JPH0742220B2 - 化粧料用防腐剤 - Google Patents

化粧料用防腐剤

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JPH0742220B2
JPH0742220B2 JP13672788A JP13672788A JPH0742220B2 JP H0742220 B2 JPH0742220 B2 JP H0742220B2 JP 13672788 A JP13672788 A JP 13672788A JP 13672788 A JP13672788 A JP 13672788A JP H0742220 B2 JPH0742220 B2 JP H0742220B2
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達雄 山本
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は化粧料用防腐剤に関し、更に詳しくは抗菌性ア
ルミノ珪酸塩を主体とする皮膚刺激性がなくかつ保存性
に優れた化粧料用防腐剤に関する。さらに、本発明は、
該防腐剤を含有する化粧料に関する。
〔従来の技術〕
化粧料は天然起源の微生物汚染の可能性の高い原料ある
いは微生物によって変敗を受けやすい原料で構成され、
かつ水分や栄養分に富み、微生物が生育しやすい。さら
に消費者に長期間繰り返し使用される。そのため化粧料
はカビ・細菌などにきわめて害されやすい。従って防腐
の面からすると食品や医薬品よりもむしろ困難な課題を
抱えている。
現在は知られている化粧料用防腐剤としては、ソルビン
酸塩、サリチル酸塩、デヒドロ酢酸塩、安息香酸塩、カ
チオン活性剤、フェノール類がある。これらは、化粧料
に殺菌効果と同時に保存性を付与している。
〔発明が解決しようとする課題〕
ところが、上記のような有機防腐剤は添加量を増やした
り、効果の強いものを使用すると皮膚刺激の問題が生じ
ることがあり、皮膚刺激を抑えるために添加量を減じる
と十分な保存効果があがらないという問題があった。ま
た化粧料に発生する菌は耐性菌のできやすい大腸菌、縁
膿菌などであることが多く、防腐剤を規定量添加してい
るにもかかわらず腐敗することがあった。さらに有機防
腐剤ではカビ、酵母の発生には対応できないといった問
題もあった。現在汎用されているパラオキシ安息香酸メ
チル、及びパラオキシ安息香酸プロピルは上述の問題を
有するものである。
一方、銀、銅、亜鉛などの抗菌性金属イオンをゼオライ
トにイオン交換させて抗菌性ゼオライトを作り、前述の
防腐剤の代替として頭髪化粧料あるいは防臭スプレーに
利用する技術は既に知られている〔特開昭60−174707、
特開昭60−178810〕。該抗菌性ゼオライトは抗菌性の点
では大変に優れているが、化粧料に用いると皮膚刺激性
が強く、実用性に乏しいという問題があった。
そこで本発明の目的は皮膚刺激性がなく、かつ従来の有
機防腐剤よりもさらに保存性が向上した化粧料を提供す
ることにある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、アルミノ珪酸塩中のイオン交換可能なイオン
の一部又は全部を抗菌性金属イオン並びにアンモニウム
イオン及び/又は少なくとも一種のアミンイオンで置換
した化粧料用防腐剤; アルミノ珪酸塩中のイオン交換可能なイオンの一部又は
全部を抗菌性金属イオン及び/又はアンモニウムイオン
及び/又は少なくとも一種のアミンイオンで置換したア
ルミノ珪酸塩に尿素化合物を吸蔵してなる化粧料用防腐
剤; アルミノ珪酸塩中のイオン交換可能なイオンの一部又は
全部を抗菌性金属イオン並びにアンモニウムイオン及び
/又は少なくとも一種のアミンイオンで置換した化粧料
用防腐剤の表面の一部又は全部にアミノ酸化合物層を有
する化粧料防腐剤; アルミノ珪酸塩中のイオン交換可能なイオンの一部又は
全部を抗菌性金属イオン及び/又はアンモニウムイオン
及び/又は少なくとも一種のアミンイオンで置換したア
ルミノ珪酸塩に尿素化合物を吸蔵してなる化粧料用防腐
剤の表面の一部又は全部にアミノ酸化合物層を有する化
粧料用防腐剤;及び 上記化粧料用防腐剤の少なくとも1種を含有する化粧料 に関する。
以下本発明について説明する。
本発明において、アルミノケイ酸は、ゼオライト及び無
定形アルミノケイ酸塩を含む。
本発明の防腐剤は、例えばゼオライト又は無定形アルミ
ノケイ酸塩中のイオン交換可能なイオン、例えばナトリ
ウムイオン、カルシウムイオン、カリウムイオン、マグ
ネシウムイオン、鉄イオン等のその一部又は全部を抗菌
性金属イオン及び/又はアンモニウムイオン及び/又は
少なくとも1種のアミンイオンでイオン交換することに
より得られる。
ここでゼオライトとしては、天然ゼオライト及び合成ゼ
オライトのいずれも用いることができる。ゼオライト
は、一般に三次元骨格構造を有するアルミノシリケート
であり、一般式としてXM2/n0・Al2O3・YSiO2・ZH2Oで
表示される。ここでMはイオン交換可能なイオンを表わ
し通常は1又は2価の金属のイオンである。nは(金
属)イオンの原子価である。XおよびYはそれぞれの金
