JPH0744807A - 磁気ヘッドの製造方法 - Google Patents

磁気ヘッドの製造方法

Info

Publication number
JPH0744807A
JPH0744807A JP22659493A JP22659493A JPH0744807A JP H0744807 A JPH0744807 A JP H0744807A JP 22659493 A JP22659493 A JP 22659493A JP 22659493 A JP22659493 A JP 22659493A JP H0744807 A JPH0744807 A JP H0744807A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
core
magnetic head
chip
magnetic
chip core
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP22659493A
Other languages
English (en)
Inventor
Masanobu Sato
正信 佐藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP22659493A priority Critical patent/JPH0744807A/ja
Publication of JPH0744807A publication Critical patent/JPH0744807A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Adjustment Of The Magnetic Head Position Track Following On Tapes (AREA)
  • Magnetic Heads (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 チップコアとバックコアの接合を良好に行
い、特性の良好な磁気ヘッドを形成し、製造歩留りも向
上させる。 【構成】 複数の磁気コアを接合してチップコア10を
形成し、断面コ字形状のスライダー部材22と図示しな
いスライダー部材にて上記チップコア10を磁気記録媒
体対向面側とバックコア接合側において保持し、磁気記
録媒体対向面側の保持部25においてこれらを接合し、
バックコア接合側の保持部26を除去した後、チップコ
ア10にバックコア34を接合する磁気ヘッドの製造方
法において、上記チップコア10におけるバックコア3
4接合位置を、該チップコア10におけるスライダー部
材22のバックコア接合側の保持部26対向位置よりも
磁気記録媒体対向面側とする。なお、このとき、チップ
コア10を記録再生用磁気ヘッド素子と消去用磁気ヘッ
ド素子によって構成しても良い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばフレキシブルデ
ィスクに対して情報信号の書込み・読出しを行うのに好
適な磁気ヘッドの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】フレキシブルディスクに対して情報信号
の書込み又は読出し或いはその両方を可能なものとする
フレキシブルディスクドライブ装置に搭載される磁気ヘ
ッド装置としては、例えば図14に示すように構成され
たものが挙げられる。該磁気ヘッド装置は、記録再生用
磁気ギャップg1 と消去用磁気ギャップg2 ,g3 を有
し、情報の記録再生を行う磁気ヘッド部104が板バネ
によって構成される支持板であるジンバル105に固着
されたものである。すなわち、上記磁気ヘッド装置にお
いては、ジンバル105の弾性によって磁気ヘッド部1
04を磁気ギャップg1 ,g2 ,g3 の臨む磁気記録媒
体対向面104aが記録媒体であるフレキシブルディス
クに対向するように圧接させて、該磁気ヘッド部104
によりフレキシブルディスクに対して情報の記録再生が
行われるようにしている。
【0003】このとき、上記磁気ヘッド部104は、磁
気ヘッド素子部101とこれを挟持する一対のスライダ
ー部材102,103、及びこれらの外周部に配される
枠体である磁気シールド部材106よりなる。
【0004】そして、図15に示すように、上記磁気ヘ
ッド素子部101は、主として記録再生用磁気ギャップ
