JPH074105B2 - 収穫機の車速制御装置 - Google Patents

収穫機の車速制御装置

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JPH074105B2
JPH074105B2 JP26580086A JP26580086A JPH074105B2 JP H074105 B2 JPH074105 B2 JP H074105B2 JP 26580086 A JP26580086 A JP 26580086A JP 26580086 A JP26580086 A JP 26580086A JP H074105 B2 JPH074105 B2 JP H074105B2
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speed control
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哲哉 稲田
俊樹 平野
章 丸岡
渉 中川
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Yanma Agricultural Equipment Co Ltd
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Yanma Agricultural Equipment Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、脱穀部,刈取部等の作業部における負荷の増
減に応じて、走行速度を増減すべく動作する収穫機の車
速制御装置に関する。
〔従来技術〕
収穫機は、刈取部にて刈取られた穀稈を脱穀部まで搬送
し、該脱穀部にて脱穀,選別処理して精粒を取出すもの
であり、前記刈取部及び脱穀部等の作業部の負荷は、こ
れらにおいて処理すべき穀稈量に応じて増減する一方、
処理すべき穀稈量は、収穫機の走行速度及び圃場条件等
に応じて増減する。そこで従来の収穫機においては、前
記作業部が常時適正な負荷状態のもとで、運転されるよ
うに、作業部における負荷の増減に応じて収穫機の走行
速度を変更する車速制御装置を備えたものがある。
この車速制御装置は、例えば、脱穀部の扱胴回転数によ
って作業部における負荷を検出し、この検出結果が予め
設定された適正範囲を上回った場合には作業部において
処理すべき穀稈量を減少させ、作業部の負荷を低減せし
めるべく、走行速度を所定量減少させ、また前記検出結
果が前記適正範囲を下回り、作業部を駆動するエンジン
の出力に余裕がある場合には、作業部にて処理すべき穀
稈量を増加させ、作業部の負荷を増大せしめるべく、走
行速度を所定量増加させるものであり、走行速度の増減
は、変速機の走行速度調節位置を変更して行っている
(特願昭60-168707号(特開昭62-29909号))。
このような車速制御装置においては、作業部における負
荷を扱胴の回転数の増減により検出しており、該扱胴に
おける負荷は検出可能であるが、刈取部等の他の作業部
及び走行部における負荷が検出されないから、負荷の検
出結果が適正範囲内にあったとしても、他の作業部及び
走行部における負荷の状態によりエンジンが過大負荷状
態にて運転される虞があり、これを回避するために前記
適正範囲をエンジンの最大負荷に対して低めに設定せざ
るを得ず、エンジンの能力を十分に発揮させた状態で車
速制御動作を行うことができないという難点があった。
そこで負荷の増減に応じて燃料供給量を調節することに
より、負荷の大小に拘らず定速回転可能な、所謂アイソ
クロナス制御されるエンジンを収穫機に搭載し、該エン
ジンにて作業部及び走行部を駆動すると共に、例えば該
エンジンの燃料供給量を調節するラックの位置により該
エンジンの負荷を検出し、この検出結果を適正範囲内と
すべく走行速度を増減せしめる構成とすれば、前述の難
点は解消される。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかしながら、エンジンの駆動力を脱穀部における扱胴
