JPH0742597B2 - 塗装下地処理溶融アルミめつき鋼板 - Google Patents

塗装下地処理溶融アルミめつき鋼板

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JPH0742597B2
JPH0742597B2 JP17708387A JP17708387A JPH0742597B2 JP H0742597 B2 JPH0742597 B2 JP H0742597B2 JP 17708387 A JP17708387 A JP 17708387A JP 17708387 A JP17708387 A JP 17708387A JP H0742597 B2 JPH0742597 B2 JP H0742597B2
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film
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aluminum
molten aluminum
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久光 水木
博光 福本
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Nippon Steel Nisshin Co Ltd
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Nisshin Steel Co Ltd
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  • Coating With Molten Metal (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はシリコーン樹脂系塗料やフツ素樹脂系塗料のよ
うな高温焼成型塗料に対する接着性が優れており、これ
らの塗料塗装後の耐熱密着性に優れた塗装下地処理溶融
アルミめつき鋼板に関するものである。
〔従来の技術〕
従来、アルミニウム及びアルミニウム合金の塗装下地処
理方法としては、その表面を機械的,化学的あるいは電
気化学的に粗面化し、アンカー効果により塗膜密着性を
向上させる方法があり、例えば特公昭62−745号公報に
開示されているようにアルミニウムを化学的あるいは電
気化学的に処理して表面を粗面化した後、該表面をリン
酸を主成分とする電解液中で陽極酸化処理して陽極酸化
皮膜を形成する方法が知られている。
これに対し、溶融アルミめつき鋼板を下地原板とした塗
装下地処理方法は、アルミめつき層が非常に薄く且つめ
つき層中への鋼素地(Fe)の拡散を抑制する目的でSiが
添加されているため、めつき層中及び表面に電気絶縁性
の高いAl−Si共晶組織が無数に存在することなど表面が
電気的に不均一であるため、上記の粗面化を目的とした
電気化学的処理ではなく、クロム酸を主成分とする溶液
を用いてクロメート処理を行うのが一般的であつた。
〔発明が解決しようとする問題点〕 しかしながら、上記のクロメート処理方法はクロメート
皮膜の耐熱性に問題があり、例えば280〜320℃で加熱し
た場合に、数秒〜数十秒で皮膜にヒビ割れや皮膜剥離を
生じるため、クロメート皮膜に異常を生じない範囲で塗
膜乾燥を行う塗料には適用出来るが、塗膜乾燥条件がこ
れを上回る場合には耐熱密着性が全く期待出来ないため
アルミめつき鋼板本来の耐熱特性が充分活用されず、経
済的損失が大であつた。
一方、溶融アルミめつき鋼板にアルミ板あるいはアルミ
ニウム合金材と同様のアンカー効果を期待して陽極酸化
処理を施した場合には、形成された皮膜表面が粗くなる
に従い灰色から黒色へと変化しその上に5〜20μmの薄
い塗膜を付与すると塗膜隠蔽性の低下及び塗膜表面の凹
凸の粗大化などが生じる問題があつた。また、陽極酸化
皮膜の表面粗さと塗膜密着性とは必ずしも相関性がな
く、塗料によつては表面粗さを大きくすると塗膜密着性
が低下する場合もあつた。
本発明者らは上記従来技術の欠点を解決し、シリコーン
樹脂系塗料やフツ素樹脂系塗料のように高融点樹脂が配
合されているために硬化温度が高い高温焼成型の塗料に
対する接着性が優れ且つ塗装後の耐熱密着性にも優れた
塗装下地処理溶融アルミめつき鋼板を提供する目的を達
成するために、アルミニウム板やアルミニウム合金材に
広く用いられている陽極酸化処理法に着眼したが、溶融
アルミめつき鋼板はめつき層が薄く且つSiが添加されて
いるため表面が電気的に不均一であるために陽極酸化処
理法を従来法と同様に実施するのでは目的を達成するこ
とが出来ないという問題点があつた。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者らは上記問題点が、特定の範囲の電位差条件で
特定の厚さ,硬度及び空孔を有する陽極酸化皮膜を形成
すれば解決出来ることを究明して本発明を完成したので
ある。
すなわち本発明は、めつき層中にSiを3〜13%含む溶融
アルミめつき鋼板の表面に、厚さが0.1〜8.0μm,マイク
ロビツカース硬度が200以上,空孔径が500Å以下の陽極
酸化皮膜が形成されていることを特徴とする塗装下地処
理溶融アルミめつき鋼板に関するものである。
以下、本発明に係る塗装下地処理溶融アルミめつき鋼板
について詳細に説明する 下地原板としての溶融アルミめつき鋼板としては、本発
明用として新たに造つたものは必ずしも必要ではなく、
めつき層中にSiを3〜13%含む既製の溶融アルミめつき
鋼板が使用出来る。めつき付着量は通常両面で30〜240g
/m2である。
この溶融アルミめつき層の表面に形成させる陽極酸化皮
膜の厚さ,硬さ及び空孔径はそれぞれ密接な関係があつ
