JPH0744335A - ライブラリ装置 - Google Patents

ライブラリ装置

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JPH0744335A
JPH0744335A JP5189784A JP18978493A JPH0744335A JP H0744335 A JPH0744335 A JP H0744335A JP 5189784 A JP5189784 A JP 5189784A JP 18978493 A JP18978493 A JP 18978493A JP H0744335 A JPH0744335 A JP H0744335A
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Withdrawn
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JP5189784A
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English (en)
Inventor
Yasuhiko Hanaoka
安彦 花岡
Yoshiaki Ochi
芳明 越智
Yoshiyuki Kitanaka
良幸 北中
Hiroki Ohashi
裕樹 大橋
Hiroshi Shimada
宏史 嶋田
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Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
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Publication date
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Priority to US08/575,482 priority patent/US5768141A/en
Priority to US08/579,087 priority patent/US5640510A/en
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Abstract

(57)【要約】 【目的】置き誤り障害の復旧処理の時間短縮と復旧処理
中の媒体同士の衝突を回避する。またインタフェース系
障害と置き誤り障害が重複した場合のCEコール障害と
なるアクセッサ動作禁止によるシステムダウンを回避す
る。 【構成】置き誤り障害が発生した際に、搬送制御手段
(アクセッサ・コントローラ)56は、搬送装置12−
1が保持している媒体を第1退避セル98に格納すると
共に、移動先セルの他の媒体を取出して第2退避セル1
00に格納し、更に、前記第1、2退避セル98、10
0に媒体を格納したことを示す置き誤り媒体情報90を
記憶して障害終了させる。インタフェース系の障害が発
生した際に、交代パスを使用して移動元セルと移動先セ
ルの媒体の有無を調べ、移動元セルおよび移動先セルの
両方に媒体が無かった場合は、置き誤り媒体情報90を
調べて退避先セルに媒体があれば、第1退避セル98か
ら移動先セルに媒体を搬送で障害を復旧させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、予め格納した磁気テー
プカートリッジなどの記憶媒体を記録再生装置に自動的
に搬送して情報を読み書きするライブラリ装置に関し、
特に、媒体搬送中に起きる置き誤り障害やインタフェー
ス系障害に対し復旧処理を行うライブラリ装置の障害復
旧方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、コンピュータシステムにおける情
報量の大量化に伴い、情報の保管倉庫として、オペレー
タを必要としない、完全に自動化されたライブラリ装置
が多く出現してきている。これらのライブラリ装置は、
記憶媒体の搬送を自動化するため、アクセッサという媒
体ハンドリングロボットをライブラリ装置の内部に配置
し、媒体保管庫との間での記憶媒体の投入と排出、又は
媒体保管庫と記憶再生装置(MTU)へのマウントとデ
マウントを自動的に行うものである。
【0003】図14は従来のライブラリ装置の概略を示
す。図14において、ライブラリ装置300は上位のホ
ストコンピュータに設けたライブラリ管理制御部(ライ
ブラリ・サポート・プログラム)からのコマンドに基づ
いて動作する。上位装置としてのホストコンピュータ2
00は、オペレーティング・システム(OS)からの入
出力命令に基づき、媒体運搬命令としてのムーブコマン
ドと、媒体の移動元を示すアドレス(From Address) と
移動先を示すアドレス(To Address)を指定するバイト
データ(パラメータ)としての媒体運搬情報を発行す
る。
【0004】ライブラリ装置300の内部には、磁気テ
ープカートリッジ等の媒体を収納する媒体保管庫として
のセルブロック10が設けられ、セルブロック10に沿
ったレール14上を走行する2台のアクセッサ12−
1,12−2、ディレクタ56およびアクセッサ・コン
トローラ56が設けられる。通常は、アクセッサ12−
1が動作して媒体を搬送しており、アクセッサ12−2
は交代用の予備機として待機している。
【0005】ホストコンピュータ200は、ライブラリ
装置300に対する入出力要求に基づき、チャネルを経
由してディレクタ54に対し論理アドレスを指定したム
ーブコマンドを発行する。ディレクタ54はムーブコマ
ンドを受領するとアクセッサ・コントローラ6に命令受
領を通知し、アクセッサ12−1が空き状態にあれば、
媒体運搬情報の受け入れ可能を示すステータス応答、例
えばゼロ・ステータス応答(00)を返す。このステー
タス応答に対しライブラリ管理制御部200は続いて媒
体搬送情報を発行し、ディレクタ54を経由してアクセ
ッサ・コントローラ56に転送する。尚、アクセッサ1
2−1が動作中であればビジー応答を返す。
【0006】媒体搬送情報を受領したアクセッサ・コン
トローラ56は、アクセッサ12−1に命令を発行し、
媒体搬送情報で指定された例えばセルブロック10の移
動元セルアドレスから移動先セルアドレスで指定さ
れた記録再生装置(MTU)62に媒体を搬送する。と
ころで、何らかの原因により記録再生装置62に媒体が
取り残されたままとなり、この状態で新たに発行された
ムーブコマンドに基づきアクセッサ12−1が記録再生
装置に媒体を搬送すると、置き誤り障害が発生する。即
ち、アクセッサ12−1のロボットハンド28で搬送し