属酸化物、シリカ係数、Zは結晶水の数を表示してい
る。ゼオライトの具体例としては例えばA−型ゼオライ
ト、X−型ゼオライト、Y−型ゼオライト、T−型ゼオ
ライト、高シリカゼオライト、ソーダライト、モルデナ
イト、アナルサイム、クリノプチロライト、チャバサイ
ト、エリオナイト等を挙げることができる。ただしこれ
らに限定されるものでない。これら例示ゼオライトのイ
オン交換容量は、A−型ゼオライト7meq/g、X−型ゼオ
ライト6.4meq/g、Y−型ゼオライト、5meq/g、T−型ゼ
オリト3.4meq/g、ソーダライト11.5meq/g、モルデナイ
ト2.6meq/g、アナルサイム5meq/g、クリノプチロライト
2.6meq/g、チャバサイト5meq/g、エリオナイト3.8meq/g
であり、いずれも銀イオン及びアンモニウムイオン等で
イオン交換するのに充分の容量を有している。抗菌性金
属イオンの例としては、銀、銅、亜鉛、水銀、鉛、ビス
マス、カドミウム、クロム又はタリウムのイオン、好ま
しくは銀、銅、又は亜鉛のイオンが挙げることができ
る。
抗菌性の点から、上記抗菌性金属イオンは、ゼオライト
中に0.1〜15%含有されていることが適当である。銀イ
オン0.1〜15%及び銅イオン又は亜鉛イオン0.1〜8%含
有する抗菌性ゼオライトがより好ましい。
さらに、抗菌性金属イオンに加えてアンモニウムイオ
ン、及び/又は少なくとも一種のアミンイオンを含有さ
せる。アミンイオンとしては、第一アミン(RNH2)のイ
オン、第二アミン(R2NH)のイオン、第三アミン(R
3N)のイオン及び第四アンモニウム(R4N+)イオンを挙
げることができる。尚、Rは炭化水素基を表わし、炭化
水素基としては脂肪族炭化水素基〔直鎖状又は分岐状ア
ルキル基(例えば炭素数1〜16、好ましくは1〜11、よ
り好ましくは1〜5のアルキル基)、該アルキル基は置
換基(例えば、カルボキシル基、水酸基(例えば、カル
ボキシル基、水酸基等)を有してもよい。不飽和脂肪族
基、脂環式基(例えば、炭素数3〜6のシクロアルキル
基)〕及び置換基を有してもよい芳香族炭化水素基を挙
げることができる。R2NH、R3N、R4N+中の各Rは同一で
も異なるものであってもよい。アミンの具体例として
は、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、イ
ソプロピルアミン、ブチルアミン、アミルアミン、ヘキ
シルアミン、ヘプチルアミン、オクチルアミン、セチル
アミン等の脂肪族第一アミン;ジメチルアミン、ジエチ
ルアミン、ジプロピルアミン、ジイソプロピルアミン、
ジブチルアミ、ジアミルアミン等の脂肪族第二アミン;
トチリメチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピル
アミン、トリブチルアミン、トリアミルアミン等の脂肪
族第三アミン;アリルアミン、ジアリルアミン、トリア
リルアミン等の脂肪族不飽和アミン;シクロプロピルア
ミン、シクロブチルアミン、シクロペンチルアミン、シ
クロヘキシルアミン等の脂環式アミン;アニリン、メチ
ルアニリン、エチルアニリン、ジエチルアニリン、トル
イジン、ベンジルアミン、ジフェニルアミン、ナフチル
アミン等の芳香族アミンを挙げることができる。
アンモニウムイオンは、ゼオライト中に20%まで含有さ
せることができるが、ゼオライト中のアンモニウムイオ
ンの含有量は0.5〜5%と、好ましくは0.5〜2%とする
ことが、該ゼオライトによる皮膚刺激を有効に防止する
という観点から適当である。一方少なくとも1種のアミ
ンイオンは、ゼオライト中に20%まで含有させることが
できるが、含有量は0.5〜15%と、好ましくは0.5〜5%
とすることが、該ゼオライトによる皮膚刺激を有効に防
止するという観点から適当である。
尚、本明細書において、%とは110℃乾燥基準の重量%
をいう。
以下本発明の防腐剤の製造方法について説明する。
本発明の防腐剤は、予め調製したアンモニウムイオン及
び/又はアミンイオン及び抗菌性金属イオンを含有する
混合水溶液にゼオライトを接触させて、ゼオライト中の
イオン交換可能なイオンと上記イオンとを置換させる。
接触は、10〜70℃、好ましくは40〜60℃で3〜24時間、
好ましくは10〜24時間バッチ式又は連続式(例えばカラ
ム法)によって行うことができる。尚上記混合水溶液の
pHは3〜10、好ましくは5〜7に調整することが適当で
ある。該調整により、銀の酸化物等のゼオライト表面又
は細孔内への析出を防止できるので好ましい。又、混合
水溶液中の各イオンは、通常いずれも塩として供給され
る。例えば銀イオンは、硝酸銀、、硫酸銀、過塩素酸
銀、酢酸銀、ジアンミン銀硝酸塩、ジアンミン銀硫酸塩
等等、銅イオンは硝酸銅(II)、過塩素酸銅、酢酸銅、
テトラシアノ銅酸カリウム、硫酸銅等、亜鉛イオンは硝
酸亜鉛(II)、硫酸亜鉛、過塩素酸亜鉛、チオシアン酸
亜鉛、酢酸亜鉛等、水銀イオンは、過塩素酸水銀、硝酸
水銀、酢酸水銀等、錫イオンは、硫酸錫等、鉛イオン
は、硫酸鉛、硝酸鉛等、ビスマスイオンは、塩化ビスマ
ス、ヨウ化ビスマス等、カドミウムイオンは、過塩素酸
カドミウム、硫酸カドミウム、硝酸カドミウム、酢酸カ