て互いに影響し合つているが、塗料塗装後の塗膜隠蔽
性,表面の凹凸及び塗膜のワキ,フクレなどの観点か
ら、塗装仕上り外観を損ねることなく、塗膜密着性を向
上させ、且つ300℃以上の高温で使用した場合でも極め
て安定な状態を保持させるためには、皮膜の厚さが0.1
〜8.0μmでマイクロビツカース硬度が200以上で且つ空
孔径が500Å以下の陽極酸化皮膜を形成させることが必
要である。
これは陽極酸化皮膜の厚さが0.1μm未満の場合は陽極
酸化皮膜が薄すぎて、Al−Si共晶組織が無数に点在する
溶融アルミめつき層表面に均一な陽極酸化皮膜を形成さ
せることが困難であるためその効果を発揮させることが
出来ず、8.0μmを超えれば硬さ及び空孔径の条件を満
足しても塗装後の加工性の低下,塗膜隠蔽性の低下を招
くため好ましくないからであり、またマイクロビツカー
ス硬度が200未満の場合は空孔径が必要以上に粗大化す
るため溶融アルミめつき層と陽極酸化皮膜との充分な密
着性が得られないからであり、空孔径が500Å以上の場
合にこの傾向が顕著となる。更に軟質で不均一な陽極酸
化皮膜は、極表層に形成されるAl2O3及びSiO2の酸化皮
膜又は水酸化皮膜が不均一であり、このような表面状態
の場合には塗装後の300℃以上での耐熱密着性が著しく
低下するので好ましくない。
このような陽極酸化皮膜は、しゆう酸又は硫酸浴のよう
な酸化性の電解液中で、液温が5〜30℃,電流密度が0.
5〜5.0A/dm2,溶融アルミめつき鋼板と対極との間の電位
差が1dm2当り1〜100Vの間において調整することが出来
る。溶融アルミめつき鋼板の陽極酸化皮膜を形成するた
めの電解処理においては、アルミ板の処理とは異なり、
電解液の液抵抗による電位差と共にめつき層表面の経時
変化に伴う電圧上昇を生じるため、処理する鋼板の面積
に対応した電位差に調整する必要がある。すなわち電位
差が100V超える場合には表面上全く問題にならないよう
な溶融アルミめつき層中に浮遊(偏析)しているFe化合
物の部分に電流が集中し短期間でピツトが生じるため好
ましくない。
陽極酸化処理を施した後は、水洗した後に例えば1g/N
H4OHに常温で数秒間浸漬するような中和処理を施し、再
び水洗し乾燥する工程が望ましい。なお、必要に応じて
封孔処理を施すことも出来、この場合には中和処理後の
工程で行う。
〔実施例〕
実施例1〜5 板厚0.6mm,Siを8〜12%含むアルミめつき付着量が両面
で80g/m2の溶融アルミめつき鋼板に第1表に示す陽極酸
化処理条件で処理を施し、第1表に示す皮膜の厚さ,マ
イクロビツカース硬度及び空孔径を有する陽極酸化皮膜
を形成させた後、上水で水洗し、1g/NH4OH液で中和処
理を行い、再びpH6.5〜7.2のイオン交換水で水洗した後
に乾燥した。この陽極酸化処理した溶融アルミめつき鋼
板の片面に、市販の黒色フツ素樹脂塗料(ダイキン
(株)製,商品名:タフコートエナメルMIBK)を20μm
の厚さで塗布し、100℃×30分の条件でキユアリングし
た後、300℃×20分の条件で焼成してフツ素樹脂塗料塗
膜を付与した。
比較例1〜5 実施例と同様の鋼板に、第1表に示す陽極酸化処理条件
で処理を施し、第1表に示す皮膜の厚さ,マイクロビツ
カース硬度及び空孔径を有する陽極酸化皮膜を形成させ
た後、実施例と同様の後処理を行い(比較例1〜3)、
またトリクロールエチレンで洗浄後、市販のクロム酸系
処理液(日本ペイント(株)製,商品名:アロジン)を
用いクロメート処理後(比較例4)、そしてトリクロー
ルエチレンで洗浄直後(比較例5)、それぞれ実施例と
同様の塗膜を付与した。
上記実施例及び比較例の塗装下地処理を施した塗装鋼板
について、以下に説明する各種項目の測定を行つてその
塗装仕上り及び塗膜密着性を下記の条件で評価し、その
結果を第2表に示した。
塗膜の外観: JIS K 5400(塗料一般試験方法)に準じてワキ,フクレ
の観察を行つた。
評価基準は、 良好:ワキ,フクレの発生がなく平滑な状態 やや不良:目視で凹凸が目立つ状態 不良:ワキ,フクレが発生したもの とした。
耐衝撃性試験 JIS K 5400(塗料一般試験方法)に準じて荷重1kg,落下
距離500mmの条件でデユポン衝撃試験を行つた。
評価基準は、セロハンテープで剥離後に塗膜剥離が全く
ない状態を「5」,全面剥離の状態を「1」とし5段階
評価とした。
耐曲げ加工性試験 JIS K 5400(塗料一般試験方法)に準じて密着曲げ試験
を行つた。
評価基準は耐衝撃性試験と同様に5段階評価とした。
加熱試験 酸化雰囲気中で350℃×100時間の条件で加熱後に耐衝撃
性試験及び耐曲げ加工性試験を行つた。
〔発明の効果〕 以上詳述した如き本発明に係る塗装下地処理溶融アルミ
めつき鋼板は、第1表及び第2表から明らかなように塗
装仕上りが良好で、一次密着性及び耐熱密着性が共に良
好な結果を示しており、特に実施例と従来処理に当る比
較例4との比較において判るように耐熱密着性に関して
は陽極酸化皮膜を形成させることの効果が非常に大き
く、その工業的価値の非常に大きなものである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】めつき層中にSiを3〜13%含む溶融アルミ
    めつき鋼板の表面に、厚さが0.1〜8.0μm,マイクロビツ
    カース硬度が200以上,空孔径が500Å以下の陽極酸化皮
    膜が形成されていることを特徴とする塗装下地処理溶融
    アルミめつき鋼板。
JP17708387A 1987-07-17 1987-07-17 塗装下地処理溶融アルミめつき鋼板 Expired - Lifetime JPH0742597B2 (ja)

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