た媒体を記録再生装置62に媒体を押し込んでローディ
ングしようとすると、既にローディングされている他の
媒体にぶつかって動かなくなり、これを置き誤り障害の
発生と認識し、ライブラリ管理制御部200に障害応答
を返す。
【0007】このような置き誤り障害が発生した場合の
アクセッサ・コントローラ56による従来の復旧処理
は、図15のフローチャートに示すようになる。このア
クセッサの置き誤り障害に対する従来の復旧処理の考え
方は、まずアクセッサ自身に異常があってアライメント
エラーが起きたものと見做し、このアライメントエラー
を障害対処箇所としてアクセッサの再動作を行わせる。
これでも復旧しなければ、予備のアクセッサに交代して
同様に復旧処理を行う。それでも復旧しなければ、移動
先の媒体の有無に応じ両方のアクセッサに障害がある
か、置き誤り障害が回復できないもとのして、障害終了
させている。
【0008】図14を例にとって具体的に説明すると、
ステップS1ですでに受領したムーブコマンドによる媒
体搬送情報に基づき、移動元セルアドレスと移動先セ
ルアドレスを各々指定して媒体搬送の命令をアクセッ
サ12−1に発行する。ステップS2で置き誤り障害発
生のステータス応答が得られると、ステップS3に進
み、同じアクセッサ12−1による再位置付け処理を行
う。即ち、ステップS4で、移動先セルアドレスはそ
のままで、アクセッサ12−1のロボットハンド28を
移動元セルアドレスとしたムーブコマンドを発行する。
【0009】この再位置付け処理によりステップS5で
再度、置き誤り障害が発生すると、アクセッサ12−1
のアライメントエラーとみなしてステップS6に進む。
ステップS6ではアクセッサ12−1のロボットハンド
28で保持している置き誤りを起こした媒体をセルブロ
ック10の予め定めた退避セルアドレスに搬送するム
ーブコマンドを発行する。
【0010】続いてステップS7で予備のアクセッサ1
2−2に交代する交代処理を行う。ステップS8では、
交代したアクセッサ12−2に対し、移動先アドレス
はそのままで、退避セルアドレスを移動元セルアドレ
スとしたムーブコマンドを発行する。交代した予備のア
クセッサ12−2による搬送で再度、置き誤り障害のス
テータス応答を得ると、同様にアクセッサ12−2のア
ライメントエラーと見做してステップS11に進む。
【0011】そしてアクセッサ12−2のロボットハン
ド28に保持している媒体を、退避セルアドレスに搬
送させる命令を発行した後、ステップS12で移動先セ
ルアドレスとなる記録再生装置62に残っている媒体
を別の退避セルアドレスに搬送させる命令を発行す
る。そしてステップS13で移動先セルアドレスに媒
体が無ければ、ステップS14に進み、アクセッサ12
−1,12−2に障害があると判断して障害終了する。
また移動先アドレスに媒体があれば、置き誤り障害は
回復しなかったものと判断して障害終了とする。
【0012】図16はインタフェース系統の障害に対す
る従来の復旧処理を示したフローチャートである。この
インタフェース系障害に対する従来の復旧処理の考え方
は、ホストコンピュータ200とディレクタ54との間
のインタフェースパス65−1に障害が起きた場合、交
代用のインタフェースバス65−2に切替え、この状態
でアクセッサ・コントローラ56がアクセッサ12−1
により搬送しようとした媒体が移動元セルアドレスと移
動先セルセルアドレスの媒体の有無を調べ、(1)移動
元セルアドレスに媒体がある場合は、媒体搬送命令を再
試行、(2)移動先セルアドレスに媒体がある場合は、
正常終了、(3)移動元および移動先の両セルアドレス
に媒体が存在しない場合は、媒体取りこぼしの可能性有
りと判断し、媒体破損防止のためにアクセッサ動作を禁
止して、CEコール障害、とする。
【0013】図14を例にとって具体的に説明すると、
ステップS1でアクセッサ・コントローラ56は上位装
置からの既に受領したムーブコマンドによる媒体搬送情
報に基づき、移動元セルアドレスと移動先セルアドレ
スを各々指定した媒体搬送の命令をアクセッサ12−
1に発行する。ステップS2でインタフェースバス系の
障害発生をディレクタ54からの通知で認識すると、ス
テップS3に進み、ディレクタ54とホストコンピュー
タ200の間のインタフェースバス65−1から交代パ
スとしてのインタフェースバス65−2への変更による
交代パスの使用状態の確立を待つ。次にステップS4で
同じアクセッサ12−1に移動先セルアドレスの媒体を
退避セルアドレスに搬送するムーブコマンドを発行す
る。
【0014】このアクセッサ12−1による搬送命令の
実行で、移動元セルアドレスに媒体があることがステ
ップS5で判別されると、媒体は未搬送であることから
ステップS6に進み、ステップS1と同じムーブコマン
ドを再度発行する。ステップS5で移動元セルアドレス
に媒体がなかった場合には、ステップS7で移動先セ
ルアドレスに媒体があるか否か判別する。移動先セル
アドレスに媒体があれば、既に搬送済みと判断してス
テップS8で正常終了とする。移動先セルアドレス媒
体がなければ、途中で落したものと判断し、ステップS
9でアクセッサ12−1の動作を禁止し、CEコール障
害として終了させる。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来のライブラリ装置の置き誤り障害およびインタ
フェース系障害に対する復旧方法にあっては、次の問題
があった。まず図15図に示した従来の置き誤り障害の
復旧方法にあっては、置き誤り障害をアクセッサの異常
に起因したアライメントエラーと見做して復旧処理を行
うため、置き誤り障害の認識まで5〜6分という非常に
長い時間が掛かるという問題がある。
【0016】また最終的に置き誤り障害と判定されるま
でに、媒体同士の衝突による3回のセルフルエラーが発
生する。即ち、最初に媒体同士が衝突するセルフルエラ
ーは置き誤り障害のために発生しているが、残り2回の
セルフルエラーは、置き誤り障害の復旧処理のために発
生して媒体衝突を起こしている。このため媒体同士の衝
突で加わる衝撃で媒体が損傷を受けるなどの問題があ
る。
【0017】更に、従来のインタフェース系障害の復旧
処理にあっては、置き誤り障害と重複した場合、媒体は
退避セルに運ばれていため、移動元セルアドレスおよび
移動先セルアドレスの両方に媒体は無く、その結果、媒
体を途中で落したものと判断し、アクセッサ動作を禁止
しCEコール障害としてライブラリ装置を停止してしま
う問題があった。
【0018】本発明は、このような従来の問題点に鑑み
てなされたもので、置き誤り障害の復旧処理の時間短縮
