JPH0740454U - プラスチック製パレットおよびその連結具 - Google Patents

プラスチック製パレットおよびその連結具

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JPH0740454U
JPH0740454U JP6825593U JP6825593U JPH0740454U JP H0740454 U JPH0740454 U JP H0740454U JP 6825593 U JP6825593 U JP 6825593U JP 6825593 U JP6825593 U JP 6825593U JP H0740454 U JPH0740454 U JP H0740454U
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和宏 酒井
浩子 近藤
Original Assignee
国城金型工業株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 組立てが容易で、錆発生の恐れがないプラス
チック製パレットおよびその連結具を得る。 【構成】 プラスチック製連結具14の係合部38を、
縮径部44の弾性変形を伴ってプラスチック製の下部デ
ッキボード12の係合部104に係合させる。縮径部4
4が元の状態に復帰して複数の係合爪46が係合部10
4に係合することにより離脱不能となる。下部デッキボ
ード12にすべての連結具14を取り付けた後、プラス
チック製の上部デッキボード10を位置合わせして上方
から押し付ければ、連結具14の各係合部24が上部デ
ッキボード10の係合部78に係合するため、両デッキ
ボード10,12が連結されてパレット16となる。金
属製ボルトを使用する場合に比較して、組立てを迅速か
つ容易に行うことができ、錆発生の恐れもない。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、プラスチック製の上部デッキボードとプラスチック製の下部デッキ ボードとが連結されて成る組立式のプラスチック製パレットと、それら両デッキ ボードを連結するための連結具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、プラスチック製の上部デッキボードとプラスチック製の下部デッキ ボードとを連結してパレットを組み立てることが行われていた。例えば、上部デ ッキボードおよび下部デッキボードにそれぞれ複数の貫通穴を形成し、両デッキ ボードの各貫通穴の位置を合わせた状態でそれぞれの貫通穴に金属製のボルトを 挿入し、そのボルトの突出端部にナットを螺合するとにより両デッキボードを連 結するのである。
【0003】 また、上部デッキボードと下部デッキボードとにそれぞれ複数の接合面を設け 、それら接合面を加熱して溶解させた状態で両デッキボードの位置を合わせ、加 圧装置により加圧して接合面同士を溶着することによりパレットを組み立てるこ とも行われていた。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のようにしてパレットを組み立てる場合、前者においては 、多数のボルトとナットとを螺合させなければならないため、作業が面倒であり 、時間がかかるという問題があった。 また、組立後のパレットを屋外や多湿の場所で使用するうちにボルトに錆が発 生し、腐食することがあった。そのため、パレットの外観が悪くなったり、パレ ット上の荷物に錆が付着して荷物が汚れたりするという問題があった。その上、 ボルトの腐食が進行するにつれてパレットの強度が低下するという問題もあった 。
【0005】 ボルトの腐食を防止するために、パレット上に露出したボルトの頭部にそれぞ れ蓋を被せることも行われていたが、部品点数が増大し、組立作業にさらに時間 を要するという問題があった。
【0006】 また、使用済みのパレットを廃棄する際、プラスチック製のデッキボードは再 生して使用することができるのであるが、上下両デッキボードを連結していたす べてのボルトを取り外さなければならず、面倒であるという問題もあった。
【0007】 一方、熱により上下両デッキボードを溶着する後者の場合には、組立作業を完 全に自動で行うことができるため、作業時間が短くて済み、容易に組立てを行う ことができるのであるが、装置コストが高いという問題があった。 また、パレットは大形の部材であるため、組立てに使用する機械も大形となる ことを避け得ず、広い設置スペースが必要となるという問題もあった。 さらに、組立後のパレットを使用する際、夏や外気温の高い場所では上下両デ ッキボードの接合部が軟化することがあり、パレットに撓みが生じることがある という問題があった。
