布す
る方法は公知の技術例えば,グラビアコーター,リバー
スコーター,キスコーター/エアナイフコーター,メイ
ヤーバーコーター,ディップコーター等により行うこと
ができる。又,塗布は目的によりフイルムの片面のみ又
は両面に施すことができる。
本発明において前記の塗布液の塗布量は0.5〜3.0μmが
好ましい。0.5μm未満では耐油性及びヒートシール強
度が不十分であり,3.0μmを超えても特に性能は向上し
ないので経済的に好ましくない。
(作用及び効果) 本発明の被覆ポリオレフィンフイルムは塗布液として界
面活性剤を用いないで重合した特定組成のメタクリル酸
メチル系共重合体を揮発性塩基で中和した水系溶液を用
いる為均質に塗布出来,且つ,塗布後の乾燥工程におい
て中和に用いた塩基が除去されるので得られる被膜は耐
水性が優れ,油成分を効果的に遮断することが出来,ポ
リオレフィン系フイルムとの接着性が優れている。従っ
て,ヒートシール性の該被覆層を透過してポリオレフィ
ン系フイルムに吸収される油分が低く抑えられるので油
分吸収によるフイルの寸法変化が小さく抑えられる。こ
の結果,オフセット印刷用インキのように高沸点油分を
含むインキを印加した被包装体を包装しても吸油による
シワが発生しない。
(実施例) 以下に実施例により本発明を具体的に説明するが本発明
はこれらの例に限定されるものではない。
尚,本実施例における試験法,評価法は以下の方法によ
った。
(1)二次転移点 単量体A,B,C,・・(重量百分率:a,b,c,・・)からなる
共重合体の二次転移点は次式にて求めた。
但し, T:共重合体の二次転移点(゜K) TA:単量体Aホモポリマーの二次転移点 TB:単量体Bホモポリマーの二次転移点 TC:単量体Cホモポリマーの二次転移点 ホモポリマーの二次転移点は“高分子データハンドブッ
ク”(培風館)によった。
(2)酸価 揮発性塩基にて中和する前のメタクリル酸メチル共重合
体低級アルコール溶液100部に酢酸エチル50部,イソプ
ロピルアルコール100部を加え均一混合し,固形分濃度
を測定し,試料とする。試料の固形分約2gを精秤し,こ
れに酢酸エチル80ml,エチルアルコール100ml,水30mlを
加え十分に撹はんする。フェノールフタレインを指示薬
とし,N/10水酸化カリウムで滴定する。
V:N/10水酸化カリウムエチルアルコール溶液の使用量
(ml) f:N/10水酸化カリウムエチルアルコール溶液のファクタ
ー S:試料の固形分重量(g) (3)耐ブロッキング性 被覆フイルムを50mm×60mmの大きさにサンプリングし6
枚重ね,2枚のガラス板に挟み270g/cm2の荷重をかけた状
態で40℃,24時間放置した後,室温まで放冷し,下記の
基準により評価した。
1級:力を加えなくてもフイルムは1枚毎に分れる。
2級:少し力を加えるとフイルムは分れる。
3級:両手の指で摘んで分けないと分れない。
4級:両手の指で引張ると分れるが被覆層が部分的に剥
がれる。
5級:密着がひどく,全く分れない。
(4)曇価 JIS K6714による。
(5)ヒートシール開始温度 10mm幅バーシーラー,ヒートシール温度80,85,・・,11
5,120℃,面圧1kg/Cm2,ヒートシール時間0.5秒でヒート
シールし,20℃,65%RH雰囲気下に24時間調湿した後,引
張り試験機で100mm/分の速度でT字型になるように引っ
張って剥離し,ヒートシール強度を測定し,50g/15mmに
達するヒートシール強度を示す温度をヒートシール開始
温度とした。
(6)ヒートシール強度 10mm幅バーシーラー,ヒートシール温度120℃,面圧1kg
/Cm2,ヒートシール時間0.5秒でヒートシールし,20℃,65
%又は80%RH雰囲気下に24時間調湿した後,引張り試験
機で100mm/分の速度でT字型に引っ張って剥離し,ヒー
トシール強度を測定し,各湿度におけるヒートシール強
度とした。
(7)吸油量 両面被覆したポリオレフィン系フイルムをMD200mm×TD1
00mm(表面積0.04m2)にサンプリングし,初重量(W0m
g)を秤量した後東洋インキ製造(株)“5号ソルベン
ト”(オフセット印刷用インキの希釈剤:高沸点鉱物
油)70mlを内容積27Lのデシケータに入れ,試料を吊り
下げて密閉して35℃に保存した。14日後再び試料の重量
(Wmg)を測定し,以下の式により算出した。
(8)実包耐油製テスト オフセット印刷された被包装体として市販のたばこ“キ
ャビン'85"をカートン(20本入り,10箱)にて購入し個
装のフイルムを除去する。代りに両面被覆ポリオレフィ
ン系フイルムにて包装シ,カートンに戻し密封状態・35
℃で14日間保存後カートンを開けて包装状態を下記の基
準により評価した。
包装状態 評価 シワ,箱の変形共になし 優 シワ,箱の変形共はは若干有るが商品価値は意地可能良 シワ,又は箱の変形が大きく商品価値なし 不可 実施例1〜4,比較例1〜2 窒素置換した反応容器にイソプロピルアルコール40重量
部と,重合触媒として過酸化ベンゾイル1重量部を入
れ,加熱還流せしめ,表1に示す組成の単量体100部及
