JPH0743888Y2 - 薄膜スイツチ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、四角筒形状のスイッチホルダーと、このスイ
ッチホルダー内を一定区間上下移動できるステムと、こ
のステムの頭部に取りつけられた指先タッチ用のスイッ
チボタンと、このスイッチホルダーの底部に組み込ま
れ、ステムを常時押し上げるように作用し、かつステム
の下方移動に連動して薄膜接点部を押圧接触せしめる板
ばねとを備えた薄膜スイッチにおいて、この板ばねをス
イッチホルダー底部に取りつけ固定する構造に関するも
のである。

〔従来の技術〕 多数個の薄膜スイッチをパネルに組み込む場合、従来は
パネルのスイッチ設置穴の裏側から、ステムを組み入れ
たスイッチホルダーを頭部からはめ入れたのち、スイッ
チホルダーの底部に当該板ばねをのせ、その上から薄膜
シートをのせて全体をねじ締めして完成させていた。従
って、この組み込み作業においては、板ばねをスイッチ
ホルダー底部に必ずしも固定する必要はなく、単に板ば
ねの位置決めを軽く保持する程度の簡単な支え片を設け
るだけで済ませていたが、スイッチを単体として取り扱
う場合や、運搬する場合のとき、板ばねがスイッチホル
ダーから脱落して、作業能率を低下させた。

〔考案が解決しようとする問題点〕

本考案は、板ばねをスイッチホルダーの底部に簡易に、
かつ着脱容易に取りつけ固定し、パネルに組み込む作業
中にも板ばねが外れることなく、またスイッチ単体とし
て取り扱ったり、運搬したりする場合でも、板ばねが脱
落しないような板ばね固定構造を提供するものである。

〔問題を解決するための手段〕

本考案の板ばね固定構造は、四角筒形状のスイッチホル
ダーの底部の周辺４辺の内側に突出した支え片を設け、
その対向する２辺にある支え片で、四角枠形状の板ばね
基板の対応する２辺の下面を支え、他の対向する２辺に
ある支え片で、板ばね基板の対応する他の２辺の上面を
押えるようにしたものである。即ち、互に直交する２組
の対向２辺にある支え片で、板ばね基板の上面と下面を
はさみ込んで固定するものである。板ばね基板には大き
な弾力性があるので、板ばね基板をスイッチホルダー底
部の４辺に設けられた各支え片間に差し入れたり、取り
出したりすることは容易である。

〔実施例〕

以下、図面に例示した実施例により、本考案を具体的に
説明する。第１図は本考案の一実施例の縦断面図を示
し、第２図は底面図を示す。図において、１は多数の接
点部及び回路が印刷されている薄膜シートであり、２は
薄膜シート固定板である。３はパネルであって、多数の
スイッチが組み込まれて、直下の薄膜接点部に対向して
いる。４はスイッチホルダーであり、５はスイッチホル
ダー４内を上下移動できるステムであり、６は指先タッ
チ用のスイッチボタンである。

７及び８は板ばねを構成する基板及び押圧片であって、
基板７はスイッチホルダー４の底部に着脱容易に固定さ
れ、押圧片８はその上端8cがステム５の底面に接して、
ステム５を常時押し上げるように作用し、折り曲げ突起
部8aは直下にある薄膜接点部を押圧接触する作用をす
る。

板ばねの詳細図を第３図に示す。同図の（ａ）は平面
図、（ｂ）は右側面図、（ｃ）は（ａ）のＸ−Ｘ断面図
を示す。板ばねの基板７は、（ａ）に示すごとく、四角
枠形状をしており、押圧片８は基板７の１辺7aの両端か
ら出ている等長のアーム8bに支えられて、Ｙの字状に形
成され、（ｃ）に示すごとく、四角枠のほぼ中央から斜
上方へ、8aで折り曲げられている。この折り曲げ突起部
8aは薄膜接点部を押圧して接触せしめる役目をもつ。基
板７の辺7aは、（ｂ）図に示すごとく、突起部8aが薄膜
接点部を押圧した時点で、反り返えり現象を起こさせる
ために上方へ少しわん曲させてある。

スイッチホルダー４の詳細を第４図及び第５図に示す。
第４図は縦断面図であり、第５図は底面図である。第２
図，第４図及び第５図により、第３図の板ばねをスイッ
チホルダー４の底部に取りつけ固定する構造を説明す
る。スイッチホルダー４の底部の周辺４辺の内側に突出
して設けた支え片10,11及び12が、本考案の特徴とする
板ばね固定構造である。

支え片10は基板の辺7aの下面を支え、支え片11は辺7bの
下面を支え、また支え片12は辺7cと辺7dの上面を上から
支える役目をする。従って、対向する一対の支え片10及
び11と、これに直角な方向で対向する一対の支え片12に
より、基板７の４辺が上と下から支えられた状態で着脱
容易に固定される。基板７には弾力性があるので、これ
を各支え片の間に差し入れたり、取り出したりすること
は容易である。これらの支え片は、スイッチホルダー４
の成形工程時に、同時に一体成形することができるの
で、簡易に設けることが可能である。

〔考案の効果〕

以上説明したように、本考案によれば、至極簡単な構造
と安価な製作費で、板ばねをスイッチホルダーの底部に
着脱容易に固定する構造を提供でき、スイッチの取り扱
いが非常に便利になる。

【図面の簡単な説明】

第１図ないし第５図は本考案の一実施例を示すもので、
第１図は縦断面図、第２図は底面図、第３図は板ばねの
詳細図、第４図はスイッチホルダーの縦断面図、第５図
はスイッチホルダーの底面図である。 １…薄膜シート、４…スイッチホルダー、4a,4b,4c,4d
…スイッチホルダーの底部周辺の４辺、５…ステム、７
…板ばね基板、7a,7b,7c,7d…基板７の４辺、８…板ば
ねの押圧片、10,11,12…スイッチホルダー底部の周辺に
設けた支え片、

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】四角筒形状のスイッチホルダーと；該スイ
   ッチホルダー内を上下移動できるステムと；該ステムの
   頭部に取り付けられた指先タッチ用のスイッチボタン
   と；前記スイッチホルダーの底部内に取り付けられる四
   角枠形状の板ばね基板と、該基板と一体構造で、上端部
   が前記ステムの底面に接して常時押し上げるように作用
   し、かつ下端部に前記ステムの下方移動に伴って薄膜の
   接点部を押圧接触せしめる突起部を有する押圧片とより
   なる板ばねとを備えた薄膜スイッチにおいて；前記スイ
   ッチホルダーの底部四角辺の対向する一対の２辺の内側
   に、前記板ばね基板の四角枠辺の対向する一対の２辺の
   下面をそれぞれ支える支え片を設け、また前記スイッチ
   ホルダーの底部四角辺の対向する他の一対の２辺の内側
   に、前記板ばね基板の四角枠辺の対向する他の一対の２
   辺の上面をそれぞれ抑える支え片を設け、前記板ばね基
   板を前記スイッチホルダーの底部内側に容易にはめ入れ
   固定できる様にしたことを特徴とする薄膜スイッチ。