JPH0741241Y2 - 電話装置の暗証番号表示装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （イ）産業上の利用分野 本考案は電話装置に設けられた暗証番号登録回路に登録
された暗証番号を表示する暗証番号表示装置に関する。

（ロ）従来の技術 最近の電話機装置には、いたずら電話防止機能又は、間
違い電話防止機能等を持たせるために、暗証番号登録回
路を設け、発呼者が電話回線を介して前記暗証番号登録
回路に登録させた暗証番号と同じ暗証番号を送信してこ
ないと通話動作状態にならないというものがある。例え
ば、特開昭55−11668号公報に記載された電話機装置は
いたずら防止用の電話機で、まず、発呼者より呼出し信
号を受けると、電話回線の閉結はするが呼出し音の放音
は行なわず、発呼者に対し暗証番号の発信を要求する旨
のメッセージを送信する。それに対し発呼者が送信して
くる暗証番号を暗証番号登録装置にて前もって登録させ
ている暗証番号と比較して、発呼者の送信して来た暗証
番号が正しい時には呼出し音の発生を行ない所有者を呼
出す。さらに、留守番電話装置においても、最近では外
部よりのリモコン機能又は、伝信機能等を持たせている
ものがあるため、操作者は限定する必要性が生じ、特定
の人以外には外部より操作できないように、暗証番号を
登録しておく暗証番号登録回路を設け、特公昭53−3468
5号公報のように、リモコン機能及び伝信機能を使える
人を限定しているものがある。

（ハ）考案が解決しようとする問題点 上記のように暗証番号登録回路を備えている電話装置は
一般に、ブッシュボタンを用い、各キーボタンの組み合
せにより構成される複数桁の各位に対応したDTMF信号を
記憶登録して暗証番号を構成させている。そのため、上
記のような暗証番号は各キーボタンの操作により暗証番
号登録回路に記録登録されるが前記暗証番号登録回路に
記憶登録された暗証番号は確認動作をすることができな
いため、正しい暗証番号を登録したはずなのに違った暗
証番号が登録されていて正しい暗証番号を電話装置に送
信しても、該電話装置は反応しないことが起こったり、
また登録された暗証番号を忘れたりすると再び暗証番号
の登録操作をやりなおし、所望の暗証番号を登録しなお
すというわずらわしいことを行なわなくてはならなかっ
た。そのため登録している暗証番号を必要な時に表示器
等にて表示させ視覚的に確認及び検知できるようにする
手段が考えられるが、暗証番号は秘密性を重視するもの
であるため簡単に表示されるようにしたのでは問題とな
る。さらに暗証番号表示専用に表示器を設けたりすると
暗証番号の持つ意味がなくなり暗証番号を有していたと
しても暗証番号としての働きができなくなると共に設け
るための部品等によりコスト的な問題も生じてくる。そ
のため本考案は斯かる問題を解決するため、通常状態で
は時刻の表示動作を行なう時計機能を備え、時計として
の時刻表示を行なっている表示器と該時計機能の操作手
段とを利用して、暗証番号を視覚的に確認及び検知した
い時に特性操作にて表示できるようにした電話装置の暗
証番号表示装置を提供するものである。

（ニ）問題点を解決するための手段 本考案の電話装置の暗証番号表示装置は、時刻を表示す
る表示器と、該表示器に対し時刻の表示動作信号を出力
する時計動作回路と、電話装置の遠隔制御用の暗証番号
が登録されている暗証番号登録回路と、前記時計動作回
路を時刻修正状態にさせる時刻修正スイッチの操作にて
前記表示器を時刻修正表示装置にし、しかる後該表示器
と前記暗証番号の表示状態に切換える制御回路とより構
成されている。

（ホ）作用 本考案の電話装置の暗証番号表示装置は時刻の表示を行
なうための時計機能の表示器を用い該表示器に時刻を表
示動作させている時計動作回路の時刻修正を行なうため
の時刻修正スイッチを用いて暗証番号表示のための操作
を行なうと制御回路は該操作を検知することにより前記
時計動作回路の出力信号が表示器に加わらないようにす
ると共に暗証番号登録回路に登録されている暗証番号を
読出し該暗証番号を表示器に加え、該表示器に暗証番号
が表示されるようにしたものである。

