JPH0744968U - 歯車装置におけるバックラッシの除去機構 - Google Patents

歯車装置におけるバックラッシの除去機構

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JPH0744968U
JPH0744968U JP6939393U JP6939393U JPH0744968U JP H0744968 U JPH0744968 U JP H0744968U JP 6939393 U JP6939393 U JP 6939393U JP 6939393 U JP6939393 U JP 6939393U JP H0744968 U JPH0744968 U JP H0744968U
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JP
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gear
shaft
backlash
elastic member
input
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JP6939393U
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Inventor
昌利 谷口
正隆 林
Original Assignee
ダイハツ工業株式会社
カヤバ工業株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 きわめて簡単な構成で歯車装置におけるバッ
クラッシを除去することができるとともに、組み付け作
業が容易で、しかも、安定した性能を発揮することので
きる歯車装置におけるバックラッシの除去機構を提供す
る。 【構成】 入力側歯車4を支持する入力軸5と、出力側
歯車8を支持する出力軸9と、上記入力側歯車に噛合す
る第一の歯車10および上記出力側歯車に噛合する第二
の歯車11を支持する中間軸12とを備える歯車装置に
おけるバックラッシの除去機構であって、上記中間軸1
2を回転自在に支持する軸受18,19を、断面略台形
状の環状弾性部材20を介して弾性変位可能に支持して
構成している。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本願考案は、歯車装置におけるバックラッシの除去機構に関する。
【0002】
【従来の技術】
たとえば、自動車の電動式パワーステアリング装置においては、ステアリング 操作に連動して回転するモータのトルクをステアリングシャフトの回転によって 往復動させられるラックに作用させ、ステアリング操作力を補うことができるよ うに構成している。
【0003】 上記のような電動式パワーステアリング装置においては、モータの出力を歯車 減速装置を介して減速し、ラックに伝達するように構成している。
【0004】 上記のような歯車減速装置においては、歯車の形状誤差、軸の変形等を考慮し て、互いに噛み合う歯車に適当なバックラッシを与える必要がある。
【0005】 上記バックラッシを設定することにより、歯車の円滑な回転を確保できるとと もに、トルクの伝達効率を向上させることができる。
【0006】 ところが、上記バックラッシがあるために、歯車の歯面間にすきまが存在する ことになる。このため、歯車減速装置を上記のようなパワーステアリング装置に 利用すると、凹凸路を走行する場合に、互いに噛み合う歯と歯が車体の振動等に よって衝突して耳障りな異音が発生することがある。
【0007】 上記問題を解決するため、たとえば、実開昭63−15270号公報に記載さ れているもののように、互いに噛み合う一方の歯車を弾力をもって他方の歯車に 噛み合わせ、上記バックラッシを除いて、異音の発生を防止するという手法が取 られる。
【0008】
【考案が解決しようとする課題】
上記公報に記載されている考案においては、一方の歯車に補助歯車部を設ける とともに、この補助歯車の歯面を板バネあるいはコイルバネを利用して、他方の 歯車の歯面に対して弾力をもって押しつけつつ、両歯車を噛み合わせるように構 成している。
【0009】 ところが、上記公報に記載されている考案においては、上記弾力を得るために 、板バネやコイルバネが必要である。このため、これらの部材を収容するスペー スを歯車内に確保しなければならならず、装置が大型化してしまうという問題が 生じる。また、部品点数が増加するとともに、構造がきわめて複雑になる。
【0010】 一方、上記板バネ等の弾力が大きすぎると、トルクの伝達効率が低下するばか りでなく、低速走行時におけるハンドルの戻り回動が悪くなるという問題が生ず る。このため、上記板バネ等の弾力を精度高く管理しなければならず、製造コス トが増加するといった問題も生じる。