及び揺動選別装置、並びに刈取部における刈刃,穀稈引
起し装置等の作業部の各部に伝達するため伝動方法とし
ては通常ベルト伝動が用いられており、前述の如き構成
の車速制御装置においては、作業部における負荷が急増
した場合にベルトにすべりを生ずることがあり、該負荷
の急増をエンジンの負荷として検出することができず、
作業部に変形,破損等を招来する虞があった。
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、エン
ジンの負荷の検出結果に基づいて車速制御を行い、しか
も作業部の各部における破損,変形等の事故の発生を未
然に防止できる収穫機の車速制御装置を提供することを
を目的とする。
〔問題点を解決ずるための手段〕
本発明に係る収穫機の車速制御装置は負荷の大小に拘ら
ずエンジンの回転数を設定回転数に維持すべく動作する
エンジン回転数制御部を有し、前記エンジンにて走行部
及び作業部の駆動を行うようにした収穫機に備えられ、
前記作業部の負荷を、これに関連する前記エンジンの負
荷として検出し、その検出結果に基づいて変速機の走行
速度調節位置を変更して、前記作業部の負荷を適正範囲
内とすべく走行速度を制御する収穫機の車速制御装置に
おいて、前記作業部に備えられ、該作業部における負荷
の異常を検出する異常検出器と、該検出器が負荷の異常
を検出した場合に、前記エンジンの負荷の検出結果に拘
らず、警報を発するか又は機体の走行停止若しくは減速
を行う手段とを具備することを特徴とする。
〔作用〕
本発明においては、作業部における負荷が異常に増大し
たことが前記異常検出器にて検出された場合には、エン
ジンの負荷の検出結果の如何に拘らず、異常検出器によ
る検出結果を優先し、警報が発せられか又は走行停止若
しくは減速が行われる。
〔実施例〕
以下本発明をその実施例を示す図面に基づいて説明す
る。第1図は本発明に係る車速制御装置(以下本発明装
置という)を装備した収穫機の外観斜視図である。図に
おいて1は走行クローラであり、エンジン(図示せず)
の駆動力が主クラッチ,ギヤ噛合式の副変速装置,パワ
ーシフト変速装置を用いた主変速装置、更にはサイドク
ラッチを経て走行クローラ1に伝達されて機体の走行を
行わせる一方、走行クローラ1の上方の脱穀部3に装備
された扱胴,揺動選別装置(共に図示せず)等、及び機
体前部の刈取部4に装備された刈刃41,引き起し装置42
等もエンジンの駆動力にて駆動されるようになってい
る。
図中6は運転席DSの側方に設けられた操作コラムであ
り、この操作コラム6には主変速装置の走行速度段を変
更する主変速レバ51,副変速装置の走行速度段を変更す
る副変速レバ52,エンジンの回転速度を変更するアクセ
ルレバ53及び本発明装置にその動作開始を指令する自動
スイッチ9等が設けられている。
また7は縦搬送チェインであって、その終端を前記脱穀
部3の左側部の扱口に沿って設けた穀稈挟扼搬送装置8
のフィードチェイン81の始端部に臨ませており、刈取部
4にて刈取られた穀稈は縦搬送チェイン7並びに穀稈挟
扼搬送装置8のフィードチェイン81及び挟扼杆82にて搬
送され、脱穀部3の内部にて脱穀処理される。
前記縦搬送チェイン7の終端部近傍の脱穀部3の前面に
は穀稈センサ71が設置されており、該穀稈センサ71はそ
の下方に突出された検出杆72を前記縦搬送チェイン7に
て搬送される穀稈の一部に当接させて、脱穀部3に穀稈
が送給されていることを検知する。
第2図は本発明装置の構成を示すブロック図であり、10
は車速制御部、30はエンジン回転数制御部である。該エ
ンジン回転数制御部30は、エンジン回転数を検出し、こ
の検出結果を設定回転数と一致せしめるべく、燃料噴射
ポンプの燃料ラック(以下ラックという)を移動させ
て、前記エンジンへの燃料供給量を制御する、所謂アイ
ソクロナス制御を行うものであり、その入力側には、前
記ラックにこれと同軸的に装着され、該ラックの位置を
検出する、例えば作動トランスを用いてなるラック位置
センサ31、及び前記エンジンの適宜位置に装着され、該
エンジンの回転数を検出するエンジン回転センサ32が夫
々接続されていると共に、後述する如く車速制御部10か
