JPH0741419B2 - 溶接ロボットの制御方法 - Google Patents

溶接ロボットの制御方法

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JPH0741419B2
JPH0741419B2 JP14309992A JP14309992A JPH0741419B2 JP H0741419 B2 JPH0741419 B2 JP H0741419B2 JP 14309992 A JP14309992 A JP 14309992A JP 14309992 A JP14309992 A JP 14309992A JP H0741419 B2 JPH0741419 B2 JP H0741419B2
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weaving
robot
line
point
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豊治 浜島
佐藤  忍
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Yaskawa Electric Corp
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、多関節型アーク溶接ロ
ボットの制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、消耗電極式アーク溶接機で図1
(a)に示すような隅肉溶接や、図1(b)に示すよう
なV開先溶接を行う場合、ウィービング運動する溶接ト
ーチ1を搭載した台車を開先線に沿って走行させている
が、台車がワークの開先線に沿って正しく走行しないと
きは溶接部2が偏って溶接される。この問題点を除去す
るため、溶接トーチ先端のウィービングの中心が、溶接
線から偏った場合、ウィービング両端における溶接電流
又は電圧が異なったものとなることを利用し、溶接トー
チ1を溶接線に対し、ウィービング方向に水平に移動さ
せるアクチュエータを設け、これを前記ウィービング両
端での検出値の差が0になるように制御して左右にずれ
のない溶接ビードが得られるようにし、またその検出値
が常に一定になるように垂直方向(消耗電極方向)にア
クチュエータを制御する溶接線自動追従倣い制御装置が
提案されている。この倣い方式を公知の円筒座標ロボッ
ト(cylindrical coordinates
robot)、極座標ロボット(polar coo
rdinates robot)、直角座標ロボット
(cartesian coordinates ro
bot)、多関節ロボット(articulated
robot)で実行する場合を考えると、例えば図2に
示すような構成のアーク溶接ロボットとなる。この図2
に示すものは多関節ロボットに前記方式を適用した場合
の一例を示すもので、ロボットの手首にウィービング装
置3と水平駆動アクチュエータ4、及び垂直駆動アクチ
ュエータ5を装備したものであるが、2軸のアクチュエ
ータとウィービング装置の合計3軸の駆動源がロボット
手首に装着されることになるため、その重量と大きさが
問題になる。即ち、作業ツールが重くなると、ロボット
手首への負担が大きくなり、手首の耐久性から好ましく
ないし、また作業ツールが大きくなると、狭い所へ入っ
て行わないため、溶接箇所の制約を受け、汎用性を損う
欠点がある。また、提案されている前記溶接線自動追従
倣い制御装置には、溶接ロボットに必要な以下の技術・
手段が何ら開示されていない。すなわち、手首角度(溶
接トーチ姿勢)制御や多数ブロックから成る被溶接物の
ブロック切替方法(曲り角検出方法)やワークずれのた
め、被溶接物の溶接開始点に溶接トーチが正しくセット
されないときの迅速な溶接開始点への接近方法や、間欠
的に与えられるウィービング両端での軌跡修正信号間の
3次元的溶接トーチ駆動方法が、この先行技術には何ら
示されておらず、汎用の3次元ワーク溶接倣いに使用で
きないという欠点がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、溶接線が直
線以外の溶接線、即ち、曲線及び急峻な直角コーナを有
する溶接線を多関節型溶接ロボットで追従制御する場
合、適正な追従が行なわれる制御方法を提供することを
目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記の目的を
達成するためになされたもので、第1の発明は、溶接ト
ーチ先端をウィービングさせ、教示線に沿って移動させ
る多関節型溶接ロボットであって、ウィービング両端で
の溶接電流又は溶接電圧を検出し、その検出値の変化に
より被溶接物の実際の溶接線のずれを検知し、前記検出
値から演算した軌跡修正信号によって溶接線に沿った溶
接トーチ先端の移動軌跡を修正するようにした多関節型
溶接ロボットにおいて、通常の溶接作業のための教示点
の他に、被溶接物の曲り角検出のための監視点をティー
チィングし、その監視点と、ウィービング中心の距離を
演算し、その距離が単調減少している時には現在実効中
の溶接倣いブロックであると認識して追跡動作を継続
し、その距離がある変化巾以上に増大すると被溶接物の
曲り角であると認識してそのブロックの追跡を終了し、
その時の溶接トーチの位置を始点とし、この点と既に教
示されている当該ブロックの終点と変位ベクトルだけ次
のブロックの既に教示されている始点を3次元平行シフ
トさせた点を終点とする直線を基準として、ウィービン
グ中心が次のブロックの倣い動作を行うよう追跡制御す
ることを特徴とする多関節型溶接ロボットの制御方法で
ある。 また、第2の発明は、溶接トーチ先端ウィービン
グさせ、教示線に沿って移動させる多関節型溶接ロボッ
トであって、ウィービング両端での溶接電流又は溶接電
圧を検出し、その検出値の変化により被溶接物の実際の
溶接線のずれを検知し、前記検出値から演算した軌跡修
正信号によって溶接線に沿った溶接トーチ先端の移動軌
跡を修正するようにした多関節型溶接ロボットにおい
て、前記軌跡修正信号によってロボット基本3軸又は基
本3要素を制御することにより、前記溶接トーチ先端の
ウィービング動作およびウィービング中心の軌跡の修正
