JP3891646B2 - 電動式パワーステアリング装置におけるトルクリミッター介装部の歯車取付け構造 - Google Patents

電動式パワーステアリング装置におけるトルクリミッター介装部の歯車取付け構造 Download PDF

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【0001】
【産業上の利用分野】
本願の発明は、電動機から出力される操舵補助力を車輪に伝達する動力伝達機構中に歯車機構が介在させられ、該歯車機構中の少なくとも1つの歯車と、該歯車が取り付けられる動力伝達軸との間に、トルクリミッターが介在させられた電動式パワーステアリング装置におけるトルクリミッター介装部の歯車取付け構造に関し、さらに詳しくは、前記歯車の偏心を防止して、該歯車と、該歯車と歯車対を組む他の歯車との正常な噛合の維持、トルクリミッターの作動トルク(リミットトルク)の安定化を図った電動式パワーステアリング装置におけるトルクリミッター介装部の歯車取付け構造に関する。
【0002】
【従来技術】
電動式パワーステアリング装置において、動力伝達機構の損傷を防ぐために、例えば、電動機からの操舵補助力を伝達するウォームギヤのウォームホイールと操舵軸(ピニオン軸)との間に、電動機からの所定値内のトルクは伝達するが、所定値を越えるトルクは伝達しないトルクリミッターを取り付けることが行なわれる。
【0003】
このようなトルクリミッターとして、図7に図示されるようなリング部材013 を用いたものがある(特開平9−20256号公報参照)。
このものにおいては、そのリング部材013 は、軸方向に指向した突条014 が、周方向に等間隔に複数個、径方向外方に向けて突出形成され、また、軸方向に指向したスリット015 が、該リング部材013 の軸方向全長にわたって、該リング部材013 を周方向に展開可能に形成されている。
【0004】
そして、該リング部材013 が、図6および図8に図示されるように、操舵軸08の外周面とウォームホイール011 の内周面とに挟み付けられて用いられ、この挟付けによる突条014 の弾性変形により、半径方向に所定大きさの作用力P0 が発揮されて、該作用力P0 に基づくリング部材013 とウォームホイール011 内周面との間の摩擦力、リング部材013 と操舵軸08外周面との間の摩擦力により、図示されない電動機からの所定値内のトルクのみが、ウォームホイール011 から操舵軸08へと伝達される。
【0005】
したがって、例えば、車輪が縁石に乗り上げて、操舵軸08に過大な衝撃荷重が作用したとしても、リング部材013 と操舵軸08外周面間、リング部材013 とウォームホイール011 内周面間に作用する各摩擦力のうち、小さい方の摩擦力で接する両部材間に相対的な滑りが生じて、動力伝達が遮断されるので、電動機から車輪に至る動力伝達機構中に損傷が生ずるのを防止することができる。
このようなリング部材013 が用いられると、トルクリミッター機構の小型化、簡単化が可能であり、かつ、安価である。
【0006】
【解決しようとする課題】
しかしながら、このものにおいては、リング部材013 をウォームホイール011 と操舵軸08間に組み付けるために、軸方向の全長にわたってスリット015 が形成され、該スリット015 部分には、突条が形成されないため、これが操舵軸08の外周面とウォームホイール011 の内周面とに挟まれて弾性変形して、これら両者間にトルクを伝達しているとき、該弾性変形に基づく半径方向力の周方向分布は不均一になる(図8参照)。
【0007】
そして、半径方向力の分布の薄いスリット015 部分において、操舵軸08の外周面とウォームホイール011 の内周面とは接近するので、ウォームホイール011 の軸心O2 は、操舵軸08の軸心O1 から偏心する。この偏心量は、最大で操舵軸08の外周面とウォームホイール011 の内周面との間のクリアランスc1 (図6)、c2 (図9)の大きさである。ここで、図9は、突条014 が径方向内方に向けて突出形成されたリング部材013 が、操舵軸08の外周面とウォームホイール011 の内周面とに挟み付けられて用いられた場合の、これらの取付け状態を断面で示した図である。
【0008】
ウォームホイール011 の軸心O2 に、このような偏心が生ずると、ウォームホイール011 とウォームとの噛合がずれ、これらの歯面の摩耗や、噛合に際しての作動音が発生し、また、トルクリミッターの作動トルク(リミットトルク)が不安定になり、問題が生じていた。このような問題は、リング部材013 の突条014 が径方向内方に向けて突出形成されたリング部材013 (図9参照)についても、同様に生ずる。
