JPH0741418B2 - 溶接ロボットの制御方法 - Google Patents

溶接ロボットの制御方法

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JPH0741418B2
JPH0741418B2 JP4143098A JP14309892A JPH0741418B2 JP H0741418 B2 JPH0741418 B2 JP H0741418B2 JP 4143098 A JP4143098 A JP 4143098A JP 14309892 A JP14309892 A JP 14309892A JP H0741418 B2 JPH0741418 B2 JP H0741418B2
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weaving
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豊治 浜島
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、多関節型アーク溶接ロ
ボットの溶接線倣い制御における制御方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来、消耗電極式アーク溶接機で図1
(a)に示すような隅肉溶接や、図1(b)に示すよう
なV開先溶接を行う場合、ウィービング運動する溶接ト
ーチ1を搭載した台車を開先線に沿って走行させている
が、台車がワークの開先線に沿って正しく走行しないと
きは溶接部2が偏って溶接される。この問題点を除去す
るため、溶接トーチ先端のウィービングの中心が、溶接
線から偏った場合、ウィービング両端における溶接電流
又は電圧が異なったものとなることを利用し、溶接トー
チ1を溶接線に対し、ウィービング方向に水平に移動さ
せるアクチュエータを設け、これを前記ウィービング両
端での検出値の差が0になるように制御して左右にずれ
のない溶接ビードが得られるようにし、またその検出値
が常に一定になるように垂直方向(消耗電極方向)にア
クチュエータを制御する溶接線自動追従倣い制御装置が
提案されている。この倣い方式を公知の円筒座標ロボッ
ト(cylindrical coordinates
robot)、極座標ロボット(polar coo
rdinates robot)、直角座標ロボット
(cartesian coordinates ro
bot)、多関節ロボット(articulated
robot)で実行する場合を考えると、例えば図2に
示すような構成のアーク溶接ロボットとなる。この図2
に示すものは多関節ロボットに前記方式を適用した場合
の一例を示すもので、ロボットの手首にウィービング装
置3と水平駆動アクチュエータ4、及び垂直駆動アクチ
ュエータ5を装備したものであるが、2軸のアクチュエ
ータとウィービング装置の合計3軸の駆動源がロボット
手首に装着されることになるため、その重量と大きさが
問題になる。即ち、作業ツールが重くなると、ロボット
手首への負担が大きくなり、手首の耐久性から好ましく
ないし、また作業ツールが大きくなると、狭い所へ入っ
て行わないため、溶接箇所の制約を受け、汎用性を損う
欠点がある。また、提案されている前記溶接線自動追従
倣い制御装置には、溶接ロボットに必要な以下の技術・
手段が何ら開示されていない。すなわち、手首角度(溶
接トーチ姿勢)制御や多数ブロックから成る被溶接物の
ブロック切替方法(曲り角検出方法)やワークずれのた
め、被溶接物の溶接開始点に溶接トーチが正しくセット
されないときの迅速な溶接開始点への接近方法や、間欠
的に与えられるウィービング両端での軌跡修正信号間の
3次元的溶接トーチ駆動方法が、この先行技術には何ら
示されておらず、汎用の3次元ワーク溶接倣いに使用で
きないという欠点がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来のよう
に、ロボットの手首に、ウィービング装置3、水平駆動
アクチュエータ4及び垂直駆動アクチュエータ5を装備
しなくとも、それらを装備した場合と同様の動作を行う
多関節型溶接ロボットを提供することができる制御方法
を得ることを目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は前記の目的を達
成するためになされたもので、溶接トーチ先端をウィー
ビングさせ、教示線に沿って移動させる多関節型溶接ロ
ボットであって、ウィービング両端での溶接電流又は溶
接電圧を検出し、その検出値の変化により被溶接物の実
際の溶接線のずれを検知し、前記検出値から演算した軌
跡修正信号によって溶接線に沿った溶接トーチ先端の移
動軌跡を修正するようにした多関節型溶接ロボットにお
いて、前記軌跡修正信号によってロボット基本3軸又は
基本3要素を制御することにより、前記溶接トーチ先端
のウィービング動作およびウィービング中心の軌跡の修
正動作を行うと共に、実際の溶接開始点が既に教示され
ている溶接開始点よりずれているとき、実際の溶接線に
到達するまでの溶接速度及び溶接電流を正規の値より下
げウィービング周波数と軌跡修正量を正規の値より大き
くすることを特徴とする多関節型溶接ロボットの制御方