動作を行うと共に、直角コーナ等の急峻な曲り角溶接の
場合、前回の軌跡修正信号が与えられたときのウィービ
ング中心位置(x n−1 ,y n−1 ,z n−1 )と軌跡
修正完了後のウィービング中心の位置(x’ n−1
y’ n−1 ,z’ n−1 )を記憶しておき今回の軌跡修
正信号が与えられた瞬間のウィービング中心位置
(x ,y ,z
【外20】 の前後で毎回計算し、FIFO記憶回路に順次記憶して
おき、FIFO記憶回路の平均値ウィービング周波数、
溶接速度及び軌跡修正量で決まるある値以上になる曲り
角であると認識すると共にFIFO記憶回路内をクリア
し、そのブロックLIを終了し、そのときの溶接トーチ
先端の位置を始点とし、この点と既に教示されているL
1の終点と変位ベクトルだけ次のブロックL2の既に教
示されている終点を3次元平行移動シフトさせた点を終
点とする直線上をウィービング中心移動する次のブロッ
クになったと判断して次のブロックの追跡制御に移行さ
せることを特徴とする多関節型溶接ロボットの制御方法
である。 更に、第3の発明は、溶接トーチ先端をウィー
ビングさせ、教示線に沿って移動させる多関節型溶接ロ
ボットであって、ウィービング両端での溶接電流又は溶
接電圧を検出し、その検出値の変化により被溶接物の実
際の溶接線のずれを検知し、前記検出値から演算した軌
跡修正信号によって溶接線に沿った溶接トーチ先端の移
動軌跡を修正するようにした多関節型溶接ロボットにお
いて、前記軌跡修正信号によってロボット基本3軸又は
基本3要素を制御することにより、前記溶接トーチ先端
のウィービング動作およびウィービング中心の軌跡の修
正動作後、次の修正信号が与えられるまでは、もともと
直線補間をおこなうべく教示されている2点を結ぶ直線
をその軌跡修正ベクトルだけ3次元平行移動させた軌跡
上をウィービング中心が移動するようロボット基本3軸
又は基本3要素を制御することを特徴とする多関節型溶
接ロボットの制御方法である。
【作用】 前記第1の発明によると、曲線からなる溶接線
を追従させる場合、おおまかに 3点教示するだけで溶接
線を追跡させることができる。また、前記第2の発明に
よると、急峻な直角コーナーを有する溶接線を追従させ
る場合、従来のように、曲り角部でアンダカットや融合
不良の発生なく適正な溶接が行なわれる。更に、第3の
発明によると、曲線からなる溶接線や急峻な直角コーナ
を有する溶接線を追跡制御する場合、実際のワーク溶接
線がティーチングされた点からずれている場合でも、溶
接倣いをしながら円滑に適正な追跡制御が行なわれる。
【0005】
【実施例】以下にその制御方法について更に図面を参照
しながら説明する。図3は本発明を実行するための多関
節型ティーチング・プレイバック・ロボットの一例を示
すもので、11が消耗電極式溶接トーチである。この溶
接ロボットは、土台12上に屈曲する2つのアーム1
3,14を具えた旋回体15を設け、アーム13の先端
に取付けられた溶接トーチ11はふり角度及びひねり角
度を駆動モータで変えられるようになっており、溶接ト
ーチ11のウィービングは、アーム13と14と旋回体
15を制御して行なわれる。周知のように、ティーチン
グ・プレイバック・ロボットは、図示しないティーチボ
ックスで2点を教示すると、直線補間によってその2点
間を結ぶ直線上を溶接トーチ11が移動する。従って、
図4に示すような曲線からなるワーク溶接線Rを追跡さ
せるような場合には、軌跡修正機能を持たないロボット
では多数の教示点を与えないと、適正な溶接を行なうこ
とができない。そこで、この発明ではおおまかにP
,Pの3教示点を与えるだけで、ワーク溶接線R
を追跡する制御方法を提供しようとするものである。こ
の実用的価値は、溶接開始前の教示作業を簡単化し、ロ
ボットの取扱を容易にすると共に、ワークの精度が悪い
場合でも適正な溶接が実行されることを可能とするもの
である。
【0006】先ず原理について説明する。ロボットの溶
接トーチ11の先端がワークの溶接線R上の軌跡を動く
ためには前述のずれ量検出のためのウィービング運動を
続け乍ら、溶接トーチのウィービング中心を常に溶接線
上に持って行うようにすればよい。そして、ウィービン
グ中心が溶接線R上をたどるためには、公知のセンサか
ら与えられるウィービング両端での軌跡修正信号に対応
した方向にウィービング中心を移動させ、その後、
【0007】
【外2】
【0008】これら3つの動き、即ちウィービング運
動、ウィービング中心の軌跡修正、ティーチング軌跡の
3次元平行シフトされた軌跡上をウィービング中心が移
動する運動をロボット基本3軸又は基本3要素で実行さ
せ、ウィービング中心より等しい距離だけ溶接線に対し
左右にウィービングしながら両端での軌跡修正信号が与
えられると、その方向へウィービング中心を移動させ、
移動完了後は3次元平行シフトされた新たな軌跡上をウ
ィービング中心が移動、与えられないときにはもとの軌
跡上を移動しながら次の軌跡修正信号を持つ動作をくり
返し,P”に到達する。
【0009】
【外3】
【0010】この平行シフト方向の切換を行うための変
曲点P”の検出は、曲り角検出監視点P20∠P
の補角側に定め、溶接トーチ先端のウィービング
中心との距離mを常に演算し、その最小値よりある変動
巾だけ大きくなった点を検出すればP”が求めること
が出来る。なおP20は∠Pの2等分線上に
設定されることが望ましい。このようにして追跡制御を
行えば、従来法に比し、極めてラフなティーチング(教
示)で、適正なウィービング溶接が実行され、溶接ロボ
ットの運転操作に貢献するところ極めて大である。次
に、ロボット基本3軸又は基本3要素によるウィービン
グ運動に関し図5に基づき説明する。ロボット運転に先
立って先ず、ウィービングの方向、振巾、周波数等、倣
い溶接上必要な条件をティーチングする必要がある。前
記教示点P,P間でQ,Q,Qの3点を任意
にティーチングすることにより、ウィービングの方向と
振巾を設定する。2点Q,Qのみでは溶接線に対す
るウィービングする面が決まらないため、点Qを設定
するものである。
【0011】
【外4】
【0012】
【数1】
【0013】P,P,Q,Q,Qは教示され
た点であり、その座標値は判明しているので、α,β,
