JPH0742467A - 電動ブラインドのモータ自動停止装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】電動ブラインドが昇降限度位置に到達したと
き、並びに昇降を妨害されたときにモータを自動的に停
止させる装置であって、どのような電動ブラインドにも
設置前に組込んでおくことができるものを提供する。 【構成】ブラインド昇降部材10の張力を電気信号に変換
するストレーンゲージ20からなる測定ブリッジ回路Ｂを
電動ブラインドに組込み、その測定ブリッジ回路Ｂの出
力信号を制御回路に入力し、出力信号があらかじめ設定
した正常な張力範囲に相応する範囲の値より小さいか、
又は大きいとき、制御回路がモータ駆動回路を制御して
モータの回転を停止させる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明はスクリーン、スラット等
の閉鎖材が昇降限度に到達したとき、又は昇降を妨害さ
れたときにモータを自動的に停止させる電動ブラインド
のモータ停止装置の改良に関する。

【０００２】

【従来の技術】電動ブラインドのスクリーン、スラット
などが昇降限度に達したとき、又は昇降中にその昇降動
作を妨げられたとき、モータを自動的に停止して事故を
未然に防止しなければならない。従来は、電動ブライン
ドのスクリーン等の昇降限度位置に設けたセンサ、又は
リミットスイッチによりスクリーン等の昇降限度位置到
達を、昇降コード、昇降テープ等の弛みによってオンオ
フするリミットスイッチにより下降中の妨害をオーバー
ロード・リレーにより上昇中の妨害をそれぞれ検知して
モータを停止していた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】昇降限度上限位置にセ
ンサやリミットスイッチを設けることは、電動ブライン
ドの設置に手間がかかる上に、ヘッドボックスが小型の
場合、センサやリミットスイッチが露出して外観が不良
になるという問題があった。又、昇降コード等の弛みに
よってオンオフするリミットスイッチを設けるために
は、テンション機構をヘッドボックスに取付けなければ
ならないが、テンション機構を設けるとヘッドボックス
が必要以上に大きくなるという問題があった。さらに、
オーバーロードリレーは必ずしも上昇妨害を適確に検知
しないという問題があった。

【０００４】本発明は上記問題を解決するためになされ
たものであり、その目的とするところは、あらかじめ設
置前に電動ブラインドに組込み可能であり、小型で小さ
なヘッドボックスの内部にも取付けることができる装置
を提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明が採用する手段は、電動ブラインドのウェイ
トバー又はボトムレールを昇降させる昇降部材の張力を
ストレーンゲージからなる測定ブリッジ回路によって電
気信号に変換し、その電気信号をモータ駆動回路を制御
する制御回路に入力し、その電気信号があらかじめ設定
した張力範囲に相応する範囲外のものである場合、その
制御回路がモータ駆動回路を介してモータを自動的に停
止させるようにしたことにある。昇降部材を部分的にス
トレーンゲージの起歪材に置換することにより、又は昇
降部材に弾性アクチュエータを当接し、そのアクチュエ
ータにストレーンゲージの起歪材を係合させることによ
り張力を電気信号に変換することができる。

【０００６】

【作用】ストレーンゲージは小型偏平であるから、狭小
なヘッドボックスにも取付け可能であり、その起歪材を
昇降部材の一部と置換することも可能である。電動ブラ
インドに設置前に組込んでおくと、設置時に手間のかか
る施工を省略することができる。ベネシャンブライン
ド、ローマンシェードの昇降テープ、昇降コード等の昇
降部材の張力は、昇降中、ほぼ一定であり、下限到達後
又は下降を妨害されたとき、張力が大幅に低下し、上限
到達後又は上昇を妨害されたとき、張力は大幅に増加す
る。ロールブラインドの昇降部材であるスクリーンの張
力は、上昇時は漸減し、下降時は漸増するが、いずれも
一定の範囲内にあり、下限到達後又は下降を妨害された
とき、張力はその一定の範囲から大幅に減少し、上限到
達後又は上昇を妨害されたとき、張力はその一定の範囲
から大幅に増大する。ストレーンゲージからなる測定ブ
リッジ回路は昇降部材の張力に応じた電気信号を発生
し、制御回路は測定ブリッジ回路の電気信号があらかじ
め設定した張力範囲に相応する範囲の値を越えたときに
モータを停止させるから、ブラインドが昇降限度に到達
したとき、昇降を妨害されたとき、モータは自動的に停
止する。

