JPH0741999A - 電気錫めっき浴調製方法 - Google Patents

電気錫めっき浴調製方法

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JPH0741999A
JPH0741999A JP18310193A JP18310193A JPH0741999A JP H0741999 A JPH0741999 A JP H0741999A JP 18310193 A JP18310193 A JP 18310193A JP 18310193 A JP18310193 A JP 18310193A JP H0741999 A JPH0741999 A JP H0741999A
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JP
Japan
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tin
tank
soln
plating
oxygen
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JP18310193A
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English (en)
Inventor
Kazunori Nagai
和範 永井
Koji Takahashi
耕治 高橋
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 金属錫粒子に酸素を溶存しためっき液を接触
せしめることによる錫めっき液の調製に際して、金属錫
の錫粒子表面での過酸化および錫イオンの酸化によるス
ラッジ生成を低減するための効果的な手段の提供。 【構成】 金属錫粒子と酸性液との固液流動槽中に酸素
含有気体を吹き込んで、金属錫粒子、電解錫めっき液お
よび酸素含有気体の固液気の3相接触により、金属錫を
化学的に酸性液に溶解する電気錫めっき液の調製に際し
て、前記錫溶解のための酸性液として、メタンスルホン
酸液を用いる。従来、錫めっき液を構成する酸性液とし
て用いられてきたフェノールスルホン酸に代わって、メ
タンスルホン酸を用いることにより、スラッジ発生を抑
制しつつ、めっき液中に錫イオンSn2+を供給できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、不溶性陽極を用いた電
気錫めっき作業における電気錫めっき浴の調製方法に関
するもので、特に高速めっきのための電気錫めっき浴の
調製方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、電気錫めっきにおけるめっき
液の調製方法として、例えば、特開平3−180492
号公報に記載されているように、金属錫粒子を充填した
金属錫溶解槽に酸素を溶存したフェノールスルホン酸の
ような酸性溶液を供給して、 Sn+1/2O2 +2H+ →Sn2++H2 O Sn+1/2O2 →SnO SnO+2H+ →Sn2++H2 O によって示される反応を起こしつつ、金属錫を錫イオン
として溶解しためっき液を調製し、この調製めっき液を
循環タンクとの間で循環して錫イオン量を調整したの
ち、さらに、循環タンク内のめっき液を不溶性陽極を配
置しためっきタンクに供給循環している。
【0003】この調製方法は、金属錫電解槽の絞り弁を
操作することによって、めっき液中に所要濃度の錫イオ
ンを供給できるため、めっき液中の錫イオン濃度を一定
にし常に良好な作業条件の下で、良質の電気錫めっき板
を安定して製造できる利点がある。
【0004】ところが、錫溶解用の酸性液中に溶存酸素
を多く含ませた場合には、金属錫表面での過酸化(Sn
+1/2O2 →SnO2 )によりSnO2 を生成し、加
えて、一旦めっき液中に溶け込んだ錫イオンも溶存酸素
によって酸化してSnO2 を生成する。この生成SnO
2 は不溶性であるため、めっき液中にスラッジとして蓄
積されて装置内の液送配管の詰まりを生じて安定操業を
阻害することになる。このため、生成スラッジの回収・
処理を定期的に行わねばならず、操業効率を著しく低下
し、また、錫イオン供給の効率が低下する問題がある。
さらには、このスラッジがめっきタンク内に排出されて
電気錫めっき板の表面に付着してめっき表面の外観を損
なう。
【0005】このような金属錫の過酸化(中間生成物S
nOの酸化)および錫イオンSn2+の酸化によるスラッ
ジの発生による問題を低減するためには、錫粒子溶解槽
内に供給されるめっき液中の溶存酸素濃度をできるだけ
低くする必要があるが、一方においては、めっきに必要
な量の錫イオンを供給するには、それに見合った酸素量
が必要であり、めっき液中の溶存酸素濃度を低くする方
法には限界がある。
【0006】一方、近年、話題になっているラインスピ
ードが1000mpmにも及ぶCAPL(電清〜コイル
精整までの複合ライン)とETL(電気錫めっきライ
ン)との直結化の実現に向けてめっき速度を上げるため
には、めっき液中の錫イオンの供給量は増加させる必要
があり、錫の溶解反応を抑制する機能を有する溶存酸素
濃度の低減はこの点からは望ましくない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このように、錫電気め
っきにおけるラインスピードの増大の課題を解決するた
めには、めっき速度の増大と錫イオン供給量の増大のた
めの酸素供給量の増大と、他方においては、酸素供給量
の増大による金属錫の過酸化および錫イオンの酸化によ
る生成スラッジの増大という相矛盾した問題を解決しな
ければならない。
【0008】本発明の目的は、金属錫粒子に酸素を溶存
しためっき液を接触せしめることによる錫めっき液の調
製に際して、金属錫の過酸化および錫イオンの酸化によ
るスラッジ形成を低減するための効果的な手段を提供す
ることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、金属錫粒子と