本願の発明は、このような問題の発生を回避することを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段および効果】
本願の発明は、前記のような課題を解決した電動式パワーステアリング装置におけるトルクリミッター介装部の歯車取付け構造に係り、その請求項1に記載された発明は、電動機から出力される操舵補助力を車輪に伝達する動力伝達機構中に歯車機構が介在させられ、該歯車機構中の少なくとも1つの歯車と、該歯車が取り付けられる動力伝達軸との間に、トルクリミッターが介在させられ、該トルクリミッターは、リング部材からなり、該リング部材は、周方向に等間隔に複数個の弾性変形部を有し、前記動力伝達軸の外周面と前記歯車の内周面とに挟まれて弾性変形して介装されており、該弾性変形した量に対応する径方向力が、前記動力伝達軸と前記歯車とに作用するようにされ、前記トルクリミッターのリミットトルクが、前記リング部材の前記弾性変形した量に略対応して生ずるようにされた電動式パワーステアリング装置におけるトルクリミッター介装部の歯車取付け構造において、前記歯車と前記動力伝達軸との間には、樹脂材料からなる摺動部材が介装され、該摺動部材は、前記歯車と前記動力伝達軸との相対的な摺動を可能に、偏心を不能に、するようにされ、前記摺動部材の内径は、前記動力伝達軸の外径より、締め代分だけわずかに小さく形成されたことを特徴とする電動式パワーステアリング装置におけるトルクリミッター介装部の歯車取付け構造である。
【0010】
請求項1に記載された発明は、前記のように構成されているので、リング部材の弾性変形に基づく径方向力が周方向に不均一になって、歯車が動力伝達軸に対して偏心しようとしても、該偏心は、これらの間に介在させられた摺動部材により抑えられる。しかも、歯車もしくは動力伝達軸に所定値内のトルクを越える衝撃荷重がかかった場合には、歯車と動力伝達軸とは、該摺動部材を介して相互に摺動できるので、トルクリミッターの機能が損なわれることもない。
【0011】
これにより、該歯車と、該歯車と歯車対を組む他の歯車との噛合は正常に維持され、これらの歯面の摩耗や、噛合に際しての作動音の発生が抑制される。また、トルクリミッターの作動トルク(リミットトルク)が安定化する。
さらに、前記摺動部材の内径は、前記動力伝達軸の外径より、締め代分だけわずかに小さく形成されるので、歯車を動力伝達軸に対してガタなく取り付けることができるとともに、歯車の動力伝達軸に対する偏心をさらによく抑えることができる。
【0012】
また、請求項2記載のように請求項1記載の発明を構成することにより、歯車の軸心の振れを抑制することができるとともに、摺動部材の取付けと寸法出し、トルクリミッターを含めた歯車の動力伝達軸への組付けが容易になる。
【0013】
また、請求項3記載のように請求項2記載の発明を構成することにより、摺動部材は、歯車の樹脂製ギヤ部を、該歯車の骨材部を樹脂材料により鋳ぐるんで形成するに際して、該樹脂製ギヤ部と連続一体のものとして、同時に鋳ぐるんで形成することができるので、その取付けがさらに容易になる。
【0015】
また、請求項記載のように請求項1ないし請求項記載の発明を構成することにより、リング部材および摺動部材は、比較的大径の操舵軸(ピニオン軸)の外周面とウォームホイールの内周面との間に介装されるので、その介装作業が容易である。
【0016】
また、リング部材の介装位置は、操舵補助力の伝達機構中の出力端側に比較的近く、したがって、また、衝撃力の入力端側に比較的近いので、仮に動力伝達機構中に損傷が生じたとしても、その損傷を比較的狭い領域に止めることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、図1ないし図4に図示される本願の発明の一実施形態である実施形態1について説明する。
図1において、電動式パワーステアリング装置1は、図示されないステアリングホイールがステアリングギヤボックス2内の入力軸3に連動連結され、ステアリングギヤボックス2と一体で車幅方向に指向したギヤハウジング内のラック5は、図示されないタイロッドを介してフロントホイールに連結されており、ステアリングホイールの操作で、入力軸3が左右に回転されると、ギヤハウジング内のラック5が左右に移動して、フロントホイールが左右に旋回されるようになっている。
【0018】
