JPH06248499A - 亜鉛系合金電気めっき浴への亜鉛イオン供給装置 - Google Patents
亜鉛系合金電気めっき浴への亜鉛イオン供給装置Info
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- JPH06248499A JPH06248499A JP3368993A JP3368993A JPH06248499A JP H06248499 A JPH06248499 A JP H06248499A JP 3368993 A JP3368993 A JP 3368993A JP 3368993 A JP3368993 A JP 3368993A JP H06248499 A JPH06248499 A JP H06248499A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 Zn−Ni系合金電気めっき浴などの亜鉛系合金
電気めっき浴への亜鉛イオンを経済的に供給できる装置
を提供する。 【構成】 めっき液循環経路内に設けた金属亜鉛の溶解
反応槽から成る亜鉛系合金電気めっき浴への亜鉛イオン
供給装置であって、反応槽内にあってめっき液に金属亜
鉛板を浸漬保持する手段と、該金属亜鉛板の表面研削の
手段とを備える。
電気めっき浴への亜鉛イオンを経済的に供給できる装置
を提供する。 【構成】 めっき液循環経路内に設けた金属亜鉛の溶解
反応槽から成る亜鉛系合金電気めっき浴への亜鉛イオン
供給装置であって、反応槽内にあってめっき液に金属亜
鉛板を浸漬保持する手段と、該金属亜鉛板の表面研削の
手段とを備える。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、不溶性陽極を使用する
亜鉛系合金、例えばZn−Ni系合金電気めっき系における
めっき浴への亜鉛イオン供給装置に関する。
亜鉛系合金、例えばZn−Ni系合金電気めっき系における
めっき浴への亜鉛イオン供給装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、不溶性陽極を用いた亜鉛系合金電
気めっき系、例えばZn−Ni系合金電気めっき系における
めっき浴への亜鉛イオンの供給は、溶解度の高い炭酸亜
鉛、酸化亜鉛などの亜鉛化合物をめっき浴に投入し、溶
解させることにより行ってきた。しかし、これらの亜鉛
原料は金属亜鉛に較べ数倍も高価であるという欠点があ
った。
気めっき系、例えばZn−Ni系合金電気めっき系における
めっき浴への亜鉛イオンの供給は、溶解度の高い炭酸亜
鉛、酸化亜鉛などの亜鉛化合物をめっき浴に投入し、溶
解させることにより行ってきた。しかし、これらの亜鉛
原料は金属亜鉛に較べ数倍も高価であるという欠点があ
った。
【0003】近年、めっきラインの100 m/min 以上とい
う高速化に比例してめっき浴中の金属イオンの消費速度
が増大しているため、金属イオンの供給を円滑に行い、
浴組成の変動を極力抑制していくことは、めっき鋼板の
品質を保持する上で極めて重要である。特に、Zn−Ni系
合金電気めっきにおいては、その耐食性はめっき皮膜中
のNi含有量に大きく左右され、特にNi: 10〜15%という
範囲内に維持することが必要であることから、浴組成が
変動しないように制御することは非常に重要な意味を持
っている。なお、以下にあって亜鉛系合金電気めっき系
としてZn−Ni系合金電気めっきを例にとって説明する。
う高速化に比例してめっき浴中の金属イオンの消費速度
が増大しているため、金属イオンの供給を円滑に行い、
浴組成の変動を極力抑制していくことは、めっき鋼板の
品質を保持する上で極めて重要である。特に、Zn−Ni系
合金電気めっきにおいては、その耐食性はめっき皮膜中
のNi含有量に大きく左右され、特にNi: 10〜15%という
範囲内に維持することが必要であることから、浴組成が
変動しないように制御することは非常に重要な意味を持
っている。なお、以下にあって亜鉛系合金電気めっき系
としてZn−Ni系合金電気めっきを例にとって説明する。
【0004】このように、亜鉛系合金電気めっきの代表
例であるZn−Ni系合金電気めっきの操業においては、す