1 と消去用磁気ギャップg2 ,g3 の形成されるチッ
プコア107と、このチップコア107と共に閉磁路を
構成するバックコア108と、これらチップコア107
とバックコア108に組み込まれて磁気回路部を構成
し、駆動コイルの巻装された一対のコイルボビン10
9,110とから構成されている。
【0005】なお、上記チップコア107は、その一主
面が磁気ギャップg1 ,g2 ,g3の臨む磁気記録媒体
対向面107aとされ、その反対側に脚部107b,1
07cが形成されている。一方のバックコア108はこ
れに対応した形状となされており、チップコア107と
の対向面側に脚部108a,108bが形成されてい
る。従って、上記チップコア107とバックコア108
は、チップコア107の両側脚部107b,107c及
びバックコア108の両側脚部108a,108bを各
コイルボビン109,110に挿入することにより、当
該コイルボビン109,110内において接し、磁気的
に接続されるようになされている。なお、この時、バッ
クコア108と共にバネ部材であるコア押さえ部材12
0をコイルボビン109,110内に挿入し、チップコ
ア107とバックコア108の接続を確実なものとして
いる。
【0006】また、上記一対のスライダー部材102,
103はチップコア107を厚み方向から挾み込むこと
により、形成される磁気ヘッド素子部101を挟持する
とともに、該磁気ヘッド素子部101のフレキシブルデ
ィスクに対する当たりを確保している。
【0007】そして、上記磁気ヘッド素子部101への
外部電磁誘導ノイズを防ぐために磁気ヘッド素子部10
1とスライダー部材102,103の外周部に枠状の磁
気シールド部材106が配されている。
【0008】ところで、このような磁気ヘッド部104
を組み立てる方法としては次のような方法が挙げられ
る。先ず、チップコア107を形成する。チップコア1
07は、図14中に示すように、記録再生用磁気ギャッ
プg1 を有する記録再生用磁気ヘッド素子111と消去
用磁気ギャップg2 ,g3 を有する消去用磁気ヘッド素
子112が第2の融着ガラス113によって接合された
ものである。従って、上記チップコア107を形成する
には、先ず、センターコア114とサイドコア115を
記録再生用磁気ギャップg1 を有して図示しない第1の
融着ガラスによって接合して記録再生用磁気ヘッド素子
111を形成し、同様にセンターコア116とサイドコ
ア117を消去用磁気ギャップg2 ,g3 を有して図示
しない第1の融着ガラスによって接合して消去用磁気ヘ
ッド素子112を形成する。次に、記録再生用磁気ヘッ
ド素子111と消去用磁気ヘッド素子112を第2の融
着ガラス113によって接合してチップコア107を形
成する。
【0009】次いで、上記チップコア107と、この工
程においては断面略コ字形状である一対のスライダー部
材102,103を磁気記録媒体対向面107a側にお
いて接合する。このとき、上記一対のスライダー部材1
02,103の上下の突状部にてチップコア107を挟
持させ、磁気記録媒体対向面107a側のみを接合す
る。なお、接合の際には、スライダー部材102,10
3の磁気記録媒体対向面107a側の突状部(以下、保
持部と称する。)のみに融着ガラスを配し、加熱して融
着ガラスを溶融させる。次に、スライダー部材102,
103の接合されない方の保持部を機械加工して除去
し、図15中に示すように、スライダー部材102,1
03とチップコア107間にコイルボビン109,11
0装着用の空間118,119を形成する。
【0010】そして、上記空間118,119内に配さ
れるチップコア107の両側脚部107b,107cに
コイルボビン109,110をそれぞれ嵌合させ、さら
にこのコイルボビン109,110にチップコア107
とは反対側からバックコア108の両側脚部108a,
108b、コア押さえ部材120を挿入して磁気ヘッド
素子部101を形成するとともに、一対のスライダー部
材102,103によって磁気ヘッド素子部101を挟
持させる。最後に、これらの外周部に磁気シールド部材
106を配して上記のような磁気ヘッド部104を完成
する。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】上記のような磁気ヘッ
ド部の組み立て工程のチップコアとスライダー部材の接