ら動作指令信号が与えられている。
一方エンジン回転数制御部30の出力は、前記ラックを駆
動する、例えばリニアソレノイドを用いてなるラックア
クチュエータ33及び後述する車速制御部10の入力ポート
a10に夫々与えられている。
エンジン回転数制御部30には検出回転数が負荷の変化に
よって設定回転数と異なった場合に回転数を設定回転数
に復帰させるために設定する補正設定回転数を求める数
表又は演算式、エンジンの無負荷時における補正設定回
転数と、これを得ることができるラックの位置、即ち無
負荷相当ラック位置との関係を求めるための数表又は演
算式、、前記無負荷相当ラック位置と検出ラック位置と
から設定回転数を得るのに必要とするラック位置、即ち
目標ラック位置を求める数表又は演算式及び各回転数に
おけるラックの最大許容位置が記憶されている。
そしてエンジン回転数制御部30は、負荷の変化によっ
て、エンジン回転センサ32から入力される検出回転数
が、前記設定回転数(本実施例においては定格回転数)
と異なった場合に、補正設定回転数を算出し、その補正
設定回転数に対応する無負荷相当ラック位置を読出し、
これと前記ラック位置センサ31から入力される実際のラ
ック位置とから前記補正設定回転数を得るために必要な
目標ラック位置を算出して、この目標ラック位置に対応
する信号を前記ラックアクチュエータ33へ与える。ラッ
クアクチュエータ33は、この信号に応じて、ラックを目
標ラック位置に移動せしめるべく動作し、前記エンジン
への燃料供給量を調節する。このようにエンジン回転数
制御部30は、エンジンの回転数を負荷の大小に拘らず、
その定格回数に維持すべく動作するが、該制御部30の動
作は、後述する如く車速制御部10からの動作指令信号が
与えられている場合にのみ行われるようになっている。
一方車速制御部10はエンジン回転数制御部30から与えら
れる目標ラック位置に対応する信号によりエンジンの負
荷を算出し、これが上限値を超えないような走行速度段
を求め、該走行速度段を実現すべく、主変速装置及び副
変速装置における走行速度段を変更するものである。
該車速制御部10の入力ポートa1には、前記自動スイッチ
9が持続されており、該スイッチ9のオンにより入力ポ
ートa1はローレベルに転じる。また入力ポートa2,a3,a4
には、脱穀クラッチを係合状態とした場合にオンする脱
穀スイッチ11、刈取クラッチを係合状態とした場合にオ
ンする刈取スイッチ12及び前記穀稈センサ71の検出杆72
に穀稈が当接した場合にオンする穀稈スイッチ13が夫々
接続されており、これらの各スイッチのオンにより、入
力ポートa2,a3,a4は夫々ハイレベルに転じる。そして車
速制御部10は、前記各スイッチがオンされている場合、
即ち入力ポートa1がローレベルであり、入力ポートa2,a
3,a4が共にハイレベルである場合にのみ動作して、収穫
機の車速を制御する。
車速制御部10の入力ポートa5,a6には、前記副変速レバ5
2の基端部に配設され、該レバ52の係止位置によりオ
ン,オフされる第1,第2の副変速スイッチ14,15が夫々
接続されており、第1の副変速スイッチ14のオンにより
入力ポートa5が、また第2の副変速スイッチ15のオンに
より入力ポートa6が夫々ローレベルに転じる。前記副変
速装置は「低速段」,「中速段」及び「高速段」の3通
りの走行速度段を有しており、前記第1の副変速スイッ
チ14は、副変速レバ52が前記「低速段」に相当する係止
位置にある場合に、また第2の副変速スイッチ15は、副
変速レバ52が前記「高速段」に相当する係止位置にある
場合に、夫々オンするように配設されており、車速制御
部10は、入力ポートa5がローレベルであることにより、
前記副変速装置の走行速度段が「低速段」であること
を、また入力ポートa6がローレベルであることにより、
同じく「高速段」であることを、更に入力ポートa5,a6
が共にハイレベルであることにより、同じく「中速段」
であることを夫々認識する。
車速制御部10の入力ポートa7には、前記主変速レバ51の
基端枢支部に装着され、その回動量に応じた電位を出力
する、ポテンショメータを用いてなるシフトセンサ16が