また、ステアリングギヤボックス2内では、入力軸3と同一軸線上に位置した出力軸(ピニオン軸)8が、ボール軸受6とニードル軸受7の2個の軸受を介して回転自在に支持され、これら入力軸3および出力軸8は、トーションバー9を介して相対的に捩り可能に連結されていて、それぞれ、操舵軸における操舵力の入力部および出力部を形成している。
【0019】
さらに、出力軸8にはピニオン10が形成され、ギヤハウジング内で左右に移動自在に遊嵌されたラック5が該ピニオン10と噛合されており、出力軸8が左右に回転されると、ラック5は左右に移動し得るようになっている。
【0020】
さらにまた、出力軸8の上部には、ウォームホイール11が嵌着され、該ウォームホイール11に、図示されない電動機の出力軸に連結されたウォーム12が噛み合っている。そして、電動機が回転すると、該ウォームギヤ機構を介して操舵補助力が出力軸8に伝達され、該出力軸8が減速されて回転駆動されるようになっている。
【0021】
ここで、出力軸8の外周面とウォームホイール11の内周面との間には、図6ないし図8に図示される従来のリング部材013 と同様のリング部材13からなるトルクリミッターが、両面の間に挟み付けられて弾性変形して介装されている。ただし、本実施形態1においては、リング部材13として、その軸方向に沿った突条が、径方向内方に向けて突出形成されたものが、使用されている(図3参照)。
【0022】
リング部材13は、前記弾性変形した量に対応する径方向力を、出力軸8とウォームホイール11とに作用させ、該径方向力に基づくリング部材13とウォームホイール11内周面との間の摩擦力、リング部材13と出力軸8外周面との間の摩擦力により、図示されない電動機からの所定値内のトルクが、ウォームホイール11から出力軸8へと伝達される。伝達可能な最大トルク(リミットトルク)に相当する該所定値は、リング部材13の前記弾性変形した量に略対応して与えられる。リング部材13の機能は、従来のものと基本的に同じである。
【0023】
リング部材13が介装された出力軸8の外周面とウォームホイール11の内周面との間の間隙には、さらに、リング部材13を挟んで上下に、樹脂材料からなる摺動部材16が介装されている。該摺動部材16は、図1および図2に図示されるように、断面矩形のリング状のもので、本実施形態1においては、ウォームホイール11の内周面の両端縁に、該内周面の周囲を巡って形成された段部11a に着座するようにして、固着されている。
【0024】
摺動部材16の内周面は、出力軸8の外周面に圧接し、摺動部材16は、出力軸8に、適切な所定の堅さをもって嵌合させられていて、ウォームホイール11から出力軸8への伝達トルクが、前記所定値を越えたとき、ウォームホイール11と出力軸8とが相対的に回転摺動して、過大トルクを逃がすことができるようになっている。
【0025】
摺動部材16が出力軸8に嵌合させられたときの前記「所定の堅さ」は、摺動部材16がウォームホイール11の内周面に固着されて取り付けられたときの内径の自然長d1 (図4参照)と、出力軸8の外径d2 (図2参照)とが、d1 <d2 になるようにして、摺動部材16の内径d1 にわずかの締め代を持たせることにより与えられる。
【0026】
この締め代(d2 −d1 )/2は、前記のとおり、ウォームホイール11と出力軸8間の過大伝達トルクを逃がすことができる程度に緩い大きさであるが、同時に、リング部材13の弾性変形に基づく径方向力が周方向に不均一になって、ウォームホイール11が出力軸8に対して偏心しようとしても、該偏心を抑えることができる程度に堅い大きさであり、リング部材13のウォームホイール11内周面への固着後、機械加工を施すことにより、容易に形成できる。
【0027】
なお、この締め代に基づく「所定の堅さ」は、トルクリミッター(リング部材13)のリミットトルクに相当する前記所定値と比較すると、僅少であり、該所定値の設定には、ほとんど影響を及ぼさない。
【0028】
このようにして摺動部材16が内周面両端縁に固着されたウォームホイール11、リング部材13を出力軸8に組み付けるには、先ず、リング部材13を縮径させて、ウォームホイール11の内周面と上下摺動部材16により形成される空所内に挿入し、次いで拡径させて、ここにこれを抱持させる。次いで、この組立体を出力軸8に圧入して、これにきつく嵌合させ、止め環17により位置決めし固定する。
【0029】