合工程においては、スライダー部材として、断面コ字形
状のものを用い、上下の保持部にてチップコアを挟持し
て該接合工程中にチップコアの脚部の折れが生じるのを
防いでいる。
【0012】ところが、上記のようにスライダー部材の
上下の保持部にてチップコアを挟持させた状態で接合の
ために加熱を行うと、以下のような不都合が生じる。す
なわち、加熱の際、磁気記録媒体対向面の反対側(以
下、バックコア接合側と称する。)におけるスライダー
部材とチップコアの対向部分の温度の上昇が著しく、該
対向部分においてはチップコア中の第1,第2の融着ガ
ラスが軟化して変形が生じてしまう。上記第1,第2の
融着ガラスの変形は、図16に示すように、センターコ
ア114,116とサイドコア115,117を接合し
て記録再生,消去用磁気ヘッド素子111,112を形
成する第1の融着ガラス118にへこみが生じ、記録再
生,消去用磁気ヘッド素子111,112を接合する第
2の融着ガラス113に突起部が生じるような形で起こ
り易い。
【0013】ところで、上記磁気ヘッド部においては、
図17に示すように、図中破線で示すスライダー部材1
03とチップコア107の対向位置とチップコア107
と図中一点鎖線で示すバックコア108の接合領域が重
複する可能性が高い。このとき、上記のように第2の融
着ガラス113に突起部が形成されていると、チップコ
ア107へのバックコア108の接合が良好に行われ
ず、図18に示すように、チップコア107とバックコ
ア108間に空隙部121が生じ、電気特性でアシンメ
トリーを劣化させてしまう。
【0014】上記アシンメトリーとは、フレキシブルデ
ィスクドライブ装置において、データパルスが等間隔な
“00”または“FF”を書き込んだデータを読みだし
たとき、図19に示すように再生波形が上下非対称とな
り、リードデータパルス間隔が隣同士等しくなる現象を
言う。このとき、上記“00”は、3.5インチフレキ
シブルディスクドライブ装置で4μsec間隔のパルス
を示し、上記“FF”は、3.5インチフレキシブルデ
ィスクドライブ装置で2μsec間隔のパルスを示して
いる。なお、上記アシンメトリーの劣化の原因として
は、記録再生用磁気ヘッド素子のインダクタンス,コア
等のアンバランス、書込み電流のアンバランス、電源ト
ランス,モータ等からの磁束漏れ等も挙げられるが、上
記のようなチップコア,バックコア間の空隙部の発生が
最大の要因と考えられる。
【0015】また、スライダー部材の上下の保持部にて
チップコアを挟持させた状態で接合のための加熱を行う
と、バックコア接合側の対向位置の融着ガラスの軟化に
より、該対向位置においてスライダー部材とチップコア
が第2の融着ガラスにより接着される場合もある。この
ように、スライダー部材とチップコアの接着が生じる
と、バックコア接合側の保持部を除去する際に、チップ
コアの脚部が損傷し、10%程度の製造不良が発生し、
製造歩留りを低下させる。
【0016】そこで、第1の融着ガラス,第2の融着ガ
ラスの特性を変更することが提案されている。従来の磁
気ヘッド部を作製する際に用いられる融着ガラスとして
は、例えば、第1の融着ガラスとして作業温度700
℃,軟化温度500℃のもの、第2の融着ガラスとして
作業温度600℃,軟化温度440℃のもの、また、ス
ライダー部材とチップコア接合用の融着ガラスとして作
業温度480℃のものが挙げられる。そこで、先ず、第
1の融着ガラスと第2の融着ガラスの作業温度の差を大
きくし、スライダー部材とチップコアの接合時の上記第
1,第2の融着ガラスの変形の発生を抑えることが考え
られる。また、第1の融着ガラスの軟化点を高くするこ
とも考えられる。
【0017】しかしながら、上記のような磁気ヘッド部
を用いた磁気ヘッド装置の搭載されるフレキシブルディ
スクドライブ装置の2MB仕様のものにおいては、低電
圧仕様が求められているため、磁気ヘッド部のギャップ
長,デプス等の規制が厳しく、また4MB仕様のものに
おいては、下位互換対応のために従来用いていた磁気コ
ア材料よりも高磁束密度,高透磁率の磁気コア材料が使
用されており、上記のような条件を満たす磁気ヘッドの
作製に使用できる融着ガラスは非常に限定されており、
前述のように融着ガラスの特性を変更することは難し
い。
【0018】そこで本発明は、従来の実情に鑑みて提案
されたものであり、スライダー部材とチップコアの接合