接続されている。前記主変速装置は、前進4速、後進1
速及びニュートラルの6通りの走行速度段を有してお
り、車速制御部10は入力ポートa7へ入力される信号のレ
ベルにより、主変速装置の前記走行速度段がいずれの状
態にあるかを認識する。
車速制御部10の入力ポートa8及びa9には脱穀部3に内設
された扱胴及び2番スクリューの回転軸に夫々装着さ
れ、これらの回転数を検出する扱胴回転センサ17及び2
番回転センサ18が夫々接続されている。扱胴回転センサ
17及び2番回転センサ18は、扱胴及び2番スクリューに
おける負荷の異常な増大により、これらの回転数が低下
したこと又はこれらが停止したことを検知するためのも
のであり、夫々扱胴及び2番スクリューにおける異常検
出器として機能する。
更に車速制御部10の入力ポートa10には、前記エンジン
回転数制御部30の出力である前記目標ラック位置に対応
する信号が与えられている。
入力ポートa7,a10に入力される信号は、車速制御部10の
入力インタフェースにて所定の処理を施され、夫々の信
号のレベルに応じたディジタルデータとして、また入力
ポートa8,a9へ入力されるパルス信号は、前記入力イン
タフェースにて計数処理され、扱胴及び2番スクリュー
の回転数に応じたディジタルデータとして、夫々車速制
御部10に取り込まれる。
一方車速制御部10の出力ポートb1,b2は、前記主変速レ
バ51回動用のシフトモータ20に図示しない駆動回路を介
して接続されており、出力ポートb1(又は同b2)のハイ
レベル出力に応じてシフトモータ20は正転(又は逆転)
して、主変速レバ51は、高速(又は低速)走行側に回動
される。
車速制御部10の出力ポートb3は、車速制御が行われてい
ることを作業者に報知するための車速ランプ21に、また
出力ポートb4及び同b5は、前記副変速レバ52の増速側及
び減速側への操作を、作業者に指示するための増速指示
ランプ22及び減速指示ランプ23に夫々接続されており、
出力ポートb3,b4,b5のローレベル出力に応じて前記各ラ
ンプが点灯されるようになっている。
車速制御部10の出力ポートb6は、各種警報出力のための
ブザー24に接続されており、出力ポートb6のハイレベル
出力に応じて該ブザー24は鳴動する。
また車速制御部10の出力ポートb7は、前記エンジン回転
数制御部30の入力側に接続されており、出力ポートb7
ハイレベル出力に応じてこれに接続されたエンジン回転
数制御部30の入力ポートがハイレベルなった場合に、該
制御部30は前述の如く動作し、収穫機のエンジンを、そ
れに加わる負荷の大小に拘わらずその定格回転数にて低
速回転させる。
車速制御部10は、入出力指示及び制御演算を行うCPU 10
a、CPU 10aの制御演算に使用されるRAM 10b並びに制御
演算に必要な諸データ及び制御プログラムを記憶してい
るROM 10c等にて構成されている。第3図は、エンジン
の回転数が定格回転数である場合の、収穫機の走行速度
とエンジンの負荷との関係を示す負荷特性のグラフであ
り、横軸は走行速度Vであり、縦軸はエンジンの最大負
荷に対する負荷率Eである。
さて、収穫機の走行速度が一定であっても脱穀部3,刈取
部4等の作業部の負荷は刈取られるべき穀稈の圃面上に
おける平面的密度及び穀稈に付着する穀粒数等の作業条
件に応じて異なるものであり、第3図中にF1〜Fnとして
示す曲線は、種々異なる作業条件のもとで実際に収穫作
業を行って求めた負荷特性曲線である。また第3図中の
L1〜L4,M1〜M4及びH1,H2は、夫々前記走行速度段を示す
符号であり、L,M,Hは、副変速装置における走行速度段
が夫々前記「低速段」,「中速段」,「高速段」である
ことを、また1,2,3,4は、主変速装置における走行速度
段が夫々「前進1速段」,「前進2速段」,「前進3速
段」,「前進4速段」であることを示している。後述す
る如く車速制御部10が動作している間は、エンジンは常
に定速回転するから、これらの各符号は収穫機の走行速
度に対応するものである。更に第3図中のEcmaxは、車
速制御中エンジンに加わる負荷をこの値以下に制限する