法である。
【作用】本発明によると、ワーク精度が悪く、実際のワ
ーク溶接点がティーチングされた点から大巾にずれてい
ても、高価なビジョンシステム等の形状認識装置がなく
ても、実際の溶接開始点までに溶接しながら、極めて短
い区間で追従させることができる為に、タクトタイムの
短縮が図れ、最小限の追従区間で溶接を実行させること
が可能となる。
【0005】
【実施例】以下にその制御方法について更に図面を参照
しながら説明する。図3は本発明を実行するための多関
節型ティーチング・プレイバック・ロボットの一例を示
すもので、11が消耗電極式溶接トーチである。この溶
接ロボットは、土台12上に屈曲する2つのアーム1
3,14を具えた旋回体15を設け、アーム13の先端
に取付けられた溶接トーチ11はふり角度及びひねり角
度を駆動モータで変えられるようになっており、溶接ト
ーチ11のウィービングは、アーム13と14と旋回体
15を制御して行なわれる。周知のように、ティーチン
グ・プレイバック・ロボットは、図示しないティーチボ
ックスで2点を教示すると、直線補間によってその2点
間を結ぶ直線上を溶接トーチ11が移動する。従って、
図4に示すような曲線からなるワーク溶接線Rを追跡さ
せるような場合には、軌跡修正機能を持たないロボット
では多数の教示点を与えないと、適正な溶接を行なうこ
とができない。そこで、この発明ではおおまかにP
,Pの3教示点を与えるだけで、ワーク溶接線R
を追跡する制御方法を提供しようとするものである。こ
の実用的価値は、溶接開始前の教示作業を簡単化し、ロ
ボットの取扱を容易にすると共に、ワークの精度が悪い
場合でも適正な溶接が実行されることを可能とするもの
である。
【0006】先ず原理について説明する。ロボットの溶
接トーチ11の先端がワークの溶接線R上の軌跡を動く
ためには前述のずれ量検出のためのウィービング運動を
続け乍ら、溶接トーチのウィービング中心を常に溶接線
上に持って行うようにすればよい。そして、ウィービン
グ中心が溶接線R上をたどるためには、公知のセンサか
ら与えられるウィービング両端での軌跡修正信号に対応
した方向にウィービング中心を移動させ、その後、
【0007】
【外1】
【0008】これら3つの動き、即ちウィービング運
動、ウィービング中心の軌跡修正、ティーチング軌跡の
3次元平行シフトされた軌跡上をウィービング中心が移
動する運動をロボット基本3軸又は基本3要素で実行さ
せ、ウィービング中心より等しい距離だけ溶接線に対し
左右にウィービングしながら両端での軌跡修正信号が与
えられると、その方向へウィービング中心を移動させ、
移動完了後は3次元平行シフトされた新たな軌跡上をウ
ィービング中心が移動、与えられないときにはもとの軌
跡上を移動しながら次の軌跡修正信号を持つ動作をくり
返し,P”に到達する。
【0009】
【外2】
【0010】せ乍ら追跡動作を行なわせればワーク溶接
線Rの追跡制御が実行されることになる。この平行シフ
ト方向の切換を行うための変曲点P”の検出は、曲り
角検出監視点P20を∠Pの補角側に定め、
溶接トーチ先端のウィービング中心との距離mを常に演
算し、その最小値よりある変動巾だけ大きくなった点を
検出すればP”が求めることが出来る。なおP20
∠Pの2等分線上に設定されることが望まし
い。このようにして追跡制御を行えば、従来法に比し、
極めてラフなティーチング(教示)で、適正なウィービ
ング溶接が実行され、溶接ロボットの運転操作に貢献す
るところ極めて大である。次に、ロボット基本3軸又は
基本3要素によるウィービング運動に関し図5に基づき
説明する。ロボット運転に先立って先ず、ウィービング
の方向、振巾、周波数等、倣い溶接上必要な条件をティ
ーチングする必要がある。前記教示点P,P間でQ
,Q,Qの3点を任意にティーチングすることに
より、ウィービングの方向と振巾を設定する。2点
,Qのみでは溶接線に対するウィービングする面
が決まらないため、点Qを設定するものである。
【0011】
【外3】
【0012】
【数1】
【0013】P,P,Q,Q,Qは教示され
た点であり、その座標値は判明しているので、α,β,
γ,α’,β’,γ’,λ,μ,νすなわちx
,z,は演算装置により簡単に求められる。 ウ
ィービング中心はHであるが、説明をわかりやすくする
ために、本記載事項中では、交点Wをウィービング中心
と仮称する。このウィービング中心Wが図4におけるP
から始まり、倣い動作をしながらP’点に到達する
ことになる。ロボットの手首に装着した溶接トーチ先
【0014】
【外4】
【0015】こゝにいう基準クロックとは、一般にサー
ボクロックと称される信号で、図4に示す分周、立上り
微分回路37の出力信号である。その詳細は図18に関
する説明で後述するが、同図BRM(Binary R
ated Multiplier)の出力、即ちロボッ
トを構成している各軸の位置サーボへのパルス列信号と
しての位置サーボ指令が同図に示すクロックφとBRM
ビット数で決まる時間で払い出し完了となる周期を有す
るクロックのことである。そしてその周期を基準クロッ
ク周期と称する。この基準クロック周期内に各軸への次
の位置サーボ指令データ、即ち、同図に示すバッファ4
1への入力データが演算器31で演算される。なおこの