と、復旧処理中の媒体同士の衝突を回避するようにした
ライブラリ装置を提供することを目的とする。また本発
明の他の目的は、インタフェース系障害と置き誤り障害
が重複した場合のCEコール障害となるアクセッサ動作
禁止を回避し、復旧可能とするライブラリ装置を提供す
る。
【0019】
【課題を解決するための手段】図1は本発明の原理説明
図である。まず本発明は、磁気テープカートリッジ等の
記憶媒体の読み書きを行う記憶再生装置62と、記憶媒
体の投入と排出を行う投入排出装置20と、記憶媒体を
複数格納する媒体保管庫10と、記憶媒体を媒体保管庫
10と記憶再生装置62又は媒体保管庫10と投入排出
装置20との間で搬送する少なくとも2台の搬送装置
(アクセッサ)12−1,12−2と、搬送装置12−
1,12−2を制御する搬送制御手段(アクセッサ・コ
ントローラ)56を備えたライブラリ装置を対象とす
る。
【0020】このようなライブラリ装置の障害復旧のた
め本発明は、搬送制御手段56に、命令実行手段84、
置き誤り障害処理手段86、およびインタフェース障害
処理手段88を設ける。命令実行手段84は、媒体搬送
命令の媒体搬送情報で指定された移動元セルから媒体を
搬送装置12−1で取り出し、媒体搬送情報で指定され
た移動先セルに運んで格納する。
【0021】置き誤り障害処理手段86は、命令実行手
段84で指定された移動先セルに他の媒体が既に格納さ
れていて搬送した媒体を格納できない置き誤り障害が発
生した際に、搬送装置12−1が保持している媒体を第
1退避セル98に格納すると共に、同じ搬送装置12−
1で移動先位置に格納している他の媒体を取出して第2
退避セル100に格納し、更に、前記第1退避セル98
および第2退避セル100の各々に媒体を格納したこと
を示す置き誤り媒体情報90を記憶して障害終了させ
る。
【0022】インタフェース障害処理手段88は、イン
タフェース系の障害が発生した際に、交代パスを使用し
て移動元セルと移動先セルの媒体の有無を調べ、移動元
セルおよび移動先セルの両方に媒体が無かった場合は置
き誤り媒体情報90を調べて退避先セルに媒体があれ
ば、第1退避セル98を移動元として媒体を搬送させ
る。
【0023】ここで置き誤り障害処理手段86は、移動
元セル及び移動先セルの媒体を退避した後に、移動先セ
ルに退避すべき媒体が無かった場合は同じ搬送装置12
−1を使用して第1退避セル98の媒体を移動先セルに
搬送させる再位置付け処理を実行し、再位置付け処理で
置き誤り障害が発生した場合は搬送装置12−1の障害
と判定し、予備の搬送装置12−2に交代して第1退避
セル98の媒体を移動先セルに搬送させる。
【0024】この場合、予備の搬送装置12−2に交代
して第1退避セル98の媒体を移動先セルに搬送させた
際に再度、置き誤り障害を発生した場合は、同じ搬送装
置12−2を使用して第1退避セル98の媒体を移動先
セルに搬送させる再位置付け処理を実行し、予備の搬送
装置12−2による再位置付け処理で更に置き誤り障害
が発生した場合は、両方の搬送装置12−1,12−2
の障害と判定して終了する。
【0025】一方、インタフェース障害処理手段88
は、交代パス64−1Bに変更した後に、搬送装置12
−1により移動先セルの媒体を退避セルに搬送する際
に、移動元セルに媒体があることを判別した場合は、媒
体は未搬送と判定して移動元セルから移動先セルに媒体
を搬送させる。また交代パス64−1Bに変更した後
に、搬送装置12−1により移動先セルの媒体を退避セ
ルに搬送する際に、移動先セルに媒体があることを判別
した場合は、媒体搬送は終了と判定して正常終了させ
る。さらに、置き誤り媒体情報90が記憶されていなか
った場合、両方の搬送装置2−1,12−2の動作を禁
止して障害終了させる。
【0026】
【作用】このような本発明のライブラリ装置によれば次
の作用が得られる。まず置き誤り障害に関しては、置き
誤り媒体を退避セルアドレスへ搬送すると共に、同じア
クセッサで移動先セルアドレスの媒体も退避セルへ搬送
することを基本とする。この媒体の退避処理において、
もし移動先セルアドレスに媒体がなかった場合に、初め
てアクセッサのアライメントエラーとして予備のアクセ
ッサに交代し、退避セルアドレスの媒体を移動先セルア
ドレスへ搬送させる。
【0027】このように媒体の退避後のアライメントエ
ラーでアクセッサの交代による復旧処理に入ることか
ら、従来のアクセッサの交代処理を通じて媒体の退避を
行っていた場合に比べ、置き誤り障害の復旧に要する処
理の時間が短縮できる。また移動先セルアドレスからの
媒体を退避した後に、媒体が移動先セルアドレスにあれ
ば置き誤りの障害終了となり、それまでの媒体の衝突回
数を最初の1回に低減できる。
【0028】一方、インタフェース系障害に関しては、
置き誤り障害が発生して障害終了となった時、移動元セ
ルアドレスおよび移動先セルアドレスと各々の退避セル
アドレスとの対応関係を置き誤り媒体退避情報として記
憶しているため、インタフェース系障害と置き誤り障害
が重複した場合、交代パスに変更した後に、移動元セル
アドレスと移動先セルアドレスの媒体の有無を調べ、両
方セルアドレスに媒体がなかった場合は、置き誤り媒体
情報を参照する。
【0029】置き誤り媒体情報があれば、退避セルアド
レスを媒体のセルアドレスとして再登録処理を行い、媒
体が退避セルアドレスにあることを認識して移動先セル
アドレスへの搬送を命令する。勿論、置き誤り媒体情報
がなければ、媒体は落としている可能性があるので、ア
クセッサの動作を禁止してCEコール障害として終了
し、ライブラリ装置を停止する。このためインタフェー
ス系障害と置き誤り障害が重なった時でも、アクセッサ
動作禁止に伴うシステムダウンとはならず、媒体搬送の
再試行が可能となり、装置の信頼性と高速化に大きく寄
与する。
【0030】
【実施例】図2は本発明の障害復旧処理が適用されるラ
イブラリ装置の実施例を示した説明図である。図2にお
いて、ライブラリ装置は複数のフレームに分けられてお
り、これらフレームのコンポーネントを組み合わせるこ
とで装置を構成することができる。まずライブラリ装置
には媒体保管庫としてのセルブロック10が設けられ、
磁気テープカートリッジ等の記憶媒体を多数収納してい
る。
【0031】またライブラリ装置にはフレーム内の左右
に亘ってレール14が設置され、レール上に2台のハン
ドリングロボットであるアクセッサ12−1,12−2
を設けている。ここで、左側のアクセッサ12−1が常
時機能し、右側のアクセッサ12−2は交代用の予備機
として設けている。セルブロック10に対しレール14
を挟んだ反対側にはデッキユニット16−1,16−2