ための制限最大負荷率であり、85〜90%に設定されてい
る。第3図に示すF1〜Fnは、数表又はこれらを近似する
近似式として前記ROM 10cに記憶されており、また前記E
cmaxの値もROM 10cに記憶されている。ROM 10cには、こ
れらの他にも前記燃料噴射ポンプのラック位置から、前
記負荷率Eを算出するための演算式等、種々のデータ,
数式等が記憶されている。
さて第4図〜第6図は車速制御部10の制御内容を示すフ
ローチャートであり、以下これらの図に従って本発明装
置の動作について説明する。
車速制御部10は、エンジンを始動するためのキースイッ
チのオン操作により電源に接続されると、まずその入力
ポートa1のレベルにより自動スイッチ9のオンオフ状態
を監視する。そして自動スイッチ9がオンされ、入力ポ
ートa1がローレベルに転じると、次いで入力ポートa2
a4のレベルにより、脱穀スイッチ11,刈取スイッチ12及
び穀稈スイッチ13のオンオフ状態を調べ、これらの各ス
イッチが全てオンされ、入力ポートa2〜a4が全てハイレ
ベルとなった時点でその車速制御動作を開始し、まずそ
の出力ポートb3をローレベルに転じ、車速ランプ21を点
灯せしめて、作業者に車速制御動作が行われていること
を報知すると同時にその出力ポートb7をハイレベルとし
てエンジン回転数制御部30に動作指令を発し、該制御部
30の動作により、これ以後、エンジンをその定格回転数
にて定速回転せしめる。
次いで車速制御部10は、その入力とポートa8及び同a9
の入力信号から扱胴回転数N及び2番スクリュー回転数
nを読込み、これらが共に0でなく、しかも扱胴回転数
Nが予め設定された下限値Nminよりも大である場合にの
み、第5図に示す負荷率制御サブルーチンに従う車速制
御動作を行う。
負荷率制御サブルーチンにおいては、エンジンの負荷率
が第3図に示す前記制限最大負荷率Ecmaxを超えないと
いう条件のもとで、最高の作業能率が得られるように最
高速側の変速段が選択され、この変速段を実現すべく車
速制御部10は動作して、走行速度を変更する。負荷率制
御サブルーチンにおいて車速制御部10は、まず入力ポー
トa8への入力信号によりラック位置Rを、また入力ポー
トa7への入力信号により主変速装置における走行速度段
(以下主変速段という)Aを、更に入力ポートa5,a6
レベルにより副変速装置における走行速度段(以下副変
速段という)Bを夫々認識する。そしてラック位置Rを
用い入力負荷率εを算出しこれを前記制限最大負荷率Ec
maxと比較し、εがEcmaxよりも大であり減速が必要な場
合には、車速制御部10は主変速位置装置又は副変速装置
における走行速度段を現状の主変速段A又は副変速段B
から低速側に1段変更すべく以下の如く動作する。
即ち、車速制御部10は主変速段Aが1であるか否かを調
べ、Aが1でない場合には、主変速段の変更により減速
を行うべく、出力ポートb2をハイレベルとして、シフト
モータ20を所定量逆転させ、またAが1である場合に
は、副変速段の変更により減速を行うべく、出力ポート
b5をローレベルとし、減速指示ランプ23を点灯させて、
副変速レバ52の低速側への操作を作業者に指示すると共
に、その入力ポートa5,a6のレベルの変化を監視して、
副変速レバ52の操作の有無を調べ、該操作がなされるま
で所定のT1secなる時間間隔にて出力ポートb6をハイレ
ベルとし、ブザー24を断続的に鳴動させる。そしてその
後、前述の如く減速された走行速度に応じて脱穀部3の
負荷が減少するまでに要する時間を見込んで設定された
所定時間(T2sec)待機した後負荷率制御サブルーチン
に従う制御動作を終了し、第4図に示すフローチャート
の所定の段階に戻る。
また前記入力負荷率εが制限最大負荷率Ecmaxよりも大
であって減速が必要であるにもかかわらず、現状の主変
速段Aが1、副変速段BがLであり、変速段の変更によ
り走行速度を減速させることが不可能である場合には、
車速制御部10は、出力ポートb2をハイレベルとし、主変
速段がニュートラルとなるまでシフトモータ20を逆転さ
せて、機体を停止させると共に、出力ポートb6をハイレ
