JPH0743884Y2 - 押ボタンスイッチ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は押ボタンスイッチの構造に関するものであ
る。

〔従来の技術〕

第６図は従来の一般的な押ボタンスイッチを示す横断側
面図であり、図において（１）は押ボタン、（２）は押
ボタン（１）を固定するケース、（３）はコイルバネ、
（４）はスイッチである。

次に動作について説明する。押ボタン（１）を押圧する
前は、コイルバネ（３）により押ボタン（１）が押し上
げられるので、スイッチ（４）を押圧することなく、ケ
ース（２）に微少な力で押し付けられている。次に、押
ボタン（１）を押圧すると、コイルバネ（３）が縮ん
で、押ボタン（１）の先端がスイッチ（４）を押圧する
ので、スイッチ内部の接点が切り換えられる。そして、
押ボタン（１）の押圧をやめると、コイルバネ（３）が
伸びて再びスイッチ（４）から押ボタン（１）の先端が
離れるので、スイッチ内部の接点が元の状態に切り換わ
り、また押ボタン（１）はコイルバネ（３）に押圧され
てケース（２）に押し付けられる。以後、押ボタン
（１）を押圧する毎にコイルバネ（３）が縮んでスイッ
チ（４）を押圧し、又押ボタン（１）の押圧をやめる毎
にコイルバネ（３）が伸びてスイッチ（４）の押圧をや
める。

〔考案が解決しようとする課題〕

従来の押ボタンスイッチは押ボタン（１）が中心部で支
えられているだけなので、押ボタン（１）を押すときに
片寄った押し方をすると、押ボタン（１）がガタついて
スイッチ操作がスムースに行えないという問題点があっ
た。

この考案はかかる問題点を解消するためになされたもの
で、押ボタンの片寄った押し方に対してもガタつかず、
スムースなスイッチ操作が行える高品質の押ボタンスイ
ッチを得ることを目的とする。

〔課題を解決するための手段〕

上記目的を達成するために、この考案に係る押ボタンス
イッチは、ボタン穴の中間を横切るようにケースに設け
られたボタン支持桟と、このボタン支持桟を抱持して押
ボタンがスイッチ動作するように押ボタンに設けた挟持
爪と、前記ボタン支持桟の両側にアーム状に突設されて
そのアーム突端が押ボタンの四方外周寄りに対接するよ
うな形状に構成されかつ押ボタンを前記挟持爪が前記ボ
タン支持桟に係合する位置に付勢するバネ部材とを備え
たものである。

〔作用〕

この考案においては、押ボタンの四方外周寄りをバネ部
材により支持しているので、押ボタンを片寄って押して
も、バネ部材のたわみにより吸収でき、押ボタンのスム
ースな動きが得られる。

〔実施例〕

この考案の一実施例を第１図〜第５図について説明す
る。第１図は押ボタンを外した状態を示す斜視図、第２
図は第１図の線II−IIの断面図、第３図は押ボタンを装
着した状態を示す第２図と同じ断面図、第４図は押ボタ
ンの片寄った押しを示す第３図と同じ断面図、第５図は
押ボタンを押した状態でかつ第１図の線Ｖ−Ｖの断面図
であり、前記従来のものと同一または相当部分には同一
符号を付して説明を省略する。図において、（1A）は角
形の押ボタンで、中心に押棒（1a）を有している。（2
A）は箱形のケースで、押ボタン（1A）が挿入されるボ
タン穴（2a）を有している。（５）はボタン穴（2a）の
中間を横切るようにケース（2A）に設けたボタン支持
桟、（6A），（6B）はボタン支持桟（５）の左右両側に
それぞれＴ字状に突出させたバネ部材で、各Ｔ字状の両
端には押ボタン（1A）の四角の下面を受け止める凸部
（6a），（6b）をそれぞれ有している。なお、この両バ
ネ部材（6A），（6B）とボタン支持桟（５）とはケース
（2A）に熱可塑性合成樹脂により一体成型されている。
（７）はボタン支持桟（５）に設けた孔で、押棒（1a）
が貫通してスイッチ（４）と対向する。（８）は押ボタ
ン（1A）の下面に設けた挟持爪で、ボタン支持桟（５）
を抱持できるように押棒（1a）の周囲に４本設けられて
いる。なお、挟持爪（８）と押棒（1a）とは押ボタン
（1A）に熱可塑性合成樹脂により一体成型されている。

次に動作について説明する。第１図に示す状態から押ボ
タン（1A）をボタン穴（2a）に挿入して挟持爪（８）に
よりボタン支持桟（５）に取り付けると、第３図に示す
ように両バネ部材（6A），（6B）の４個の凸部（6a），
（6b）が押ボタン（1A）の四角を軽く押し上げた状態で
挟持爪（８）がボタン支持桟（５）を抱持する。図示し
ないがこの第３図の状態では押棒（1a）がスイッチ
（４）を押圧しないので、スイッチオフの状態を維持し
ている。そして、第５図に示すように押ボタン（1A）を
両バネ部材（6A），（6B）に抗して押すと、押棒（1a）
によりスイッチ（４）が押圧されてスイッチオンとな
る。このとき、第４図に示すように押ボタン（1A）を片
寄って押しても、両バネ部材（6A），（6B）がたわんで
片寄った押圧力を吸収して第５図に示す真直な押し下げ
力として作用する。第５図の状態から押ボタン（1A）を
離すと、両バネ部材（6A），（6B）によって押ボタン
（1A）が押し上げられて第３図に示す元の位置に戻り、
スイッチオフの状態に保持される。

以下、押ボタン（1A）を押圧する毎に両バネ部材（6
A），（6B）がたわみ、押圧をやめる毎に両バネ部材（6
A），（6B）が元に戻って押ボタン（1A）を押し上げ
る。

〔考案の効果〕

以上のように、この考案によれば押ボタンの片寄った押
し方に対してもガタつかず、スムースなスイッチ操作が
行える高品質のものが得られるという効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の一実施例を示す分解斜視図、第２図
は第１図の線II−IIの断面図、第３図は押ボタンを装着
した状態を示す第２図と同じ図、第４図は押ボタンの片
寄った押しを示す第３図と同じ図、第５図は押ボタンを
押した状態でかつ第１図の線Ｖ−Ｖの断面図、第６図は
従来のものを示す縦断側面図である。 図において、（1A）は押ボタン、（2A）はケース、（2
a）はボタン穴、（４）はスイッチ、（５）はボタン支
持桟、（6A），（6B）はバネ部材、（８）は挟持爪を示
す。 なお、各図中同一符号は同一または相当部分を示す。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】スイッチを収納する熱可塑性合成樹脂製ケ
   ースと、このケースのボタン穴に装着される押ボタンと
   からなり、 前記ボタン穴の中間を横切るように前記ケースに設けら
   れたボタン支持桟と、このボタン支持桟を抱持して前記
   押ボタンがスイッチ動作するように前記押ボタンに設け
   た挟持爪と、前記ボタン支持桟の両側にアーム状に突設
   されてそのアーム突端が前記押ボタンの四方外周寄りに
   対接するような形状に構成されかつ前記押ボタンを前記
   挟持爪が前記ボタン支持桟に係合する位置に付勢するバ
   ネ部材とを備え、 前記押ボタンを前記バネ部材に抗して押すとスイッチを
   押圧し、前記押ボタンを離すと前記押ボタンが前記バネ
   部材により離れてスイッチを押圧しないようにしたこと
   を特徴とする押ボタンスイッチ。