及びコントロールユニット12−1,12−2が設置さ
れる。デッキユニット16−1,16−2には、後の説
明で明らかにするように複数の記録再生装置(MPU)
が設けられる。更にライブラリ装置のフレーム前面には
媒体投入排出口20が設けられ、ライブラリ装置に対す
る媒体カートリッジの出し入れを行うことができる。
【0032】図3は図2のアクセッサを取り出して示
す。アクセッサ12−1,12−2は走行部22によっ
てレール14上に走行自在に設置され、走行部22に設
けた走行用モータ30により走行することができる。走
行部22の上には支柱24が起立され、支柱24に沿っ
て上下に移動自在なロボットハンド28を設けている。
ロボットハンド28の詳細は図4及び図5に示される。
ロボットハンド28はリフト部26に搭載され、リフト
部26の支柱24に対する昇降動作はネジシャフト32
の回転により行われる。リフト部26には旋回プーリ3
4が設けられ、旋回用モータ36の回転をワイヤベルト
38で伝えてロボットハンド28を水平回りに回転す
る。
【0033】ロボットハンド28の旋回部分には、図5
の上蓋を外した状態から明らかなように、固定プレート
45を備えた媒体保持部42が設けられる。媒体保持部
42はスライド用モータ40の駆動で矢印で示す前方方
向に水平移動することができる。このように媒体保持部
42を前方に水平送りした状態で、固定プレート45と
図示しない下側の可動プレートとの間にセルブロック等
に収納している媒体カートリッジを掴んで出し入れする
ことができる。
【0034】図2に示したライブラリ装置のセルブロッ
ク10の各セル収納位置には予めセルアドレスが割り当
てられている。また、デッキユニット16−1,16−
2に設けた記録再生装置のそれぞれについても固有のセ
ルアドレスが割り当てられる。更に、図3に示したアク
セッサ12−1,12−2のロボットハンド28にも固
有のセルアドレスが割り当てられる。更に、セルブロッ
ク10の中の特定のセル収納位置は障害時の退避する領
域として予め定めらている。
【0035】図6は図2のライブラリ装置に設けられた
コントロールユニット18−1,18−2のハードウェ
ア構成をホストコンピュータと共に示したブロック図で
ある。図6において、ライブラリ装置52に対しては、
この実施例にあっては4台のホストコンピュータ46−
1〜46−4をインタフェースバス60−1〜60−4
によって接続している。
【0036】具体的には、ライブラリ装置52に4台の
ディレクタ54−1〜54−4を設け、それぞれはチャ
ネルA,Bの2つをもっている。従って、ホストコンピ
ュータ46−1〜46−2からのインタフェースバス6
4−1〜64−4の各々はチャネルA,Bとの結合で2
パスをもっており、一方のパスに障害が起きると他方の
パスを交代用として使用することができる。尚、ディレ
クタ54−1〜54−4のチャネル数は、実装置では最
大6チャネルとできる。
【0037】ホストコンピュータ46−1〜46−4に
は、第7図に示すようにOS48とライブラリ装置52
の制御管理に用いるライブラリサポートプログラム50
が設けられている。OSはジョブの実行に伴う入出力要
求に基づきライブラリ・サポート・プログラム50にマ
ウントコマンドあるいはデマウント・コマンドを発行す
る。ライブラリ・サポート・プログラム50はOS48
から受けたマウントコマンドまたはデマウント・コマン
ドに基づき、チャネルを経由してライブラリ装置52に
ムーブコマンドと媒体搬送情報を順次発行する。ここ
で、媒体搬送情報は、媒体の移動元を示す移動元セルア
ドレス(From Address)と媒体の移動先を
示す移動先セルアドレス(To Address)をパ
ラメータとしてもつデータバストである。
【0038】ここでホストコンピュータ46−1〜46
−4のチャネルとライブラリ装置52のディレクタ54
−1〜54−4との間の命令シーケンスは次のようにな
る。 入出力要求に基づきディレクタ機番アドレスを指定し
たムーブコマンド(媒体運搬命令)を発行。 ムーブコマンドを受領したディレクタはこれをアクセ
ッサ・コントローラに通知する。
【0039】アクセッサ・コントローラはアクセッサ
が空いていれば、命令の受領可能応答を返し、これに基
づきディレクタがチャネルにゼロ・ステータス応答(0
0)を返す。尚、アクセッサが動作中は、ビジー応答を
返し、アクセッサの動作が終了するとビジー解除応答を
返す。 ゼロ・ステータス応答に対し、媒体搬送情報を発行
し、ディレクタを介してアクセッサ・コントローラに転
送し、アクセッサの媒体搬送動作を行わせる。
【0040】尚、以下の説明では、ホストコンピュータ
がI/Oスタート命令として発行する媒体搬送命令をム
ーブコマンドといい、アクセッサ・コントローラがホス
トコンピュータからの媒体搬送情報(移動基アドレスと
移動先アドレス)に基づいてアクセッサに発行する命令
は、単に媒体搬送の命令、あるいは媒体搬送の動作命令
といい、ムーブコマンドと区別する。
【0041】ライブラリ装置52に設けた4台のディレ
クタ54−1〜54−4のコントロール側には2つのチ
ャネルa,bが設けられる。チャネルaは記録再生装置
に対するリード,ライトを行い、一方、チャネルbはア
クセッサに対する搬送制御を行う。左側に設けた2台の
ディレクタ54−1,54−2のチャネルaから引き出
されたデバイス・インタフェースバス66−1,66−
2は、左側の6台の記録再生装置62−1〜62−6に
共通接続される。従って、ディレクタ52−1,52−
2のそれぞれは片側6台の記録再生装置58−1〜58
−6のいずれか1つを選択してリード,ライトを実行さ
せることができる。
【0042】また右側に設けた2台のディレクタ54−
3,54−4のチャネルaから引き出されたデバイス・
インタフェースバス66−3,66−4は、右側の6台
の記録再生装置58−7〜58−12に共通接続され
る。従って、ディレクタ52−3,52−4のそれぞれ
は片側6台の記録再生装置58−7〜58−12のいず
れか1つを選択してリード,ライトを実行させることが
できる。尚、実装置では、左右の記録再生装置は、片側
で最大16台が接続可能である。
【0043】アクセッサ・コントローラ56−1,56
−2の配下にはメカ・コントローラ58−1,58−2
が設けられ、アクセッサ本体60−1,60−2に設け
たX軸,Y軸及びZ軸方向の各モータを駆動制御して媒
体搬送を行わせる。アクセッサ・コントローラ56−
1,56−2とメカ・コントローラ58−1,58−2
の間はクロス接続されており、アクセッサ側の交代処理
を可能としている。