γ,α’,β’,γ’,λ,μ,νすなわちx
,z,は演算装置により簡単に求められる。 ウ
ィービング中心はHであるが、説明をわかりやすくする
ために、本記載事項中では、交点Wをウィービング中心
と仮称する。このウィービング中心Wが図4におけるP
から始まり、倣い動作をしながらP’点に到達する
ことになる。ロボットの手首に装着した溶接トーチ先
【0014】
【外5】
【0015】こゝにいう基準クロックとは、一般にサー
ボクロックと称される信号で、図4に示す分周、立上り
微分回路37の出力信号である。その詳細は図18に関
する説明で後述するが、同図BRM(Binary R
ated Multiplier)の出力、即ちロボッ
トを構成している各軸の位置サーボへのパルス列信号と
しての位置サーボ指令が同図に示すクロックφとBRM
ビット数で決まる時間で払い出し完了となる周期を有す
るクロックのことである。そしてその周期を基準クロッ
ク周期と称する。この基準クロック周期内に各軸への次
の位置サーボ指令データ、即ち、同図に示すバッファ4
1への入力データが演算器31で演算される。なおこの
演算クロック周期は、通常数msに設定され、この基準
クロック周期毎にロボット各軸の移動量をインクリメン
タル演算し、きめの細いウィービング運動を行なわせる
ものである。ウィービング運動を行なわせるにあたり、
最初このKをK=1とし、基準クロック周期毎にK=K
+1となる値にKを増分させていく。こゝで、基準クロ
ック周期をCo、ウィービング周波数をh、ウィービン
グ振巾の半分をjとすると、
【0016】
【数2】
【0017】となる。従って、(6)式、(7)式にウ
ィービング中心Wの座標を加算した軌跡を溶接トーチ先
端がたどればよいことになる。図4に示すようにウィー
ビング中心Wは最初Pを始点、Pを終点とする直線
上を動き始めウィービング両端での軌
【0018】
【外6】
【0019】
【数3】
【0020】で求められる。左右方向の方向余弦は前記
α,β,γとなる。図6は8通りの左右上下の修正ベク
トルを示す。
【0021】
【外7】
【0022】
【数4】
【0023】となる。ウィービング中心、Wの修正なし
のときの進行方向はPに平行であり、その方向余
弦は前記(γ,μ,ν)となる。図7はウィービング中
心Wを(λ,μ,ν)の方向へγだけ移動させながら修
正させることを示す図である。合成された実際のWの修
正ベクトルδのx,y,z成分δx,δy,δzは次式
より求まる。
【0024】
【数5】
【0025】
【数6】
【0026】
【数7】
【0027】を基準クロック毎に求め、最小値を保存
し、WがPに近づくにつれ最小値が更新され、WがP
”点を過ぎるとDが最小値より大きくなる。WのP
”への進行につれて平均的には距離Dは小さくなっ
ていくが、修正モードでの修正ベクトルの出かたによっ
ては必ずしもミクロな意味でDは小さくなるとはかぎら
ない。このため現在までの最小値にある微小な変動巾を
持たせ、それを越えた点をそのブロックの終点とする。
この曲り角認識方法は、図4に示すようななだらかな曲
り角検出には有効であるが、急峻な直角コーナ等の曲り
角には適用できない。よって図13,図14で説明する
曲り角認識法と併用することになる。つぎにロボット手
首軸の制御について説明する。 手首姿勢は、溶接線に
沿いトーチ角、前進角が溶接上で決まるある変化巾内に
あるよう制御されねばならない。教示点P,P,P
点での手首姿勢は当然正しくティーチングされてい
る。Pへの溶接倣いの場合、手首ふり軸B、ひね
り軸TのP,P点で
【0028】
【外8】
【0029】ではワークのずれが跨張して書かれている
にすぎず、現実の対象ワークでのP,P”点間の距
離は小さいため、この差は何ら実用上の支障にならな
い。従って溶接倣い中、常に適正な溶接トーチ姿勢が保
たれる。(1)式のX,Y,Z値は制御点である溶接ト
ーチ先端の値であるから、(1)式を求めるために、ロ
ボットの形態が直交形、多関節形、円筒形、極座標形を
問わず、メモリに格納されているP,P,Q,Q
,Qの各駆動軸座標データから直交座標への変換が
必要となる。また(17)式、(20)式で計算された
時々刻々(基準クロック毎)の溶接トーチのあるべき位
置(X,Y,Z,B,T)をロボットとして
実現するために(17)式の解X,Y,Zをロボ
ット基本3軸の駆動軸データに逆変換しなければならな
い。ロボット手首軸データはB,Tとなる。図3に
示した実施例ロボットの基本3軸、すなわち3要素の旋
回体15アーム13,14はそれぞれ回転角φ,φ,θ
で制御され、手首ふり軸、ひねり軸は回転角B,Tで制
御される。制御点Pは溶接トーチ11の先端である。手
首ふり軸回転中心より距離A、ひねり軸回転中心より距
離d離れた点Pがティーチングされた制御点であるか
ら、その直交座標値は
【0030】
【数8】
【0031】(21)式,(22)式はそれぞれのロボ
ット形態に応じ、夫々定義される。図8はウィービング
両端での溶接電圧、溶接電流等から上,下,左,右方向
へ一定量qだけ移動させるための軌跡修正信号を発生さ
せるセンサ回路部である。図5図で説明したQ
,Qがティーチングで与えられると、垂線の足H
の座標は求まり、それをx,y,zとすると、ウ
ィービングの現在値x,y,z((6)式)より
現在の振巾j’が求まる。
【0032】
【数9】
【0033】このj’がjとなったときがウィービング
端であり、このときセンサ回路部へ測定開始指令が与え
られる。溶接トーチのウィービング中心が実際の溶接線
より溶接線方向に対し右にずれているときには“左”信
号が発生される。左にずれたときには“右”信号が発生
される。ウィービング両端の値の平均値がプリセットさ
れている値より大きいときには“上”信号が、小さいと
きには“下”信号が発生される。この上下左右信号は8
通りの組み合わせがある(図6参照)。図9にこゝで言
う上下左右の方向を示す。左右はウィービング方向で、
上下は溶接トーチ方向、すなわちワイヤ電極11aの出
てくる方向である。図10はウィービング教示パターン
の自動継続を説明するための図である。図において
,P,Pは図5同様ティーチング点、Q,Q
’,Qは図5と全く同じことを意味する。
【0034】
【外9】
【0035】
【数10】
【0036】り返しながらウィービングが適正な方向に
