JPH0743803B2 - 磁気再生装置 - Google Patents

磁気再生装置

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JPH0743803B2
JPH0743803B2 JP63051221A JP5122188A JPH0743803B2 JP H0743803 B2 JPH0743803 B2 JP H0743803B2 JP 63051221 A JP63051221 A JP 63051221A JP 5122188 A JP5122188 A JP 5122188A JP H0743803 B2 JPH0743803 B2 JP H0743803B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は磁気再生装置に係り、特に磁気テープの磁性層
の深層部分において記録されたオフセット4相差分PSK
(Offset Quadrature Differential Phase Shift Keyin
g:OQDPSK)や4相差分PSK(QDPSK)などの多相PSKによ
る変調方式で変調されたディジタル音声信号又は周波数
変調されたFM音声信号を再生し、表層部分において記録
された映像信号を再生する磁気再生装置に関する。
従来の技術 第8図は従来の磁気再生装置と記録系とを併せた磁気記
録再生装置を示すブロック系統図である。同図中、入力
端子1に入来したカラー映像信号は映像信号処理回路2
により例えば低域変換搬送色信号と被周波数変調輝度信
号との周波数分割多重信号に変換された後、記録アンプ
3及びスイッチング回路4を通して回転ヘッド5a及び5b
により磁気テープ6に記録される。
一方、入力端子7L,7Rに入来した左チャンネル(Lch)と
右チャンネル(Rch)の各音声信号はディジタル信号処
理回路9によりパルス符号変調(PCM)信号に変換さ
れ、かつ、時分割多重された後、OQPSK変調器10により
オフセット4相PSK方式で変調され、更に記録アンプ11
及びスイッチング回路12を夫々通して回転ヘッド13a及
び13bにより磁気テープ6に記録される。
ここで、回転ヘッド13a及び13bにより磁気テープ6の磁
性層の深層部分にOQPSK変調されたディジタル音声信号
が記録された音声トラック上に、回転ヘッド5a及び5bに
より磁性層の表層部分に前記周波数分割多重映像信号が
映像トラックを形成して記録される。
再生時は、回転ヘッド5a及び5bにより映像トラックから
再生された周波数分割多重映像信号は、スイッチング回
路4、再生アンプ14を夫々通して映像信号処理回路15に
供給され、ここでもとの再生カラー映像信号に戻された
後出力端子16へ出力される。
また一方、回転ヘッド13a,13bにより音声トラックから
再生されたディジタル音声信号は、スイッチング回路1
2、再生アンプ17、イコライザ18、OQPSK復調器19を夫々
通してディジタル信号処理回路20に供給され、ここで再
生PCM信号に変換された後、D/A変換器21によりもとのア
ナログ音声信号に戻され、これにより左チャンネル再生
音声信号と右チャンネル再生音声信号とが出力端子22L,
22Rへ別々に、かつ、同時に出力される。
このように、第9図に示す従来装置は、回転ヘッド式の
深層記録方式VTRにおいて、磁気テープ6の磁性層の深
層部分には、OQPSK変調されたディジタル音声信号が直
接記録される。この記録再生装置は既に文献に発表され
ている(例えば、荒井他:“A STUDY ON THE DIGI
TIZATION OF AUDIO SIGNALS FOR VIDEO TEPERECO
RDER",International Conference on Acoustics,Speec
h,and Signal Processing,p.29−33,1986)。
また本出願人は先に特願昭62−261319号において磁気記
録装置及び磁気記録再生装置について提案している。
発明が解決しようとする問題点 しかし、上記の従来装置は、非直線伝送系である磁気テ
ープに対してOQPSK変調されたディジタル音声信号を直
接に記録するため、混変調歪が発生し、再生時に記録時
には無かったノイズスペクトラムが低域変換搬送色信号
帯域に生じる。
このため、回転ヘッド5a,5bによる映像トラック再生時
の再生信号中の上記ノイズスペクトラムによってカラー
S/Nを劣化させてしまうという問題点があった。また、