【0044】図7はライブラリ装置に対しムーブコマン
ドを発行するホストコンピュータの機能を示した説明図
である。ホストコンピュータ48で任意のジョブ70が
実行されると、ジョブ70によってOS48のジョブ・
コントロール・プログラム72が起動される。ここでラ
イブラリ装置52に対する入出力要求が生ずると、デー
タ・マネージメント・プログラム74によりリードコマ
ンドあるいはライトコマンドを作成し、データ変換プロ
グラム76を介してライブラリ・サポート・プログラム
50にアクセスする。
【0045】データ変換プログラム76は元来ライブラ
リ装置52がオペレータの操作を前提に構築されている
ことから、コンソールパネル78に設けたCRTにデー
タ表示を行うデータ形式への変換を行っており、この変
換データをライブラリ・サポート・プログラム50はそ
のまま受け入れることができる。ここで、OS48から
ライブラリ・サポート・プログラム50に対するアクセ
スコマンドは、図8のライブラリ・サポート・プログラ
ム50のムーブアドレスの発行機能に示すように リードまたはライトのコマンド種別 ボリューム番号等の媒体番号 セクタアドレス データ長 を少なくとも指定してくる。
【0046】ライブラリ・サポート・プログラム50に
対しては制御用ディスク装置80が設けられ、制御用デ
ィスク装置80から変換テーブルを読み込み、この変換
テーブルを使用してライブラリ装置52に対し、入出力
スタート・コマンドとして機能するムーブコマンドに続
いて、媒体搬送情報のとしての移動元および移動先セル
アドレスを作成して発行する。即ち、ライブラリ・サポ
ート・プログラム50は図8に示すように、制御ディス
ク装置から読み込んだMTUテーブル94及びセルテー
ブル96を使用して媒体搬送情報を発行する。
【0047】ここで、ライブラリ装置の各媒体収納位置
には例えば、図9に16進で示すセルアドレスが予め割
り当てられている。ライブラリ・サポート・プログラム
50に展開されたMTUテーブル94にはMTUアドレ
スとしてのセルアドレスD000〜D00D(12アド
レス分)が格納され、媒体のローディングの有無を示す
空きフラグが設けられ、空きフラグが1にセットされて
いると媒体をロードすることができる。
【0048】また、セルテーブル96には媒体番号1〜
nをインデックスとしてセルアドレスC000〜CFF
Fが格納されている。このMTUテーブル94及びセル
テーブル96はライブラリ・サポート・プログラム50
によりムーブコマンドを発行して、ライブラリ装置側で
媒体移動を行うごとに媒体移動結果に従った書替えを受
ける。
【0049】ここでライブラリ・サポート・プログラム
50にあってはOSからのアクセスコマンド92の媒体
番号に基づきセルテーブル96をアクセスし、例えば媒
体番号1であれば移動元セルアドレスとしてC000を
コマンドパラメータとする。続いてMTUテーブル94
を参照し、空きフラグ1が立っているMTUアドレス例
えばD000を抽出し、この移動先セルアドレスD00
0もコマンドパラメータとする。そして、まずライブラ
リ装置に、ディレクタ機番アドレス(ディレクタ論理ア
ドレス)を指定してムーブコマンドを発行し、このムー
ブコマンドに対する受け入れ加納を示すゼロ。ステータ
ス応答を受けると、移動元セルアドレスと移動先セルア
ドレスをパラメータとしてもつ媒体搬送情報をライブラ
リ装置52に発行する。
【0050】図10はライブラリ装置のアクセッサ・コ
ントローラ56−1ハードウェア構成と処理機能を示し
たブロック図である。図10(a)はハードウェア構成
を示し、CPU102、ROM104、DRAM10
6、上位インタフェース制御部108、アダプタ110
−1,110−2、内部バ112、下位インタフェース
制御部114を備える。CPU102は、ROM104
のプログラムに基づき、コマンド実行部84、置き誤り
障害処理部86、およびインタフェース障害処理部88
としての機能を実現する。またDRAM106には制御
記憶90が格納される。
【0051】図10(b)はアクセッサ・コントローラ
56−1の機能を示す。アクセッサ・コントローラ56
−1のコマンド実行部84は、図8に示したホストコン
ピュータからムーブコマンドに続いて発行された媒体搬
送情報をディレクタを経由して受領し、メカ・コントロ
ーラ58−1を介してアクセッサ12−1に、指定され
た移動基セルアドレスから移動先セルアドレスへの媒体
搬送を行わせる。
【0052】またコマンド実行部84は媒体搬送動作を
命令した後、アクセッサ12−1からのステータス応答
を監視しており、もしステータス応答から障害を認識す
ると、障害の種別に対応した復旧処理を実行する。具体
的には、アクセッサ12−1からの置き誤り障害のステ
ータス応答に対し、置き誤り障害処理部86が設けられ
る。またホストコンピュータとライブラリ装置との間の
インタフェースバス系の障害のディレクタ側からの通知
に対しインタフェース障害処理部88が設けられてい
る。
【0053】これら置き誤り障害処理部86及びインタ
フェース障害処理部88は、コマンド実行部84におけ
るステータス応答から得られた割込みに対する割込ルー
チンとして実際には準備されている。置き誤り障害処理
部86に対しては置き誤り媒体情報を記憶する制御記憶
90が設けられている。置き誤り障害処理部86による
本発明の置き誤り障害に対する復旧処理にあっては、最
初にアクセッサのロボットハンドに保持している媒体及
び置き誤りを起こした移動先セルアドレスに残っている
媒体のそれぞれを、セルブロック10の退避セルアドレ
スに退避させる。退避後に移動先セルアドレスに媒体が
残っていれば置き誤り障害は復旧せずに障害終了として
おり、このときセルブロックの退避領域に格納した置き
誤りの媒体情報を制御記憶90に記憶する。制御記憶9
0に置き誤り障害で格納された媒体情報は、インタフェ
ース障害処理部88で置き誤り障害が重複して生じたと
きの媒体の存在する位置を示す情報として利用される。
【0054】図11は本発明の置き誤り障害に対する復
旧処理方法の実施例を示したフローチャートである。こ
の図11のフローチャートに示す本発明の置き誤り障害
に対する復旧処理の基本的な考え方は、置き誤りを起こ
した媒体をアクセッサでセルブロックの退避アドレスに
搬送し、更に同じアクセッサで移動先セルアドレスに残
っている媒体も退避処理に搬送する。そして、退避後に
移動先セルアドレスの媒体の有無を調べ、移動先セルア
ドレスに媒体があれば置き誤り障害は復旧せずと判定
し、直ちに置き誤り障害終了とする。このとき2つの媒
体を退避するアドレスに格納したことを示す置き誤り媒