の際に、チップコアのバックコア接合領域の融着ガラス
の変形が生じず、後工程においてチップコアとバックコ
アの接合が良好に行われ、特性の良好な磁気ヘッドが形
成され、製造歩留りも向上される磁気ヘッドの製造方法
を提供することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに本発明は、複数の磁気コアを接合してチップコアを
形成し、断面コ字形状の一対のスライダー部材にて上記
チップコアを磁気記録媒体対向面側とバックコア接合側
において保持し、磁気記録媒体対向面側においてこれら
を接合し、上記スライダー部材のバックコア接合側の保
持部を除去した後、チップコアにバックコアを接合する
磁気ヘッドの製造方法において、上記チップコアにおけ
るバックコア接合位置が、該チップコアにおけるスライ
ダー部材のバックコア接合側の保持部対向位置よりも磁
気記録媒体対向面側であることを特徴とするものであ
る。
【0020】また本発明は、上記のような磁気ヘッドの
製造方法において、チップコアが記録再生用磁気ヘッド
素子と消去用磁気ヘッド素子によって構成されているこ
とを特徴とするものである。
【0021】
【作用】本発明においては、チップコアにおけるバック
コア接合位置が、該チップコアにおけるスライダー部材
のバックコア接合側の保持部対向位置よりも磁気記録媒
体対向面側であるため、チップコアとスライダー部材の
接合時にバックコア接合側の保持部対向位置の融着ガラ
スに変形が生じても、バックコアの接合は良好に行われ
る。
【0022】また、チップコアとスライダー部材の接合
時にこれらの接着が生じ、バックコア接合側の保持部を
除去する際にチップコアの脚部が損傷しても、バックコ
ア接合位置が磁気記録媒体対向面側に確保されており、
バックコアの接合が良好に行われる。
【0023】
【実施例】以下、本発明を適用した具体的な実施例を図
面を参照しながら説明する。本実施例の磁気ヘッドの製
造方法においては、先ず、チップコアを形成する。上記
チップコアは記録再生用磁気ヘッド素子と消去用磁気ヘ
ッド素子によって構成されるため、第1にこれらの磁気
ヘッド素子を形成する。
【0024】すなわち、記録再生用磁気ヘッド素子を形
成すべく、図1に示すように、トラック幅規制溝3が所
定のピッチで複数形成された磁性材よりなるセンターコ
アブロック1と、所定のピッチで複数形成されるトラッ
ク幅規制溝4とこれに直交するガラス溝5の形成される
サイドコアブロック2を用意する。次に、図2に示すよ
うに、上記センターコアブロック1とサイドコアブロッ
ク2のトラック幅規制溝3,4及びガラス溝5内に第1
の融着ガラス6を溶融充填し、記録再生用磁気ギャップ
1 を有する記録再生用磁気ヘッド素子ブロック7を形
成する。
【0025】そして、消去用磁気ヘッド素子を形成すべ
く、図3に示すように、トラック幅規制溝13が所定の
ピッチで複数形成された磁性材よりなるセンターコアブ
ロック11と、所定のピッチで複数形成されるトラック
幅規制溝14とこれに直交するガラス溝15の形成され
るサイドコアブロック12を用意する。次に、図4に示
すように、上記センターコアブロック11とサイドコア
ブロック12のトラック幅規制溝13,14及びガラス
溝15内に第1の融着ガラス16を溶融充填し、消去用
磁気ギャップg2 ,g3 を有する消去用磁気ヘッド素子
ブロック17を形成する。
【0026】次いで、図5に示すように、上記のように
形成された記録再生用磁気ヘッド素子7ブロックと消去
用磁気ヘッド素子ブロック17を第2の融着ガラス8に
よって接合一体化し、チップコアブロック9を形成す
る。そして、図6に示すように、チップコアブロック9
の記録再生用磁気ギャップg1 と消去用磁気ギャップg
2 ,g3 の臨む磁気記録媒体対向面9aの反対側に機械
加工を行い、脚部9b,9cを形成し、図中A−A′,
B−B′にて切断し、図7に示すような記録再生用磁気
ギャップg1 と消去用磁気ギャップg2 ,g3 を有する
チップコア10を得る。なお、この際、図6中に示すよ
うに、チップコアブロック9の両側面に段差部9dを形
成しても良い。
【0027】次に、図8に示すように、上記チップコア
10と断面略コ字形状の一対のスライダー部材21,2
2を磁気記録媒体対向面10a側において接合する。す
なわち、図8中に示すように、一対のスライダー部材2
1,22の上下の突状部よりなる第1の保持部23,2