ベルとし、ブザー24を所定時間連続的に鳴動させた後、
その制御動作を終了する。これは脱穀部3,刈取部4等の
作業部のいずれかの部分に過大な負荷が生じている状態
であるから、この場合には作業者が一旦エンジンを停止
させ、各部を点検して過大な負荷の原因を取除いた後、
キースイッチを操作してエンジンを再起動をすることに
より、車速制御部10は再びその動作を開始する。
一方、前記入力負荷率εを制限最大負荷率Ecmaxと比較
した時、εがEcmax以下である場合には、第6図にその
フローチャートを示す増速制御サブルーチンに従って車
速制御部10は動作する。
増速制御サブルーチンにおいては、まず入力負荷率ε、
主変速段A及び副変速段Bから現在の負荷状態が認識さ
れ、これに合致する負荷特性曲線Fiが、第3図に示すF1
〜Fnの内から選択される。例えば現在の走行速度段が
「M3」である場合には、現在の負荷状態は、第3図の点
Cにて特定され、第3図にFiにて示す負荷特性曲線が選
択されることになる。
そして次に車速制御部10は、最高速側の走行速度段「H
2」から順に、現状の主変速段A及び副変速段Bに相当
する走行速度段よりも一段階高速側の走行速度段までの
各走行速度段における、前記負荷特性曲線Fi上の負荷率
Eiを算出し、これを前記制限最大負荷率Ecmaxと比較し
て、EiがEcmaxよりも小となった時点における主変速段
a及び副変速段bを目標走行速度段とし、これらを実現
すべく、主変速装置及び/又は副変速装置における走行
速度段を変更する。
即ち、車速制御部10はまず現状の副変速段Bを目標副変
速段bと比較し、B=bである場合には、出力ポートb1
をハイレベルとし、主変速段Aが目標主変速段aになる
までシフトモータ20を正転させる。またB≠bである場
合には、前述した減速制御を行う場合と同様に、副変速
レバ52の増速側への操作を作業者に指示するために、出
力ポートb4をローレベルとし、増速指示ランプ22を点灯
せしめると共に、出力ポートb6をハイレベルとして、副
変速段Bが目標副変速段bとなるまで、前記T1secなる
時間間隔にてブザー24を鳴動させる。そして副変速レバ
52が操作され、副変速段がbになったことが確認される
と、直ちに主変速段Aを目標主変速段aとすべく前述の
動作を行う。
そして、このようにして主変速段をaとし、副変速段を
bとするように増速制御動作を行った後、車速制御部10
は前記T2secなる所定時間待機し、増速制御サブルーチ
ンに従う制御操作を終了し、第5図に示すフローチャー
トの所定の段階に戻る。
また前記各走行速度段において算出された負荷率Eiが、
全て制限最大負荷率Ecmax以上である場合には、現在の
主変速位置A及び副変速位置Bが最適な変速段であるか
ら、増速制御動作を行うことなく増速制御サブルーチン
に従う制御操作を直ちに終了し、第5図に示すフローチ
ャートの所定の段階に戻る。
以上の如く負荷率制御サブルーチンに従って、増速若し
くは減速又は現状の走行速度の保持がなされた後、車速
制御部10は、車速制御開始のための前記条件が満足され
ているか否か、即ち車速スイッチ9,脱穀スイッチ11,刈
取スイッチ12及び穀稈スイッチ13が全てオンされている
か否かを確認し、これが満足されている場合には、扱胴
回転数N及び2番スクリュー回転数nを読み込む段階ま
で戻り、以後同様の動作を繰り返す。また前記条件が満
足されていない場合には、その出力ポートb3をハイレベ
ルに転じ車速ランプ21を消灯せしめると共に、その出力
ポートb7をローレベルに転じ、エンジン回転数制御部30
の動作を停止せしめ、以後前記条件が満足されるまでこ
の状態にて待機する。
一方扱胴回転センサ17から入力される前記扱胴回転数N
及び2番回転センサ18から入力される前記2番スクリュ
ー回転数nのいずれか一方又は両方が0であり、扱胴及
び/又は2番スクリューが停止していることが検知され
た場合には、車速制御部10は、機体の走行を直ちに停止
せしめるべく動作する。この場合には入力ポートa7への
入力信号のレベルにより主変速段がニュートラル位置と
なったことが確認されるまで、その出力ポートb2をハイ