【0008】 本考案は上記各問題を解決することを課題として為されたものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
そして、請求項1の考案の要旨は、プラスチック製の上部デッキボードおよび プラスチック製の下部デッキボードと、それらを連結する複数の連結具とを含む 組立式のプラスチック製パレットにおいて、連結具をプラスチック製とするとと もに、その連結具の少なくとも一端の係合部とその係合部と係合する上部デッキ ボードまたは下部デッキボード側の係合部との少なくとも一方を弾性変形により 相手側の係合部と係合可能とし、かつ、両係合部の形状を係合後は前記弾性変形 の復元により離脱不能となる形状としたことにある。
【0010】 また、請求項2の考案の要旨は、連結具を、プラスチック製とするとともに、 中空軸部とその中空軸部の両端の係合部とを備え、それら両係合部の少なくとも 一方が、中空軸部の端面から軸方向に複数の切欠が形成されることにより弾性変 形による縮径が可能とされた縮径部と、その縮径部の外周面からそれぞれ半径方 向外向きに突出し、突出量が中空軸部の端面に向かって漸減する複数の係合爪と を含むものとしたことにある。
【0011】
【作用】
上記請求項1に記載のプラスチック製パレットは、連結具の係合部と上部デッ キボードおよび下部デッキボード側の係合部とを係合させれば、組み立てること ができる。この場合、連結具が少なくとも一方の係合部と上部デッキボードまた は下部デッキボード側の係合部とは弾性変形により係合し、係合後は弾性変形の 復元により離脱不能の状態になる。
【0012】 したがって、連結具の両端の係合部が同様の構成である場合は、例えば、下部 デッキボードの内面側から下部デッキボードの係合部に連結具の一方の係合部を 挿入すればそれだけで係合が完了し、すべての連結具の挿入が終了した後、下部 デッキボードの上に上部デッキボードを被せて押し下げればすべての連結具の係 合部が上部デッキボードの係合部内に嵌入して係合し、組立作業が終了する。 上部デッキボードと下部デッキボードとをそれぞれの係合部の位置を合わせた 状態で、かつ、一定の間隔を隔てて位置決めし、それら両デッキボード間にすべ ての連結具を配置した後、両デッキボードを接近させて連結具の両端の係合部を 一挙に両デッキボードの係合部に係合させてもよい。
【0013】 また、連結具の一方の係合部のみが弾性変形を伴う係合が可能な構成とされる 場合には、連結具の他方の係合部は、単純に上部デッキボードまたは下部デッキ ボードの外面側から連結具が挿入された場合に、その上部デッキボードまたは下 部デッキボードの係合部に当接して通過しない構造とされる。 例えば、下部デッキボードの係合部と連結部材の係合部とが弾性変形により係 合可能とされる場合には、上部デッキボードと下部デッキボードとをそれぞれの 係合部の位置を合わせて重ね合わせておき、連結具を弾性変形を伴って係合する 係合部の側から上部デッキボードの係合部に挿入し、さらに下部デッキの係合部 に挿入すれば、連結具の係合部と上部デッキボードの係合部とが当接すると同時 に連結具の係合部と下部デッキボードの係合部とが弾性変形により係合し、離脱 不能となる。すべての連結具を同様にして取り付ければパレットの組立作業が終 了する。
【0014】 また、請求項2に記載のプラスチック製連結具においては、縮径部の弾性変形 を伴う縮径により係合爪が上部デッキまたは下部デッキボードの係合部を通過す る。係合爪は、半径方向の突出量が中空軸部の端面に向かって漸減するように形 成されているため、デッキボード側係合部に挿入される際には縮径部を縮径させ るカムの機能を果たし、デッキボード側係合部の反対側へ突出すれば縮径部の復 元を許容する。この縮径部の復元により係合爪がデッキボード側の係合部と離脱 不能に係合する。
【0015】
【考案の効果】
上記請求項1の考案によれば、連結具の係合部とデッキボード側係合部とを弾 性変形を伴って係合させるのみでパレットを組み立てることができるため、従来 のようにボルトおよびナットにより上下両デッキボードを連結してパレットを組 み立てる場合に比較して、組立作業が容易となり、作業能率が向上する。
【0016】 また、連結具もプラスチック製であるため、屋外や多湿の場所でパレットを使 用しても、パレットに錆が発生したり、腐食したりすることがなく、パレットの 外観が悪くなったり、荷物が汚れたりすることが良好に防止される。また、腐食 によりパレットの強度が低下する恐れもない。