び重合調節剤として1−ドデカンチオール0.3部を撹は
んしながら1時間で滴下し,8時間撹はん還流した後,室
温まで冷却し重合度200,酸価65のメタクリル酸メチル共
重合体を得た。アンモニア水にてカルボン酸を中和して
水溶化し,更に,カルナウバワックス/パラフィンワッ
クス(mp=64℃)を50/50重量比で加熱混融した後エマ
ルジョン化したワックスエマルジョン3重量部と,平均
粒子径1.4μmのシリカ微粒子(富士デヴィソン化学
(株)製,サイロイド150)0.2重量部とを配合し,全固
形分濃度が20重量%になるように水を加えて塗布液とし
た。
(塗布) 片面コロナ放電処理した20μmの二軸延伸ポリプロピレ
ンフイルム(以下OPPと略す,アルファンPY−101,本州
製紙(株)製)のコロナ放電処理面(第1面)にグラビ
アロール(180線30μm)で前記の塗布液を塗布し,85℃
で10秒間乾燥した。塗布厚さは1.0μmであった。第2
面も同様にコロナ放電処理後塗布液を塗布した。
得られた両面被覆OPPの特性を測定しその結果を表−1
に示した。その結果からもわかるように実施例1〜4は
二次転移点60〜105℃,酸価65のメタクリル酸メチル共
重合体水溶液からなる塗布液で被覆されており耐ブロッ
キング性,透明性,低温シール性,ヒートシール強度及
び耐油性が優れた被覆ポリオレフィン系フイルムであっ
た。又,比較例1は用いた塗布液の共重合体の二次転が
60℃未満の例であり耐ブロッキング性及び耐油性が劣
り,又,比較例2は逆に塗布液の共重合体の二次転移点
が105℃を超えている為ヒートシール開始温度が高く,
ヒートシール強度が低かった。
比較例3〜5 窒素置換した反応容器二乳化剤としてラウリル硫酸ナト
リウム2重量部,重合触媒として過硫酸カリ0.5重量部
及び水150重量部を入れ,80℃に加熱した。その後表1に
示す組成の単量体100重量部及び重合調節剤として1−
ドデカンチオール1重量部を撹はんしながら1時間で滴
下した。80℃で3時間撹はんした後室温まで冷却しメタ
クリル酸メチル共重合体水性分散液を得た。
この水性分散液を塗布液として実施例1〜4と同様にし
て両面被覆OPPフイルムを製造した。
これらの比較例は塗布液が乳化剤を含む分散液であり,
ヒートシール強度は比較的低くいが概ね実用性がある水
準であったが,吸油量が大きく耐油性は全く不満足なも
のであった。
実施例5〜8及び比較例6〜7 (塗布液の調製) 窒素置換した反応容器にイソプロピルアルコール60重量
部と,重合触媒としてアゾビスイソブチロニトリル1重
量部を入れ,加熱還流せしめ,表2に示す組成の単量体
100部及び重合調節剤として1−ドデカンチオール0.2部
を撹はんしながら1時間で滴下し,8時間撹はん還流した
後,室温まで冷却し二次転移点85℃,重合度250のメタ
クリル酸メチル共重合体を得た。アンモニア水にてカル
ボン酸を中和して水溶化し,実施例と同じワックスマル
ジョン及びシリカ微粒子をそれぞれ5重量部,0.15重量
部配合し,更に水を加えて固形分濃度15%塗布液とし
た。
(塗布) 両面コロナ放電処理した厚さ25μmの一軸延伸ポリエチ
レンフィルム(以下OPE略す,商品名バイブロン,三井
東圧化学(株)製)の第1面にキスロール/エアナイフ
コーターにて塗布液を塗布し80℃で15秒間乾燥した。塗
布厚は1.0μmであった。第2面も同様にして塗布し
た。
得られた両面被覆OPEの特性を表2に示した。
実施例5〜8は塗布液の共重合体の二次転移点が85℃,
酸価20〜90のメタクリル酸メチル共重合体水溶液で被覆
されており耐ブロッキング性,透明性,低温シール性,
ヒートシール強度及び耐油性が優れた被覆フイルムであ
った。比較例6は酸価が10と低すぎたため塗布液が水溶
化出来ないため塗布出来ず,比較例7は酸価が高すぎた
ため高湿度(80%RH)下でのヒートシール強度の低下が
著しいものであった。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリオレフィン系フイルムの少なくとも片
    面に (a)メタクリル酸メチル10〜98重量部と, (b)メタクリル酸メチルと共重合可能なエチレン性不
    飽和モノマー1種もしくは2種以上を0〜88重量部と, (c)1個または2個のカルボキシル基を有するα,β
    −不飽和カルボン酸1種または2種以上を2〜25重量部 とを主成分として低級アルコール中にて溶液重合した
    後,揮発性塩基にて中和して水溶化した二次転移点が60
    〜105℃,中和前の酸価が20〜90の共重合体の水系溶液
    を塗布・乾燥して成ることを特徴とする耐油性が優れた
    被覆ポリオレフィン系フイルム
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JP4829002B2 (ja) * 2006-04-28 2011-11-30 川崎重工業株式会社 横風送風装置
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