回転ヘッド13a,13bによる音声トラック再生時の再生信
号中のテープの非線形性による歪によって、再生ディジ
タル音声信号のエラーレートが劣化するという問題点が
あった。
また、従来の復調手段は基準位相情報をその入力信号か
ら分離する分離手段を必須とするため構成が複雑にな
り、複合信号から基準位相情報を分離手段によって分離
する際にこの基準位相情報がノイズ成分として本来のデ
ィジタル音声信号中に混入してしまうおそれがあった。
更に従来装置では、FM音声信号が記録されたビデオソフ
トは、その音声を再生することができず、レコーデット
テープ産業界ではFM音声が記録されたビデオソフトとは
別に、ディジタル音声が記録されたビデオソフトをも用
意する必要があり、手間がかかると同時に不経済である
という問題があった。
本発明は上記の点に鑑みて創作されたもので、前記ノイ
ズスペクトラムを低減することができ、かつ、ディジタ
ル音声信号だけでなくFM音声信号をも再生し得る磁気再
生装置を提供することを目的とする。
問題点を解決するための手段 本発明の磁気再生装置は、深層記録方式の磁気再生装置
において、再生手段と、第1及び第2の信号分離手段
と、ディジタル音声信号を復調する第1の復調手段と、
FM音声信号を復調する第2の復調手段とを設けたもので
ある。
作用 再生手段より再生された音声信号は第1及び第2の信号
分離手段において、ディジタル音声信号とFM音声信号と
に夫々分離され、ディジタル音声信号は第1の復調回路
において復調されるとともに、FM音声信号は第2の復調
回路において復調される。
このようにディジタル音声信号とFM音声信号とを別々に
用いることが可能となるため、複数の音声信号を同時に
再生できる。
実施例 第1図は本発明装置の一実施例を示すブロック系統図で
ある。同図中、一点鎖線Aより上の部分は記録系で、A
より下をも含めた部分が再生系を含めた磁気記録再性装
置である。
本実施例について説明するに、端子25には標準カラー方
式のカラー映像信号が入来し、映像信号処理回路26に供
給される。映像信号処理回路26は公知の手段により輝度
信号と搬送色信号とを分離し、この輝度信号で搬送波を
周波数変調して得た被周波数変調輝度信号(FM輝度信
号)を生成し、かつ、搬送色信号を低域変換して低域変
換搬送色信号を生成し、これら両信号を周波数分割多重
して第2図(A)に示す如き周波数スペクトラムの信号
を出力する。第2図(A)中、IはFM輝度信号でその搬
送周波数帯域は5.4MHz〜7.0MHzである。IIは低域変換搬
送色信号で、その低域変換色副搬送波周波数は略629kHz
である。上記の記録用の映像信号は記録アンプ27を介し
て映像用回転ヘッド28a,28bに供給される。また映像信
号処理回路26は標準カラー方式のカラー映像信号をその
まま同期信号分離回路29に供給する。同期信号分離回路
29は垂直同期信号を分離して後述するサーボ回路30に供
給する。
また、端子31c,31d夫々に入来した左チャンネルアナロ
グ音声信号と右チャンネルアナログ音声信号とは、スイ
ッチ手段69a,69bがa1,b1側に接続されているときは一方
ではノイズリダクション(NR)回路70a,70bに送られ、
ダイナミックレンジを1/2にされた後、プリエンファシ
ス回路71a,71bにおいてプリエンファシス特性を付与さ
れ、リミッタ72a,72bにおいて所定レベル以上の信号が
カットされる。リミッタ72a,72bの出力はFM変調器73a,7
3bに送られ、夫々、例えば1.3MHz,1.7MHzの搬送波でFM
変調され、帯域フィルタ74a,74bを経た後混合器75へ送
られる。
又一方では、スイッチ手段69a,69bを介して夫々低域フ
ィルタ32a,32bで可聴周波数帯域を越える不要高域成分
を除去された後、サンプリング周波数が例えば47.952kH
z(=48kHz÷1.001)のサンプルホールド回路33a,33bを
経てA/D変換器34a,34bに供給され、ここで量子化ビット
数16ビットに直線量子化された後、符号化されてPCM音
声信号とされる。この左右チャンネル夫々のPCM音声信
号はエンコーダ35に供給される。
エンコーダ35は1フィールド期間の偶数番目のサンプル
ESと、奇数番目のサンプルOSとより第3図(A)に示す
フォーマットで誤り検出及び訂正符号P,Qを生成する。
第3図(A)において、データDATA1,DATA2は例えば各
々時間軸圧縮及びインターリーブを施されたサンプルE