でに述べたように特に消費量の大きい亜鉛イオンをめっ
き浴に多量にかつ安価に供給しなければならない。
例であるZn−Ni系合金電気めっきの操業においては、す
でに述べたように特に消費量の大きい亜鉛イオンをめっ
き浴に多量にかつ安価に供給しなければならない。
【0005】純亜鉛電気めっきの場合には、めっき浴へ
の亜鉛イオンの供給は、通常は安価な金属亜鉛(例、亜
鉛粉末)をめっき浴に直接投入し、溶解させることによ
り行われる。
の亜鉛イオンの供給は、通常は安価な金属亜鉛(例、亜
鉛粉末)をめっき浴に直接投入し、溶解させることによ
り行われる。
【0006】しかし、Zn−Ni系合金電気めっきでは、金
属亜鉛の投入により亜鉛イオンをめっき浴に供給するこ
とは極めて難しい。Zn−Ni系合金めっき浴に金属亜鉛を
投入すると、金属亜鉛の溶解に伴ってめっき液中のNiが
金属亜鉛の表面に置換析出し、金属亜鉛表面を被覆する
ため、それ以上の金属亜鉛の溶解が抑制されるからであ
る。
属亜鉛の投入により亜鉛イオンをめっき浴に供給するこ
とは極めて難しい。Zn−Ni系合金めっき浴に金属亜鉛を
投入すると、金属亜鉛の溶解に伴ってめっき液中のNiが
金属亜鉛の表面に置換析出し、金属亜鉛表面を被覆する
ため、それ以上の金属亜鉛の溶解が抑制されるからであ
る。
【0007】この作用により、Zn−Ni系合金電気めっき
浴中での金属亜鉛の溶解速度は、浴のNi濃度や、pH等の
条件により左右され、しかも非常に遅い。そのため、金
属亜鉛の添加によるZn−Ni系合金電気めっき浴組成の正
確な抑制が、困難な上、応答性も悪く、迅速に制御する
ことができない。
浴中での金属亜鉛の溶解速度は、浴のNi濃度や、pH等の
条件により左右され、しかも非常に遅い。そのため、金
属亜鉛の添加によるZn−Ni系合金電気めっき浴組成の正
確な抑制が、困難な上、応答性も悪く、迅速に制御する
ことができない。
【0008】したがって、従来にあってもそのような問
題点を解消すべく、いくつかの手段が提案されている。
題点を解消すべく、いくつかの手段が提案されている。
【0009】例えば、特開昭62−174400号公報には、粗
面化した金属亜鉛にて亜鉛イオンを供給する方法が開示
されている。これは、亜鉛表面を粗面化して表面積を増
大させ亜鉛溶解を促進せしめようするものである。しか
し、すでに述べたところからも明らかなようにこの方法
では、電気純Znめっきの場合は有効な方法であろうが、
Ni等が混在する合金電気めっきでは、Znより貴なNiがZn
表面に析出して亜鉛の溶解を妨げ、しいては亜鉛供給が
できなくなる。
面化した金属亜鉛にて亜鉛イオンを供給する方法が開示
されている。これは、亜鉛表面を粗面化して表面積を増
大させ亜鉛溶解を促進せしめようするものである。しか
し、すでに述べたところからも明らかなようにこの方法
では、電気純Znめっきの場合は有効な方法であろうが、
Ni等が混在する合金電気めっきでは、Znより貴なNiがZn
表面に析出して亜鉛の溶解を妨げ、しいては亜鉛供給が
できなくなる。
【0010】亜鉛合金系電気めっき浴への亜鉛イオン供
給方法として、めっき系に連絡した亜鉛溶解系を設け、
この溶解系で金属亜鉛を溶解するとともに、溶解性の良
好な亜鉛化合物を補助投入することが知られている (特
開平1−188692号公報参照)。この方法では、めっき槽
から抜き取られためっき液に、第一の溶解反応槽でまず
金属亜鉛を投入して溶解させ、次いでその全量を第二の
溶解反応槽に送って亜鉛化合物を補助投入し、液中のZn
濃度を調整する。
給方法として、めっき系に連絡した亜鉛溶解系を設け、
この溶解系で金属亜鉛を溶解するとともに、溶解性の良
好な亜鉛化合物を補助投入することが知られている (特
開平1−188692号公報参照)。この方法では、めっき槽
から抜き取られためっき液に、第一の溶解反応槽でまず
金属亜鉛を投入して溶解させ、次いでその全量を第二の
溶解反応槽に送って亜鉛化合物を補助投入し、液中のZn
濃度を調整する。
【0011】しかし、この方法をZn−Ni系合金電気めっ
きに応用した場合、金属亜鉛の溶解によってpHが上昇
し、このpHが上昇しためっき液に亜鉛化合物や、ニッケ
ル化合物を添加するとさらにpHが上昇し、今度はこれら