5と第2の保持部24,26のうち、磁気記録媒体対向
面10a側の第1の保持部23,25の対向面23a,
25aのみに融着ガラス27,28を配し、図9に示す
ようにチップコア10を一対のスライダー部材21,2
2の磁気記録媒体対向面側の第1の保持部23,25及
びバックコア接合側の第2の保持部24,26において
保持して加熱し、融着ガラス27,28を溶融させてこ
れらを接合一体化する。
【0028】このとき、本実施例の磁気ヘッドの製造方
法においては、図10に示すように、図中破線で示すス
ライダー部材21,22(図中にはスライダー部材22
のみを示す。)のバックコア接合側の保持部24,26
(図中には保持部26のみを示す。)は、図中一点鎖線
で示すバックコア34の接合予定位置よりも図中下方に
てチップコア10と対向するようになされている。
【0029】次に、図11に示すように、スライダー部
材21,22の図中破線で示すバックコア接合側の第2
の保持部24,26を機械加工して除去し、図12に示
すようにスライダー部材21,22とチップコア10間
にコイルボビン装着,バックコア接合用の空間29,3
0を形成する。さらに、図11,図12に示すようにス
ライダー部材21,22の磁気記録媒体対向面21a,
22aに段差部31,32を設け、磁気記録媒体対向面
22aには溝部33を形成し、これらの面とチップコア
10の磁気記録媒体対向面10aに鏡面加工,エッジ除
去加工を行う。
【0030】そして、チップコア10の磁気記録媒体対
向面10aと反対側に形成されるに2本の脚部(図中に
は一方の脚部10bのみを示す。)に2個のコイルボビ
ンを嵌合させ、さらにこのコイルボビンにチップコア1
0とは反対側からチップコア10と同様に脚部を有する
バックコア34を挿入し、チップコア10とバックコア
34を磁気的に接合させ、閉磁路を構成するとともに、
一対のスライダー部材21,22によって挟持させて磁
気ヘッドを完成する。
【0031】本実施例の磁気ヘッドの製造方法において
は、上記のように、チップコア10におけるバックコア
34の接合予定位置が、該チップコア10のスライダー
部材21,22のバックコア接合側の保持部24,26
の対向位置よりも磁気記録媒体対向面側となるようにな
されているため、チップコア10とスライダー部材2
1,22の接合時にこれらの対向位置における第1の融
着ガラス6,16及び第2の融着ガラス8の変形が生
じ、例えば第2の融着ガラス8に突起部が形成されて
も、バックコア34の接合位置の第1の融着ガラス6,
16及び第2の融着ガラス8には変形が発生しておら
ず、バックコア34の接合が良好に行われる。
【0032】また、チップコア10とスライダー部材2
1,22の接合時にこれらの接着が生じ、バックコア接
合側の保持部24,26を除去する際にチップコア10
の脚部が損傷しても、バックコア34接合位置が磁気記
録媒体対向面10a側に確保されており、バックコア3
4の接合が良好に行われる。
【0033】従って、本実施例の磁気ヘッドの製造方法
により製造された磁気ヘッドにおいては、チップコア1
0とバックコア34間に空隙部が生じることがなく、電
気特性でアシンメトリーの劣化が生じることがなく、そ
の特性は良好なものとなる。また、上記のように特性が
良好なものとなることから、特性上の製造不良が低減さ
れ、製造歩留りも向上される。
【0034】さらに、本実施例の磁気ヘッドの製造方法
により製造された磁気ヘッドにおいては、チップコア1
0の脚部が損傷しても、バックコア34を接合し、製品
として使用できることから製造歩留りが向上される。
【0035】また、従来の磁気ヘッドの製造方法におい
て、チップコアとスライダー部材の接合時に融着ガラス
に変形が生じ、例えば第2の融着ガラスに突起部が形成
されてしまった場合には、バックコアの接合を良好なも
のとするため、上記突起部を除去する作業を必要として
いたが、本実施例の磁気ヘッドの製造方法においては、
突起部の除去作業は必要なく、製造工程が削減され、生
産性が向上される。
【0036】本発明を適用した磁気ヘッドの製造方法と
しては、上記のような実施例の他に次のような変形例に
係る製造方法も挙げられる。すなわち、この変形例に係
る実施例においては、図13に示すようにチップコア4
0を挟持する一対のスライダー部材51,52のうち、
図中破線で示されるバックコア57が接合される側に配