自動継続される。途中にウィービングをしないエアーカ
ットのブロックがあっても演算上は上記計算を続行する
のでエアーカット後の溶接線でもウィービング点Q
,Qのティーチングは不要である。換言すると、
,Q,Qのティーチングは1回で済む。ティー
チング点P,P間の同一ブロック内で、ティーチン
グされている軌跡と実際のワーク溶接線のずれ角ξ(図
11,図12参照)には溶接倣い上の制約がある。すな
わちウィービング周波数h(Hz)、溶接濃度V(mm
/min)、図6に示した軌跡修正量q(mm)、また
は√2q(mm)によりζの許容最大値ζmaxが決ま
る。
【0037】
【数11】
【0038】このζmax以下なら同一ブロック内での
溶接倣いが可能となり、本来曲り角とみなす必要はな
い。 しかし、こゝではζmax/2を同一ブロック内
の許容角度とする。今h=2Hz、q=0.7mm、V
=300mm/minではζmax≒30°となりζ
max/2≒15°と溶接自動化上の生産技術からみて
も15°もワークのバラツキがある被溶接物は一般に存
在しないことからしてζmax/2を採用することは妥
当といえる。図13は隅肉溶接における急峻な直角コー
ナ部での倣い溶接の挙動を示している。
【0039】
【外10】
【0040】
【数12】
【0041】このξとηの平均値を溶接倣い中修正モー
ドの前後で毎回計算し、FIFOに順次記憶しておきF
IFO内の平均値がζmax/2以上でζmaxに近づ
いたとき図13点P”を曲り角と認識するようにす
る。
【0042】
【外11】
【0043】曲り角認識後のξ,ηの平均値もζmax
となるためこゝで曲り角の認識をしないためのインター
ロックは必要である。この場合P’→P”→
”’というようにオーバターンをすることになる
が、このオーバターンは必ずしも悪いとはいえない。即
ち、もともと鋭角コーナ部の溶接は難しく、アンダーカ
ットをなくすために、倣なしのロボットによる鋭角曲り
角のティーチングは、図15に示すように溶接線の外側
を曲る例が多い。図15は隅肉溶接でのティーチング位
置と溶接トーチ姿勢を上と横からみた図である。比較的
大きな溶接電流を使う隅肉溶接では、通常ウエブ側のア
ンダーカットを防ぐため、溶接トーチのねらい位置をフ
ランジ側にtだけずらして溶接する。そして、特にコー
ナ部では肉量が多くなるため、ウエブ側のアンダーカッ
トが生じやすいので、図示のようにコーナ部では溶接ト
ーチのねらい位置をtよりも大きくする。このことを考
えると、この曲り角認識法には妥当性があるといえる。
また図15に示すtなるオフセット量は、センサ回路部
の左右信号比較回路(図示せず)にバイアスをかけ、零
点をオフセットすれば本溶接倣いでも当然可能である。
図16,図17は、量産の場合にしばしば起る実際の溶
接開始点が、もともと溶接開始点としてティーチングさ
れていた点から大きくずれているときの溶接開始点サー
チ機能の説明図である。図16中、点線で示されたワー
ク位置で正しくティーチングされた溶接開始点Pが、
ワークが点線から実線の位置に斜め上方にずれたため隅
肉部がなく実際の溶接開始点は平板上になるので、その
点P’でウィービング溶接倣いを開始すると平板上を
図9で説明したウィービング方向(左右方向)に溶接ト
ーチ11を
【0044】
【外12】
【0045】長さmを最小にし、しかもP’→
”への不要溶接ピードが被溶接物に悪影響を与えな
いようにするため、P’→P”間は実際の溶接線
(P”以降)と異なるウィービング条件、溶接速度で
溶接倣いを行なうようにする。すなわち、溶接速度Vと
溶接電流値を極端に落とし、ウィービング周波数hを上
げ、軌跡修正量qを大きくし、(26),(27)式の
ζmaxが大きくなるようにする。P”点の認識は、
図13,図14で説明した方法を準用すればよい。図1
7はワークが逆にずれたときの図であり、図16と全く
同様に処理される。図18は本発明の一実施例における
演算器と2段バッファ付きBRMで構成された溶接倣い
制御器とロボット全体の動作を統括するメインCPU
(マイクロプロセッサ)と、溶接電流指令切替スイッチ
及び図8で説明したセンサ回路部とのつなぎを示すブロ
ック図である。演算器からのコマンド要求に対し、全体
のロボット動作シーケンス上から溶接倣いを行なう場合
には、メインCPU20は図示しないティーチボックス
で指定した倣うべきブロックの始点P、終点Pと倣
うべきブロックに続くつぎのブロックの終点Pとウィ
ービングパターン定義点Q,Q,Qおよび距離監
視点P20のロボット基本3軸とロボット手首軸の原点
からのパルス数、溶接速度V、ウィービング周波数h、
軌跡修正量qをメモリ(図示せず)から読み出してレヂ
スタ21〜レヂスタ30にセットし、溶接倣い開始マク
ロコマンドを出力する機能を有している。
【0046】演算器31は、シーケンスコントローラ3
2、マイクロプログラムメモリ33、パイプラインレヂ
スタ34、マルチプレクサ35、RALU(Re−gi
ster and Arithmetic Logic
al Unit)36、レヂスタ21〜レヂスタ30、
クロックφの分周、立ち上り微分回路37及び基準クロ
ック・アドレスゼネレータ38より構成される。シーケ
ンスコントローラ32はマイクロプログラムメモリ33
に格納されているマイクロインストラクションの実行シ
ーケンスを制御するアドレスコントローラである。パイ
プラインレヂスタ34からの制御命令により種々のアド
レッシングとスタックコントロールを行なう。更に詳し
くいえば、現在実行中のアドレスのインクリメント、マ
クロコマンドで指定されたアドレス選択、基準クロック
アドレスジェネレータ38で指定されたアドレス選択、
RALUスティタスを含めたテスト条件に応じた条件ジ
ャンプのときパイプラインレヂスタ34から与えられる
ジャンプアドレスの選択、無条件ジャンプのときパイプ
ラインレヂスタ34から与えられるジャンプアドレスの
選択、マイクロサブルーチンコール時のスタックコント
ロール等を処理する部分である。アドレッシングのため
の入力情報としてはCPUからのマクロコマンド、基準
クロックアドレスジェネレータ38の出力及びパイプラ
インレヂスタ34の出力の3つがある。
【0047】マイクロプログラムすなわちパイプライン