【0017】 さらに、使用済みのパレットを廃棄する際に、上下両デッキボードと連結具と が共にプラスチック製であるため、同一もしくは混用が可能なプラスチック材料 を用いればパレットをそのまますべて再利用することが可能となり、従来のよう にボルト,ナットの除去作業を行う必要がなくなり、無駄な手間を省くことがで きる。
【0018】 また、従来の溶着によりパレットを組み立てる場合のように特別な装置を用い る必要がなく、装置コストを低減させ得るとともに、連結具は容易に軟化するこ とがないため、夏や外気温の高い場所でパレットを使用しても撓みが生じること がない。
【0019】 請求項2の考案によれば、連結具の係合部が縮径部および複数の係合爪を有す るため、デッキボード側に弾性変形可能な係合部を形成する必要がなく、デッキ ボードの構造を単純化することができ、コストを低く抑えることができる。
【0020】
【実施例】
以下、本考案の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。 図1において、10,12はデッキボードである。これら2つのデッキボード 10,12は同一のものであるが、以下の説明では理解を容易にするために、デ ッキボード10を上部デッキボード、デッキボード12を下部デッキボードと称 することとする。 両デッキボード10,12は共にポリプロピレン,ABS樹脂等のプラスチッ ク材料であり、両者が両デッキボード10,12に用いられるのと同じプラスチ ック材料で成形された複数の連結具14により連結されることにより、プラスチ ック製のパレット16が組み立てられる。図4に示すように、パレット16には 、各側面にそれぞれ2個ずつの差込穴18が形成されており、4方向いずれの方 向からもフォークを差すことが可能な四方差しパレットとされている。
【0021】 連結具14は、2個取りの射出成形用金型を用いて射出成形することにより形 成されたものであり、両端部は全く同一の構造を有しているが、これも理解を容 易にするために、互いに異なる部分であるかのようにそれぞれ異なる符号で説明 する。 図1および図2に示すように、連結具14の中心部は中空軸部20とされてお り、その中空軸部20の一端には係合部24が設けられている。係合部24には 中空軸部20の端面26から軸方向に複数(3個以上が望ましく、図示の例では 4個)の切欠28が形成されることにより弾性変形による縮径が可能な縮径部3 0とされている。
【0022】 縮径部30の外周面には複数の係合爪32が形成されている。各係合爪32は 、縮径部30の外周面から半径方向外向きに突出するとともに、その突出量が中 空軸部20の端面26に向かって漸減させられている。
【0023】 中空軸部20の他端には、係合部38が設けられている。係合部38も係合部 24と同様に端面40,切欠42,縮径部44,係合爪46を備えている。
【0024】 中空軸部20の外周面には、半径方向外向きに延びる3つのフランジ52,5 4,56が等間隔に形成されている。図2に示すように、各フランジ52ないし 56は円板状を成しており、フランジ52,54間およびフランジ54,56間 には、複数のリブ60が等角度間隔に4本形成されている。各リブ60は中空軸 部20の軸方向に平行に延びるとともに、中空軸部20の外周面からの突出量が フランジ52ないし56と同じにされている。
【0025】 また、各フランジ52ないし56の外周面のリブ60の両側の部分には、それ ぞれ中空軸部20の軸方向に平行に半円形状の切欠64が形成されている。
【0026】 一方、上部デッキボード10は積載面68を有するとともに、その裏面には、 9か所に中空の脚部70を備えている。各脚部70は図3に示す下部デッキボー ド12の脚部92と同様に構成されており、各脚部70の中央には嵌合部76が 形成されている。嵌合部76は、脚部70の4方の内壁面から延び出した支持壁 74により支持されている。
【0027】 図1に示すように、嵌合部76は有底円筒状を成しており、その内径が連結具 14のフランジ52ないし56の外径より僅かに大きくされており、連結具14 が嵌合可能とされている。
【0028】 嵌合部76の中央には係合部78が形成されている。係合部78は、図1に示 すように段付きの円筒状を成しており、嵌合部76の底面に当たる積載面68に 開口する大径穴部82(図4参照)と脚部70側へ開口する小径穴部84とを備 えている。小径穴部84の内径は連結具14の中空軸部20の外径より僅かに大 きくされており、かつ小径穴部84の開口側端部は開口端に向かって徐々に直径 が増大するガイド部85とされている。