S,OSであり、水平方向のワード単位(1ワードは8ビッ
ト)の各行のデータDATA1,DATA2(夫々8×50ビット)
のうち、各々10ワードずつを所定の演算を行なって6ワ
ードのパリティQを生成することを繰り返して各行8×
30(=8×6×5)ビットのパリティQを得る。また、
エンコーダ35は垂直方向の8列分、すなわち各行1ワー
ド(=8ビット)のデータDATA1,DATA2,パリティQの32
ワード毎に所定の演算を行なって4ワードの各列8×4
ビットのパリティPを生成する。
次に、上記のデータDATA1,DATA2及びパリティP,Qは、8
列分36ワード毎に分割され、更にその各36ワードの直前
に第3図(B)に示す如き8ビット(=1ワード)の同
期信号SYNC,識別信号ID,アドレス信号ADDR,ブロックパ
リティ信号PARITYが付加されて、全部で40ワードのデー
タブロックが形成される。同期信号SYNCは各データブロ
ックの開始を指示する。アドレス信号ADDRは1トラック
分のディジタル音声信号(即ち130データブロック)中
の各データブロックの順番を指示する。ブロックパリテ
ィ信号PARITYは、PARITY=IDADDRで得られる誤り検出
用の信号である。ここでは2を法とする加算の演算子
である。
第3(C)に示すデータエリアの130データブロックで
第3図(A)に示すデータDATA1,DATA2及びパリティP,Q
が伝送されるが、その前に4データブロック分のクロッ
ク再生用のプリアンブルとその後に2データブロックの
ポストアンブルとが付加される。
このようにして、エンコーダ35は第3図(C)に示す全
部で136データブロック(=43,520ビット)の信号フォ
ーマットのディジタル音声信号を生成し、これを1フィ
ールド期間(=1/59.94秒)で伝送する。従って、ディ
ジタル音声信号の伝送ビットレートは2.6086(=136×3
20×59.94)Mbpsになる。
なお、エンコーダ35はサーボ回路30の出力信号により、
記録される映像信号とのフィールド同期をとられる。
オフセット4相差分PSK変調器(OQDPSK変調器)36はこ
のディジタル音声信号を直並列変換して交互に2つの符
号列として出力する変換回路と、これら2つの符号列を
互いに1タイムスロットの1/2ずつずらせる移相手段
と、この移相手段からの2つの符号列を変調信号として
受け、所定周波数fCで位相が互いに90゜異なる2つの搬
送波を別々に搬送波抑圧振幅変調する平衡変調手段と、
平衡変調手段よりの2つの被振幅変調波を合成してOQDP
SK変調されたディジタル音声信号を出力する合成回路と
からなる公知の構成とされている。
上記搬送波周波数fCは一例として、水平走査周波数fH
191倍の周波数である約3.0MHzに選定されている。従っ
て、このOQDPSK変調器36の出力ディシタル音声信号の周
波数スペクトラムは、搬送波周波数fCで最大レベルとな
り、また前記伝送ビットレートが2.6086Mbpsであるか
ら、搬送波周波数fCに対して±n×1.30MHz(=2.6086M
Hz/2)離れた周波数位置で0となる、公知のくし歯状の
スペクトラムとなる。ただし、上記のnは自然数であ
る。
従って、上記OQDPSK変調器36の出力ディジタル音声信号
は不要周波数成分を除去するための帯域制限をして、か
つ、符号間干渉を起こさないような、約3.0MHzを中心と
して通過帯域幅が前記伝送ビットレートの0.7倍程度に
選定された帯域フィルタ37を通されて第2図(B)にII
Iで示す如き周波数スペクトラムのディジタル音声信号
に帯域制限された後、端子38を介して混合器75に入力さ
れ、前記FM音声信号と周波数分割多重された後バイアス
重畳回路39に供給され、ここで高周波バイアス信号を重
畳される。
又、スイッチ手段69a,69bが夫々a2,b2側に接続されてい
るときは端子31c,31dに入来するアナログ音声信号はFM
変調され、一方端子31a,31bに入来するアナログ音声信
号はOQDPSK変調されて混合器75によって混合される。
バイアス重畳回路39は、例えば第4図又は第5図に示す
如き構成とされている。第4図及び第5図中、第1図と
同一構成部分には同一符号を付してあり、更に第5図に
は第4図と同一構成部分に同一符号を付してある。
第4図に示すバイアス重畳回路39は、加算回路45におい
て、電子38よりの前記OQDPSK変調されているディジタル
音声信号と前記周波数変調されたFM音声信号とかが混合