【０００７】

【実施例】本発明の装置を図面に示す実施例に基づいて
説明する。図１ａ、ｂに示すように、ベネシャンブライ
ンドの昇降テープ10の下端部を弾性に富む起歪材11に置
換し、その起歪材に金属ストレーンゲージ20を接着す
る。同一金属ストレーンゲージ21を３個ボトムレール12
に取付け、起歪材11に接着したものと組合せて測定ブリ
ッジ回路Ｂを構成する。

【０００８】図２に示すように、測定ブリッジ回路Ｂの
出力は制御回路Ｃに入力する。制御回路Ｃは測定ブリッ
ジ回路の出力があらかじめ設定した範囲よりも大きい
か、又は小さいときは、モータ駆動回路Ｄのリレーを開
きモータＭを停止させる。図３ａ、ｂに示すように、ロ
ーマンシェードの昇降コード10はヘッドボックス14内に
配設したリール15から引出され、ガイドロール16を通っ
てヘッドボックス14の底面開口13から垂下する。ガイド
ロール16はピン17に回転自在に軸支され、ピン17はガイ
ドボックス18に軸受される。ガイドボックス18はガイド
ホルダ19にヘッドボックス14の長手方向に直交する方向
に摺動自在に収容され、そのガイドホルダ19はヘッドボ
ックス14の底面開口13上に固定される。ガイドボックス
18の前内面とガイドホルダ19の前内面の間には弾性に富
む起歪材11が張設され、その反対側のガイドボックス18
の後面とガイドホルダ19の後内面の間にはガイドボック
ス18を前方へ押圧するコイルばね22が配設される。ここ
で、ガイドロール16、ガイドボックス18、ガイドホルダ
19、コイルばねは弾性アクチュエータ24を構成する。起
歪材11には金属ストレーンゲージ20が接着され、図示し
ていないが、別に３個の同一金属ストレーンゲージがガ
イドホルダ19に取付けられ、測定ブリッジ回路を構成す
る。昇降コード10の張力が大きくなるにつれてガイドボ
ックス18は矢印方向に移動するが、昇降コード10が弛む
と、ガイドボックス18はコイルばね22によって矢印とは
逆の方向へ移動する。したがって、昇降コード10の張力
が大きくなると、起歪材11は伸張し、小さくなると縮小
するから、その起歪材に接着した金属ストレーンゲージ
10を含む測定ブリッジ回路の出力信号は昇降コード10の
張力に相応したものとなる。この出力信号は制御回路に
送られ、制御回路は測定ブリッジ回路の出力信号があら
かじめ設定した張力範囲よりも小さいか又は大きい張力
に相応する場合、モータを停止させる。

【０００９】図４に示すように、ロールブラインドのス
クリーン10を巻くロール25の周面に孔23をあけ、その孔
に弾性アクチュエータ24の上端部を挿入する。ロール25
の内部に弾性に富む起歪材11を張設し、その起歪材の中
央で弾性アクチュエータ24の下端部を支持する。弾性ア
クチュエータ24は内部にばね21を入れたテレスコープ構
造である。