酸性液との固液流動槽中に酸素含有気体を吹き込んで、
金属錫粒子、電解錫めっき液および酸素含有気体の固液
気の3相接触により、金属錫を化学的に酸性液に溶解す
る電気錫めっき液の調製に際して、前記錫溶解のための
酸性液として、メタンスルホン酸液を用いることによっ
て前記課題を解決した。
【0010】この際、使用する酸性液中のメタンスルホ
ン酸液の濃度は、酸性液の液温の条件にもよるが、30
〜70℃の条件下で、20〜120g/l(遊離硫酸換
算で10〜60g/l)の濃度であることが望ましい。
【0011】
【作用】本発明は、従来、錫めっき液を構成する酸性液
として用いられてきたフェノールスルホン酸に代わっ
て、メタンスルホン酸を用いることにより、スラッジ発
生を抑制しつつ、めっき液中に錫イオンSn2+を供給で
きるという知見に基づいて完成した。
【0012】これは、メタンスルホン酸基の方がフェノ
ールスルホン酸基に比べて、SnOあるいは錫イオンS
2+との親和力が強く、錫金属表面でのSnOの酸化
(Snの過酸化)が抑制されるため、あるいは浴中でS
2+が安定的に存在できるためであると考えられる。
【0013】この際、メタンスルホン酸の濃度が、20
g/l(遊離硫酸換算で10g/l)より少ない場合に
は、錫の溶解量が少なく、かつ溶解した錫イオンSn2+
がメタンスルホン酸基量が少ないためSn2+が安定的に
存在できず、スラッジ化(Sn2+→SnO2 )してしま
う。また、120g/l(遊離硫酸換算で60g/l)
より多い場合にはめっき原板からのFeの溶出顕著にな
り、Fe2+あるいはFe3+起因のスラッジが増大してく
る。
【0014】液温に関しては特に規定するものではない
が、30℃以下ではSn溶解反応の進行が遅く、70℃
以上では液中の酸(メタルスルホン酸)が変成してしま
うおそれがあるので、30〜70℃の温度条件であるこ
とが望ましい。
【0015】
【実施例】図1は、本発明に係るめっき液調製のための
装置の概要を示す。
【0016】同図において、金属錫溶解槽1内に、金属
錫供給装置2から送給された金属錫粒子3を収納した。
めっき液循環槽4と電解めっき槽5との間、また、めっ
き液循環槽4と金属錫溶解槽1との間は、ポンプ6と開
閉弁7を設けためっき液給排パイプ8によって接続さ
れ、めっき液循環槽4から供給されためっき液は、金属
錫溶解槽1と電解めっき槽5を経て、再びめっき液循環
槽4に戻る循環二経路によって循環する。循環めっき液
としては、メタンスルホン酸液あるいは比較法であるフ
ェノールスルホン酸液を用い、液温を一定(例えば45
℃)に保ち、遊離硫酸濃度を一定に保ちながら、酸素を
吹込みパイプ9から、開閉弁10の調製によって循環液
中に酸素を吹込み、金属錫溶解槽1を循環させ金属錫溶
解槽1内で金属錫粒子、電解錫めっき液および酸素の固
液気の3相接触による錫溶解反応を起こさせる。
【0017】図2および図3は、遊離硫酸濃度で5〜7
0g/l(メタンスルホン酸濃度10〜140g/lと
比較法のフェノールスルホン酸濃度18〜249g/l
に対応)の各酸濃度の液に関して、図1に示すような電
気錫めっき装置において金属錫粒子6tonを充填した
金属錫溶解槽1に450ppmの濃度の溶存酸素を含有
するめっき液を1.5m3 /minの液流速で循環させ
たときの金属錫溶解速度(錫イオン供給速度)およびス
ラッジ発生速度を示したものである。
【0018】実験結果から明らかなように、本発明は比
較法に比べ、金属錫溶解速度は、ほぼ等しい(差はスラ
ッジ発生量の差に対応)のに対し、スラッジ発生速度が
極めて小さい。なお、この傾向は浴中のSn2+濃度の影
響をほとんど受けず、Sn2+濃度を規定するものではな
い。
【0019】
【発明の効果】本発明によって以下の効果を奏する。
【0020】(1)金属錫の過酸化により発生するスラ
ッジ量および一旦めっき液中に溶解した錫イオンが酸化
してスラッジ化する量が低下するので、錫イオンの供給
の効率がよく、錫の原単位を向上させる。
【0021】(2)金属錫の過酸化および錫イオンの酸
化の程度が少ないので、スラッジの発生量が少なくな
り、蓄積による液送配管の詰まりによる操業上の問題が
なくなり、安定操業が可能となる。
【0022】(3)スラッジの発生が抑制されるので、
スラッジがめっきタンク内に排出されて電気錫めっき板
の表面に付着することがなく、成品の表面外観が改善さ
れる。
【0023】(4)スラッジの発生が抑制されるので、
浴攪拌の激しい高液流速が使用でき、高電流密度めっき
が可能になる。
【0024】(5)スラッジ発生を低下させることによ
り、スラッジのフィルターによる除去の頻度の低減が可
能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明を実施するための装置を示す。
【図2】 本発明における金属錫溶解速度を示す。
【図3】 本発明におけるスラッジ発生速度を示す。
【符号の説明】
1 金属錫溶解槽 2 金属錫供給装置 3 金属錫粒子 4 めっき液循環槽 5 電解めっき槽 6 ポンプ 7 開閉弁 8 めっき液給排パイプ 9 酸素吹き込みパイプ 10 開閉弁

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属錫粒子と酸性液との固液流動槽中に
    酸素含有気体を吹き込んで、金属錫粒子、電解錫めっき
    液および酸素含有気体の固液気の3相接触により、金属
    錫を化学的に酸性液に溶解する電気錫めっき液の調製に
    際して、前記錫溶解のための酸性液として、20〜12
    0g/lの濃度のメタンスルホン酸液を用いて金属錫を
    化学溶解させることを特徴とする電気錫めっき浴調製方
    法。
JP18310193A 1993-07-23 1993-07-23 電気錫めっき浴調製方法 Withdrawn JPH0741999A (ja)

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