レヂスタ34の制御命令により、シーケンスコントロー
ラ32がこの3つのうちどれを選ぶか、またはどちらも
選ばずカレントアドレスのインクリメントを行なうかが
決まる。溶接倣い制御用には次の4つのマクロコマンド
がある。 エアカット直後のアークスタートブロックであり、
しかも次のブロックとの曲り角認識を距離監視方式で行
う。 エアカット直後のアークスタートブロックであり、
しかも次のブロックとの曲り角認識を(ξ+η)/2角
度計算方式で行なう。 既に前回のブロックでアークスタートが出され溶接
を連続して行なうブロックで、次のブロックとの曲り角
認識を距離監視方式で行なう。 既に前回のブロックでアークスタートが出され、溶
接を連続して行なうブロックで、次のブロックとの曲り
角認識を(ξ+η)/2角度計算方式で行なう。 このマクロコマンドと基準クロックアドレスジェネレー
タ38の出力はハードウェア上からいえば、それぞれの
処理マイクロプログラムの先頭アドレスを示す形で与え
られる。これらがシーケンスコントローラに与えられて
いないときには、パイプラインレヂスタ34出力からの
ジャンプアドレス、サブルーチンコールアドレス、カレ
ントアドレスインクリメントが与えられる。マイクロプ
ログラムメモリ33は本演算器31の中枢部で、全ての
演算処理はこのマイクロプログラムの指令通りに実行さ
れる。
【0048】パイプラインレヂスタ34はマイクロプロ
グラムメモリ33のバッファレヂスタで現在実行すべき
演算用マイクロインストラクションをRALU36へ出
力するとともに、次のマイクロアドレス決定のための制
御命令をシーケンスコントローラ32と、マルチプレク
サ35へ出力し、ジャンプアドレス、サブルーチンコー
ルアドレス、カレントアドレスインクリメントをシーケ
ンスコントローラ32へ出力する、また溶接倣い実行中
のブロックで曲り角が検出されたときには、次のブロッ
クの座標データを要求するコマンド要求をメインCPU
20へ出力する。このパイプラインレヂスタ34は、2
つの信号パスを形成し、各々を並列に同時進行させ、マ
イクロサイクルタイムを短縮させ、演算の高速化をはか
るためにある。すなわち、1つのパスはパイプラインレ
ヂスタ34→シーケンスコントローラ32→マイクロプ
ログラムメモリ33とつながるコントロール系のパス、
今一つはパイプラインレヂスタ34→RALU36の演
算系のパスで、この2つのパスを同じクロックサイクル
の間に並列に動作させるために、パイプラインレヂスタ
34が用意されている。クロックCPの立ち上り時には
既にコントロール系のパスで準備されたマイクロプログ
ラムの次の命令がパイプラインレヂスタ34の入力にあ
らわれているため、メモリフェッチ時間がゼロと等価な
高速動作が可能となる。マルチプレクサ35はパイプラ
インレヂスタ34の制御命令に応じRALUスティタ
ス,センサ部よりの軌跡修正信号の図6に示す8通りの
テスト条件をシーケンスコントローラ32へ与え、それ
ぞれの処理プログラムへの条件ジャンプを実行させるた
めのものである。
【0049】RALU36は論理・算術演算ユニットと
プログラマブルレヂスタで構成され、マイクロプログラ
ムで規定された演算インストラクションを実行する。演
算結果である基準クロック毎のロボット各駆動軸の増分
パルス数がRALU36内の所定のレヂスタに格納され
る。レヂスタ21は始点P、レヂスタ22は終点
、レヂスタ23はP点、レデスタ24はQ点、
レヂスタ25はQ点、レヂスタ26はQ点、レヂス
タ27はP20点のロボット基本3軸とロボット手首軸
の原点からのパルス数を格納するレヂスタである。レヂ
スタ28は倣い溶接速度Vを、レヂスタ29はウィービ
ング周波数hを、レデスタ30は軌跡修正量qを格納す
るレヂスタである。バッファ41はロボット各駆動軸の
つぎの基準クロックで払い出すべき増分パルス数を格納
するレヂスタ、バッファ42は現在払い出し中の増分パ
ルス数を格納するレヂスタである。BRMはバッファ4
2に格納されているパルス数を基準クロック周期内に、
クロックφに同期したパルスとして均一一様に配分し、
基準クロック毎にバッファ転送用払い出し完了信号を出
力する。分周、立ち上り微分回路はクロックφよりBR
Mのビット数だけ分周された基準クロックを作りその立
ち上りを微分する回路で、BRM払い出し完了信号と基
準クロックの同期をとるためのものである。溶接機とセ
ンサ回路部50への溶接電流指令はメインCPU20か
ら与えられるが溶接開始点検出時には演算器出力により
溶接電流指令切替スイッチ51が切替わり、固定値を選
択するし、溶接開始点が検出されると演算器出力により
メインCPU指令値側に切替わる。
【0050】図19は、図18で説明したBRMから払
い出される指令パルスにより制御される多関節形ロボッ
トの基本3軸(φ軸,θ軸,φ軸)と手首2軸(B軸,
T軸)の位置サーボである。溶接トーチ先端がウィービ
ング運動をしながら溶接倣いをするべく与えられた各軸
指令パルスと各パルスゼネレータ616,626,63
6,646,656からのフィードバックパルスとの差
が偏差カウンタ611,621,631,641,65
1から出力されD/A変換器612,622,632,
642,652を介してアナログの速度指令がサーボア
ンプ613,623,633,643,653に夫々入
力される。サーボアンプはその速度指令とタコゼネレー
タ615,625,635,645,655の出力(検
出速度)とを夫々比較し、その差がなくなるように各駆
動モータを制御する。この位置サーボ系により、ロボッ
トに装着された溶接トーチ先端が指令パルス通りに追従
し所望の溶接倣い動作が行なわれる。つぎに、図18に
示した制御回路による溶接倣い制御動作について説明す
る。演算器31は最初ウェイトルーチンを実行してい
る。シーケンスコントローラ32は、メインCPU20
からマクロコマンドが与えられると、そのサービスプロ
グラムの先頭アドレスを選択する制御命令をパイプライ
ンレヂスタ34から与えられながら、演算器31がウェ
イトルーチンを実行するようアドレスコントロールして
いる。このウェイトルーチンには基準クロック分周回路
37をリセットする命令が入っているため、基準クロッ
クは発生しない。
【0051】
【外13】
【0052】メインCPU20が前記4つのマクロコマ