（ヘ）実施例 本考案の電話装置の暗証番号表示装置の一実施例を第１
図，第２図を用いて説明する。（１）（１）′は電話回
線に接続する接続端子、（２）は電話回線から到来する
呼出し信号を検出し、対応したパルス信号を出力する着
信回路、（３）は電話回線の閉結を行なうための閉結ス
イッチ、（４）はライントランス、（５）は該ライント
ランス（４）を介し電話回線に伝言メッセージを再生，
送信すると共にマイクロホン（６）を介し伝言メッセー
ジを録音する録音再生手段、（７）は該録音再生手段
（６）の動作制御を行なう録音再生手段制御回路、
（８）は時計として時を刻む時計動作回路、（９）は暗
証番号の記憶登録を行なう暗証番号登録回路、（10）は
プッシュボタンスイッチで本実施例においてはDTMF信号
を発信し前記暗証番号登録回路（９）に暗証番号を記憶
登録させるための入力手段として用いている。（11）は
前記暗証番号登録回路（９）を暗証番号登録可能状態に
させるための切換操作する暗証番号登録スイッチ、（1
2）は表示器で前記時計動作回路（８）の出力信号を受
けて時刻表示を行なうと共に暗証番号表示も行なえるよ
うにしている。（13）は前記表示器（12）に表示されて
いる時刻の時刻修正を行なうと共に前記暗証番号登録回
路（９）に登録された暗証番号を表示器（12）に表示さ
せる操作を行なう時刻修正スイッチで電話装置の裏面と
か側面等の操作しにくい場所や隠れた場所に設けられて
いる。なお本実施例での該時刻修正スイッチ（13）の操
作に対応した表示器（12）の表示動作の変化は、第２図
に示してある。（14）は制御回路で前記暗証番号登録ス
イッチ（11）の切換操作を検知した時には前記暗証番号
登録回路（９）を暗証番号登録可能状態にさせ、前記プ
ッシュボタンスイッチ（10）の操作により発信されるDT
MF信号を暗証番号登録回路（９）に加える制御動作を行
ない、また前記時刻修正スイッチ（13）の操作を検知し
た時には、該時刻修正スイッチ（13）の操作状態に応じ
前記時計動作回路（８）を時刻修正状態にしたり、前記
時計動作回路（８）の出力を止め該表示器（12）に加わ
らないようにして前記暗証番号登録回路（９）に登録さ
れた暗証番号を読出し前記表示器（12）に表示させると
いう動作制御を行なう。（15）は前記接続端子（１）
（１）′に送信されて来た暗証番号と前記暗証番号登録
回路（９）に登録されている暗証番号とを比較する暗証
番号識別回路で一致すると出力信号が前記録音再生手段
制御回路（７）に対し出力されるようにしている。次に
本考案の一実施例での動作について第１図，第２図を用
いて説明する。まず、暗証番号登録回路（９）に暗証番
号を登録する動作について説明する。閉結スイッチ
（３）を開放状態にし、本電話装置を待機状態にする。
斯かる状態において、暗証番号登録スイッチ（11）を閉
結せしめると、制御回路（14）は暗証番号登録回路
（９）の記憶登録内容の消去を行ない該暗証番号登録回
路（９）を暗証番号登録可能状態にさせると共にプッシ
ュボタンスイッチ（10）を発信可能状態にする。それに
より発信可能状態にプッシュボタンスイッチ（10）を操
作し、所望の暗証番号を対応した各DTMF信号を順次発信
させると、該各DTMF信号はプッシュボタンスイッチ（1
0）の操作に対応した順で制御回路（14）に加わる。該
制御回路（14）では加わって来た順にDTMF信号を識別
し、暗証番号登録可能状態になっている暗証番号登録回
路（９）に加える。その動作により該暗証番号登録回路
（９）には所望の暗証番号が記憶登録される。そして所
望の暗証番号の記憶登録動作が終了すると共に前記暗証
番号登録スイッチ（11）を開放状態にすると制御回路
（14）により前記暗証番号登録回路（９）は記憶登録保
持状態になり、前記記憶登録した所望の暗証番号の記憶
登録保持を行なう。

次に、上記のような動作により暗証番号登録回路（９）
に所望の暗証番号が記憶登録されているかどうかを調べ
るため暗証番号登録回路（９）に記憶登録させた暗証番
号を表示器（12）に表示させる動作について説明する。
まず、通常、前記表示器（12）は時計としての時刻表示
を時計動作回路（８）の出力を受けて行なっている。斯
かる状態において前記表示器（12）に表示されている時
刻の修正動作を行なための時刻修正スイッチ（13）を１
回閉結状態にさせると、制御回路（14）は該時刻修正ス
イッチ（13）の操作状態を検知し、前記時計動作回路
（８）に対し制御信号を出力する。それにより該時計動
作回路（８）は「時」の修正及び変更が可能な状態とな
り前記表示器（12）において「時」の桁を点滅させ、前
記時計動作回路（８）においての「時」の修正及び変更
が可能な状態になっていることを報知する。それにより
操作者はセットスイッチ（図示せず）を操作することに
より所望の「時」に修正，変更ができる。そして再度、
前記時刻修正スイッチ（13）を閉結状態にさせると、前
記制御回路（14）は、該時刻修正スイッチ（13）の操作
状態を検知して前記時計動作回路（８）を制御し、
「分」の修正及び変更が可能な状態にする。それにより
表示器（12）に表示されている時刻の「分」の桁を点滅
させ、前記時計動作回路（８）においての「分」の修正
及び変更が可能な状態になっていることを操作者に報知
する。それにより操作者はセットスイッチ（図示せず）
を操作することにより所望の「分」に修正，変更ができ
る。さらに、時刻修正スイッチ（13）を閉結状態にさせ
ると「秒」が修正，変更可能な状態になる。本考案の場
合、前記時刻修正スイッチ（13）を閉結させる回数に対
応し「時」→「分」→「秒」→「月」→「日」という具
合に修正，変更する桁が変わる。ここで「日」の修正，
変更が可能な状態になった後に再び時刻修正スイッチ
（13）を閉結させると前記制御回路（14）は該時刻修正
スイッチ（13）が閉結したのを検知すると共に、暗証番
号登録回路（９）を動作状態にし、該暗証番号登録回路
（９）に記憶登録されている暗証番号を読出す。さらに
制御回路（14）は時計動作回路（８）の出力信号が表示
器（12）に加わらないように時計動作回路（８）及び表
示器（12）を制御する。そのため、前記暗証番号登録回
路（９）より読出された暗証番号は表示器（12）に加わ
り、表示信号に変換されて、記憶登録された暗証番号に
一致する数字が表示される。斯かる状態において暗証番
号を表示器（12）に表示された数字で確認した後、再び
時刻修正スイッチ（13）を操作し、閉結させると、制御
回路（14）は該時刻修正スイッチ（13）の閉結を検知す
ると共に、暗証番号登録回路（９）を記憶登録保持状態
にさせ、暗証番号を読出し状態を解除する。さらに制御
回路（14）は時計動作回路（８）の出力信号が表示器
（12）に加わるように該時計動作回路（８）及び表示器
（12）を制御し、前記表示器（12）に時刻表示がされる
ようになる。