体情報を記憶する。
【0055】媒体退避後に移動先セルアドレスを調べ
て、もし媒体がなければ、この場合には置き誤り障害発
生時に使用しているアクセッサのアライメントエラーと
してアクセッサの交代処理を実行し、退避するアドレス
に格納している置き誤り障害を起こした媒体の移動先セ
ルアドレスへの搬送を再施行する。この図11のフロー
チャートに示す本発明の置き誤り障害に対するアクセッ
サ・コントローラの復旧処理の詳細を図12に示すライ
ブラリ装置における媒体搬送を例にとって具体的に説明
すると、次のようになる。まず、ステップS1でアクセ
ッサ・コントローラ56−1は、セルブロック10の移
動元セルアドレスから記録再生装置62−1を指定す
る移動先セルアドレスへの媒体搬送を命令を発行した
とする。
【0056】この命令に基づくアクセッサ12−1の媒
体搬送中に、移動先セルアドレスをもつ記録再生装置
62−1に他の媒体が残っており、アクセッサ12−1
のロボットハンド28で搬送した媒体をローディングし
ようとして衝突し、置き誤り障害が発生したとする。こ
のため、アクセッサ56−1はアクセッサ12−1側か
らの置き誤り障害の発生を示すステータス応答をステッ
プS2で判別し、ステップS3以降の復旧処理に進む。
【0057】ステップS3にあっては、アクセッサ12
−1のロボットハンド28内の媒体をセルブロック10
の第1退避セル98に搬送する命令を発行する。即ち、
アクセッサ12−1のロボットハンド28を移動元セル
アドレス、セルブロック10の第1退避セル98のセル
アドレスを移動先セルアドレスとする命令を発行する。
この媒体搬送命令を受けてアクセッサ12−1はロボッ
トハンド28に保持している置き誤り障害を起こした媒
体を第1退避セル98に格納する。
【0058】続いてステップS4で移動先セルアドレス
となる記録再生装置62−1に残っている媒体のセル
ブロック10における第2退避セル100へ搬送する命
令を発行する。即ち、記録再生装置62−1のセルアド
レスを移動元セルアドレス、セルブロック10の第2
退避セル100を移動先セルアドレスとする命令を発行
する。
【0059】このような2つの媒体の第1退避セル98
及び第2退避セル100への退避処理が終了すると、ス
テップS5で移動先セルアドレスをもつ記録再生装置
62−1に媒体があるか否かチェックする。もし記録再
生装置62−1に媒体があれば置き誤り障害が復旧でき
なかったものと判定し、ステップS6で置き誤りを起こ
した媒体が第1退避セル98に収納されていることを示
す置き誤り媒体情報を作成して制御記憶90に記憶し、
ステップS7で置き誤り障害終了とする。
【0060】一方、ステップS5で退避後に移動先セル
アドレスをもつ記録再生装置62−1に媒体がなかっ
た場合にはステップS8に進み、再位置付け処理に入
る。この再位置付け処理はステップS9に示すように、
アクセッサ12−1に対し置き誤りを起こした媒体を収
納している第1退避セル98から移動先セルアドレス
となる記録再生装置62−1への媒体搬送を命令する。
【0061】このムーブコマンドを受けてアクセッサ1
2−1が第1退避セル98から媒体を取り出してMTU
62−1に搬送してローディングする。このとき置き誤
り障害が起きなければステップS10からステップS1
1に進み、媒体搬送の正常終了とする。しかしながら、
再度、置き誤り障害を発生してステップS10でステー
タス応答から置き誤り障害の発生が判別されると、アク
セッサ12−1にアライメントエラーが起きたものと判
定し、ステップS12の処理に進む。
【0062】ステップS12にあっては、アクセッサ1
2−1のロボットハンド28内の媒体を再び第1退避セ
ル98に戻す命令を発行する。続いてステップS13で
アクセッサ12−1からアクセッサ12−2に切り替え
るアクセッサ交代処理を行う。アクセッサ交代処理が済
むと、交代後のアクセッサ12−2に対しステップS1
4で第1退避セル98から移動先セルアドレスをもつ
記録再生装置62−1へ媒体を搬送する命令を発行す
る。
【0063】このため、交代されたアクセッサ12−2
が第1退避セル98から媒体を取り出し、MTU62−
1に運んでローディングする。アクセッサ12−2が正
常に媒体搬送を行うと、置き誤り障害のステータス応答
が得られないことから、ステップS14からステップS
11に進んで媒体搬送の正常終了とする。しかしなが
ら、アクセッサ12−2による媒体搬送によっても再度
置き誤り障害が発生した場合にはステップS16に進
み、アクセッサ12−2による再位置付け処理を行わせ
る。即ち、ステップS7でアクセッサ12−2のロボッ
トハンド28内の媒体を移動先セルアドレスをもつ記
録再生装置62−2に搬送させる命令を発行する。即
ち、アクセッサ12−2のロボットハンド28を移動元
セルアドレス、記録再生装置62−2のセルアドレス
を移動先セルアドレスとした命令を発行する。
【0064】このアクセッサ12−2の退避位置付け動
作により、正常に媒体を移動先セルアドレスの記録再
生装置62−1にローディングできると、ステップS1
8からステップS11に進んで媒体搬送動作の正常終了
とする。しかしながら、アクセッサ12−2のアライメ
ントエラーによりステータス応答から置き誤り障害を再
度判定した場合には、もはや、アクセッサ12−1,1
2−2の両方とも使用不能であることから、ステップS
19に進み、両アクセッサの障害終了とする。
【0065】この図11に示した本発明の置き誤り障害
に対する復旧処理にあっては、ステップS2で最初の置
き誤り障害の発生が判定されると、ステップS3,S4
でアクセッサハンド内の媒体及び移動先セルアドレスの
媒体をそれぞれセルブロックの退避セルアドレスに搬送
して移動先セルアドレスの媒体の有無を調べ、もし媒体
が残っていれば、そこで置き誤り障害は復旧しないもの
と判断し、退避領域に格納した媒体を示す置き誤り媒体
情報を記憶して障害終了とする。
【0066】従って、従来の置き誤り障害をアクセッサ
のアライメントエラーと見做して再位置付けを行った場
合に比べ、回復できない置き誤り障害について障害終了
となるまでの処理時間を大幅に短縮することができる。
また、置き誤り障害の障害終了については、最初の置き
誤り障害の発生で1回、媒体衝突が起きるだけであり、
障害終了までにはもはや媒体衝突は起きないことから、
媒体衝突により衝撃が加わって起きる媒体損傷の問題も
確実に低減できる。
【0067】また、アクセッサのアライメントエラーに
よる交代処理は置き誤り障害を起こしている移動先セル
アドレスに媒体がないことを前提に行っているため、ス
テップS8以降で再位置付けやアクセッサ交代処理を行