【0029】 中空軸部20の端部に設けられた係合部24は、縮径部30の縮径を伴って係 合部78の小径穴部84を通過可能である。縮径部30の外周面に設けられた複 数の係合爪32は、中空軸部20の端面26側ほど半径方向の突出量が小さくさ れているため、係合部24が小径穴部84へ挿入されるに従って縮径部30を縮 径させるカムの機能を果たし、係合部24が小径穴部84を通過することを可能 とするのである。
【0030】 そして、縮径部30が小径穴部84を通過した後、弾性変形が解除されて縮径 部30が大径穴部82内で元の状態に復帰すれば、複数の係合爪32が係合部7 8の肩面86に係合して、係合部24の係合部78からの離脱を阻止する。
【0031】 一方、下部デッキボード12においても、上部デッキボード10と同様に、図 3に示すように、底面90(積載面として利用可能である)と脚部92とを備え ている。脚部92の中央には、連結具14が嵌合可能な嵌合部96が形成されて おり、支持壁94によって支持されている。また、図1に示すように、嵌合部9 6の中央には、大径穴部98,小径穴部100,ガイド部101および肩面10 2を有する係合部104が形成されており、係合部104に連結具14の他端に 形成された係合部38が係合させられるようになっている。これらは上部デッキ ボード10側と同様であるため詳細な説明は省略する。
【0032】 本実施例においては、連結具14の係合部24,38が弾性変形による縮径に よって上部デッキボード10の係合部78および下部デッキボード12の係合部 104と係合可能とされているのである。
【0033】 上記のように構成されたプラスチック製パレットを組み立てる場合には、まず 、図3に示すように、下部デッキボード12を底面90を下向きにして床,組立 台等の上に置く。次に、作業者が各嵌合部96にそれぞれ連結具14を押し込む 。この際、連結具14の係合部38が下部デッキボード12の係合部104のガ イド部101に案内されるため、押込みが容易であり、係合部38が縮径部44 の弾性変形による縮径を伴って係合部104の小径穴部100に進入する。係合 部38は小径穴部100を通過した後、大径穴部98内で元の状態に復帰するた め、各係合爪46が肩面102に係合し、連結具14が下部デッキボード12に 離脱不能に取り付けられる。
【0034】 下部デッキボード12の9つすべての係合部104に連結具14の係合部38 を係合させた後、上部デッキボード10をその積載面68を上向きにして、各脚 部70が下部デッキボード12の各脚部92に対応するように位置合わせする。 そして、上部デッキボード10の脚部70を下部デッキボード12の脚部92に 押し付ければ、連結具14が上部デッキボード10の嵌合部76へ嵌合され、係 合部24が係合部78に係合する。複数の係合爪32が肩面86に係合するので ある。
【0035】 上部デッキボード10のすべての係合部78に各連結具14の係合部24が係 合すれば、上部デッキボード10と下部デッキボード12とが連結具14により 離間不能に連結されてパレット16の組立てが完了する。パレット16は、図4 に示すように、上部デッキボード10と下部デッキボード12との各脚部70, 92が対応する状態で連結されることにより、各側面に2個ずつの差込穴18が 形成される。
【0036】 上部デッキボード10を各連結具14と係合させる際、もし連結具14のフラ ンジ52とそれに対応する嵌合部76との位置がずれていると両者は容易には嵌 合しない。しかし、本実施例においては、両者が嵌合する前に係合部24の先端 部が係合部78の小径穴部84のガイド部85に嵌入するようにされており、こ の嵌入によってずれが修正された上で、フランジ52と嵌合部76とが嵌合する ようにされているため問題はない。 また、係合部24,38が係合部78,104と完全に係合したか否かは、大 径穴部82,98の開口から目で確認することができる。
【0037】 連結具14によって上部デッキボード10と下部デッキボード12とが連結さ れた状態では、連結具14が両嵌合部76,96に嵌合された状態となる。図1 に示すように、3個のフランジ52,54,56の嵌合部76,96への嵌合に より連結具14の傾きが防止されるとともに、フランジ54が嵌合部76と嵌合 部96との両方に跨がって嵌合されることにより、両嵌合部76,96の連結具 14の直径方向のずれがフランジ54の剪断強度によって防止されるのである。 そして、嵌合部76,96は支持壁74,94により脚部70,92に結合され ているため、容易には変形,破損せず、上部デッキボード10と下部デッキボー ド12との板面に平行な方向のずれが強固に防止される。
【0038】 また、パレット16がすべてプラスチック製の部材から組み立てられているた め、屋外や高温多湿の場所で使用しても錆ることがない。雨天時に屋外で使用し た場合、上部デッキボード10の係合部78の大径穴部82に雨水が侵入するが 、この雨水は連結具14の係合部24,38の切欠28,42および各フランジ 52,54,56の切欠64を通って速やかに排出され、大径穴部82内等に溜 まることがない。。