ドミウム等、クロムイオンは、過塩素酸クロム、硫酸ク
ロム、硫酸アンモニウムクロム、硝酸クロム等、タリウ
ムイオンは、過塩素酸タリウム、硫酸タリウム、硝酸タ
リウム、酢酸タリウム等を用いることができる。
ゼオライト中のアンモニウムイオン及びアミンイオン等
の含有量は前期混合水溶液中の各イオン(塩)濃度を調
節することによって、適宜制御することができる。
アンモニウムイオン濃度を0.2M/〜2.5M/とすること
によって、適宜、アンモニウムイオン含有量を0.5〜5
%とすることができる。又、アミンイオンの水溶液中の
濃度を0.1〜1.0M/とすることによってゼオライト中の
アミンの含有量を0.05〜0.6%とすることができる。
さらに例えば抗菌性ゼオライトが銀イオンを含有する場
合、前期混合水溶液中の銀イオン濃度を0.002M/〜0.1
5M/とすることによって、適宜、銀イオン含有量0.1〜
5%の抗菌性ゼオライトを得ることができる。又、抗菌
性ゼオライトがさらに銅イオン、亜鉛イオンを含有する
場合、前記混合水溶液中の銅イオン濃度は0.1M/〜0.8
5M/、亜鉛イオン濃度は0.15M/〜1.2M/とすること
によって、適宜銅イオン含有量0.1〜8%、亜鉛イオン
含有量0.1〜8%の抗菌性ゼオライトを得ることができ
る。
本発明においては、前記の如き混合水溶液以外に各イオ
ンを単独で含有する水溶液を用い、各水溶液とゼオライ
トとを逐次接触させることによって、イオン交換するこ
ともできる。各水溶液中の各イオンの濃度は、前記混合
水溶液中の各イオン濃度に準じて定めることができる。
イオン交換が終了したゼオライトは、充分に水洗した
後、乾燥する。乾燥は、常圧で105℃〜115℃、又は減圧
(1〜30torr)下70℃〜90℃で行うことが好ましい。
尚、錫、ビスマスなど適当な水溶性塩類のないイオンや
有機イオンのイオン交換は、アルコールやアセトンなど
の有機溶媒溶液を用いて難溶性の塩基性塩が析出しない
ように反応させることができる。
次に、アルミノケイ酸塩として無定形アルミノケイ酸塩
(以下AASということがある)を用いる防腐剤について
説明する。
本発明で原料として用いるAAS(無定形アルミノケイ酸
塩)は、特に制限なく、従来から知られているものをそ
のまま用いることができる。ASSは一般に組成式xM20・A
l2O3・ySiO2・zH2Oで表示され、ここでMは一般にアル
カリ金属元素(例えばナトリウム、カリウム等)であ
る。またx、y、zはそれぞれ金属酸化物、シリカ、結
晶水のモル比率を示している。AASはゼオライトと称さ
れている結晶性アルミノ珪酸塩と異なり、X線回折分析
でも回折パターンが現れない非晶質の物質であり、その
合成工程にて数10Aの極く微細なゼオライト結晶が生成
し、その表面にSiO2・Al2O3・M2Oなどが複雑に組合され
た非晶質物質が付着した構造と考えられている。AASの
製造は一般にはアルミニウム塩溶液、ケイ素化合物溶液
およびアルカリ金属塩溶液を所定の濃度で60℃以下の低
温度域で反応させ、結晶化が進行する前に水洗して製造
される。製造法としては例えば特公昭52−58099号、特
開昭55−162418号などに記載された方法がある。
上記方法により得られるAASはアルカリ金属酸化物が10
%以上含まれている。該AASは、抗菌性AASの製造用にそ
のまま用いることもできるがM2O含有率を10%以下、好
ましくは8%以下とすることが、化粧料に添加した際に
該化粧料による皮膚への刺激を有効に防止するという観
点から特に好ましい。ただし、この範囲に限定されるも
のではない。
さらに本発明においてAASは、抗菌性金属イオン並びに
アンモニウムイオン及び/又は少なくとも1種のアミン
イオンでイオン交換されている。抗菌性金属イオン及び
アミンイオンの例は、前記抗菌性ゼオライトに用いたイ
オンと同様のものを挙げることができる。
抗菌性金属のうち銀の添加量は0.1〜50%、好ましくは
0.5〜5%とすることが優れた抗菌力を示すという観点
から適当である。またさらに銅、亜鉛、水銀、錫、鉛、
ビスマス、カドミウム、クロム及びタリウムのいずれか
1つあるいは2つ以上の金属を0.1〜10%含有すること
が好ましい。
又、少なくとも1種のアミンイオンは、AAS中に15%ま
で含有させることができるが、好ましくは0.5〜8%、
より好ましくは0.5〜2%とすることが、該AASによる皮
膚刺激を有効に防止するという観点から適当である。
アンモニウムイオンはAAS中に20%まで含有させること
ができるが、好ましくは0.5〜5%、より好ましくは0.5
〜2%とすることがAASによる皮膚刺激を有効に防止す
るという観点から適当である。
上記防腐剤は例えば以下の(1)及び(2)の方法によ
り製造することができる。
(1) M2O(Mはアルカリ金属である)含有率が好ま
しくは10%以下のAAS抗菌性金属イオン等とを接触させ
て、AAS中のイオン交換可能なイオンと抗菌性金属イオ
ンとを交換することにより抗菌性AASを製造することが
できる。
(2) AASスラリーのpHを好ましくは6以下に調整
し、次いで該スラリー中のAASと抗菌性金属イオンとを
接触させて、AAS中のイオン交換可能なイオンと抗菌性
金属イオン等とを交換することにより抗菌性AASを製造