演算クロック周期は、通常数msに設定され、この基準
クロック周期毎にロボット各軸の移動量をインクリメン
タル演算し、きめの細いウィービング運動を行なわせる
ものである。ウィービング運動を行なわせるにあたり、
最初このKをK=1とし、基準クロック周期毎にK=K
+1となる値にKを増分させていく。こゝで、基準クロ
ック周期をC、ウィービング周波数をh、ウィービン
グ振巾の半分をjとすると、
【0016】
【数2】
【0017】
【外5】
【0018】
【数3】
【0019】で求められる。左右方向の方向余弦は前記
α,β,γとなる。図6は8通りの左右上下の修正ベク
トルを示す。
【0020】
【外6】
【0021】
【数4】
【0022】となる。ウィービング中心、Wの修正なし
のときの進行方向はPに平行であり、その方向余
弦は前記(λ,μ,ν)となる。図7はウィービング中
心Wを(λ,μ,ν)の方向へγだけ移動させながら修
正させることを示す図である。合成された実際のWの修
正ベクトルδのx,y,z成分δx,δy,δzは次式
より求まる。
【0023】
【数5】
【0024】指定された溶接速度Vを実現するために平
行移動モード時の基準クロック毎の移動量は
【0025】
【数6】
【0026】
【外7】
【0027】
【数7】
【0028】図7のベクトルδをたどる修正モードでは
r方向が指定速度Vで制御されるのでr/Vなる時間に
Wはδだけ移動する。よって基準クロック1回当りのδ
方向
【外8】
【0029】
【数8】
【0030】
【外9】 このδx1,δy1,δz1が修正モード終了時δx,
δy,δzと一致するように修正モードの最終回でその
差を補正する。
【0031】
【数9】
【0032】を基準クロック毎に求め、最小値を保存
し、WがPに近づくにつれ最小値が更新され、WがP
”点を過ぎるとDが最小値より大きくなる。WのP
”への進行につれて平均的には距離Dは小さくなっ
ていくが、修正モードでの修正ベクトルの出かたによっ
ては必ずしもミクロな意味でDは小さくなるとはかぎら
ない。このため現在までの最小値にある微小な変動巾を
持たせ、それを越えた点をそのブロックの終点とする。
この曲り角認識方法は、図4に示すようななだらかな曲
り角検出には有効であるが、急峻な直角コーナ等の曲り
角には適用できない。よって図13,図14で説明する
曲り角認識法と併用することになる。つぎにロボット手
首軸の制御について説明する。 手首姿勢は、溶接線に
沿いトーチ角、前進角が溶接上で決まるある変化巾内に
あるよう制御されねばならない。教示点P,P,P
点での手首姿勢は当然正しくティーチングされてい
る。Pへの溶接倣いの場合、手首ふり軸B、ひね
り軸TのP,P点での値をB,T,B,T
として、基準クロックC当りの増分量ΔB,ΔTは次
式より求められる。
【0033】
【数10】
【0034】ブロックの終点P”でのB,TはB
と一般に等しくならないが、図4ではワークのずれ
が跨張して書かれているにすぎず、現実の対象ワークで
のP,P”点間の距離は小さいため、この差は何ら
実用上の支障にならない。従って溶接倣い中、常に適正
な溶接トーチ姿勢が保たれる。(1)式のX,Y,Z値
は制御点である溶接トーチ先端の値であるから、(1)
式を求めるために、ロボットの形態が直交形、多関節
形、円筒形、極座標形を問わず、メモリに格納されてい
るP,P,Q,Q,Qの各駆動軸座標データ
から直交座標への変換が必要となる。また(17)式、
(20)式で計算された時々刻々(基準クロック毎)の
溶接トーチのあるべき位置(X,Y,Z,B
)をロボットとして実現するために(17)式の解
,Y,Zをロボット基本3軸の駆動軸データに
逆変換しなければならない。ロボット手首軸データはB
,Tとなる。図3に示した実施例ロボットの基本3
軸、すなわち3要素の旋回体15アーム13,14はそ
れぞれ回転角φ,ψ,θで制御され、手首ふり軸、ひね
り軸は回転角B,Tで制御される。制御点Pは溶接トー
チ11の先端である。手首ふり軸回転中心より距離A、
ひねり軸回転中心より距離d離れた点Pがティーチング
された制御点であるから、その直交座標値は
【0035】
【数11】
【0036】(21)式,(22)式はそれぞれのロボ
ット形態に応じ、夫々定義される。図8はウィービング
両端での溶接電圧、溶接電流等から上,下,左,右方向
へ一定量qだけ移動させるための軌跡修正信号を発生さ
せるセンサ回路部である。図5図で説明したQ
,Qがティーチングで与えられると、垂線の足H
の座標は求まり、それをx,y,zとすると、ウ
ィービングの現在値x,y,Z((6)式)より
現在の振巾j’が求まる。
【0037】
【数12】
【0038】このj’がjとなったときがウィービング
端であり、このときセンサ回路部へ測定開始指令が与え
られる。溶接トーチのウィービング中心が実際の溶接線
より溶接線方向に対し右にずれているときには“左”信
号が発生される。左にずれたときには“右”信号が発生
される。ウィービング両端の値の平均値がプリセットさ
れている値より大きいときには“上”信号が、小さいと
きには“下”信号が発生される。この上下左右信号は8
通りの組み合わせがある(図6参照)。図9にこゝで言
う上下左右の方向を示す。左右はウィービング方向で、