【0039】 本実施例においては、連結具14の中空軸部20の両端部に、縮径部と係合爪 を備えた係合部24,38が設けられていたが、図5に示すように連結具の片側 のみに縮径部および係合爪を設けることも可能である。
【0040】 図5において、200はプラスチック製の上部デッキボード,202はプラス チック製の下部デッキボードである。これら両デッキボード200,202がプ ラスチック製の連結具204により連結されることにより、プラスチック製パレ ット206が組み立てられる。
【0041】 上部デッキボード200は、前記実施例と同様に、積載面210と、その裏面 から延び出す複数の脚部とを備えており、各脚部の中央部にはそれぞれ段付きの 係合部212が形成されている。係合部212は円筒状を成し、前記実施例の係 合部78,104と同様に、積載面210側へ開口する大径穴部218,小径穴 部220および肩面222を備えている。
【0042】 下部デッキボード202は上部デッキボード200と同一形状を成しており、 上部デッキボード200側と同様の積載面236と脚部とを有し、各脚部には大 径穴部238,小径穴部240および肩面242を有する係合部246を備えて いる。
【0043】 連結具204の中央部は中空軸部250とされており、中空軸部250の一端 には係合部252が設けられている。係合部252は、前記実施例の連結具14 と同様に、中空軸部250の端面256から軸方向に複数の切欠258が形成さ れて、弾性変形による縮径が可能な縮径部260が形成されるとともに、縮径部 260の外周面には係合爪262が複数個設けられている。 一方、中空軸部250の他端にはフランジ状の係合部268が設けられており 、この係合部268に水抜き用の切欠270が形成されている。
【0044】 パレット206を組み立てる場合には、まず、上部デッキボード200と下部 デッキボード202との各脚部の位置を合わせ、各係合部212,246同士を 当接させる。そして、連結具204の係合部252を下向きにし、縮径部260 を縮径させつつ上部デッキボード200の大径穴部218側から挿入し、下部デ ッキボード202の大径穴部238へ到達させる。
【0045】 このとき、係合部212と係合部246との位置が水平方向に僅かにずれてい ても、係合部252は係合爪262の傾斜面に案内されて確実に下部デッキボー ド202の小径穴部240へ嵌入する。係合部252が大径穴部238へ到達す れば、縮径部260が元の状態に復帰し、係合爪262が肩面242に係合して 離脱不能の状態となる。
【0046】 また、それと同時に上部デッキボード200の係合部212の肩面222に連 結具204の他方の係合部268が当接する。したがって、両デッキボード20 0,202が連結具204によって連結され、パレット206が組み立てられる このように、両デッキボード200,202を重ね合わせて予めパレット20 6の形状に組んだ状態で連結具204を挿入し、一度に両デッキボード200, 202を連結することができるため、パレット206の組立てをより迅速かつ容 易に行うことができる。
【0047】 また、連結具204の両係合部252,268のうち、縮径部を有しない単純 なフランジ状の係合部268が上部デッキボード200側に位置させられるため 、組立後のパレット206の使用中に、積載面210上の荷物等が大径穴部21 8に入り込んで係合部268に接触したりすることがあっても、縮径部を有する 係合部252に比較して損傷し難い。したがって、連結具204のデッキボード 連結力が低下し難く、連結具204の寿命が長いという利点がある。
【0048】 さらに、本実施例部においては、両デッキボード200,202に嵌合部が設 けられず、係合部212,246が当接するとともに、それら係合部212,2 46内に連結具204が嵌合されることにより、中空軸部250が上下両デッキ ボード200,202の水平方向の位置ずれを防止する役割を果たすようになっ ている。そのため、連結具204および係合部212,246の構造が簡単であ る利点がある。
【0049】 一方、図6に示す実施例のように、上部デッキボード300,下部デッキボー ド302の各係合部304,306の外周に円筒状の嵌合部310,312を同 心に形成し、各嵌合部310,312の先端部により上下両デッキボード300 ,302を位置決めすることも可能である。連結具としては、図5の実施例と同 じ連結具204を使用し得る。