【0011】 本願考案は、上述の事情のもとで考え出されたものあって、上記従来の問題を 解決し、きわめて簡単な構成で歯車装置におけるバックラッシを除去することが できるとともに、組み付け作業が容易で、しかも、安定した性能を発揮すること のできる歯車装置におけるバックラッシの除去機構を提供することをその課題と する。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本願考案では、次の技術的手段を講じている。
【0013】 すなわち、本願考案は、入力側歯車を支持する入力軸と、出力側歯車を支持す る出力軸と、上記入力側歯車に噛合する第一の歯車および上記出力側歯車に噛合 する第二の歯車を支持する中間軸とを備える歯車装置におけるバックラッシの除 去機構であって、 上記中間軸を回転自在に支持する軸受を、断面略台形状の環状弾性部材を介し て弾性変位可能に支持することを特徴とする。
【0014】
【考案の作用および効果】
本願考案に係るバックラッシの除去機構においては、入力側歯車と出力側歯車 との間に配置される歯車を支持する中間軸を、環状弾性部材によって弾性変位可 能に支持される軸受によって支持している。
【0015】 上記軸受を環状弾性部材を介して支持することにより、上記中間軸を上記入力 軸および上記出力軸に向けて弾力付勢し、各歯車を弾力をもって噛み合わせるこ とができる。
【0016】 このため、各歯車間のバックラッシが除去され、振動等によって各歯車の歯面 が衝突して、異音が発生するというようなことはない。
【0017】 しかも、本願考案においては、断面略台形状の環状弾性部材によって軸受を支 持することにより、上記両歯車を弾性的に当接させている。
【0018】 上記環状弾性部材を断面略台形状に形成することにより、軸受に作用する弾力 と軸受の変位との間に比例関係を成立させることができる。このため、バックラ ッシを除去できるばかりでなく、上記弾力によって生じる歯車の噛み合い力を容 易に管理することができる。したがって、上記歯車装置を電動式パワーステアリ ング装置に適用した場合にも、歯車の噛み合う弾力が急激に増加してハンドル戻 りが悪化することはない。
【0019】 しかも、環状弾性部材を利用して軸受を弾性変位可能に支持するだけで、バッ クラッシを除去することができるため、構造が非常に簡単である。また、製造コ ストを大幅に低減させることもできる。
【0020】
【実施例の説明】
以下、本願考案に係る実施例を図に基づいて具体的に説明する。
【0021】 図1に示すように本実施例は、ステアリング操作力を補助するために設けられ る電動式パワーステアリング装置1に本願考案を適用したものである。
【0022】 上記電動式パワーステアリング装置1は、図1に示すように、モータ2と、こ のモータ2によって駆動される歯車減速装置3とを備えて大略構成される。
【0023】 上記減速歯車装置3は、上記モータ2の軸に連結されるとともに、入力側歯車 4が一体形成された入力軸5と、車幅方向に設けられるラック6に噛合させられ るピニオン歯車7が一体形成されるとともに、端部に出力側歯車8が設けられた 出力軸9と、上記入力側歯車4に噛み合う第一の歯車10および上記出力側歯車 8に噛み合う第二の歯車11を設けた中間軸12とを備えて構成されている。
【0024】 上記各軸は、ハウジング13内に軸受14,15,16,17,18,19を 介してそれぞれ回転自在に支持されている。
【0025】 上記モータ2のトルクは、上記入力側歯車4から第一の歯車10を介して上記 中間軸12に伝達されるとともに、この中間軸12に支持された第二の歯車11 および出力側歯車8を介して出力軸9に伝達され、この出力軸9のピニオン歯車 7によって、上記ラック6に伝達されるように構成されている。
【0026】 本実施例においては、上記入力軸5と上記出力軸9とが同一軸心上に設けられ ており、上記入力軸5の端部が内輪に挿入支持されるとともに、出力側歯車8の 端部が外輪に套嵌され、上記入力軸5と上記出力軸9とが軸受15を介して相対 回転可能に支持されている。
【0027】 さて、本実施例においては、図1に示すように、上記中間軸12の両端部に設 けられる軸受18,19を、環状弾性部材20を介して支持している。
【0028】 上記環状弾性部材20は、ゴムで形成されており、図1および図2に示すよう に、軸受支持穴21,22の内周部に設けた環状溝23に収容されるとともに、 内周部が上記軸受18,19の外輪を支持している。
【0029】 上記環状弾性部材20を介して、上記軸受18,19を支持することにより、 上記中間軸12を上記入力軸5および出力軸9の方向へ弾力付勢している。一方 、上記環状弾性部材20を設けることによって、上記中間軸12の軸直角方向へ の弾性変位も許容される。
【0030】 したがって、上記第一の歯車10と第二の歯車11とを、入力側歯車4と出力 側歯車8に対して、適度の弾力を作用させつつそれぞれ噛合させ、モータ2のト ルクを伝達することができる。