【００１０】起歪材11の中央に金属ストレーンゲージ20
を接着し、図示していないが、ロール25に同じ金属スト
レーンゲージを３個取付けて測定ブリッジ回路を構成す
る。又、その測定ブリッジ回路の出力信号を受ける制御
回路及びそれらの回路の電源となる電池もロール25に取
付ける。図４ａに示すように、張力正常時、すなわち、
スクリーン10にウェイトバー12を含む自重のみが作用す
るとき、弾性アクチュエータ24はロール25の外周から少
し突出する。図４（ｂ）に示すように、張力弛緩時、す
なわち、スクリーン10が下降限度に到達したとき、又は
下降を妨害されたとき、スクリーン10が弛むため、弾性
アクチュエータ24の突出長が増大し、その分、弾性アク
チュエータ24を支える起歪材11が縮小する。又、図４ｃ
に示すように、スクリーン10が上昇限度に到達後、又は
上昇を妨げられたとき、スクリーン10が強く緊張するた
め、弾性アクチュエータ24の突出は抑制され、その分、
起歪材11が伸張する。このように、起歪材11はスクリー
ン10の張力によって伸縮するから、測定ブリッジ回路の
出力信号もスクリーン張力に相応したものとなる。

【００１１】図５に示す実施例においては、測定ブリッ
ジ回路Ｂの出力信号を受けた制御回路Ｃはその出力信号
があらかじめ設定した張力範囲に相応するものよりも小
さいとき又は大きいとき、発光素子Ｔを発光させる。こ
の発光をモータ駆動回路Ｄの受光素子Ｒが受光すると、
モータ駆動回路ＤはモータＭの回転を停止する。発光素
子はロール22内の軸心近くにあってロール22と一体回転
する。受光素子もロール22内の発光素子近くに位置する
が、ロール22とは別体であり、回転せずに固定する。

【００１２】

【発明の効果】上記のとおり、本発明の装置は偏平で小
型なストレーンゲージによってブラインドの昇降部材の
張力を電気信号に変化し、その電気信号があらかじめ設
定した張力範囲に相応する範囲外のものになるとモータ
を停止させる方式であるから、従来の設置時にセンサ又
はリミットスイッチを昇降部材の上昇及び下降限度位置
に配置して調整しなければならなかった装置とは異な
り、取付けスペースが小さく、どのような電動ブライン
ドにも設置前にあらかじめ組込んでおくことができると
いう優れた効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

【図１】は本発明の一実施例を備えたベネシャンブライ
ンドの要部を示す斜視図（ａ）及び拡大図（ｂ）、

【図２】は本発明装置の一実施例のブロック図、

【図３】は別の実施例を備えたローマンシェードの要部
断面図（ａ）及び弾性アクチュエータの平面図（ｂ）、

【図４】は別の実施例を備えたロールブラインドの要部
断面図であり、（ａ）、（b ）, （c ）はスクリーン張
力の正常時、弛緩時、緊張時をそれぞれ示す。

【図５】は他の実施例のブロック図出ある。

【符号の説明】

10：昇降部材（テープ、コード、スクリーン） 11：起
歪材 20：ストレーンゲージ 21：ストレーンゲージ
Ｂ：測定ブリッジ回路 Ｃ：制御回路 Ｄ：モータ駆動
回路 Ｍ：モータ

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】ブラインドの昇降部材を駆動するモータ
   と、前記モータを駆動するモータ駆動回路と、前記モー
   タ駆動回路を制御する制御回路とを備えたモータ自動停
   止装置において、前記昇降部材の張力を電気信号に変換
   するストレーンゲージからなる測定ブリッジ回路を設
   け、前記制御回路に前記測定ブリッジ回路の出力信号を
   入力し、前記出力信号があらかじめ設定した張力範囲外
   に相応する範囲から外れたとき、前記制御回路によって
   前記モータ駆動回路を制御して前記モータを停止するよ
   うに構成したことを特徴としてなる電動ブラインドのモ
   ータ自動停止装置。
2. 【請求項２】昇降部材にストレーンゲージの起歪材を設
   けたことを特徴としてなる請求項１に記載の電動ブライ
   ンドのモータ自動停止装置。
3. 【請求項３】昇降部材に弾性アクチュエータを当接し、
   前記アクチュエータにストレーンゲージの起歪材を係合
   させたことを特徴としてなる請求項１に記載の電動ブラ
   インドのモータ自動停止装置。