された音声信号に、バイアス発振器46よりの例えば10.8
MHzの高周波バイアス信号を重畳し、この重畳信号を記
録アンプ47を通して端子40へ出力する。
一方、第5図に示すバイアス重畳回路39は、端子38より
の前記OQDPSK変調されているディジタル音声信号及び周
波数変調されたFM音声信号は、コイル50及びコンデンサ
51よりなるトラップ回路を通して取り出された後、バイ
アス発振器46よりコンデンサ52を通して取り出された高
周波バイアス信号と加算合成(重畳)され、その後に端
子40へ出力される。
第5図の回路はバイアス記録に際し周知の回路構成であ
り、前記トラップ回路により高周波バイアス信号の記録
アンプ47側への伝送が阻止され、またコンデンサ52によ
りディジタル音声信号及びFM音声信号のバイアス発振器
46側への伝送が阻止される。この第5図に示すバイアス
重畳回路39の記録アンプ47は第4図に示すバイアス重畳
回路39で必要となる広帯域、高出力の高価な記録アンプ
に比し、安価な記録アンプを使用できる。
端子40より取り出された上記の重畳信号は、第1図の音
声用回転ヘッド41a及び41bに夫々供給される。音声用回
転ヘッド41a及び41bは回転シリンダ(図示せず)の回転
面に180゜対向して取り付けられ、かつ、前記映像用回
転ヘッド28a,及び28bの取付位置に対して一定角度先行
して取り付けられている。また、音声用回転ヘッド41a
及び41bのアジマス角度は一方が+30゜、他方が−30゜
であり、また映像用回転ヘッド28a及び28bのアジマス角
度は一方が+6゜で、他方が−6゜に選定されている。
上記の回転シリンダを回転するモータ(図示せず)は、
同期信号分離回路29よりの垂直同期信号が供給されるサ
ーボ回路30の出力信号に基づいて、垂直同期信号に位相
同期して回転する。
これにより、音声用回転ヘッド41a,41bにより、ディジ
タル音声信号とFM音声信号が、上記回転シリンダに180
゜強の角度範囲に亘って巻回されつつ走行する磁気テー
プ43の磁性層の深層部分にまで高周波バイアス記録され
て音声トラックを形成し、その後にその音声トラック上
の磁性層表層部分に、映像用回転ヘッド28a,28bにより
記録用映像信号が記録されて映像トラックを形成する。
また、これと同時に、コントロールヘッド42が、サーボ
回路30より取り出された、垂直同期信号から生成したコ
ントロールパルスを磁気テープの長手方向に沿ってコン
トロールトラックを形成して記録する。
次に上記記録系により記録された磁気テープ43を再生す
る再生系の動作につき説明するに、記録済の磁気テープ
43の磁性層の深層部分に形成された音声トラックによ
り、回転ヘッド41a,41bで交互に再生された被変調ディ
ジタル音声信号とFM音声信号はプリアンプ55に供給され
る。またこれと同時に磁気テープ43の前記映像トラック
より回転ヘッド28a,28bで交互に再生された映像信号は
スイッチングアンプ56に供給される。また、磁気テープ
43のコントロールトラックからコントロールヘッド42で
再生されたコントロールパルスはサーボ回路30に供給さ
れる。サーボ回路30は再生コントロールパルスが基準周
波数信号と同期がとれるように回転シリンダの回転を制
御する。
スイッチングアンプ56は回転ヘッド28a,28b夫々の再生
映像信号を増幅すると共にスイッチングして連続信号と
し、この信号をプリアンプ57を介して映像信号処理回路
58に供給する。映像信号処理回路58は公知の手段により
再生信号よりFM輝度信号、低域変換搬送色信号夫々を帯
域分離して取り出し、FM復調して輝度信号を得ると共に
周波数変換により搬送色信号を得て、輝度信号に搬送色
信号を重畳して標準カラー方式の再生カラー映像信号と
して端子59より出力する。
他方、プリアンプ55は回転ヘッド41a,41b夫々よりのデ
ィジタル音声信号とFM音声信号とが混合された再生音声
信号を増幅すると共にスイッチングして連続信号とし再
生等化器80及び帯域フィルタ81a,81bに供給する。帯域
フィルタ81a,81bの出力はリミッタ82a,82bを経て夫々FM
復調器83a,83bにおいてFM復調され、ディエンファシス
回路84a,84bにおいてディエンファシス特性を付与され
た後、ノイズリダクション回路85a,85bによってダイナ
ミックレンジを元に戻され、出力端子86a,86bより夫々
左チャンネル,右チャンネルの音声信号として取り出さ
れる。