することができる。
(1)の方法においてAASとしてM2O含有率が好ましく
は、10%以下のものを用いる。通常の方法で得られるAA
Sは10%を超える。M2Oを含有する。そこで前記方法によ
り得られたAASを例えば水に懸濁させ、次いで得られた
スラリーを撹拌しながら酸水溶液を滴下することにより
AAS中のアルカリ金属を中和することによりM2O含有率を
10%以下に調整することができる。酸水溶液として0.1N
以下の濃度の希酸水溶液を用い、撹拌条件及び反応規模
によっても異なるが滴下速度100ml/30分以下で行うこと
が好ましい。さらに中和は、スラリーのpHが3〜6、好
ましくは4〜5の範囲にすることが好ましい。又、中和
に使用できる酸としては硝酸、硫酸、過塩素酸、リン
酸、塩酸などの無機酸及びギ酸、酢酸、シュウ酸、クエ
ン酸などの有機酸等を挙げることができる。
中和して得られたM2O含有率10%以下のAASは濾過し、水
洗し、スラリーとしてそのまま(1)の方法に用いるこ
ともできるし、あるいは乾燥してM2O含有率10%以下のA
ASとしてもよい。
(1)の方法において好ましくは、M2O含有率10%以下
のAASのスラリーと抗菌性金属イオン、アンモニウムイ
オン及び/又はアミイオン含有水溶液とを混合して抗菌
性金属イオン等を含有する混合水溶液にAASを接触させ
て、AAS中のイオン交換可能なイオンと上記イオンとを
置換させる。接触は、5〜70℃、好ましくは40〜60℃で
1〜24時間、好ましくは10〜24時間バッチ式又は連続式
(例えばカラム法)によって行うことができる。
混合水溶液中の各イオンは、通常いずれとも塩として供
給される。用いられ塩は前記ゼオライトを用いた防腐剤
の製造の際に用いることができる塩と同様のものを用い
ることができる。
AAS中のアンモニウムイオン、アミンイオン及び金属イ
オンの含有量は前記混合水溶液中の各イオン(塩)濃度
を調節することによって、適宜制御することができる。
例えばAASのアミンの含有量は、アミンイオンの水溶液
中の濃度を0.1〜1M/とすることによって、0.08〜0.8
%とすることができる。アンモニウムイオンの含有量
は、水溶液中の濃度を0.1〜1.7M/とすることによって
0.3〜3.8%とすることができる。又AASが銀イオンを含
有する場合、前記混合水溶液中の銀イオン濃度を0.01M/
〜0.30M/とすることによって、適宜銀イオン含有量
0.5〜6%のAASを得ることができる。又、AASがさらに
銅イオン、亜鉛イオンを含有する場合、前記混合水溶液
中の銅イオン濃度は0.05M/〜0.4M/、亜鉛イオン濃
度は0.05M/〜0.4M/とすることによって、適宜銅イ
オン含有量1〜8%、亜鉛イオン含有量1〜8%のAAS
を得ることができる。
前記の如き混合水溶液以外に各イオンを単独で含有する
水溶液を用い、各水溶液とAASとを逐次接触させること
によって、イオン交換することもできる。各水溶液中の
各イオンの濃度は、前記混合水溶液中の各イオン濃度に
準じて定めることができる。
イオン交換が終了したAASは、充分にに水洗した後、乾
燥する。乾燥は、常圧で105℃〜115℃、又は減圧(1〜
30Torr)下70℃〜90℃で行うことが好ましい。
尚、錫、ビスマスなど適当な水溶性塩類のないイオンの
イオン交換は、アルコールやアセトンなどの有機溶媒溶
液を用いて難溶性の塩基性塩が析出しないように反応さ
せることができる。
一方(2)の方法は、常法により得られたAASのスラリ
ーのpHを6以下、好ましくは36、より好ましくは4〜5
に調整して、AAS中のM2O含有率を10%以下とすることが
できる。該pHの調整は前記(1)の方法において例示し
た方法を同様に用いることができる。
次いでpHを調整したスラリーと抗菌性金属イオン及びア
ンモニウムイオン及び/又はアミンイオン含有溶液とを
混合して、該スラリー中のAASをイオン交換することが
できる。イオン交換法等は(1)の方法と同様の方法を
そのまま使用することができる。
本発明においては、上記抗菌性金属イオン、アンモニウ
ムイオン及び/又はアミンイオンに加えて、銀イオンと
錯イオンを形成する化合物をゼオライト及びAASに含有
させることができる。銀イオンと錯イオンを形成する化
合物(以下錯形成化合物という)としては、チオ硫酸化
合物、チオシアン酸化合物、シアン化合物、フルオロリ
ン酸化合物、フルオロケイ酸化合物、フルオロホウ酸化
合物、アンモニア及びピリジン等を例示することができ
る。具体的には、チオ硫酸化合物としては、チオ硫酸ナ
トリウム、チオ硫酸バニウム、チオシアン酸化合物では
チオシアン酸カルシウム、チオシアン酸ナトリウム、チ
オシアン酸バリウム;シアン化合物としては、シアン酸
カリウム、シアン酸ナトリウム、フルオロリン酸化合物
では、ヘキサフルオロリン酸ナトリウム;フルオロケイ
酸化合物としては、ヘキサフルオロケイ酸ナトリウム;
フルオロホウ酸化合物としては、テトラフルオロホウ酸
ナトリウムを挙げることができる。該錯形成化合物と銀
イオンとから形成される銀錯イオンとしては、〔Ag(S2
O33-、〔Ag(SCN)、〔Ag(CN)、A
g〔PF6、Ag〔BF4、Ag〔SiF6、〔Ag(NH3
