JPH0741604B2 - カンナ - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本発明は、安全のためのカバーを備える構造のカンナに
関する。

「従来の技術」 カンナの回転刃は、ベースから僅かに延出しているが、
このベースが通常作業者の死角になるため回転刃が物や
電源のコードに接触するばかりか、作業者にも接触する
恐れを有していた。

このため、非使用時に回転刃を覆うようにフレーム内か
ら進退して回転刃を覆うように構成される安全のための
カバーを備えるものが試みられ効果を得ている。

「発明が解決しようとする問題点」 この様に回転刃を覆うカバーを備えると安全面での改善
に大きな効果が得られるが、カンナの性質上木材の切削
屑がカバーの進退する部分に侵入してカバーの動作を阻
害することになった。

本発明は、この様な事情に鑑みてなされたものであり、
カバーが切削の屑によって動作不良になることがないよ
うに構成されるカンナを提供することを目的としてい
る。

「問題点を解決するための手段」 本発明は、回転刃を覆うカバーをフレーム内から進退自
在にし、このカバーをフレームから延出する部分におい
てカバーの延出方向へ突出してカバーに接触するゴミ除
去片を備えたことによって問題点を解決している。

「作用」 カバーが進退するフレームの部分に備えられるゴミ除去
片がカバーに付着する切削屑をフレーム内へ侵入させな
いように除去し、しかもこのゴミ除去片がカバーの延出
方向へ突出しているため、カバーが進出する際に抵抗に
なることはなく、カバーの進出をスプリングで行うこと
ができる。

そして、カバーが後退する場合、回転刃を露出させるた
めにスプリングに抗じてカバーを後退させると、ゴミ除
去片とカバーとの接触に多少の抵抗があっても強制的に
カバーを後退させることができる。

「実施例」 本発明を図面に示された一実施例に基づいて説明する
と、第１図は、本発明の一実施例によるカンナの縦断面
図、第２図は、その要部の拡大縦断面図、第３図および
第４図は、それぞれ他の実施例による要部縦断面図であ
る。

第１図および第３図において、カンナは、樹脂の成形品
で形成されたフレーム１に回転刃２が内装されており、
回転刃２は、図示されないベルトを介して電動機３によ
って回転するように構成されている。

そして、電動機３は、ハンドル４に備えられたスイッチ
５によって起動停止ができる様構成されている。

さらに、フレーム１には、補助ハンドル６が備えられて
おり、補助ハンドル６には、レバー７が備えられ、レバ
ー７に可動アーム８が連結されており、この可動アーム
８によってカバー９が後退できるように構成されてい
る。

カバー９は、フレーム１から回転刃２を覆うように進退
自在となっており、スプリング10によって常時は、回転
刃２を覆うように動作するよう構成されている。

そして、回転刃２は、フレーム１の下部に備えられたベ
ース11から僅かに露出するよう構成されており、ベース
11から露出する回転刃２をカバー９が覆うように構成さ
れている。

さらに、フレーム２のカバー９が延出される部分にカバ
ー９を挟持するようにカバー９の延出方向へ突出された
ゴミ除去片12が備えられている。

このゴミ除去片12は、第２図に示すようにフレーム１か
ら延出するカバー９を挟持するように構成されており、
フレーム１を成形製作する際、ゴミ除去片12が嵌合でき
るような嵌合穴が形成されており、成形後にフレーム１
にゴミ除去片12を嵌合してカバー９を挟持させるもので
ある。

ゴミ除去片12は、ゴム等の材料でよく、簡単なもので良
い。

また、ゴミ除去片12は、カバー９が後退する際、カバー
９に付着する切削屑を除去できるようカバー９の後退に
対して鋭角で接触するように構成されている。

さらに、ゴミ除去片12の背部には、凹部13が形成されて
おり、カバー９の進退に際してカバー９にあまり強く接
触しないように構成されている。

第３図において、ゴミ除去片14は、鋼板を曲げて形成し
たものが採用されており、カバー９との間にカバー９が
自由に進退できるような僅かな押圧力が形成されている
ものである。

第４図において、ゴミ除去片15は、フレーム１と一体に
形成されているものであり、フレーム１のカバー９が進
退する部分でカバー９の延出される方向へ突出する部分
を形成してゴミ除去片15としている。

この場合でも、ゴミ除去片15は、カバー９に対して鋭角
で接触するように構成されている。

この様な構成において、カンナは、電動機３を起動する
と回転刃２が回転し、補助ハンドル６を握れば、レバー
７が操作されて可動アーム８がカバー９を後退させる。

そして、カバー９が後退した状態でベース11に被削材を
摺動すると回転刃２が被削材を切削する。

さらに、被削材が切削されると切削屑が排出され、フレ
ーム１のカバー９が進退する部分からフレーム１内に侵
入しようとするが、この部分にゴミ除去片12が備えられ
ており、カバー９とフレーム１との間を介してフレーム
１内に侵入する切削屑を除去することができる。

カバー９は、補助ハンドル６から手が離れることによっ
て必然的にレバー７から手が離れるため、可動アーム８
が自由になり、スプリング10によってカバー９が回転刃
２を覆うように進出する。

この様にカバー９が進出する場合は、切削屑を除去する
必要がないため、ゴミ除去片12は、鋭角で接触する必要
はなく、カバー９の進出に摩擦を発生しないように鈍角
で良い。

第３図に示され実施例では、ゴミ除去片14が鋼板で形成
されており、カバー９に僅かな押圧力によって接触する
ように構成されているがゴミ除去片14によって切削屑が
ほとんどフレームに侵入することはなく効果的である。

さらに、第４図に示される実施例では、フレーム１と一
体に構成されたゴミ除去片15は、第３図に示されたゴミ
除去片14と同じ作用効果を有するが製作上の都合が良
い。

「発明の効果」 本発明によれば、フレームからカバーを進退させても切
削屑がフレーム内に侵入することがなく、切削屑によっ
てカバーの動作が阻害されることがなく、安全上極めて
有益である。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明の一実施例によるカンナの縦断面図、
第２図は、その要部の拡大縦断面図、第３図および第４
図は、それぞれ他の実施例による要部縦断面図である。 １……フレーム、２……回転刃、３……電動機、７……
レバー、８……可動アーム、９……カバー、10……スプ
リング、11……ベース、12、14、15……カバー。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】ベースを有するフレームに回転刃を備えて
   ベースから僅かに延出させるカンナにおいて、回転刃を
   覆うカバーをフレーム内から進退自在にし、このカバー
   をフレームから延出する部分においてカバーの延出方向
   へ突出してカバーに接触するゴミ除去片を備えたことを
   特徴とするカンナ。