上下は溶接トーチ方向、すなわちワイヤ電極11aの出
てくる方向である。図10はウィービング教示パターン
の自動継続を説明するための図である。図において
,P,Pは図5同様ティーチング点、Q,Q
’,Qは図5と全く同じことを意味する。
【0039】
【外10】
【0040】
【数13】
【0041】
【外11】
【0042】り返しながらウィービングが適正な方向に
自動継続される。途中にウィービングをしないエアーカ
ットのブロックがあっても演算上は上記計算を続行する
のでエアーカット後の溶接線でもウィービング点Q
,Qのティーチングは不要である。換言すると、
,Q,Qのティーチングは1回で済む。ティー
チング点P,P間の同一ブロック内で、ティーチン
グされている軌跡と実際のワーク溶接線のずれ角ξ(図
11,図12参照)には溶接倣い上の制約がある。すな
わちウィービング周波数h(Hz)、溶接濃度V(mm
/min)、図6に示した軌跡修正量q(mm)、また
は√2q(mm)によりζの許容最大値ζmaxが決ま
る。
【0043】
【数14】
【0044】このζmax以下なら同一ブロック内での
溶接倣いが可能となり、本来曲り角とみなす必要はな
い。 しかし、こゝではζmax/2を同一ブロック内
の許容角度とする。今h=2Hz、q=0.7mm、V
=300mm/minではζmax≒30°となりζ
max/2≒15°と溶接自動化上の生産技術からみて
も15°もワークのバラツキがある被溶接物は一般に存
在しないことからしてζmax/2を採用することは妥
当といえる。図13は隅肉溶接における急峻な直角コー
ナ部での倣い溶接の挙動を示している。
【0045】
【外12】
【0046】
【数15】
【0047】このξとηの平均値を溶接倣い中修正モー
ドの前後で毎回計算し、FIFOに順次記憶しておきF
IFO内の平均値がζmax/2以上でζmaxに近づ
いたとき図13点P”を曲り角と認識するようにす
る。こゝで図10で説明したようにウィービング方向が
切り替わりPに直角な方向となる。P”を始点
としP”’変位ベクトルだけPをシフトした点
’を終点とする直線を基準として次のブロックの倣
い溶接が始まる。
【0048】
【外13】
【0049】曲り角認識後のξ,ηの平均値もζmax
となるためこゝで曲り角の認識をしないためのインター
ロックは必要である。この場合P’→P”→
”’というようにオーバターンをすることになる
が、このオーバターンは必ずしも悪いとはいえない。即
ち、もともと鋭角コーナ部の溶接は難しく、アンダーカ
ットをなくすために、倣なしのロボットによる鋭角曲り
角のティーチングは、図15に示すように溶接線の外側
を曲る例が多い。図15は隅肉溶接でのティーチング位
置と溶接トーチ姿勢を上と横からみた図である。比較的
大きな溶接電流を使う隅肉溶接では、通常ウエブ側のア
ンダーカットを防ぐため、溶接トーチのねらい位置をフ
ランジ側にtだけずらして溶接する。そして、特にコー
ナ部では肉量が多くなるため、ウエブ側のアンダーカッ
トが生じやすいので、図示のようにコーナ部では溶接ト
ーチのねらい位置をtよりも大きくする。このことを考
えると、この曲り角認識法には妥当性があるといえる。
また図15に示すtなるオフセット量は、センサ回路部
の左右信号比較回路(図示せず)にバイアスをかけ、零
点をオフセットすれば本溶接倣いでも当然可能である。
図16,図17は、量産の場合にしばしば起る実際の溶
接開始点が、もともと溶接開始点としてティーチングさ
れていた点から大きくずれているときの溶接開始点サー
チ機能の説明図である。図16中、点線で示されたワー
ク位置で正しくティーチングされた溶接開始点Pが、
ワークが点線から実線の位置に斜め上方にずれたため隅
肉部がなく実際の溶接開始点は平板上になるので、その
点P’でウィービング溶接倣いを開始すると平板上を
図9で説明したウィービング方向(左右方向)に溶接ト
ーチ11を
【0050】
【外14】
【0051】を基準とし、その電流差をなくし、しかも
溶接電流を一定にしようとして左方向、下方向の合成ベ
クトル方向すなわち隅肉部へ向かってζmaxなる角度
で近づきP”点より正常な溶接を始めることになる。
長さmを最小にし、しかもP’→P”への不要溶
ビードが被溶接物に悪影響を与えないようにするた
め、P’→P”間は実際の溶接線(P”以降)と
異なるウィービング条件、溶接速度で溶接倣いを行なう
ようにする。すなわち、溶接速度Vと溶接電流値を落と
、ウィービング周波数hを上げ、軌跡修正qを大きく
し、(26),(27)式のζmaxが大きくなるよう
にする。P”点の認識は、図13,図14で説明した
方法を準用すればよい。図17はワークが逆にずれたと
きの図であり、図16と全く同様に処理される。図18
は本発明の一実施例における演算器と2段バッファ付き
BRMで構成された溶接倣い制御器とロボット全体の動
作を総括するメインCPU(マイクロプロセッサ)と、
溶接電流指令切替スイッチ及び図8で説明したセンサ回
路部とのつなぎを示すブロック図である。演算器からの
コマンド要求に対し、全体のロボット動作シーケンス上
から溶接倣いを行なう場合には、メインCPU20は図
示しないティーチボックスで指定した倣うべきブロック
の始点P、終点Pと倣うべきブロックに続くつぎの