、〔Ag(C5H5N)等を挙げることができ
る。錯形成化合物はゼオライト中に0.1〜5%、好まし
くは0.3〜3%含有させることが該ゼオライトを含有す
る化粧料の皮膚刺激を防止するという観点から適当であ
る。
以下、尿素化合物を吸蔵してなる化粧料用防腐剤につい
て説明する。
上記尿素化合物としては尿素、ブロモカルシウム尿素、
尿素塩酸塩、修酸尿素、メチルチオ尿素フェニルチオ尿
素などを挙げることができる。尿素化合物はゼオライト
又はAAS中に0.1〜20%、好ましくは0.5〜2%含有させ
ることが該ゼオライト又はAASを含有する化粧料の皮膚
刺激を防止するという観点から適当である。ここで用い
るゼオライト又はAASは、前記抗菌性金属イオンでイオ
ン交換したものか、該抗菌性金属イオンに加えてアンモ
ニウムイオン及び/又はアミンイオンをイオン交換した
ものである。
尿素化合物のゼオライト又はAASへの吸蔵は、抗菌性金
属イオン等でのイオン交換と同時に行っても、抗菌性金
属イオン等をイオン交換した後に行ってもよい。例え
ば、抗菌性金属イオン等でイオン交換した抗菌性ゼオラ
イト又は抗菌性アルミノ珪酸を予め調製した尿素化合物
の溶液に入れスラリー化させる。例えば尿素化合物が尿
素の場合1〜50%溶液、好ましくは2〜20%濃度溶液を
用いて尿素を吸蔵させ、次いで水洗、乾燥後0.2%〜2.5
%尿素を吸蔵した抗菌性アルミノ珪酸塩を得ることがで
きる。スラリー化の時、接触は10〜70℃、好ましくは40
〜60℃で3〜24時間、好ましくは10〜24時間、バッチ式
又は連続式に行うことができる。尿素化合物を吸蔵させ
た抗菌性アルミノ珪酸塩の表面を簡単に水洗した後乾燥
する。乾燥は常圧で80〜100℃、又は減圧(1〜30Tor
r)下50〜70℃で行うことが望ましい。
次に、アミノ酸化合物層を有する本発明の化粧料用防腐
剤について説明する。
本発明において用いるアミノ酸化合物としては、例えば
アシル化(アミノ基、水酸基の水素をアシル基RCO−で
置換する反応)したアミノ酸化合物を挙げることができ
る。これらの物質はアルミノケイ酸塩と混合することに
より撥水性を与えたり、吸油量を減少させ、流動性を向
上させたりする効果を有している。
アシル化アミノ酸化合物としては例えばアミノ酸(グリ
シン、アラニン、ロイシン、セリン、アスパラギン酸、
グルタミン酸、リジン、アルギニン、フェニルアラニ
ン、チロシン、ヒスチジン、トリプトファン、フロリ
ン、オキシプロリン等)と脂肪酸(プロピオン酸、カプ
ロン酸、エナント酸、カプリル酸、プラルグン酸、カプ
リン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、マ
ルガリン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、
リノレン酸等)とを反応させることにより合成された物
質を挙げることができ、好ましくはアミノ酸がアスパラ
ギン酸またはリジンであり、脂肪酸がラウリン酸のN−
ラウリル−DL−アスパラギン酸−β−ラウリルエステル
またはNε−ラウロイル−L−リジンであるアシル化ア
ミノ酸が適当である。該アミノ酸化合物は、前記抗菌性
金属イオン等でイオン交換したゼオライト又はAAS100重
量部に対して0.5〜30、好ましくは2〜15重量部を混合
又は混練することにより、ゼオライト等の表面の一部又
は全部に層を形成し、抗菌性アルミノケイ酸塩による、
皮膚刺激を有効に防止することができる。アミノ酸化合
物と抗菌性アルミノケイ酸塩との混合又は混練は、例え
ばニーダー等を用い50〜120℃、で約1〜10時間行うこ
とが適当である。
本発明の化粧料用防腐剤は、あらゆる化粧料に含有させ
ることができる。例えば基礎化粧品(石けん類、化粧
水、クリーム、乳液、パック、日焼け止め化粧品)、メ
イクアップ化粧品(白粉(おしろい)、ファウンデーシ
ョン、口紅、頬紅、アイメイクアップ化粧品(アイライ
ナー、アイシャドウ、マスカラ、眉墨、マニキュア)、
香水類(フレグランス製品)、毛髪用化粧品(シャンプ
ー、リンス、ヘアトリートメント、整髪料、パーマネン
ト・ウェーブ用剤、ヘアカラー(染毛剤))等を挙げる
ことができる。
更に本発明は、上記化粧料用防腐剤を含有する化粧料を
提供するものであり、化粧料としては、例えば上記のも
のを挙げることができるが、これらに限定されるもので
はない。
基礎化粧品は(1)清浄作用(皮膚表面の汚れ、あるい
は老廃物をとって肌を清潔にする作用)、(2)整肌作
用(清浄にするために用いた剤の残留物をとり除く作
用)、(3)保護作用(皮膚表面の乾燥を防き肌をツル
ツルにする作用)を有する。この様な機能を付加するた
めに基礎化粧料は本来の化粧作用をするもの以外に流動
パラフィン、ポリエチレングリコール、合成界面活性
剤、香料、防腐殺菌剤、酸化防止剤などの化学薬品が数
パーセント更に加えられる。
しかし、防腐殺菌剤が多いと皮膚刺激性が生じ、逆に少
ないと在庫中、あるいは使用中に化粧料が腐敗してしま
う。
構成成分は 水分として精製水、蒸留水、脱イオン水; 保湿成分としてプロピレングリコール、ポリエチレング
リコール、グリセリン、ソルビトール、マルビットN.M.