ンドのうち1ヶを出力するとそれぞれの対応するサービ
スマイクロプログラムの先頭アドレスが選択される。こ
の4通りのサービスプログラムは、溶接開始点検出を含
むブロックであるときには溶接開始点検出フラグ(図示
せず)を1にセットし、含まないブロックであるときに
は0にリセットし、曲り角検出が距離監視方式であると
きには、曲り角検出フラグ(図示せず)を1にセット
し、(ξ+η)/2計算方式であるときには曲り角検出
フラグを0にリセットした後溶接倣い処理プログラムN
#へエントリーするプログラムである。またこの4通り
のプログラムには基準クロック分周回路37のリセット
信号の解除命令が入っているため、分周回路37はクロ
ックφをカウントし始める。以後次の基準クロックアド
レスゼネレータ38よりの出力がくるまでシーケンスコ
ントローラ32は演算処理に必要なアドレッシングを行
なうよう動作する。では次にN#から始まる溶接倣い処
理プログラムについて説明しよう。アークスタート時の
ブロックから溶接倣いを始めるので、最初は溶接開始点
フラグは1になっている。よって正規の溶接開始点に溶
接倣い動作が到達する迄は、溶接速度V、ウィービング
周波数h、軌跡修正量qはレヂスタ28〜レヂスタ30
にセットされている値を使わずに、演算器内に固定値と
して記憶されている値を使う。また溶接機とセンサ回路
部50に与える溶接電流指令が固定値となるよう溶接電
流指令切替スイッチ51を演算器出力で切替える。
【0053】
【外14】
【0054】つぎに演算器内に固定値として記憶されて
いるhにより(4)式、(5)式を解く。また、固定値
Vにより(11)式を解く。また(2)式及び(3)式
を解き次いで(7)式を解く。P,Pの手首軸角度
より(19)式を解く。これ以降の処理プログラムが格
納されている先頭番地がM#であるとする。溶接倣いを
開始する最初の基準クロックでは、溶接トーチはまだウ
ィービング中心上に位置しているため軌跡修正信号は発
生しない。よって今の時点では(8)式〜(10)式、
(13)式、(14)式は関与せず演算器31は平行移
動モードの状態となる。一番最初の基準クロックではN
=1にして(6)式を解く。またK’=0であるから
(16)式よりK=1となる。(12)式、(15)
式、(7)式より(17)式のX,Y,Zを求め
る。(20)式よりB,Tを求める。
【0055】
【外15】
【0056】また曲り角検出フラグが1のときには(1
8)式を計算しその値をRALU内の所定のレヂスタに
セットし演算器31は待機する。この待機はメインCP
U20よりのマクロコマンドを待つウェイトルーチンと
は異なり、次の基準クロックアドレスゼネレータ出力M
#を待つルーチンであり、分周回路37のリセットは行
なわれない。以上の演算が終了するまでの時間以上に基
準クロック周期が長くなるようにクロックφとBRMビ
ット数を設定しているので、演算時間が間にあわないと
いうトラブルは発生しない。演算器31がM#を待つウ
ェイトルーチンを実行しているとき基準クロックが発生
すると同時にBRMより払い出し完了信号が出力され5
ヶのバッファ41に前記RALU36内の所定のレヂス
タからΔφ,Δθ,Δφ,ΔB,ΔTがそれぞれロード
され、バッファ42にはバッファ41の内容がロードさ
れる。初回の基準クロックではバッファ41がクリアさ
れたままであるため、バッファ42には0が入り、BR
Mによるパルス払い出しは行なわれない。この基準クロ
ックにより基準クロックアドレスジェネレータ38が作
動し、マイクロプログラムはM#から実行され始めN=
2にして(6)式を求める。前回の基準クロック時の
(23)式のj’がjになっていないため軌跡修正信号
は発生せず演算器は平行移動モードを継続する。よって
K’=0のままで、(16)式よりK=2となる。そこ
で(12)式、(15)式より(17)式のX
,Zを求める。また(20)式のB,Tを求
め、前回との差ΔB,ΔTをRALU内の所定のレヂス
タにセットする。このX,Y,ZとB,T
(22)式に代入しφ,θ,φを求め、前回との
差Δφ,Δθ,ΔφをRALU内の所定のレヂスタにセ
ットする。また(18)式を計算し、その値がRALU
内に格納されている前回の値より小さいことを確認して
その値を入れ換える。その後演算器は待機し、次の基準
クロックアドレスゼネレータ出力M#を待つ。
【0057】つぎの基準クロックでバッファ42には前
回のバッファ1の内容が入り、バッファ41には今回の
Δφ,Δθ,Δφ,ΔT,ΔBがそれぞれロードされ、
BRMにより各軸位置サーボへ指令パルスが払い出され
る。この動作は(23)式におけるj’がjになるまで
くり返えされる。j’=jとなった時点で(15)式で
求めたウィービング中にx,y,z”を記憶して
おき、測定開始指令をセンサ回路部50へ与え、次の基
準クロックで演算器31は軌跡修正モードに入る。すな
わちセンサ回路部よりの上下左右の軌跡修正信号をM#
でテスト条件として受けとり、既に計算済みのα,β,
γ,λ,μ,νと演算器内に固定値として記憶されてい
るqと固定値γとにより(8)式、(10)式、(1
3)式を解く。K’=1とおき(14)式を解き、Kは
前回の値のままで(15)式を解いて求めたウィービン
グ中心x,y,zをx’,y’,z’とし
て記憶しておく。N=K+K’とおき(6)式を解く。
(17)式の解X,Y,Zを求める。B,T
を求め、Δφ,Δθ,Δφ,ΔT,ΔBに変換しRAL
U内の所定のレヂスタにセットし、BRMにより位置サ
ーボ制御をする。また(18)式を計算しその値を更新
する。次に演算器は再度平行移動モードに入り、基準ク
ロックがくる毎にφ,θ,φ,T,Bを求め
前回の基準クロック時との差Δφ,Δθ,Δφ,ΔT,
ΔBにより位置サーボ制御を行なう。(18)式の計算
も毎回行ない最小値を保存しておく。
【0058】
【外16】
【0059】また今回求めたx,y,zを前回値
と入れ替え記憶する。測定開始指令をセンサ回路部50
へ与え、次の基準クロックで演算器31は軌跡修正モー
ドに入る。センサ回路部50から軌跡修正信号に応じ
(8)式、(10)式、(13)式を解く、そしてK’
=2とおき(14)式を解き、Kは前回の基準クロック
時の値のままで(15)式を解いて求めたウィービング
中心x,y,zをx’,y’,z’とす