の金属化合物の溶解速度が低下し、溶解に時間がかかる
上、めっき浴中のZn/Niのモル比を一定に維持すること
が困難になるという問題があった。
きに応用した場合、金属亜鉛の溶解によってpHが上昇
し、このpHが上昇しためっき液に亜鉛化合物や、ニッケ
ル化合物を添加するとさらにpHが上昇し、今度はこれら
の金属化合物の溶解速度が低下し、溶解に時間がかかる
上、めっき浴中のZn/Niのモル比を一定に維持すること
が困難になるという問題があった。
【0012】特開平1−242800号公報には、亜鉛合金系
電気めっきにおいて、亜鉛イオンの供給量のうちの一定
の割合を金属亜鉛で行い、残りの亜鉛イオンと他の金属
イオンは金属塩の形態で供給する方法が記載されてい
る。例えば、めっき浴中の亜鉛濃度の減少量を消費電流
で算出し、それに基づいて必要亜鉛供給速度の一定比率
を金属亜鉛の形態で供給し、残りを金属化合物の形態で
供給する。すなわち、めっき液に第一の溶解反応槽で亜
鉛化合物と亜鉛以外の金属化合物を同時に添加し、この
第一の溶解反応槽のめっき液の一部または全部を第二の
溶解反応槽に送り、ここで金属亜鉛を添加して不足する
亜鉛イオンを供給する。
電気めっきにおいて、亜鉛イオンの供給量のうちの一定
の割合を金属亜鉛で行い、残りの亜鉛イオンと他の金属
イオンは金属塩の形態で供給する方法が記載されてい
る。例えば、めっき浴中の亜鉛濃度の減少量を消費電流
で算出し、それに基づいて必要亜鉛供給速度の一定比率
を金属亜鉛の形態で供給し、残りを金属化合物の形態で
供給する。すなわち、めっき液に第一の溶解反応槽で亜
鉛化合物と亜鉛以外の金属化合物を同時に添加し、この
第一の溶解反応槽のめっき液の一部または全部を第二の
溶解反応槽に送り、ここで金属亜鉛を添加して不足する
亜鉛イオンを供給する。
【0013】この方法によれば、亜鉛化合物とニッケル
化合物はめっき槽から直接送られてきた低pHのめっき液
に添加されるため、これらの金属化合物の溶解速度は上
記特開平1−188692号公報に開示された方法に比べ高く
なるが、こうしてpHが上昇しためっき液に金属亜鉛を溶
解させるため、金属亜鉛の溶解速度は逆に低下する。ま
た、安価な金属亜鉛の供給量は必要な亜鉛の全供給量に
対して一定の割合で固定され、金属亜鉛と亜鉛化合物と
を常に併用するため、金属亜鉛の添加割合を増すことと
が望まれている。
化合物はめっき槽から直接送られてきた低pHのめっき液
に添加されるため、これらの金属化合物の溶解速度は上
記特開平1−188692号公報に開示された方法に比べ高く
なるが、こうしてpHが上昇しためっき液に金属亜鉛を溶
解させるため、金属亜鉛の溶解速度は逆に低下する。ま
た、安価な金属亜鉛の供給量は必要な亜鉛の全供給量に
対して一定の割合で固定され、金属亜鉛と亜鉛化合物と
を常に併用するため、金属亜鉛の添加割合を増すことと
が望まれている。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、例え
ば、Zn−Ni系合金電気めっき浴などの亜鉛系合金電気め
っき浴へ亜鉛イオンを大量にかつ経済的に供給できる装
置を提供することである。
ば、Zn−Ni系合金電気めっき浴などの亜鉛系合金電気め
っき浴へ亜鉛イオンを大量にかつ経済的に供給できる装
置を提供することである。
【0015】より具体的には、本発明の目的は、安価な
金属亜鉛を最大限に利用した、めっき浴中への亜鉛イオ
ンの安価な供給装置を提供することにある。
金属亜鉛を最大限に利用した、めっき浴中への亜鉛イオ
ンの安価な供給装置を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、かかる解
題を解決すべく、種々検討を重ねて、亜鉛系合金、例え
ばZn−Ni系合金の電気めっき浴中への亜鉛イオンの供給
を金属亜鉛にて行うための効率的装置を開発し、本発明
を完成した。
題を解決すべく、種々検討を重ねて、亜鉛系合金、例え
ばZn−Ni系合金の電気めっき浴中への亜鉛イオンの供給
を金属亜鉛にて行うための効率的装置を開発し、本発明
を完成した。
【0017】ここに、本発明は、めっき液循環経路内に
設けた金属亜鉛の溶解反応槽から成る亜鉛系合金電気め
っき浴への亜鉛イオン供給装置であって、この溶解反応