本実施形態1は、前記のように構成されているので、リング部材13の弾性変形に基づく径方向力が周方向に不均一になって、ウォームホイール11が出力軸8に対して偏心しようとしても、該偏心は、これらの間に介在させられた摺動部材16により抑えられる。しかも、出力軸8に所定値内のトルクを越える衝撃荷重がかかった場合には、ウォームホイール11と出力軸8とは、該摺動部材16を介して相互に回転摺動できるので、トルクリミッターとしてのリング部材13の機能が損なわれることもない。
【0030】
これにより、ウォームホイール11とウォーム12との噛合は正常に維持され、これらの歯面の摩耗や、噛合に際しての作動音の発生が抑制される。また、リング部材13の作動トルク(リミットトルク)が安定化する。
【0031】
また、摺動部材16は、ウォームホイール11の内周面に、リング部材13を挟んで固着されているので、ウォームホイール11の軸心の振れを抑制することができるとともに、ウォームホイール11の出力軸8への組付け前に、該ウォームホイール11に取り付けることができるので、その取付けと寸法出しが容易になる。
【0032】
また、このようにして摺動部材16が内周面両端縁に固着されたウォームホイール11の内周面にリング部材13を抱持させた組立体を、出力軸8に圧入して、これに嵌合させれば、ウォームホイール11、リング部材13の出力軸8への組付けが一挙に行なえるので、それらの組付けが容易になる。
【0033】
さらに、摺動部材16の内径(自然長)d1 は、出力軸8の外径d2 より、締め代分だけわずかに小さく形成されているので、ウォームホイール11を出力軸8に対してガタなく取り付けることができるとともに、ウォームホイール11の出力軸8に対する偏心をさらによく抑えることができる。
【0034】
また、リング部材13および摺動部材16は、比較的大径の出力軸8の外周面とウォームホイール11の内周面との間に介装されているので、比較的大きな部材として形成されており、その介装作業が容易である。
【0035】
また、それらの介装位置は、操舵補助力の伝達機構中の出力端側に比較的近く、したがって、また、衝撃力の入力端側に比較的近いので、仮に該衝撃力により、該動力伝達機構中に損傷が生じたとしても、その損傷は、該介装位置から電動機側に及ぶようなことがなくなり、これを比較的狭い領域に止めることができる。
【0036】
本実施形態1において、摺動部材16は、ウォームホイール11の内周面に、リング部材13を挟んで上下に固着されたが、これに代えて、出力軸8の外周面に、リング部材13を挟んで上下に固着されてもよく、この場合には、先ず、図において上方の摺動部材16を出力軸8に通して固着し、次いで、リング部材13、ウォームホイール11、図において下方の摺動部材16の順に出力軸8に通し、摺動部材16については、同時に固着し、最後に止め環17により位置決めし固定して、これらを組み付けることができる。
【0037】
前記の変形実施の場合、摺動部材16の外径は、ウォームホイール11もしくはその段部11a の内周面の径より締め代分だけ大きく形成される。
なお、摺動部材16は、ウォームホイール11の内周面、出力軸8の外周面のいずれにも固着されずに、これらのいずれかに堅く嵌合されて取り付けられてもよいが、摺動部材16の巻込み等の不測の事故を回避するためには、いずれかに固着されて取り付けられるのがよい。
【0038】
次に、図5に図示される本願の発明の一実施形態である実施形態2について説明する。
本実施形態2においては、摺動部材の構造が実施形態1と異なっている。
実施形態1において、摺動部材16は、ウォームホイール11と別体にされて、これの内周面両端縁に固着されたが、本実施形態2においては、摺動部材18は、ウォームホイール11の樹脂製ギヤ部11b に接続されて、これと一体に、ウォームホイール11の骨材部11c を鋳ぐるむことにより形成されている。
【0039】
すなわち、本実施形態2においては、ウォームホイール11は、詳細には図示されないが、外輪部、ボス部およびスリーブ部よりなる金属製骨材部11c を、内周面11d 部を除いて、樹脂材料により鋳ぐるむことにより形成され、この鋳ぐるみにより、外周部に歯面をもつギヤ部11b が、内周部に上下段部11a に食い込む摺動部11e が、中間部にこれらギヤ部11b と摺動部11e とを接続する接続部11f が、それぞれ形成されている。そして、この鋳ぐるみにより形成されたウォームホイール11の摺動部11e が、前記した摺動部材18とされている。
その他の構成は、実施形態1におけると同様であるので、詳細な説明を省略する。
【0040】