ブロックの終点Pとウィービングパターン定義点
,Q,Qおよび距離監視点P20のロボット基
本3軸とロボット手首軸の原点からのパルス数、溶接速
度V、ウィービング周波数h、軌跡修正量qをメモリ
(図示せず)から読み出してレジスタ21〜レジスタ3
0にセットし、溶接倣い開始マクロコマンドを出力する
機能を有している。演算器31は、シーケンスコントロ
ーラ32、マイクロプログラムメモリ33、パイプライ
ンレジスタ34、マルチプレクサ35、RALU(Re
gister and Arithmetic Log
ical Unit)36,レジスタ21〜レジスタ3
0、クロックφの分周、立ち上り微分回路37及び基準
クロック・アドレスゼネレータ38より構成される。シ
ーケンスコントローラ32はマイクロプログラムメモリ
33に格納されているマイクロインストラクションの実
行シーケンスを制御するアドレスコントローラである。
パイプラインレヂスタ34からの制御指令により種々の
アドレッシングとスタックコントロールを行う。更に詳
しくいえば、現在実行中のアドレスのインクリメント、
マイクロコマンドで指定されたアドレス選択、基準クロ
ックアドレスジェネレータ38で指定されたアドレス選
択、RALUスティタスを含めたテスト条件に応じた条
件ジャンプのときパイプラインレヂスタ34から与えら
れるジャンプアドレスの選択、無条件ジャンプのときパ
イプラインレヂスタ34から与えられるジャンプアドレ
スの選択、マイクロサブルーチンコール時のスタックコ
ントロール等を処理する部分である。
【0052】アドレッシングのための入力情報としては
CPUからのマクロコマンド、基準クロックアドレスジ
ェネレータ38の出力及びパイプラインレヂスタ34の
出力の3つがある。マイクロプログラムすなわちパイプ
ラインレヂスタ34の制御命令により、シーケンスコン
トローラ32がこの3つのうちどれを選ぶか、またはど
ちらも選ばずカレントアドレスのインクリメントを行な
うかが決まる。溶接倣い制御用には次の4つのマクロコ
マンドがある。 エアカット直後のアークスタートブロックであり、
しかも次のブロックとの曲り角認識を距離監視方式で行
う。 エアカット直後のアークスタートブロックであり、
しかも次のブロックとの曲り角認識を(ξ+η)/2角
度計算方式で行なう。 既に前回のブロックでアークスタートが出され溶接
を連続して行なうブロックで、次のブロックとの曲り角
認識を距離監視方式で行なう。 既に前回のブロックでアークスタートが出され、溶
接を連続して行なうブロックで、次のブロックとの曲り
角認識を(ξ+η)/2角度計算方式で行なう。 このマクロコマンドと基準クロックアドレスジェネレー
タ38の出力はハードウェア上からいえば、それぞれの
処理マイクロプログラムの先頭アドレスを示す形で与え
られる。これらがシーケンスコントローラに与えられて
いないときには、パイプラインレヂスタ34出力からの
ジャンプアドレス、サブルーチンコールアドレス、カレ
ントアドレスインクリメントが与えられる。マイクロプ
ログラムメモリ33は本演算器31の中枢部で、全ての
演算処理はこのマイクロプログラムの指令通りに実行さ
れる。パイプラインレヂスタ34はマイクロプログラム
メモリ33のバッファレヂスタで現在実行すべき演算用
マイクロインストラクションをRALU36へ出力する
とともに、次のマイクロアドレス決定のための制御命令
をシーケンスコントローラ32と、マルチプレクサ35
へ出力し、ジャンプアドレス、サブルーチンコールアド
レス、カレントアドレスインクリメントをシーケンスコ
ントローラ32へ出力する、また溶接倣い実行中のブロ
ックで曲り角が検出されたときには、次のブロックの座
標データを要求するコマンド要求をメインCPU20へ
出力する。
【0053】このパイプラインレヂスタ34は、2つの
信号パスを形成し、各々を並列に同時進行させ、マイク
ロサイクルタイムを短縮させ、演算の高速化をはかるた
めにある。すなわち、1つのパスはパイプラインレヂス
タ34→シーケンスコントローラ32→マイクロプログ
ラムメモリ33とつながるコントロール系のパス、今一
つはパイプラインレヂスタ34→RALU36の演算系
のパスで、この2つのパスを同じクロックサイクルの間
に並列に動作させるために、パイプラインレヂスタ34
が用意されている。クロックCPの立ち上り時には既に
コントロール系のパスで準備されたマイクロプログラム
の次の命令がパイプラインレヂスタ34の入力にあらわ
れているため、メモリフェッチ時間がゼロと等価な高速
動作が可能となる。マルチプレクサ35はパイプライン
レヂスタ34の制御命令に応じRALUスティタス,セ
ンサ部よりの軌跡修正信号の図6に示す8通りのテスト
条件をシーケンスコントローラ32へ与え、それぞれの
処理プログラムへの条件ジャンプを実行させるためのも
のである。RALU36は論理・算術演算ユニットとプ
ログラマブルレヂスタで構成され、マイクロプログラム
で規定された演算インストラクションを実行する。演算
結果である基準クロック毎のロボット各駆動軸の増分パ
ルス数がRALU36内の所定のレヂスタに格納され
る。レヂスタ21は始点P、レヂスタ22は終点
、レヂスタ23はP点、レヂスタ24はQ点、
レヂスタ25はQ点、レヂスタ26はQ点、レヂス