槽内にあってめっき液に金属亜鉛板を浸漬保持する手段
と、めっき液面下にあって金属亜鉛板の表面を研削する
手段とを備えたことを特徴とする、亜鉛系合金電気めっ
き浴への亜鉛イオン供給装置である。
設けた金属亜鉛の溶解反応槽から成る亜鉛系合金電気め
っき浴への亜鉛イオン供給装置であって、この溶解反応
槽内にあってめっき液に金属亜鉛板を浸漬保持する手段
と、めっき液面下にあって金属亜鉛板の表面を研削する
手段とを備えたことを特徴とする、亜鉛系合金電気めっ
き浴への亜鉛イオン供給装置である。
【0018】このように、本発明によればZn:150g/m2・
hr以上という高速溶解が長期間において安定して得られ
るのであって、これによって初めて今日のような100m/m
in以上という高速めっきに対応できるイオン供給系が実
現される。
hr以上という高速溶解が長期間において安定して得られ
るのであって、これによって初めて今日のような100m/m
in以上という高速めっきに対応できるイオン供給系が実
現される。
【0019】
【作用】次に、本発明の装置について添付図面を参照し
てさらに詳述する。
てさらに詳述する。
【0020】まず、金属亜鉛のめっき液中への溶解は、
次式の反応によって起こる。
次式の反応によって起こる。
【0021】Zn+H2SO4 → ZnSO4+H2↑ このため、亜鉛の溶解と対反応となる水素の還元が亜鉛
の溶解において非常に重要となってくる。金属亜鉛上で
の水素過電圧は、室温において0.85Vと非常に高い水準
にある。このため、Zn−Ni系合金電気めっき液中にて金
属亜鉛を溶解しようとすると、水素発生が起こらずに金
属亜鉛表面へのNiの析出が起こる。ここで、Niは電気化
学的に貴な金属であるため、めっき液中へ溶解せず、し
いては亜鉛の溶解をも阻害する。したがって、金属亜鉛
の溶解を促進するにはこの析出Niを除去すれば良い。
の溶解において非常に重要となってくる。金属亜鉛上で
の水素過電圧は、室温において0.85Vと非常に高い水準
にある。このため、Zn−Ni系合金電気めっき液中にて金
属亜鉛を溶解しようとすると、水素発生が起こらずに金
属亜鉛表面へのNiの析出が起こる。ここで、Niは電気化
学的に貴な金属であるため、めっき液中へ溶解せず、し
いては亜鉛の溶解をも阻害する。したがって、金属亜鉛
の溶解を促進するにはこの析出Niを除去すれば良い。
【0022】この点、本発明においては、析出Niを除去
する方法として、金属亜鉛浸漬溶解中にめっき液面下に
ある金属亜鉛の表面を研削することで、常に新鮮な金属
亜鉛表面を露出させ、それによって溶解の促進を図るこ
とができる。
する方法として、金属亜鉛浸漬溶解中にめっき液面下に
ある金属亜鉛の表面を研削することで、常に新鮮な金属
亜鉛表面を露出させ、それによって溶解の促進を図るこ
とができる。
【0023】また、好適態様によれば、溶解反応槽の溶
解液、つまりめっき液をガスにてさらに攪拌することに
より金属亜鉛とめっき液界面の亜鉛の濃化を防止するこ
とで、さらに金属亜鉛の溶解を促進することができる。
攪拌ガス中に酸素が含まれている場合、亜鉛表面を酸化
させる。酸化亜鉛は溶解度が高い化合物であるため、め
っき液中へ容易に溶解する。
解液、つまりめっき液をガスにてさらに攪拌することに
より金属亜鉛とめっき液界面の亜鉛の濃化を防止するこ
とで、さらに金属亜鉛の溶解を促進することができる。
攪拌ガス中に酸素が含まれている場合、亜鉛表面を酸化
させる。酸化亜鉛は溶解度が高い化合物であるため、め
っき液中へ容易に溶解する。
【0024】添付図面は、本発明にかかる亜鉛イオン供
給装置の概略説明図であり、図1はその正面図、図2は
側面図である。
給装置の概略説明図であり、図1はその正面図、図2は
側面図である。
【0025】図中、金属亜鉛板1はその表面を研削する
手段である研削ロール2に対向して金属亜鉛固定治具3
によって溶解反応槽4内にあってめっき液面下に保持さ
れる。槽内にはめっき液へのガス吹き付けノズル5が設
けられており、それにより溶解反応が速やかに進むよう
に酸化亜鉛の生成促進やめっき液の攪拌を行う。反応槽
4にはめっき液流入口6、めっき液流出口7が設けられ
ており、絶えずめっき液は流動している。