されるスライダー部材52のバックコア接合側の保持部
56が、バックコア57接合予定位置よりも図中下方に
てチップコア40と対向するようになされている。
【0037】従って、この変形例に係る磁気ヘッドの製
造方法においても、前記の磁気ヘッドの製造方法と同様
の効果が期待できる。すなわち、バックコア接合予定位
置における第1,第2の融着ガラスの変形が生じていな
いことから、バックコアの接合が良好に行われ、特性の
良好な磁気ヘッドが形成され、特性上の製品不良が低減
され、製造歩留りが向上する。
【0038】また、この変形例に係る磁気ヘッドの製造
方法においても、チップコアの脚部が損傷しても、バッ
クコアを接合し、製品として使用できることからも製造
歩留りが向上される。さらに、この変形例に係る磁気ヘ
ッドの製造方法においても、突起部の除去作業は必要な
く、製造工程が削減され、生産性が向上される。
【0039】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発
明においては、チップコアにおけるバックコア接合位置
が、該チップコアにおけるスライダー部材のバックコア
接合側の保持部対向位置よりも磁気記録媒体対向面側で
あるため、チップコアとスライダー部材の接合時にバッ
クコア接合側の保持部対向位置の融着ガラスに変形が生
じても、バックコアの接合は良好に行われ、その特性は
良好なものとなる。また、上記のように特性が良好なも
のとなることから、特性上の製造不良が低減され、製造
歩留りも向上される。
【0040】また、チップコアとスライダー部材の接合
時にこれらの接着が生じ、バックコア接合側の保持部を
除去する際にチップコアの脚部が損傷しても、バックコ
ア接合位置が磁気記録媒体対向面側に確保されており、
バックコアの接合が良好に行われることから製造歩留り
が向上される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した磁気ヘッドの製造方法の実施
例を工程順に示すものであり、記録再生用磁気ヘッド素
子を形成するセンターコアブロックとサイドコアブロッ
クを示す斜視図である。
【図2】記録再生用磁気ヘッド素子ブロックを形成する
工程を示す斜視図である。
【図3】消去用磁気ヘッド素子を形成するセンターコア
ブロックとサイドコアブロックを示す斜視図である。
【図4】消去用磁気ヘッド素子ブロックを形成する工程
を示す斜視図である。
【図5】チップコアブロックを形成する工程を示す斜視
図である。
【図6】チップコアブロックに脚部を形成し、切断を行
う工程を示す斜視図である。
【図7】チップコアを示す斜視図である。
【図8】一対のスライダー部材に融着ガラスを配する工
程を示す斜視図である。
【図9】チップコアと一対のスライダー部材を接合一体
化する工程を示す斜視図である。
【図10】チップコアにおけるスライダー部材のバック
コア接合側の保持部の対向位置とバックコアの接合予定
位置の関係を模式的に示す平面図である。
【図11】スライダー部材のバックコア接合側の保持部
を除去する工程を示す斜視図である。
【図12】スライダー部材とチップコア間にコイルボビ
ン装着,バックコア接合用の空間を形成する工程を示す
斜視図である。
【図13】実施例の変形例に係る磁気ヘッドの製造方法
におけるチップコアのスライダー部材対向位置とチップ
コアのバックコアの接合予定位置の関係を示す側面図で
ある。
【図14】従来の磁気ヘッド装置を示す斜視図である。
【図15】磁気ヘッド素子部とスライダー部材を示す分
解斜視図である。
【図16】第1,第2の融着ガラスの変形の様子を模式
的に示す断面図である。
【図17】チップコアにおけるスライダー部材との対向
位置とバックコアの接合領域の関係を模式的に示す平面
図である。
【図18】チップコアとバックコア間に空隙部が生じて
いる状態を模式的に示す断面図である。
【図19】再生出力の波形が非対称となっている状態を
示す波形図である。
【符号の説明】
1,11・・・センターコアブロック 2,12・・・サイドコアブロック 6,16・・・第1の融着ガラス 7・・・記録再生用磁気ヘッド素子ブロック 8・・・第2の融着ガラス 9・・・チップコアブロック 10・・・チップコア 10a・・・磁気記録媒体対向面 17・・・消去用磁気ヘッド素子ブロック 21,22・・・スライダー部材 23,25・・・第1の保持部 24,26・・・第2の保持部 27,28・・・融着ガラス 34,57・・・バックコア