再生等化器80は減衰した高域成分を増強した後帯域フィ
ルタ60に供給する。帯域フィルタ60で帯域分離して取り
出された第2図(B)に示す周波数スペクトラムの再生
被変調ディジタル音声信号はOQDPSK復調器61に供給さ
れ、ここで公知のOQDPSK復調されてディジタル音声信号
とされデコーダ62に供給される。
デコーダ62にはサーボ回路30より回転シリンダの回転に
位相同期したパルスから生成された同期信号が各トラッ
クのディジタル音声信号の最初の再生位置を知るために
供給されている。このデコーダ62により再生ディジタル
音声信号は誤り訂正,時間軸補正,時間軸伸長及びデイ
ンターリーブ等の処理が行なわれて、各サンプルをA/D
変換時と同一の順番に組み合わされ、かつ、左チャンネ
ルのディジタル音声信号と右チャンネルのディジタル音
声信号とに分離される。
左右チャンネルのディジタル音声信号は、夫々D/A変換
器63a,63b夫々でアナログ化された後、デグリッチャ回
路64a,64bでD/A変換時に発生するノイズ成分を除去さ
れ、更に低域フィルタ65a,65bで可聴周波数帯域を越え
る不要高域成分を除去される。これによって端子66a,66
b夫々へ左チャンネル,右チャンネルのアナログ音声信
号が別々に出力される。
次に、本発明によるノイズスペクトラム低域効果につい
て説明する。第6図に示す、約3.0MHz±1.3MHzの周波数
スペクトラムのOQDPSK変調されたディジタル音声信号I
と周波数変調されたFM音声信号IIが、高周波バイアス信
号を重畳することなく、従来装置のように音声用回転ヘ
ッドにより磁気テープの磁性層の深層部分に直接に記録
され、かつ、磁性層表層部分に映像信号が記録された記
録済磁気テープを音声用回転ヘッドで再生したときの再
生被変調ディジタル音声信号とFM音声信号の周波数スペ
クトラムは、第7図(A)に示す如くになる。
第7図(A)において、fSCは低域変換搬送色信号の色
副搬送波周波数で、例えば629kHzであり、その低域変換
搬送色信号帯域には、破線Vで示すように、混変調歪に
よるノイズスペクトラムが大なるレベルで存在し、これ
がアジマス損失効果の低減する低周波数領域にも生じる
ため、映像用回転ヘッドの再生映像信号中にも生じ、カ
ラーS/Nを劣化させる。更に、このような混変調歪が生
ずるのは、テープの非線形性のためであり、これにより
生ずる歪により前記したようにディジタル信号のエラー
レートを劣化させ、FM音信号の搬送波とノイズの比を示
すC/N比をも劣化させる。
これに対し、上記第6図に示す周波数スペクトラムのOQ
DPSK変調されたディジタル音声信号及びFM音声信号を本
発明により例えば10.8MHzの高周波バイアス信号を重畳
して記録した場合は、その再生被変調ディジタル音声信
号の周波数スペクトラムは第7図(B)に示す如くにな
り、破線VIで囲んだ低域変換搬送色信号帯域の混変調歪
によるノイズスペクトラムのうち、低域変換色副搬送波
周波数fSCの近傍のノイズスペクトラムが大幅に低減さ
れることが実験により確められた。なお、第7図(B)
の高域成分は再生等化器により、第2図(B)のスペム
トラムに等化される。
また、OQDPSK変調の代りに4相差分PSK変調(QDPSK変
調)して得た第6図と同様の周波数スペクトラムのディ
ジタル音声信号に、高周波バイアス信号を重畳すること
なく直接に深層記録し、それを再生した場合の周波数ス
ペクトラムも同様に、低域変換色副搬送波周波数fSC
近傍のノイズスペクトラムが大幅に低減される。
従って、本発明は上記の実施例のOQDPSK変調されたディ
ジタル音声信号のみならず、QDPSK変調されたディジタ
ル音声信号にも適用することができる。
なお、本発明は上記のOQDPSKやQDPSKの変調形式以外に
も2相や8相のオフセットDPSK変調やDPSK変調されたデ
ィジタル音声信号にも同様に適用することができる。ま
た、実施例では、映像トラックにはNTSC方式カラー映像
信号を所定の信号形態として記録するように説明した
が、本発明はPAL方式又はSECAM方式カラー映像信号を所
定の信号形態として記録する深層記録方式のVTRにも同
様に適用できる。
発明の効果 上述の如く、本発明によれば、多相差分PSK又はオフセ
ット多相差分PSKで変調されてなるディジタル音声信号
を被変調FM音声信号と混合し、高周波バイアス信号と共
に磁性層深層部分に記録されたものを再生可能としたの
で、テープの非線形性による混変調歪によって低域変換