【0031】 上記構成により、上記第一の歯車10と上記入力側歯車4の間、および上記第 二の歯車11と上記出力側歯車8との間のバックラッシがなくなる。このため、 自動車が凹凸のある路面を走行する場合にも、噛合する歯車の歯面が当接して耳 障りな異音が生じるということはない。
【0032】 また、本実施例に係る上記環状弾性部材20は、断面が略台形状に形成されて いる。このため、上記環状弾性部材20に支持される中間軸12の変位量δと、 上記中間軸に作用する弾力Fとの間に、図3において実線で示すような比例関係 が成立する。
【0033】 図3には、参考のために断面円形の環状弾性部材を採用した場合を一点鎖線で 示してある。この図から明らかなように、断面円形の環状弾性部材を利用した場 合には、弾力が、変位量に対して二次曲線状に増加する。これに対して、断面台 形状の環状弾性部材20を利用した場合には、弾力が変位量に対して直線状に変 化する。したがって、許容しうる弾力範囲(aとbの間)において、中間軸12 の変位量H2 が、断面円形の環状弾性部材の変位量H1 に格段に大きくなる。
【0034】 すなわち、断面台形状の環状弾性部材20を採用することによって、互いに噛 合する歯車のバックラッシを除去できるとともに、ハンドル戻りが悪化しない弾 力の範囲(aとbとの間)での、中間軸12の変位の許容範囲が大きくなる。こ のため、中間軸12の取り付け誤差等の許容される範囲が大きくなり、製造工程 における精度管理等がきわめて容易になる。また、安定した性能を発揮させるこ ともできる。
【0035】 また、本実施例に係るバックラッシの除去機構は、上記環状弾性部材20を介 して中間軸12を支持するだけのものであり、構造がきわめて簡単である。しか も、組み付け作業も容易であり、製造コストを大幅に低減させることもできる。
【0036】 本願考案の範囲は上述した実施例に限定されることはない。 実施例においては、中間軸を一つだけ備える歯車減速装置に本願考案を適用し たが、二以上の中間軸を介してトルクを伝達する歯車装置に本願考案を適用する ことができる。
【0037】 また、実施例においては、入力軸5と出力軸9とが同一軸心上に位置するよう に構成したが、これには限定されず、入力軸と出力軸の各々の軸線が変位してい ても差し支えない。
【0038】 さらに、歯車装置自体の構造も実施例に限定されることはなく、他の歯車装置 に本願考案を適用することもできる。
【0039】 また、実施例においては、中間軸12が、入力軸5および出力軸9と平行に設 けられる歯車装置に本願考案を適用したが、各軸が平行に配置されない歯車装置 に本願考案を適用することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願考案に係るバックラッシの除去機構を適用
した電動式パワーステアリング装置の断面図である。
【図2】図1における要部Aの拡大図である。
【図3】本願考案に係るバックラッシの除去機構の特性
を示す図である。
【符号の説明】
3 歯車装置(歯車減速装置) 4 入力側歯車 5 入力軸 8 出力側歯車 9 出力軸 10 第一の歯車 11 第二の歯車 12 中間軸 18 軸受 19 軸受 20 環状弾性部材

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力側歯車を支持する入力軸と、出力側
    歯車を支持する出力軸と、上記入力側歯車に噛合する第
    一の歯車および上記出力側歯車に噛合する第二の歯車を
    支持する中間軸とを備える歯車装置におけるバックラッ
    シの除去機構であって、 上記中間軸を回転自在に支持する軸受を、断面略台形状
    の環状弾性部材を介して弾性変位可能に支持することを
    特徴とする、歯車装置におけるバックラッシの除去機
    構。
JP6939393U 1993-12-24 1993-12-24 歯車装置におけるバックラッシの除去機構 Expired - Lifetime JPH0744968U (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007118947A (ja) * 1997-05-29 2007-05-17 Nsk Ltd 電動式パワーステアリング装置
JP2008044425A (ja) * 2006-08-11 2008-02-28 Jtekt Corp 電動パワーステアリング装置
KR20180026934A (ko) * 2016-09-05 2018-03-14 (주) 티엠지코리아 플로팅 플레이트, 플로팅 플레이트를 포함하는 기어박스 및 이를 포함하는 밸브

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