次に本考案の電話装置の暗証番号表示装置を備えた電話
装置の動作について第１図を用いて説明する。まず録音
再生手段（５）にはマイクロホン（６）を介しすでに伝
言メッセージが録音されているとする。斯かる状態にお
いて電話装置に呼出し信号が接続端子（１）（１）′を
介して着信すると、まず着信回路（２）は呼出し信号の
着信を検出することにより閉結スイッチ（３）を閉結
し、電話回線を通話状態にさせると共に、前記録音再生
手段（５）を遠隔操作で制御するために設けられた録音
再生手段制御回路（７）を動作状態にさせる。斯かる状
態において発呼者が本電話装置に対し、電話回線を介し
てDTMF信号により構成された暗証番号を送信して来ると
本電話装置では接続端子（１）（１）′を介して加わ
り、ライントランス（４）を介し、制御回路（14）に入
力する。該制御回路（14）に入力して来た暗証番号がDT
MF信号により構成されているかを識別し、暗証番号識別
回路（15）に前記暗証番号を入力させる。それと共に該
制御回路（14）は暗証番号登録回路（９）を動作状態に
させ、記憶登録されている暗証番号を暗証番号識別回路
（15）に読出させる。それにより前記暗証番号識別回路
（15）では発呼者よりの暗証番号と前記暗証番号登録回
路（９）に記憶登録されている暗証番号との比較をし両
暗証番号が同一の番号であるかを識別する。本実施例で
の発呼者は記憶登録されている暗証番号と同じ番号の暗
証番号を本電話装置に送信して来ていると設定すると、
該暗証番号識別回路（15）は前記録音再生手段制御回路
（７）に対し出力信号を出す。それにより該録音再生手
段制御回路（７）は前記録音再生手段（５）を制御し
て、録音されている伝言メッセージの再生動作を行なわ
せる。該録音再生手段（５）で再生された伝言メッセー
ジは、ライントランス（４）及び接続端子（１）
（１）′を介し電話回線に加わり発呼者に送信される。
以上のように本考案では伝言電話装置を一実施例として
用いた。本考案は前記伝言電話装置だけに限るものでな
く暗証番号を使う必要のある電話装置、例えば、留守番
電話装置等に関しても有効である。

（ト）考案の効果 本考案の電話装置の暗証番号表示装置は、時刻表示を行
なうため用いていた表示器に暗証番号を表示させるよう
にし時刻表示と暗証番号表示の表示切換操作のために時
刻の修正を行なう時に用いる時刻修正スイッチを用い、
該時刻修正スイッチ操作して時間修正状態を表示させ、
さらに該時刻修正スイッチを操作することにより時刻修
正状態が終了すると、暗証番号が表示器に表示されるよ
うにして、簡単に暗証番号が表示されないようにしたた
め暗証番号が持つ秘密性が損なうことなく暗証番号の表
示操作ができるようになった。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の電話装置の暗証番号表示装置の一実施
例を示したブロック図、第２図は前記第１図の一実施例
において時刻修正スイッチの操作に対応する表示器の表
示状態を示した説明図である。 主な図番の説明 （８）……時計動作回路、（９）……暗証番号登録回
路、（12）……表示器、（13）……時刻修正スイッチ、
（14）……制御回路。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】時刻を表示する表示器と、該表示器に対し
   時刻の表示動作信号を出力する時計動作回路と、電話装
   置の遠隔制御用の暗証番号が登録されている暗証番号登
   録回路と、前記時計動作回路を時刻修正状態にさせる時
   刻修正スイッチの操作にて前記表示器を時刻修正表示状
   態にし、しかる後該表示器と前記暗証番号の表示状態に
   切換える制御回路とよりなる電話装置の暗証番号表示装
   置。