F.(アミノ酸を含む自然保湿因子); 油性成分としてスクワラン、ヤシ油、ヒマシ油、オリー
ブ油、ラノリン、カカオ脂、脂肪酸、セタノール、サラ
シミツロウ、カルナウバロウ流動パラフィン、合成エス
テル油、メチルポリシロキサン、合成グリセライド、パ
ラフィン、セレシン; 乳化剤として脂肪酸ソルビタン、脂肪酸グリセリン、脂
肪酸トリエタノールアミン、ポリオキシエチレンステア
リルエーテル、ヤシ油脂肪酸アミド、ソジウムオレフィ
ンスルホネート、ラウリル硫酸ナトリウム、脂肪酸ナト
リウム; アルカリ剤として水酸化ナトリウム、トリエタノールア
ミン、硼砂、アンモニア、炭酸ナトリウム; 香料としてローズ、ラベンダー、白檀、セダー、ベチバ
ー、オレンジ、ムスク、アンバー; 粘液質としてメチルセルロース、クインスシード、アル
ギン酸ナトリウム、トラガント、ペクチン、ポリビニル
アルコール、ベントナイト、ペプタイド; アルコール分としてエタノール、イソプロパノール; 色材として法定ターン色素(青色1号…)、天然色素、
無機顔料(ベンガラ、酸化チタン…); 紫外線吸収剤及び金属イオン封鎖としてオキシベンゾ
ン、PABAエステル、ウロカニン酸エデト酸ナトリウム; を挙げることができる。
上記成分と本発明の化粧料用防腐剤を所定の比率で混合
して皮膚刺激性のない基礎化粧料が得られる。化粧水、
石けん類、クリーム及び乳液、パック、日焼け止め化粧
品などには本発明の化粧料用防腐剤を0.05%〜5%、好
ましくは0.1%〜3%含有することが望ましい。一方W/O
型エマルジョンクリーム及び乳液の様な油成分に富む化
粧料には本発明の化粧料用防腐剤を1%〜10%、好まし
くは2%〜7%含有することが望ましい。尚、O/Wエマ
ルジョンクリームは例えば水分40%、流動パラフィン30
%、鯨ロウ、ラノリン、グリコール各5%、その他増粘
剤、乳化剤などで構成されている。
尚、上記化粧料には本発明の化粧料用防腐剤の他にソル
ビン酸塩、サリチン酸塩、デヒドロ酢酸塩、パラベン、
安息香酸、イソプロピルメチルフェノール、カチオン活
性剤、ジブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシ
アニソールを防腐殺菌剤として含有することができる。
次に本発明の化粧料の製造方法を述べる。
従来の化粧料の製造方法は油性成分系、更に冷却するも
のであった。本発明の化粧料は油性成分の一部と本発明
の化粧料用防腐剤とを混練して5%〜45%、好ましくは
20〜25%のスラリーを作る。その後は従来と同様の工程
で化粧料を製造することができる。得られた化粧料は従
来法で得られたものに比べ皮膚刺激性が軽度なものであ
る。
又、仕上げ化粧料とは地肌を隠し、滑らかな感じを与
え、化粧料の皮膚への着きをよくし、汗や皮脂などの分
泌物を吸収する機能を有するものである。例えば白粉類
は比較的水分も少なくそれほど腐敗による問題は起きな
いが、ファウンデーションは基礎化粧料と同じくらい保
存性が問題になっている。
仕上げ化粧料の成分は水分50%、流動パラフィン20%、
二酸化チタン、タルク、カオリンが計15%、プロピレン
グリコール、ポリエチレングリコールが各5%、他にセ
チルアルコール、着色顔料、香料、防腐剤などである。
本発明の仕上げ化粧料には本発明の防腐剤を0.05%〜5
%、好ましくは0.1%〜2%、特に好ましくは0.1〜0.5
%含有させるのが望ましい。更に毛髪用化粧料について
説明する。
例えばシャンプーは汚れを落とすポリオキシエチレンア
ルキルエーテル硫酸ナトリウム(AES)、アルキル硫酸
エステル塩(AS)などの界面活性剤のほか、増粘剤とし
てセルロース誘導体ポリビニルピロリドン、溶解補助剤
として高級脂肪酸グリコールエステル、コンデンショニ
ング剤としてグリセリン、高級アルコールエステル類、
ラノリン誘導体、レシチン、防腐剤として、安息香酸
(パラベン)、ソルビン酸、金属イオン封鎖剤としてキ
レート剤、エチレンジアミン4酢酸ナトリウム、クエン
酸などで構成されている。さらにふけ、かゆみ防止のた
め殺菌剤のジンクピリジンチオンを配合してもよい。
本発明の毛髪用化粧料には本発明の防腐剤を0.1〜5
%、好ましくは0.2〜3%含有させる。
〔発明の効果〕
本発明の化粧料用防腐剤は、種々の化粧料に対して優れ
た防腐効果を付与することができるとともに、本発明の
防腐剤を含有する化粧料が皮膚に対して刺激性を有する
こともない。
〔実施例〕
以下本発明を実施例によりさらに説明する。
参考例1(AASの調製) 水酸化アルミニウム19.4kgを水酸化ナトリウム49%溶液