手段である研削ロール2に対向して金属亜鉛固定治具3
によって溶解反応槽4内にあってめっき液面下に保持さ
れる。槽内にはめっき液へのガス吹き付けノズル5が設
けられており、それにより溶解反応が速やかに進むよう
に酸化亜鉛の生成促進やめっき液の攪拌を行う。反応槽
4にはめっき液流入口6、めっき液流出口7が設けられ
ており、絶えずめっき液は流動している。
【0026】金属亜鉛板1の研削は上から下、あるいは
下から上と連続的に行われ、そのような研削ロール2の
移動はロール上下移動モータ8により駆動されるロール
吊りワイヤ9によって行われる。符号10はロール回転用
モータであり、符号11はロール回転用ワイヤである。
下から上と連続的に行われ、そのような研削ロール2の
移動はロール上下移動モータ8により駆動されるロール
吊りワイヤ9によって行われる。符号10はロール回転用
モータであり、符号11はロール回転用ワイヤである。
【0027】金属亜鉛板が消耗されて薄くなると十分な
研削ができない恐れがあるため、バックアップ板を設け
てもよい。
研削ができない恐れがあるため、バックアップ板を設け
てもよい。
【0028】このように、本発明によれば、めっき液
は、めっき液流入口6より流入し、めっき液排出口7よ
り排出される。その間において溶解反応槽4において
は、めっき液面下で金属亜鉛板1が、研削ロール2で表
面研削されると同時に、ガス吹き付けノズル5より吹き
付けられた空気により攪拌、酸化される。
は、めっき液流入口6より流入し、めっき液排出口7よ
り排出される。その間において溶解反応槽4において
は、めっき液面下で金属亜鉛板1が、研削ロール2で表
面研削されると同時に、ガス吹き付けノズル5より吹き
付けられた空気により攪拌、酸化される。
【0029】酸化Znの溶解速度は、金属Znのものより速
いのでさらに溶解が促進される。しかし、場合によって
はArガスのような不活性ガスであってもよい。
いのでさらに溶解が促進される。しかし、場合によって
はArガスのような不活性ガスであってもよい。
【0030】表面研削手段としての研削ロール2は、回
転しながら、上下方向に移動し、亜鉛板をまんべんなく
研削するものであれば特に制限されず、その他の例とし
てはワイヤブラシ、砥石ロールを使用してもよい。これ
により金属亜鉛の溶解は均一に行われ、金属亜鉛板上の
Niの析出も問題なく、常に一定の速度で金属亜鉛の溶解
が行われる。
転しながら、上下方向に移動し、亜鉛板をまんべんなく
研削するものであれば特に制限されず、その他の例とし
てはワイヤブラシ、砥石ロールを使用してもよい。これ
により金属亜鉛の溶解は均一に行われ、金属亜鉛板上の
Niの析出も問題なく、常に一定の速度で金属亜鉛の溶解
が行われる。
【0031】また、ガス吹付けノズル5も、好ましくは
亜鉛表面に向かって金属亜鉛の酸化促進用に空気などの
酸素含有ガスを吹付けるが、ガス攪拌手段としてアルゴ
ンなどの不活性ガスを吹付けてもよい。その他の態様と
しては単に液循環を促進するものであってもよい。
亜鉛表面に向かって金属亜鉛の酸化促進用に空気などの
酸素含有ガスを吹付けるが、ガス攪拌手段としてアルゴ
ンなどの不活性ガスを吹付けてもよい。その他の態様と
しては単に液循環を促進するものであってもよい。
【0032】次に、実施例によって本発明の作用につい
てさらに具体的に説明する。
てさらに具体的に説明する。
【0033】
【実施例】本例では、図1および図2に示す金属亜鉛の
溶解反応槽を使用して亜鉛系合金の電気めっきを行っ
た。
溶解反応槽を使用して亜鉛系合金の電気めっきを行っ
た。
【0034】実験条件を表1に示す。
【0035】
【表1】
【0036】溶解速度は、めっき液中へ3時間浸漬後の
金属亜鉛の重量変化にて算出した。表1条件下での金属
亜鉛の溶解試験結果を表2に示す
金属亜鉛の重量変化にて算出した。表1条件下での金属
亜鉛の溶解試験結果を表2に示す
【0037】
【表2】
【0038】本発明例は、何れの比較例より溶解速度は
速い。また、ガス攪拌により溶解速度がさらに向上する
のがわかる。ガス中に酸素が混入するとArの場合と比べ
てさらに溶解速度が増加することがわかる。
速い。また、ガス攪拌により溶解速度がさらに向上する