レベルとし、シフトモータ20を連続的に逆転させ、主変
速段がニュートラル位置となった時点において、その出
力ポートb3をハイレベルとし、車速ランプ21を消灯せし
めると共に、出力ポートb6をハイレベルとしてブザー24
を鳴動させ、作業者に扱胴又は2番スクリューが停止し
ていることを報知し、その後車速制御部10はその動作を
終了する。この場合には、一旦エンジンを停止させ、扱
胴及び/又は2番スクリューの回転停止に至った原因を
取除き、再度エンジンを始動することにより車速制御部
10は再びその動作を開始する。
また、前述の如く主変速段がニュートラル位置となるま
でシフトモータ20を逆転させている間に、入力ポートa8
及び同a9への入力信号により、扱胴回転数N及び2番ス
クリュー回転数nが共に0でなくなったことが確認され
た場合には、車速制御部10は、その時点における主変速
レバ51の位置を、その入力ポートa7への入力信号のレベ
ルにより認識し、次いでこの位置よりも低速側のこれに
最も近い主変速段となるまで主変速レバ51を移動せしめ
るべくシフトモータ20を適宜量逆転させた後、出力ポー
トb2をローレベルに転じ、前記T2secなる所定時間待機
して、前述の制御開始条件を確認する段階に進む。
以上の車速制御部10の動作は、例えば脱穀部3の内部に
穀稈と共に異物か混入し、これが扱胴若しくは2番スク
リューの回転を阻害した場合、又は扱胴若しくは2番ス
クリューにエンジンの駆動力を伝達するベルトが切れた
場合等、扱胴及び2番スクリューの変形又は破損を招来
するような重大な問題が生じている場合に行われるもの
であり、この動作により収穫機は、エンジンにおける負
荷率の大小に拘らず直ちに停止される。
更に、扱胴回転数N及び2番スクリュー回転数nが共に
0でなく、扱胴回転数Nが前記下限値Nminよりも小であ
り、扱胴の回転数が低下していることが検知された場合
には、車速制御部10は、エンジンにおける負荷の大小に
拘らず車速を直ちに減速せしめるべく動作する。この場
合には、車速制御部10は、まず副変速段の変更による減
速指示がなされたことを示すフラグFをリセットし、ま
ず入力ポートa7への入力信号のレベルにより現状の主変
速段Aを認識し、これが1であるか否か、即ち現状の主
変速段が前進1速段であるか否かを調べ、Aが1でなく
主変速段の変更により減速が可能である場合には、出力
ポートb2を所定時間ハイレベルとし、シフトモータ20を
逆転させて、主変速段を1段階低速側に変更した後、前
記T2secなる所定時間待機し、前述の制御開始条件を確
認する段階に進む。またAが1である場合には、副変速
レバ52の低速側への操作を作業者に指示すべく、出力ポ
ートb5をローレベルとして、減速指示ランプ23を点灯さ
せ、次いで所定時間(T3sec)待機した後、入力ポートa
5,a6のレベルの変化により、副変速レバ52の操作の有無
を調べ、該操作がなされたことが確認された場合には、
出力ポートb5をハイレベルに転じ、減速指示ランプ23を
消灯させて、前記T2secなる所定時間待機した後、同様
に制御開始条件を確認する段階に進む。副変速レバ52の
操作がなされていない場合には、次に前記フラグFの状
態が調べられ、フラグFが0である場合には、出力ポー
トb6をハイレベルとして、ブザー24を鳴動せしめ、次い
でフラグFを1として、再び前記T3secなる所定時間待
機し、副変速レバ52の操作の有無を調べる。副変速レバ
52の操作がなされておらず、しかもフラグFが1である
場合には、車速制御部10は、その出力ポートb5をハイレ
ベルに転じ、減速指示ランプ23を消灯させると共に、そ
のその出力ポートb2をハイレベルとし、シフトモータ20
を、主変速段がニュートラルとなるまで逆転させて、機
体の走行を停止せしめ、次いで出力ポートb6を所定時間
ハイレベルとし、ブザー24を鳴動させると共に、出力ポ
ートb3をハイレベルに転じ車速ランプ21を消灯せしめた
後、車速制御部10はその動作を終了する。この場合に
も、前述の扱胴又は2番スクリューの停止に応じて機体
の走行が停止された場合と同様、一旦エンジンを停止さ
せ、走行停止に至った原因を取除いた後、エンジンを始