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の磁気コアを接合してチップコアを
    形成し、断面コ字形状の一対のスライダー部材にて上記
    チップコアを磁気記録媒体対向面側とバックコア接合側
    において保持し、磁気記録媒体対向面側においてこれら
    を接合し、上記スライダー部材のバックコア接合側の保
    持部を除去した後、チップコアにバックコアを接合する
    磁気ヘッドの製造方法において、 上記チップコアにおけるバックコア接合位置が、該チッ
    プコアにおけるスライダー部材のバックコア接合側の保
    持部対向位置よりも磁気記録媒体対向面側であることを
    特徴とする磁気ヘッドの製造方法。
  2. 【請求項2】 チップコアが記録再生用磁気ヘッド素子
    と消去用磁気ヘッド素子によって構成されていることを
    特徴とする請求項1記載の磁気ヘッドの製造方法。
JP22659493A 1993-07-31 1993-07-31 磁気ヘッドの製造方法 Withdrawn JPH0744807A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP22659493A JPH0744807A (ja) 1993-07-31 1993-07-31 磁気ヘッドの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP22659493A JPH0744807A (ja) 1993-07-31 1993-07-31 磁気ヘッドの製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0744807A true JPH0744807A (ja) 1995-02-14

Family

ID=16847638

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP22659493A Withdrawn JPH0744807A (ja) 1993-07-31 1993-07-31 磁気ヘッドの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0744807A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4897915A (en) Process for producing magnetic head of floating type
JPH0334114A (ja) 浮上型磁気ヘッド
JPS63146202A (ja) 磁気ヘツド及びその製造方法
JPH0744807A (ja) 磁気ヘッドの製造方法
JP2773798B2 (ja) フロッピーディスク用磁気ヘッドおよびその製造方法
JPH0676233A (ja) 磁気ヘッド及びその製造方法
JP3142452B2 (ja) 磁気ヘッド
JP3644064B2 (ja) 磁気ヘッドの製造方法
JP2579624B2 (ja) 複合型磁気ヘツド
JPS61145715A (ja) 磁気ヘツドの製造方法
JPH04251409A (ja) 磁気コアの製造方法
JPH0612648A (ja) フロッピーディスクドライブ用磁気ヘッド装置
JPS6350913A (ja) 磁気ヘツド
JPS6050709A (ja) 磁気ヘッドの製造方法
JPH04324106A (ja) 複合ヘッドの製造方法
JPH07220233A (ja) 複合磁気ヘッド
JPH04206007A (ja) 複合ヘッドおよびその製造方法
JPH09219007A (ja) 磁気ヘッド用コアチップの製造方法
JPH0345441B2 (ja)
JPH04206008A (ja) 複合ヘッドおよびその製造方法
JPH0191309A (ja) 磁気ヘッドの製造方法
JPS61145714A (ja) 磁気ヘツドの製造方法
JPS6251012A (ja) 磁気ヘツドおよびその製造方法
JPH04319510A (ja) 複合ヘッドの製造方法
JPH01220207A (ja) 磁気ヘッドの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20001003