っても媒体衝突を起こすことはない。図13はホストコ
ンピュータとの間のインタフェース系障害が起きた場合
の本発明の復旧処理方法を示したフローチャートであ
る。この本発明のインタフェース系障害に対する復旧方
法の基本的な考え方は、インタフェース系障害が起きた
ときにホストコンピュータとラブラリ装置のディレクタ
との間のインタフェースバスを交代パス側に変更し、イ
ンタフェース障害発生時に搬送対象となっていた媒体が
移動元セルアドレスにあるか移動先セルアドレスにある
かをアクセッサ・コントーラで調べて必要な復旧処理を
行う。
【0068】更に、移動元セルアドレスと移動先セルア
ドレスのいずれにも媒体がなかった場合には、置き誤り
媒体情報を読み出して置き誤り障害の発生の有無をチェ
ックし、もし置き誤り障害が重複して起きていた場合に
は、置き誤り媒体情報から退避セルに格納している媒体
を認識し、必要な復旧処理を行う。図13のインタフェ
ース系障害の復旧処理を詳細に説明すると、まずステッ
プS1でアクセッサ・コントローラ56−1がホストコ
ンピュータから受領した媒体搬送情報に基づき、例えば
図12のセルブロック10の移動元セルアドレスから
記録再生装置62−1を示す移動先セルアドレスへ媒体
を搬送する命令をアクセッサ12−1に発行し、この命
令の実行中にインタフェースバスに障害が発生したとす
ると、ディレクタ側からの障害通知を受けてステップS
2でインタフェース系障害発生が判別され、ステップS
3以降の復旧処理に進む。
【0069】ステップS3にあっては、ディレクタ側で
インタフェース系障害を起こしたホストコンピュータと
のインタフェースバスを交代用のインタフェースバスに
変更し、この交代パスへの変更終了をディレクタ側から
通知されると、アクセッサ・コントローラ56−1はス
テップS4で移動元セルアドレスの媒体を参照する搬送
命令をアクセッサ12−1に発行する。この命令のアク
セッサ12−1による実行に伴い、ステップS5で移動
元セルアドレスに媒体があるか否かチェックすることが
できる。
【0070】アクセッサ12−1が移動元セルアドレス
1にロボットハンド28を入れて媒体があることを判別
するとステップS5に進み、インタフェース系障害発生
時にステップS1で発行された命令による媒体搬送動作
は行われていないものと判断し、ステップS6で再度、
移動元セルアドレスから移動先セルアドレスへの媒
体を搬送する命令を発行する。
【0071】これによりインタフェース系障害に対し媒
体搬送をステップS8で正常終了できる。一方、移動元
セルアドレスの媒体を退避セルに搬送するためにアク
セッサ12−1のロボットハンド28でセルブロック1
0の移動元セルアドレスの媒体をとろうとした際に、
媒体がなければステップS7に進み、移動先セルアドレ
スに媒体があるか否かチェックする。
【0072】ここに媒体があれば、インタフェース系障
害が起きた際に既に媒体の搬送動作は完了していると判
断し、ステップS8で正常終了とする。ステップS7で
移動先セルアドレスに媒体がなかった場合には、ステ
ップS9に進んで制御記憶の置き誤り媒体情報を読み込
む。置き誤り媒体情報がなければ退避セルに媒体は格納
されていないことから、ロボットハンド28から媒体が
脱落した可能性があるものとしてステップS11に進
み、媒体破損を回避するためにアクセッサ12−1,1
2−2の両方を動作禁止としてCEコール障害で終了さ
せる。
【0073】ステップS10で置き誤り媒体情報が得ら
れた場合には、第1退避セル98に置き誤り障害の発生
で格納している媒体のセルテーブルに対する再登録処理
を行い、またステップS13で第2退避セル100にも
媒体が格納されていれば、同様にセルテーブルに対する
再登録処理を行う。このセルテーブルに対する媒体の再
登録処理が済んだならば、ステップS14で第1退避セ
ル98に格納している媒体を記録再生装置62−1に搬
送するため、第1退避セル98を移動元セルアドレス、
記録再生装置62−1を移動先セルアドレスとする媒体
搬送をアクセッサ12−1に命令し、ステップS8で正
常終了させることができる。
【0074】このように本発明のインタフェース系障害
の復旧処理にあっては、移動元セルアドレス及び移動先
セルアドレスのいずれにも媒体がなかったときには、直
ちに両アクセッサの動作禁止によるCEコールの障害終
了でシステムダウンとせず、置き誤り媒体情報の有無か
ら置き誤り障害の重複発生を調べ、もし置き誤り媒体情
報があれば退避セルに媒体が格納されていることから、
退避セルの媒体を認識して媒体搬送を正常終了させるこ
とが可能となる。
【0075】尚、本発明は上記の実施例に示された各装
置の台数による制約を受けないことは勿論である。
【0076】
【発明の効果】以上説明してきたように本発明によれ
ば、置き誤り障害発生時の復旧処理の時間短縮を図るこ
とができ、この復旧処理における媒体衝突の回数を低減
できる。また、インタフェース系障害と置き誤り障害が
重複した際にも直ちにアクセッサ動作禁止によりシステ
ムダウンとせずに、退避セルに対する媒体格納を示す置
き誤り媒体情報を参照して媒体搬送の再施行が可能とな
る。従って、置き誤り障害やインタフェース系障害に対
する装置の信頼性を高め、更に復旧処理を行うことがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理説明図
【図2】本発明の装置構成の実施例を示した説明図
【図3】図2のアクセッサを取出して示した説明図
【図4】図2のロボットハンドの詳細を示した説明図
【図5】図4の上蓋を外してロボットハンドの詳細を示
した説明図
【図6】本発明のライブラリ装置のハードウェア構成を
示したブロック図
【図7】本発明のホストコンピュータの機能を示した説
明図
【図8】ライブラリ・サポート・ブログラムによるムー
ブコマンドの発生動作を示した説明図
【図9】ライブラリ装置に割当られたセルアドレスの説
明図
【図10】図7のアクセッサ・コントローラのハードウ
ェアと機能を示した説明図
【図11】本発明の置き誤り障害の復旧処理を示したフ
ローチャート
【図12】図11の復旧処理を行うライブラリ装置での
媒体搬送を示した説明図
【図13】本発明のインタフェースバス系障害の復旧処
理を示したフローチャート
【図14】従来のライブラリ装置の概略説明図
【図15】従来の置き誤り障害の復旧処理を示したフロ
ーチャート
【図16】従来のインタフェースバス系障害の復旧処理
を示したフローチャート
【符号の説明】