タ27はP20点のロボット基本3軸とロボット手首軸
の原点からのパルス数を格納するレヂスタである。レヂ
スタ28は倣い溶接速度Vを、レヂスタ29はウィービ
ング周波数hを、レヂスタ30は軌跡修正量qを格納す
るレヂスタである。バッファ41はロボット各駆動軸の
つぎの基準クロックで払い出すべき増分パルス数を格納
するレヂスタ、バッファ42は現在払い出し中の増分パ
ルス数を格納するレヂスタである。BRMはバッファ4
2に格納されているパルス数を基準クロック周期内に、
クロックφに同期したパルスとして均一一様に配分し、
基準クロック毎にバッファ転送用払い出し完了信号を出
力する。
【0054】分周、立ち上り微分回路はクロックφより
BRMのビット数だけ分周された基準クロックを作りそ
の立ち上りを微分する回路で、BRM払い出し完了信号
と基準クロックの同期をとるためのものである。溶接機
とセンサ回路部50への溶接電流指令はメインCPU2
0から与えられるが溶接開始点検出時には演算器出力に
より溶接電流指令切替スイッチ51が切替わり、固定値
を選択するし、溶接開始点が検出されると演算器出力に
よりメインCPU指令値側に切替わる。図19は、図1
8で説明したBRMから払い出される指令パルスにより
制御される多関節形ロボットの基本3軸(φ軸,θ軸,
ψ軸)と手首2軸(B軸,T軸)の位置サーボである。
溶接トーチ先端がウィービング運動をしながら溶接倣い
をするべく与えられた各軸指令パルスと各パルスゼネレ
ータ616,626,636,646,656からのフ
ィードバックパルスとの差が偏差カウンタ611,62
1,631,641,651から出力されD/A変換器
612,622,632,642,652を介してアナ
ログの速度指令がサーボアンプ613,623,63
3,643,653に夫々入力される。サーボアンプは
その速度指令とタコゼネレータ615,625,63
5,645,655の出力(検出速度)とを夫々比較
し、その差がなくなるように各駆動モータを制御する。
この位置サーボ系により、ロボットに装着された溶接ト
ーチ先端が指令パルス通りに追従し所望の溶接倣い動作
が行なわれる つぎに、図18に示した制御回路による溶接倣い制御動
作について説明する。演算器31は最初ウェイトルーチ
ンを実行している。シーケンスコントローラ32は、メ
インCPU20からマクロコマンドが与えられると、そ
のサービスプログラムの先頭アドレスを選択する制御命
令をパイプラインレヂスタ34から与えられながら、演
算器31がウェイトルーチンを実行するようアドレスコ
ントロールしている。このウェイトルーチンには基準ク
ロック分周回路37をリセットする命令が入っているた
め、基準クロックは発生しない。
【0055】
【外15】
【0056】メインCPU20が前記4つのマクロコマ
ンドのうち1ヶを出力するとそれぞれの対応するサービ
スマイクロプログラムの先頭アドレスが選択される。こ
の4通りのサービスプログラムは、溶接開始点検出を含
むブロックであるときには溶接開始点検出フラグ(図示
せず)を1にセットし、含まないブロックであるときに
は0にリセットし、曲り角検出が距離監視方式であると
きには、曲り角検出フラグ(図示せず)を1にセット
し、(ξ+η)/2計算方式であるときには曲り角検出
フラグを0にリセットした後溶接倣い処理プログラムN
#へエントリーするプログラムである。またこの4通り
のプログラムには基準クロック分周回路37のリセット
信号の解除命令が入っているため、分周回路37はクロ
ックφをカウントし始める。以後次の基準クロックアド
レスゼネレータ38よりの出力がくるまでシーケンスコ
ントローラ32は演算処理に必要なアドレッシングを行
なうよう動作する。では次にN#から始まる溶接倣い処
理プログラムについて説明しよう。アークスタート時の
ブロックから溶接倣いを始めるので、最初は溶接開始点
フラグは1になっている。よって正規の溶接開始点に溶
接倣い動作が到達する迄は、溶接速度V、ウィービング
周波数h、軌跡修正量qはレヂスタ28〜レヂスタ30
にセットされている値を使わずに、演算器内に固定値と
して記憶されている値を使う。また溶接機とセンサ回路
部50に与える溶接電流指令が固定値となるよう溶接電
流指令切替スイッチ51を演算器出力で切替える。
【0057】
【外16】
【0058】つぎに演算器内に固定値として記憶されて
いるhにより(4)式、(5)式を解く。また、固定値
Vにより(11)式を解く。また(2)式及び(3)式
を解き次いで(7)式を解く。P,Pの手首軸角度
より(19)式を解く。これ以降の処理プログラムが格
納されている先頭番地がM#であるとする。溶接倣いを
開始する最初の基準クロックでは、溶接トーチはまだウ
ィービング中心上に位置しているため軌跡修正信号は発
生しない。よって今の時点では(8)式〜(10)式、
(13)式、(14)式は関与せず演算器31は平行移
動モードの状態となる。一番最初の基準クロックではN
=1にして(6)式を解く。またK’=0であるから
(16)式よりK=1となる。(12)式、(15)
式、(7)式より(17)式のX,Y,Zを求め
る。(20)式よりB,Tを求める。
【0059】
【外17】
【0060】また曲り角検出フラグが1のときには(1