22.3kgに加え、加熱溶解した後、水34.7を加えて30℃
に保持した(I液)。一方、ケイ酸ナトリウム42.0kgに
水25.5を加えて、30℃に保持した(II液)。I液及び
II液を水酸化ナトリウム49%溶液4.1kgに水21.3を加
えた液(III液)を入れた反応槽に注入した。上述の操
作後、撹拌しながら、温度を50±2℃に保持し30分間反
応させた。生成物を濾過し、固相成分を温水にて洗浄し
過剰のアルカリを除去した。さらに100℃にて乾燥し、
サンプルを得た。このサンプルは化学組成比でNa2O:Al2
O3:SiO2=0.93:1:2.55であり、X線回折分析では回折ピ
ークがまったく認められない無定形アルミノケイ酸塩で
あった。
参考例2(抗菌性アルミノケイ酸塩の調製) アルミノケイ酸塩は、市販のA−型ゼオライト(Na2O・
Al2O3・1.9SiO2・XH2O:平均粒径1.5μm)、市販のY−
型ゼオライト(1.1Na2O・Al2O3・4SiO2・XH2O:平均粒径
0.7μm)、参考例1で得た無定形アルミノケイ酸塩
(0.93Na2O・Al2O3・2.55SiO2・XH2O:平均粒子径0.3μ
m)の3種類を使用した。イオン交換の為の各イオンを
提供するための塩としてNH4NO3、AgNO3、Cu(NO3
Zn(NO3、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメ
チルアミンの7種類を使用した。表1に各サンプル調製
時に使用したゼオライトの種類と混合水溶液に含まれる
塩の種類及び濃度を示した。No.1〜No.9の9種類の抗菌
性アルミノケイ酸塩のサンプルを得た。
各サンプルとも、110℃で加熱乾燥したアルミノケイ酸
塩粉末1kgに水を加えて、1.3のスラリーとし、その後
撹拌して脱気し、さらに適量の0.5N硝酸溶液と水とを加
えて、pHを5〜7に調整し、全容を1.8のスラリーと
した。次にイオン交換の為、所定濃度の所定の塩の混合
水溶液3を加えて全容を4.8とし、このスラリー液
を40〜60℃に保持し10〜24時間撹拌しつつ平衡状態に到
達させた状態に保持した。イオン交換終了後アルミノケ
イ酸塩相をロ過し室温の水又は温水でアルミノケイ酸塩
相中の過剰の銀イオン又は銅イオン又は亜鉛イオンがな
くなる迄水洗した。次にサンプルを110℃で加熱乾燥
し、9種類のサンプルを得た。得られたNo.1〜No.9の抗
菌性ゼオライトサンプルに関するデータを表1に示す。
参考例3(尿素吸蔵サンプルの調整) 参考例2で得たサンプルのうちNo.1、2、3、7、8を
用いて尿素吸蔵したサンプルを調整した。
上記の抗菌性アルミノ珪酸塩粉末1Kgに所定濃度に調整
された尿素溶液1.5を加えてスラリーとし、その後撹
拌して脱気した。このスラリー液を40〜60℃に保持し、
10〜24時間撹拌して十分に吸蔵させた。その後アルミノ
珪酸塩をロ過し水でその表面を水洗し、80℃で乾燥し
た。得られたNo.10〜14の5種類のサンプルに関するデ
ータを表2に示す。
参考例4(アミノ酸コーティングサンプルの調製) 参考例2で得たサンプルのうちNo.1、3、7、8、10を
用いてアミノ酸コーティングしたサンプルを調製した。
上記の抗菌性アルミノケイ酸塩粉末1kgに所定量のN−
ラウリル−DL−アスパラギン酸−β−ラウリルエステル
(味の素製AA−1212)を加えてニーダーにて50rpmで所
定時間混練し、サンプルを得た。得られたNo.15〜19の
5種類のサンプルに関するデータを表3に示す。
実施例1(W/O型クリームの調製) 下記の配合成分に従ってW/O型クリーム(基礎化粧品)
(No.1−1〜1−7)をを72℃に、を70℃にそれぞ
れ加熱溶解し、をに撹拌しながら徐々に添加して乳
化し、その後を添加して35℃まで冷却することにより
調製した。
実施例2(化粧水の調製) 下記の配合成分に従って化粧水(基礎化粧品)(No.2−
1〜2−4)を調製した。精製水の一部を加熱してベン
トナイトを加えこれを水和させ、これに撹拌しながら他
の成分を加え調製した。
実施例3 ファンデーション(仕上げ化粧品) の成分をリボンミキサーに入れ均一粉砕混合する。均
一溶解したを加えて混合し粉砕しファンデーション
(No.3−1〜3−2)を調製した。
実施例4 アイライナー(仕上げ化粧品) 精製水にポリビニルアルコールを加熱溶解させ他の成分
を加えを調製し、あらかじめ混合粉砕したを加えデ
ィスパーミキサーで十分に均一に分散してアイライナー
(No.4−1〜4−2)を調製した。