【0050】 図6において、嵌合部310の先端面は、内周側当接面320,傾斜面322 および外周側当接面324から成っており、内周側当接面320が外周側当接面 324より軸方向の先端側に形成されている。一方、嵌合部312の先端面は、 内周側当接面330,傾斜面332および外周側当接面334から成っており、 内周側当接面330が外周側当接面334よりも軸方向の内側に形成されている 。
【0051】 したがって、パレット組立時に、上部デッキボード300の嵌合部310と下 部デッキボード302の嵌合部312とを当接させれば、傾斜面322と332 とが嵌合し、水平方向の位置ずれが良好に防止される。 このようにすれば、両デッキボード300,302の係合部304,306を 、前記図5の実施例のデッキボード200,202の係合部212,246に比 較して短くすることができる。
【0052】 上記各実施例においては、連結具の係合部が弾性変形することにより、デッキ ボード側の係合部と係合するようにされていたが、図7に示すように、デッキボ ード側の係合部を弾性変形させるようにすることも可能である。
【0053】 図7において、連結具500は中実の軸部502を備えており、その両端に大 径の係合部504が形成されている。これら係合部504の外周面は端面506 へ向かうほど径が漸減するテーパ面を成し、軸部502との段部が環状の係合面 508とされている。
【0054】 一方、下部デッキボード510には、大径穴部512,小径穴部514および 肩面516が形成されている。大径穴部512の肩面516に隣接する部分に係 合溝524が形成され、その係合溝524の肩面516から遠い側の側壁面が係 合面528とされている。
【0055】 大径穴部512には、係合部材530が嵌合さている。係合部材530は中央 部に貫通穴532を備えた円環状の部材であり、一方の端面534には、軸方向 に延びる環状の切欠536が貫通穴532と同心に形成されている。また、端面 534には、軸方向に延び、切欠536と直交する半径方向の切欠538が複数 個(3個以上であることが必要であり、図示の例では6個)形成されており、こ れら切欠536,538によって、係合部材530の端面534近傍の部分が拡 径部540および縮径部542とされている。
【0056】 また、拡径部540の内周面および縮径部542の外周面には、それぞれ半径 方向内向きおよび外向きに突出するとともに、その突出量が係合部材530の端 面534に向かって漸減する複数の係合爪544および546が形成されている 。
【0057】 係合部材530は、縮径部542の縮径を伴って下部デッキボード510の大 径穴部512に挿入され、端面534が肩面516に当接すると同時に縮径部5 42が元の状態に復帰することにより、係合爪546が大径穴部512の係合溝 524に嵌入する。そして、係合爪544が係合溝524の係合面528に係合 することにより、係合部材530が大径穴部512から離脱不能となり、以後は 下部デッキボード510の一部として機能する。
【0058】 図示しない上部デッキボードにも同じ係合部材530が取り付けられる。また 、上部,下部の両デッキボードには図6の実施例におけると同様の嵌合部が設け られ、それら両嵌合部の先端同士の嵌合により、両デッキボードの水平方向のず れが防止される。
【0059】 パレット組立時には、まず、予め係合部材530が取り付けられている上部デ ッキボードにすべての連結具500を取り付ける。この取付時における係合部材 530の挙動は以下に説明する下部デッキボード510側の係合部材530と同 様である。 次に、同じく予め係合部材530が取り付けられている下部デッキボード51 0の上に上部デッキボードを、すべての連結具500を下部デッキボード510 の小径穴部514内に嵌入させつつ載せる。そして、各連結具500を個々に押 し下げればその下端部の係合部504が下部デッキボード510側の係合部材5 30の拡径部540を拡径させつつ係合爪544を通過する。この通過が完了す れば拡径部540の弾性変形が復元し、係合爪544が係合部504の係合面5 08に係合する。それと同時に、上端部の係合部504が上部デッキボード側の 係合部材530に係合し、両デッキボードが連結される。
【0060】 本実施例においては、係合部材530が大径穴部512に一体的に取り付けら れることによって、係合部材530が下部デッキボード510の係合部として機 能するのであり、機能上、再生でないプラスチック材料により形成することが望 ましい係合部材530を、再生プラスチック材料により形成した下部デッキボー ド510に取り付けて使用すれば、デッキボード全体を再生でないプラスチック 材料製とする場合に比較して、安価でしかも耐久性に優れたパレットを得ること ができる。 また、連結具の軸部を中実とすることができるため、中空軸部とする場合に比 較して連結具の強度を増大させることができる。