8)式を計算しその値をRALU内の所定のレヂスタに
セットし演算器31は待機する。この待機はメインCP
U20よりのマクロコマンドを待つウェイトルーチンと
は異なり、次の基準クロックアドレスゼネレータ出力M
#を待つルーチンであり、分周回路37のリセットは行
なわれない。以上の演算が終了するまでの時間以上に基
準クロック周期が長くなるようにクロックφとBRMビ
ット数を設定しているので、演算時間が間にあわないと
いうトラブルは発生しない。演算器31がM#を待つウ
ェイトルーチンを実行しているとき基準クロックが発生
すると同時にBRMより払い出し完了信号が出力され5
ヶのバッファ41に前記RALU36内の所定のレヂス
タからΔψ,Δθ,Δφ,ΔB,ΔTがそれぞれロード
され、バッファ42にはバッファ41の内容がロードさ
れる。初回の基準クロックではバッファ41がクリアさ
れたままであるため、バッファ42には0が入り、BR
Mによるパルス払い出しは行なわれない。この基準クロ
ックにより基準クロックアドレスジェネレータ38が作
動し、マイクロプログラムはM#から実行され始めN=
2にして(6)式を求める。前回の基準クロック時の
(23)式のj’がjになっていないため軌跡修正信号
は発生せず演算器は平行移動モードを継続する。よって
K’=0のままで、(16)式よりK=2となる。そこ
で(12)式、(15)式より(17)式のX
,Zを求める。また(20)式のB,Tを求
め、前回との差ΔB,ΔTをRALU内の所定のレヂス
タにセットする。このX,Y,ZとB,T
(22)式に代入しψ,θ,φを求め、前回との
差Δψ,Δθ,ΔφをRALU内の所定のレヂスタにセ
ットする。また(18)式を計算し、その値がRALU
内に格納されている前回の値より小さいことを確認して
その値を入れ換える。
【0061】その後演算器は待機し、次の基準クロック
アドレスゼネレータ出力M#を待つ。つぎの基準クロッ
クでバッファ42には前回のバッファ1の内容が入り、
バッファ41には今回のΔψ,Δθ,Δφ,ΔT,ΔB
がそれぞれロードされ、BRMにより各軸位置サーボへ
指令パルスが払い出される。この動作は(23)式にお
けるj’がjになるまでくり返えされる。j’=jとな
った時点で(15)式で求めたウィービング中にx
,zを記憶しておき、測定開始指令をセンサ回路
部50へ与え、次の基準クロックで演算器31は軌跡修
正モードに入る。すなわちセンサ回路部よりの上下左右
の軌跡修正信号をM#でテスト条件として受けとり、既
に計算済みのα,β,γ,λ,μ,νと演算器内に固定
値として記憶されているqと固定値γとにより(8)
式、(10)式、(13)式を解く。K’=1とおき
(14)式を解き、Kは前回の値のままで(15)式を
解いて求めたウィービング中心x,y,zをx’
,y’,z’として記憶しておく。N=K+K’
とおき(6)式を解く。(17)式の解X,Y,Z
を求める。B,Tを求め、Δψ,Δθ,Δφ,Δ
T,ΔBに変換しRALU内の所定のレヂスタにセット
し、BRMにより位置サーボ制御をする。また(18)
式を計算しその値を更新する。次に演算器は再度平行移
動モードに入り、基準クロックがくる毎にψ,θ
φ,T,Bを求め前回の基準クロック時との差Δ
ψ,Δθ,Δφ,ΔT,ΔBにより位置サーボ制御を行
なう。(18)式の計算も毎回行ない最小値を保存して
おく。
【0062】
【外18】
【0063】また今回求めたx,y,zを前回値
と入れ替え記憶する。測定開始指令をセンサ回路部50
へ与え、次の基準クロックで演算器31は軌跡修正モー
ドに入る。センサ回路部50から軌跡修正信号に応じ
(8)式、(10)式、(13)式を解く、そしてK’
=2とおき(14)式を解き、Kは前回の基準クロック
時の値のままで(15)式を解いて求めたウィービング
中心x,y,zをx’,y’,z’とす
る。このx’,y’,z’と前回記憶した
x’,y’,z’(x’n−1,y’n−1
z’n−1となる)を結ぶ直線の方向余弦(a’,
b’,c’)をx’,y’,z’x’n−1
y’n−1,z’n−1の座標値から求め、既に求めて
いる方向余弦(λ,μ,ν)と(λ’,μ’,ν’)に
より(29)式のηを計算する。そのηの値FIFOメ
モリに記憶しておく。また今回求めたx’,y’,
’を前回値と入れ替え記憶する。N=K+K’とお
き(6)式を解く。(17)式の解X,Y,Z
求める。B,Tを求めΔψ,Δθ,Δφ,ΔT,Δ
Bに変換しRALU内所定のレヂスタにセットし、BR
Mにより位置サーボ制御をする。また(18)式を計算
しその値を更新する。これで修正モードは終り再度平行
移動モード⇒修正モード⇒平行移動モード…を繰り返え
す。この修正モードでの前後でFIFOメモリに記憶さ
れている(ξ+η)/2の平均値が(26)式または
(27)(27)式で計算されたζmaxの1/2以上
でζmaxに近づいているかどうか計算し、ζmax
近い値であるときには溶接開始点検出中であると認識
し、V,h,qをそのままの固定値で、溶接電流指令切
替スイッチ51も固定値側にしたまま溶接倣いを続行す
る。そして(ξ+η)/2の平均値がζmax/2以下
になったとき溶接開始点に到達したと判断し、溶接電流
指令切替スイッチ51がメインCPU20よりの溶接電