本実施形態2は、前記のように構成されているので、摺動部材18は、ウォームホイール11の樹脂製ギヤ部11b を、ウォームホイール11の骨材部11c を樹脂材料により鋳ぐるんで形成するに際して、該樹脂製ギヤ部11b と連続一体のものとして、同時に鋳ぐるんで形成することができるので、その取付けがさらに容易になる。
その他、実施形態1と同様の効果を奏することができる。
【0041】
本実施形態1および実施形態2におけるリング部材13、摺動部材16、18は、いずれも操舵出力軸8の外周面とウォームホイール11の内周面との間に介装されて用いられたが、これに代えて、電動機出力軸の外周面と、これに取り付けられる平歯車もしくは傘歯車の内周面との間に介装されて用いられてもよい。その他、電動機から出力される操舵補助力を車輪に伝達する動力伝達機構中に介在させられる歯車機構中のいずれかの歯車と、該歯車が取り付けられる動力伝達軸との間に介在させて用いることができ、これらの変形実施による効果も、以上の説明により、当業者に明らかであろう。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本願の発明の一実施形態である実施形態1の電動式パワーステアリング装置の部分縦断面図である。
【図2】図1の実施形態において、ウォームホイールと操舵軸との連結部の拡大図である。
【図3】図2のIII−III線で切断した横断面図である。
【図4】図1の実施形態において、摺動部材が固着されたウォームホイールを、軸心を含む面で切断した部分縦断面図である。
【図5】 本願の発明の一実施形態である実施形態2の電動式パワーステアリング装置におけるウォームホイールと操舵軸との連結部の拡大図である。
【図6】従来例を示す図である。
【図7】図6の従来例において使用されるトルクリミッター(リング部材)の斜視図である。
【図8】図7のトルクリミッターの作用を説明するための図である。
【図9】他の従来例を示す図である。
【符号の説明】
1…電動式パワーステアリング装置、2…ステアリングギヤボックス、3…入力軸、5…ラック、6…ボール軸受、7…ニードル軸受、8…出力軸(ピニオン軸)、9…トーションバー、10…ピニオン、11…ウォームホイール、11a …段部、11b …樹脂製ギヤ部、11c …骨材部、11d …内周面、11e …摺動部、11f …接続部、12…ウォーム、13…リング部材(トルクリミッター)、16…摺動部材、17…止め環、18…摺動部材。

Claims (4)

  1. 電動機から出力される操舵補助力を車輪に伝達する動力伝達機構中に歯車機構が介在させられ、
    該歯車機構中の少なくとも1つの歯車と、該歯車が取り付けられる動力伝達軸との間に、トルクリミッターが介在させられ、
    該トルクリミッターは、リング部材からなり、
    該リング部材は、周方向に等間隔に複数個の弾性変形部を有し、前記動力伝達軸の外周面と前記歯車の内周面とに挟まれて弾性変形して介装されており、該弾性変形した量に対応する径方向力が、前記動力伝達軸と前記歯車とに作用するようにされ、
    前記トルクリミッターのリミットトルクが、前記リング部材の前記弾性変形した量に略対応して生ずるようにされた電動式パワーステアリング装置におけるトルクリミッター介装部の歯車取付け構造において、
    前記歯車と前記動力伝達軸との間には、樹脂材料からなる摺動部材が介装され、
    該摺動部材は、前記歯車と前記動力伝達軸との相対的な摺動を可能に、偏心を不能に、するようにされ、前記摺動部材の内径は、前記動力伝達軸の外径より、締め代分だけわずかに小さく形成されたことを特徴とする電動式パワーステアリング装置におけるトルクリミッター介装部の歯車取付け構造。
  2. 前記摺動部材は、前記歯車の内周面に、前記リング部材を挟んで固着されたことを特徴とする請求項1記載の電動式パワーステアリング装置におけるトルクリミッター介装部の歯車取付け構造。
  3. 前記摺動部材は、前記歯車の樹脂製ギヤ部に接続されて、これと一体に、該歯車の骨材部を鋳ぐるんで形成されたことを特徴とする請求項1記載の電動式パワーステアリング装置におけるトルクリミッター介装部の歯車取付け構造。
  4. 前記歯車が、ウォームギヤのウォームホイールであり、前記動力伝達軸が、ステアリングホイールに連動連結された操舵軸であることを特徴とする請求項1ないし請求項のいずれかに記載の電動式パワーステアリング装置におけるトルクリミッター介装部の歯車取付け構造。
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