【0061】 以上、本考案のいくつかの実施例について説明したが、図5および図6の実施 例において、連結具の両端部に縮径可能な係合部252を設けることも可能であ り、逆に図7の実施例において、上部,下部の両デッキボードの一方には係合部 材530を設けないことも可能である。後者の場合には、係合部材を設けない側 にデッキボードと一体の係合部を設けるとともに、連結具の一端部の形状を変更 すればよい。例えば、デッキボードと一体の係合部を、連結具の係合部504の 通過を許容する大きさの小径穴部とそれより大径の大径穴部とを有するものとし 、連結具の係合部504が設けられた側とは反対側の端部には上記小径穴部に丁 度嵌合可能な中径部とその中径部より大径で上記大径穴部よりは小径のフランジ 状の係合部を形成するのである。パレットの組立時には、連結具を係合部504 側から一体型の係合部に挿入し、中径部を小径穴部に嵌合するとともに係合部を 大径穴部と小径穴部との間の肩面に係合させることになる。 その他、当業者の知識に基づいて種々の変形,改良を施した態様で、本考案を 実施することができる。。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例であるプラスチック製パレッ
トの要部を示す正面断面図である。
【図2】本考案の一実施例であり、上記パレットの一構
成部品である連結具を示す斜視図である。
【図3】上記パレットのデッキボードへの連結具の取付
を説明するための図である。
【図4】上記パレットを示す斜視図である。
【図5】本考案の別の実施例であるプラスチック製パレ
ットの要部を示す正面断面図である。
【図6】本考案のさらに別の実施例であるプラスチック
製パレットの要部を示す正面断面図である。
【図7】本考案のさらに別の実施例であるプラスチック
製パレットの要部を示す正面断面図である。
【符号の説明】
10 上部デッキボード 12 下部デッキボード 14 連結具 16 パレット 20 中空軸部 24 係合部 28 切欠 30 縮径部 32 係合爪 38 係合部 44 縮径部 46 係合部 78 係合部 104 係合部 200 上部デッキボード 202 下部デッキボード 204 連結具 206 パレット 212 係合部 246 係合部 252 係合部 268 係合部 300 上部デッキボード 302 下部デッキボード 304 係合部 306 係合部 500 連結具 504 係合部 510 下部デッキボード 530 係合部材

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プラスチック製の上部デッキボードおよ
    びプラスチック製の下部デッキボードと、それらを連結
    する複数の連結具とを含む組立式のプラスチック製パレ
    ットにおいて、 前記連結具をプラスチック製とするとともに、その連結
    具の少なくとも一端の係合部とその係合部と係合する前
    記上部デッキボードまたは下部デッキボード側の係合部
    との少なくとも一方を弾性変形により相手側の係合部と
    係合可能とし、かつ、両係合部の形状を係合後は前記弾
    性変形の復元により離脱不能となる形状としたことを特
    徴とするプラスチック製パレット。
  2. 【請求項2】 プラスチック製であり、中空軸部とその
    中空軸部の両端の係合部とを備え、それら両係合部の少
    なくとも一方が、中空軸部の端面から軸方向に複数の切
    欠が形成されることにより弾性変形による縮径が可能と
    された縮径部と、その縮径部の外周面からそれぞれ半径
    方向外向きに突出し、突出量が中空軸部の端面に向かっ
    て漸減する複数の係合爪とを含むことを特徴とするパレ
    ット用連結具。
JP6825593U 1993-12-21 1993-12-21 プラスチック製パレットおよびその連結具 Pending JPH0740454U (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012250777A (ja) * 2007-03-30 2012-12-20 Chep Technology Pty Ltd スリーブ付き強化ロッドを備えたプラスチックパレット
WO2022240062A1 (ko) * 2021-05-13 2022-11-17 (주)알포터 물품 적재용 조립식 팔레트

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