実施例5(O/W型クリームの調製) 下記の配合成分に従ってO/Wクリーム(基礎化粧品)(N
o.5−1〜5−5)を、を78℃に、を75℃に夫々加
熱溶解し、をへ撹拌しながら徐々に加えて乳化を行
い、その後ホモジナイザーを作動させ完全に混合すると
同時に冷却し50℃にてを添加、30℃まで冷却すること
により調製した。
実施例6(O/W型ファンデーションの調製) 下記の配合成分に従ってO/W型ファンデーション(仕上
化粧品)(No.6−1〜6−4)を下記のようにして調製
した。
あらかじめの成分を混合粉砕しておく。の成分を加
熱溶解し80℃に調製しておく。の成分を加熱溶解し
を加えホモミキサーで均一に分散させ78℃に調製する。
アンカーミキサーで撹拌しながらを+にゆっくり
加え、乳化を行った後、ホモミキサーで均一に分散させ
る。
アンカーミキサーで撹拌しながら冷却を開始し60℃で香
料を加え30℃まで冷却する。
実施例7 パック(基礎化粧品) の中へあらかじめ混合粉砕した粉体を添加し混合し
て均一分散させる。次いでを加えて80℃に加熱しこれ
を溶解させる。溶解後、冷却し前もって均一に分散させ
たを添加し均一撹拌を行いパツク(No.7−1、7−
2、7−3、7−4)を調製した。
実施例8(保存試験) 試験菌株 Pseudomonas aerugrnosa IID P−1(縁膿菌) Aspergillus niger IFO 4407(黒麹カビ) Candida albicans IFO 1594(カンディダ酵母) 増菌用培地 細菌用;Mueller−Hinton Broth(Difco) カビ用;ポテトデキストローフ寒天培地(栄研化学) 酵母用;Yeast Morphology Agar(Difco) 接種用菌液の調製 細菌用;増菌用培地に継代培養した試験菌株を接種、培
養(37℃、24時間)後、1ml当りの菌数が約106個になる
ように滅菌生理食塩水で希釈して調製した。
カビ用;継代培養した試験菌株を増菌用培地に接種培養
後、形成した分生子を1ml当りの菌数が約106個になるよ
うに滅菌0.005%スルホこはく酸ジオクチルナトリウム
溶液に浮遊させ、接種用菌液とした。
酵母用;継代培養した試験菌株を増菌用培地に接触培養
後、その菌体を1ml当りの菌数が約106個になるように滅
菌生理食塩水に浮遊させ、接種用菌液とした。
試験操作 資料30gに菌液(106/ml)を0.3ml噴霧し、細菌は37℃、
カビ、酵母は25℃にて保存した。
細菌は7日、14日間後に試料1g採取しSCDLP液体培地
(大五栄養化学)で希釈し、これについて菌数測定用培
地による混釈平板培養法(37℃、2日間)により生菌数
を測定した。
同様に、カビ、酵母についても、GPLP培地にて菌数を測
定した。
実施例9(ウサギ皮膚刺激試験) ウサギ50検体について試験を実施した。
ウサギ背部正中線付近を適用前日に電気バリカンで剪毛
し、2.5×2.5cmの広さの適用部位6カ所を設定した。適
用部位6カ所の内、3カ所は健常皮膚とし、残り3カ所
は角質層剥離皮膚とした。角質層剥離皮膚は、注射針を
用いて適用開始直前に真皮に傷をつけたり出血しない程
度に、井桁状に傷をつけて作成した。貼付バッチを背部
皮膚に貼付後移動しないように粘着テープ(エラスチコ
、ジョンソン・アンド・ジョンソン社製)にて固定
した。
適用時間は24時間とし、適用終了後は粘着テープを取り
除き、水を含ませた脱脂綿にて被験物質を拭き取り除去
した。
実施例1、2及び6で得られた0.5g化粧料を上記皮膚に
塗布し、赤斑の発生した検体数で評価した。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アルミノ珪酸塩中のイオン交換可能なイオ
    ンの一部又は全部を抗菌性金属イオン並びにアンモニウ
    ムイオン及び/又は少なくとも一種のアミンイオンで置
    換した化粧料用防腐剤。
  2. 【請求項2】アルミノ珪酸塩中のイオン交換可能なイオ
    ンの一部又は全部を抗菌性金属イオン及び/又はアンモ
    ニウムイオン及び/又は少なくとも一種のアミンイオン
    で置換したアルミノ珪酸塩に尿素化合物を吸蔵してなる
    化粧料用防腐剤。
  3. 【請求項3】請求項1又は2記載の防腐剤の表面の一部
    又は全部にアミノ酸化合物層を有する化粧料用防腐剤。
  4. 【請求項4】請求項1〜3項記載の防腐剤の少なくとも
    1種を含有する化粧料。
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