10:セルブロック(媒体保管庫) 12−1:プライマリ・アクセッサ 12−2:セカンダリ・アクセッサ 14:レール 16−1,16−2:デッキユニット 18−1,18−2:コントロールユニット 20:媒体投入排出口 22:走行部 24:支柱 26:リフト部 28:ロボットハンド 30:走行モータ 32:ネジシャフト 34:旋回プーリ 36:旋回用モータ 38:ワイヤベルト 40:スライド用モータ 42:媒体保持部 44:ベルト 45:固定プレート 46−1,46−2:ホストコンピュータ 50:ライブラリ・サポート・プログラム 52:ライブラリ装置 54−1〜54−4:ディレクタ 56−1,56−2:アクセッサ・コントローラ 58−1,58−2:メカ・コントローラ 60−1,60−2:アクセッサ本体 62−1〜62−12:記録再生装置(MTU) 70:ジョブ 72:ジョブ・コントロール・プログラム 74:データ・マネージメント・プログラム 76:データ変換プログラム 78:コンソールパネル 80:制御ディスク装置 82:入出力サブシステム処理部 84:コマンド実行部 86:置き誤り障害処理部 88:インタフェース障害処理部 90:制御記憶(置き誤り媒体情報記憶部) 92:マウント・コマンド 94:MTUテーブル 96:セルテーブル 98:第1退避セル 100:第2退避セル 102:CPU 104:ROM 106:DRAM 108:上位インタフェース制御部 110−1,110−2:アダプタ 112:内部バス 114:下位インタフェース制御部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大橋 裕樹 兵庫県加東郡社町佐保35 富士通周辺機株 式会社内 (72)発明者 嶋田 宏史 兵庫県加東郡社町佐保35 富士通周辺機株 式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】磁気テープカートリッジ等の記憶媒体の読
    み書きを行う記憶再生装置(62)と、前記記憶媒体の
    投入と排出を行う投入排出装置(20)と、前記記憶媒
    体を複数格納する媒体保管庫(10)と、前記記憶媒体
    を媒体保管庫(10)と記憶再生装置(62)又は媒体
    保管庫(10)と投入排出装置(20)との間で搬送す
    る少なくとも2台の搬送装置(12−1,12−2)
    と、前記搬送装置(12−1,12−2)を制御する搬
    送制御手段(56)とを備えたライブラリ装置に於い
    て、 前記搬送制御手段(56)に、 搬送命令で指定された移動元セルから媒体を前記搬送装
    置(12−1)で取り出し、前記搬送命令で指定された
    移動先セルに運んで格納する命令実行手段(84)と、 該命令実行手段(84)で指定された移動先セルに他の
    媒体が既に格納されていて搬送した媒体を格納できない
    置き誤り障害が発生した際に、前記搬送装置(12−
    1)が保持している媒体を第1退避セル(98)に格納
    すると共に、同じ搬送装置(12−1)で前記移動先セ
    ルに格納している他の媒体を取出して第2退避セル(1
    00)に格納し、更に、前記第1退避セルおよび第2退
    避セルの各々に媒体を格納したことを示す置き誤り媒体
    情報(90)を記憶して障害終了させる置き誤り障害処
    理手段(86)と、 インタフェース系の障害が発生した際に、交代パスを使
    用して移動元セルと移動先セルの媒体の有無を調べ、移
    動元セルおよび移動先セルの両方に媒体が無かった場合
    は前記置き誤り媒体情報(90)を調べて退避先セルに
    媒体があれば、第1退避セル(98)を移動元とした前
    記移動先セル媒体搬送で障害を復旧させるインタフェー
    ス障害処理手段(88)と、を設けたことを特徴とする
    ライブラリ装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載のライブラリ装置に於いて、
    前記搬送制御手段(56)の置き誤り障害処理手段(8
    4)は、移動元セル及び移動先セルの媒体を退避した後
    に、該移動先セルに媒体が無かった場合は同じ搬送装置
    (12−1)を使用して第1退避セル(98)の媒体を
    移動先セルに搬送させる再位置付け処理を実行し、該再
    位置付け処理で置き誤り障害が発生した場合は該搬送装
    置(12−1)の障害と判定し、予備の搬送装置(12
    −2)に交代して第1退避セル(98)の媒体を移動先
    セルに搬送させることを特徴とするライブラリ装置。
  3. 【請求項3】請求項2記載のライブラリ装置に於いて、
    前記搬送制御手段(56)の置き誤り障害処理手段(8
    6)は、予備の搬送装置(12−2)に交代して第1退
    避セル(98)の媒体を移動先セルに搬送させた際に置
    き誤り障害を発生した場合は、同じ搬送装置(12−
    2)を使用して第1退避セル(98)の媒体を移動先セ
    ルに搬送させる再位置付け処理を実行し、該予備の搬送
    装置(12−2)による再位置付け処理で置き誤り障害
    が発生した場合は、前記両方の搬送装置(12−1,1
    2−2)の障害と判定して終了することを特徴とするラ
    イブラリ装置。
  4. 【請求項4】請求項1記載のライブラリ装置に於いて、
    前記搬送制御手段(56)のインタフェース障害処理手
    段(88)は、交代パスを使用して搬送装置(12−
    1)により移動先セルの媒体を退避セルに搬送する際
    に、移動元セルに媒体があることを判別した場合は、媒
    体は未搬送と判定して移動元セルから移動先セルに媒体
    を搬送させることを特徴とするライブラリ装置。
  5. 【請求項5】請求項1記載のライブラリ装置に於いて、
    前記搬送制御手段(56)のインタフェース障害処理手
    段(88)は、交代パスを使用して搬送装置(12−
    1)により移動先セルの媒体を退避セルに搬送する際
    に、移動先セルに媒体があることを判別した場合は、媒
    体搬送は終了と判定して正常終了させることを特徴とす
    るライブラリ装置。
  6. 【請求項6】請求項1記載のライブラリ装置に於いて、
    前記搬送制御手段(56)のインタフェース障害処理手
    段(88)は、置き誤り媒体情報(90)が記憶されて
    いなかった場合、両方の搬送装置(12−1,12−
    2)の動作を禁止して障害終了させることを特徴とする
    ライブラリ装置。
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