搬送色信号帯域内に生ずる再生信号中のノイズスペクト
ラムを大幅に低減することができ、よって再生時のカラ
ーS/Nを向上することができ、また再生ディジタル音声
信号のエラレートを向上することができるとともに再生
FM音声信号のS/N比を向上することができ、以上より磁
気テープの互換性特性も向上でき、FM音声とディジタル
音声の両方を同時に記録再生できるため、レコーデット
テープソフトを2品種用意しなければならないといった
不都合を解決できる。
また、第1の復調手段は従来の復調手段に必須の基準位
相情報をその入力信号から分離する分離手段を全く不要
とするものであるから、その分離手段を必須とする従来
の復調手段の構成と比較してその構成を簡略化できる効
果がある。また、このように構成を簡略化した第1の復
調手段を有する本発明の磁気再生装置の構成は従来の復
調手段を有する磁気再生装置の構成に比較してその全体
構成を簡略化できる効果がある。
また、第1の復調手段に入力し復調するべき信号には従
来の復調手段に入力し復調するべき複合信号中に存在す
る基準位相情報を全く必要としていないから、従来の復
調手段が必要としていた複合信号から基準位相情報を分
離手段によって分離する際にこの基準位相情報がノイズ
成分として復調するべき本来のディジタル音声信号中に
混入してしまうおそれがないため、本発明になる第1の
復調手段は、引用例の従来の復調手段と比較して常にノ
イズの混入がない良好な復調信号を得ることができる効
果がある。
更に、FM音声,PCM音声は独立して使用することも可能で
あり、FM音声にテレビの音声を、又PCM音声にはコンパ
クト・ディスク(CD),ディジタル・オーディオ・テー
プ(DAT)の音声やFM放送の音声を同時に記録すること
も可能となり、外国語ソースにおいてはPCM音声にオリ
ジナルのステレオ音声を、FM音声には日本語吹き替え音
声を共に高い音質で記録再生することが可能であるとい
った特長を有する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明装置の一実施例のブロック系統図、第2
は第1図図示ブロック系統の各部の信号の周波数スペク
トラムの一例を示す図、第3図は第1図図示のブロック
系統中のエンコーダの動作説明用信号フォーマット図、
第4図及び第5図は夫々第1図図示のブロック系統中の
バイアス重畳回路の各例を示すブロック系統図、第6図
は音声トラックへの記録信号の周波数スペクトラムの一
例を示す図、第7図(A),(B)はOQDPSK変調された
ディジタル音声信号を従来装置と本発明装置で深層記録
し、これを再生した場合の再生信号の周波数スペクトラ
ムを対比して示す図、第8図は従来装置の一例を示すブ
ロック系統図である。 25……カラー映像信号入力端子、28a,28b……映像用回
転ヘッド、31a,31b……アナログ音声信号入力端子、34
a,34b……A/D変換器、35……エンコーダ、36……OQDPSK
変調器、39……バイアス重畳回路、41a,41b……音声用
回転ヘッド、43……磁気テープ、45……加算回路、46…
…バイアス発振器、47……記録アンプ、50……トラップ
回路用コイル、51……トラップ回路用コンデンサ、73a,
73b……周波数変調器、74a,74b,81a,81b……帯域フィル
タ、75……混合器、80……再生等化器、83a,83b……復
調器(FM復調器)。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】多相差分PSK変調又はオフセット多相差分P
    SK変調されてなるディジタル音声信号と周波数変調され
    てなるFM音声信号とが周波数分割多重されて磁性層深層
    部分に記録された磁気テープの既記録信号を再生する再
    生手段と、 該再生手段により再生された信号から該ディジタル音声
    信号を分離する第1の信号分離手段と、 該再生信号により再生された信号から該FM音声信号を分
    離する第2の信号分離手段と、 該第1の信号分離手段により分離された前記ディジタル
    音声信号を多相差分PSK復調またはオフセット多相差分P
    SK復調する第1の復調手段と、該第2の信号分離手段に
    より分離された前記FM音声信号を復調する第2の復調手
    段とよりなることを特徴とする磁気再生装置。
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