る。このx’,y’,z’と前回記憶した
x’,y’,z’(x’n−1,y’n−1
z’n−1となる)を結ぶ直線の方向余弦(a’,
b’,c’)をx’,y’,z’,x’n−1
y’n−1,z’n−1の座標値から求め、既に求めて
いる方向余弦(λ,μ,ν)と(λ’,μ’,ν’)に
より(29)式のηを計算する。そのηの値FIFOメ
モリに記憶しておく。また今回求めたx’,y’,
’を前回値と入れ替え記憶する。N=K+K’とお
き(6)式を解く。(17)式の解X,Y,Z
求める。B,Tを求めΔφ,Δθ,Δφ,ΔT,Δ
Bに変換しRALU内所定のレヂスタにセットし、BR
Mにより位置サーボ制御をする。また(18)式を計算
しその値を更新する。これで修正モードは終り再度平行
移動モード⇒修正モード⇒平行移動モード…を繰り返え
す。この修正モードでの前後でFIFOメモリに記憶さ
れている(ξ+η)/2の平均値が(26)式または
(27)(27)式で計算されたζmaxの1/2以上
でζmaxに近づいているかどうか計算し、ζmax
近い値であるときには溶接開始点検出中であると認識
し、V,h,qをそのままの固定値で、溶接電流指令切
替スイッチ51も固定値側にしたまま溶接倣いを続行す
る。
【0060】
【外17】 そして(ξ+η)/2の平均値がζmax/2以下にな
ったとき溶接開始点に到達したと判断し、溶接電流指令
切替スイッチ51がメインCPU20よりの溶接電流指
令値を選択するよう演算器出力を制御し、V,h,qの
値をレヂスタ28〜レヂスタ30の値に変更し、
(4),(5)式を解き基準クロック当りのウィービン
グ移動量Δx,Δy,Δzを求め直し、(11)式のx
n0,yn0,zn0を求め直し、(10)式の計算に
もレヂスタ30のqを使う。また(26)式、(27)
式のζmaxも計算し直す。以降、曲り角検出フラグが
1のときには(18)式の最小値を更新していき、曲り
角検出フラグが0のときにはξ,ηを順次FIFOに貯
えておき、上記溶接倣い動作を続行する。曲り角検出フ
ラグが1のときには、(18)式の最小値がある変動巾
以上になったときをそのブロックの終点とする。曲り角
検出フラグが0のときには、FIFOメモリ内の(ξ+
η)/2の平均値がζmax/2以上でζmaxに近づ
いたときをそのブロックの終点とする。
【0061】
【外18】
【0062】その後演算器31からのコマンド要求に対
しメインCPU20は次ブロックの終点のロボット5軸
の原点からのパルス数をレヂスタ22にセットし、つぎ
のつぎのブロックの終点および次のブロックの距離監視
点のロボット5軸の原点からのパルス数をレヂスタ2
3、レヂスタ27にセットした後、前記マクロコマンド
を演算器31に与える。このマクロコマンドは溶接開始
点検出を含まない。
【0063】
【外19】
【0064】
【発明の効果】第1の発明によると次のような効果があ
る。 (1) 急峻な直角コーナではなく、曲線からなる溶接
線を追従させるような場合、従来の軌跡修正機能を持た
ないロボットでは多数の教示点を与えないと適正な溶接
ができないが、本発明によると、おおまかに3点教示す
るだけで、溶接線を追跡させることが可能になる為、溶
接開始前の教示作業が簡単化し、ロボットの取扱を容易
にすると共に、ワークの精度が悪い場合でも適正な溶接
を実行させることが可能となる。 (2) ロボット手首に溶接トーチ以外なにも装着され
ていないため、溶接トーチが入っていける所ならどんな
狭い所でも溶接倣いが可能である。(3) ウィービング周波数、溶接速度、軌跡修正量の
設定値で決まる溶接倣い角度以下のワーク溶接線は同一
ブロックに含めてよいため、最初のティーチング作業が
簡単で操作性が良い。(4) 特別のセンサをロボット手首に装着するのでは
なく、アーク現象(溶接電流、溶接電圧)そのものから
センシング情報を得るため、非接触センサ、接触センサ
を問わず、通常他のセンサでは問題になる”溶接時セン
サが邪魔になる、″死角が存在する″、″溶接熱、スパ
ッター、ヒユーム等による悪環境下での信頼性に弱点が
ある″等の欠点がない。また、第2の発明によると次のような効果がある。1) 曲線ではなく、急峻な直角コーナを有する溶接
線を追従させるような場合、従来の軌跡修正機能を持た
ないロボットでは、曲り角がワークにより大幅にばらつ
くと、曲り角部でアンダカットや融合不良が発生する
が、この曲り角検出方法を採用することで、アンダカッ
トや融合不良を発生させることなく、適正な溶接を実行
させることが可能となる。2) ロボット手首に溶接トーチ以外なにも装着され
ていないため、溶接トーチが入っていける所ならどんな
狭い所でも溶接倣いが可能である。3) 形状認識装置がなくても、溶接倣いをしながら
円滑にどんな形状の曲り角をも適正な溶接が可能であ
る。またその曲り角がワークにより大幅にばらつい ても
適正な溶接が可能である。 (4) 特別のセンサをロボット手首に装着するのでは
なく、アーク現象(溶接電流、溶接電圧)そのものから
センシング情報を得るため、非接触センサ、接触センサ
を問わず通常他のセンサでは問題になる″溶接時センサ
が邪魔になる″、″死角が存在する″、″溶接熱、スパ
ッター、ヒユーム等による悪環境下での信頼性に弱点が
ある″等の欠点がない更に、第3の発明によると次のような効果があ る。 (1) 曲線からなる溶接線や急峻な直角コーナを有す
る溶接線からなるワークに対して、ワーク精度が悪く実
際のワーク溶接点がティーチングされた点から大幅にず
れても、溶接倣いをしながら円滑に適正な溶接が可能と
なる。 (2) ロボット手首に溶接トーチ以外なにも装着され
ていないため、溶接トーチが入っていける所ならどんな
狭い所でも溶接倣いが可能である。 (3) 形状認識装置がなくても、溶接倣いをしながら
円滑にどんな形状の曲り角をも適正な溶接が可能であ
る。またその曲り角がワークにより大幅にばらついても
適正な溶接が可能である。4) ウィービング周波数、溶接速度、軌跡修正量の
設定値で決まる溶接倣い角度以下のワーク溶接線は同一
ブロックに含めてよいため、最初のティーチング作業が
簡単で操作性が良い。 (5) ウィービングパターン自動継続機能があるた
め、最初の溶接ブロックにのみウィービングパターンを
定義する3点をティーチングするだけでよいので、ティ