流指令値を選択するよう演算器出力を制御し、V,h,
qの値をレヂスタ28〜レヂスタ30の値に変更し、
(4),(5)式を解き基準クロック当りのウィービ
【0064】
【外19】
【0065】以降、曲り角検出フラグが1のときには
(18)式の最小値を更新していき、曲り角検出フラグ
が0のときにはξ,ηを順次FIFOに貯えておき、上
記溶接倣い動作を続行する。曲り角検出フラグが1のと
きには、(18)式の最小値がある変動巾以上になった
ときをそのブロックの終点とする。曲り角検出フラグが
0のときには、FIFOメモリ内の(ξ+η)/2の平
均値がζmax/2以上でζmaxに近づいたときをそ
のブロックの終点とする。曲り角検出が終ると、演算器
31は次のブロックでのウィービング方向を決め、前の
ブロックのウィービング振巾と等しい振巾になるように
ウィービングパタ
【0066】
【外20】
【0067】その後演算器31からのコマンド要求に対
しメインCPU20は次ブロックの終点のロボット5軸
の原点からのパルス数をレヂスタ22にセットし、つぎ
のつぎのブロックの終点および次のブロックの距離監視
点のロボット5軸の原点からのパルス数をレヂスタ2
3、レヂスタ27にセットした後、前記マクロコマンド
を演算器31に与える。このマクロコマンドは溶接開始
点検出を含まない。
【0068】
【外21】
【0069】
【発明の効果】本発明によると次のような効果がある。 (1) ワーク精度が悪く、実際のワーク溶接点がティ
ーチングされた点から大巾にずれていても、また高価な
ビジョンシステム等の形状認識装置がなくても、実際の
溶接開始点までに溶接しながら、極めて短い区間で追従
させることができる為に、タクトタイムの短縮が図れ、
最小限の追従区間で溶接を実行させることが可能とな
(2) ロボット手首に溶接トーチ以外なにも装着され
ていないため、溶接トーチが入っていける所ならどんな
狭い所でも溶接倣いが可能である。(3) 特別のセンサをロボット手首に装着するのでは
なく、アーク現象(溶接電流、溶接電圧)そのものから
センシング情報を得るため、非接触センサ、接触センサ
を問わず通常他のセンサは問題になる”溶接時センサが
邪魔になる”、”死角が存在する”、”溶接熱、スパッ
ター、ヒユーム等による悪環境下での信頼性に弱点があ
る”等の欠点がない。 従って本発明によれば、精度の悪いワークでも、ワーク
取付位置が多少ずれたり、溶接線が波を打っているよう
な場合でもロボットによる溶接の自動化が可能となり、
溶接自動化に貢献するところが極めて大きいといえる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ウィービング溶接の説明図である。
【図2】従来のウィービング溶接方式を適用したアーク
溶接ロボットの斜視図である。
【図3】本発明を実施するためのアーク溶接ロボットの
斜視図である。
【図4】本発明による倣い制御方式の説明図である。
【図5】ウィービング運動設定用教示点の説明図であ
る。
【図6】修正ベクトル図である。
【図7】修正ベクトル図である。
【図8】センサ回路部の入出力信号の説明図である。
【図9】溶接トーチの制御方向を示す図である。
【図10】ウィービング教示パターンの自動継続を説明
するための図である。
【図11】ティーチング軌跡と実際の溶接線のずれ角を
説明するための図である。
【図12】ティーチング軌跡と実際の溶接線のずれ角を
説明するための図である。
【図13】隅肉溶接における急峻な直角コーナ部での倣
い溶接の挙動を示す説明図である。
【図14】図13の一部拡大説明図である。
【図15】隅肉溶接での教示点と溶接トーチ姿勢を示す
図である。
【図16】実際の溶接開始点が教示点と相違する場合の
動作説明図である。
【図17】実際の溶接開始点が教示点と相違する場合の
動作説明図である。
【図18】実施例における制御回路のブロック図であ
る。
【図19】実施例におけるサーボ制御部のブロック図で
ある。
【符号の説明】
11 溶接トーチ 12 土台 13 アーム 14 アーム 15 旋回体

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶接トーチ先端ウィービングさせ、教示
    線に沿って移動させる多関節型溶接ロボットであって、
    ウィービング両端での溶接電流又は溶接電圧を検出し、
    その検出値の変化により被溶接物の実際の溶接線のずれ
    を検知し、前記検出値から演算した軌跡修正信号によっ
    て溶接線に沿った溶接トーチ先端の移動軌跡を修正する
    ようにした多関節型溶接ロボットにおいて、前記軌跡修
    正信号によってロボット基本3軸又は基本3要素を制御
    することにより、前記溶接トーチ先端のウィービング動
    作およびウィービング中心の軌跡の修正動作を行うと共
    に、実際の溶接開始点が既に教示されている溶接開始点
    よりずれているとき、実際の溶接線に到達するまでの溶
    接速度及び溶接電流を正規の値より下げウィービング周
    波数と軌跡修正量を正規の値より大きくすることを特徴
    とする多関節型溶接ロボットの制御方法。
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