動することにより、車速制御部10は再びその動作を開始
する。
以上の如き車速制御部10の動作は、例えば扱胴における
負荷が急増し、これによりエンジンに加わる負荷が、該
エンジンの定格回転数における最大負荷を上回った場
合、又は扱胴にエンジンの駆動力を伝達するベルトにス
リップが生じている場合等、扱胴が直ちに変形又は破損
するには至らないが、かなり重大な問題が生じている場
合に行われるものであり、この動作により収穫機は、扱
胴の回転数が回復するまで段階的に減速される。
なお本実施例においては、異常検出器たる扱胴回転セン
サ17又は2番回転センサ18の検出結果に応じて走行停止
又は減速を行う構成としているが、単に警報を発し、作
業者に所定の操作を促す構成としてもよいことは言うま
でもない。
また本実施例においては異常検出器を特に負荷の異常な
増大を生ずることの多い扱胴及び2番スクリューに設け
た構成としているが、例えば一番スクリュー、揺動選別
装置又は刈取部等の作業部の各部分に夫々の負荷の異常
を検知する異常検出器を設け、これらの検出結果に応じ
て前述の如く警報を発するか又は機体の停止若しくは減
速を行う構成としてもよい。
更に本実施例においては、扱胴回転センサ17又は2番回
転センサ18の検出結果に基づく走行停止時の警報及び増
減速指示のための警報等全ての警報をブザー24の鳴動に
よる構成としているが、これらを夫々の場合に応じた音
声メッセージによる構成とすることも可能であり、そう
すると作業者に夫々の警報の内容をより確実に報知せし
めることができる。
〔効果〕
以上詳述した如く本発明装置によれば、異常検出器に
て、作業部における負荷の異常な増大が検出された場合
には、直ちに機体の停止若しくは走行速度の減速が行わ
れるか又は警報が発せられるから、作業部の各部におけ
る破損,変形等の事故を招来することなく、エンジンの
能力を十分に発揮せしめるべく、エンジンの負荷の増減
に応じた車速制御が可能となる等優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の一実施例を示すものであり、第1図は本
発明に係る車速制御装置を備えた収穫機の外観斜視図、
第2図は本発明装置の構成を示すブロック図、第3図は
走行速度とエンジン負荷との関係を示すグラフ、第4
図,第5図及び第6図は車速制御部の制御内容を示すフ
ローチャートである。 3……脱穀部、4……刈取部、9……自動スイッチ、10
……車速制御部、17……扱胴回転センサ、18……2番回
転センサ、30……エンジン回転数制御部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中川 渉 大阪府大阪市北区茶屋町1番32号 ヤンマ ー農機株式会社内 (56)参考文献 特開 昭60−116008(JP,A) 特開 昭50−99841(JP,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】負荷の大小に拘らずエンジンの回転数を設
    定回転数に維持すべく動作するエンジン回転数制御部を
    有し、前記エンジンにて走行部及び作業部の駆動を行う
    ようにした収穫機に備えられ、前記作業部の負荷を、こ
    れに関連する前記エンジンの負荷として検出し、その検
    出結果に基づいて変速機の走行速度調節位置を変更し
    て、前記作業部の負荷を適正範囲内とすべく走行速度を
    制御する収穫機の車速制御装置において、 前記作業部に備えられ、該作業部における負荷の異常を
    検出する異常検出器と、 該検出器が負荷の異常を検出した場合に、前記エンジン
    の負荷の検出結果に拘らず、警報を発するか又は機体の
    走行停止若しくは減速を行う手段と を具備することを特徴とする収穫機の車速制御装置。
JP26580086A 1986-11-07 1986-11-07 収穫機の車速制御装置 Expired - Lifetime JPH074105B2 (ja)

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