ーチング作業性が良い。 (6) 特別のセンサをロボット手首に装着するのでは
なく、アーク現象(溶接電流、溶接電圧)そのものから
センシング情報を得るため、非接触センサ、接触センサ
を問わず通常他のセンサでは問題になる″溶接時センサ
が邪魔になる″、″死角が存在する″、″溶接熱、スパ
ッター、ヒユーム等による悪環境下での信頼性に弱点が
ある″等の欠点がない
【図面の簡単な説明】
【図1】ウィービング溶接の説明図である。
【図2】従来のウィービング溶接方式を適用したアーク
溶接ロボットの斜視図である。
【図3】本発明を実施するためのアーク溶接ロボットの
斜視図である。
【図4】本発明による倣い制御方式の説明図である。
【図5】ウィービング運動設定用教示点の説明図であ
る。
【図6】修正ベクトル図である。
【図7】修正ベクトル図である。
【図8】センサ回路部の入出力信号の説明図である。
【図9】溶接トーチの制御方向を示す図である。
【図10】ウィービング教示パターンの自動継続を説明
するための図である。
【図11】ティーチング軌跡と実際の溶接線のずれ角を
説明するための図である。
【図12】ティーチング軌跡と実際の溶接線のずれ角を
説明するための図である。
【図13】隅肉溶接における急峻な直角コーナ部での倣
い溶接の挙動を示す説明図である。
【図14】図13の一部拡大説明図である。
【図15】隅肉溶接での教示点と溶接トーチ姿勢を示す
図である。
【図16】実際の溶接開始点が教示点と相違する場合の
動作説明図である。
【図17】実際の溶接開始点が教示点と相違する場合の
動作説明図である。
【図18】実施例における制御回路のブロック図であ
る。
【図19】実施例におけるサーボ制御部のブロック図で
ある。
【符号の説明】
11 溶接トーチ 12 土台 13 アーム 14 アーム 15 旋回体

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶接トーチ先端をウィービングさせ、教
    示線に沿って移動させる多関節型溶接ロボットであっ
    て、ウィービング両端での溶接電流又は溶接電圧を検出
    し、その検出値の変化により被溶接物の実際の溶接線の
    ずれを検知し、前記検出値から演算した軌跡修正信号に
    よって溶接線に沿った溶接トーチ先端の移動軌跡を修正
    するようにした多関節型溶接ロボットにおいて、 通常の溶接作業のための教示点の他に、被溶接物の曲り
    角検出のための監視点をテーィチングし、その監視点
    と、ウィービング中心の距離を演算し、その距離が単調
    減少している時には現在実行中の溶接倣いブロックであ
    ると認識して追跡動作を継続し、その距離がある変化巾
    以上に増大すると被溶接物の曲り角であると認識してそ
    のブロックの追跡を終了し、その時の溶接トーチの位置
    を始点とし、この点と既に教示されている当該ブロック
    の終点との変位ベクトルだけ次のブロックの既に教示さ
    れている始点を3次元平行シフトさせた点を終点とする
    直線を基準として、ウィービング中心が次のブロックの
    倣い動作を行うよう追跡制御することを特徴とす多関節
    型溶接ロボットの制御方法。
  2. 【請求項2】 溶接トーチ先端ウィービングさせ、教示
    線に沿って移動させる多関節型溶接ロボットであって、
    ウィービング両端での溶接電流又は溶接電圧を検出し、
    その検出値の変化により被溶接物の実際の溶接線のずれ
    を検知し、前記検出値から演算した軌跡修正信号によっ
    て溶接線に沿った溶接トーチ先端の移動軌跡を修正する
    ようにした多関節型溶接ロボットにおいて、前記軌跡修
    正信号によってロボット基本3軸又は基本3要素を制御
    することにより、前記溶接トーチ先端のウィービング動
    作およびウィービング中心の軌跡の修正動作を行うと共
    に、直角コーナ等の急峻な曲り角溶接の場合、前回の軌
    跡修正信号が与えられたときのウィービング中心位置値
    (xn−1,yn−1,zn−1)と軌跡修正完了後の
    ウィービング中心の位置(x’n−1,y’n−1
    z’n−1)を記憶しておき今回の軌跡修正信号が与え
    られた瞬間のウィービング中心位置(x,y
    ) 【外1】 の前後で毎回計算し、FIFO記憶回路に順次記憶して
    おき、FIFO記憶回路の平均値ウィービング周波数、
    溶接速度及び軌跡修正量で決まるある値以上になると曲
    り角であると認識すると共にFIFO記憶回路内をクリ
    アし、そのブロックLIを終了し、そのときの溶接トー
    チ先端の位置を始点とし、この点と既に教示されている
    L1の終点と変位ベクトルだけ次のブロックL2の既に
    教示されている終点を3次元平行移動シフトさせた点を
    終点とする直線上をウィービング中心が移動する次のブ
    ロックになったと判断して次のブロックの追跡制御に移
    行させることを特徴とする多関節型溶接ロボットの制御
    方法。
  3. 【請求項3】 溶接トーチ先端をウィービングさせ、教
    示線に沿って移動させる多関節型溶接ロボットであっ
    て、ウィービング両端での溶接電流又は溶接電圧を検出
    し、その検出値の変化により被溶接物の実際の溶接線の
    ずれを検知し、前記検出値から演算した軌跡修正信号に
    よって溶接線に沿った溶接トーチ先端の移動軌跡を修正
    するようにした多関節型溶接ロボットにおいて、 前記軌跡修正信号によってロボット基本3軸又は基本3
    要素を制御することにより、前記溶接トーチ先端のウイ
    ービング動作およびウイービング中心の軌跡の修正動作
    後、次の修正信号が与えられるまでは、もともと直線補
    間をおこなうべく教示されている2点を結ぶ直線をその
    軌跡修正ベクトルだけ3次平行移動させた軌跡上をウィ
    ービング中心が移動するようロボット基本3軸又は基本
    3要素を制御することを特徴とする多関節型溶接ロボッ
    トの制御方法。
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