のがわかる。ガス中に酸素が混入するとArの場合と比べ
てさらに溶解速度が増加することがわかる。
【0039】
【発明の効果】Zn−Ni系合金電気めっきのめっき浴にお
いて、本発明の装置により、最も大量に消費する亜鉛イ
オンの供給を、150 g/m2/hr 以上というように大量にし
かも安価な金属亜鉛で行なえる。また、金属亜鉛の溶解
をより容易に行うことが可能となる。したがって、今日
のような100 m/min という高速めっきに初めて対応でき
る。
いて、本発明の装置により、最も大量に消費する亜鉛イ
オンの供給を、150 g/m2/hr 以上というように大量にし
かも安価な金属亜鉛で行なえる。また、金属亜鉛の溶解
をより容易に行うことが可能となる。したがって、今日
のような100 m/min という高速めっきに初めて対応でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる金属亜鉛イオンの供給装置の正
面図である。
面図である。
【図2】本発明にかかる金属亜鉛イオンの供給装置の側
面図である。
面図である。
1 : 金属亜鉛 2 : 研削ロール 3 : 金属亜鉛固定治具 4 : 反応槽 5 : ガス吹き付けノズル 6 : めっき液流入口 7 : めっき液排出口 8 : ロール上下移動
モータ 9 : ロール吊りワイヤ 10 : ロール回転用モ
ータ 11 : ロール回転用ワイヤ
モータ 9 : ロール吊りワイヤ 10 : ロール回転用モ
ータ 11 : ロール回転用ワイヤ
Claims (2)
- 【請求項1】 めっき液循環経路内に設けた金属亜鉛の
溶解反応槽から成る亜鉛系合金電気めっき浴への亜鉛イ
オン供給装置であって、該溶解反応槽内にあってめっき
液に金属亜鉛板を浸漬保持する手段と、めっき液面下で
該金属亜鉛板の表面を研削する手段とを備えたことを特
徴とする、亜鉛系合金電気めっき浴への亜鉛イオン供給
装置。 - 【請求項2】 さらに、前記溶解反応槽内にめっき液の
ガス攪拌手段を備えたことを特徴とする請求項1記載の
亜鉛系合金電気めっき浴への亜鉛イオン供給装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3368993A JPH06248499A (ja) | 1993-02-23 | 1993-02-23 | 亜鉛系合金電気めっき浴への亜鉛イオン供給装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3368993A JPH06248499A (ja) | 1993-02-23 | 1993-02-23 | 亜鉛系合金電気めっき浴への亜鉛イオン供給装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06248499A true JPH06248499A (ja) | 1994-09-06 |
Family
ID=12393399
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3368993A Withdrawn JPH06248499A (ja) | 1993-02-23 | 1993-02-23 | 亜鉛系合金電気めっき浴への亜鉛イオン供給装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06248499A (ja) |
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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JP2019001709A (ja) * | 2012-07-10 | 2019-01-10 | ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピアBasf Se | 硫酸コバルト水溶液の製造方法 |
KR102045673B1 (ko) * | 2018-05-23 | 2019-11-15 | 주식회사 포스코 | 이온공급장치 |
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